JP2739242B2 - 米粒用添加剤及びその使用方法 - Google Patents

米粒用添加剤及びその使用方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、米の食味を向上させるための米粒用添加
剤及びその使用方法に関する。
〔技術的背景〕
米の食味の良否を判定する方法の1つとしてテクスチ
ュロメータによるバランス度の測定がある。このバラン
ス度とはテクスチュロメータの試料台に乗せた米粒(ご
はん)に対し、プランジャーによる押圧と引張とを人間
のそしゃく速度に合わせて行い、引張力すなわち米の粘
りを、押圧力すなわち米粒の硬さで除した値をいい、日
本の米(ジャポニカ種)は大よそ0.1〜0.2の間に分布し
ており、バランス度の大きい方が食味が良いと言われて
いる。ちなみに、コシヒカリは0.2内外、ミチコガネは
0.1程度である。
一方、炊飯時における洗米及び浸漬において、米粒
(精白米)の水分含有率が14%を割っている場合は、い
わゆる水中亀裂を生じ、亀裂の割目からデンプン粒子が
吹き出て噛み応えも粘りもないべとついた低品質のごは
んとなることが知られており、そのため、米粒、特に精
白米に対して加湿を行い、米粒の水分含有率を15%程度
に保持することが行われている。
〔発明が解決しようとする課題〕
米粒の加湿は、通常、水蒸気を米粒に接触させて行う
が、元来食味の悪い品種や古米においては細胞間隙が狭
くなっており、米粒内への水分の浸透に非常に時間がか
かる。したがって、このような米粒はたとえ長時間かけ
て15%程度に加湿されたとしても、炊飯の際の浸漬時に
米粒のすみずみまで十分吸水しないのでα化が進みにく
く、バランス度の低い食味の劣るごはんになってしま
う。
ところで、酸を添加した米粒を炊飯することにより食
味が向上することが特開昭62−220162等で知られるとこ
ろである。そこで、コハク酸を添加してバランス度の変
化について実験を行ってみた(表−1)。
1mM(ミリモル)10mMそして100mM添加したものをそれ
ぞれ炊飯した結果、10mM添加した場合に適当なバランス
度となった。しかしながら、いずれの場合も悪臭が残る
とともにわずかに着色がみられ、ごはんとしては不適で
あった。
この発明は前記の問題点にかんがみ、元来食味の良く
ないといわれる米や古米であっても、炊飯して適度な軟
らかさ、張り及び粘りを有し(=バランス度が高い)、
しかも、臭いや着色のない食味の良いごはんを容易に得
ることのできる米粒用添加剤及びその使用方法を提供す
ることを技術的課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の米粒用添加剤においては、酸又はグルコノデ
ルタラクトン(C6H10O6)に酵母を加えたものである。
酸としては不揮発性の酸がよく、また、酵母としては
いわゆるパン酵母を用いた。
そして、上記各米粒用添加剤は炊飯の際の炊飯液若し
くは米粒に添加して炊飯するか又は空気中にて米粒に添
加するものである。
更に、上記のようにして得た米粒用添加剤にタンパク
質又は/及びタンパク質分解酵素を加えてもよい。
〔作用及び効果〕
酸又はグルコノデルタラクトンに酵母を加えて米粒用
添加剤を得、これを固形粒剤、粉体若しくは溶剤に溶か
した液体として炊飯する前に米粒若しくは炊飯液に添加
するか、又は空気中において、米粒用添加剤の水溶液を
ミスト状に米粒に供給することもできる。
酸としては無臭の不揮発性のもので、ガルボキシル基
(香料)を含む有機酸が好ましく、例えばリンゴ酸、ク
エン酸、酒石酸又はグルコン酸等がよく、タンパク質と
してはカゼイン、ラクトグロブリン及びラクトアルグミ
ンから成るスキムミルクを用い、タンパク質分解酵素と
してはビオプラーゼ(商品名)を用いた。
米粒に浸透した酸又はグルコノデルタラクトンは、タ
ンパク質を変成させてデンプンを膨化しやすくするよう
に働く。また、酵母の組成分の1つであるタンパク質又
は/及びタンパク質分解酵素により、悪臭の原因となる
臭い物質を吸着して臭いを除去するものと考えられる。
グルコノデルタラクトンはグルコン酸が分子内でエス
テル化したものでそれ自体は酸ではないが、水に溶解し
て一部が解離して酸となる。また、水溶液の温度が高い
と解離度が大きくなるため酸としての特性が大きくな
り、温度が下がると酸としての性質が小さくなるので、
炊飯後、水分が少なく、かつ温度が比較的低い状態では
一部エステルに戻るため、他の酸に比べてごはんの酸味
及び悪臭が少ない。
このように、前記米粒用添加剤を加えることにより、
米粒デンプンの加水分解的な作用により、デンプンのα
化を効率的に行わしめるとともに、臭い及び着色を抑え
ることができる。
〔発明の実施例〕
グルコノデルタラクトン(GDL)の炊飯液15mMを用意
して米粒(ミチコガネ)を浸漬し、更に酵母として、パ
ン酵母を米粒重量に対し0.01%加えて炊飯した(表−2
参照)。
その結果、無添加のものに比べてバランス度が向上
し、悪臭等の副作用はほとんど現われなかった。
なお、本実施例では米粒用添加剤の溶液中に米粒を浸
漬し、この溶液を炊飯液として炊飯したが、1時間程度
浸漬した後、純水に入れ替えて炊飯したり、あるいは空
気中においてミスト状の水溶液と接触させてもよい。更
に、前記米粒用添加剤に加えて、食塩やグルタミン酸ナ
トリウムといった呈味物質、消臭物質若しくは香り物質
のいずれか又はこれらを組合わせて添加することもでき
る。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸又はグルコノデルタラクトンと酵母とか
    らなる米粒用添加剤。
  2. 【請求項2】上記酸は不揮発性の酸からなる請求項
    (1)記載の米粒用添加剤。
  3. 【請求項3】上記酵母はパン酵母からなる請求項(1)
    又は(2)記載の米粒用添加剤。
  4. 【請求項4】上記のようにして得た米粒用添加剤に、更
    にタンパク質又は/及びタンパク質分解酵素を加えてな
    る請求項(1)、(2)又は(3)記載の米粒用添加
    剤。
  5. 【請求項5】上記米粒用添加剤を炊飯時における米粒又
    は炊飯液に添加して炊飯することを特徴とする請求項
    (1)〜(4)いずれかに記載の米粒用添加剤の使用方
    法。
  6. 【請求項6】上記米粒用添加剤を空気中にて米粒に添加
    することを特徴とする請求項(1)〜(4)いずれかに
    記載の米粒用添加剤の使用方法。
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