JP2737400B2 - 文書蓄積システムにおける文書検索装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は各種のメディアからなる
複数の文書部品を相互に親子関係を持たせて構造化した
構造化マルチメディア文書を検索対象とするものであっ
て、多数の構造化マルチメディア文書を蓄積している文
書蓄積システムにおける文書検索装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の構造化マルチメディア文書は、
各種のメディアつまり文字、図形、イメージ等からなる
複数の文書部品に親子関係を持たせることにより構成さ
れるものである。親の文書部品は少なくとも１つの子の
文書部品を有し、更に子の文書部品を親とみなすことに
より該文書部品には子の文書部品を与えることができ
る。したがって、親の文書部品を根とし、該親に対する
子の文書部品、孫の文書部品を枝とすれば、構造化マル
チメディア文書は複数の文書部品に木構造の関係を持た
せることにより構成されているといえる。

【０００３】ところで、上記構造化マルチメディア文
書、または特に構造化されていない通常の文書を多数蓄
積した文書蓄積システムにおいて、所望の文書を検索し
ようとする場合には次の２通りの検索方法があった。

【０００４】一方の検索方法は、文書毎に予め与えられ
ている属性つまり文書のタイトル、作成日、所有者名等
を所望により入力し、入力された属性に該当する文書を
検索するというものである。

【０００５】また、他方の検索方法は、所望の内容つま
り単語、図形部分、イメージ部分等を入力し、入力され
た内容を含む文書を検索するというものである。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の２つの検索方法のうちの文書の属性に基づいて検索
する検索方法では文書の内容に全く関与しないため、き
め細かな検索をなし得なかった。また、他方の文書の内
容に基づいて検索する方法では文書全体を隅々まで調べ
るため、検索に時間を要するという欠点があった。さら
に、上記２つの方法を組合わせた検索、つまり文書の属
性に基づいて該当文書を選択した後、この文書に所望の
内容が含まれるかを調べることも行いうるが、結局のと
ころ構造化マルチメディア文書が検索対象である場合に
も、この文書の構造である各文書部品の親子関係を考慮
せずに検索しており、構造化マルチメディア文書に対し
てのより有効な検索方法がなかった。

【０００７】そこで、本発明は構造化マルチメディア文
書の親子関係に着目し、きめ細かく効率の良い検索が可
能であり、かつ所望の文書を確実に見付け出すことが可
能な文書蓄積システムにおける文書検索装置を提供する
ことを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明では複数の文書部
品の親子関係を検索する親子関係検索手段と、前記文書
部品の内容を該文書部品のメディアに応じて検索する内
容検索手段と、前記文書部品の予め定められた属性を検
索する属性検索手段と、前記親子関係、および該親子関
係に含まれる文書部品の内容と該文書部品の属性のうち
の少なくとも一方を検索条件として指示する入力手段
と、前記親子関係検索手段、前記内容検索手段および前
記属性検索手段を統合して検索を行う検索統合手段とを
備え、この検索統合手段は前記入力手段によって検索条
件が指示されると、この検索条件に該当する構造化マル
チメディア文書を検索する。

【０００９】

【作用】本発明によれば、親子関係、および該親子関係
に含まれる文書部品の内容と該文書部品の属性のうちの
少なくとも一方を検索条件として入力手段で指示する
と、検索統合手段は該検索条件に該当する構造化マルチ
メディア文書を親子関係検索手段、内容検索手段および
属性検索手段を通じて検索する。このため、検索された
構造化マルチメディア文書は該検索条件つまり親子関
係、および該親子関係に含まれる文書部品の内容と該文
書部品の属性のうちの少なくとも一方を満たす。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
詳細に説明する。

【００１１】第１図は本発明に係わる文書蓄積システム
における文書検索装置の一実施例を示すブロック図であ
る。同図において、文章データベース１は例えば磁気デ
ィスクを備えて構成される大容量メモリであって、ここ
には多数の構造化マルチメディア文書が格納されてい
る。この構造化マルチメディア文書は先に述べたように
親の文書部品、子の文書部品、孫の文書部品というよう
な親子関係の木構造を有しており、またそれぞれの文書
部品は複数種のメディアつまり文字、図形、イメージの
うちの少なくとも１つのメディアにより構成されてい
る。

【００１２】構造化マルチメディア文書検索装置２は文
章データベース１内の文書を検索するためのものであ
り、文書部品の内容を検索する文字内容検索部３、図形
内容検索部４およびイメージ内容検索部５と、文書部品
に予め与えられている属性を検索する属性検索部６と、
文書の親子関係を検索する親子関係検索部７と、これら
の検索部を統合して検索を実行する検索統合部８とを備
えている。

【００１３】文字内容検索部３は文書部品における文字
で構成される文字内容を検索するものであり、また図形
内容検索部４は文書部品における図形で構成される図形
内容（例えば図形を示す関数）を検索するものであり、
さらにイメージ内容検索部５は文書部品におけるイメー
ジ（例えばビットマップ上に形成される画像）で構成さ
れるイメージ内容を検索するものである。

【００１４】キーボード９およびマウス１０は各種のデ
ータおよびコマンド等を入力するために操作されるもの
であり、この操作による入力に応じた表示がディスプレ
イ装置１１の表示画面上でなされる。

【００１５】入出力制御装置１２は構造化マルチメディ
ア文書検索装置２とキーボード９、マウス１０およびデ
ィスプレイ装置１１との間の入出力を制御するものであ
り、例えばディスプレイ装置１１の表示画面上で形成さ
れた構造化マルチメディア文書は入出力制御装置１２を
通じて検索統合部８へ伝送され、この検索統合部８から
文章データベース１に格納される。また、検索統合部８
によって文章データベース１から読出された構造化マル
チメディア文書は入出力制御装置１２を通じてディスプ
レイ装置１１へ伝送され、表示画面上に表示される。

【００１６】さて、このような構成において、文書デー
タベース１内の多数の構造化マルチメディア文書のうち
から所望のマルチメディア文書を検索しようとする場合
は、検索条件を設定せねばならず、この検索条件を設定
するための手順を次に述べる。

【００１７】まず、キーボード９およびマウス１０を操
作することにより第２図に示すようなマルチメディア文
書の親子関係を指示する親子関係検索式をディスプレイ
装置１１の表示画面上で形成する。

【００１８】ここで、この親子関係検索式は親の文書部
品１０１と、この親の文書部品１０１の下位に置かれる
２つの子の文書部品１０２，１０３とを備えるマルチメ
ディア文書か、または該親の文書部品１０１と、この親
の文書部品１０１の下位に置かれる１つの子の文書部品
１０４とを備えるマルチメディア文書を指示している。
すなわち、第３図に示されるような親子関係を有するマ
ルチメディア文書、または第４図に示されるような親子
関係を有するマルチメディア文書が指示されることとな
る。

【００１９】引続き、キーボード９およびマウス１０を
操作することにより第２図に示した親の文書部品１０
１、および子の各文書部品１０２〜１０３のそれぞれの
属性値をディスプレイ装置１１の表示画面上で指示す
る。例えば、親の文書部品１０１の属性値は該文書部品
１０１の部品名であって、第５図に示すように「序論」
と称する部品名として指示される。また、このときには
属性値と共に親の文書部品１０１の内容を指示する内容
検索式（後述する）の名称つまり内容検索式名Ａが指示
される。同様に、子の各文書部品１０２〜１０４につい
ても属性値、および内容検索式名がそれぞれ指示され
る。例えば、子の文書部品の属性値としては「本論」で
あるとか、「第１章」、「第２章」などがある。

【００２０】なお、属性値は文書部品の作成に際して、
文書部品の識別が可能なように文書部品に与えられるも
のであり、文書部品はその属性値と供に文書データベー
ス１１に格納されている。また、属性値としては先の
「序論」、「本論」等の部品名ばかりでなく、作成日、
所有者名等であってもかまわない。

【００２１】引続き、キーボード９およびマウス１０を
操作することにより、親の文書部品１０１、および子の
各文書部品１０２〜１０４のそれぞれについて先に設定
された内容検索式名の内容検索式をディスプレイ装置１
１の表示画面上で指示する。例えば、第５図に示した親
の文書部品１０１の内容検索式名Ａの内容検索式は第６
図に示すようなものであり、内容体系、表示字体および
内容からなる。ここで、内容体系としては「文字」が指
示され、また表示字体としては「ゴシック」が指示さ
れ、さらに内容としては「５０文字以上で単語“発明”
を含む”」が指定されている。すなわち、親の文書部品
１０１に対して設定された内容検索式は該文書部品のメ
ディアとして文字を含み、その文字の字体がゴシックで
あって、該文書部品が５０文字以上で構成され、かつ
“発明”という単語を含んでいることを指示している。

【００２２】また、第６図に示した内容検索式とは異な
る他の例としては、第７図、第８図に示すようなものが
ある。

【００２３】第７図の検索式は内容検索式名Ｂという名
称を与えられており、内容体系として「図形」が指示さ
れ、また図形数として「１０以下」が指示され、内容と
して「円・三角を含む」が指示されている。すなわち、
この内容検索式は文書部品のメディアとして図形を含
み、図形数が１０以下であって、円形および三角形を含
んでいることを指示している。

【００２４】第８図の検索式は内容検索式名Ｃという名
称を与えられており、内容体系として「イメージ」が指
示され、内容として「白黒率５０％以下」が指示されて
いる。すなわち、この内容検索式は文書部品のメディア
としてイメージを含み、このイメージを構成する白黒の
各画素について黒の占有率が５０％以下であるといるこ
とを指示している。

【００２５】このように各文書部品からなる親子関係を
親子関係式によって指示し、また該各文書部品の属性を
それぞれの属性値によって指示し、さらに該各文書部品
の内容をそれぞれの内容関係式によって指示することに
より、マルチメディア文書の検索条件が設定されること
となる。

【００２６】この検索条件によれば、マルチメディア文
書は第３図に示したような親の文書部品１０１と、２つ
の子の文書部品１０２，１０３との親子関係が成立する
か、または第４図に示したような親の文書部品１０１
と、１つの子の文書部品１０４との親子関係が成立しな
ければならない。また、親の文書部品１０１は第５図に
示したように「序論」と称する部品名を属性値として有
するとともに、第６図に示したようにメディアとして文
字を含み、その文字の字体がゴシックであって、該文書
部品が５０文字以上で構成され、かつ“発明”という単
語を含んでいなければならない。

【００２７】なお、子の各文書部品１０２〜１０３は親
の文書部品１０１と同様に属性値および内容検索式がそ
れぞれ設定されたものとし、ここでは子の各文書部品１
０２，１０３の属性値として「本論」と称する部品名を
それぞれ設定するとともに、内容検索式として第７図に
示した図形に関するものを設定したとする。また、子の
文書部品１０４についても同様に属性値として「本論」
と称する部品名を設定するとともに、内容検索式として
第８図に示したイメージに関するものを設定したとす
る。

【００２８】こうしてディスプレイ装置１１の表示画面
上で検索条件を設定すると、この検索条件は入出力制御
装置１２を介して検索統合部８に通知される。

【００２９】検索統合部８は該検索条件を通知される
と、まず第２図に示した親子関係式を親子関係検索部７
に通知する。親子関係検索部７は該親子関係式を通知さ
れると、文書データベース内の各マルチメディア文書を
順次検索し、この親子関係式に該当する親子関係を有す
るマルチメディア文書を探し出す。これにより、第３図
または第４図に示した親子関係を有するマルチメディア
文書が見付け出される。親子関係検索部７は該当するマ
ルチメディア文書を見付け出す毎に、該マルチメディア
文書へのポインタをその親子関係と共に検索統合部８に
指示する。

【００３０】検索統合部８は親子関係検索部７からマル
チメディア文書へのポインタをその親子関係と共に指示
されると、このマルチメディア文書における該親子関係
に応じた各文書部品の属性値、および該マルチメディア
文書へのポインタを属性検索部６に指示する。例えばマ
ルチメディア文書が第３図に示した親子関係を有するな
らば、親の文書部品１０１の属性値「序論」と、子の各
文書部品１０２，１０３の属性値「本論」が該マルチメ
ディア文書と共に属性検索部６に指示される。また、例
えばマルチメディア文書が第４図に示した親子関係を有
するならば、親の文書部品１０１の属性値「序論」と、
子の文書部品１０４の属性値「本論」が該マルチメディ
ア文書と共に属性検索部６に指示される。

【００３１】属性検索部６は親子関係に応じた各文書部
品の属性値およびマルチメディア文書へのポインタを指
示されると、このポインタに基づいて文書データベース
１１内の該マルチメディア文書にアクセスし、このマル
チメディア文書における各文書部品の属性値を調べ、調
べることにより得られた各文書部品の属性値と指示され
た各属性値とがそれぞれ一致するか否かを判定する。そ
して、属性検索部６はこの判定結果を検索統合部８に通
知する。

【００３２】検索統合部８は調べることにより得られた
各文書部品の属性値と指示した各属性値とがそれぞれ一
致しないという判定結果を得たならば、検索の対象とな
ったマルチメディア文書が検索条件から外れるものと判
定し、このマルチメディア文書の検索を中止する。ま
た、両者の各属性値がそれぞれ一致するという判定結果
を得たならば、検索統合部８は該マルチメディア文書に
おける各文書部品の内容検索式を文字内容検索部３、図
形内容検索部４およびイメージ内容検索部５にそれぞれ
振り分けて与えていく。このとき、各文書部品の内容検
索式は親の文書部品の内容検索式から子の文書部品の内
容検索式へと、つまり上位から下位の方向へと内容検索
式が順次与えられていく。

【００３３】ここで、例えばマルチメディア文書が第３
図に示すような親の文書部品１０１と、２つの子の文書
部品１０２，１０３とからなるものであるとすると、親
の文書部品１０１には第６図に示した文字に関する内容
検索式が与えられ、また子の各文書部品１０２，１０３
には第７図に示した図形に関する内容検索式が与えられ
ているので、まず検索統合部８は第６図に示した文字に
関する内容検索式を該マルチメディア文書における文書
部品１０１へのポインタと共に文字内容検索部３に指示
する。文字内容検索部３は指示を受けると、文書データ
ベース１１内の該マルチメディア文書における文書部品
１０１が第６図に示した文字に関する内容検索式を満た
すか否かを判定する。すなわち、文書部品１０１につい
ては文字を含み、その文字の字体がゴシックであって、
５０文字以上で構成され、かつ“発明”という単語を含
んでいるか否かが判定される。そして、文字内容検索部
３はその判定結果を検索統合部８に通知する。

【００３４】検索統合部８はマルチメディア文書におけ
る文書部品１０１が第６図に示した内容検索式を満たさ
ないという判定結果を受けたならば、このマルチメディ
ア文書の検索を中止する。また、内容検索式を満たすと
いう判定を受けたなら、検索統合部８は第７図に示した
図形に関する内容検索式をマルチメディア文書における
各子の文書部品１０２，１０３のうちのいずれかへのポ
インタと共に図形内容検索部４に指示する。図形内容検
索部４は該内容検索式および例えば子の文書部品１０２
へのポインタを指示されると、文書データベース１１内
の該マルチメディア文書における文書部品１０２が第７
図に示した図形に関する内容検索式を満たすか否かを判
定する。すなわち、文書部品１０２については図形を含
み、図形数が１０以下であって、円形および三角形を含
んでいるか否かが判定され、この判定結果が図形内容検
索部４から検索統合部８に通知される。

【００３５】検索統合部８はマルチメディア文書におけ
る文書部品１０２が第７図に示した内容検索式を満たさ
ないという判定結果を受けたならば、このマルチメディ
ア文書の検索を中止する。また、内容検索式を満たすと
いう判定を受けたなら、検索統合部８は第７図に示した
図形に関する内容検索式をもう１つの子の文書部品１０
３へのポインタと共に図形内容検索部４に指示する。図
形内容検索部４は該内容検索式および子の文書部品１０
３を指示されると、子の文書部品１０２と同様な判定を
行う。すなわち、文書データベース１１内の該マルチメ
ディア文書における文書部品１０３が第７図に示した図
形に関する内容検索式を満たすか否かを判定し、この判
定結果が図形内容検索部４から検索統合部８に通知され
る。

【００３６】検索統合部８はマルチメディア文書におけ
る文書部品１０３が第７図に示した内容検索式を満たさ
ないという判定結果を受けたならば、このマルチメディ
ア文書の検索を中止する。また、内容検索式を満たすと
いう判定を受けたなら、統合判定部８は該マルチメディ
ア文書における各文書部品１０１〜１０３がそれぞれの
内容検索式を満たしたとみなす。

【００３７】なお、検索対象となっているマルチメディ
ア文書が第４図に示すような親の文書部品１０１と、子
の文書部品１０４とからなるものである場合にも第３図
のマルチメディア文書と同様な判定が繰返されていく。
すなわち、親子関係検索部７によって第４図に示したよ
うな親子関係を有するマルチメディア文書が文書データ
ベース１１から探し出される毎に、属性検索部６によっ
て該マルチメディア文書における各文書部品の属性値が
検索条件を満たすか否かが判定され、検索条件を満たす
と判定された場合は、各内容検索部によって各文書部品
の内容が検索条件を満たすか否かが判定される。

【００３８】このようなマルチメディア文書の検索過程
において、検索条件の１つである親子関係を有するマル
チメディア文書が見付け出された後、このマルチメディ
ア文書における文書部品の属性値が検索条件を満たさな
かったとき、もしくは文書部品の内容が検索条件を満た
さなかったときには、該マルチメディア文書の検索が直
ちに中止され、次に見付け出された上記親子関係を有す
る他のマルチメディア文書における各文書部品について
の属性値および内容がそれぞれ検索されることとなる。

【００３９】また、検索条件の１つである親子関係を有
するマルチメディア文書が見付け出され、このマルチメ
ディア文書における各文書部品についての属性値および
内容が検索条件を満たすと判定された場合、検索統合部
８は該マルチメディア文書が検索条件を全て満たすと判
定した後、引続いて別のマルチメディア文書を検索す
る。

【００４０】こうして文書データベース１１内の全ての
マルチメディア文書の検索を終了し、検索条件を全て満
たしたマルチメディア文書が少なくとも１つでもあれ
ば、検索統合部８は検索条件を全て満たしたマルチメデ
ィア文書のリストを作成し、このリストを入出力制御装
置１２を通じてディスプレイ装置１１へ伝送する。これ
により、ディスプレイ装置１１の表示画面上には検索条
件を全て満たしたマルチメディア文書のリストが表示さ
れる。

【００４１】ここで、キーボード９およびマウス１０を
操作することにより、表示されているマルチメディア文
書のリストから所望のマルチメディア文書を選択して該
文書の読出しを指示すると、この旨が入出力制御装置１
２を通じて検索統合部８に伝送される。これに応答し、
検索統合部８は選択されたマルチメディア文書を文書デ
ータベース１１から読出し、このマルチメディア文書を
入出力制御装置１２を通じてディスプレイ装置１１に伝
送する。これにより、ディスプレイ装置１１の表示画面
上には選択されたマルチメディア文書が表示されること
となる。

【００４２】このように本実施例ではマルチメディア文
書の親子関係、この親子関係を構成する各文書部品の属
性値および該各文書部品の内容を検索条件として指示す
ると、この検索条件を全て満たすマルチメディア文書が
検索されるので、きめの細かな検索を行うことができ、
もって所望のマルチメディア文書を確実に見付け出すこ
とが可能となる。また、この検索に際しては、指示され
た親子関係を有するマルチメディア文書を見付け出し、
次に該マルチメディア文書における各文書部品の属性値
が検索条件を満たすか否かを判定し、この後に該各文書
部品の内容が検索条件を満たすか否かを順次判定すると
いう手順を経ており、検索条件に対する否という判定が
あれば、直ちに該マルチメディア文書についての検索を
中止して、次の他のマルチメディア文書の検索を行うよ
うにしているので、検索処理を速やかに行うことができ
る。

【００４３】なお、上記実施例では指示された親子関係
を有するマルチメディア文書における各文書部品の全て
について属性値並びに内容を検索しているが、一部の文
書部品のみに対して属性値並びに内容を指示し、該一部
の文書部品のみについて属性値並びに内容を検索するよ
うにしてもよい。

【００４４】また、文書部品の属性値および内容のうち
のいずれか一方のみを検索条件とし、他方を検索条件か
ら外すようにしてもよい。例えば、文書部品の内容を検
索条件から外すのであれば、該文書部品の属性値を指示
するに際して第５図に示した内容検索式の名称を指示し
ないようにし、もちろん内容検索式の指示も行わない。
また、文書部品の属性値を検索条件から外すのであれ
ば、該文書部品の属性値を指示するに際して第５図に示
した属性値として限定の無い旨を指示するとともに、内
容検索式の名称を指示し、この後に該名称の内容検索式
を指示するようにする。

【００４５】さらに、親の文書部品と子の文書部品から
なる親子関係ばかりでなく、親の文書部品、子の文書部
品、孫の文書部品というような多数の階層からなる複雑
な親子関係を指示するようにしてもよい。

【００４６】また、親子関係の木構造においては、いず
れの文書部品であっても親の文書部品とみなし、かつ該
文書部品の下位を子の文書部品とみなすことができるの
で、親子関係を指示するに際して親の文書部品がマルチ
メディア文書の根に該当する文書部品である必要がない
旨を指示し、これによりいずれの文書部品であっても親
とみなしてなる親子関係を検索するようにしてもよい。

【００４７】さらに、メディアとして文字、図形、イメ
ージを例示しているが、これらに限定されるものでな
く、他のメディアがあれば、この他のメディアに応じた
内容検索部を追加することにより、メディアの多様化に
対応しうることは言うまでもない。

【００４８】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係わる文書
蓄積システムにおける文書検索装置によれば、親子関
係、および該親子関係に含まれる文書部品の内容と該文
書部品の属性のうちの少なくとも一方からなる検索条件
を満たす構造化マルチメディア文書を検索することがで
きるので、きめ細かく効率の良い検索を行い、もって所
望の文書を確実に見付け出すことが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる文書検索装置の一実施例を示す
機能ブロック図。

【図２】親子関係式を例示する図。

【図３】第２図に示した関係式に該当する親子関係を例
示する図。

【図４】第２図に示した関係式に該当する親子関係を例
示する図。

【図５】属性値を指示するときの表示態様を例示する
図。

【図６】文字に関する内容検索式を示す図。

【図７】図形に関する内容検索式を示す図。

【図８】イメージに関する内容検索式を示す図。

【符号の説明】

１…文書データベース ２…構造化マルチメディア文書検索装置 ３…文字内容検索部 ４…図形内容検索部 ５…イメージ内容検索部 ６…属性検索部 ７…親子関係検索部 ８…検索統合部 ９…キーボード １０…マウス １１…ディスプレイ装置 １２…入出力制御装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上林 憲行 東京都渋谷区代々木三丁目57番６号 グ ランフォーレ 富士ゼロックス株式会社 内 (56)参考文献 特開 昭60−160475（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−293433（ＪＰ，Ａ) 青木孝弘 大門一輝 佐々木裕二ほ か，「文書構造に基づく技術論文検索シ ステムに関する検討」，工学院大学研究 報告第66号 ＰＰ216−220，平成元年４ 月28日 鈴木良太 曽根原登 小林直樹ほか, 「トータルメディア・アーキテクチャの 検討−ＤＡからの一展開−」，テレビジ ョン学会技術研究報告 ＶＯＬ．12 Ｎ Ｏ．９ Ｐ52，昭和63年２月 菊地芳秀 宮井均，「ＩＳＳＰを用い たテキスト検索システムの試作−論理構 造単位の検索を中心に−」，情報処理学 会第35回（昭和62年後期）全国大会講演 論文集ＰＰ1285−1286，昭和62年

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 各種のメディアからなる複数の文書部品
   を相互に親子関係を持たせて構造化した構造化マルチメ
   ディア文書を蓄積している文書蓄積システムにおいて、 前記親子関係を検索する親子関係検索手段と、 前記文書部品の内容を該文書部品のメディアに応じて検
   索する内容検索手段と、 前記文書部品の予め定められた属性を検索する属性検索
   手段と、 前記親子関係、及び該親子関係に含まれる文書部品の内
   容と該文書部品の属性のうちの少なくとも一方をそれぞ
   れ検索条件として指示する入力手段と、 前記入力手段によって指示された前記親子関係を前記親
   子関係検索手段に検索させ、前記親子関係に合致する構
   造化マルチメディア文書が検索された場合、該検索され
   た構造化マルチメディア文書に対して、前記入力手段に
   よって指示された文書部品の内容と前記文書部品の属性
   との少なくとも一方の検索条件を前記内容検索手段と前
   記属性検索手段との少なくとも一方に検索させる検索統
   合手段とを具備したことを特徴とする文書蓄積システム
   における文書検索装置。