JP2736828B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JP2736828B2
JP2736828B2 JP3201894A JP20189491A JP2736828B2 JP 2736828 B2 JP2736828 B2 JP 2736828B2 JP 3201894 A JP3201894 A JP 3201894A JP 20189491 A JP20189491 A JP 20189491A JP 2736828 B2 JP2736828 B2 JP 2736828B2
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寛 古原
秀信 藤田
秀夫 吉田
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Consejo Superior de Investigaciones Cientificas CSIC
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気記録再生装置に
関し、特にオートリバース機能および曲間検出機能を備
え、さらに動作モードの切換えをカムを用いて行なうソ
フトタッチ機構を有するコンパクトカセットテープレコ
ーダの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近のコンパクトカセット機器において
は、高級機のみならず中級機に至るまでオートリバース
機能、曲間検出機能および操作釦のソフトタッチ機能が
設けられているものが多い。一般的に、カセットテープ
レコーダは磁気テープに対して記録あるいは再生を行な
う磁気ヘッドをテープ面に対して種々の位置関係に設定
することにより種々の動作が行なわれる。図30ないし
図32は各々曲間検出モード、記録/再生モードおよび
ストップ/イジェクトモードにおける磁気ヘッドとカセ
ットテープとの位置関係を示す構造模式図である。ま
ず、図31に示すように、記録/再生モードにおいて
は、磁気ヘッド401とカセットテープ400の磁気テ
ープとが最適な接触関係を維持するようにヘッドプレー
ト402がカセット400に対して前進した位置を保持
している。そして、磁気テープは磁気ヘッド401の前
面で所定の速度で走行される。
【0003】また、図30に示すように、曲間検出モー
ドにおいては、カセット400に対してヘッドプレート
402が記録/再生モードに比べてやや後退した位置を
とり、磁気テープと磁気ヘッド401とが軽く接触した
状態でテープが走行される。
【0004】さらに、図32に示されるように、ストッ
プモードにおいては、ヘッドプレート402はカセット
テープ400から遠く離れる位置に後退する。そして、
磁気ヘッド401はカセットテープ400の開口部から
離れた位置にある。これは、カセット400を取出す際
に、磁気ヘッド401がカセット400の開口部に挿入
されていたならば、カセット400が磁気ヘッド401
に衝突するからである。
【0005】このように、従来の一般的なカセットテー
プレコーダは、ストップモードにある第1の位置と、曲
間検出モードにある第2の位置と、さらに記録/再生モ
ードにある第3の位置との間をヘッドが移動する。図3
0および図32の比較からわかるように、第2の位置か
ら第1の位置への移動距離は大きく構成されており、ま
た、ヘッドプレート402はバネなどによって第1の位
置の方向に付勢されている。したがって、動作状態から
ストップ状態へモードの切換えを行なった際、ヘッドプ
レート402は第2の位置から第1の位置まで慣性力を
もって移動し、ヘッドプレート402がストッパと衝突
することによって停止する際に非常に大きな衝突音が発
生するものであった。
【0006】このようなストップモードへの切換え動作
時に発生する衝突音を低減するために、たとえば特公昭
60−53374号公報あるいは実公昭61−2069
5号公報に示されるようなカセットテープレコーダが考
案された。これらのカセットテープレコーダは、主とし
てヘッドがカセットから離れるストップ状態のヘッドプ
レート位置を廃止しようとするものである。
【0007】たとえば、前者の例が以下に示される。図
33ないし図35は、特公昭60−53374号公報に
示されるカセットテープレコーダの各動作モードとヘッ
ドとの位置関係を示す構造模式図である。図33は、カ
セットテープが挿入される前の状態を示し、図34は曲
間検出状態を示し、さらに図35はプレイ状態を示して
いる。
【0008】図33に示すように、カセットテープが挿
入される前の状態においては、録音ヘッド420はキャ
プスタン軸428から離れた場所に位置している。録音
ヘッド420はサブシャーシ418に取付けられてお
り、サブシャーシ418と共に移動する。また、サブシ
ャーシ418はメインシャーシ429に対して移動可能
に取付けられている。曲間検出レバー415はサブシャ
ーシ418に対して移動可能に取付けられており、バネ
417によって矢印C方向に付勢されている。サブシャ
ーシ418は矢印C方向に付勢されており、アングル部
418bがカセット挿入検知レバー409のアングル部
409bに係合することにより矢印Cへの移動が禁止さ
れている。
【0009】図33および図34に示すように、図33
の状態からカセットテープ400が挿入されると、カセ
ットテープ400がカセット挿入センサピン409aを
矢印B方向に押すことにより、カセット挿入検知レバー
409が反時計方向に回動してセンサピン409aとサ
ブシャーシ418のアングル部418bとの係合が解か
れる。曲間検出レバー415はメインシャーシ429の
ピン429aとの間に設けられた引張りバネ(図示せ
ず)により矢印C方向に付勢されている。したがって、
サブシャーシのアングル部418bとカセット挿入検知
レバーのアングル部409bとの係合が解除されると、
曲間検出レバー15のアングル部415bがサブシャー
シ418の案内孔418eの側部を矢印C方向へ押圧
し、その結果サブシャーシ418が曲間検出レバー41
5と一体となって矢印C方向へ移動する。そして、曲間
検出レバー415のアングル部415bがメインシャー
シ429のアングル部429bと当接した位置で停止す
る。このとき、録音ヘッド420はカセット400の開
口部に挿入され、テープ表面と軽く接触した状態が設定
される。このように、この例によるカセットテープレコ
ーダは、カセットテープ400が挿着された状態で、ヘ
ッド420がテープと接する位置に設定される。
【0010】さらに、図35に示されるように、プレイ
状態においては、ソレノイドが短時間に通電され、サブ
シャーシシフトレバー422がメインシャーシに設けら
れたピン(図示せず)を中心に時計方向に回動する。サ
ブシャーシシフトレバー422の回動により、サブシャ
ーシシフトレバー422のピン422aがサブシャーシ
418の丸孔418gの側面部を矢印C方向に押圧す
る。これにより、サブシャーシ418は引張りバネ41
7の引張力に抗して矢印C方向に移動する。なお、曲間
検出レバー415はアングル部415bがメインシャー
シのアングル部429bと係合しているため矢印C方向
に移動することができない。そして、サブシャーシ41
8の移動により録音ヘッド420はカセットテープ40
0に対してさらに前進し、ヘッドと磁気テープとが十分
に接する録音/再生モードとなる。
【0011】このように、この例では、カセットテープ
を着脱するためにヘッドが磁気テープから離間したスト
ップ状態を廃止したため、ヘッドの前進/後退距離が短
くなり、停止モードへの切換動作時のシャーシの衝突音
を低減することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図33
ないし図35に示されるように、このカセットテープレ
コーダにおけるサブシャーシ418は常時カセット40
0に向かう方向にバネによって付勢されている。したが
って、カセットのイジェクト操作の場合には、このカセ
ットテープに対する方向に付勢するバネの力に抗してサ
ブシャーシ418を移動させ、磁気ヘッドをカセットテ
ープ400から解離した後、カセットテープ400を取
出さなければならない。このために、イジェクト操作に
おいてサブシャーシ418を移動させるのに大きな力を
必要とするという問題が生じた。
【0013】また、録音ヘッド420が当接されたサブ
シャーシ418の移動は、ソレノイドの吸引力を利用し
て行なわせている。このために、各動作モードの切換え
のために強力な吸引力をもつソレノイドを備える必要が
あった。
【0014】さらに、カセットテープ400が挿着され
た後は、カセットテープ400と磁気ヘッドとは常にそ
の一部が挿入された状態を維持する。このため、ヘッド
が記録/再生位置に移動している途中に、誤ってイジェ
クト釦を操作した場合には、ヘッドとカセットテープと
が衝突する恐れがあった。
【0015】この発明の目的は、動作モードの切換操作
時の部材の衝突音を低減することである。
【0016】さらに、この発明の他の目的は、カセット
テープをイジェクトする場合のヘッド移動部材の作用力
を軽減することである。
【0017】さらに、この発明の他の目的は、動作モー
ド切換機構の構造を簡略化することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】この請求項1に係る磁気
記録再生装置は、録音/再生ヘッドを載置し、磁気テー
プに対して前進/後退移動するヘッド移動手段と、この
ヘッド移動手段に係合するカム手段とを備える。カム手
段は、ヘッド移動手段を移動させることによってカセッ
トテープが磁気記録再生装置から着脱可能な第1の位置
と、磁気記録再生装置が停止状態において磁気テープか
ら離間した第2の位置と、磁気テープを高速走行させる
第3の位置と、磁気テープに当接し、録音/再生動作を
行なう第4の位置とに録音/再生ヘッドを移動させる。
第1の位置保持手段は、カム手段の動作により録音/再
生ヘッドが第2および第3の位置に移動した場合にヘッ
ド移動手段に係合してその位置を保持する。また、第2
の位置保持手段は、カム手段の動作によって録音/再生
ヘッドが第4の位置に移動した場合にヘッド移動手段に
係合してその位置を保持する。カム手段は複数のカム面
が形成されたカム回転体と、装置の動作状態において常
時一定方向に回転し、カム回転体に係合することによっ
てカム回転体に対して回転力を付与する回転力付与手段
と、カム回転体が回転力付与手段と係合する方向にカム
回転体を付勢するカム回転体付勢手段と、カム回転体付
勢手段の付勢力に抗してカム回転体の回転動作を所定の
位置で停止させるようにカム回転体に係合して係止させ
る係止手段と、さらに係止手段に連係し、吸引/吸着動
作によってカム回転体と係止手段との係止を解除するソ
レノイドとを備えている。上記カム回転体は、係止手段
と禁止されるとともに回転力付与手段との係合が解除さ
れる第1および第2のカム静止位置を有している。そし
て、カム回転体が第1のカム静止位置にあるときにヘッ
ド移動手段が第1または第2の位置のいずれか一方に移
動し、カム回転体が第2のカム静止位置にあるときにヘ
ッド移動手段が第3または第4の位置のいずれか一方に
移動する。上記ヘッド移動手段は、録音/再生ヘッドを
載置するヘッド載置部材と、カム手段およびヘッド載置
部材に連結し、カム手段の動作に応じて磁気テープに対
して前進/後退することによってヘッド載置部材を第1
の位置と第4の位置との間を移動させるヘッド移動部材
とを備える。また、カム回転体はヘッド移動部材に係合
する第1カム面とヘッド載置部材に係合する第2カム面
とを有している。さらに、カム回転体付勢手段は、カム
回転体が第1のカム静止位置にあり、ヘッド移動手段が
第1の位置にある場合には、第1カム面を押圧すること
によってカム回転体を付勢するヘッド移動部材によって
構成される。また、カム回転体が第1のカム静止位置に
あり、ヘッド移動手段が第2の位置にある場合には、第
2カム面を押圧することによってカム回転体を付勢する
ヘッド載置部材によって構成される。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】請求項2に係る磁気記録再生装置は、録音
/再生ヘッドを載置し、磁気テープに対して前進/後退
移動するヘッド移動手段と、このヘッド移動手段に係合
するカム手段とを備える。カム手段は、ヘッド移動手段
を移動させることによってカセットテープが磁気記録再
生装置から着脱可能な第1の位置と、磁気記録再生装置
が停止状態において磁気テープから離間した第2の位置
と、磁気テープを高速走行させる第3の位置と、磁気テ
ープに当接し、録音/再生動作を行なう第4の位置とに
録音/再生ヘッドを移動させる。第1の位置保持手段
は、カム手段の動作により録音/再生ヘッドが第2およ
び第3の位置に移動した場合にヘッド移動手段に係合し
てその位置を保持する。また、第2の位置保持手段は、
カム手段の動作によって録音/再生ヘッドが第4の位置
に移動した場合にヘッド移動手段に係合してその位置を
保持する。カム手段は複数のカム面が形成されたカム回
転体と、装置の動作状態において常時一定方向に回転
し、カム回転体に係合することによってカム回転体に対
して回転力を付与する回転力付与手段と、カム回転体が
回転力付与手段と係合する方向にカム回転体を付勢する
カム回転体付勢手段と、カム回転体付勢手段の付勢力に
抗してカム回転体の回転動作を所定の位置で停止させる
ようにカム回転体に係合して係止させる係止手段と、さ
らに係止手段に連係し、吸引/吸着動作によってカム回
転体と係止手段との係止を解除するソレノイドとを備え
ている。上記カム回転体は、係止手段と禁止されるとと
もに回転力付与手段との係合が解除される第1および第
2のカム静止位置を有している。そして、カム回転体か
第1のカム静止位置にあるときにヘッド移動手段が第1
または第2の位置のいずれか一方に移動し、カム回転体
が第2のカム静止位置にあるときにヘッド移動手段が第
3または第4の位置のいずれか一方に移動する。上記カ
ム回転体は、ヘッド移動手段に係合し、ヘッド移動手段
を第1の位置から第2の位置を経由して第4の位置に移
動させるカム面を有している。そして、ヘッド移動手段
が第1の位置にあり、カム回転体が第1の静止位置から
第2の静止位置まで回動した場合、カム回転体のカム面
に応じてヘッド移動手段が第1の位置から第3または第
4の位置に移動する。また、ヘッド移動手段は第2の位
置にあり、カム回転体が第1の静止位置から第2の静止
位置まで回動した場合、カム回転体のカム面に応じてヘ
ッド移動手段が第2の位置から第3および第4の位置に
移動する。
【0023】請求項3に係る磁気記録再生装置は、録音
/再生ヘッドを載置し、磁気テープに対して前進/後退
移動するヘッド移動手段と、このヘッド移動手段に係合
するカム手段とを備える。カム手段は、ヘッド移動手段
を移動させることによってカセットテープが磁気記録再
生装置から着脱可能な第1の位置と、磁気記録再生装置
が停止状態において磁気テープから離間した第2の位置
と、磁気テープを高速走行させる第3の位置と、磁気テ
ープに当接し、録音/再生動作を行なう第4の位置とに
録音/再生ヘッドを移動させる。第1の位置保持手段
は、カム手段の動作により録音/再生ヘッドが第2およ
び第3の位置に移動した場合にヘッド移動手段に係合し
てその位置を保持する。また、第2の位置保持手段は、
カム手段の動作によって録音/再生ヘッドが第4の位置
に移動した場合にヘッド移動手段に係合してその位置を
保持する。カム手段は複数のカム面が形成されたカム回
転体と、装置の動作状態において常時一定方向に回転
し、カム回転体に係合することによってカム回転体に対
して回転力を付与する回転力付与手段と、カム回転体か
回転力付与手段と係合する方向にカム回転体を付勢する
カム回転体付勢手段と、カム回転体付勢手段の付勢力に
抗してカム回転体の回転動作を所定の位置で停止させる
ようにカム回転体に係合して係止させる係止手段と、さ
らに係止手段に連係し、吸引/吸着動作によってカム回
転体と係止手段との係止を解除するソレノイドとを備え
ている。上記カム回転体は、係止手段と禁止されるとと
もに回転力付与手段との係合が解除される第1および第
2のカム静止位置を有している。そして、カム回転体が
第1のカム静止位置にあるときにヘッド移動手段が第1
または第2の位置のいずれか一方に移動し、カム回転体
が第2のカム静止位置にあるときにヘッド移動手段が第
3または第4の位置のいずれか一方に移動する。上記ソ
レノイドは、磁性体からなる固定部材と、この固定部材
に対して吸着/解離する移動部材とを有している。そし
て、係止手段は、その一端がソレノイドの移動部材に連
結し、他端がカム回転体の第3カム面に連係する連係部
材を有している。カム回転体の第3カム面は、ソレノイ
ドが通電された場合に連係部材の一端がソレノイドの移
動部材と固定部材との衝突を妨げるように連係部材の他
端を保持する第1の部分と、連係部材の一端がソレノイ
ドの移動部材と固定部材との当接を妨げないように連係
部材の他端を保持する第2の部分とを有している。
【0024】請求項4に係る磁気記録再生装置は、録音
/再生ヘッドを載置し、磁気テープに対して前進/後退
移動するヘッド移動手段と、このヘッド移動手段に係合
するカム手段とを備える。カム手段は、ヘッド移動手段
を移動させることによってカセットテープが磁気記録再
生装置から着脱可能な第1の位置と、磁気記録再生装置
が停止状態において磁気テープから離間した第2の位置
と、磁気テープを高速走行させる第3の位置と、磁気テ
ープに当接し、録音/再生動作を行なう第4の位置とに
録音/再生ヘッドを移動させる。第1の位置保持手段
は、カム手段の動作により録音/再生ヘッドが第2およ
び第3の位置に移動した場合にヘッド移動手段に係合し
てその位置を保持する。また、第2の位置保持手段は、
カム手段の動作によって録音/再生ヘッドが第4の位置
に移動した場合にヘッド移動手段に係合してその位置を
保持する。ヘッド移動手段は、録音/再生ヘッドを載置
するヘッド載置部材と、カム手段およびヘッド載置部材
に連係し、カム手段の動作に応じて磁気テープに対して
前進/後退することによってヘッド載置部材を第1の位
置と第4の位置との間を移動させるヘッド部材とを備え
ている。そして、第1の位置保持手段は、ヘッド移動手
段が第2および第3の位置に移動した際にヘッド移動部
材に係合してヘッド移動部材の位置を保持する。また、
第2の位置保持手段は、ヘッド移動手段か第4の位置に
移動した際にヘッド移動部材に係合してヘッド移動部材
の位置を保持する。
【0025】請求項5に係る磁気記録再生装置は、ま
ず、録音/再生ヘッドを載置し、磁気テープに対して前
進/後退移動するヘッド移動手段と、ヘッド移動手段に
係合するカム手段とを備えている。カム手段は、ヘッド
移動手段を移動させることによりカセットテープが磁気
記録再生装置から着脱可能な第1の位置と、磁気記録再
生装置が停止状態において磁気テープから離間した第2
の位置と、磁気テープを高速走行させる第3の位置と、
磁気テープに当接し、録音/再生動作を行なう第4の位
置とに録音/再生ヘッドを移動させる。また、第1の位
置保持手段は、カム手段の動作により録音/再生ヘッド
が第2および第3の位置に移動した場合、ヘッド移動手
段に係合してその位置を保持する。また、第2の位置保
持手段は、カム手段の動作により録音/再生ヘッドが第
4の位置に移動した場合に、ヘッド移動手段に係合して
その位置を保持する。さらに、磁気記録再生装置は、カ
セットテープを着脱するために開閉される蓋と、カム手
段と前記蓋との間に係合するイジェクト阻止手段とを備
える。イジェクト阻止手段は、カム手段の動作によりヘ
ッド移動手段が第1の位置にあるときに蓋の開放を許容
する。またヘッド移動手段が第2の位置にあるときに
は、第1の位置保持手段とヘッド移動手段との係合を解
除してヘッド移動手段を第1の位置に移動させた後蓋の
開放を許容する。さらに、ヘッド移動手段が第3および
第4の位置にあるときには蓋の開放を禁止する。
【0026】請求項6に係る磁気記録再生装置は、請求
項5の装置に対してさらに以下の構成を備える。カム手
段は、イジェクト阻止手段が係合する第4カム面を有す
るカム回転体と、装置の動作の状態において常時一定方
向に回転し、カム回転体に係合することによってカム回
転体に対して回転力を付与する回転力付与手段と、カム
回転体が回転力付与手段と係合する方向にカム回転体を
付勢するカム回転体付勢手段と、カム回転体付勢手段の
付勢力に抗してカム回転体の回転動作を所定の位置で停
止させるようにカム回転体に係合する係止手段と、さら
に係止手段に連係し、吸引/吸着動作によってカム回転
体と係止手段との係止を解除するソレノイドとを備え
る。そして、ヘッド移動手段が第1および第2の位置に
ある場合に、第4カム面を押圧するイジェクト阻止手段
がカム回転体付勢手段を構成する。
【0027】請求項7に係る磁気記録再生装置は、請求
項5に係る装置に対し、さらに以下の構成を備える。回
転力付与手段は、動作信号を受けて一定方向に回転する
歯車を有しており、カム回転体は、歯車と噛み合う歯車
部と、歯車との噛み合いが解除される欠歯部とを有す
る。
【0028】請求項8に係る磁気記録再生装置は、請求
項5の装置に対しさらに以下の構成を備える。カム手段
は、ヘッド移動手段に係合する第1カム面と、イジェク
ト阻止手段に係合する第4カム面とを有するカム回転体
を備える。カム回転体の第4カム面は、ヘッド移動手段
が第1の位置から第3または第4の位置のいずれかの位
置に移動する場合に、ヘッド移動手段の移動に先立って
イジェクト阻止手段が蓋の開放を禁止するように形成さ
れている。
【0029】請求項9に係る磁気記録再生装置は、請求
項5の装置に対しさらに以下の構成を備える。この磁気
記録再生装置は、カセットテープに係合して磁気テープ
を正方向および逆方向に巻取る1対の第1および第2リ
ールと、回転力を発生するモータと、モータからの回転
力を受取り所定の回転力を発生されるリール駆動力発生
手段と、第1および第2リールに回転力を伝達する低速
走行回転力伝達手段および高速走行回転力伝達手段と、
録音/再生ヘッドを載置し、磁気テープに対して前進/
後退移動するヘッド移動手段と、低速走行回転力伝達手
段と、高速走行回転力伝達手段と、ヘッド移動手段とに
係合して所定の動作を行なわせるカム回転体を有するカ
ム手段とを備えている。そして、低速走行回転力伝達手
段は、第1回転体と第1リールとの間、または第2回転
体と第2リールとの間のいずれかに係合し、第1回転体
と第2回転体の回転力を各々第1リールおよび第2リー
ルに伝達する。また、高速走行回転力伝達手段は、第3
回転体と第1リールとの間、または第4回転体と第2リ
ールとの間のいずれかに係合し、第3回転体および第4
回転体の回転力を各々第1リールおよび第2リールに伝
達する。
【0030】請求項10に係る磁気記録再生装置は、請
求項9の装置に対してさらに以下の構成を備える。高速
走行回転力伝達手段は、第3回転体と第1リールまたは
第4回転体と第2リールとの間に噛み合う第5回転体
と、第5回転体を第3回転体と第1リールとの間に噛み
合う第1の位置と第4回転体と第2リールとの間に噛み
合う第2の位置との間を移動させる移動部材とを有して
いる。また、カム手段のカム回転体は、移動部材に係合
し、移動部材を第1の位置または第2の位置から中立位
置に移動させるカム面を備えている。
【0031】請求項11に係る磁気記録再生装置は、請
求項9の装置に対してさらに以下の構成を備える。ヘッ
ド移動手段は、磁気テープに接して録音/再生を行なう
磁気ヘッドと、磁気ヘッドの作用面が磁気テープの正方
向トラックに対向する位置と逆方向トラックに対向する
位置とに回転移動可能に磁気ヘッドを支持する回転支持
部材と、回転支持部材に支持された磁気ヘッドを載置
し、カム手段の動作に応じて磁気テープに対して前進/
後退するヘッド載置部材と、カム手段に連結し、磁気ヘ
ッドを磁気テープの正方向トラックおよび逆方向トラッ
クに対向する位置に切換える切換部材とを備えている。
【0032】
【作用】請求項1に係る発明においては、録音/再生ヘ
ッドの動作位置においてイジェクト専用の第1の位置を
設けている。このため、カセットテープをイジェクトす
る場合には録音/再生ヘッドを移動させる必要がなく、
イジェクト操作に要する部材の移動のための操作力を低
減することができる。また、カセットテープの動作モー
ドおよびストップモードの切換動作においては、録音/
再生ヘッドはストップ位置と動作位置との短い距離間を
移動するため、動作切換時の部材の衝突音を低減するこ
とができる。また、カム回転体が2つの動作位置をと
り、この2つの位置のみで録音/再生ヘッドの4つの位
置を切換えるように構成したので、カムを作動させるた
めの制御信号を簡素化することができる。
【0033】請求項1、請求項6および請求項7に係る
発明においては、カム回転体を動作させるために回転付
勢する手段として、イジェクトモードにおいてはヘッド
移動部材およびイジェクト阻止手段が作用し、ストップ
モードにおいてはヘッド載置部材およびイジェクト阻止
手段が作用するように構成したため、カム回転体の付勢
手段として新たな構造を付与する必要がなく、カム回転
体の構造を簡素化することができる。
【0034】請求項2に係る発明においては、ヘッド移
動手段がイジェクト位置から動作位置へ移動する状態
と、ストップ位置から動作位置へ移動する場合に共通の
カム面を用いることにより、カムを動作させる動作信号
を共通の信号とすることができる。
【0035】請求項3に係る発明においては、カム回転
体のカム面の第1の部分と第2の部分を用いてソレノイ
ドの吸引動作を2段階に分離して行なわせている。これ
により、ソレノイドの吸引時のソレノイド移動部材と固
定部材との衝突による騒音を低減している。
【0036】請求項4に係る発明においては、録音/再
生ヘッドの動作位置においてイジェクト専用の第1の位
置を設けている。このため、カセットテープをイジェク
トする場合には録音/再生ヘッドを移動させる必要がな
く、イジェクト操作に要する部材の移動のための操作力
を低減することができる。また、カセットテープの動作
モードおよびストップモードの切換動作においては、録
音/再生ヘッドはストップ位置と動作位置との短い距離
間を移動するため、動作切換時の部材の衝突音を低減す
ることができる。
【0037】請求項5に係る発明においては、ヘッド移
動手段が第1のイジェクト位置にある場合にのみカセッ
トの蓋の開放を許容し、その他の動作モードの場合には
蓋の開閉を禁止することにより、動作中にイジェクト釦
の誤操作によってカセットテープが磁気ヘッドに衝突す
るのを防止する。
【0038】さらに、請求項8に係る発明においては、
このイジェクト阻止機構はイジェクト位置からストップ
位置への移動の初期段階において蓋の開閉を禁止する。
【0039】請求項9に係る発明においては、ヘッド移
動機構と、正方向および逆方向へのリール回転機構とが
1つのカム回転体に係合することにより、動作機構を簡
略化する。
【0040】請求項10に係る発明においては、高速走
行を行なわせるための第5回転体とリールとの噛み合い
を強制的に解除するカム面を構成することにより、カム
の動作により第5回転体の伝達動作を解除するタイミン
グを制御することができる。
【0041】請求項11に係る発明においては、回転ヘ
ッド機構を備えることによりヘッドの部品点数を減少す
ることができる。
【0042】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図を用い
て詳細に説明する。
【0043】この発明による磁気記録再生装置(マイク
ロカセットテープレコーダ)は、いわゆるオートリバー
ス機構と曲間検出機構とを備えている。そして、以下の
動作モードを選択することができる。
【0044】 イジェクトモード ストップモード:STOP 正方向記録/再生モード:FP(フォワードプレイ
状態) 正方向早送りモード:FF(ファーストフォワード
状態) 逆方向記録/再生モード:RP(リバースプレイ状
態) 巻き戻しモード:REW(リワインド状態) 正方向曲間検出モード:FF APSS 逆方向曲間検出モード:REW APSS 磁気記録再生装置のこれらのモードは、1つのソレノイ
ドと1つのモード切換用カムを備えたモード切換機構に
よって選択される。
【0045】まず、磁気記録再生装置の全体構成につい
て説明する。図27は磁気記録再生装置の回路構成を示
すブロック図である。図27を参照して、テープトラン
スポートメカニズム100は、録再ヘッド100a、消
去ヘッド100b、モータ100c、ソレノイド22お
よびモード検出スイッチ101を搭載している。テープ
トランスポートメカニズム100は増幅回路102およ
び駆動回路105を介して制御回路106に接続されて
いる。制御回路106はマイクロコンピュータを有して
おり、磁気記録再生装置としての所定の動作モードを行
なわせるための制御を行なう。さらに、制御回路106
には操作ボタン107が接続されている。操作ボタン1
07には録音釦107a、RVS PLAY(リバース
プレイ)釦107b、STOP釦107c、FWD P
LAY(フォワードプレイ)釦107d、REW(巻き
戻し)釦107e、FF(早送り)釦107f、一時停
止釦107gおよびイジェクトボタン108が設けられ
ている。各釦107a〜107gはスイッチを有してお
り、操作者がこれらの釦を操作すると、制御回路106
にパルス信号が入力される。さらに、入力されたパルス
信号に応じて所定の動作を行なわせるように制御回路1
06は増幅回路102、駆動回路105、テープトラン
スポートメカニズム100に対して制御信号を出力す
る。なお、FWD PLAY操作時においてFF釦10
7fを操作するとフォワード方向に対してFF APS
S(曲間検出モード)が、またREW釦107eを操作
するとフォワード方向に対してREW APSS(巻き
戻し方向曲間検出モード)が行なわれるように制御回路
106から制御信号が出力される。また、REV PL
AY操作時に上記と同様の操作を行なうと、各々リバー
ス方向に対してFF APSS、REW APSSが行
なわれるように制御回路106から制御信号が出力され
る。
【0046】ストップ状態からFF釦107fあるいは
REW釦107eを操作した場合には、直前の再生もし
くは録音モード時におけるテープの回転方向に対して各
々FFモードあるいはREWモードが設定される。これ
は、制御回路が直前の再生あるいは録音時のテープ進行
方向を記憶しているからであり、その後FFモードある
いはREWモードが選択されると、テープ進行方向の記
憶に基づいて同じテープ進行方向にFF動作あるいはR
EW動作を行なわせる。
【0047】また、イジェクトボタン108にはスイッ
チが設けられておらず、イジェクトボタン108を操作
しても制御回路106に対しては何らの信号も与えられ
ない。イジェクトボタン108は後述するように、機構
的にカセットホルダのロックレバーを動作させてカセッ
ト蓋を開放させるものである。
【0048】図1は、磁気記録再生装置の主要部品の構
成配置を示す平面図である。図1を参照して、基台9に
は種々の回転体がブロック化して組立てられた回転ブロ
ック8がねじ10によって固定されている。回転ブロッ
ク8はブロック基台7の表面上に、カセットテープのリ
ールに係合してテープを巻き取る1対のFORリール台
1、REVリール台2と、FORリール台1を回転させ
るためのFOR駆動ギア3、REVリール台2を回転さ
せるためのREV駆動ギア4、駆動ギア3、4と1対の
リール台1、2との間に係合するPLAYアイドラー5
およびFF/REWアイドラー6を備えている。FOR
リール台1、REVリール台2、FOR駆動ギア3、R
EV駆動ギア4は、ブロック基台7に設けられた各々の
回転軸に回転可能に取付けられている。また、PLAY
アイドラー5およびFF/REWアイドラー6はブロッ
ク基台7に設けられた軸7aを中心に揺動可能に設けら
れている。PLAYアイドラー5は軸7aを中心に時計
方向に回動すると、FOR駆動ギア3の回転力がPLA
Yアイドラー5を介してFORリール台1に伝達され、
テープをフォワード方向に巻き取る。また、逆に反時計
方向に回動すると、REV駆動ギア4の回転力がPLA
Yアイドラー5を介してREVリール台2に伝達され、
テープをリバース方向に巻き取る。また、FF/REW
アイドラー6が軸7aを中心に時計方向に回動すると、
FOR駆動ギア3の回転力がFF/REWアイドラー6
を介してFORリール台1に伝達され、テープをフォワ
ード方向に高速で巻き取る。逆に、反時計方向に回動す
ると、REV駆動ギア4の回転力がFF/REWアイド
ラー6を介してREVリール台2に伝達され、テープを
リバース方向に高速で巻き取る。さらに、基台9上には
FORピンチローラブロック11とREVビンチローラ
ブロック12とが対象に配置されている。FORピンチ
ローラブロック11は軸11bを中心に回動可能に取付
けられており、またREVピンチローラブロック12は
軸12bを中心に回動可能に取付けられている。ピンチ
ローラブロック11、12の各々はFORピンチローラ
ばね15およびREVピンチローラばね16によってF
ORキャプスタン13、REVキャプスタン14から遠
ざかる方向に付勢されている。FORキャプスタン13
は無端ベルトを介してモータからの回転力を受けて常時
反時計方向に回転し、またREVキャプスタン14は時
計方向に回転する。FORピンチローラ11aがFOR
キャプスタン13に圧接されると、両者の間に磁気テー
プを狭持してFORリール台1側にテープを巻き取る。
また、REVピンチローラ12aとREVキャプスタン
14とが圧接されると、両者の間に磁気テープを狭持し
てREVリール台2側にテープを巻き取る。
【0049】図9は、ヘッド駆動系の構造を示す平面構
造図である。図1および図9を参照して、さらに、基台
9の表面上にはFOR/REV切換レバー17、オーバ
ストロークレバー18およびヘッドプレート19が互い
に平行に重ねて配置されている。
【0050】FOR/REV切換レバー17はPLAY
アイドラー5に係合して、PLAYアイドラー5を各々
時計方向および反時計方向に回動させることによってプ
レイモードにおける回転方向をフォワード方向およびリ
バース方向に変換させる働きをなすものである。また、
オーバストロークレバー18はヘッドプレート19と連
携してヘッドプレート19に搭載されたヘッドを所定の
位置に移動させる働きをなすものである。
【0051】FOR/REV切換レバー17は、オーバ
ストロークレバー18のガイドピン18f、18gが挿
入されるガイド穴17a、17bを有している。そし
て、FOR/REV切換レバー17はこのガイド穴17
a、17bに沿って矢印C、D方向に移動可能に取付け
られている。また、FOR/REV切換レバー17は対
をなす2組の折り曲げ片17c、17d、17e、17
fを有している。折り曲げ片17c、17dはFORピ
ンチローラ11aおよびREVピンチローラ12aを各
々キャプスタン13、14に押圧するためのものであ
り、FOR/REV切換レバー17が矢印C方向に移動
した状態でさらに矢印A方向に移動されると、折り曲げ
片17cがFORピンチローラばね15に係合して、ピ
ンチローラ11aをキャプスタン13に押圧する。この
状態がフォワードプレイモードとなる。また、FOR/
REV切換レバー17が矢印D方向にあり、さらに矢印
A方向に移動されると、折り曲げ片17dがREVピン
チローラばね16に係合してピンチローラ12aをキャ
プスタン14に押圧する。この状態がリバースプレイモ
ードとなる。
【0052】オーバストロークレバー18は、基台9に
固定されたガイドピン9a、9bが挿入されるガイド穴
18a、18bを有しており、このガイド穴18a、1
8bに沿って矢印A、B方向に移動可能に設けられてい
る。また、オーバストロークレバー18は、PLAYロ
ックレバー24に係合する係合片18jとストップ保持
レバー25に係合する係合片18iを有している。
【0053】ヘッドプレート19はその表面上に磁気ヘ
ッドを(図示せず)搭載しており、さらにガイド穴19
a、19bを有している。ガイド穴19a、19bには
オーバストロークレバー18のガイドピン18c、18
dが挿入されている。そして、ヘッドプレート19はオ
ーバストロークレバー18に対して矢印A、B方向に移
動可能である。ヘッドプレート19はオーバストローク
ばね20を介在してオーバストロークレバー18と一体
的に移動可能に構成されている。
【0054】さらに、FOR/REV切換レバー17、
オーバストロークレバー18およびヘッドプレート19
の関係について説明する。たとえば、図9を参照して、
オーバストロークレバー18は、基台9に形成されたガ
イドピン9a、9bが挿入されるガイド穴18a、18
bを有している。そして、このガイド穴18a、18b
の延びる方向にしたがって矢印A、B方向に移動可能に
形成されている。オーバストロークレバー18には、さ
らにオーバストロークピン18hが形成されており、こ
のオーバストロークピン18hはカム21の表面のカム
Aに係合している。また、オーバストロークレバー18
と基台9との間には常時矢印B方向に付勢するスプリン
グ31が取付けられている。そして、このオーバストロ
ークレバー18はばね31の付勢力に抗してカム21の
回転に応じて矢印A方向への移動を行なう。
【0055】オーバストロークレバー18とヘッドプレ
ート19との間にはオーバストロークばね20が取付け
られている。さらに、ヘッドプレート19のガイド穴1
9a、19bの中にオーバストロークレバー18に固定
されたガイドピン18c、18dが挿入されている。そ
して、オーバストロークばね20によってヘッドプレー
ト19とオーバストロークレバー18とが一体的に矢印
A、B方向に往復移動する。
【0056】また、FOR/REV切換レバー17はそ
の表面に形成されたガイド穴17a、17bの内部にオ
ーバストロークレバー18の裏面に形成されたガイドピ
ン18f、18gが挿入されていることにより、矢印
C、D方向にオーバストロークレバー18に対して相対
的に往復移動する。さらに、オーバストロークレバー1
8とFOR/REV切換レバー17との間にはスプリン
グ38が取付けられている。FOR/REV切換レバー
17の左側下端部には切欠部17gが形成されており、
この切欠部17gにF/R切換レバー30の係合片30
aが係合している。そして、F/R切換レバー30が切
換レバー軸9gを中心に揺動することによりFOR/R
EV切換レバー17は矢印C、D方向に往復移動する。
【0057】さらに、F/R切換レバー30の構造につ
いて説明する。図17は、F/R切換機構を示す平面構
造図である。図9および図17を参照して、F/R切換
レバー30はほぼV字状のレバーであり、その一端に形
成された係合片30aは上記のようにFOR/REV切
換レバー17の切欠部17gに挿入されるとともに、基
台9との間にF/R切換レバー用スプリング37が取付
けられている。このスプリング37はF/R切換レバー
30を軸9gを中心に反時計方向に付勢するように取付
けられている。
【0058】F/R切換レバー30の他端には、カム2
1に係合するピン30bが形成されている。F/R切換
レバー30は、カム21の回動によって軸4gを中心に
回動し、FOR/REV切換レバー17を矢印C、D方
向に移動させる。
【0059】図17を参照して、ソレノイド22は可動
鉄心22a、固定鉄心22b、巻線22cおよび消音材
22dを備えている。消音材22dは可動鉄心22aの
着磁防止を兼ね備えている。可動鉄心22aはソレノイ
ド22に通電された場合に矢印A方向に吸着され、非通
電時にはスプリング(図示せず)あるいは自重によって
矢印B方向に付勢されている。ソレノイドレバー23は
基台9に設けられた軸9dを中心に回動可能に形成され
ている。ソレノイドレバー23の右側端部はコの字状の
凹部が設けられており、左側端部はカム21に係合して
いる。ソレノイドレバー23の凹部にはソレノイドの可
動鉄心22aのつば部が挿入されている。この可動鉄心
22aのつば部とソレノイドレバー23の凹部との間に
は隙間dが形成されている。この隙間dはソレノイド2
2の吸引動作を補助し、ソレノイド22の小型化を図る
ために設けられている。この隙間dの作用および効果は
本装置の動作の説明のところで詳細に説明する。ソレノ
イドレバー23はソレノイド22の通電/非通電状態に
対応して回動する。そしてソレノイドレバー23の左側
端部によってカム21と連係して動作する。
【0060】図9を参照して、PLAYロックレバー2
4は基台9上に設けられた軸9eを中心に回転可能に取
付けられている。PLAYロックレバー24はほぼ略L
字形状を有しており、一方端に設けられた係合片24a
はオーバーストロークレバー18と係合し、他端に設け
られた係合片24bはストップ保持レバー25と係合し
ている。
【0061】ストップ保持レバー25は基台9上に設け
られた軸9fを中心に回転可能に設けられている。スト
ップ保持レバー25はほぼ略L字状の形状を有してお
り、その一端にはPLAYロックレバー24と係合する
係合片25aが形成され、他端にはオーバーストローク
レバー18と係合する係合片25bが形成されている。
さらに、ストップ保持レバー25とPLAYロックレバ
ー24との間には、常時両者を係合する状態に付勢する
ばね26が取付けられている。
【0062】PLAYアイドラー5は、プレイアイドラ
ーレバー5a、プレイアイドラーギア5b、プレイアイ
ドラー軸5cおよび中立軸5fから構成される。プレイ
アイドラーレバー5aは、軸7aを中心に回動可能に取
付けられている。プレイアイドラーレバー5cの下端部
には腕5d、5eが設けられている。そして、FOR/
REV切換レバー17の係合片17eが腕5eを矢印A
方向に押すと、軸7aを中心に時計方向に回動しフォワ
ードプレイモードに設定され、また係合片17fが腕5
dを矢印A方向に押すと、軸7aを中心に反時計方向に
回動してリバースプレイモードに切換られる。
【0063】FF/REWアイドラー6は、FF/RE
Wアイドラーレバー6a、FF/REWアイドラーギア
6bおよびFF/REWアイドラー軸6cから構成され
る。FF/REWアイドラーレバー6aは軸7aを中心
に回動可能に取付けられている。さらに、FF/REW
アイドラーレバー6aには、オーバストロークレバー1
8と係合する係合片6dと、カム21に係合する係合片
6eが設けられている。このFF/REWアイドラーレ
バー6の回動動作は、カム21の動作によって行なわれ
るが、その詳細は後述する。
【0064】次に、テープトランスポートメカニズム1
00の回転系の構造について説明する。回転系の構造
は、同一出願人の先願、特願平2−1961号にほぼ同
一の構成が示されている。図2は回転系の構造を示す平
面図であり、図3は図2中の切断線X−Xに沿った方向
からの断面構造図であり、また図4は図2の回転系の正
面図である。図2を参照して、FORキャプスタン13
と一体に回転するFORフライホイールと、REVキャ
プスタン14と一体的に回転するREVフライホイール
およびモータ100cのモータプーリとの間には無端ベ
ルトが懸架されている。そして、常時反時計方向に回転
するモータ100cが回転することによって、FORキ
ャプスタン13は反時計方向に回転し、REVキャプス
タン14もまた反時計方向に回転する。さらに、FOR
キャプスタンと一体的に設けられたプーリと駆動プーリ
50との間にベルトが懸架されており、FORキャプス
タン13が反時計方向に回転すると、駆動プーリ50も
反時計方向に回転する。図3を参照して、駆動プーリ5
0に伝達された回転力は、第1のフリクション機構(摩
擦材)51を介在することによって回転力が調整された
後、回転体52に伝達される。回転体52に伝達された
回転力は、回転体52と一体的に回転する駆動軸53を
介し、駆動軸53と一体的に回転するFOR駆動ギア3
aに伝達される。FOR駆動ギア3aに伝達された回転
力は第2のフリクション機構(摩擦材)54を介してF
OR駆動ギア3bに伝達される。さらに、FOR駆動ギ
ア3aの回転力は、これに噛み合うREV駆動ギア4a
に伝達され、またFOR駆動ギア3bの回転力は、これ
に噛み合うREV駆動ギア4bに伝達される。FOR駆
動ギア3aおよびREV駆動ギア4aの有する回転力は
再生あるいは記録モードにおいて必要とされる値に設定
されており、FOR駆動ギア3bおよびREV駆動ギア
4bの回転力は早送りモードあるいは巻き戻しモードに
おいて必要とされる値に調整されている。
【0065】次に、4つの駆動ギア3a、3b、4a、
4bからFORリール台1およびREVリール台2への
回転力の伝達機構について説明する。図2を参照して、
PLAYアイドラー5およびFF/REWアイドラー6
は軸7aを中心に揺動可能に取付けられている。今、仮
にPLAYアイドラー5が軸7aを中心に時計方向に回
動するとPLAYアイドラーギア5bがFOR駆動ギア
3bとFORリール台1との間に噛み合う。そして、F
OR駆動ギア3b→PLAYアイドラー5→FORリー
ル台1の順に回転力が伝達され、FORリール台1が低
トルクで定速で回転する。また、PLAYアイドラー5
が反時計方向に回動すると、REV駆動ギア4bとRE
Vリール台2との間にPLAYアイドラーギア5bが噛
み合い、REV駆動ギア4b→PLAYアイドラー5→
REVリール台2の順に回転力が伝達され、REVリー
ル台2が低トルクで定速に回転する。
【0066】一方、FF/REWアイドラー6が軸7a
を中心に時計方向に回動すると、FF/REWアイドラ
ーギア6bがFOR駆動ギア3aとFORリール台1と
の間に噛み合い、FOR駆動ギア3a→FF/REVア
イドラーギア6b→FORリール台1の順に回転力が伝
達され、FORリール台1が高トルクで高速に回転す
る。
【0067】また、FF/REWアイドラー6が反時計
方向に回動すると、FF/REWアイドラーギア6bが
REV駆動ギア4aとREVリール台2との間に噛み合
い、REV駆動ギア4a→FF/REWアイドラーギア
6b→REVリール台2の順に回転力が伝達され、RE
Vリール台2が高トルクで高速に回転する。
【0068】PLA倍アイドラー5およびFF/REW
アイドラー6はともに係合するFOR駆動ギア3b、3
a、FORリール台1ならびにREV駆動ギア4b、4
aおよびREVリール台2と係合し、相互に噛み合うギ
アの波面から互いに噛み合う方向に作用力を受ける。し
たがって、PLAYアイドラーギア5bおよびFF/R
EWアイドラーギア6bは回転状態においては、強制的
な解除手段によってその噛み合いが解除されるまで、噛
み合いを維持する。
【0069】PLA カム21について説明する。図5
はカム21の表面側を示す平面図である。図6は図5の
切断線Y−Yに沿った方向からの断面図である。図7
は、カム21の裏面を示す平面図であり、表面側から透
視した状態を示している。図8は図7中の切断線Z−Z
に沿った方向からの断面図である。カム21にはこの磁
気記録再生装置の種々のモードを設定するための多くの
レバーが係合しており、カム21はその表面側と裏面側
の両面に種々の形状のカム面を形成している。カム21
は基台9に設けられた軸9cを中心に回動可能に取付け
られている。カム21の外周面にはほぼ全周にわたって
ギア200が形成されている。また、外周面の2か所に
歯面が切り取られた欠歯部205、206が形成されて
いる。この欠歯部205、206はカム21に噛み合う
プレイギア35との噛み合いを解除し、カム21を静止
させるために設けられている。なお、説明の便宜上、図
5、図7に図示された状態で、上方位置を0°とし、反
時計回りに、角度を付している。
【0070】まず、図5を参照して、カム21の表面に
は4つのカムA、B、C、Dが形成されている。
【0071】カムAはオーバストロークレバー18のオ
ーバストロークピン18hに係合し、オーバストローク
レバー18を矢印A方向(図9参照)に往復移動させ
る。
【0072】カムBはヘッドプレート19のヘッドプレ
ートピン19cに係合し、ヘッドプレート19を磁気テ
ープに対して前進および後退移動させる。
【0073】カムCはブレーキレバー29のカム係合部
29dに係合し、ブレーキレバー29を矢印A、B方向
(図15参照)に移動させる。
【0074】カムDはイジェクト阻止レバー27のカム
係合部27cに係合し、イジェクト阻止レバー27を矢
印C、D方向(図15参照)に往復移動させる。なお、
カムCとカムDはほぼ半周以上にわたって同じ面を共有
している。
【0075】次に、カム21の裏面に形成されたカムの
構造について図7および図8を用いて説明する。
【0076】まず、カムEとカムFに挟まれた溝部aは
F/R切換レバー30のピン30bに係合し、カム21
の回転に従ってピン30bを案内してリバースプレイモ
ードへの切換え動作を行なわせる。カムEは内カムであ
り、カム面E1 〜E5 からなるほぼU字形状を有してい
る。カムFは外カムであり、カム面F1 〜F5 から形成
されている。
【0077】カムGのカム面G1 、G6 とカムFのカム
面F1 との間には溝部bが形成されている。カムGのカ
ム面G4 のカム径はカム面G2 より小さく形成されてい
る。これは、このカム面Gに係合するF/R切換レバー
30をストップモードの状態に比べて僅かに時計方向に
回動させるためである。これによってたとえばプレイフ
ォワードモードから次のモードに切換る場合にソレノイ
ドレバー23がF/R切換レバー30に当接するのを防
止することができる。この結果、ソレノイドレバー23
を動作するソレノイド22はF/R切換レバー30の負
荷を受けることを防止できる。また、カム面G2 とG4
との間は緩やかな勾配を持つ傾斜面G3 によって連結さ
れている。これは、F/R切換レバー30のピン30b
がFORモード切換時にこの面に衝突した際、そのリバ
ウンド量を減少させるためである。つまり、この傾斜面
3 を設けると、この面に衝突する衝撃力が傾斜面によ
って分散されて、その結果リバウンド量が減少するため
である。
【0078】さらに、カムGとカムEの外周面との間に
は溝部cが形成されている。これらの溝部a〜cはF/
R切換レバー30のピン30bがその内部に案内されて
移動し、カム21の回転に応じて、ストップモードおよ
びイジェクトモードの場合にはF/R切換レバー30の
ピン30bは溝部b内にあり、フォアードプレイモード
への切換時には溝c内を移動し、またリバースプレイモ
ードの切換時には溝部aの内部を移動するように構成さ
れている。
【0079】カムHは約20°から270°位置にかけ
て形成されたほぼ円弧状の外カムであり、FF/REW
アイドラー6のカム係合片6eと係合する。カムHは約
270°近傍に終端H1 を有している。カムHに係合し
て移動するFF/REWアイドラー6のカム係合片6e
は終端部H1 を通過した後、カムHとの係合が解除され
てカム軸9c側へ移動する。
【0080】カムIはカムHのカム面を共有し、かつカ
ム面I1 〜I9 を有するほぼ円弧状の外カムである。そ
して、このカムIにはソレノイドレバー23のロック片
23aが係合する。
【0081】カムJはカム面J1 、J2 からなる外カム
であり、FF/REWアイドラー6とREVリール台2
との噛み合いを強制解除するためのものである。
【0082】カムKはカムEの終端部に設けられ、スト
ップモードからFFモードに切換える場合のように、F
F/REWアイドラー6を時計方向に回動させる役割を
果たす。
【0083】カムLはカムGのカム面G4 、G5 の一部
と共通面を有し、ほぼ六角形の形状を有している。この
カムLはREWモード時における誤動作防止の役割を果
たす。
【0084】カムMはカムIの外周側に設けられ、周方
向側の先端部にはテーパ面M1 が設けられている。この
カムMはFFモードからSTOPモードに切換える場合
に、FF/REWアイドラー6とFORリール台1との
噛み合いを強制的に排除するためのものである。
【0085】上記のようなカム21の個々のカムE〜M
は各々カムの底面から3段階の高さに区別して形成され
ている。すなわち、図8に示されるように、カムの溝部
aを基準面としてこの基準面上方に高さh1 、高さ
2 、および高さh3 の位置にカムの上面が形成されて
いる。図7には高さh2 の位置にあるカムの上面が右下
がりのハッチングで示されており、また高さh3 の位置
のカムの上面が右上がりハッチングによって示されてい
る。
【0086】また、カム21の外周面には0°方向およ
び270°方向にロック片309、310が形成されて
いる。このロック片309、310はソレノイドレバー
23のロック片23aと係合する。
【0087】次に、カム21の動作について説明する。
たとえば、図17に示されるように、カム21の横には
FORキャプスタン14と一体的に常に反時計方向に回
転するフライギア35が設けられている。そして、カム
21には、このフライギア35のギアと噛み合うギア2
00と、さらにフライギア35との噛み合いが解除され
る2つの欠歯部205、206が形成されている。カム
21は、このフライギア35と2つの欠歯部205、2
06が対向した位置で停止し、ソレノイドレバー23の
ロック片23aとカム21に設けられたロック片30
9、310とが係合してカム21の回転が禁止されてい
る。カム21を回動させる場合、ソレノイド22を吸引
してソレノイドレバー23を反時計方向に回動し、ソレ
ノイドレバー23のロック片23aとカム21のロック
片309あるいは310との係合を解除する。しかし、
このロック解除動作のみではカム21とフライホイール
35とが噛み合うことができない。このために、ロック
が解除された場合にカム21を時計方向に回動してカム
21のギア200とフライホイール35のギアとを噛み
合わせるためにカム21に対して種々のレバーから時計
方向への付勢力が与えられている。以下に、このカム2
1に与えられる回転付勢力(以下、バイアスと称する)
について説明する。
【0088】まず、イジェクトモードにおいては、カム
21はオーバストロークレバー18およびイジェクト阻
止レバー27によってバイアスされている。図9に示す
ように、オーバストロークレバー18はオーバストロー
ク復帰スプリング31によって矢印B方向に付勢されて
いる。そして、オーバストロークレバー18のオーバス
トロークピン18hがカムAのカム面A1 に押圧されて
いる。カム面A1 は傾斜面で構成されているため、ばね
31の矢印B方向への付勢力の分力によってカム21は
時計方向へ回動しようとする力を受けている。このた
め、ソレノイドレバー23とカム21とのロック状態が
解除されると、カム21は僅かに時計方向に回動する。
【0089】また、図15に示すように、イジェクト阻
止レバー27はイジェクト阻止レバーばね33によって
矢印D方向に付勢されている。そして、カム21はイジ
ェクト阻止レバー27のカム係合部27cが傾斜面のカ
ム面D1 を押圧することにより時計方向への回転付勢力
を受けている。
【0090】さらに、プレイモード、FFモード、RE
WモードおよびAPSSモードにおいては、ブレーキレ
バー29がバイアスとして作用している。すなわち、図
16に示すように、ブレーキレバー29はブレーキばね
32によって矢印B方向に付勢力を受けている。カム2
1はブレーキレバー29のカム係合部29dが傾斜面の
カム面D1 を押圧していることにより、時計方向に回転
付勢力を受けている。
【0091】また、ストップモードにおけるバイアス作
用は、イジェクトモードと同様にイジェクト阻止レバー
27によって与えられるバイアス作用とまったく同じで
あるので、ここでの説明を省略する。
【0092】次に、イジェクト機構の構造について説明
する。図26は、磁気記録再生装置の蓋の開閉部分を模
式的に示した側面図である。カセット400はカセット
ホルダ39の収納部39aに挿入される。カセットホル
ダ39は軸9mを中心に回動する。カセットホルダ39
が閉じられた状態でカセットホルダ39のロック部39
bはカセットホルダロックレバー28の蓋ロック片28
dと係合しロックされる。カセットホルダロックレバー
28はイジェクト釦108と連動しており、イジェクト
釦108を押すと、カセットホルダロックレバー28が
矢印A方向に移動し、カセットホルダ39のロック状態
が解除される。
【0093】さらに、図9を参照して、カセットホルダ
ロックレバー28は基台9の表面上に載置され、カセッ
トホルダ28に設けられたガイド穴28a、28bが基
台9の軸9h、9iに案内され、矢印A、B方向に移動
する。また、カセットホルダロックレバー28はスプリ
ング(図示せず)によって常時矢印B方向に付勢されて
いる。
【0094】カセットホルダロックレバー28の表面に
はピン28eが設けられ、またレバーの端部にはロック
片28cが設けられている。ピン28eはカセットホル
ダロックレバー28が矢印A方向に移動した場合にスト
ップ保持レバー25の係合片25aに当接し、ストップ
保持レバー25を反時計方向に回動させるように動作す
る。
【0095】カセットホルダロックレバー28に隣接し
てイジェクト阻止レバー27が形成されている。イジェ
クト阻止レバー27は、その内部に設けられた長孔27
a、27bの内部に基板9の軸9j、9kが挿入される
ことによって矢印C、D方向に往復移動可能に設けられ
ている。また、イジェクト阻止レバー27はスプリング
33によって常時矢印D方向に付勢されている。イジェ
クト阻止レバー27の端部にはロックピン27dが設け
られている。ロックピン27dはカセットホルダロック
レバー28のロック片28cに係合することによってカ
セットホルダロックレバー28の移動を阻止し、イジェ
クト動作を禁止するためのものである。さらに、イジェ
クト阻止レバー27の端部にはモード検出スイッチ10
1に当接するスイッチ作動片27eが設けられている。
スイッチ作動片27eはイジェクト阻止レバー27の移
動に伴ってモード検出スイッチ101をON/OFFさ
せる。
【0096】イジェクト阻止レバー27の左側端部には
カム21のカムDに係合するカム係合部27cが設けら
れている。カム21が回転すると、カム係合部27cを
通してイジェクト阻止レバー27は矢印C、D方向に往
復移動する。イジェクト阻止レバー27が矢印D方向に
移動した場合、ロックピン27dがカセットホルダロッ
クレバー28のロック片28cによって構成された切欠
部の内部に挿入される。このような状態において、操作
者がイジェクト釦を押してカセット蓋を開こうとした場
合、イジェクト阻止レバー27のロックピン27dがカ
セットホルダロックレバー28の矢印A方向への移動を
阻止し、その結果カセット蓋の開放は阻止される。
【0097】なお、操作者が動作モードの押し釦を操作
し、カム21が回動し始めた僅かな間、カムの回転角度
にして約15°の回転前にさらにイジェクト釦108を
操作した場合、イジェクト阻止レバー27はカセットホ
ルダロックレバー28をロックしておらず、この場合に
はカセット蓋は開放される。このイジェクト可能な僅か
な時間は、約0.042秒である。したがって、動作用
の押し釦を操作した後0.042秒間にイジェクト操作
を行なうとカム21はオーバストロークレバー18およ
びヘッドプレート19を所定の動作位置に移動させると
同時にカセット蓋が開放される事態が生じる。しかしな
がら、この場合においても、カセット蓋の開放動作が先
に行なわれ、その後ヘッドの移動が行なわれるため、こ
のようなイジェクト釦の誤操作時においてもヘッドとカ
セットテープとが衝突する事態は回避できる。
【0098】また、カム21の僅かな回動によってイジ
ェクト動作を禁止するような構造は、次のような懸念が
ある。たとえば、本磁気記録再生装置を輸送している途
中に、何らかの衝撃が加わりカム21とソレノイドレバ
ー23との係合がはずれ、カム21に作用するバイアス
によってカム21が時計方向に回動を始めた場合を想定
する。カム21が時計方向に回動すると、上記のように
イジェクト阻止レバー27がカセットホルダロックレバ
ー28を早期にロック状態に保持する。この結果、衝撃
を受けた本装置を受取った操作者がカセット蓋を開放し
ようとしたとき、すでに蓋がロック状態にあり、蓋を開
放することができないという事態が生じる。これを防止
するために、フライギア35とカム21の欠け歯部20
5との位置関係が定められている。上記のように、何ら
かの衝撃によりカム21とソレノイドレバー23との係
合関係が解除されると、カム21が時計方向に回動を始
め、フライギア35とカム21の歯車部が噛み合う。本
装置を移送中には、当然フライギア35は停止状態にあ
るため、フライギア35とカム21の歯車部が噛み合っ
た時点で両者の歯面が噛み込み、その回転が停止する。
この時点でイジェクト阻止レバー27の係合片27cは
なおカムDのカム面D1 の途中に位置し、イジェクト阻
止レバー27とカセットホルダロックレバー28とのロ
ック状態が設定される以前にある。このように構成する
ことにより、強制的にカム21が回動した場合において
もカセット蓋の開放が禁止されることが防止できる。
【0099】次に、ブレーキ機構の構造および動作につ
いて説明する。図15を参照して、ブレーキレバー29
はその内部に設けられた長穴29e、29fの内部に基
台9に設けられた軸を挿入することによって矢印A、B
方向に往復移動可能に設けられている。また、ブレーキ
レバー29のばね掛け片29cには基台9との間にブレ
ーキばね32が取付けられており、このばね32によっ
てブレーキレバー29は常時矢印B方向に付勢されてい
る。ブレーキレバー29の両端部であって各々FORリ
ール台1およびREVリール台2のギア部に対応する位
置にブレーキ片29a、29bが取付けられている。こ
のブレーキ片29a、29bは各々FORリール台1、
REVリール台2のギア部に当接してリール台の回転を
阻止するものである。ブレーキレバー29の紙面下方の
端部には、カム21のカムCと係合するカム係合部29
dが設けられている。そして、カム21が回動するとカ
ムCの形状に対応してブレーキレバー29が矢印A、B
方向に往復移動する。
【0100】次に図15および図16を用いてブレーキ
レバーの動作について説明する。図15はストップモー
ドおよびイジェクトモードの状態を示す平面図であり、
図16はプレイモード、FFモードおよびREWモード
の状態を示す平面図である。まず、図15を参照して、
ストップモードにおいては、ブレーキレバー29のカム
係合部29dはカムCのカム面C1 に当接している。こ
のカム面C1 はブレーキレバー29のブレーキ片29
a、29bがFORリール台1、REVリール台2のギ
ア部に当接する位置にブレーキレバー29を配置する。
このため、ストップモードにおいては各リール台1、2
は回転が阻止されている。
【0101】図15の状態からカム21がフライギア3
5によって回動され、次の停止位置まで移動すると図1
6の状態に至る。このストップモードから動作モードへ
の移行過程において、ブレーキレバー29のカム係合部
29dはカム面C1 、カム面C2 、カム面C3 、カム面
4 を経てカム面C5 (D1 )に至る。カム面C5はカ
ム面C1 に比べてブレーキレバー29を矢印A方向に大
きく移動させる。これによりブレーキレバー29はばね
32の付勢力に反してそのブレーキ片29a、29bが
各々の係合するリール台1、2のギア面から離れる。そ
して、ブレーキ状態が解除される。
【0102】このように、ブレーキレバー29はカム2
1の2つの停止位置に対応してブレーキ状態とブレーキ
解除状態の2つの位置のみをとるように構成されてい
る。したがって、この2つの位置に対応するカム面は各
々C1 とC2 〜C5 の2つのグループでよい。ところ
が、実際にはカム面C3 が含まれている。このカム面C
3 は他のカム面C2 よりやや小さな径を有する円弧で形
成されている。この小径のカム面C3 はブレーキレバー
29の動作のために設けられたものではなく、カムの形
状の制約から設けられている。つまり、図5に示すよう
にカム面C3 が形成される場所には長穴21aが形成さ
れているため、カムC3 はこの穴21aを避けるように
僅かに小さな径で形成されているのである。なお、カム
21に設けられた切欠穴21aはフライヤギア35とカ
ム21のギア200の噛み合い開始部近傍に弾性力を持
たせるために形成されている。すなわち、フライヤギア
35とギア200の第1の歯先の噛み合いがスムーズに
行なわれずに両者が噛み合った場合にも、カムの切欠部
分が長穴21aの方に撓むことによって両者の噛み合い
をスムーズに行なわせるために設けられている。なお、
切欠穴21bも同様の理由によって形成されている。
【0103】なお、上記のブレーキレバー29の動作は
イジェクトモード、ストップモードからプレイフォワー
ドモードへの動作として説明したが、イジェクトモード
からプレイリバース、FF、REW、APSS FFお
よびAPSS REWモードへの切換およびストップモ
ードからプレイフォワードモード、プレイリバース、F
F、REW、APSS FFおよびAPSSREWモー
ドへの切換動作についてもまったく同様の動作を行な
う。
【0104】次に、モード検出スイッチ101の作用に
ついて説明する。図15に示すように、モード検出スイ
ッチ101はイジェクトモードおよびストップモードに
おいて、イジェクト阻止レバー27が矢印C方向に移動
したときにONとなる。また、図16に示すように、プ
レイモードおよびFF、REWモードにおいてはイジェ
クト阻止レバー27が矢印D方向に移動し、OFFとな
る。このモード検出スイッチ101のON/OFF信号
は制御回路に与えられ、制御回路の記憶情報と照合して
装置の動作モードを判定する。制御回路にモード検出ス
イッチの信号を判断させることは以下のような状態の場
合に必要とされる。
【0105】一例として、ストップモードからプレイフ
ォワードモードへの切換状態について説明する。制御回
路106は、まずモータ100cを回転し、その後ソレ
ノイド22を通電するように指令を発する。そして、そ
の制御信号を記憶する。したがって、制御回路106は
実際に指令通りに動作が行なわれたか否かにかかわら
ず、プレイフォワードモードに切換ったと記憶する。と
ころが、この切換モードにおいて装置の供給電圧が所定
値に達しなかった場合、たとえば乾電池を供給電源とし
ており、消費により乾電池の電圧が動作可能な電圧より
も低かった場合には、モータを回転することはできる
が、ソレノイドを吸引あるいは吸着するには電圧が不足
してソレノイドが動作しないという状況が発生し得る。
このような場合には、ソレノイドレバー23のロック状
態が解除されないため、装置は依然としてストップモー
ドを維持する。ところが、制御回路は前述したようにプ
レイフォワードモードであると記憶されている。このよ
うな状態が生じると、次回の操作時に誤動作が生じるこ
ととなる。そこで、制御回路にモード検出スイッチの情
報を与えている。このような状況では、モード検出スイ
ッチ101からはストップモード、すなわちスイッチが
ON状態にある情報が与えられる。そして、制御回路の
プレイフォワードモードの記憶とモード検出スイッチの
ストップモードの情報とが矛盾することを判定して装置
が異常状態にあると判断する。そして、異常が判断され
ると、制御回路のメモリには次の操作時にメモリをイニ
シャライズするように記憶される。このような動作によ
ってモード検出スイッチを用いて動作モードの検出の誤
りを補償している。
【0106】次に、録再ヘッドの構造について説明す
る。この発明における磁気記録再生装置においては、ヘ
ッドが固定ヘッドであってもまた回転ヘッドであっても
構わない。固定ヘッドの場合には周知のように、ヘッド
プレート19の表面上の所定の位置に固定される。そし
て、ヘッドプレート19の移動に伴ってカセットテープ
の磁気テープに対して接触あるいは解離する。
【0107】また、以下では、回転ヘッドの場合の構造
について説明する。図25は回転ヘッドの分解斜視図で
ある。ヘッド回転体60は録再ヘッド100aと消去ヘ
ッド100bとを有し、さらに回転軸60aおよびアジ
マスビス当接部60bを有している。ヘッド回転体60
の回転軸60aはヘッド支持体61に設けられた軸受部
61aの内部に貫通され、回動可能に保持されている。
ヘッド支持体61は、穴61d、61eを通してねじに
よってヘッドプレート19に固定されている。ヘッド支
持体61には、軸62を中心に回動する扇型レバー63
が取付けられている。ヘッド支持体61の上端にはねじ
穴61b、61cが形成された折り曲げ部が形成されて
おり、アジマスビス67、67がねじ穴61b、61c
にねじ込まれている。そして、このアジマスビス67、
67の先端にヘッド回転体のアジマスビス当接部60b
が当接し、ヘッド回転体60の回転方向を規制してい
る。アジマスビス67のねじの締め具合によってアジマ
ス調整が行なわれる。
【0108】ヘッド回転体60の回転軸60aにはギア
64が圧入されており、ギア64とヘッド回転体60と
は一体的に回動する。さらに、ギア64は扇型レバー6
3のギア部63aと噛み合っている。扇型レバー63の
下方端部に設けられた係合片63bは、FOR/REV
切換えレバー17の端部に設けられた凹部17hに挿入
されている。これにより、FOR/REV切換えレバー
17が矢印C方向に移動すると、凹部17hの端面17
jが係合片63bを矢印C方向に押し、扇型レバー63
が反時計方向に回動させられる。さらに、扇型レバー6
3が反時計方向に回動することによってギア63が時計
方向に回転し、同時にヘッド回転体60が時計方向に回
動する。そして、ヘッド回転体60のアジマスビス当接
部60bがアジマスビス67に当接することにより、回
転体60の回動が停止し、所定のヘッドギャップがテー
プの所定のチャネルに対向する、フォアードスタンバイ
状態となる。
【0109】一方、FOR/REV切換えレバー17が
矢印D方向に移動すると、上記のフォアードスタンバイ
状態と逆の動作が行なわれ、リバーススタンバイ状態と
なる。ここで、ギア64のスプリング掛け片64aと軸
62の溝部62aとの間にかけられたFOR/REV切
換えスプリング65の作用について説明する。このスプ
リング65は死点を有している。たとえば、リバースモ
ードからフォアードモードへの切換え時に、FOR/R
EV切換えレバー17が矢印C方向に移動し、扇型レバ
ー13を反時計方向に回動させようとする場合、スプリ
ング65は扇型レバー13の反時計方向への回動に対す
る抵抗力を与える。ところが、スプリング65の支点を
越えると、逆にこのスプリング65は扇型レバー13を
反時計方向に回動させるようにバネ力を加えることとな
り、扇型レバー13の回動を補助する。このため、FO
R/REV切換えレバー17の矢印C方向への移動は、
ヘッド回転体60のアジマスビス当接部60bがアジマ
スビス67に当接するまで扇型レバー63を回動させる
必要はなく、途中まで移動させると、スプリング65の
反転力によって自動的にヘッド回転体60は所定の位置
まで回動される。
【0110】また、リバースモードからフォアードモー
ドに切換える場合も、スプリング65の死点を越えた時
点で、上記と逆方向にスプリング力が作用する。
【0111】なお、止めワッシャ66はギア64が矢印
B方向へ移動するのを防止するために設けられている。
【0112】次に、ソレノイド22に与えられる電圧の
タイミングおよび時間について説明する。図28は、ソ
レノイドに与えられる電圧の波形パターン図である。図
28に示すように、信号のパターンは信号Aないし信号
Gの7種類である。横軸は経過時間tを示し、縦軸は電
圧を示している。与えられる電圧には、Highおよび
Lowの2種類があり、信号がHighのときにソレノ
イドが吸引あるいは吸着される。
【0113】信号AはSTOP釦を操作したときに発せ
られる信号であり、短パルス、たとえば50msecの
パルスが発生された後、再びパルスは発生されない。
【0114】信号Bはフォアードプレイ釦107dが操
作されたときに発せられる信号であり、短パルス、たと
えば50msecのパルスが発生された後、再びパルス
は発生されない。信号AとBはソレノイド用の信号とし
ては同じであるが、後者の場合にはモータ100cが回
転する点で異なる。
【0115】信号Cは信号Bと同じくパルスが1回のみ
発せられる。しかし、このパルスの幅はたとえば200
msecと信号Bに比べて長い。
【0116】信号Dは、初期に信号Bと同じく短パルス
(約50msec)が発せられた後、たとえば350m
sec後に約100msecのパルスが発せられる。
【0117】信号Eは、初期に信号Dと同じく短パルス
(約50msec)が発せられた後、約350msec
後にパルスが発せられる。この2回目のパルスの幅は信
号Dのパルスの幅よりも長く約250msecである。
【0118】信号Fは、信号Dと同様に2つのパルスが
発せられる。初期のパルスは信号Dの初期のパルスより
も長く200msecの幅を有し、その後200mse
c後に100msecのパルスが発せられる。
【0119】信号Gは、信号Fと同様に、2つのパルス
が発せられる。初期パルスは、信号Fの初期パルスの幅
と同じであり、約200msec後に約250msec
の幅のパルスが発せられる。
【0120】信号D、E、F、Gの2回目のパルスの発
生開始時は、ともに同じであり約400msec後であ
る。また、信号C、F、Gの初期パルスの幅が長いの
は、ヘッドを切換えるためである。
【0121】ストップモードあるいはイジェクトモード
などの静止モードからPLAY FWD釦107dが操
作されると、信号Bが所定の立上がり時間(約100m
sec)の後、またPLAY RVS釦107bが操作
されると信号Cが、またFF釦107fが操作されると
信号Eが、REW釦107gが操作されると信号Dが所
定の立上がり時間(約100msec)の後各々発せら
れる。ここで立上がり時間とは以下のようなものであ
る。前に述べたように、モード検出スイッチ101がO
FFのとき、プレイ、FFなどの動作モードであり、O
Nのときストップモードあるいはイジェクトモードなど
の静止モードである。そして、装置が動作モードである
かあるいは静止モードであるかということについて、制
御回路106は常に記憶しているとともに、モード検出
スイッチ101のON/OFF状態と常に比較して確認
している。今、静止モードから動作モードに移行する場
合、所定の信号を発するまでに立上がり時間を設け、こ
の立上がり時間内にモータ100cの回転を起動し所定
の回転数に達するように設定している。
【0122】次に、PLAY FWDモードからSTO
P釦107cが操作されると、信号Aが発せられる。
【0123】また、PLAY FWDモードからPLA
Y RVS釦107bが操作されると、制御回路106
は元のモードが動作モードと判断し、まず信号Aを発
し、一旦ストップモードに至らしめる。そして、ストッ
プモードになった後、一定時間経過後、信号Cを発生さ
せる。一定時間とは、たとえば動作モードからストップ
モードに切換えるためにカムを回転させるのに要する時
間から設定される。今、動作モードからストップモード
に変換するのに要するカムの回転角度は約90°である
から、カムの回転数を60rpmとすると250mse
c以上の時間であればよい。たとえば、一定時間として
350msecが設定される。
【0124】また、ある動作モードから他の動作モード
への切換えの場合、立上がり時間はゼロで、即時ストッ
プモード用の信号Aが発せられる。その後、約350m
sec後、すなわちストップモードに切換え完了後に他
の動作モードに対応する所定の信号が発せられる。
【0125】図29は、各モード切換え時に発せられる
信号をまとめたモード切換え信号波形図である。なお、
この図中テープエンドとあるのは、テープエンド検出回
路がテープエンドになったことを検出した信号を制御回
路106に送り出し、制御回路106が信号Aを発しス
トップモードに切換える状態をいう。また、曲間検出時
とは、テープの信号録音部と信号録音部との間に所定長
さ以上の無録音部を検出した場合のことを指し、この場
合、即時に信号Aが発せられ、その後(約350mse
c後)APSSになる前のプレイ状態がフォアード方向
であればフォアード方向を維持するように信号Bを発
し、またリバース方向であればリバース方向を維持する
ように信号Cが発せられる。
【0126】さらに、以下ではこの磁気記録再生装置の
各モード切換えの動作について説明する。以下の説明に
おいて参照される各動作モードと図面との関係を表1に
示す。
【0127】
【表1】(1) イジェクトモードからプレイフォワードモード
への切換動作 図9,図15および図17にはイジェクトモードにおけ
る装置の状態が示されている。さらに、図10、図1
6、図18および図19には、プレイフォワードモード
の状態が示されている。
【0128】このイジェクトモードにおいて、操作者が
PLAY FWD釦107dを操作すると、制御回路1
06に対して信号が送り出される。この信号に応じて制
御回路106は以下のような信号を発する。
【0129】まず、モータ100cが起動され、立上が
り時間が経過した後、制御回路106からソレノイド2
2に対して信号Bが発せられる。
【0130】信号Bを受けたソレノイド22は吸引し、
ソレノイドレバー23を反時計方向に回動する。この動
作について詳述する。
【0131】まず一般的に、ソレノイドの使用方法とし
ては吸引と吸着の2種類がある。吸引とは可動鉄心22
aがソレノイドの本体方向に吸引されることによって仕
事をなすものであり、また吸着とは可動鉄心が完全にソ
レノイド本体に吸着され、保持されることによって仕事
をなすものである。今、ソレノイド22が通電される
と、可動鉄心22aは固定鉄心22bに引きつけられ勢
いよく衝突する。このときにカチッという音がする。こ
の衝突音を減少させるために消音材22dが両者の間に
設けられている。しかしながら、衝突音はゼロとはなら
ない。
【0132】図17を参照して、イジェクトモードにお
いてはソレノイドレバー23は、ソレノイドレバー23
のロック片23aがカム21の第1のロック片309に
当接してその位置が保持されている。上記のようにソレ
ノイド22に信号Bが与えられると、ソレノイド22の
可動鉄心22aが吸引される。ソレノイドレバー23の
鉄心当接部とソレノイド22の可動鉄心22aの鍔部の
間には隙間dが設けられている。この隙間dを設けたこ
とにより、ソレノイド22の可動鉄心22aの動作初期
においては、ソレノイド22に加わる負荷としてはスプ
リング34および可動鉄心22aの自重分のみである。
これらの負荷の値は非常に小さいものである。可動鉄心
22aがこの隙間dを移動した後、可動鉄心22aは慣
性力をもってソレノイドレバー23を回動させることが
できる。さらに、隙間dを設けることによりソレノイド
レバー23を回動させるための回転力として、ソレノイ
ドの吸引力および可動鉄心22aの慣性力の両方を利用
することができる。これによりソレノイド22を小型化
することができる。
【0133】次に、ソレノイドレバー23とソレノイド
レバー23が係合するカムIとの動作について説明す
る。上記のようにソレノイド22が給電されると、ソレ
ノイドレバー23は勢いよく反時計方向に回動する。そ
して、まずソレノイドレバー23のロック片23aがカ
ムIのカム面I1 に衝突する。このとき、両者の衝突音
が生じるが、ソレノイド23およびカム21共に成型樹
脂で形成されているためにその衝突音は非常に小さいも
のである。ロックが解除されたカム21はトリガーされ
て時計方向に回転し、フライギア35と噛み合い、さら
に大きく時計方向に回動される。ソレノイド22は信号
Bのパルス部分が経過した過電圧が遮断され、元の状態
に復帰する。これに伴いソレノイドレバー23もソレノ
イド22の可動鉄心22aおよびソレノイドレバー34
の復元力によって時計方向に回動する。そしてカム面I
1 、I2 から遠ざかる。
【0134】さらに、カムIのカム面の働きについて説
明する。図7および図17を参照して、カムIにはソレ
ノイドレバー23のロック片23aが当接する2つの段
差面I1 、I2 が形成されている。この2つの段差面は
ソレノイド22の可動鉄心22aが給電時に勢いよく固
定鉄心22bに衝突するのを妨げるように設けられてい
る。すなわち、ソレノイドの可動鉄心22aの動作初期
において、まずソレノイドレバー23のロック片23a
を径の大きなカム面I1 に当接させ、一旦可動鉄心22
aの吸引動作を停止させ、その後ロック片23aが径の
小さなカム面I 2 に対向するようにして可動鉄心22a
が固定鉄心22bに対して所定の吸着位置まで達するよ
うにしている。可動鉄心22aの吸引動作の2段階に分
けて行なわせることによって可動鉄心22aと固定鉄心
22bとの衝突音が減少させられる。
【0135】そして、図18の状態を経て図19に示す
ように、ソレノイド22の給電が終了し、ソレノイドレ
バー23がスプリング34の復元力によって時計方向に
回動し、ソレノイドレバー23のロック片23aはカム
21に設けられた第2のロック片310に当接し、カム
21の動作が停止する。なお、カムIのカム面I4 、I
8 はソレノイドレバー23を時計方向に復帰させるため
に設けられている。ソレノイドレバー23はバネ34の
復元力によって時計方向に復帰するため、このカム面は
実際に作用しない。しかしながら、何らかの理由により
バネ34による復元力が作用しなかった場合、このカム
面によってソレノイドレバー23が元の状態に復帰させ
られる。
【0136】次にオーバーストロークレバー18の動作
について図9および図10を用いて説明する。図9に示
すように、オーバーストロークレバー18のオーバース
トロークピン18hは最初カムAのカム面A1 に係合し
ている。イジェクト状態から、カム21が時計方向に回
動すると、最初カムAのカム面A1 に係合していたオー
バーストロークピン18hは、その後カム面A2 、カム
面A3 を経てカムの中心から最も遠ざかるカム面A4
達する。この時点で、オーバーストロークレバー18は
矢印A方向に最大限に移動させられる。オーバーストロ
ークレバー18が矢印A方向に移動するに伴って、オー
バーストロークレバー18の係合片18iがストップ保
持レバー25の係合片25bを押し、これによってスト
ップ保持レバー25が反時計方向に回動する。さらに、
ストップ保持レバー25の係合片25aがプレイロック
レバー24の係合片24bを押し、これによりプレイロ
ックレバー24が反時計方向に回動させられる。そして
プレイロックレバー24の係合片24aがオーバースト
ロークレバー18の係合片18jから離れる。そして、
オーバーストロークレバー18のオーバーストロークピ
ン18hがカムAのカム面A4 に達した時点でオーバー
ストロークレバー18の係合片18iはストップ保持レ
バー25の係合片25bを矢印A方向に通過し、このた
めストップ保持レバー25およびプレイロックレバー2
4が時計方向に回動する。そして、オーバーストローク
レバー18の係合片18jの切欠き部にプレイロックレ
バー24の係合片24aがロックされた状態に達する。
【0137】さらにカム21の時計方向への回動が進む
と、カムAのカム面A5 は急にカムの中心方向に後退す
る。したがって、オーバーストロークピン18hがカム
面Aに沿って動こうとするために、オーバーストローク
レバー18は矢印B方向に後退し始める。ところが、図
10に示されるように、オーバーストロークレバー18
はプレイロックレバー24の係合片24aによって矢印
B方向への動きがロックされている。このため、オーバ
ーストロークレバー18の位置が固定される。これがフ
ォアードプレイ状態でのオーバーストロークレバー18
の位置を示す。そして、この状態ではオーバーストロー
クレバーのオーバーストロークピン18hはカム21の
カム面Aと離れた状態にある。
【0138】さらに、ヘッドプレート19の動作につい
て説明する。図9を参照して、ヘッドプレート19はバ
ネ20を介在してオーバーストロークレバー18と連動
するように構成されている。したがって、図9,図10
に示されイジェクトモードからフォアードプレイモード
への移行過程において、オーバーストロークレバー18
が矢印A方向に移動するのに伴って矢印A方向に移動す
る。しかし、ヘッドプレート19は、オーバーストロー
クレバー18がプレイロックレバー24にロックされる
前に、基台9に設けられた当接部(図示せず)に当接
し、それ以上矢印A方向の移動が制限される。この当接
部に当接した位置がヘッドプレート19のプレイ位置と
なる。なお、ヘッドプレート19が停止した後もオーバ
ーストロークレバー18はさらに矢印A方向に移動す
る。このとき、両者のストロークの差はオーバーストロ
ークバネ20の撓みによって吸収される。このようなオ
ーバーストローク機構を設けたのは、ヘッドプレート1
9上に搭載された録再ヘッド100a、消去ヘッド10
0bを確実に矢印A方向に移動させ所定の位置に設定
し、ヘッドとテープとの最善の接触状態を得るためであ
る。
【0139】ここで、ヘッドプレートに設けられたヘッ
ドプレートピン19cとカム21との動作関係について
説明する。図9を参照して、イジェクトモードにおいて
は、ヘッドプレートピン19cはカムBのカム面B1
隙間が確保された状態にある。そして、カム21が回動
すると、ピン19cはほぼ円弧状に形成されたカム面B
3 と接するような状態になる。さらにカム21が回動す
ると、ピン19cはカム面B4 、B5 に達する。このカ
ム面B4 、B5 は回動中心から遠ざかる方向に曲面が形
成されている。ピン19cがこの位置に達したとき、オ
ーバーストロークレバー18がカムAの作用によって矢
印A方向に前進するため、ヘッドプレート19もこれに
つれて矢印A方向に移動し、さらにヘッドプレートピン
19cも矢印A方向に移動する。ただし、カム面B4
5 、B6 はピン19cから若干の隙間をもって移動す
る。そして、図10に示すフォアードプレイモードに達
するまで、ヘッドプレートピン19cはカムBのカム面
に接触することなく、カム面B6 と近接した状態でその
終端部付近に達する。図10には、イジェクトモードか
らフォアードプレイモードへ切換えた場合に移動するオ
ーバーストロークレバー18の移動量L1 とヘッドプレ
ート19の移動量L2 が示されている。図から明らかに
わかるように、ヘッドプレート19の移動量はオーバー
ストロークレバー18の移動量に比べて少ない。
【0140】次に、プレイアイドラ5の動作について図
9および図10を用いて説明する。イジェクトモード
(あるいはストップモード)においては、プレイアイド
ラ5のプレイアイドラレバー5aの中央部に設けられた
中立軸5fがオーバーストロークレバー18のプレイア
イドラ用穴18eの上側細穴に嵌入されており(図1参
照)、プレイアイドラ5は軸7aを中心に回動が規制さ
れ、中立位置に保持されている。ところが、カム21の
回動によりオーバーストロークレバー18が矢印A方向
に移動すると、中立軸5fはプレイアイドラ用穴18e
の広穴部に位置することになり、この結果プレイアイド
ラ5は軸7aを中心に回動可能な位置に至る。オーバー
ストロークレバー18が矢印A方向に移動すると、FO
R/REV切換えレバー17も矢印A方向に移動し、折
り曲げ片17eあるいは17fがプレイアイドラ5の腕
5d、5eのいずれかを押す。このFOR/REV切換
えレバー17はF/R切換えレバー30の作用によって
矢印C、D方向に移動する。
【0141】F/R切換えレバー30は、カム21の回
動初期において瞬時に反時計方向に回動するソレノイド
レバー23に押圧され瞬間的に時計方向に回動する。そ
の後、スプリング37によって反時計方向に復帰し、ピ
ン30bはカムGのカム面G 6 を乗り越えてカム面
1 、G2に係合する。そして、ピン30bはカム面G
2 に沿いながら溝部cを通るように移動する。このた
め、F/R切換えレバー30は反時計方向に付勢された
状態を維持し、この結果FOR/REV切換えレバー1
7は矢印C方向に移動した状態を保持する。そして、F
OR/REV切換えレバー17が矢印A方向に移動する
と係合片17fはプレイアイドラ5の腕5dを押し、プ
レイアイドラ5が反時計方向に回動してFOR駆動ギア
3とFORリール台1のギアとの間に噛み合う。これに
よりFORリール台1を低速で回転させる。また、FO
R/REV切換えレバー17が矢印A方向に移動するこ
とによってFORピンチローラ11がFORキャプスタ
ン33に圧接し、磁気テープを矢印C方向に送り出す。
【0142】(2) イジェクトモードからプレイリバ
ースモードへの切換動作 図9、図15および図17はイジェクトモードの状態を
示し、図11、図16および図20がプレイリバースモ
ードの状態を示している。
【0143】イジェクトモードにおいて操作者がPLA
Y RVS釦107bを操作すると、PLAY RVS
釦107bが操作された信号が制御回路106に送り出
され、この信号に応じて制御回路106が、まずモータ
100cを起動し、立上がり時間経過した後、信号Cを
発する。図15、図5および図7を参照して、信号Cの
パルスを受けてソレノイド22が吸引するとともにソレ
ノイドレバー23が反時計方向に回動してカム21のロ
ック状態が解放される。そして、カム21が時計方向に
回動する。反時計方向に回動したソレノイドレバー23
のロック片23aは当初カムIのカム面I1 に当接した
後、さらにソレノイド22が吸引状態にあるために、カ
ム面I2 に対しても当接した状態を維持する。そして、
F/R切換えレバー30がソレノイドレバー23によっ
て長く矢印B方向に付勢されているので、ピン30bは
カムEのカム面E1の端部によって溝部bから溝部a側
へ誘導される。このカム21の溝部aによってF/R切
換えレバー30が大きく時計方向に回動され、これによ
りFOR/REV切換えレバー17は大きく矢印D方向
に移動する。このとき、ヘッドが回転式の場合には、F
OR/REV切換えレバー17が矢印D方向に移動する
際に、FOR/REV切換えレバー17の切欠き穴17
hの右側端面の係合部17iが扇型レバー63を矢印D
方向に移動させる。そして、瞬時にしてヘッド回転体6
0のアジマス当接部60bがアジマスビス67に当接す
るまで回転し、ヘッドはテープと所定の高さをもって対
向する状態に切換わる。FOR/REV切換えレバー1
7はさらに矢印D方向に移動し、切欠き部17hの左側
端面の係合部17jと扇型レバー63とは離間する。
【0144】この時点で、ソレノイド22への給電が終
了しており、ソレノイドレバー23は時計方向に回動し
て元の状態に復帰しているため、F/R切換えレバー3
0の付勢力はF/R切換え用スプリング37のみとなっ
ている。その後、F/R切換えレバー30のピン30b
はカム面E2 と当接する。この状態において、ピン30
bの移動量はほぼゼロに等しい。これと同期して、オー
バーストロークレバー18はカムAによって矢印A方向
に移動させられる。オーバーストロークレバー18およ
びヘッドプレート19の移動はイジェクトモードからプ
レイフォアードモードへの切換えの場合と同じである。
ただし、FOR/REV切換えレバー17は矢印D方向
に移動しているため、プレイアイドラ5は反時計方向に
回動され、REV駆動ギア4の回転力がプレイアイドラ
5を介してREVリール台2に伝達され、所定のトルク
でテープを巻き取る。また、FOR/REV切換えレバ
ー17の係合部17iによってREVピンチローラ12
がREVキャプスタン3に圧接され、テープを矢印D方
向に送り出す。これがリバースプレイモードである。
【0145】(3) イジェクトモードからFFモード
への切換動作 イジェクトモードにおいて操作者がFF釦107jを操
作する。このとき、信号Dが制御回路106から発せら
れる。立上がり時間経過後、短パルスが発せられること
によってカム21が起動するが、カム21の起動に関し
ては(1)のイジェクトモードからプレイフォアードモ
ードへの切換えの場合と同じ動作が行なわれる。したが
って、F/R切換えレバー30のピン30bはカム21
の溝部bから溝部cに誘導されカムGと係合する。FO
R/REV切換えレバー17は矢印C方向の位置が持続
される。図17を参照して、FF/REWアイドラ6の
カム係合片6eはカムHに係合するようにFF/REW
アイドラスプリング36によって付勢されている。そし
て、FF/REWアイドラ6はカムHの終端部H1 に達
するまでカムHに係合し、ほぼ初期の中立状態が維持さ
れる。
【0146】また、オーバーストロークレバー18はカ
ムAによって矢印A方向に移動され、それに伴ってプレ
イロックレバー24およびストップ保持レバー25は反
時計方向に回動させられる。
【0147】このような状態において、信号Dによって
ソレノイド22に第2回目の吸引(吸着)が行なわれ
る。このときの吸引時間は250msecと比較的長い
時間である。この吸引によってソレノイドレバー23が
反時計方向に回動されるため、ソレノイドレバー23の
作動ピン23bがプレイロックレバー24の時計方向へ
の復帰動作を阻止する。しかし、ストップ保持レバー2
5は時計方向へ回動復帰する。その後、オーバーストロ
ークレバー18がカムAのカム面A5 と係合し、オーバ
ーストロークレバー18は矢印B方向に復帰しようとす
る。このとき、ソレノイドレバー23の作動ピン23b
がプレイロックレバー24の回動を阻止しているため、
オーバーストロークレバー18はプレイロックレバー2
4とロックできず、さらに矢印B方向に復帰移動する。
そして、ストップ保持レバー25とオーバーストローク
レバー18の係合片18iとが係合してロック状態とな
る。この状態がFFモードとなる。すなわち、FFモー
ドはプレイモードに比べてオーバーストロークレバー1
8が矢印B方向に後退した位置にあり、かつイジェクト
モードより矢印A方向に移動した状態にある。
【0148】次に、FF/REWアイドラ6の動作につ
いて図17,図21および図22を用いて説明する。F
F/REWアイドラ6のカム係合片6eがカムHの終端
部H 1 に達する前に、ソレノイド22が第2回目の吸引
が行なわれている。したがって、ソレノイドレバー23
の左側端面はFF/REWアイドラ6のソレノイドレバ
ー係合片6gと対向する状態となる。そして、さらにカ
ム21が回動してFF/REWアイドラ6のカム係合片
6eとカムHとの係合が解除された状態においても、F
F/REWアイドラ6がソレノイドレバー23と係合し
て反時計方向への回転が禁止されている。この状態が図
21に示される。図21はイジェクトモードからFFモ
ードへの切換え動作の途中のFF/REWアイドラ6の
動作を示す平面図である。FF/REWアイドラレバー
6のカム係合片6eとカムHとの係合が解離した後も、
FF/REWアイドラ6のソレノイドレバー係合片6g
とソレノイドレバー23の左側端面とが係合しているた
め、FF/REWアイドラレバー6aは時計方向に回動
された状態を維持する。さらに、カム21が回動する
と、FF/REWアイドラ6のFF/REW切換えピン
6fの下面にカムKが当接する。カム21がさらに回動
すると、カムKがFF/REW切換えピン6fを矢印D
方向に押圧するようになり、このためFF/REWアイ
ドラ6はさらに時計方向に回動し、FOR駆動ギア3b
とFORリール台1のギアとの間に噛み合い、FORリ
ール台を高速度で回転させる。これにより図22に示す
FFモードが設定される。このFFモードにおいては、
オーバーストロークレバー18およびヘッドプレート1
9もプレイモードに比べて矢印A方向に移動しておら
ず、またピンチローラはキャプスタンに圧着されていな
い。なお、イジェクトモードからFFモードへの切換え
中に一時的にオーバーストロークレバー18が前進して
プレイフォアード状態になる場合がある。しかし、これ
は非常に短時間であって、特に装置の動作上問題となる
ものではない。すなわち、ヘッドプレート18がカムA
のカム面A3 によって矢印A方向に移動され、プレイモ
ードになり得る間の角度は、約30°である。カムの回
転速度を60rpmとすれば、この間の時間は約1/1
2秒であり、またテープの低速走行速度は4.75cm
/secであるから、このプレイモードによって移動す
るテープの長さは約0.4cmと推定される。しかしな
がら、実際にはピンチローラとキャプスタンの圧着開始
時間あるいはプレイアイドラとリール台とのギア噛み合
い時間、さらにはテープの摩擦抵抗などによってテープ
が即時駆動されず、現実にはこの一時的なプレイモード
の設定によって移動されるテープの量は0.2cm以下
となる。
【0149】(4) イジェクトモードからREWモー
ドへの切換え動作 イジェクトモードにおいて、操作者がREW釦107e
を操作する。このとき制御回路106は信号Eを発す
る。信号EはFFモードの信号Dに対して第2回目のソ
レノイドの吸引時間が短い点のみ異なる。したがって、
第2回目のソレノイドの吸引のための信号が発せられる
までは上記のイジェクトモードからFFモードへの切換
え動作と同じ経過を辿る。そして、第2回目のソレノイ
ドの吸引の目的は、オーバーストロークレバー18とプ
レイロックレバー24とが係合してロック状態となるの
を阻止するためのものである。したがって、FF/RE
Wアイドラ6の動作には寄与しない。第2回目のソレノ
イド22の吸引を行なうことにより、ソレノイドレバー
23が反時計方向に回動し、ソレノイドレバー23の作
動ピン23bがプレイロックレバー24を反時計方向に
回動してプレイロックレバー24の係合片24aとオー
バーストロークレバー18の係合片18jとの係合が阻
止される。そしてオーバーストロークレバー18は矢印
B方向に復帰する。またソレノイド22の吸引がストッ
プされ、ソレノイドレバー23は反時計方向に回動復帰
する。したがって、FF/REWアイドラ6のカム係合
片6eがカムHの終端部H1 に達したとき、FF/RE
Wアイドラ6を時計方向に付勢する力がなくなり、FF
/REWアイドラスプリング36の復元力によってFF
/REWアイドラ6は大きく反時計方向に回動する。こ
のときの状態を図23に示す。
【0150】さらに、カム21が回動すると、図24に
示すように、FF/REWアイドラ6のカム係合片6e
はカムLに係合する。これにより、FF/REWアイド
ラ6はREV駆動ギア4bとREVリール台2のギア部
との間に噛み合い、REVリール台2が所定の速度で回
転する。これによりREWモードが設定される。なお、
カムLはFF/REWアイドラ6が確実にREVリール
台2およびREV駆動ギア4bに係合するように一種の
補償機能としての役割をなす。
【0151】(5) プレイフォアードモードからスト
ップモードへの切換え動作 磁気記録再生装置のプレイフォアードモードの状態が図
10、図16、図19に示されている。まず図19を参
照して、この状態で操作者がストップ釦107cを操作
すると制御回路106は信号Aを発する。信号Aを受け
たソレノイド22は吸引され、ソレノイドレバー23が
瞬間時計方向に回動し、ソレノイドレバー23とカム2
1の第2のロック片310とのロック状態が解除され
る。そして、ブレーキレバー29のバイアスによって、
カム21は僅かに時計方向に回動し、フライギア35と
噛み合う。そして、フライギア35の回転力を受けてカ
ム21が時計方向に約90°回動する。そして、ソレノ
イド22の吸引が解除されて時計方向に復帰したソレノ
イドレバー23とカム21のロック片309とがロック
し、またカム21はその欠け歯部205がフライギア3
5と対向し、カム21の回動が停止する。この状態が図
17に示されている。
【0152】このカム21の回動によって以下のような
動作切換えが行なわれる。図10を参照して、ソレノイ
ドレバー23の反時計方向の回動によりプレイロックレ
バー24が反時計方向に回動される。プレイロックレバ
ー24の回動によって、プレイロックレバー24とオー
バーストロークレバー18のロックが解除され、オーバ
ーストロークレバー18はオーバーストローク復帰スプ
リング31の付勢力によって矢印B方向に後退する。し
かし、ストップ保持レバー25はその位置を維持してい
るため、オーバーストロークレバー18はストップ保持
レバー25とロックする。この状態が図13に示される
ストップモードとなる。
【0153】次にヘッドプレート19の動作について説
明する。オーバーストロークレバー18の矢印B方向へ
の後退によってヘッドプレート19も矢印B方向に復帰
し、ヘッドプレート19のヘッドプレートピン19cは
破線に示す位置まで復帰する。さらに、カム21の回動
によってヘッドプレートピン19cはカムBのカム面B
7 によってさらに矢印B方向に移動させられ、引き続き
カム面B8 によってその位置が保持される。そして、カ
ム21の回動によりヘッドプレートピン19cがカム面
1 に達すると、ピン19cは僅かに矢印A方向に前進
する。これがストップモードにおけるヘッドプレート1
9の位置となる。このストップモードにおける状態で
は、ヘッドプレート19はカム21のカムBによって矢
印B方向に強制的に移動させられ、その移動量はオーバ
ーストロークレバー18とヘッドプレート19とに設け
られたオーバーストロークバネ20の変形によって吸収
されている。なお、このバネ20の反作用としてカム2
1はカム面B1 を介してヘッドプレート19からバイア
スを向ける。なお、ヘッドプレート19のピン19cが
ストップモード位置であるカム面B1 に至るまでにカム
面B7 、B8 によって大きく矢印B方向に移動させられ
るのは、ヘッドプレート19に搭載されたヘッドをカセ
ットの開口部から離間させ、ヘッドの回転を可能になら
しめるためである。なお、このプレイモードからストッ
プモードへの切換えの場合にはヘッドは回転しない。
【0154】一方、F/R切換えレバー30はカム21
の回動に伴いピン30bがカムGのカム面G5 に沿って
移動し、カム面G5 の終端部付近で停止する。この状態
がストップモードとなる。したがって、この間F/R切
換えレバー30は矢印C、D方向に変位しない。また、
FOR/REV切換えレバー17の矢印C、D方向の変
位もなく、FOR/REV切換えレバー17は矢印B方
向に後退するのみである。その後、モータ100cの回
転がストップする。この状態が図15に示すストップモ
ード状態である。
【0155】(6) ストップモードからプレイフォア
ードモードへの切換動作 ストップモードにおいて、操作者者はFWD PLAY
釦107dを操作するこのとき、制御回路106はイジ
ェクトモードからプレイフォアードモードへの切換えの
場合と全く同じ信号を発する。
【0156】まず、モータ100cが回転し、所定の立
ち上がり時間経過後、ソレノイド22が駆動される。ヘ
ッドプレート19およびオーバストロークレバー18の
移動に関しては、イジェクトモードからの切換動作に比
べて以下の点のみが異なっている。まず、ストップモー
ドにおいて、オーバストロークレバー18のピン18h
がカムAと離間している。さらに、ヘッドプレート19
がカムB1 と係合状態にある。カム21の回動に伴っ
て、オーバストロークレバー18のピン18hはカムA
のカム面A3 に係合し始め、これによってオーバストロ
ークレバー18が矢印A方向に移動する。このとき、ス
トップ保持レバー25とオーバストロークレバー18と
のロックが解除され、プレイロックレバー24を反時計
方向に回動する。この後の動作はイジェクトモードから
の切換動作と同じ動作を行なう。
【0157】(7) ストップモードからプレイリバー
スモードへの切換動作 (8) ストップモードからFFモードへの切換動作 (9) ストップモードからREWモードへの切換動作 上記の(7)〜(9)の切換動作においては、すでに説
明したイジェクトモードからプレイリバースモード、F
FモードおよびREWモードへの切換動作と同じ動作が
行なわれる。ただし、これら両者間の異なる点は、カム
21に与えられるバイアスが異なる点と、オーバストロ
ークレバー18の動作開始位置がイジェクトモードの場
合と異なっている点のみである。したがって、これらの
動作の詳細な説明は省略する。
【0158】(10) プレイフォワードモードからプ
レイリバースモードへの切換動作 プレイフォワードモードにおいて、操作者がRVS P
LAY釦107pを操作する。このとき、制御回路10
6は、まずストップモードになるようにするために、信
号Aを発した後、所定時間経過後、今度はプレイリバー
スモードになるための信号Cを発する。すなわち、信号
Aが発せられると、上記の(5)のプレイフォワードモ
ードからストップモードへのモード切換動作と同じ動作
が行なわれる。そして、ストップモードに切換えられ
る。ただし、この時点でモータ100cは回転を維持し
続ける。信号Aから所定時間経過後(カム21が約90
°回転するのに必要な時間に余裕時間を加えた時間)、
信号Cが発せられ、上記の(6)ストップモードからプ
レイフォワードモードへの動作切換と同じ動作が行なわ
れる。これによってプレイフォワードモードに切換えら
れる。この切換動作において、初期の(6)の切換動作
と異なる点は、モータ100cの立ち上がり時間が省略
されている点である。
【0159】すなわち、動作モードから動作モードへの
切換の場合には、必ずストップモードに設定し、その後
カム21の回動動作を行なった後、次のモード切換動作
が行なわれる。したがって、カムの回動時間にモータの
立ち上がり時間を含めることができるので、このモータ
の立ち上がりのための時間は省略される。
【0160】(11) プレイフォワードモードからA
PSS FFモードへの切換動作 プレイフォワードモードにおいて、操作者がFF釦10
7fを操作する。このとき、制御回路106は現在の動
作モードがプレイフォワードモードであることを認知し
ている。そして、FF釦107fが操作されたことによ
ってフォワードモードをFFモードにし、かつ増幅回路
102に設けられたAPSS回路、すなわち曲間検出回
路をONさせる。すなわち、まず信号Aが出力され、す
でに述べた(5)の動作によりストップモードになる。
このとき、回転式のヘッドは反転しない。そして、その
後信号Eが発せられ、すでに述べた(8)の切換動作が
行なわれ、機構的にFFモードが設定される。このと
き、曲間検出回路が作動する。すなわち、FFモード、
REWモードおよびAPSS FFモード、APSSR
EWモードのヘッドの位置はすべて同じであり、テープ
と軽く接触する位置にあって、ヘッドがテープの信号を
読取る。ヘッドから送られて来た信号は増幅回路102
によって曲間であるか否かが検出される。このような状
態がAPSSFFモードである。
【0161】上記のAPSS FFモードに引き続い
て、曲間検出回路が、曲間であることを検出すると、増
幅回路102は制御回路106に信号を送り出し、さら
に制御回路106はまず信号Aを発する。その後、プレ
イフォワードモードに変換すべく信号Bを発する。信号
BはAPSS FFモードに至る前の段階がフォワード
プレイ状態であるためにこの信号が発せられる。なお、
制御回路106にはASS FFモードの前のモードが
記憶されている。
【0162】制御回路106から発せられた信号Aによ
って、APSSモードから一旦ストップモードに切換わ
る。その後、信号Bによってストップモードからプレイ
フォワードモードに切換えられる。そして、プレイフォ
ワードモードになった状態から、指定の曲の先頭部分か
ら再生が行なわれる。
【0163】(13) プレイフォワードモードからA
PSS REWモードへの切換動作 プレイフォワードモードにおいて、操作者がREW釦1
07eを操作する。このとき、制御回路106は操作以
前のモード状態を記憶している。この例では、前のモー
ドがプレイフォワードモードであることが認知されてい
る。
【0164】まず、信号Aが制御回路106より出力さ
れ、(5)の切換モードと同じ動作が行なわれ、一旦ス
トップモードとなる。さらに、信号Dが発せられ、
(9)と同様の動作が行なわれ、機構的にREWモード
になるとともに曲間検出回路が作動して、APSS R
EWモードに設定される。
【0165】(14) APSS REWからプレイフ
ォワードモードへの切換動作 (12)の動作と同じく、APSS REWモードにお
いて曲間が検出されると、制御回路106から信号Aが
発せられストップモードに設定される。このAPSS
REWモード(機構的にはREWモード)からストップ
モードに切換えられる動作については、この後で説明す
るREWモードからストップモードへの切換動作と同じ
である。そして、前回のプレイがフォワードモードであ
ったため、信号Bが発せられてプレイフォワードモード
になり、曲間検出が完了する。
【0166】(15) FFモードからストップモード
への切換動作 FFモードにおいて、操作者がSTOP釦107cを操
作する。これを受けて、制御回路106は信号Aを発す
る。信号Aによってソレノイド22が吸引し、ソレノイ
ドレバー23は反時計方向に回動し、第2のロック片3
10とのロックが解除される。カム21は時計方向に回
動し、ソレノイドレバー23は第1のロック片309と
ロックされるまで、約90°回転する。
【0167】この切換動作におけるブレーキの動作につ
いて説明する。図16に示すFFモードにおいて、ブレ
ーキ29はカム21が時計方向に約10°回転したと
き、カムDのカム面D1 との係合が解除され、その後カ
ム面D2 、C1 と係合する。そして、この時点でブレー
キ29は矢印B方向に移動し、ブレーキ片29a、29
bがFORリール台1、REVリール台2に係合して両
リールの回転を停止させる。
【0168】また、図22に示すように、F/R切換レ
バー30のピン30bはカムのカム面G5 に係合してい
る。そして、切換動作において、F/R切換レバー30
は(5)のプレイフォワードモードからストップモード
への切換動作と同じ動作を行なう。
【0169】さらに、FF/REWアイドラ6の動作に
ついて説明する。カム21が時計方向に回転することに
よりカムKも時計方向に回転する。これによってFF/
REWアイドラー6の切換ピン6fとカムKとの係合が
解除され、FF/REWアイドラー6はスプリング36
の復元力によって反時計方向に回動しようとする。しか
し、FF/REWアイドラー6はFOR駆動ギア3bお
よびFORリール台1のギアに噛み込む方向に歯面から
作用力を受けているため、FF/REWアイドラースプ
リング36の復元力だけではFF/REWアイドラー6
は反時計方向に回動して復帰できない。しかし、カム2
1がさらに回動し、カムMがFF/REWアイドラー6
のカム係合片6eを押圧することによってFF/REW
アイドラー6が反時計方向に回動させられてFF/RE
Wアイドラー6とFORリール台1との噛み合い関係が
解除される。さらに、カム21が回転し、カムMとカム
係合片6eの係合が解除される。このとき、FF/RE
Wアイドラー6を時計方向に回転させる力が消滅し、F
F/REWアイドラースプリング36によってFF/R
EWアイドラー6はさらに反時計方向に回動して、カム
係合片6eがカムHに当接する。この時点でFF/RE
Wアイドラー6が中立位置に復元し、ストップモードと
なる。
【0170】(16) REWモードからストップモー
ドへの切換動作 REWモードにおいて、操作者がストップ釦107cを
操作すると、制御回路106により信号Aが発せられ
る。
【0171】このとき、ブレーキレバー29は上記の
(15)の動作と同様に矢印B方向に移動して両リール
台1、2の回転を瞬時に停止させる。また、同様にF/
R切換レバー30のピン30bも所定の位置に移動され
る。
【0172】一方、カム21の回動に伴い、カムJがF
F/REWアイドラー6の切換ピン6fに係合して押圧
するこれにより、FF/REWアイドラー6がアイドラ
ースプリング36に抗して時計方向に回動し、FF/R
EWアイドラー6とREVリール台2との噛み合い関係
が解除される。
【0173】カムJのカム面J1 はさらにFF/REW
アイドラー6を時計方向に回動させるが、FF/REW
切換ピン6fとカムJ2 とが係合し始めると、FF/R
EWアイドラー6の時計方向への回動は停止され、やが
てFF/REW切換ピン6fとカムJ2 との係合が解除
される。このとき、すでにカムHとFF/REWアイド
ラー6のカム係合片6eとは対向関係にあり、FF/R
EWアイドラースプリング36によってFF/REWア
イドラー6が僅かに反時計方向に回動復帰する。そし
て、カム係合片6eはカムHと当接し、FF/REWア
イドラー6は中立位置に復帰し、ストップモードとな
る。
【0174】(17) プレイリバースモードからスト
ップモードへの切換動作 プレイリバースモードにおいて、操作者はストップ釦1
07cを操作し、制御回路106から信号Aが発せられ
る。
【0175】ソレノイド22が瞬時吸引され、ソレノイ
ドレバー23は反時計方向に回動し、カム21とのロッ
ク状態が解除される。その後、カム21が回動する。こ
れらの動作は(5)プレイフォワードモードからストッ
プモードへの切換動作と全く同じである。さらに、オー
バストロークレバー18、ヘッドプレート19およびブ
レーキレバー29、イジェクト阻止レバー27の動作も
(5)の動作と同様の動作であるので、ここでの説明は
省略する。
【0176】プレイリバースモードでは、図20に示す
ように、F/切換レバー30のピン30bはカムEとカ
ムFとの間に形成された溝部aに挿入されている。そし
て、ピン30bはF/R切換レバー用スプリング37に
よって反時計方向に付勢されてカムEのカム面E2 に係
合している。カム21の回動に伴い、ピン30bはカム
面E3 に係合する。これに伴い、F/R切換レバー30
は反時計方向に回動する。そして、係合片30aは矢印
C方向に移動する。さらに、係合片30aはFOR/R
EV切換レバー17の穴17gの右端面と当接するとと
もにFOR/REV切換レバー17自体もFOR/RE
V切換レバー用スプリング38の付勢力によって矢印C
方向に移動する。このとき、FOR/REV切換レバー
17の穴17hの係合部17jがヘッド部品の扇型レバ
ー63の係合片63bの左端面と当接する。この時点
で、F/R切換レバー用スプリング37とFOR/RE
V切換レバー用スプリング38との合力は、FOR/R
EV切換スプリング65の矢印D方向への荷重より小さ
いため、ヘッド回転体60は回転しない。カム21がさ
らに回動すると、F/R切換レバー30のピン30bは
カムEのカム面E3 から離間し、カムFのカム面F4
当接して係合する。そして、カム面F4 はピン30bを
矢印A方向に大きく移動させる。そして、F/R切換レ
バー30の係合片30aは矢印C方向に移動し、FOR
/REV切換レバー17の係合部17jが扇型レバー6
3を反時計方向に回動する。そして、FOR/REV切
換スプリング65の死点を越えると、このスプリング6
5は扇型レバー63を一瞬のうちに回動させてヘッド回
転体60が回転する。そして、ヘッド回転体60のアジ
マス当接部60bが、それまで当接していたアジマスビ
ス67の他方側のアジマスビス67と当接する。これに
よって回転ヘッドが回転され、テープと所定の高さ関係
で対向する。そして、このヘッドの回転は瞬時に行なわ
れるため、レバー17の係合部17jと扇型レバー63
とは大きく離間する。
【0177】さらに、カム21が回動し、カム面F4
さらにF/R切換レバー70を反時計方向に回動させ、
FOR/REV切換レバー17を矢印C方向に移動させ
る。そして、F/R切換レバー30のピン30bは溝部
aから脱出する。このとき、F/R切換レバー30はス
プリング37の付勢力によって反時計方向に回動し、ピ
ン30bがカムGのカム面G5 に当接する。このため、
FOR/REV切換レバー17の矢印C方向への移動が
ストップする。この状態で、FOR/REV切換レバー
17の係合部17jと扇型レバー63との距離は接近す
るが、当接はしない。
【0178】以上の説明が、プレイリバースモードから
ストップモードに切換えられる場合のヘッドの反転動作
およびFOR/REV切換レバー17のフォワードスタ
ンバイ状態への移行動作の説明である。
【0179】以上の動作が行なわれている間に、(5)
プレイフォワードモードからストップモードへの切換動
作の場合について説明したように、ヘッドプレート19
はカムBのカム面B7 によって強制的に矢印B方向に後
退させられ、同時にヘッドもカセットから遠ざかる方向
に後退させられている。したがって、ヘッドの回転動作
は、ヘッドがカセット開口部から完全に脱出した状態に
おいて行なわれている。
【0180】以上のように、(5)、(15)、(1
6)および(17)の切換動作において、ある動作モー
ドからストップモードに移行した場合、装置はフォワー
ドスタンバイ状態に切換えられる。このため、従来の装
置がストップ状態においてリバース状態がフォワード状
態かの検出を行なうために必要としたスイッチを省略す
ることができる。
【0181】(18) プレイリバースモードからAP
SS FFモードへの切換動作 プレイリバース状態から操作者がFF釦107fを操作
する。このとき、制御回路106はプレイリバースモー
ドであったことを記憶している。APSS FFモード
は、プレイリバース方向に対しての早送り状態である。
すなわち、プレイフォワードからREWさせた方向と同
じ方向となる。つまり、プレイ状態からストップ状態を
経由してさらにFFモードとする場合、すでに述べたよ
うなREWモードと同じ方向にFF/REWアイドラー
6を動作させるように信号が発せられる。
【0182】また、プレイ状態からストップ状態に切換
えられたときには必ずフォワードスタンバイ状態になっ
ている。したがって、リバース方向に早送りさせる場合
には、ヘッドをリバース対応にさせておく必要がある。
【0183】実際の動作において、まず信号Aが発せら
れ、(17)プレイリバースモードからストップモード
への切換動作と同様の動作が行なわれる。このとき、ヘ
ッドはフォワードスタンバイ状態にある。次に、信号F
が発せられる。信号Fの長いパルスにより、ヘッドはリ
バースモードに切換えられる。そして、所定時間経過
後、やや短いパルスによってヘッドプレート19がカム
21の回動に応じて矢印B方向にFF/REWの位置ま
で後退し、ヘッドがテープと軽く接触する位置に設定さ
れる。そして、このヘッドからテープの信号が再生され
る。そして、曲間検出回路が曲間を検出する。これがA
PSS FFモードである。
【0184】(19) APSS FFモードからプレ
イリバースモードへの切換動作 上記の動作により曲間検出がなされると、制御回路10
6が信号Aを発し、ヘッドが反転し、さらに所定時間経
過後信号Cが発せられる。信号Cの長いパルスによって
ヘッドは再び反転しプレイリバース状態となる。そし
て、ヘッドは定速走行するテープの所定の曲の先頭部分
から再生を開始する。
【0185】(20) プレイリバースモードからAP
SS REWモードへの切換動作 プレイリバースモードにおいて、操作者はREW釦10
7eを操作する。リバース方向に対してREWするよう
に制御回路106より信号が発せられる。このモード切
換は(18)プレイリバースモードからAPSS FF
モードへの切換動作に比べ、高速走行方向のみが異な
る。その他、プレイリバースモードからストップモード
へ、またストップモードからヘッド反転動作およびオー
バストロークレバー18の前進移動までまったく同じ経
過を辿る。そして、最後のソレノイド22の吸引時間が
長いことによってリバース方向にREWさせるように切
換えられる。
【0186】すなわち、まず信号Aが発せられる。ヘッ
ドが反転してフォワードスタンバイ状態のストップモー
ドに切換えられる。さらに、所定時間経過後、信号Gが
発せられ、最初のパルス信号にてヘッドがリバーススタ
ンバイ状態に反転し、その後オーバストロークレバー1
8が矢印A方向に前進する。そして、所定時間経過後、
ソレノイド22が長時間吸引され、ヘッドがFF/RE
W位置に矢印B方向に向かって後退し、FF/REWア
イドラー6がFORリール台1のギアに噛み合う。そし
て、曲間検出回路が作動する。
【0187】(21) APSS REWモードからプ
レイリバースモードへの切換動作 曲間検出回路が曲間を検出すると、信号Aが発せられ、
フォワードスタンバイ状態のストップモードに切換えら
れる。さらに、信号Cが発せられ、プレイリバースモー
ドに切換えられ、所定の曲の先頭からリバース方向に再
生が開始される。
【0188】これ以降に説明される動作モードの切換動
作は、ここまでに述べた動作の組合せによって行なわれ
る。したがって、その組合されるモードの参照について
のみ記載し、詳細な説明は上記の説明を参照することと
する。
【0189】(22) プレイリバースモードからプレ
イフォワードモードへの切換動作 まず、(17)プレイリバースモードからストップモー
ドへの切換動作が行なわれ、その後(6)ストップモー
ドからプレイフォワードモードへの切換動作が行なわれ
る。
【0190】(23) FFモードからプレイフォワー
ドモードへの切換動作 まず、(15)のFFモードからストップモードへの切
換動作が行なわれた後、(6)のストップモードからプ
レイフォワードへの切換動作が行なわれる。
【0191】(24) REWモードからプレイフォワ
ードモードへの切換動作 (16)のREWモードからストップモードへの切換動
作が行なわれた後、さらに(6)のストップモードから
プレイフォワードモードへの切換動作が行なわれる。
【0192】(25) FFモードからプレイリバース
モードへの切換動作 まず、(15)のFFモードからストップモードへの切
換動作が行なわれた後、(7)のストップモードからプ
レイリバースモードへの切換動作が行なわれる。
【0193】(26) REWモードからプレイリバー
スモードへの切換動作 まず、(16)のREWモードからストップモードへの
切換動作が行なわれた後、(7)のストップモードから
プレイリバースモードへの切換動作が行なわれる。
【0194】(27) FFモードからREWモードへ
の切換動作 まず、(15)のFFモードからストップモードへの切
換動作が行なわれた後、(9)のストップモードからR
EWモードへの切換動作が行なわれる。
【0195】(28) REWモードからFFモードへ
の切換動作 まず、(16)のREWモードからストップモードへの
切換動作が行なわれた後、(8)のストップモードから
FFモードへの切換動作が行なわれる。
【0196】(29) APSS FFモードからスト
ップモードへの切換動作 (30) APSS REWモードからストップモード
への切換動作 上記2つの切換動作において、まず信号Aが発せられ、
直前のプレイがフォワード状態であればヘッドが反転せ
ずにストップモードに切換えられ、直前のプレイがリバ
ース方向であればヘッドが反転してストップモードに切
換えられる。そして、曲間検出回路がOFFとなる。
【0197】(31) APSS FFモードからプレ
イフォワードモードへの切換動作 まず、(29)のAPSS FFモードからストップモ
ードへの切換動作が行なわれた後、(6)のストップモ
ードからプレイフォワードモードへの切換動作が行なわ
れる。
【0198】(32) APSS REWモードからプ
レイフォワードモードへの切換動作 (30)のAPSS REWモードからストップモード
への切換動作が行なわれた後、(6)のストップモード
からプレイフォワードモードへの切換動作が行なわれ
る。
【0199】(33) APSS FFモードからプレ
イリバースモードへの切換動作 (29)のAPSS FFモードからストップモードへ
の切換動作が行なわれた後、(7)のストップモードか
らプレイリバースモードへの切換動作が行なわれる。
【0200】(34) APSS REWモードからプ
レイリバースモードへの切換動作 (30)のAPSS REWモードからストップモード
への切換動作が行なわれた後、(7)のストップモード
からプレイリバースモードへの切換動作が行なわれる。
【0201】(35) イジェクトモードあるいはスト
ップモードからAPSS FFモードへの切換動作 ストップモードおよびイジェクトモードからFWD P
LAY釦107dとFF釦107jとがほぼ同時に操作
されると、立ち上がり時間経過後、信号Eが発せられ、
同時に曲間検出回路が作動する。
【0202】(36) ストップモードあるいはイジェ
クトモードからAPSS FF(リバース)モードへの
切換動作 ストップモードおよびイジェクトモードからRVS P
LAY釦107bとFF釦107jとがほぼ同時に操作
されると、立ち上がり時間の経過後、信号Fが発せら
れ、同時に曲間検出回路が作動する。
【0203】(37) ストップモードあるいはイジェ
クトモードからAPSS REW(フォワード)モード
への切換動作 ストップモードおよびイジェクトモードからFWD P
LAY釦107dとREW釦107fとがほぼ同時に操
作されると、立ち上がり時間経過後、信号Dが発せら
れ、同時に曲間検出回路が作動する。
【0204】(38) ストップモードあるいはイジェ
クトモードからAPSS REW(リバース)モードへ
の切換動作 ストップモードおよびイジェクトモードからRVS P
LAY釦107bとREW釦107eとがほぼ同時に操
作されると、立ち上がり時間経過後、信号Fが発せら
れ、同時に曲間検出回路が作動する。
【0205】次に、一時停止動作について説明する。一
時停止釦107gは、プレイモードあるいは一時停止時
以外のモードで操作した場合には、制御回路106はそ
の操作を受け付けない。
【0206】(39) ストップモードあるいはイジェ
クトモードからAPSSモードへの切換動作 APSSモードへの切換動作についてはすでに(1
1)、(13)、(18)、(20)の部分で説明した
が、これらはプレイモードからFF釦107jあるいは
REW釦107gが操作された場合である。ここでは、
ストップモードあるいはイジェクトモードから直接AP
SSモードへの切換動作について説明する。
【0207】RVS PLAY釦107b、FWD P
LAY釦107d、REW釦107e、ff釦107j
のいずれかの釦が操作されたのち、制御回路106はし
ばらくの間、次の操作を受けるための受付時間を設定し
ており、その受付時間の間は待機状態にある。この受付
時間内に操作釦が操作されなった場合は、最初に押され
た釦に応じた信号を発する。また、受付時間内に別の釦
が押された場合には、最初の釦操作と次の釦操作とを合
わせた組合せに対応する信号を発する。たとえば、RV
S PLY釦とFF釦が操作された場合、リバース方向
に早送り動作を行なうとともに曲間検出動作を行なう。
しかし、FF釦とREW釦などが操作された場合は、後
から押された釦は無視され、最初に押された釦に対応し
た信号が受付時間経過後発せられる。
【0208】(40) プレイフォワードモードから一
時停止モードへの切換動作 プレイフォワードモードにおいて、一時停止釦107g
を操作すると、制御回路106は信号Aを発しストップ
モードへの切換動作を行なう。このとき、ストップモー
ドにおいてもモータ100cの回転は維持される。そし
て、操作者が再び一時停止釦107gを操作すると、制
御回路106は前のプレイモードがフォワード方向であ
ったことを記憶しており、この状態に復帰させるために
信号Bを発する。
【0209】(41) プレイリバースモードから一時
停止モードへの切換動作 上記と同様に、一時停止釦107gが操作されると、一
旦ストップモードに切換えられ、再び一時停止釦107
gが操作されると、瞬時にプレイリバースモードに切換
えられるように信号が発せられる。
【0210】以上が、この発明による磁気記録再生装置
の動作モードについての説明である。ここで、再度各動
作モードにおけるカセットテープのテープとヘッドの位
置関係について整理する。図14はテープとヘッドとの
位置関係を示すテープ/ヘッド位置関係図である。ヘッ
ドプレート19あるいはヘッドプレート上に搭載される
ヘッドはテープに対して4つの位置をとる。まず、第1
の位置は、イジェクトモードの場合であり、テープから
最も遠ざかる位置にヘッドが位置する。
【0211】第2の位置はストップモードの場合であ
り、この場合にはヘッドはテープからやや離れた位置で
あって、イジェクトモードよりはテープ面に近い位置に
ある。
【0212】第3の位置はFF/REWモードの場合で
あり、ヘッドがテープ面に軽く接触する位置にある。
【0213】そして、第4の位置はプレイモードの場合
であり、テープとヘッドが十分に接触する位置にある。
【0214】また、上記の動作モードの説明において説
明したように、オーバストロークレバー18はヘッドプ
レート19とはカム21の作用によって各モード毎に異
なる位置関係を有する。すなわち、図14に示す第1の
位置では、オーバストロークレバー18とヘッドプレー
ト19とはばね20と長孔19a、19b、ピン18
c、18dによって規定される初期の取付け状態が維持
されている。
【0215】第2の位置においては、カムBによってヘ
ッドプレート19がオーバストロークレバー18に対し
て矢印B方向に相対的に後退した位置関係に保たれてい
る。
【0216】第3の位置においては、第1の位置の場合
と同様にオーバストロークレバー18とヘッドプレート
19とは初期の取付け状態に維持されている。
【0217】さらに、第4の位置においては、ヘッドプ
レート19の位置が基台9に取付けられた当接部によっ
て規定され、オーバストロークレバー18はヘッドプレ
ート19に対して相対的に矢印A方向に前進した位置関
係に保たれている。このように、4つの動作モードにお
いて、オーバストロークレバー18は3つの位置をとる
のに対し、ヘッドプレート19は図14に示す4つの位
置をとる。
【0218】
【発明の効果】以上のように、請求項1、3および4に
係る磁気記録再生装置は、ヘッド移動手段の動作位置に
おいて、イジェクト専用の位置を設け、さらに装置の動
作中の切換移動位置を停止位置と動作位置との間に構成
したので、動作モードの切換時のヘッドの移動距離が短
くなり、モードの切換えによる部材の衝突音を減少して
装置の動作時の騒音を低減することができる。
【0219】また、請求項1、5、6および8に係る磁
気記録再生装置は、ヘッド位置がイジェクト専用位置に
あるときのみイジェクト動作を可能としたため、イジェ
クトのためのヘッドの移動動作を省略することができ、
このためイジェクト操作力を低減し、容易にカセットテ
ープを取出すことができるとともに、他の動作モードに
おけるイジェクト誤動作時のカセットとヘッドとの衝突
を防止することができる。
【0220】さらに、請求項1、2、5ないし7および
9ないし11に係る磁気記録再生装置は、録音/再生モ
ード、高速走行モード、オートリバースモードの動作切
換えを1つのカム体を用いて行ない、このカムの動作位
置を2つの位置の切換えで行なうように構成したので、
動作モード切換機構が簡略化され、制御信号が簡素化さ
れるとともに、装置のコストダウンを図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による磁気記録再生装置の主要部品の
構成配置を示す平面構造図である。
【図2】この発明による磁気記録再生装置の駆動系の構
造を示す平面構造図である。
【図3】図2中の切断線X−Xに沿った方向からの断面
構造図である。
【図4】図2に示す磁気記録再生装置の正面構造図であ
る。
【図5】この発明による磁気記録再生装置のカムの表面
側を示す平面図である。
【図6】図5の切断線Y−Yに沿った方向からの断面構
造図である。
【図7】カム21の裏面側の構造を示す平面構造図であ
る。
【図8】図7の切断線Z−Zに沿った方向からの断面構
造図である。
【図9】この発明の磁気記録再生装置のイジェクトモー
ドにおける平面構造図であり、(a)はヘッド駆動系の
平面構造図であり、(b)はカム21の平面構造図であ
る。
【図10】この発明の磁気記録再生装置のフォワードプ
レイモードにおける平面構造図であり、(a)はヘッド
駆動系の平面構造図を示し、(b)はカム21の平面構
造図を示している。
【図11】この発明の磁気記録再生装置のリバースプレ
イモードにおける平面構造図であり、(a)はヘッド駆
動系の平面構造図を示し、(b)はカム21の平面構造
図を示す。
【図12】この発明の磁気記録再生装置のFFモードに
おける平面構造図であり、(a)はヘッド駆動系の平面
構造図を示し、(b)はカム21の平面構造図を示す。
【図13】この発明の磁気記録再生装置のストップモー
ドの平面構造図であり、(a)はヘッド駆動系の平面構
造図を示し、(b)はカム21の平面構造を示してい
る。
【図14】この発明の磁気記録再生装置の磁気テープと
ヘッドとの位置関係を示すテープ/ヘッド位置関係図で
ある。
【図15】この発明による磁気記録再生装置のストップ
モードにおけるブレーキ機構の構造を示す平面構造図で
ある。
【図16】この発明の磁気記録再生装置によるブレーキ
機構の動作モードにおける構造を示す平面構造図であ
る。
【図17】この発明の磁気記録再生装置のストップモー
ドおよびイジェクトモードにおけるFF/REWアイド
ラ駆動機構を示す平面構造図である。
【図18】プレイモードへ移行途中のFF/REWアイ
ドラ駆動機構の構造を示す平面構造図である。
【図19】プレイフォワードモードにおけるFF/RE
Wアイドラ駆動機構の構造を示す平面構造図である。
【図20】プレイリバースモードにおけるFF/REW
アイドラ駆動機構の構造を示す平面構造図である。
【図21】FFモードへ移行途中のFF/REWアイド
ラ駆動機構の構造を示す平面構造図である。
【図22】FFモードにおけるFF/REWアイドラ駆
動機構の構造を示す平面構造図である。
【図23】REWモードへ移行途中のFF/REWアイ
ドラ駆動機構の構造を示す平面構造図である。
【図24】REWモードにおけるFF/REWアイドラ
駆動機構の構造を示す平面構造図である。
【図25】この発明の磁気記録再生装置の回転ヘッドの
構造を示す分解斜視図である。
【図26】この発明による磁気記録再生装置のイジェク
ト機構を示す側面構造図である。
【図27】この発明の磁気記録再生装置の回路構成を示
すブロック図である。
【図28】この発明の磁気記録再生装置のソレノイドに
与えられる電圧の波形パターンである。
【図29】磁気記録再生装置の各モード切換時に発せら
れるモード切換信号波形図である。
【図30】従来の1例による磁気記録再生装置の曲間検
出モードを示す断面構造図である。
【図31】従来の磁気記録再生装置のプレイ状態を示す
断面構造図である。
【図32】従来の磁気記録再生装置のストップ/イジェ
クト状態を示す断面構造図である。
【図33】従来の他の例による磁気記録再生装置のカセ
ット挿着前の状態を示す断面構造図である。
【図34】従来の他の磁気記録再生装置のカセット挿着
状態を示す断面構造図である。
【図35】従来の他の磁気記録再生装置のプレイモード
における構造を示す断面構造図である。
【符号の説明】
1 FORリール台 2 REVリール台 3 FOR駆動ギア 4 REV駆動ギア 5 PLAYアイドラ 6 FF/REWアイドラ 17 FOR/REV切換レバー 18 オーバーストロークレバー 19 ヘッドプレート 21 カム 22 ソレノイド 23 ソレノイドレバー 24 PLAYロックレバー 25 ストップ保持レバー 27 イジェクト阻止レバー 28 カセットホルダーロックレバー 29 ブレーキレバー 30 F/R切換レバー 35 フライギア 60 ヘッド回転体 61 ヘッド支持体 100a 録再ヘッド 100b 消去ヘッド 100c モータ

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カセットテープの録音/再生、高速走行
    動作を行なう磁気記録再生装置であって、 録音/再生ヘッドを載置し、磁気テープに対して前進/
    後退移動するヘッド移動手段と、 前記ヘッド移動手段に係合し、前記ヘッド移動手段を移
    動させることにより、カセットテープが該磁気記録再生
    装置から着脱可能な第1の位置と、該磁気記録再生装置
    が停止状態において前記磁気テープから離間した第2の
    位置と、前記磁気テープを高速走行させる第3の位置
    と、前記磁気テープに当接し、録音/再生動作を行なう
    第4の位置とに前記録音/再生ヘッドを移動させるカム
    手段と、 前記カム手段の動作により前記録音/再生ヘッドが前記
    第2および第3の位置に移動した場合に、前記ヘッド移
    動手段に係合してその位置を保持する第1の位置保持手
    段と、 前記カム手段の動作により前記録音/再生ヘッドが前記
    第4の位置に移動した場合に、前記ヘッド移動手段に係
    合してその位置を保持する第2の位置保持手段とを備
    え、 前記カム手段は、 複数のカム面が形成されたカム回転体と、 装置の動作状態において常時一定方向に回転し、前記カ
    ム回転体に係合することによって前記カム回転体に対し
    て回転力を付与する回転力付与手段と、 前記カム回転体が前記回転力付与手段と係合する方向に
    前記カム回転体を付勢するカム回転体付勢手段と、 前記カム回転体付勢手段の付勢力に抗して前記カム回転
    体の回転動作を所定の位置で停止させるように前記カム
    回転体に係合して係止させる係止手段と、 前記係止手段に連係し、吸引/吸着動作によって前記カ
    ム回転体と前記係止手段との係止を解除するソレノイド
    とを備え、 前記カム回転体は、前記係止手段と係止されるとともに
    前記回転力付与手段との係合が解除される第1および第
    2のカム静止位置を有しており、 前記カム回転体が前記第1のカム静止位置にあるときに
    前記ヘッド移動手段が前記第1または第2の位置のいず
    れか一方に移動し、 前記カム回転体が前記第2のカム静止位置にあるときに
    前記ヘッド移動手段が前記第3または第4の位置のいず
    れか一方に移動し、 前記ヘッド移動手段は、 前記録音/再生ヘッドを載置するヘッド載置部材と、 前記カム手段および前記ヘッド載置部材に連係し、前記
    カム手段の動作に応じて前記磁気テープに対して前進/
    後退することによって前記ヘッド載置部材を前記第1の
    位置と前記第4の位置との間を移動させるヘッド移動部
    材とを備え、 前記カム回転体は、前記ヘッド移動部材に係合する第1
    カム面と、前記ヘッド載置部材に係合する第2カム面と
    を有しており、 前記カム回転体付勢手段は、 前記カム回転体が前記第1のカム静止位置にあり、前記
    ヘッド移動手段が前記第1の位置にある場合には、前記
    第1カム面を押圧することによって前記カム回転体を付
    勢する前記ヘッド移動部材によって構成され、 前記カム回転体が前記第1のカム静止位置にあり、かつ
    前記ヘッド移動手段が前記第2の位置にある場合には、
    前記第2カム面を押圧することによって前記カム回転体
    を付勢する前記ヘッド載置部材によって構成される、磁
    気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 カセットテープの録音/再生、高速走行
    動作を行なう磁気記録再生装置であって、 録音/再生ヘッドを載置し、磁気テープに対して前進/
    後退移動するヘッド移動手段と、 前記ヘッド移動手段に係合し、前記ヘッド移動手段を移
    動させることにより、カセットテープが該磁気記録再生
    装置から着脱可能な第1の位置と、該磁気記録再生装置
    が停止状態において前記磁気テープから離間した第2の
    位置と、前記磁気テープを高速走行させる第3の位置
    と、前記磁気テープに当接し、録音/再生動作を行なう
    第4の位置とに前記録音/再生ヘッドを移動させるカム
    手段と、 前記カム手段の動作により前記録音/再生ヘッドが前記
    第2および第3の位置に移動した場合に、前記ヘッド移
    動手段に係合してその位置を保持する第1の位置保持手
    段と、 前記カム手段の動作により前記録音/再生ヘッドが前記
    第4の位置に移動した場合に、前記ヘッド移動手段に係
    合してその位置を保持する第2の位置保持手段とを備
    え、 前記カム手段は、 複数のカム面が形成されたカム回転体と、 装置の動作状態において常時一定方向に回転し、前記カ
    ム回転体に係合することによって前記カム回転体に対し
    て回転力を付与する回転力付与手段と、 前記カム回転体が前記回転力付与手段と係合する方向に
    前記カム回転体を付勢するカム回転体付勢手段と、 前記カム回転体付勢手段の付勢力に抗して前記カム回転
    体の回転動作を所定の位置で停止させるように前記カム
    回転体に係合して係止させる係止手段と、 前記係止手段に連係し、吸引/吸着動作によって前記カ
    ム回転体と前記係止手段との係止を解除するソレノイド
    とを備え、 前記カム回転体は、前記係止手段と係止されるとともに
    前記回転力付与手段との係合が解除される第1および第
    2のカム静止位置を有しており、 前記カム回転体が前記第1のカム静止位置にあるときに
    前記ヘッド移動手段が前記第1または第2の位置のいず
    れか一方に移動し、 前記カム回転体が前記第2のカム静止位置にあるときに
    前記ヘッド移動手段が前記第3または第4の位置のいず
    れか一方に移動し、 前記カム回転体は、前記ヘッド移動手段に係合し、前記
    ヘッド移動手段を前記第1の位置から前記第2の位置を
    経由して前記第4の位置に移動させるカム面を有してお
    り、 前記ヘッド移動手段が前記第1の位置にあり、前記カム
    回転体が前記第1の静止位置から前記第2の静止位置ま
    で回動した場合、前記カム回転体の前記カム面に応じて
    前記ヘッド移動手段が前記第1の位置から前記第3およ
    び第4の位置に移動し、 前記ヘッド移動手段が前記第2の位置にあり、前記カム
    回転体が前記第1の静止位置から前記第2の静止位置ま
    で回動した場合、前記カム回転体の前記カム面に応じて
    前記ヘッド移動手段が前記第2の位置から前記第3およ
    び第4の位置に移動する、磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】 カセットテープの録音/再生、高速走行
    動作を行なう磁気記録再生装置であって、 録音/再生ヘッドを載置し、磁気テープに対して前進/
    後退移動するヘッド移動手段と、 前記ヘッド移動手段に係合し、前記ヘッド移動手段を移
    動させることにより、カセットテープが該磁気記録再生
    装置から着脱可能な第1の位置と、該磁気記録再生装置
    が停止状態において前記磁気テープから離間した第2の
    位置と、前記磁気テープを高速走行させる第3の位置
    と、前記磁気テープに当接し、録音/再生動作を行なう
    第4の位置とに前記録音/再生ヘッドを移動させるカム
    手段と、 前記カム手段の動作により前記録音/再生ヘッドが前記
    第2および第3の位置に移動した場合に、前記ヘッド移
    動手段に係合してその位置を保持する第1の位置保持手
    段と、 前記カム手段の動作により前記録音/再生ヘッドが前記
    第4の位置に移動した場合に、前記ヘッド移動手段に係
    合してその位置を保持する第2の位置保持手段とを備
    え、 前記カム手段は、 複数のカム面が形成されたカム回転体と、 装置の動作状態において常時一定方向に回転し、前記カ
    ム回転体に係合することによって前記カム回転体に対し
    て回転力を付与する回転力付与手段と、 前記カム回転体が前記回転力付与手段と係合する方向に
    前記カム回転体を付勢するカム回転体付勢手段と、 前記カム回転体付勢手段の付勢力に抗して前記カム回転
    体の回転動作を所定の位置で停止させるように前記カム
    回転体に係合して係止させる係止手段と、 前記係止手段に連係し、吸引/吸着動作によって前記カ
    ム回転体と前記係止手段との係止を解除するソレノイド
    とを備え、 前記カム回転体は、前記係止手段と係止されるとともに
    前記回転力付与手段との係合が解除される第1および第
    2のカム静止位置を有しており、 前記カム回転体が前記第1のカム静止位置にあるときに
    前記ヘッド移動手段が前記第1または第2の位置のいず
    れか一方に移動し、 前記カム回転体が前記第2のカム静止位置にあるときに
    前記ヘッド移動手段が前記第3または第4の位置のいず
    れか一方に移動し、 前記ソレノイドは、磁性体からなる固定部材と、この固
    定部材に対して吸着/解離する移動部材とを有し、 前記係止手段は、その一端が前記ソレノイドの前記移動
    部材に連係し、他端が前記カム回転体の第3カム面に連
    係する連係部材を有し、 前記カム回転体の前記第3カム面は、前記ソレノイドが
    通電された場合に前記連係部材の一端が前記ソレノイド
    の前記移動部材と前記固定部材との衝突を妨げるように
    前記連係部材の他端を保持する第1の部分と、前記連係
    部材の一端が前記ソレノイドの前記移動部材と前記固定
    部材との当接を妨げないように前記連係部材の他端を保
    持する第2の部分とを有している、磁気記録再生装置。
  4. 【請求項4】 カセットテープの録音/再生、高速走行
    動作を行なう磁気記録再生装置であって、 録音/再生ヘッドを載置し、磁気テープに対して前進/
    後退移動するヘッド移動手段と、 前記ヘッド移動手段に係合し、前記ヘッド移動手段を移
    動させることにより、カセットテープが該磁気記録再生
    装置から着脱可能な第1の位置と、該磁気記録再生装置
    が停止状態において前記磁気テープから離間した第2の
    位置と、前記磁気テープを高速走行させる第3の位置
    と、前記磁気テープに当接し、録音/再生動作を行なう
    第4の位置とに前記録音/再生ヘッドを移動させるカム
    手段と、 前記カム手段の動作により前記録音/再生ヘッドが前記
    第2および第3の位置に移動した場合に、前記ヘッド移
    動手段に係合してその位置を保持する第1の位置保持手
    段と、 前記カム手段の動作により前記録音/再生ヘッドが前記
    第4の位置に移動した場合に、前記ヘッド移動手段に係
    合してその位置を保持する第2の位置保持手段とを備
    え、 前記ヘッド移動手段は、 前記録音/再生ヘッドを載置するヘッド載置部材と、 前記カム手段および前記ヘッド載置部材に連係し、前記
    カム手段の動作に応じて前記磁気テープに対して前進/
    後退することによって前記ヘッド載置部材を前記第1の
    位置と前記第4の位置との間を移動させるヘッド移動部
    材とを備え、 前記第1の位置保持手段は、前記ヘッド移動手段が前記
    第2および第3の位置に移動した際に前記ヘッド移動部
    材に係合して前記ヘッド移動部材の位置を保持し、 前記第2の位置保持手段は、前記ヘッド移動手段が前記
    第4の位置に移動した際に前記ヘッド移動部材に係合し
    て前記ヘッド移動部材の位置を保持する、磁気記録再生
    装置。
  5. 【請求項5】 カセットテープの録音/再生、高速走行
    動作を行なう磁気記録再生装置であって、 録音/再生ヘッドを載置し、磁気テープに対して前進/
    後退移動するヘッド移動手段と、 前記ヘッド移動手段に係合し、前記ヘッド移動手段を移
    動させることによりカセットテープが該磁気記録再生装
    置から着脱可能な第1の位置と、該磁気記録再生装置が
    停止状態において前記磁気テープから離間した第2の位
    置と、前記磁気テープを高速走行させる第3の位置と、
    前記磁気テープに当接し、録音/再生動作を行なう第4
    の位置とに前記録音/再生ヘッドを移動させるカム手段
    と、 前記カム手段の動作により、前記録音/再生ヘッドが前
    記第2および第3の位置に移動した場合に、前記ヘッド
    移動手段に係合してその位置を保持する第1の位置保持
    手段と、 前記カム手段の動作により、前記録音/再生ヘッドが前
    記第4の位置に移動した場合に、前記ヘッド移動手段に
    係合してその位置を保持する第2の位置保持手段と、 前記カセットテープを着脱するために開閉される蓋と、 前記カム手段と前記蓋との間に係合し、前記カム手段の
    動作により、前記ヘッド移動手段が第1の位置にあると
    きに前記蓋の開放を許容し、前記ヘッド移動手段が前記
    第2の位置にあるときに前記第1の位置保持手段と前記
    ヘッド移動手段との係合を解除して前記ヘッド移動手段
    を前記第1の位置に移動させた後、前記蓋の開放を許容
    し、前記ヘッド移動手段が前記第3および第4の位置に
    あるときに前記蓋の開放を禁止するイジェクト阻止手段
    とを備えた、磁気記録再生装置。
  6. 【請求項6】 前記カム手段は、 前記イジェクト阻止手段が係合する第4カム面を有する
    カム回転体と、 装置の動作の状態において常時一定方向に回転し、前記
    カム回転体に係合することによって前記カム回転体に対
    して回転力を付与する回転力付与手段と、 前記カム回転体が前記回転力付与手段と係合する方向に
    前記カム回転体を付勢するカム回転体付勢手段と、 前記カム回転体付勢手段の付勢力に抗して前記カム回転
    体の回転動作を所定の位置で停止させるように前記カム
    回転体に係合して係止させる係止手段と、 前記係止手段に連係し、吸引/吸着動作によって前記カ
    ム回転体と前記係止手段との係止を解除するソレノイド
    とを備え、 前記ヘッド移動手段が前記第1および第2の位置にある
    場合に、前記第4カム面を押圧する前記イジェクト阻止
    手段が前記カム回転体付勢手段を構成する、請求項5記
    載の磁気記録再生装置。
  7. 【請求項7】 前記回転力付与手段は、動作信号を受け
    て一定方向に回転する歯車を有しており、 前記カム回転体は、前記歯車と噛み合う歯車部と、前記
    歯車との噛み合いが解除される欠歯部とを有する、請求
    項6記載の磁気記録再生装置。
  8. 【請求項8】 前記カム手段は、 前記ヘッド移動手段に係合する第1カム面と、前記イジ
    ェクト阻止手段に係合する第4カム面とを有するカム回
    転体を備え、 前記カム回転体の第4カム面は、前記ヘッド移動手段が
    前記第1の位置から前記第3または第4の位置のいずれ
    かの位置に移動する場合に、前記ヘッド移動手段の移動
    に先立って前記イジェクト阻止手段が前記蓋の開放を禁
    止するように形成されている、請求項5記載の磁気記録
    再生装置。
  9. 【請求項9】 カセットテープに係合して磁気テープを
    正方向および逆方向に巻き取る1対の第1および第2リ
    ールと、 回転力を発生するモータと、 前記モータからの回転力を受取り、正方向に低速回転す
    る第1回転体と、逆方向に低速回転する第2回転体と、
    正方向に高速回転する第3回転体と、逆方向に高速回転
    する第4回転体とを有するリール駆動力発生手段と、 前記第1回転体と前記第1リールとの間、または前記第
    2回転体と前記第2リールとの間のいずれかに係合し、
    前記第1回転体と前記第2回転体の回転力を各々前記第
    1リールおよび前記第2リールに伝達する低速走行回転
    力伝達手段と、 前記第3回転体と前記第1リールとの間または前記第4
    回転体と前記第2リールとの間のいずれかに係合し、前
    記第3回転体および前記第4回転体の回転力を各々前記
    第1リールおよび前記第2リールに伝達する高速走行回
    転力伝達手段と、 録音/再生ヘッドを載置し、前記磁気テープに対して前
    進/後退移動するヘッド移動手段と、 前記低速走行回転力伝達手段と前記高速走行回転力伝達
    手段と前記ヘッド移動手段とに係合して所定の動作を行
    なわせるカム回転体を有するカム手段とをさらに備え
    た、請求項5に記載の磁気記録再生装置。
  10. 【請求項10】 前記高速走行回転力伝達手段は、 前記第3回転体と前記第1リールまたは前記第4回転体
    と前記第2リールとの間に噛み合う第5回転体と、 前記第5回転体を前記第3回転体と前記第1リールとの
    間に噛み合う第1の位置と、前記第4回転体と前記第2
    リールとの間に噛み合う第2の位置との間を移動させる
    移動部材とを有しており、 前記カム手段の前記カム回転体は、 前記移動部材に係合し、前記移動部材を前記第1の位置
    または前記第2の位置から中立位置に移動させるカム面
    を備える、請求項9記載の磁気記録再生装置。
  11. 【請求項11】 前記ヘッド移動手段は、 前記磁気テープに接触して録音/再生を行なう磁気ヘッ
    ドと、 前記磁気ヘッドの作用面が前記磁気テープの正方向トラ
    ックに対向する位置と逆方向トラックに対向する位置と
    に回転移動可能に前記磁気ヘッドを支持する回転支持部
    材と、 前記回転支持部材に支持された前記磁気ヘッドを載置
    し、前記カム手段の動作に応じて前記磁気テープに対し
    て前進/後退するヘッド載置部材と、 前記カム手段に連係し、前記磁気ヘッドを前記磁気テー
    プの正方向トラックおよび逆方向トラックに対向する位
    置に切換える切換部材とを備える、請求項9記載の磁気
    記録再生装置。
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