JP2735846B2 - 方向性けい素鋼板製造時における冷延板の板面粗さ制御方法 - Google Patents
方向性けい素鋼板製造時における冷延板の板面粗さ制御方法Info
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- JP2735846B2 JP2735846B2 JP63300878A JP30087888A JP2735846B2 JP 2735846 B2 JP2735846 B2 JP 2735846B2 JP 63300878 A JP63300878 A JP 63300878A JP 30087888 A JP30087888 A JP 30087888A JP 2735846 B2 JP2735846 B2 JP 2735846B2
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Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、方向性けい素鋼板製造時における冷延板
の板面粗さ制御方法に関し、とくに冷延板表裏面におけ
る板面粗さの差を有利に解消しようとするものである。
の板面粗さ制御方法に関し、とくに冷延板表裏面におけ
る板面粗さの差を有利に解消しようとするものである。
（従来の技術） 方向性けい素鋼板は、主に変圧機その他の電気機器の
鉄心として使用され、磁気特性とくに磁化特性と鉄損特
性に優れることが必要とされる。
鉄心として使用され、磁気特性とくに磁化特性と鉄損特
性に優れることが必要とされる。
ところで方向性けい素鋼板の磁気特性は、単に材質だ
けではなく、その表面性状にも強く影響され、たとえば
特開昭59−38326号公報、同62−294131号公報および同6
2−1267421号公報に開示されているように、表面粗さが
小さいほど磁気特性は良好である。
けではなく、その表面性状にも強く影響され、たとえば
特開昭59−38326号公報、同62−294131号公報および同6
2−1267421号公報に開示されているように、表面粗さが
小さいほど磁気特性は良好である。
そこで冷間圧延工程とくに最終冷延では、いわゆるブ
ライト仕上げと呼ばれる、鋼板の板面粗さを低減するよ
うな圧延処理が施される。
ライト仕上げと呼ばれる、鋼板の板面粗さを低減するよ
うな圧延処理が施される。
（発明が解決しようとする課題） しかしながら圧延板の板面粗さは、両面とも等しいと
いうわけではなく、圧延特性上、表面（板上面側）の方
が裏面（板下面側）よりも粗くなる傾向にある。
いうわけではなく、圧延特性上、表面（板上面側）の方
が裏面（板下面側）よりも粗くなる傾向にある。
この主な原因は、通常の冷間圧延機では、板の上、下
面で潤滑状態に差があり、上面の方が下面よりも潤滑状
態が良好であるが故に、圧延油に起因したオイルピット
が多発するためと考えられる。
面で潤滑状態に差があり、上面の方が下面よりも潤滑状
態が良好であるが故に、圧延油に起因したオイルピット
が多発するためと考えられる。
この発明の目的は、上記の如き圧延板表裏面における
板面粗さの差を効果的に解消して、表裏面とも同程度に
優れた板面粗さとすることができる方向性けい素鋼板製
造時における冷延板の板面粗さ制御方法を提案するとこ
ろにある。
板面粗さの差を効果的に解消して、表裏面とも同程度に
優れた板面粗さとすることができる方向性けい素鋼板製
造時における冷延板の板面粗さ制御方法を提案するとこ
ろにある。
（課題を解決するための手段） すなわちこの発明は、含けい素鋼スラブを熱間圧延
し、中間焼鈍を含む２回の冷間圧延によって最終板厚と
したのち、脱炭・１次再結晶焼鈍ついで最終仕上げ焼鈍
を施すことからなる方向性けい素鋼板の製造法におい
て、２回目の冷間圧延工程を複数パスとし、各パス間で
冷延板の表裏面を反転させながら圧延することからなる
方向性けい素鋼板製造時における冷延板の板面粗さ制御
方法である。
し、中間焼鈍を含む２回の冷間圧延によって最終板厚と
したのち、脱炭・１次再結晶焼鈍ついで最終仕上げ焼鈍
を施すことからなる方向性けい素鋼板の製造法におい
て、２回目の冷間圧延工程を複数パスとし、各パス間で
冷延板の表裏面を反転させながら圧延することからなる
方向性けい素鋼板製造時における冷延板の板面粗さ制御
方法である。
以下この発明の基礎となった実験結果について説明す
る。
る。
第１図に、方向性けい素鋼板の製造工程における２回
目の冷延段階において、各パス毎に鋼板の表裏面を反転
させて圧延を行た場合のｉパス時および（ｉ＋１）パス
時における表裏面粗さ比について調べた結果を、従来の
通常圧延の場合における調査結果と比較して示す。
目の冷延段階において、各パス毎に鋼板の表裏面を反転
させて圧延を行た場合のｉパス時および（ｉ＋１）パス
時における表裏面粗さ比について調べた結果を、従来の
通常圧延の場合における調査結果と比較して示す。
同図より明らかなように、各パス反転圧延を行った場
合には、それを行わない従来圧延の場合に比べて表面粗
さ比は極めて小さくなっている。
合には、それを行わない従来圧延の場合に比べて表面粗
さ比は極めて小さくなっている。
（作 用） この発明で対象とする方向性けい素鋼板としては、従
来公知の成分系いずれもが使用できる。
来公知の成分系いずれもが使用できる。
また熱延条件および冷延条件とも従来どおりでよく、
要は、２回目の冷間圧延を各パス反転圧延とすることで
ある。なお１回目の冷間圧延についても複数パスとし各
パス反転圧延を行うことは一向に差し支えない。
要は、２回目の冷間圧延を各パス反転圧延とすることで
ある。なお１回目の冷間圧延についても複数パスとし各
パス反転圧延を行うことは一向に差し支えない。
さらに冷延後の１次・再結晶焼鈍および最終仕上げ焼
鈍も通常の条件で行えば良い。
鈍も通常の条件で行えば良い。
（実施例） C:0.040wt％,Si:3.27wt％,Mn:0.07wt％,Se:0.022wt％
を含有し、残部はFe及び不可避的不純物からなる組成に
なるけい素鋼熱延板（板厚:3.5mm）１回目の冷間圧延を
施して0.8mmとしたのち、975℃、３分の中間焼鈍を挟み
２回目の冷間圧延を施し、板厚:0.35mmの最終冷延板と
した。
を含有し、残部はFe及び不可避的不純物からなる組成に
なるけい素鋼熱延板（板厚:3.5mm）１回目の冷間圧延を
施して0.8mmとしたのち、975℃、３分の中間焼鈍を挟み
２回目の冷間圧延を施し、板厚:0.35mmの最終冷延板と
した。
ついで820℃、３分の脱炭・１次再結晶焼鈍を施した
のち、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布してから、1
200℃、10時間の最終仕上げ焼鈍を施した。
のち、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布してから、1
200℃、10時間の最終仕上げ焼鈍を施した。
上記の工程中、とくに２回目の冷延段階は、リバース
圧延機（作業ロール径:125mm）を用いた３パスで行った
が、このとき、この発明に従う各パス反転圧延と通常の
圧延の２通りで行った。
圧延機（作業ロール径:125mm）を用いた３パスで行った
が、このとき、この発明に従う各パス反転圧延と通常の
圧延の２通りで行った。
得られた最終冷延板の板面粗さについて調べた結果
を、従来法に従った場合と比較して表１に示す。
を、従来法に従った場合と比較して表１に示す。
同表より明らかなように、この発明に従う各パス反転
圧延を行うことによって、鋼板の板面粗さは、表裏面と
も従来法に従った場合よりも小さく、しかも粗さ比も低
減されている。
圧延を行うことによって、鋼板の板面粗さは、表裏面と
も従来法に従った場合よりも小さく、しかも粗さ比も低
減されている。
さらに得られた製品板の鉄損値についても調査したと
ころ、この発明に従い得られた方向性けい素鋼板は、従
来材よりも、Ｗ15/60で0.04W/kgほど改善されていた。
ころ、この発明に従い得られた方向性けい素鋼板は、従
来材よりも、Ｗ15/60で0.04W/kgほど改善されていた。
（発明の効果） かくしてこの発明によれば、方向性けい素鋼板製造時
における冷延板の板面粗さはもとよりのこと表裏面粗さ
比を、従来材に比べて格段に低減させることができ、ひ
いては磁気特性の向上に大きく貢献する。
における冷延板の板面粗さはもとよりのこと表裏面粗さ
比を、従来材に比べて格段に低減させることができ、ひ
いては磁気特性の向上に大きく貢献する。
第１図は、この発明法および従来法に従って２回目の冷
間圧延を施した場合のｉパス時および（ｉ＋１）パス時
における表裏面粗さ比を比較して示したグラフである。
間圧延を施した場合のｉパス時および（ｉ＋１）パス時
における表裏面粗さ比を比較して示したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北村 邦雄 千葉県千葉市川崎町１番地 川崎製鉄株 式会社技術研究本部内
Claims (1)
- 【請求項１】含けい素鋼スラブを熱間圧延し、中間焼鈍
を含む２回の冷間圧延によって最終板厚としたのち、脱
炭・１次再結晶焼鈍ついで最終仕上げ焼鈍を施すことか
らなる方向性けい素鋼板の製造法において、 ２回目の冷間圧延工程を複数パスとし、各パス間で冷延
板の表裏面を反転させながら圧延することを特徴とする
方向性けい素鋼板製造時における冷延板の板面粗さ制御
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63300878A JP2735846B2 (ja) | 1988-11-30 | 1988-11-30 | 方向性けい素鋼板製造時における冷延板の板面粗さ制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63300878A JP2735846B2 (ja) | 1988-11-30 | 1988-11-30 | 方向性けい素鋼板製造時における冷延板の板面粗さ制御方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02149619A JPH02149619A (ja) | 1990-06-08 |
| JP2735846B2 true JP2735846B2 (ja) | 1998-04-02 |
Family
ID=17890205
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63300878A Expired - Lifetime JP2735846B2 (ja) | 1988-11-30 | 1988-11-30 | 方向性けい素鋼板製造時における冷延板の板面粗さ制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2735846B2 (ja) |
-
1988
- 1988-11-30 JP JP63300878A patent/JP2735846B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02149619A (ja) | 1990-06-08 |
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