JP2731401B2 - ポリイミド樹脂用熱硬化型接着性組成物および接着剤 - Google Patents

ポリイミド樹脂用熱硬化型接着性組成物および接着剤

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JP2731401B2
JP2731401B2 JP63245376A JP24537688A JP2731401B2 JP 2731401 B2 JP2731401 B2 JP 2731401B2 JP 63245376 A JP63245376 A JP 63245376A JP 24537688 A JP24537688 A JP 24537688A JP 2731401 B2 JP2731401 B2 JP 2731401B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、ポリイミド樹脂の加熱接着に使用される接
着剤組成物およびこの組成物を用いた接着剤に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 ポリイミド樹脂は、非常に優れた耐熱性を有するエン
ジニアリングプラスチックであり、金属代替素材として
注目されている。
このようなポリイミド樹脂は、上記のように非常に耐
熱性に優れているが、反面、射出成形などの成形方法を
採用して成形体を製造しにくいため、一般には切削加工
等の方法を利用して成形体が製造されている。
従って、このようにして製造された成形体を組み合わ
せて使用する場合には、複数の成形体を接着して使用す
る方法が採用されている。そして、このような場合に使
用される接着剤は、ポリイミド樹脂の有する優れた耐熱
性を損なわないように、優れた耐熱性を有していること
が必要であり、従来はエポキシ樹脂系の接着剤等が使用
されていた。
ところが、エポキシ樹脂自体は、ポリイミド樹脂に対
する濡れ性が悪く、ポリイミド樹脂に対してそれほど優
れた接着性を示さない。
ポリイミド樹脂とエポキシ樹脂あるいはアクリル樹脂
などとの濡れ性を向上させるために、たとえば特開昭50
-34640号公報等に記載されているようにポリイミド樹脂
からなる成形体表面をアルカリ金属塩類で化学的処理す
る方法あるいは、コロナ放電処理、プラズマ処理等の物
理的処理を施してポリイミド樹脂成形体の表面を改質す
る方法等が提案されているが、このような方法によっ
て、ポリイミド樹脂とエポキシ樹脂等との接着性が本質
的に改善されるわけではない。さらに、上記方法の内、
化学的処理法は、ポリイミド樹脂表面に処理成分である
アルカリ金属塩等が残存することがある。このように残
存した成分は、たとえば電子部品等としてポリイミド樹
脂成形体を使用する場合には、電子部品の特性を短期間
で低下させる原因になりやすいという問題点がある。
一般に接着強度は、接着剤と非接着体界面との親和性
(濡れ性=界面破壊仕事)および接着剤自身の変形仕事
のエネルギーの和として測定されるが、本発明者はエポ
キシ樹脂の接着性を向上させるために、アクリル酸ブチ
ルエステル、アクリル酸−2−エチルヘキシルのような
従来から粘着剤成分として使用されている長鎖アルキル
基を有するアクリル酸誘導体を使用してみたが、このよ
うな長鎖アルキル基を有するアクリル酸誘導体は、ポリ
イミドに対する親和性(濡れ性)が悪く、従って、この
ような長鎖アクリル基を有するアクリル酸誘導体を使用
したとしても、ポリイミドと接着剤相との界面で剥離し
易く、また前述の接着剤自体の変形仕事に起因する接着
強度が、接着剤の弾性率が低く柔らかいために、充分な
ものとして得られない。さらに、このようなアルキル基
を有するアクリル酸誘導体を使用することにより接着剤
が粘着性を帯びるようになり、接着の際の作業性が非常
に低下する。また、このような接着剤を用いると、加熱
接着した後にも接着面に粘着性が残り、この接着面に埃
などが付着してトラブルの原因ともなるという問題点が
あった。
上記のようなポリイミドと接着剤層との界面で容易に
剥離することを防ぎ、接着強度を上げるために接着剤の
弾性率を上げ、また粘着性を帯びないようにするために
は、樹脂のガラス転移温度を上げることが考えられる。
このようにガラス転移温度の高い樹脂を用いることによ
り、接着剤自体の粘着性は低くなるが、逆に弾性率が高
くなり、接着剤層の可撓性が低下する。さらにこのよう
なガラス転移温度の高い樹脂を使用したとしてもポリイ
ミドに対する親和性は向上するわけではなく、逆にガラ
ス転移温度を高くしたことに伴って接着剤の変形能力に
起因する接着強度の向上が望めず、接着強度を得るため
に高温高圧で圧着を行なう必要がある。この場合、接着
剤のポリイミドへの親和性が接着強度を向上させる上で
1つの重要な要因となる。すなわち、この親和性が不充
分な条件で加熱圧着を行なった場合には、ポリイミドと
接着剤との界面で容易に剥離し易くなることと共に、接
着剤の弾性率が高く、固くなるために接着剤の変形能力
に起因する接着強度が得られず、ポリイミドと接着剤と
の界面で非常に容易に界面剥離が発生するという問題点
があった。
このようにポリイミド樹脂の接着に際しては、ポリイ
ミドに対して良好な接着性を示すと共に、接着剤塗布時
には、この塗布面が粘着性を有することがなく、加熱接
着した際には強力な接着力が発現し、しかも接着面の耐
熱性が高い接着剤の出現が望まれていた。
他方、ポリイミドの接着の際には、上述のようにエポ
キシ樹脂も使用されているが、エポキシ樹脂を製造する
際には、エピクロルヒドリンのようなハロゲン含有化合
物を使用するため、得られるエポキシ樹脂中に、塩素等
が残留していることがある。このようなエポキシ樹脂を
高濃度で含む接着剤中にはハロゲン化物が相当量含有さ
れているので、このような接着剤を用いてポリイミド樹
脂からなる電子部品等の接着を行なうと、残留する塩素
等によって電子部品の特性が短期間で低下することがあ
るという問題点がある。
発明の目的 本発明は上記のような従来技術に伴う問題点を解消し
ようとするものであって、ポリイミドに対して良好な接
着性を有し、しかも接着剤の塗布面が粘着性を有するこ
とがなく、加熱接着によって強力な接着力が発現し、さ
らに接着後の接着面が粘着性を有しないようなポリイミ
ド樹脂用の熱硬化型接着組成物および接着剤を提供する
ことを目的としている。
さらに本発明は、上記のような特性を有すると共に、
経時的に変化の少ないポリイミド樹脂用の熱接着型接着
組成物および接着剤を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係るポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤組成物
は、アクリル酸エステル系共重合体と、該アクリル酸エ
ステル系共重合体100重量部に対して5〜50重量部の熱
硬化性樹脂と、0.01〜10重量部の硬化剤とからなり、 該熱硬化性樹脂が、該アクリル酸エステル系共重合体
に相溶し、且つJIS−K−6910で測定したゲルタイムが6
0秒以上である、フェノール樹脂および/または変性フ
ェノール樹脂からなり、 該アクリル酸エステル系共重合体が、 (A) アクリル酸メチルエステルおよび/またはアク
リル酸エチルエステル、並びに、 (B) エポキシ基、カルボキシル基およびヒドロキシ
ル基よりなる群から選ばれる1種類の基と反応性二重結
合とを有する化合物 を含む単量体から形成され、かつ該アクリル酸エステ
ル系共重合体を形成するアクリル酸エステル(A)の共
重合量が40重量%以上であり、化合物(B)の共重合量
が0.01〜10重量%の範囲内にあり、 該硬化剤が、ポリイソシアネート化合物および/また
はポリグリシジル化合物であることを特徴としている。
また、本発明に係るポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤
は、アクリル酸エステル系共重合体と、該アクリル酸エ
ステル系共重合体100重量部に対して5〜50重量部の熱
硬化性樹脂と、0.01〜10重量部の硬化剤とからなるポリ
イミド樹脂用熱硬化型接着組成物が溶媒中に溶解もしく
は分散されてなり、 熱硬化性樹脂が、該アクリル酸エステル系共重合体に
相溶し、かつJIS−K−6910で測定したゲルタイムが60
秒以上である、フェノール樹脂および/または変性フェ
ノール樹脂からなり、 該アクリル酸エステル系共重合体が、 (A) アクリル酸メチルエステルおよび/またはアク
リル酸エチルエステル、並びに、 (B) エポキシ基、カルボキシル基およびヒドロキシ
ル基よりなる群から選ばれる1種類の基と反応性二重結
合とを有する化合物 を含む単量体から形成され、かつ該アクリル酸エステ
ル系化合物を形成するアクリル酸エステル(A)の共重
合量が40重量%以上であり、化合物(B)の共重合量が
0.01〜10重量%の範囲内にあり、 該硬化剤が、ポリイソシアネート化合物および/また
はポリグリシジル化合物である樹脂組成物が溶媒中に溶
解もしくは分散されていることを特徴としている。
発明の具体的説明 以下本発明に係るポリイミド樹脂用熱硬化型接着組成
物およびポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤について具体
的に説明する。
本発明に係るポリイミド樹脂用熱硬化型接着組成物
は、特定のアクリル酸エステル系共重合体および熱硬化
性樹脂からなる。
本発明で使用されるアクリル酸エステル系共重合体
は、 (A) アクリル酸メチルエステルおよび/またはアク
リル酸エチルエステル 並びに (B) エポキシ基、カルボキシル基およびヒドロキシ
ル基よりなる群から選ばれる1種類の基と反応性二重結
合とを有する化合物を含む複数の単量体によって形成さ
れている。
上記(A)成分であるアクリル酸メチルエステルおよ
びアクリル酸エチルエステルは単独で使用することもで
きるし、両者を組み合わせて使用することもできる。す
なわち、上記のようなアクリル酸と炭素数1〜2のアル
コールとから誘導することができるアクリル酸エステル
を使用することにより、ポリイミド樹脂への密着性を上
げ、かつ接着強度を高めることができる。
本発明においては、上記のようなアクリル酸メチルエ
ステルあるいはアクリル酸エチルエステルは、本発明で
使用されるアクリル酸エステル系共重合体を形成する単
量体の全量に対して40重量%以上、好ましくは55重量%
以上の量で使用される。このアクリル酸エステル(A)
の共重合量が40重量%未満であると接着剤組成物の塗布
面が粘着性を帯びるようになり、また、密着性も低下
し、本質的に接着強度が低下する。さらに熱硬化させた
後の接着部も粘着性を帯びるようになる。このような塗
布面および接着部の粘着性は、上記アクリル酸エステル
(A)の共重合量を55重量%以上にすることにより、塗
布条件、接着条件あるいは他の単量体成分種類等によっ
ても変化することがなくなり特に好ましい。
本発明で使用されるアクリル酸エステル系共重合体は
上記のアクリル酸エステル(A)の外に、(B)エポキ
シ基、カルボキシル基およびヒドロキシル基よりなる群
から選ばれる1種類の基および反応性二重結合を有する
化合物を含む複数の単量体とによって形成されている。
この化合物(B)のうち、エポキシ基と反応性二重結
合とを有する化合物の例としては、グリシジルアクリレ
ート、グリシジルメタクリレート、を挙げることができ
る。
また、この化合物(B)のうち、カルボキシル基と反
応性二重結合とを有する化合物の例としては、アクリル
酸、メタアクリル酸、無水マレイン酸およびイタコン酸
を挙げることができる。
さらに、この化合物(B)のうち、ヒドロキシル基と
反応性二重結合とを有する化合物の例としては、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレートおよび2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレートを挙げることができる。
本発明で使用されるアクリル酸エステル系共重合体に
おける上記の化合物(B)の共重合量は本発明で使用さ
れるアクリル酸エステル系共重合体を形成する単量体の
全量に対して、0.01〜10重量%の範囲内にあり、好まし
くは0.1〜5重量%の範囲内にある。このアクリル酸エ
ステル(B)の共重合量が0.01重量%未満であると加熱
によって充分な接着力が発現せず、圧着時に接着剤がは
みだし、また10重量%を超えるとポリイミドへの密着性
および接着性が低下する。そして、本発明においては上
記化合物(B)の共重合量を0.1〜5重量%の範囲内に
することにより、接着強度が高くなると共に、塗布条
件、接着条件あるいは他の単量体成分種類等によっても
粘着性等が発現することがなくなり特に好ましい。
本発明で使用されるアクリル酸エステル系共重合体
は、上記のアクリル酸エステル(A)および化合物
(B)との共重合体であってもよいが、さらにこのアク
リル酸エステル系共重合体は、他の単量体が共重合して
いてもよい。
このような他の単量体の例としては、n−ブチルアク
リレート、iso−ブチルアクリレート、センカダリーブ
チルアクリレートおよびn−プロピルアクリレート等の
炭素数3以上のアルキル基を有するアクリル酸エステ
ル; メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−
プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレートお
よびステアリルメタクリレート等のメタアクリル酸エス
テル; N−メチルアクリルアマイドおよびN−メチルメタク
リルアマイド等の(メタ)アクリルアマイド; 酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル
等を挙げることができる。これらは単独であるいは組み
合わせて使用することができる。
そして、このような他の単量体の共重合量は、50重量
%未満であることが好ましく、さらに30重量%以下であ
ることが特に好ましい。
なお、このアクリル酸エステル系共重合体は、上記の
アクリル酸エステル(A)、化合物(B)、さらに所望
により使用される他の単量体の外に、このアクリル酸エ
ステル系共重合体の特性を損なわない範囲内で上記以外
の単量体が共重合していてもよい。
上記のようなアクリル酸エステル系共重合体は、ゲル
パーミエーションクロマトグラフィで測定した重量平均
分子量が、通常は100000以上、好ましくは300000〜1000
000の範囲内にある。
またこのアクリル酸エステル系共重合体は、ガラス転
移温度が、通常は30℃以下、好ましくは−20〜+20℃の
範囲内にある。
本発明のポリイミド樹脂用熱接着性組成物は、上記の
アクリル酸エステル系共重合体100重量部に対して特定
の熱硬化性樹脂を5〜50重量部の範囲内で、好ましくは
8〜30重量部の範囲内で配合されてなる組成物である。
本発明において用いられる熱硬化性樹脂は、上記のア
クリル酸エステル系共重合体と相溶する樹脂である必要
がある。ここで両者が相溶することを確認する方法とし
ては、両者を混合した後、この混合物を透明なポリエス
テルフィルム(厚さ50μm)上に、50μmの厚さに塗布
して塗膜が透明である場合には、両者が相溶すると判定
する方法が採用される。
相溶性のない熱硬化性樹脂を強制的に混合して使用し
たとしても、良好な接着力を有する組成物を得ることが
できない。
さらに、本発明で使用される熱硬化性樹脂のJIS−K
−6910で測定したゲルタイムは、60秒以上であり、好ま
しくは60〜500秒の範囲内にある。ゲル化タイムが60秒
にみたない熱硬化性樹脂を使用した場合には、性能の安
定性に欠け、特に接着強度が経時的に低下し易くなる。
本発明で用いる熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂、変
性フェノール樹脂である。このような熱硬化性樹脂は、
単独で、あるいは組み合わせて使用することができる。
なお、本発明においては熱硬化性樹脂に、この熱硬化性
樹脂の特性を損なわない範囲内で、ポリアミド樹脂のよ
うな熱可塑性樹脂が配合されていてもよい。
特に本発明においては、フェノール樹脂あるいは変性
フェノール樹脂を使用することが好ましい。そして、本
発明においては、フェノール樹脂としてはノボラック型
およびレゾール型のいずれのフェノール樹脂であっても
使用することができる。
また、本発明において使用することができる変性フェ
ノール樹脂としては、キシレン変性フェノール樹脂およ
びアルキルフェノール樹脂、並びにこれらの樹脂の誘導
体を挙げることができる。
本発明のポリイミド樹脂用熱硬化性樹脂組成物におけ
る熱硬化反応は、主に熱硬化性樹脂の硬化作用による
が、少量の硬化剤を配合することにより、接着の際の加
熱による接着剤のはみだしを有効に防止することができ
るようになる。すなわち、硬化剤を配合することによ
り、初期の加熱の際にこの硬化剤によって架橋構造が形
成され、加熱によって組成物の粘度低下による組成物の
はみだしを防止することができる。
本発明で使用される硬化剤は、トリメチロールプロパ
ントリレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート等のポリイソシアネート
化合物およびポリグリシジルキシレンアミン等のポリグ
リシジル化合物である。
このような硬化剤を使用する場合、その使用量は、上
記アクリル酸エステル系共重合体100重量部に対して、
0.01〜10重量部の範囲内にある。この硬化剤の使用量が
10重量部より多いと組成物の流動性が低下するために加
熱接着性が低下することがある。
なお、本発明においては、上記の成分の外に、本発明
のポリイミド樹脂用熱硬化型接着性組成物の特性を損な
わない範囲で、他の樹脂およびたとえば、酸化防止剤、
粘度調整剤、顔料、染料、無機フィラーおよびその他の
充填剤等の添加剤を配合することもできる。
本発明のポリイミド樹脂用熱硬化型接着組成物は、上
記のアクリル酸エステル系共重合体および熱硬化性樹
脂、さらに必要により硬化剤等を混合することにより製
造することができる。
さらに上記のようにして製造されたポリイミド樹脂用
熱硬化型接着組成物を溶媒中に溶解もしくは分散されて
いることによりポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤を得る
ことができる。
本発明において使用することができる溶媒としては、
水および有機溶媒を挙げることができる。
すなわち、たとえば溶媒として水を用いた場合には、
上記ポリイミド樹脂用熱硬化型接着組成物に乳化剤等を
混合し、次いで撹拌下に水を投入してw/oあるいはo/wエ
マルジョンとすることができる。
また、溶媒として有機溶媒を使用する場合には、トル
エン、キシレン等の芳香族系溶媒、メチルエチルケト
ン、アセトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル等のエステ
ル系溶媒、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶
媒、シクロヘキサノン等の脂環族系溶媒等、通常使用さ
れている有機溶媒を単独であるいは組み合わせて使用す
ることができる。
また、本発明のポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤にお
ける上記の接着組成物の含有率は、用途等を考慮して適
宜設定することができるが、有機溶媒と上記接着組成物
とを重量比で20:80〜80:20、好ましくは40:60〜70:40に
することができる。
このようにして得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接
着剤は、通常、接着対象のポリイミド成形体上に塗布さ
れ、溶媒を除去した後、加圧下に加熱する方法で使用す
ることができる。
この場合の加熱温度は、通常は80〜200℃であり、圧
力は通常は0.1〜10kg/cm2である。
本発明に係るポリイミド樹脂用熱硬化性接着剤は、ポ
リイミドとポリイミドとの接着だけでなく、ポリイミド
と金属との接着、ポリイミドとセラミック等の無機材料
との接着およびポリイミドと他の樹脂との接着等につい
て非常に良好な接着性を示す。
発明の効果 本発明に係るポリイミド樹脂用熱硬化型接着組成物お
よび接着剤は、ポリイミドに対して良好な接着性を有し
ている。すなわち、ポリイミドと接着剤層との間で層間
剥離を起こし難くなり、かつ接着層が破壊されて剥離す
ることも少なくなる。しかも塗布面が粘着性を有するこ
とがなく、さらに接着後の接着面が粘着性を有すること
もない。
また、硬化剤を併用することにより熱硬化の初期の段
階で接着剤がはみだすことを有効に防止することができ
る。
さらに本発明に係るポリイミド樹脂用熱硬化型接着組
成物および接着剤は、エポキシ樹脂の使用量を減少させ
ることができるので、塩素等によって電子部品が腐蝕さ
れることがない。
またさらに本発明に係るポリイミド樹脂用熱硬化型接
着組成物および接着剤は、熱安定性に優れ、接着強度が
経時的に低下することが少ない。
実施例 次に本発明の実施例を示して本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、
以下に記載する実施例等において特に限定しないかぎり
「%」は「重量%」を表す。
実施例1 以下に示す組成の単量体を用いてアクリル酸エステル
系共重合体を製造した。
単量体組成(固形分換算重量、以下同様) アクリル酸エチルエステル ……80% メタクリル酸メチルエステル ……10% アクリル酸 ……5% 酢酸ビニル ……5% 得られたアクリル酸エステル系共重合体100重量部に
アルキルフェノール樹脂(CKM-1634、昭和高分子(株)
製、ゲル化タイム:180秒)10重量部およびポリグリシジ
ルキシレンアミン0.1重量部を加えてポリイミド樹脂用
熱硬化型接着組成物を得た。
この組成物中には、トルエン、酢酸エチル混合溶剤
(混合重量比50:50)が50重量%の量で含有されてい
る。
得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
なお、本発明において、上記試験は次に記載する方法
により行なった。
[対銅板接着性] 試料:厚さ50μmのポリイミドフィルム(商品名:カ
プトン200H、デュポン社製)にポリイミド樹脂用熱硬化
型接着剤を乾燥厚さが50μmになるように塗布し、80℃
で5分間乾燥させて試料を調製した。
加熱圧着前接着力:上記のようにして調製した試料
を、酢酸エチルで表面を脱脂した厚さ1mmの銅板(JIS−
H−3100)に対して、JIS−Z−0257に準拠した方法に
より23℃で65%RHの条件で、2kgのローラーにて貼り合
わせ、2時間後に180度方向にそれぞれを300mm/分の速
度で引き離した時の接着強度を測定した。なお加圧圧着
前接着力の測定において一部転着とは、部分的に接着剤
が銅板上に移行したことを示す。
加熱圧着後接着力:上記のようにして調製した試料
を、加熱圧着前と同様に銅板と貼り合わせ、次いでヒー
トシーラー(テスター産業(株)製)にて、150℃で5
秒間、圧着圧1kg/cm2にて予備圧着し、さらに150℃で30
分間、圧着圧1kg/cm2で本圧着を行なった。次にこの試
料を23℃、65%RHの条件で24時間放冷し、加熱圧着前と
同様に接着強度を測定した。
なお、上記加圧接着後接着力については、調整した試
料を、それぞれ5℃、23℃および40℃で1ケ月間放置し
た後、加熱圧着して、その接着力を測定した。
[対ポリイミド接着力] 上記対銅板接着力の加圧圧着の際と同様の条件で加圧
圧着および接着強度測定を行なった。
[粘着性] 対銅板接着強度測定のために作製した試料の表面の、
23℃、65%RHの条件における指触による粘着性の有無を
調べた。
[塗膜透明性] 厚さ50μmのポリエステルフィルムを使用し、このフ
ィルム上にポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤を乾燥厚さ
が50μmになるように塗布し、80℃で5分間乾燥させて
試料を調製した。
得られたフィルムにつき、目視により透明性を測定し
た。
実施例2 実施例1において、単量体組成を以下に記載するよう
に変えた以外は同様にしてポリイミド樹脂用熱接着型樹
脂組成物を調製した。この組成物中には、トルエン、酢
酸エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50重量%の量
で含有されていた(接着剤組成物)。
単量体組成 アクリル酸メチルエステル ……40% アクリル酸エチルエステル ……20% アクリル酸n−ブチルエステル ……20% メタクリル酸メチルエステル ……10% アクリル酸 ……5% 酢酸ビニル ……5% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
実施例3 実施例1において、単量体組成を以下に記載するよう
に変えた以外は同様にしてポリイミド樹脂用熱接着型樹
脂組成物を調製した。この組成物中には、トルエン、酢
酸エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50重量%の量
で含有されていた(接着剤組成物)。
単量体組成 アクリル酸メチルエステル ……60% アクリル酸n−ブチルエステル ……20% メタクリル酸メチルエステル ……10% アクリル酸 ……5% 酢酸ビニル ……5% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
実施例4 実施例1において、単量体組成を以下に記載するよう
に変えた以外は同様にしてポリイミド樹脂用熱接着型樹
脂組成物を調製した。この組成物中には、トルエン、酢
酸エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50重量%の量
で含有されていた(接着剤組成物)。
単量体組成 アクリル酸エチルエステル ……40% アクリル酸n−ブチルエステル ……30% メタクリル酸n−ブチルエステル ……10% アクリル酸 ……5% 酢酸ビニル ……5% アクリロニトリル ……10% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
実施例5 実施例1において、単量体組成を以下に記載するよう
に変えた以外は同様にしてポリイミド樹脂用熱接着型樹
脂組成物を調製した。この組成物中には、トルエン、酢
酸エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50重量%の量
で含有されていた(接着剤組成物)。
単量体組成 アクリル酸メチルエステル ……40% アクリル酸2−エチルヘキシルエステル ……30% メタクリル酸n−ブチルエステル ……10% アクリル酸 ……5% 酢酸ビニル ……5% アクリロニトリル ……10% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
実施例6 実施例1において、単量体組成を以下に記載するよう
に変え、ポリグリシジルキシレンアミンの代わりにトリ
メチロールプロパントリレンジイソシアネート0.5重量
部を使用した以外は同様にしてポリイミド樹脂用熱接着
型樹脂組成物を調製した。この組成物中には、トルエ
ン、酢酸エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50重量
%の量で含有されていた(接着剤組成物)。
単量体組成 アクリル酸メチルエステル ……60% アクリル酸n−ブチルエステル ……20% メタクリル酸メチルエステル ……10% アクリル酸 ……4% アクリル酸−2ヒドロキシエチルエステル ……1% 酢酸ビニル ……5% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
実施例7 実施例1において、単量体組成を以下に記載するよう
に変え、アルキルフェノール樹脂の使用量を5重量部に
変えた以外は同様にしてポリイミド樹脂用熱接着型樹脂
組成物を調製した。この組成物中には、トルエン、酢酸
エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50重量%の量で
含有されていた(接着剤組成物)。
単量体組成 アクリル酸メチルエステル ……60% アクリル酸n−ブチルエステル ……20% メタクリル酸メチルエステル ……10% アクリル酸 ……5% 酢酸ビニル ……5% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
実施例8 実施例1において、単量体組成を以下に記載するよう
に変え、アルキルフェノール樹脂の使用量を50重量部に
変えた以外は同様にしてポリイミド樹脂用熱接着型樹脂
組成物を調製した。この組成物中には、トルエン、酢酸
エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50重量%の量で
含有されていた(接着剤組成物)。
単量体組成 アクリル酸メチルエステル ……60% アクリル酸n−ブチルエステル ……20% メタクリル酸メチルエステル ……10% アクリル酸 ……5% 酢酸ビニル ……5% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
実施例9 実施例1において、単量体組成を以下に記載するよう
に変え、アルキルフェノール樹脂の代わりにキシレンフ
ェノール樹脂(三菱瓦斯化学(株)製、NP-100、ゲル化
タイム:200秒)を5重量部使用した以外は同様にしてポ
リイミド樹脂用熱接着型樹脂組成物を調製した。この組
成物中には、トルエン、酢酸エチル混合溶剤(混合重量
比50:50)が50重量%の量で含有されていた(接着剤組
成物)。
単量体組成 アクリル酸メチルエステル ……60% アクリル酸n−ブチルエステル ……20% メタクリル酸メチルエステル ……10% アクリル酸 ……5% 酢酸ビニル ……5% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
実施例10 実施例1において、単量体組成を以下に記載するよう
に変え、アルキルフェノール樹脂の代わりに上記実施例
9で使用したキシレンフェノール樹脂(ゲル化タイム:2
00秒)を50重量部使用した以外は同様にしてポリイミド
樹脂用熱接着型樹脂組成物を調製した。この組成物中に
は、トルエン、酢酸エチル混合溶剤(混合重量比50:5
0)が50重量%の量で含有されていた(接着剤組成
物)。
単量体組成 アクリル酸メチルエステル ……60% アクリル酸n−ブチルエステル ……20% メタクリル酸メチルエステル ……10% アクリル酸 ……5% 酢酸ビニル ……5% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
比較例1 実施例1において、単量体組成を以下に記載するよう
に変えた以外は同様にしてポリイミド樹脂用熱接着型樹
脂組成物を調製した。この組成物中には、トルエン、酢
酸エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50重量%の量
で含有されていた(接着剤組成物)。
単量体組成 アクリル酸メチルエステル ……30% アクリル酸n−ブチルエステル ……60% メタクリル酸メチルエステル ……5% アクリル酸 ……5% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
比較例2 実施例1において、単量体組成を以下に記載するよう
に変えた以外は同様にしてポリイミド樹脂用熱接着型樹
脂組成物を調製した。この組成物中には、トルエン、酢
酸エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50重量%の量
で含有されていた(接着剤組成物)。
単量体組成 アクリル酸エチルエステル ……20% アクリル酸n−ブチルエステル ……50% メタクリル酸メチルエステル ……20% アクリル酸 ……5% 酢酸ビニル ……5% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
比較例3 実施例1において、単量体組成を以下に記載するよう
に変え、アルキルフェノール樹脂の代わりに実施例9で
使用したキシレンフェーノ樹脂を10重量部使用した以外
は同様にしてポリイミド樹脂用熱接着型樹脂組成物を調
製した。この組成物中には、トルエン、酢酸エチル混合
溶剤(混合重量比50:50)が50重量%の量で含有されて
いた(接着剤組成物)。
単量体組成 アクリル酸エチルエステル ……20% アクリル酸n−ブチルエステル ……50% メタクリル酸メチルエステル ……20% アクリル酸 ……5% 酢酸ビニル ……5% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
比較例4 実施例1において、単量体組成を以下に記載するよう
に変えた以外は同様にしてポリイミド樹脂用熱接着型樹
脂組成物を調製した。この組成物中には、トルエン、酢
酸エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50重量%の量
で含有されていた(接着剤組成物)。
単量体組成 アクリル酸メチルエステル ……20% アクリル酸エチルエステル ……10% アクリル酸2−エチルヘキシルエステル ……45% メタクリル酸メチルエステル ……5% アクリル酸 ……5% 酢酸ビニル ……5% アクリロニトリル ……10% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
比較例5 実施例1において、単量体組成を以下に記載するよう
に変えた以外は同様にしてポリイミド樹脂用熱接着型樹
脂組成物を調製した。この組成物中には、トルエン、酢
酸エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50重量%の量
で含有されていた(接着剤組成物)。
単量体組成 アクリル酸メチルエステル ……30% アクリル酸2−エチルヘキシルエステル ……40% メタクリル酸メチルエステル ……5% メタクリル酸n−ブチルエステル ……10% アクリル酸 ……5% アクリロニトリル ……10% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
比較例6 実施例1において、単量体組成を以下に記載するよう
に変え、ポリグリシジルキシレンアミンの代わりに実施
例6で使用したトリメチロールプロパントリレンジイソ
シアネートを0.5重量部使用した以外は同様にしてポリ
イミド樹脂用熱接着型樹脂組成物を調製した。この組成
物中には、トルエン、酢酸エチル混合溶剤(混合重量比
50:50)が50重量%の量で含有されていた(接着剤組成
物)。
単量体組成 アクリル酸エチルエステル ……30% アクリル酸n−ブチルエステル ……45% メタクリル酸メチルエステル ……15% アクリル酸 ……4% アクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル ……1% 酢酸ビニル ……5% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
比較例7 実施例3において、アルキルフェノール樹脂の使用量
を3重量部に変えた以外は同様にしてポリイミド樹脂用
熱接着型樹脂組成物を調製した。この組成物中には、ト
ルエン、酢酸エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50
重量%の量で含有されていた(接着剤組成物)。
なお、単量体組成は以下の通りである。
単量体組成 アクリル酸メチルエステル ……60% アクリル酸n−ブチルエステル ……20% メタクリル酸メチルエステル ……10% アクリル酸 ……5% 酢酸ビニル ……5% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
比較例8 実施例3において、アルキルフェノール樹脂の使用量
を60重量部に変えた以外は同様にしてポリイミド樹脂用
熱接着型樹脂組成物を調製した。この組成物中には、ト
ルエン、酢酸エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50
重量%の量で含有されていた(接着剤組成物)。
得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
比較例9 実施例6において、アルキルフェノール樹脂の使用量
を3重量部に変えた以外は同様にしてポリイミド樹脂用
熱接着型樹脂組成物を調製した。この組成物中には、ト
ルエン、酢酸エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50
重量%の量で含有されていた(接着剤組成物)。
なお、単量体組成は以下の通りである。
単量体組成 アクリル酸メチルエステル ……60% アクリル酸n−ブチルエステル ……20% メタクリル酸メチルエステル ……10% アクリル酸 ……4% アクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル ……1% 酢酸ビニル ……5% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
比較例10 実施例6において、アルキルフェノール樹脂の使用量
を60重量部に変えた以外は同様にしてポリイミド樹脂用
熱接着型樹脂組成物を調製した。この組成物中には、ト
ルエン、酢酸エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50
重量%の量で含有されていた(接着剤組成物)。
得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
比較例11 実施例3において、アルキルフェノール樹脂を使用し
なかった以外は同様にしてポリイミド樹脂用熱接着型樹
脂組成物を調製した。この組成物中には、トルエン、酢
酸エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50重量%の量
で含有されていた(接着剤組成物)。
なお、単量体組成は以下の通りである。
単量体組成 アクリル酸メチルエステル ……60% アクリル酸n−ブチルエステル ……20% メタクリル酸メチルエステル ……10% アクリル酸 ……5% 酢酸ビニル ……5% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤の対銅板接
着力(加熱圧着前および加熱圧着後)、対ポリイミド接
着力、粘着性および塗膜透明性を表1に示す。
比較例12 実施例7において、ゲル化タイム180秒のアルキルフ
ェノール樹脂の代わりに、ゲル化タイム30秒のアルキル
フェノール樹脂(BKM-2620、昭和高分子(株)製)を10
重量部使用した以外は同様にしてポリイミド樹脂用熱接
着型樹脂組成物を調製した。この組成物中には、トルエ
ン、酢酸エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50重量
%の量で含有されていた(接着剤組成物)。
なお、単量体組成は以下の通りである。
単量体組成 アクリル酸メチルエステル ……60% アクリル酸n−ブチルエステル ……20% メタクリル酸メチルエステル ……10% アクリル酸 ……5% 酢酸ビニル ……5% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤を、それぞ
れ5℃、23℃、40℃の温度で一ケ月間放置した。
一ケ月経過後、このポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤
を用いて、銅板とポリイミドフィルムとを加熱圧着し
た。
このときの放置温度に対する対銅板接着強度の変化を
表2に示す。
比較例13 実施例7において、ゲル化タイム180秒のアルキルフ
ェノール樹脂の代わりに、ゲル化タイム40秒のアルキル
フェノール樹脂(PR-175、住友ジュレッツ(株)製)を
10重量部使用した以外は同様にしてポリイミド樹脂用熱
接着型樹脂組成物を調製した。この組成物中には、トル
エン、酢酸エチル混合溶剤(混合重量比50:50)が50重
量%の量で含有されていた(接着剤組成物)。
単量体組成 アクリル酸メチルエステル ……60% アクリル酸n−ブチルエステル ……20% メタクリル酸メチルエステル ……10% アクリル酸 ……5% 酢酸ビニル ……5% 得られたポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤を、それぞ
れ5℃、23℃、40℃の温度で一ケ月間放置した。
一ケ月経過後、このポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤
を用いて、銅板とポリイミドフィルムとを加熱圧着し
た。
このときの放置温度に対する対銅板接着強度の変化を
表2に示す。
なお、表2に実施例7(CKM-1634を5重量部使用)お
よび実施例10(NP-100を50重量部使用)で得られたポリ
イミド樹脂用熱硬化型接着剤の放置温度に対する対銅板
接着強度の変化を表2に併せて記載する。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル酸エステル系共重合体と、該アク
    リル酸エステル系共重合体100重量部に対して5〜50重
    量部の熱硬化性樹脂と、0.01〜10重量部の硬化剤とから
    なり、 該熱硬化性樹脂が、該アクリル酸エステル系共重合体に
    相溶し、且つJIS−K−6910で測定したゲルタイムが60
    秒以上である、フェノール樹脂および/または変性フェ
    ノール樹脂からなり、 該アクリル酸エステル系共重合体が、 (A) アクリル酸メチルエステルおよび/またはアク
    リル酸エチルエステル、並びに、 (B) エポキシ基、カルボキシル基およびヒドロキシ
    ル基よりなる群から選ばれる1種類の基と反応性二重結
    合とを有する化合物 を含む単量体から形成され、かつ該アクリル酸エステル
    系共重合体を形成するアクリル酸エステル(A)の共重
    合量が40重量%以上であり、化合物(B)の共重合量が
    0.01〜10重量%の範囲内にあり、 該硬化剤が、ポリイソシアネート化合物および/または
    ポリグリシジル化合物であることを特徴とするポリイミ
    ド樹脂用熱硬化型接着性組成物。
  2. 【請求項2】アクリル酸エステル系共重合体は、ゲルパ
    ーミエーションクロマトグラフィーにより測定した重量
    平均分子量が100000以上であり、かつガラス転移温度が
    −30〜30℃の範囲内にあることを特徴とする請求項第1
    項記載のポリイミド樹脂用熱硬化型接着性組成物。
  3. 【請求項3】アクリル酸エステル(A)の共重合量が、
    55重量%以上であることを特徴とする請求項第1項記載
    のポリイミド樹脂用熱硬化型接着性組成物。
  4. 【請求項4】アクリル酸エステル系共重合体と、該アク
    リル酸エステル系共重合体100重量部に対して5〜50重
    量部の熱硬化性樹脂と、0.01〜10重量部の硬化剤とから
    なるポリイミド樹脂用熱硬化型接着組成物が溶媒中に溶
    解もしくは分散されてなり、 熱硬化性樹脂が、該アクリル酸エステル系共重合体に相
    溶し、かつJIS−K−6910で測定したゲルタイムが60秒
    以上である、フェノール樹脂および/または変性フェノ
    ール樹脂からなり、 該アクリル酸エステル系共重合体が、 (A) アクリル酸メチルエステルおよび/またはアク
    リル酸エチルエステル、並びに、 (B) エポキシ基、カルボキシル基およびヒドロキシ
    ル基よりなる群から選ばれる1種類の基と反応性二重結
    合とを有する化合物 を含む単量体から形成され、かつ該アクリル酸エステル
    系化合物を形成するアクリル酸エステル(A)の共重合
    量が40重量%以上であり、化合物(B)の共重合量が0.
    01〜10重量%の範囲内にあり、 該硬化剤が、ポリイソシアネート化合物および/または
    ポリグリシジル化合物である樹脂組成物が溶媒中に溶解
    もしくは分散されていることを特徴とするポリイミド樹
    脂用熱硬化型接着剤。
  5. 【請求項5】アクリル酸エステル系共重合体は、ゲルパ
    ーミエーションクロマトグラフィーにより測定した重量
    平均分子量が100000以上であり、かつガラス転移温度が
    −30〜30℃の範囲内にあることを特徴とする請求項第4
    項記載のポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤。
  6. 【請求項6】アクリル酸エステル(A)の共重合量が、
    55重量%以上であることを特徴とする請求項第4項記載
    のポリイミド樹脂用熱硬化型接着剤。
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