JP2724884B2 - 総合血液検査装置 - Google Patents

総合血液検査装置

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JP2724884B2
JP2724884B2 JP23067589A JP23067589A JP2724884B2 JP 2724884 B2 JP2724884 B2 JP 2724884B2 JP 23067589 A JP23067589 A JP 23067589A JP 23067589 A JP23067589 A JP 23067589A JP 2724884 B2 JP2724884 B2 JP 2724884B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、検体ラックの搬送装置、血液分析装置、塗
抹標本作成装置から構成された総合的な血液検査装置に
関するものであり、検体ラックを搬送装置で移動させな
がら、血液分析装置で測定し、さらに、塗抹標本を効率
良く、良好に作成することができる総合血液検査装置に
関するものである。
〔従来の技術〕
検体容器から血液を採取し、血球の分類や計数を行う
血球分析装置は、各種よく知られている。また、スライ
ドガラス上に血液を塗抹し、標本を作成する装置もよく
知られている。
特開昭63−217273号公報には、検体架台(検体ラッ
ク)を搬送する装置に複数の分析装置を配置し、検体容
器中の血液試料を順次分析装置により測定する例が示さ
れている。今や、臨床検査分野において、省力化、効率
化をいかに図るかが大きなテーマの一つであり、その方
法として、複数の装置を組み合わせ、高度にシステム化
することが挙げられる。
塗抹標本に関しては、良好な標本の作成が課題となっ
ており、(a)特公昭61−45769号公報、(b)特公昭6
2−16380号公報、(c)特開昭57−171259号公報に記載
された方法や装置が考え出されている。(a)、(c)
はウェッジ法(載せガラス法)、(b)はスピナー法
(遠心法)に関するものである。(a)では、塗抹標本
の厚みを一定にするために、引きガラスの角度と移動速
度の少なくとも一方を、連続的に変化させている。
(b)では、スライドガラス上に血球を程良く分散させ
るために、モータの回転時間を制御できるようにしてい
る。(c)では、塗抹標本の厚みの変動を少なくするよ
うに、塗抹刃の角度をしだいに狭めて塗抹している。
ところで、スピナー法は血液を滴下したスライドガラ
スを回転させ、遠心力により血液をスライドガラス表面
全体に広げ塗抹する方法である。ウェッジ法は、引きガ
ラスをスライドガラスの長手方向に移動させて塗抹する
方法である。
〔発明が解決しようとする課題〕
検体ごとに粘度等の特性が異なっているため、全検体
を同一の塗抹条件で塗抹すると、検体ごとに塗抹ばらつ
きが出てしまう。そこで、血液分析装置と塗抹標本作成
装置とを組み合わせてシステムを構成する場合に、血液
分析装置の測定によって得られた結果を元に、その検体
に適した条件で塗抹を行うようにすれば、検体の特性に
かかわらず良好な標本が作成できる。
このように、本発明は、検体の特性にかかわらず良好
な塗抹標本を作成することができる血液検査システムを
提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、本発明の総合血液検査
装置は、図面に示すように、複数の検体容器28が装着さ
れた検体ラック26を順次、後述の移送部14に送出する発
送部12と、この発送部から送出された検体ラック26を移
送又は停止させる移送部14と、この移送部から送出され
た検体ラック26を受け入れて収容する回収部16とからな
る搬送装置10と、この搬送装置の移送部14に面して配置
された少なくとも1台の血液分析装置18、20及び塗抹標
本作成装置22と、搬送装置10、血液分析装置18、20及び
塗抹標本作成装置22と情報をやりとりし、これらの装置
10、18、20、22を統轄するコントローラ24とを包含し、
各検体容器28にはバーコードラベル32が貼付され、血液
分析装置18、20、塗抹標本作成装置22にはバーコードの
読取り器19、21、23が備えられており、コントローラ24
が個々の検体に対し塗抹条件を選定できるように設けら
れていることを特徴とするものである。
コントローラ24は、搬送装置10、血液分析装置18、20
又は塗抹標本作成装置22の内部あるいは外部に設けられ
ている。
塗抹条件とは、試料の滴下量や引きガラスの角度、引
き速度であり、血液分析装置からの測定結果を元に検体
ごとに選定される。
また、使用する検体容器は密封したもの、密封しない
ものを問わない。さらに、塗抹標本の識別のためスライ
ドガラスに検体番号を印字しておくのが好ましい。
〔作用〕
血液試料が入った検体容器28は、バーコードラベルが
貼られ、検体ラック26に装着されている。このラック26
を搬送装置10の発送部12に並べる。ラック26は順次移送
部14に送出され移動する。ラック26は血液分析装置18、
20の前で停止しバーコード読取り器19、21で検体容器28
のバーコードが読み取られる。次に、血液試料が吸引採
取され、血球の分類や計数が行われる。
塗抹標本作成装置22にもバーコード読取り器23が備え
られているので、検体を識別することができる。先に得
られた血液分析装置からの測定結果を元に、コントロー
ラ24にてその検体に適した塗抹条件が選ばれる。そし
て、塗抹標本作成装置では、その選ばれた条件にて塗抹
標本が作成される。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を詳細に
説明する。ただしこの実施例に記載されている構成機器
の寸法、材質、形状、その相対配置などは、とくに特定
的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限
定する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎない。
第1図は、本発明の総合血液検査装置の一例の平面の
概略図である。10は発送部12、移送部14、回収部16とか
らなる検体ラックの搬送装置である。搬送は例えばベル
トコンベア方式で行われる。検体ラック26は複数、例え
ば10本の検体容器28が装着できるような試験管立て状の
形状をしており、検体容器28の外壁に自他識別のため貼
られたバーコードラベルを、ラックの外側から読み取る
ことができるように、ラックの側面に開口部30を有して
いる必要がある。前記の特開昭63−217273号公報中に記
載されているものはその一例である。検体容器28は上部
開口部の栓をはずした状態でも、ゴム栓をはめた状態で
も使用可能である。いずれの場合でも、周知技術を用い
て容器内試料の撹拌及び吸引採取ができる。
まず最初、検体容器が装着されたラックを発送部12に
縦一列に並べ、スタートスイッチ25を押す。すると、ラ
ック全体が第1図において下方に前進し、その後、先頭
のラックが左方の移送部14に送出される。
移送部14に面して、ラックの流れの上流から下流に向
かって、血球分析装置(例えば、東亜医用電子(株)製
NE−8000等)等の血液分析装置18、網赤血球測定装置
(例えば、東亜医用電子(株)製R−1000)等の血液分
析装置20、塗抹標本作成装置22が配置される。上記のNE
−8000は、従来の血算項目に加えて、白血球の5分類デ
ータを得ることができる血球分析装置であり、R−1000
は、網赤血球数や比率を得ることができる網赤血球測定
装置である。
移送部14を移送されるラックは、まず、血液分析装置
18の前で停止させられる。第2図は、血液分析装置18側
から移送部14上の検体ラック26を見た図である。ベルト
36に乗って第2図において左から来たラック26は、例え
ば、当接部材38に当接し、所定位置で停止させられる。
血液分析装置18の前面部に内蔵されたバーコード読取り
器19により、検体容器28のバーコードが読み取られるの
であるが、バーコードラベル32は常に一定の位置になる
とは限らない。例えば、搬送中に検体容器が回転してし
まう可能性もある。このように、ラック26の開口部30に
面してバーコードラベルが位置していない場合には、バ
ーコードの読み取りができない。そこで、バーコードラ
ベル32がどの位置にあっても、読み取りができるように
しておく必要がある。一例として、検体容器28を回転さ
せながら読み取りを行う方法がある。40は検体容器の回
転手段の一例である。42は底部が少しふくらんだゴム製
の円柱状部材であり、その中心に軸44が設けられてい
る。軸44は、支持具46によりベアリングを介して、回転
自在に支持されている。軸44にはさらにプーリ48が取り
付けられ、プーリ48にタイミングベルト50が掛けられ、
モータ等の駆動源(図示せず)により、ゴム製の円柱状
部材42が回転可能となっている。この回転手段40は、さ
らに、他の駆動源(図示せず)により上下に往復直線移
動できるようになっている。回転手段40が下に移動し、
ゴム製の円柱状部材42が検体容器28のゴム栓34に当接す
る。ゴム製の円柱状部材42がゆっくり回転することによ
り、検体容器28もゆっくり回転する。このように構成す
ると、簡単にかつ確実に、バーコードを読み取ることが
できる。
バーコードが読み取られた後、当接部材38が1検体分
第2図における右へ移動することにより、ラック26も1
検体分移動し、試料撹拌部にて転倒撹拌される。ラック
は同様にして、さらに1検体分横送りされ、撹拌された
検体容器を取り出し、注射針状の細管を有する吸引部か
ら試料が吸引される。そして、血球の分析がなされる。
ラックはこのようにして1検体分ずつ間欠的に横送りさ
れ、同様の処理が順次なされる。10検体分、すなわち、
1ラックの処理が終れば、そのラックはさらに、第1図
において左方に移送され、網赤血球測定装置等の血液分
析装置20においても、同様にバーコード読取り器21にら
るバーコードの読み取り、試料の撹拌・吸引及び分析が
順次なされる。バーコードと分析結果は、その都度コン
トローラ24に送られ、塗抹標本の作成が必要か、また、
どのような条件で塗抹を行えば良いかが決められる。
次に、ラック26は塗抹標本作成装置22の前に来て、停
止させられる。塗抹標本作成装置22前面に設けられたバ
ーコード読取り器23により、1検体ずつバーコードを読
み取って行き、その情報はコントローラ24に送られ、目
的とするバーコードと合致するか否かが判定される。目
的とするバーコードでなければ、ラック26は1検体分だ
け移送させられる。目的とするバーコードであれば試料
の撹拌・吸引がなされ、塗抹標本が作成される。1ラッ
クの処理の済んだラックは回収部16に送入され、回収部
16内に並べられる。
塗抹標本を作成するか否かは、例えば次のようにして
判定される。血球分析装置等の血液分析装置18又は網赤
血球測定装置等の血液分析装置20に、塗抹標本作成の必
要がある異常検体であることを示すフラグが立った場
合、その検体のバーコード(例えば検体番号)及び塗抹
の指令信号がコントローラ24に伝えられる。異常検体と
は、例えば血球の数や分布が異常となっているものであ
る。この場合には、さらに詳しい検査を必要とするの
で、塗抹標本を作成するのである。
また、コントローラ24では塗抹標本作成の決定をする
だけでなく、血球分析装置等の血液分析装置18又は網赤
血球測定装置等の血液分析装置20の測定結果の全て、あ
るいは一部をコントローラ24に送り、コントローラ24で
塗抹条件を決定することができる。さらに作成する標本
の枚数も決定される。塗抹条件とは、例えば、スライド
ガラス上の試料滴下量やウェッジ法における引きガラス
の角度や移動速度、スピナー法においてはスライドガラ
スの回転速度や回転時間等である。スピナー法では、ス
ライドガラス全領域に渡り厚さのほぼ均一な塗抹標本が
作成できるが、各血球の特性、例えば、比重の違いによ
り、血球ごとの分布が不均一になる。このため、どんな
血球がどれくらい含まれているかを知るためには、全領
域をスキャニングする必要がある。よって、スピナー法
は人による顕微鏡観察には不向きであり、広域をスキャ
ニングし画像処理できる自動分類装置に適している。一
方、ウェッジ法は、厚さの均一な塗抹標本は作成しにく
いが、血球の分布状態は不均一にはなりにくいので、適
当な領域を見つければ、ほぼその小領域の観察だけで、
どんな血球がどれくらいの割合で含まれているか知るこ
とができる。したがって、ウェッジ法は人による顕微鏡
観察に適している。ウェッジ法において、厚さが均一で
あればより良いので、これを目的として、〔従来の技
術〕の項で述べた方法や装置が考え出された。しかし、
現実には難しい問題がある。例えば、濃度の大きく異な
る検体では、粘性等の特性も大きく異なる。この特性の
大きく異なる検体を、同一条件で塗抹操作を行うと、塗
抹結果も異なることになる。顕微鏡観察を行う場合に
は、実はこちらの方が問題なのである。つまり、スライ
ドガラス上で塗抹厚さが均一でなくても、検体間にばら
つきがないことが必要である。そうすれば、どんな塗抹
標本であっても、同じ要領で同様の場所を観察すればよ
いことになり、作業効率が向上する。
本発明の総合血液検査装置では、検体ごとにその検体
に合った塗抹条件を選んで、塗抹を行うことができるよ
うになっている。
よく知られているように、ウェッジ法においては、引
きガラスとスライドガラスとの角度が小さいと、厚みの
薄い標本ができる。また、引く速度が遅いと薄い標本が
できる。また、滴下する血液量が少ないと薄い標本がで
きる。
一方、血液は粘度が検体によって異なるので、上記の
塗抹条件を一定にしておくと、検体によっては良好に塗
抹できない場合が発生する。
そこで、検体の特性に応じて、上記の塗抹条件、すな
わち、引きガラスの角度、速度そして血液量を検体ごと
に選定する必要が出てくる。
粘度の低い血液の場合には、通常の血液の場合より
も、 血液の滴下量を多くする。
引きガラスの角度を大きくする。
引く速度を速くする。
以上、〜の塗抹条件のうち、少なくとも1つの条
件を選んで塗抹を行う。
粘度の高い血液の場合は、 血液の滴下量を少なくする。
引きガラスの角度を大きくする。
引く速度を遅くする。
以上、〜の塗抹条件のうち、少なくとも1つの条
件を選んで塗抹を行う。
粘度の低い血液の場合、高い血液の場合ともそれぞれ
3つの条件を選んだときが最良である。
第3図は、塗抹標本作成装置の要部斜視図である。52
は、複数枚のスライドガラス54を上から1枚ずつ取り出
すための供給部であく。スライドガラスは、寸法76mm×
26mm、厚み0.9〜1.2mmの水縁磨フロストスライドガラス
を使用することができる。スライドガラス54が設置され
ると、移動部材56がスライドガラス54を持ち上げる。次
に、移動部材56が第3図において右方向に移動し、最上
位置のスライドガラス54を切り出し、搬送部60に送る。
搬送部60はベルトコンベア方式で、スライドガラスを
次々と次工程に送る。搬送部60は、外側に複数の突起64
が設けられたベルト62と、このベルト62をコンベア方式
で回転し移動させるローラ66とからなっている。
第4図は、第3図において矢印A方向から見た搬送部
60の説明図である。ベルト62の両側には、ベルトの全領
域にわたって厚い板状の部材76a、76bが設けられてお
り、ローラ66は、この部材76a、76bに、ローラ66の軸70
部分において回転自在に取り付けられている。軸70には
プーリ72が取り付けられ、タイミングベルト74により駆
動源(図示せず)からの回転力をローラ66に伝達してい
る。板状部材76a、76bの側面には、スライドガラス54を
支持する支持板78a、78bが取り付けられている。スライ
ドガラス54はこの支持板78a、78bの上を、ベルト62の突
起64に押され移送される。このように、突起の付いたベ
ルトでスライドガラスを移送することにより、搬送部60
の構成が簡単になる。また、ベルトの移動の制御も極め
て簡単になる。
再び第3図に戻って説明する。搬送部60における左端
の位置のスライドガラス54aは、待機状態にある。次の
スライドガラス54bの位置において、細管80から血液の
滴下及び引きガラス82による塗抹が行われる。次のスラ
イドガラス54cの位置において、ファン88により、塗抹
血液の乾燥が行われる。次のスライドガラス54dの位置
において、プリンタ90により、スライドガラスのフロス
ト部分58(すりガラス部分)に、標本ID番号(例えば、
8桁の英数字)の印字が行われる。次のスライドガラス
54eの位置において、塗抹が済んだスライドガラスが、
標本ラック150に収納される。
さて、つぎに血液の滴下塗抹工程について説明する。
第5図に血液の分注を行うための流体回路の一例を示し
ている。100は流路を切り換えるためのスライド式の弁
である。弁100は通路102と通路106とが通じる第1の状
態と、通常104と通路106とが通じる第2の状態とを作り
出すことができる。通路102には、検体容器107又は109
から血液試料を吸入する細管108又は110が接続され、通
路106にはシリンジ112が接続されている。通路104に
は、スライドガラス54b上に血液を分注する細管80が接
続される。第1の状態で、シリンジ112が吸引動作を行
うことにより、検体容器107又は109から弁を越えて血液
が吸引される。次に弁100が切り換わり、第2の状態で
シリンジ112が吐出動作をすることにより、弁100を越え
た血液が細管80からスライドガラス54b上に一定量滴下
される。
このように、試料の滴下手段を構成することにより細
管を移動させることなく血液を吸入場所と異なる場所で
分注することができる。特に、両者の距離が離れている
場合には、有効である。スライドガラスに血液が滴下さ
れた後、第3図に示すように、引きガラス82をスライド
ガラスの長手方向に移動させて塗抹を行う。細管80は洗
浄槽84で洗浄される。血液の分注量、引きガラスのスラ
イドガラスとのなす角、引きガラスの引き速度は、先に
血球分析装置又は網赤血球測定装置等の血液分析装置1
8、20から得られた結果を元に、検体ごとに決められ
る。この塗抹条件は、コントローラ24から塗抹標本作成
装置22に伝えられる。塗抹条件は、例えば、血液分析装
置の測定結果の1つであるヘモグロビン量を元に決めら
れる。これは、ヘモグロビン量が粘度と関係があるから
である。ヘモグロビン量が多いときは、粘度が高いとす
ることができる。他に、ヘマトクリット値を使用するこ
ともできる。また、場合によっては、白血球数を使用す
ることもできる。
第6図、第7図は引きガラス82の保持部の側断面図で
ある(第3図において矢印B方向から見た図である)。
引きガラス82は保持具120に保持され、保持具120に設け
られた軸122が、保持具124の窪み126にはまり、板バネ1
28により押えつけられている。強い力で保持具120を第
6図において左方に引っ張れば、保持具120をはずすこ
とができる。保持具124の上部には、アーム130、板バネ
134が、それぞれ軸132、136を中心に回転可能に支持さ
れている。138、140は引張りコイルバネである。バネ13
8は保持具124とアーム130とに掛けられ、バネ140はアー
ム130と板バネ134とに掛けられている。
第6図に示すように、通常は引張りコイルバネ138の
作用により、アーム130に取付けられたベアリング142
は、保持具124に当接した状態になっている。また、引
張りコイルバネ140の作用により、板バネ134は引きガラ
ス82の保持具120を押し、アーム130に当接させている。
保持具120は、アーム130と板バネ134との間にバネ138、
140の力で挟まれており、少しの力ではぐらつかない。
保持具124は移動手段(図示せず)により、第6図にお
いて上下及び左右方向に移動できるように構成されてい
る。移動手段としては、例えば、ステッピングモータに
取り付けたプーリと他の場所に取り付けたプーリとにタ
イミングベルトを掛け渡し、タイミングベルトの一部に
保持具124を取り付けることにより、実現できる。他に
も、公知技術を利用して容易に実現できる。つまり、保
持具124を下方に移動させれば、引きガラス82をスライ
ドガラス54bに当接させることができる。当接してから
の下降量を可変することにより、引きガラス82とスライ
ドガラス54bとのなす角を可変することができる。引き
ガラス82はスライドガラス54bに当接しながら、軸122を
中心に反時計方向に少しだけ回転する。つまり、保持具
120は引張りコイルバネ140の力に逆らって、板バネ134
を後方(第6図において左方)に押しやることになる。
逆に言えば、引きガラス82の保持具120は、板バネ134か
ら押されているので、引きガラス82もスライドガラス54
bを押しており、この状態で、保持具124を左方に移動さ
せることにより、引きガラス82をスライドガラス54bに
接したまま、良好に移動させることができる。この移動
速度を変えることにより、引きガラス82の引き速度を変
えることができる。81は滴下した血液試料である。
血液の塗抹が終った後、引きガラス82を洗浄部86(第
3図参照)に入れ洗浄する。第7図は洗浄状態における
引きガラス82の保持部の側断面図である。保持部を下降
させるときに停止した部材を、アーム130のベアリング1
42に当接させたままにすると、保持具124に対しアーム1
30が回転する。すると、引張りコイルバネ140も引っ張
られ、板バネ134も回転し、引きガラスの保持具120を押
し回転させる。保持具120は当接部材144に当接するまで
回転し、引きガラス82は垂直になる。このように、洗浄
時には引きガラス82は、下降しながら回転し垂直にな
る。このため、洗浄部86で洗浄し易くなる。
次に、標本ID番号印字工程について説明する。従来は
標本の識別のための番号を、フロスト部分に鉛筆で手書
きしていた。手書きでは間違いが起こったり手間である
ので、本実施例においては、番号付けを自動的に行うよ
うにしている。プリンタは通常のドットインパクト式の
プリンタを用いることができる。熱転写型のプリンタで
は、スライドガラスのすりガラス部分に良好に印字でき
ない。つまり、印字箇所にコーティング処理を行った特
殊なスライドガラスを用いる必要がある。プリンタの検
討を行った所、ドットインパクト式プリンタがすりガラ
ス部分に良好に印字できることがわかった。印字時に
は、スライドガラスを保持する必要がある。保持はスラ
イドガラスを両側から挟むことにより容易に実現でき
る。
次に、標本の収納工程について第3図に基づいて説明
する。標本は、例えば、ハンド92によりつかまれ移動さ
れて、標本ラック150に入れられる。標本ラック150は保
持・移動手段152により、移送部154を精度良く1標本分
ずつ間欠移動される。156a、156bは、標本ラック150を
両側から挟んで保持するためのアームである。158、160
はガイド用のシャフト及びレールである。162は空の標
本ラックを複数並べておくための発送部であり、164は
標本が収納された標本ラックを回収して並べておくため
の回収部である。
以上のように、本発明の総合血液検査装置は、搬送装
置、血液分析装置、塗抹標本作成装置を組み合せシステ
ム化しているので、従来の装置と比べて著しく省力化が
図れている。しかも、このシステムは、柔軟性のあるも
のであり、予め、コントローラに指示しておけば、必要
な検体だけ血液分析装置で測定し、塗抹標本を作成する
こともできる。
また、検体容器として密封栓の付いたものを使用する
場合には、血液感染等の恐れがなくなる。
〔発明の効果〕
本発明の総合血液検査装置は、血液分析と塗抹標本の
作成が自動で行われるので、省力化を図ることができ
る。
また、血液分析装置で検体の測定を行った後、その結
果を元に、検体ごとに最適な塗抹条件が選ばれ、塗抹標
本を作成することができる。このため、検体ごとの特性
が異なっていても、常に良好な塗抹標本を作成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の総合血液検査装置の一実施例を示す平
面概略図、第2図は第1図における検体容器の回転手段
まわりの一例を示す正面図、第3図は第1図における塗
抹標本作成装置の要部の斜視図、第4図は第3図におい
て矢印A方向から見た説明図、第5図は血液をスライド
ガラスに滴下するための流体回路の一例を示す説明図で
ある。第6図および第7図は第3図において矢印B方向
から見た引きガラスの保持部まわりの一例を示す側面図
で、第7図は洗浄時の状態を示している。 10…搬送装置、12…発送部、14…移送部、16…回収部、
18、20…血液分析装置、22…塗抹標本作成装置、19、2
1、23…バーコード読取り器、24…コントローラ、25…
スタートスイッチ、26…検体ラック、28…検体容器、30
…開口部、32…バーコードラベル、34…ゴム栓、36…ベ
ルト、38…当接部材、40…回転手段、42…円柱状部材、
44…軸、46…支持具、48…プーリ、50…タイミングベル
ト、52…供給部、54、54a〜54e…スライドガラス、56…
移動部材、58…フロスト部分、60…搬送部、62…ベル
ト、64…突起、66…ローラ、70…軸、72…プーリ、74…
タイミングベルト、76a、76b…板状部材、78a、78b…支
持板、80…細管、81…血液試料、82…引きガラス、84…
洗浄槽、86…洗浄部、88…ファン、90…プリンタ、92…
ハンド、100…弁、102、104、106…通路、107、109…検
体容器、108、110…細管、112…シリンジ、120…保持
具、122…軸、124…保持具、126…窪み、128…板バネ、
130…アーム、132…軸、134…板バネ、136…軸、138、1
40…引張りコイルバネ、142…ベアリング、144…当接部
材、150…標本ラック、152…保持・移動手段、154…移
送部、156a、156b…アーム、158…シャフト、160…レー
ル、162…発送部、164…回収部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 高宏 兵庫県神戸市中央区港島中町7丁目2番 1号 東亜医用電子株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の検体容器(28)が装着された検体ラ
    ック(26)を順次、後述の移送部(14)に送出する発送
    部(12)と、この発送部から送出された検体ラック(2
    6)を移送又は停止させる移送部(14)と、この移送部
    から送出された検体ラック(26)を受け入れて収容する
    回収部(16)とからなる搬送装置(10)と、この搬送装
    置の移送部(14)に面して配置された少なくとも1台の
    血液分析装置(18、20)及び塗抹標本作成装置(22)
    と、搬送装置(10)、血液分析装置(18、20)及び塗抹
    標本作成装置(22)と情報をやりとりし、これらの装置
    (10、18、20、22)を統轄するコントローラ(24)とを
    包含し、各検体容器(28)にはバーコードラベル(32)
    が貼付され、血液分析装置(18、20)、塗抹標本作成装
    置(22)にはバーコードの読取り器(19、21、23)が備
    えられており、コントローラ(24)が個々の検体に対し
    塗抹条件を選定できるように設けられていることを特徴
    とする総合血液検査装置。
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