JP2718970B2 - ジシロキサン類液晶化合物 - Google Patents

ジシロキサン類液晶化合物

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JP2718970B2 JP64000414A JP41489A JP2718970B2 JP 2718970 B2 JP2718970 B2 JP 2718970B2 JP 64000414 A JP64000414 A JP 64000414A JP 41489 A JP41489 A JP 41489A JP 2718970 B2 JP2718970 B2 JP 2718970B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はジシロキサン類のエスル誘導体である液晶化
合物、および該化合物を有効成分として含有する液晶組
成物に関する。
〔従来の技術〕
液晶を利用した表示素子は、時計、電卓等に広く使用
されている。
これらの液晶表示素子は液晶物質の光学異方性および
誘電異方性を利用したものである。液晶相にはネマチッ
ク液晶相、スメクチック液晶相、コレステリック液晶相
があり、そのうちネマチック液晶相を利用したものが最
も広く実用化されている。
それらには、液晶表示に応用されている電気光学効果
に応答して、TN(ねじれネマチック)型、DS(動的散
乱)型、ゲスト・ホスト型、DAP型等の表示素子があ
る。
それぞれに使用される液晶物質は自然界のなるべく広
い温度範囲で液晶相を示すものが望ましい。
現在のところ、単一の液晶物質で、そのような条件を
みたす物質はなく、数種の液晶物質、またはさらに非液
晶物質を混合して実用に供している。これらの物質は、
また水分、光、熱、空気等に対して安定であることを要
求されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記のような液晶混合物、すなわち液晶組成物は低温
から高温まで、ネマチック液晶温度範囲を有することが
望まれる。
本発明の目的は、広い温度範囲で液晶相を示し、また
他の液晶混合物あるいは液晶混合物と非液晶物質との混
合物に少量混合して、もとの液晶混合物の粘度をそれ程
高めることなく、液晶温度範囲を拡大する新規の液晶化
合物および該化合物を含有する液晶組成物を提供するこ
とである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは前記課題を解決するため鋭意研究を行っ
た。その結果、ジシロキサン類のエステル類導体が約20
0℃から300℃以上まで液晶相を示し、また他の液晶組成
物に少量加えることにより、液晶組成物のN−I点を上
昇させることができることを見い出し、本発明を完成し
た。
すなわち本発明は、下記一般式〔I〕で表わされるジ
シロキサン類液晶化合物である。
(但し〔I〕式において、X=F,Cl、n=1,2、m=3
を示す。) また本発明は、該化合物を有効成分として含有する液
晶組成物および該液晶組成物を用いた液晶表示素子であ
る。
本発明の化合物の製造方法としては、例えば下記反応
式によって示される反応によって製造し得る。
すなわち、2倍モルの4−(ω−アルケニルオキシ)
安息香酸メチルエステルに、1,1,3,3−テトラメチルシ
ロキサンを白金触媒で反応させて、1,3−ビス(4−メ
トキシカルボニルフェニルオキシアルキル)−1,1,3,3
−テトラメチルシロキサンとし、これにアルカリを作用
させて、加水分解反応させて安息香酸を製造した。
この安息香酸誘導体に塩化チオニルを作用させ、酸ク
ロリドとし、これと反応するフェノールを反応させて目
的とする化合物〔I〕を製造した。
また、〔I〕は4−ω−アルケニルオキシ安息香酸−
4−置換フェニルエステルと1,1,3,3−テトラメチルシ
ロキサンと白金触媒の作用によっても製造できる。
また、本発明の液晶組成物は、前記の式に示す本発明
の化合物を少なくとも一成分含有することを特徴とす
る。
本発明の液晶組成物の成分にできる本発明の化合物以
外の他の成分としては、例えばエステル系、シッフ塩基
系、ビフェニル系、フェニルシクロヘキサン系、複素環
系等の化合物をあげることができる。
これらの化合物の具体例としては、エステル系の液晶
化合物とては トランス−4−アルキルシクロヘキサンカルボン酸−
4−アルキルフェニルエステル、 トランス−4−アルキルシクロヘキサンカルボン酸−
4−アルコキシフェニルエステル、 4−アルコキシ安息香酸−4−アルキルフェニルエス
テル、 4−アルキル安息香酸−4−シアノフェニルエステ
ル、 4−(トランス−4−アルキルシクロヘキシル)安息
香酸−4−シアノフェニルエステル等、 シッフ塩基系液晶化合物としては、 4−アルコキシベンジリデン−4−アルカノイルオキ
シアニリン、 4−アルコキシベンジリデン−4−アルアルキルアニ
リン、 4−アルコキシベンジリデン−4−シアノアニリン
等、 ビフェニル系液晶化合物としては、 4′−アルキル−4−シアノビフェニル、 4′−アルコキシ−4−シアノビフェニル、 4′−アルコキシ−4−アルキルビフェニル等、 フェニルシクロヘキサン系化合物としては、 トランス−4−アルキル−(4−シアノフェニル)シ
クロヘキサン、 トランス−4−アルキル−(4−アルコキシフェニ
ル)シクロヘキサン等、 複素環系液晶化合物としては、 5−アルキル−2−(4−シアノフェニル)−1,3−
ジオキサン、 5−アルキル−2−(4−シアノフェニル)ピリミジ
ン 5−シアノ−2−(4−アルキルフェニル)ピリミジ
ン等をあげることができる。
本発明の化合物は広い温度範囲でネマチック液晶相を
示し、かつ液晶から液体になる温度(N−I点)が高
い。また液晶組成物に少量添加することにより、液晶組
成物の液晶−液体点(N−I点)を上昇させることがで
き、又粘度をそれ程高くしない。
本発明の化合物は、多くの液晶化合物、すなわち、エ
ステル系、シッフ塩基系、ビフェニル系、フェニルシク
ロヘキサン系、複素環系等の相溶性がよく、本発明の化
合物を液晶化合物に少量添加することによってΔn(≡
−n、即ち液晶軸方向に平行な屈折率と直角な屈
折率との差)を小さくすることができる。
〔実施例〕
以下実施例によって、本発明を更に具体的に説明する
が、本発明はこの実施例によって何等限定されるもので
はない。
(実施例1) 1,3−ビス〔4−(4−フルオロフェニルオキシカル
ボニル)フェニルオキシプロピル〕−1,1,3,3−テトラ
メチルシロキサンの製造 (〔I〕式においてX=F、n=1、m=3) 窒素雰囲気下に、1,1,3,3−テトラメチルシロキサン
7.5gをトルエン50mlに溶解し、よく攪拌する。これにア
リルオキシ安息香酸メチルエステル23gをトルエン300m
l、スパイヤー触媒を5μl加えたものを40℃にて2時
間で滴下した。更にこの温度で50時間反応を続けた。
反応終了後、トルエンを留去後、残った油状物をすぐ
につぎの反応に用いた。
エタノール500mlを水酸化カリウム50gを水100mlに溶
解したものに加え、これに先に得られた油状物を加え
た。
マントルヒーター上で5時間還流した後、3N塩酸1.5l
に注ぎ込んだ。
析出した沈澱を濾過し、よく水洗した後、よく乾燥し
た。
これが1,3−ビス(4−ヒドロキシカルボニルフェニ
ルオキシプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルシロキサ
ンである。
このカルボン酸4.9gに過剰の塩化チオニルを加え、5
時間還流した。
減圧にて、塩化チオニルを留去すると固形物が残る。
これをトルエン50mlに溶解し、別に4−フルオロフェノ
ール1.5gをピリジン10mlとトルエン100mlに溶かしたも
のに加え、よく攪拌した。
一晩放置してから、水500ml中にあけ、トルエン100ml
を加えて抽出した。トルエン層を2N苛性ソーダ水溶液で
洗浄した後、中性になるまで水洗した。
ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥後、トルエンを減圧
で留去し、残った油状物を活性アルミナのカラムを用い
て、トルエン溶媒でクロマト処理を行った。溶出したト
ルエン溶液を減圧にてトルエンを留去し、残った固形物
をエタノールで再結晶を行って、目的とする1,3−ビス
〔4−(4−フルオロフェニルオキシカルボニル)フェ
ニルオキシプロピル〕−1,1,3,3−テトラメチルシロキ
サンを製造した。収量は1.5g(収率22%)であった。
結晶−スメクチック液晶転移点(C−S点) 149.2℃ スメクチック液晶−ネマチック液晶転移点(S−N点)
185.7℃ ネマチック液晶−透明点(N−I点) 217.3℃ であった。
(実施例2,3) 実施例1において、4−アリルオキシ安息香酸メチル
エステルの代りに4−ω−アルケニルオキシ安息香酸メ
チルエステルを用い、又4−フルオロフェノールの代り
に他のフェノール誘導体を用いることにより、種々のエ
ステル化合物を製造した。これらの結果を実施例1の結
果と共に表1に示した。
(実施例4)…応用例1 なる組成の液晶組成物(A)のN−I点は 52.3℃、Δε(≡ε−ε液晶軸方向に平行な誘電率
と直角な誘電率との差)は+10.7、20℃におけるΔnは
0.119、粘度は 21.7c.p.である。
液晶セルとして、酸化ケイ素をコーティングし、ラビ
ング処理した酸化スズ透明電極を有する基板を対向させ
て組立てた。電極間距離が9μmのものを用意し、前記
の液晶混合物(A)を封入して、20℃で、その特性を測
定したところ、しきい値電圧Vthは1.60Vであった。
この液晶組成物(A)95重量%に本発明の実施例1で
製造した1,3−ビス〔4−(4−フルオロフェニルオキ
シカルボニル)フェニルオキシプロピル〕−1,1,3,3−
テトラメチルシロキサン5重量%溶解した組成物のN−
I点は 56.5℃、誘電率異方性(ε−ε)、Δεは+9.5、
屈折率異方性(n−n)、Δnは0.115、粘度は21.
5c.p.であった。またしきい値電圧Vthは1.65Vであっ
た。このようにN−I点は上昇したにもかかわらず、粘
度もあまり変化せずΔnも少し小さくなった。
〔発明の効果〕
本発明の化合物は、広い温度範囲でネマチック液晶相
を示し、且つ高いN−I点を示し、液晶組成物に少量添
加することにより、粘度を高めることなく、液晶組成物
のN−I点を上昇させΔnも小さくすることができる。
多くの液晶化合物、すなわちエステル系、シッフ塩基
系、ビフェニル系、フェニルシクロヘキサン系、複素環
系等との相溶性が良好であり、本発明の化合物を液晶組
成物に少量添加することによって、粘度をそれ程上昇さ
せずに、Δnを小さくすることができる。これらの化合
物はSTN(スーパートウィステッドネマチック)型表示
素子に有利に応用できる。
実用上の効果の大きい発明である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕で表わされるジシロキサン類
    液晶化合物。 (但し、〔1〕式において、X=F,Cl、n=1,2、mは
    3を示す。)
  2. 【請求項2】請求項1記載のジシロキサン類液晶化合物
    を少なくとも一種類含有する液晶組成物。
  3. 【請求項3】請求項2記載の液晶組成物を用いた液晶表
    示素子。
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