JP2657683B2 - 不飽和アルキルビフエニルカルボン酸ハロゲノフエニルエステル類 - Google Patents

不飽和アルキルビフエニルカルボン酸ハロゲノフエニルエステル類

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規な不飽和アルキルビフエニルカルボン酸
ハロゲノフエニルエステル類、および該化合物を有効成
分として含有する液晶組成物に関する。
〔従来の技術〕
液晶を利用した表示素子は時計、電卓等に広く使用さ
れている。これらの液晶表示素子は液晶物質の光学異方
性および誘電異方性を利用したものである。液晶相には
ネマチツク液晶相、スメクチツク液晶相、コレステリツ
ク液晶相があり、そのうちネマチツク液晶を利用したも
のが最も広く実用化されている。それらには液晶表示に
応用されている電気光学効果に対応して、TN(ねじれネ
マチツク)型、DS(動的散乱)型、ゲスト・ホスト型、
DAP型等の表示素子があり、それぞれに使用される液晶
物質は自然界のなるべく広い温度範囲で液晶相を示すも
のが望ましい。既に多くの液晶化合物が知られている
が、現在のところ単一の液晶物質でそのような条件をみ
たす物質はなく、数種の液晶物質またはさらに非液晶物
質を混合して実用に供している。これらの物質は水分、
光、熱、空気等に対しても安定であることを要求されて
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記のような液晶物質等の混合物すなわち液晶組成物
はその粘度が低く、しきい値電圧がΔεに比べ低いこと
が望まれている。
本発明の目的は上述のような要求をみたす液晶化合物
として有用な新規化合物及び該化合物を含有する液晶組
成物を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の第1の発明は下記一般式(I)で表わされる
不飽和アルキルビフエニルカルボン酸ハロゲノフエニル
エステル類である。
(但し、上式中、Rは炭素数3〜15の二重結合を有する
直鎖ないしは枝分れしたアルケニル基を示し、mは0ま
たは1を示し、nは1または2を示し、XはFまたはCl
を示す。) 本発明の第2の発明は、該化合物を有効成分として含
有する液晶組成物である。
本発明の化合物の中では、(I)式においてRが直鎖
アルケニルである物が好ましい。RにおいてC−C二重
結合はアルケニル鎖の末端にある物が好ましい。
また、(I)式でXがFである化合物が特に好まし
い。
本発明の化合物を例示すると以下の物が挙げられる。
4−アリルオキシ−4′−ビフエニルカルボン酸−4
−フルオロ−4′−ビフエニリル、 4−アリルオキシ−4′−ビフエニルカルボン酸−4
−クロロ−4′−ビフエニリル、 4−(3−ブテニルオキシ)−4′−ビフエニルカル
ボン酸−4−フルオロ−4′−ビフエニリル、 4−(3−ブテニルオキシ)−4′−ビフエニルカル
ボン酸−4−クロロ−4′−ビフエニリル、 4−(3−ブテニル)−4′−ビフエニルカルボン酸
−4−フルオロ−4′−ビフエニリル、 4−(3−ブテニル)−4′−ビフエニルカルボン酸
−4−クロロ−4′−ビフエニリル、 4−アリルオキシ−4′−ビフエニルカルボン酸−4
−フルオロフエニル、 4−アリルオキシ−4′−ビフエニルカルボン酸−4
−クロロフエニル、 4−(3−ブテニルオキシ)−4′−ビフエニルカル
ボン酸−4−フルオロフエニル、 4−(3−ブテニルオキシ)−4′−ビフエニルカル
ボン酸−4−クロロフエニル、 4−(3−ブテニル)−4′−ビフエニルカルボン酸
−4−フルオロフエニル、 4−(4−ペンテニル)−4′−ビスフエニルカルボ
ン酸−4−フルオロフエニル、 4−(4−ペンテニルオキシ)−4′−ビフエニルカ
ルボン酸−4−フルオロフエニル。
本発明の化合物の製造方法としては、例えば下記反応
式によつて示される反応によつて製造し得る。
(m、n、xは前記と同じ) すなわち、4−アルケニルビフエニルカルボン酸誘導
体を塩化チオニルと反応して、酸クロリドとし、これを
4−ハロゲノフエノール誘導体とピリジン存在下に反応
を行わしめ、目的の不飽和アルキルビフエニルカルボン
酸ハロゲノフエニルエステル類を製造し得る。
また本発明の液晶組成物は前記の式(I)に示す本発
明の化合物を少なくとも一成分含有することを特徴とす
る。本発明の液晶組成物の成分にできる本発明の化合物
以外の他の成分としては、例えばエステル系、シツフ塩
基系、ビフエニル系、フエニルシクロヘキサン系、塩素
環系等の液晶化合物をあげることができる。
これらの化合物の具体例としては、エステル系液晶化
合物としては、トランス−4−アルキルシクロヘキサン
カルボン酸−4−アルキルフエニルエステル、トランス
−4−アルキルシクロヘキサンカルボン酸−4−アルコ
キシフエニルエステル、4−アルコキシ安息香酸−4−
アルキルフエニルエステル、4−アルキル安息香酸−4
−シアノフエニルエステル、4−(トランス−4−アル
キルシクロヘキシル)安息香酸−4−シアノフエニルエ
ステル等、シツフ塩基系液晶化合物としては、4−アル
コキシベンジリデン−4−アルカノイルオキシアニリ
ン、4−アルコキシベンジリデン−4−アルキルアニリ
ン、4−アルコキシベンジリデン−4−シアノアニリン
等、ビフエニル系液晶化合物としては、4′−アルキル
−4−シアノビフエニル、4′−アルコキシ−4−シア
ノビフエニル、4′−アルコキシ−4−アルキルビフエ
ニル等、フエニルシクロヘキサン系化合物としては、ト
ランス−4−アルキル−(4−シアノフエニル)シクロ
ヘキサン、トランス−4−アルキル−(4−アルコキシ
フエニル)シクロヘキサン等、複素環系液晶化合物とし
ては、5−アルキル−2−(4−シアノフエニル)−1,
3−ジオキサン、5−アルキル−2−(4−シアノフエ
ニル)ピリミジン、5−シアノ−2−(4−アルキルフ
エニル)ピリミジン等をあげることができる。
本発明の化合物、特に3環からなるものは広い温度範
囲でネマチツク液晶相を示し、かつ液晶から等方性液体
になる温度(N−I点)が高い。又4環からなるものは
広い温度範囲でスメクチツク相を示し、かつ液晶から等
方性液体になる温度(S−I点)は更に高い。ここで製
造した液晶化合物を液晶組成物に少量添加することによ
り、液晶組成物の液晶−等方性液相転移点(N−I点)
を上昇させることができる。また粘度もそれ程高めるこ
とはない。
不飽和アルキルビフエニルカルボン酸ハロゲノフエニ
ルエステル類と記載しているが、一般式(I)および実
施例1で明らかなようにハロゲノビフエニリルエステル
も含んでおり、類という表現はこれをも表わしている。
本発明の化合物は、多くの液晶化合物、すなわちエス
テル系、シツフ塩素系、ビフエニル系、フエニルシクロ
ヘキサン系、複素環系等との相溶性がよく、本発明の化
合物を液晶化合物または混合物に少量添加することによ
つて得られる混合物を低粘性にし、Δε(≡ε
ε、即ち液晶軸方向に平行な誘電率εと直角な誘電
率εとの差)に比べ、しきい値電圧(以下Vthと略記
する)が低く、△n(≡n−n即ち液晶軸方向に平
行な屈折率と直角な屈折率との差)を小さくすることが
できる。
また不飽和二重結合を有することにより、STN(スー
パートウイステツドネマチツク)型表示方式に対して、
有利に利用することができる。
〔実施例〕
以下実施例によつて、本発明を更に具体的に説明する
が、本発明はこの実施例によつて何等限定されるもので
はない。
実施例1 4−アリルオキシビフエニル−4′−カルボン酸−4−
フルオロ−4′−ビフエニリルエステル 4−アリルオキシビフエニルカルボン酸2.5g(0.01モ
ル)と大過剰の塩化チオニルをマントルヒーター上で4
時間還流下に加熱した。ついで水流ポンプで減圧にし
て、過剰の塩化チオニルを留去した。残つた油状物とし
て4−アリルオキシビフエニルカルボン酸クロリドを得
た。
別のフラスコに4−フルオロ−4′−ヒドロキシビフ
エニル1.9g(0.01モル)をピリジン10mlに溶解した溶液
を準備し、これに先に製造した酸クロリドを加え、更に
トルエン300mlを加え、よく撹拌した。
一晩放置してから、水100ml中にあけ、トルエン100ml
を加えて抽出した。トルエン層を6N塩酸で洗浄し、つい
で2N苛性ソーダ水溶液で洗浄した後、中性になるまで水
洗した。
ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥後、トルエンを減圧
で留去し、残つた結晶物を活性アルミナのカラムを用い
て、トルエン溶媒でクロマト処理を行つた。溶出したト
ルエン溶液を減圧にて、トルエンを留去し、残つた油状
物をエタノールで再結晶を行つて、目的とする4−アリ
ルオキシビフエニル−4′−カルボン酸−4−フルオロ
−4′−ビフエニリルエステルを製造した。
収量は1.5g(収率35%)、結晶−液晶相転移点(C−
S点)208.6〜209.5℃、液晶−等方性液相転移点(S−
I点)297.0℃であつた。
実施例2及び3 実施例1における、4−アリルオキシビフエニル−
4′−カルボン酸の代りに種々の4−アルケニルオキシ
ビフエニル−4′−カルボン酸又は4−アルケニルビフ
エニル−4′−カルボン酸を、また4−フルオロ−4′
−ヒドロキシビフエニルの代りに各種のハロゲノフエノ
ールを用いて目的のエステル誘導体を製造できる。結果
の一部を第1表に実施例1の結果と共に示す。
実施例4 なる組成の液晶組成物(A)のN−I点は52.1℃、Δε
は+11.2、20℃における粘度は23.4cpであり、△nは0.
119であつた。
液晶セルとして酸化ケイ素をコーテイングし、ラピン
グ処理した酸化スズ透明電極を有する基板を対向させて
組立てた、電極間距離が10μmのものを用意し、上記の
液晶混合物(A)を封入して20℃で、その特性を測定し
たところ、Vthは1.56V、飽和電圧(以下Vsatと略記す
る)は2.74Vであつた。
この液晶組成物(A)95重量%に本発明の実施例1で
製造した4−アリルオキシビフエニル−4′−カルボン
酸−4−フルオロ−4′−ビフエニルエステル5重量%
を溶解した組成物のN−I点は62.5℃、△εは+10.8、
20℃における粘度は23.7cpであり、△nは0.110であつ
た。
そして該組成物を用いて前述と同じ液晶セルに封入し
たものの特性については、Vthが1.57V、Vsatが2.77Vで
あり、粘度をそれ程上昇させずに、N−I点を大巾に高
くすることができ、又△nを小さくすることができた。
〔発明の効果〕
本発明の化合物は広い温度範囲で液晶相を示し、且つ
高い液晶−透明点を示し、液晶組成物に少量添加するこ
とにより、粘度をそれ程高めることなく、液晶相成物の
N−I点を上昇させることができる。
多くの液晶化合物、すなわちエステル系、シツフ塩基
系、ビフエニル系、フエニルシクロヘキサン系、複素環
系等との相溶性が良好であり、本発明の化合物を液晶組
成物に少量添加することによつて低粘性にし、△εに比
べVthが低く、△nを小さくすることができる。
本発明の化合物は不飽和二重結合を有しているので、
STN(スーパートウイステツドネマチツク)型表示素子
に有利に応用できる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で表わされる不飽和アル
    キルビフェニルカルボン酸ハロゲノフェニルエステル
    類。 (但し、上式中、Rは炭素数3〜15の二重結合を有する
    直鎖または枝分かれしたアルケニル基を示し、mは0ま
    たは1を示し、nは1または2を示し、XはFまたはCl
    を示す。)
  2. 【請求項2】一般式(I) (但し、上式中、Rは炭素数3〜15の二重結合を有する
    直鎖または枝分かれしたアルケニル基を示し、mは0ま
    たは1を示し、nは1または2を示し、XはFまたはC1
    を示す。)で表される不飽和アルキルビフェニルカルボ
    ン酸ハロゲノフェニルエステルを有効成分として含有す
    る液晶組成物。
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