JP2717332B2 - プレストレスを与えた押出部材 - Google Patents

プレストレスを与えた押出部材

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JP2717332B2
JP2717332B2 JP3349679A JP34967991A JP2717332B2 JP 2717332 B2 JP2717332 B2 JP 2717332B2 JP 3349679 A JP3349679 A JP 3349679A JP 34967991 A JP34967991 A JP 34967991A JP 2717332 B2 JP2717332 B2 JP 2717332B2
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extrusion
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輝行 佐藤
岩次 奈良部
信治 山本
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Showa Denko KK
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  • Press-Shaping Or Shaping Using Conveyers (AREA)
  • Manufacturing Of Tubular Articles Or Embedded Moulded Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は土木、建築等の分野にお
いて使用されている改良されたプレストレスコンクリー
ト(以下PCと略記することがある。)部材及びその製
造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PC部材は土木、建築の分野において一
般のコンクリートに比し、その長所を生かして橋梁、舗
装道路、滑走路、タンク、原子炉用容器、海洋構造物、
タワー、体育館、工場、駐車場等広範囲な分野の材料と
して使用されている。また、工場生産されている2次製
品として電柱、枕木、コンクリート管、手すり等の分野
にも利用されている。
【0003】PC部材の製造方法には2種類あり、一つ
は主としてコンクリートの現場打込法に採用されるポス
トテンション方式であり、もう一つは主として工場によ
り生産されるプレテンション方式である。
【0004】このプレテンション方式は、コンクリート
打込の前に引張台に緊結材を緊張させ、引張力の与えら
れた緊結材を囲んで型枠を並べコンクリートを打ち、コ
ンクリートが硬化し、所要の圧縮強度に達したら緊結材
をそれぞれ切り離し、PC部材とする。
【0005】この方式で使用されているコンクリートス
ランプは強度を高くするため0〜8cmと硬いコンクリ
ートを用いているので混練、打ち込み、型締めなどが困
難であり、緊張されている緊結材の周囲に型枠を付けな
ければならないため部材の形状に制限があり、製造がバ
ッチ方式となるため生産性が極めて低くなる問題があ
る。
【0006】ここで用いられるコンクリートは汎用組成
物を用いるため強度が低く、強度を増すには部材の厚さ
を大とせざるを得ない。従って、大型製品となるとPC
部材の現場搬入が困難となるので製品のスパン長と厚さ
に制限が課せられ、これを越えた大重量のPC部材は現
場搬入、現場施工などの面で大きな障害をもたらすこと
になる。
【0007】一方、PC部材とは別に建材として利用さ
れているプレキャストセメント部材(PCa部材)があ
る。この中にはセメントの押出部材があって、建築物の
外壁、間仕切壁、冷凍倉庫、エレベーターシャフト、二
重床、屋根等に使用されている。
【0008】押出部材とは、セメント、骨材及び特殊添
加材が配合されたモルタルを押出機を用いて型材として
押出し、所定長さに切断し、オートクレーブ養生あるい
はスチーム養生を行って製造したものである。
【0009】従って、生産性は非常に高く、機械的性質
に優れ、貫通孔または溝などを有する平板、管または各
種形状の型材の製造に適している。
【0010】そして、この押出部材は中空構造としたこ
とにより軽量であり、また使用モルタルは汎用組成物で
なく、更に高圧に圧縮して押し出され、養生が完全に行
われているので重量あたりの強度は極めて高い部材であ
り、市販されているPCa材に比較して高い強度を有し
ている。このような押出部材は遮温性、耐候性、耐凍害
性に優れており、耐火構造、遮温構造の指定を受けてい
るものもあり、建築資材、土木資材として幅広く使用さ
れている。
【0011】しかし、この押出部材は不測の衝撃荷重が
かかり、クラックが発生すると、破断、落下などの危険
があるために適用個所は限定されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、衝撃等によ
りクラックが生じ難く、破断や落下の危険がなく、軽量
で製造工程が簡易であり、生産性が高い高強度のプレス
トレス押出部材の開発を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、溝または貫通
孔を有する水硬性混練物押出成形材の軸方向の両端面
に、該端面の全面を覆い、かつ複数の固定孔を有する定
着具を設け、該押出成形材の溝または貫通孔及び前記定
着具の固定孔を通して鋼材または繊維物の複数の緊結材
を、溝または貫通孔の全部または一部に挿入し、押出成
形材の端面に均一に軸方向にプレストレスを与えたこと
を特徴とするプレストレス押出部材、及びプレストレス
が与えられた押出部材の貫通孔または溝にモルタルを充
填した前記記載のプレストレス押出部材を開発すること
により上記の課題を解決した。
【0014】本発明において押出部材とは、モルタルを
押出法によりノズルから貫通孔または溝を有する型材と
して押出し、適当な長さに切断したものであり、その後
オートクレーブ養生またはスチーム養生などを行って硬
化を完全に行った型材を意味する。
【0015】押し出す際にモルタルは強く圧縮されて押
し出されるため、一般の打設した場合に比しモルタル躯
体は密に充填されており、このまま硬化させたものでも
単なる打設したコンクリートやモルタルよりも強度は高
い。
【0016】特に、通常押出法に用いるモルタルは、セ
メント、骨材及び成形性・製品物性を改善するための増
粘剤その他特殊添加剤を配合したものが使用されている
ため、強度は更に増している。
【0017】さらに本発明のモルタルに熱架橋型メラミ
ン樹脂(特開昭62−182144号)、合成高分子系
エマルジョン(平均粒子径が100nm以下であり、粒
子内が網目3次元構造のアクリル樹脂分散体)、ポリビ
ニルアルコール樹脂等の強化剤の配合された組成物を用
いることは好ましい方法の一つである。
【0018】このような押出型材としては、建築物の外
壁、間仕切壁、冷凍倉庫、エレベーターシャフト、二重
床、屋根等に使用されている無機質中空押出部材として
市販されているものを使用しても良い。
【0019】この型材の貫通孔または溝に通す緊結材と
しては、PC部材に使用されているPC鋼線、異形PC
鋼線、PC鋼より線、PC鋼棒、異形PC鋼棒あるいは
炭素繊維、アラミド繊維のごとき高強度繊維などを挙げ
ることができる。
【0020】上記のごとき押出部材はすでに説明したご
とく、それ自体でも従来のPCa部材より機械的性質は
優れているが、これにポストテンションを与えることに
よりコンクリート部材共通の欠点である曲げひび割れ強
度を著しく改良できる。このポストテンションは従来の
PC部材と同程度(例えば最高で圧縮強度の30%以
下)を与えることにより物性を改善でき、耐衝撃性、ク
ラックの発生の抑制などが大きく改善される。
【0021】以下、板状押出部材について図面を参照し
て本発明を具体的に説明する。図1は複数の貫通孔2を
有する押出部材1の貫通孔部における断面図である。こ
の貫通孔2に両端にねじ部5を設けたPC鋼材である
数の緊結材4を、押出部材1の両端の全面を覆い、かつ
複数の固定孔を有する定着具3の固定孔33の全部また
は一部に挿入し、その両端からき出るようにセットす
る(図2)。該ねじ部5の固定側にナット6をねじ込み
固定治具7で固定する(図3〜図4)と共に、締付側に
もナット6をねじ込み締めつけて緊結材4にテンション
を与え、押出部材1にストレスを加える。このテンショ
ンが所定の張力に達したなら固定治具7を取りはずすこ
とによりプレストレス部材(図6)とすることができ
る。この平面図は図6のような平板状の型材であり、ま
たこの際用いる定着具3としては、いくつかの方式が考
えられるが、例えば図7に示すごとき形状のもので、押
出部材1の壁部に接し、成形体端面全体に均一にプレス
トレスがかかるような形状のを有する上部リブ31、
下部リブ32を有し、成形体の複数の貫通孔2に対応し
た複数の定孔33を設けたものでも良い。
【0022】以上の説明においては、押出部材は貫通孔
を有する例で説明したが、図8に示すごとき溝を有する
押出部材あるいは溝と貫通孔を混在させた押出部材であ
ってももちろん良いことは容易に理解できるであろう。
【0023】さらに押出部材の貫通孔または溝部にPC
鋼材の緊結材を固定するが、この鋼材の防錆と耐火被覆
のために緊結材をセットした後、貫通孔または溝の空間
部に良好な流動性、適当な膨張性を有するグラウト用セ
メントペーストまたはセメントモルタルの使用が好まし
い。
【0024】
【作用】PC部材はPC鋼材を緊張させ、コンクリート
部材にプレストレスを与えることによりコンクリート部
材の引張側にあらかじめ計画的に圧縮力を与えておき、
コンクリートの弱点である引張強度および曲げひび割れ
荷重の改善を目的としたものである。
【0025】本発明はコンクリート部材として貫通孔ま
たは溝を有する高強度のセメント押出部材の貫通孔また
は溝部に緊結材を通し、押出部材の両端部に定着具をセ
ットして、押出部材にプレストレスを与えプレストレス
押出部材としたものである。
【0026】
【実施例】厚さ55mm、幅492mm、長さ2200
mmのオートクレーブ養生押出コンクリート部材(ラム
ダ55,昭和電工建材製)に緊結材として17mmφの
PC鋼棒をほぼ等間隔に7本通し、定着具及びナットを
用い、これに30Kg/cm2 (断面積あたり)および
45Kg/cm2 のテンションを与えた。
【0027】比較のため同寸法に切断した打ち込み式空
洞プレストレスコンクリートパネルを準備し、実施例と
同じようにプレストレスコンクリートパネルを準備し
た。これら試験片をJIS A 1414による単純ま
げ試験に準じ、4等分点2点荷重で行った。スパンは2
00cmで曲げひび割れ荷重を測定した。結果を表1に
示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】生産性が高く、かつ自由な形状の型材が
製造でき、機械的性質がPCa部材の中でも特に優れて
いる押出部材にポストテンションを与えることにより従
来のPC部材に比して優れた以下の効果が得られること
が分かった。 部材厚の減少による軽量化がはかられ、ハンドリン
グ性が良好になる。 曲げひび割れ強度によりすぐれた材料を用いること
により大スパン構造の対応が可能となる。 曲げひび割れ荷重が増加するのでクラックの発生を
抑制することができ、不測の衝撃荷重への対応ができる
ようになる。 プレストレス値を選択することにより部材厚さを変
えることなく現場仕様に応じたスパン構造への対応が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】押出部材(一例としてパネル状)の断面図であ
る。以下、図5まで製造工程を示す。
【図2】定着具と緊結材をセットした。
【図3】ナットにより固定した。
【図4】固定治具により固定し、ナットにより締めつけ
る。
【図5】プレストレス押出部材の完成(断面)図であ
る。
【図6】図5の平面図である。
【図7】定着具の一つの概念図である。
【図8】溝付押出部材の一例である。
【符号の説明】
1 押出部材 2 貫通孔 3 定着具 31 上部リブ 32 下部リブ 33 固定孔 4 緊結材 5 ネジ部 6 ナット 7 固定治具

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溝または貫通孔を有する水硬性混練物押出
    成形材の軸方向の両端面に、該端面の全面を覆い、かつ
    複数の固定孔を有する定着具を設け、該押出成形材の溝
    または貫通孔及び前記定着具の固定孔を通して鋼材また
    は繊維物の複数の緊結材を、溝または貫通孔の全部また
    は一部に挿入し、押出成形材の端面に軸方向にプレスト
    レスを与えたことを特徴とするプレストレス押出部材。
  2. 【請求項2】 プレストレスが与えられた押出部材の貫
    通孔または溝にモルタルを充填した請求項1記載のプレ
    ストレス押出部材。
JP3349679A 1991-12-06 1991-12-06 プレストレスを与えた押出部材 Expired - Lifetime JP2717332B2 (ja)

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