JPH0528300B2 - - Google Patents

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JPH0528300B2
JPH0528300B2 JP15936587A JP15936587A JPH0528300B2 JP H0528300 B2 JPH0528300 B2 JP H0528300B2 JP 15936587 A JP15936587 A JP 15936587A JP 15936587 A JP15936587 A JP 15936587A JP H0528300 B2 JPH0528300 B2 JP H0528300B2
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reinforcing bars
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bars
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Kenzo Sekijima
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Shimizu Construction Co Ltd
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  • Reinforcement Elements For Buildings (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、格子状補強筋を用いたプレストレス
トコンクリート部材およびその製造方法に係わ
り、特に連続繊維を樹脂材料により格子状に固め
て成形した補強筋を緊張材として用いたプレスト
レストコンクリート部材およびその製造方法に関
するものである。
「従来の技術とその問題点」 プレストレストコンクリート部材は、緊張材
(たとえばPC鋼材等)によつてコンクリートに圧
縮応力を与えたもので、コンクリートの引張強度
の不足を補い、設計荷重範囲内では引張に対して
も圧縮に対しても同じ力学的性質を確保し、かつ
ひびわれの生じない構造ができる等の種々の利点
を有している。
しかし一方において、コンクリートに持続して
大きな圧縮力を与えるので、鋼材・コンクリート
には高い品質が要求されるが、近年、コンクリー
ト中の鋼材の塩分腐食による劣化が問題となつて
きている。そこで、従来より、PC用緊張材を従
来のPC鋼材から繊維強化プラスチツクス(FRP)
に置き換える技術が研究されている。
従来、この種のFRP製緊張材は、繊維に一定
の張力を加えながら、集束・成形・強化して
FRPロツドを製造させるプルトルージヨン
(Pultrusion)方法により製造されたものが適用
され、主にポストテンシヨン方式として使用され
ている。これらはコンクリート硬化後に予め設け
ておいたダクト内に前記緊張材を挿入し、引張力
を与えて定着し、コンクリートにプレストレスを
導入するものである。
ところが、前記FRP製緊張材に引張力を与え
定着するためには特殊な治具(圧着摩擦型グリツ
プ等)を必要とし、また、プレストレスの導入方
法もポストテンシヨン方式に限られているのが実
状である。
本発明は前記事情に鑑みて提案されたもので、
連続繊維を樹脂で固めて格子状に成形した補強筋
を緊張材として使用し、プレテンシヨン方式によ
つてコンクリートにプレストレスを導入したプレ
ストレストコンクリート部材およびその製造方法
を提供することを目的とするものである。
「問題点を解決するための手段」 そこで、第1発明である格子状補強筋を用いた
プレストレストコンクリート部材は、コンクリー
ト構造となる部分に格子状補強筋が埋設され、か
つ、前記格子状補強筋は樹脂材料にて結束された
連続繊維よりなる繊維束が互いに交差して格子状
に成形されてなり、しかも前記格子状補強筋の少
なくとも一方向に延在する各軸筋は引張力が与え
られた状態で埋設されてなる構成としたものであ
る。
また第2発明であるこのコンクリート部材の製
造方法は以下の(イ)〜(ホ)の各工程を具備したことを
特徴とするものである。
(イ) 樹脂を含浸した連続繊維を一方向およびこれ
に直交する他方向に互いに交差させながら張設
することにより格子状の補強筋を成形する工
程、 (ロ) プレストレスを導入すべき軸筋方向の格子状
補強筋の両端部にそれぞれコンクリートを打設
して両端部を埋設した定着ブロツクを成形する
工程、 (ハ) 前記格子状補強筋の中央部を成形すべきプレ
ストレストコンクリート部材の型枠に貫通させ
て配置する工程、 (ニ) 前記定着ブロツクでジヤツキの反力を取り、
該ジヤツキにより格子状補強筋の軸筋に引張力
を与える工程、 (ホ) 前記型枠内にコンクリートを打設して、この
打設コンクリートが所要の圧縮強さに達した
後、ジヤツキを緩め両端部の軸筋を定着ブロツ
クから切断する工程。
「作用」 本発明によれば、緊張材として用いられる格子
状補強筋が連続繊維を樹脂により固めて格子状に
成形されていて、格子交差部強度が高いため、そ
の格子交差部を定着部として利用でき、特殊な定
着治具が不要となる。また、前記格子状補強筋
は、その弾性係数がPC鋼材と比較して小さいの
で、コンクリートの弾性変形、クリープや乾燥収
縮が生じても緊張材に与えられた引張力の減少が
少なく、コンクリートのプレストレスの損失が小
さくなる。
さらに、格子状補強筋は連続繊維よりなる繊維
束が互いに交差する形態となつていてこれらが樹
脂材料にて固められた構造であるから、格子の縦
成分と横成分とが段差のない形状となり、この結
果、コンクリートの被り厚さを均一にし得るので
比較的厚さの薄い壁部や床版などの補強部材とし
て好適なものとなる。
一方、連続繊維は樹脂で被覆された構造となる
ので、主たる強度部材である繊維は耐腐食性に富
み、構造材料としても極めて有利に作用する。
「実施例」 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。
第1図ないし第5図は、本発明を、例えば歩道
橋のスラブに適用した一方向プレストレストコン
クリート版の構造例を示すものである。
図面に示すように、このプレストレストコンク
リート部材(版)Aは、この部材Aの主体をなす
コンクリート1と、このコンクリート1の内部に
埋設された格子状補強筋2とから構成され、かつ
格子状補強筋2の内のコンクリート1の長手方向
に延在する各軸筋2a,2a,……に引張力を与
えてコンクリート1にプレストレスが導入された
基本構造となつている。
前記コンクリート1は、たとえば全体が200cm
×50cm×10cmの大きさを有する矩形平板状に成形
されており、また、このコンクリート1にプレス
トレスを与える格子状補強筋2は、第2図に示す
ように、コンクリート1の版厚方向下方に位置し
て埋設された断面構造となつている。
そして、前記格子状補強筋2について具体的に
説明すると、この補強筋2は、各軸筋2a,2b
がそれぞれ樹脂材料5にて結束された複数本の連
続繊維3(この連続繊維3自体が実際は複数本の
連続繊維で構成されている)よりなる繊維束4を
素材として、これを縦横等間隔のピツチ(たとえ
ば10cm)で格子状に樹脂で固着成形された構成と
なつている。すなわち、この補強筋2は、第3図
ないし第5図に示すように、引き揃えられた複数
本の連続繊維3(第4図参照)よりなる繊維束4
が互いに交差して格子状をなし、それら繊維束4
の各繊維3が樹脂材料5により結束されて構成さ
れている。
また、前記繊維束4どうしの交差部6は、第5
図に示す如く、一方向に延在する繊維群3aと、
これに直交する他方向に延在する繊維群3bとが
三層以上(図示例では16層)に積層された断面形
状とされている。そして、この補強筋2は全体と
して段差のないいわゆる同一厚さの矩形格子状に
成形されている。なお、この補強筋2の表面は、
後述の積極的手段等により粗面に成形される場合
もある。
補強筋2の主体をなす連続繊維3としては、軽
量でしかも高い強度を備えるガラス繊維やカーボ
ン繊維並びにアラミド繊維などが好適であるが、
必要ならばその他の繊維、例えば合成樹脂繊維、
セラミツク繊維、金属繊維などを用いてもよい。
またこれらの繊維を適当に組み合わせて用いても
よい。
また、前記繊維束4の各連続繊維3を結束する
樹脂材料5としては、連続繊維3に対する接着性
が良くかつそれ自体も十分な強度特性を持つ例え
ばビニルエステル樹脂などが好適であるが、使用
する繊維3の種類に対応させて他の樹脂材料を用
いても良い。他の樹脂材料については、不飽和ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂、フエノール樹脂
などを挙げることができる。
前記連続繊維3と樹脂材料5の割合について
は、繊維3の種類や強度、さらにはこの補強筋2
の使用形態などを考慮して適宜に決定されるが、
例えば連続繊維3がガラス繊維、樹脂材料5がビ
ニルエステル樹脂の場合、連続繊維3が容積比で
30〜70%程度となるように、また、連続繊維3が
例えばピツチ系カーボン繊維の場合、20〜60%程
度となるように考慮するのが望ましい。連続繊維
3の割合が上記以下であると、この格子状補強筋
2の強度が著しく低下し、一方、連続繊維3の割
合を高くすれば、それだけ高強度の補強部材が得
られるが、あまりに高い割合にすると、カーボン
繊維のように比較的高価なものでは経済性の面か
ら好ましくない。
なお、実験結果によれば、ビニルエステル樹脂
に対するガラス繊維(繊維径23μm)が体積比で
38%となつた繊維束4の引つ張り強度は46.4Kg/
mm2であり、交差部6については20Kg/mm2であつ
た。また、カーボン繊維(繊維径8μm)が体積比
で20%の場合については、繊維束4の引つ張り強
度は20.4Kg/mm2であり、交差部6については11
Kg/mm2であつた。
以上の構成からなるこのプレストレストコンク
リート部材Aは、ガラス繊維、カーボン繊維、ア
ラミド繊維等の高性能連続繊維3を樹脂材料5で
固着し格子状に成形した補強筋2を緊張材として
使用し、この格子状補強筋2の軸筋2aに引張力
が与えられてコンクリート1にプレストレスが導
入されているから、コンクリート部材内での腐食
が起こらず、耐腐食性、耐久性に優れた製品とす
ることができる。特にコンクリートにプレストレ
スを導入することによつてコンクリートのひび割
れ発生荷重が大きくなるので、コンクリートを有
効に利用でき、部材厚を小さくできる。また、前
記構成の補強筋2は従来のPC鋼材に比較して弾
性係数が小さいので、コンクリートの弾性変形、
クリープや乾燥収縮が生じても緊張材に与えられ
た引張力の減少が少なく、コンクリートのプレス
トレスの損失が小さいといつた利点もある。
次に、以上のような構成となるプレストレスト
コンクリート部材の製造方法の一実施例について
工程順に説明する。(i) 格子状補強筋の成形 前記構成の格子状補強筋2は、例えば第6図に
示すような装置を用いて製造する。まず、この装
置について説明すると、同図において、符号10
は定盤、符号11は定盤10上の周囲に設けられ
たガイド枠、符号12は定盤外面に並べて設けら
れ、補強筋2の横成分と縦成分にそれぞれ対応す
るピンである。
製法については、樹脂を含浸した連続繊維3
を、対応するピン12にいわゆる一筆書きの要領
で縦方向および横方向に順次引つ掛けてゆき、交
差部では必ず繊維群が交互に三層以上重なるよう
にする。
第7図は交差部の積層方法の一例を示したもの
で、平面的に並ぶ4本の連続繊維3よりなる繊維
群3aまたは3bを一層として、図中矢印付きの
番号順に通過させて積層する。従つて、実施例に
よる補強筋2の場合、交差部6は16層(64本)と
なつているので、〜の工程を4回繰り返して
行うことになる。この際、連続繊維には直線性を
保つのに十分な張力を与えておく必要がある。こ
の連続繊維の供給は、もちろん手作業によつても
可能であるが、通過順序を予め設定したプログラ
ムに基づいて作動する機械的手段により自動的に
実行させる方法が採られる。
このようにして連続繊維の供給工程を終えた
ら、最後に押さえ板13を用いて第8図に示す如
く上面側から全体的に加圧して厚さを揃えれば、
第3図に示すような矩形格子状の補強筋2が得ら
れる。ここで、押さえ板13及び定盤10の表面
に予め凹凸を設けておけば、補強部材1の表面を
凹凸による粗面に形成することができる。このよ
うにすると、補強筋2のコンクリートに対する付
着性の向上を容易に図ることができる。
なお、図示例においては、平面的な格子状の補
強筋2について述べたが、本発明では何等これに
限定されることはなく、必要とする補強筋の配設
態様に応じて、例えば格子の一部のます目が大き
いもの、あるいは全体がかご状の形態となつた三
次元的なものなど、形状については任意であるこ
とは言うまでもない。なお、繊維3は、ここでは
撚紐や組紐なども含まれる。
(ii) 定着ブロツクの形成 以上のようにして必要とする格子状補強筋2を
形成したならば、第9図に示すように、プレスト
レスを導入すべき軸筋方向の格子状補強筋2の両
端部に型枠20を配置して、この型枠20内にコ
ンクリートを打設し、両端部を埋設した定着ブロ
ツク21を成形する。この定着ブロツク21は、
図示例の場合、格子状補強筋2の幅方向に延びる
直方体形状に成形されており、内部に幅方向に延
びる軸筋2bが定着のために埋設された構成とな
つている。
(iii) プレストレスの導入 定着ブロツク21を形成したならば、この定着
ブロツク21を両端に設けた格子状補強筋2の中
央部を、第10図および第11図に示すように、
成形すべきプレストレストコンクリート部材Aの
型枠30に貫通させて配置し、この補強筋2の両
側に軸筋2aに引張力を与えるジヤツキ35をセ
ツトする。このジヤツキ35のセツトは、補強筋
2の長さ方向に延びる鋼材等36を配設し、この
鋼材等36の先端と定着ブロツク21との間にロ
ードセル37およびジヤツキ35を組み込むこと
により行う。
次いで、ジヤツキ35によつて格子状補強筋2
の両端部の定着ブロツク21を押しひろげ、軸筋
2aに引張力を与える。そして、この状態で中央
部の型枠30にコンクリートを打設し、この打設
コンクリートが所要の圧縮強さに達したら、次い
で、ジヤツキ35を緩めた後で、前記格子状補強
筋2の軸筋2aの両端を切断する。
そして、型枠30を取り除く、さらに両端面の
仕上を行えば、第1図および第2図に示すような
格子状補強筋2が埋設されたプレストレストコン
クリート部材Aが得られる。
このようにして製造されるプレストレストコン
クリート部材Aにおいては、格子状補強筋2の格
子交差部強度が高く、格子交差部6を緊張材の定
着部として利用できるので、補強筋2自身の付着
強さに加えさらに格子交差部6の定着部としての
定着強さが加わり、この結果、軸筋2aに与えら
れている引張力が確実に維持される。また、この
ように格子状補強筋2の格子交差部を緊張材の定
着部として利用できるので、ポストテンシヨン方
式のような特殊の定着治具は不要となる。したが
つて、両端の定着作業等の煩雑な作業をなくすこ
とができ、その作業性も向上させることができ
る。
また、第12図は本発明の製造方法の他の実施
例を示すもので、形成すべきプレストレストコン
クリート部材の型枠30を1列にかつ互いに間隔
をもつように複数(図示例では3個)配置し、次
いでこれら複数の型枠30を一様に貫通するよう
に、両端部に定着ブロツク21,21を設けた格
子状の補強筋2を順次貫通させてゆく、この際、
一端部(左端部)側の定着ブロツク21を固定ブ
ロツク40に定着し、他端側の定着ブロツク21
を固定ブロツク41を貫通するテンシヨンロツド
42を介してジヤツキ35のロツド35aの先端
に設けた支持材43に固定する。
このようにして格子状補強筋2を貫通させた
ら、ジヤツキ35のロツド35aを延ばし、格子
状補強筋2の軸筋2aに所要の引張力を与える。
次いで、各型枠30内にコンクリートを打設し、
このコンクリートが所要の圧縮強さに達したら、
ジヤツキ35を緩めた後で、軸筋2aを各型枠3
0間からそれぞれ切断する。そして、各型枠30
を取り除き、さらに両端面の仕上げを行えば、第
1図および第2図に示すようなプレストレストコ
ンクリート部材Aが一度に多数得られる。
また、第13図および第14図は本発明の製造
方法の別の実施例を示すもので2方向にプレスト
レスを導入するようにしたものである。
まず、この製造方法に用いられる製造装置の構
成について説明する。図中符号50は形成すべき
プレストレストコンクリート部材Aの型枠を載せ
る基台、符号51,52はそれぞれジヤツキ35
がセツトされた支持台車、符号53,54はそれ
ぞれ定着ブロツク21を定着させる定着用台車で
あり、これら符号50ないし54によつてこの装
置の主要部材を構成している。
前記基台50は矩形状に成形され、その内部に
成形すべきプレストレストコンクリート部材Aの
型枠30が縦2列横3列並んで載置されている。
また、この基台50の周囲には基台50の周縁に
沿つて各台車51〜54を載せるレール55が敷
設され、該レール55に沿つて各台車51〜54
が摺動するように構成されている。
ジヤツキ35がセツトされた前記支持台車5
1,52にはテンシヨンロツド42が貫通する固
定ブロツク41が設けられ、また定着用台車5
3,54には定着ブロツク21を定着させる固定
ブロツク40がそれぞれ設けられている。
なお図示例では、プレストレストコンクリート
部材Aの長さ方向(第13図左右方向)に沿つて
2台の支持台車51が移動可能に配設され、か
つ、これら支持台車51には3台のジヤツキ35
がセツトされている。
また、プレストレストコンクリート部材Aの幅
方向に沿つて移動可能な支持台車52はレール5
5上に3台移動可能に配設されており、各支持台
車52上にはそれぞれ1台のジヤツキ35がセツ
トされている。
そして、前記支持台車51,52上のジヤツキ
35を制御することにより、プレストレストコン
クリート部材Aの長さ方向(第13図左右方向)
および幅方向(第13図上下方向)にそれぞれ延
在する軸筋2a,2bに引張力を与えるようにな
つている。
なお図示例では、各定着ブロツク21はその並
列方向に延在する軸筋2cによつて連結されてお
り、ジヤツキ35によつて軸筋2a,2bに引張
力を与えた際に生じる軸筋2a,2bの延びに追
随して各台車51〜54が移動するように配慮さ
れている。なお、実験結果によれば、ガラス繊維
40%、ビニルエステル60%で断面積1cm2格子状
補強筋2を形成し、プレストレスの導入応力を
1000Kg/cm2としたところ、補強筋2の伸び率は
0.4%(1mあたり4mm)であつた。
このように構成された製造装置を用いてプレス
トレストコンクリート部材Aを製造するには、ま
ず、基台50上に配設される大きさの格子状補強
筋2を成形し、各軸筋2a,2bの両端部に定着
ブロツク21を設けておく。また、基台50上に
は型枠30を配置しておく。次いで、第13図に
示すように、前記型枠30を一様に貫通するよう
に前記格子状補強筋2をセツトする。このセツト
は、各定着ブロツク21を支持台車51,52の
固定ブロツク41および定着用台車53,54の
固定ブロツク40にそれぞれ定着することにより
行う。
このようにして格子状補強筋2をセツトしたな
らば、支持台車51,52上の各ジヤツキ35を
操作して、軸筋2a,2bに引張力を与え、型枠
30内にコンクリートを打設し、このコンクリー
トが所要の圧縮強さに達したら、ジヤツキ35を
緩めた後で軸筋2a,2bを各型枠30間からそ
れぞれ切断する。そして、各型枠30を取り除
き、端面の仕上げを行えば、格子状補強筋2の軸
筋2a,2bにそれぞれ引張力が与えられた2方
向プレストレストコンクリート部材が多数得られ
る。
なお、前述した実施例では、歩道橋に用いられ
るスラブに本発明方法を適用した例を説明した
が、本発明は前記実施例に限定されるものではな
い。特に、格子状補強筋2を立体的に成形し、こ
れにプレストレスを導入するようにすれば、梁ま
たは柱部材全体にプレストレスを導入することも
可能になる。
また、通常のコンクリートの代わりに型枠内に
膨張コンクリートを打設するようにすれば、プレ
ストレスは格子状補強筋2の配置された方向に導
入されるので、1方向、2方向のみならず、3次
元方向にも導入可能となる。
「発明の効果」 以上説明したように、第1発明である格子状補
強筋を用いたプレストレストコンクリート部材
は、コンクリート構造となる部分に格子状補強筋
が埋設され、かつ、前記格子状補強筋は樹脂材料
にて、結束された連続繊維よりなる繊維束が互い
に交差して格子状に成形されてなり、しかも前記
格子状補強筋の少なくとも一方向に延在する各軸
筋は引張力が与えられた状態で埋設されてなる構
成としたものであるから、コンクリート部材内で
の腐食が起こらず、耐久性、耐腐食性に優れた製
品とすることができる。また塩分等に強くさびる
ことがないため、コンクリートのかぶりを小さく
することができる。さらにプレストレスを導入す
ることによつてコンクリートのひび割れ発生荷重
が大きくなるので、コンクリートを有効に利用で
き、部材厚も小さくすることができる。さらにま
た本発明によれば、前記格子状補強筋は従来の
PC鋼材に比較して弾性係数が小さいので、コン
クリートの弾性変形、クリープや乾燥収縮が生じ
ても緊張材に与えられた引張力の減少が少なく、
コンクリートのプレストレスの損失が小さいとい
つた利点がある。
また第2発明であるこのコンクリート部材の製
造方法では、連続繊維を樹脂材料で固めて格子状
に成形した格子状補強筋の格子交差部強度が高い
ことを利用して、該補強筋に緊張力を与え、その
格子交差部を定着部とすることによりプレストレ
ストコンクリート部材を得ることができるので、
ポストテンシヨン方式のような特殊の治具を必要
とすることなく、簡単にプレストレストコンクリ
ート部材を得ることができ、その作業性の向上を
図ることができるとともに量産化をも容易に図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を説明するために示した
もので、第1図はプレストレストコンクリート部
材の平面図、第2図はその縦断面図、第3図は格
子状補強筋の一部を示す斜視図、第4図は繊維束
の直線部の断面図、第5図は繊維束どうしの交差
部の断面図、第6図は格子状補強筋の製造装置の
構造を説明するために示した概略平面図、第7図
は交差部の積層方法を示す斜視図、第8図は加圧
工程を示す断面図、第9図ないし第11図は本発
明の製造方法の一実施例を説明するために示した
もので、それぞれ平面図、第12図は本発明の製
造方法の他の実施例を説明するために示した平面
図、第13図および第14図は本発明の製造方法
の別の実施例を説明するために示したもので、第
13図は平面図、第14図は縦断面図である。 A……プレストレストコンクリート部材、1…
…コンクリート、2……格子状補強筋、2a,2
b……軸筋、3……連続繊維、3a,3b……繊
維群、4……繊維束、5……樹脂材料、10……
定盤、11……ガイド枠、12……ピン、13…
…押さえ板、20,30……型枠、21……定着
ブロツク、35……ジヤツキ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 コンクリート構造となる部分に格子状補強筋
    が埋設され、かつ、前記格子状補強筋は樹脂材料
    にて結束された連続繊維よりなる繊維束が互いに
    交差して格子状に成形されてなり、しかも前記格
    子状補強筋の少なくとも一方向に延在する各軸筋
    は引張力が与えられた状態で埋設されていること
    を特徴とする格子状補強筋を用いたプレストレス
    トコンクリート部材。 2 樹脂を含浸した連続繊維を一方向およびこれ
    に直交する他方向に互いに交差させながら張設す
    ることにより格子状の補強筋を成形する工程と、
    プレストレスを導入すべき軸筋方向の格子状補強
    筋の両端部にそれぞれコンクリートを打設して両
    端部を埋設した定着ブロツクを成形する工程と、
    前記格子状補強筋の中央部を形成すべきプレスト
    レストコンクリート部材の型枠に貫通させて配置
    する工程と、前記定着ブロツクでジヤツキの反力
    を取り該ジヤツキにより格子状補強筋の軸筋に引
    張力を与える工程と、前記型枠内にコンクリート
    を打設してこの打設コンクリートが所要の圧縮強
    さに達した後、ジヤツキを緩め、両端部の軸筋を
    定着ブロツクから切断する工程とを具備した格子
    状補強筋を用いたプレストレストコンクリート部
    材の製造方法。
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