JP2717286B2 - 4サイクルエンジンの冷却装置 - Google Patents

4サイクルエンジンの冷却装置

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JP2717286B2
JP2717286B2 JP63272512A JP27251288A JP2717286B2 JP 2717286 B2 JP2717286 B2 JP 2717286B2 JP 63272512 A JP63272512 A JP 63272512A JP 27251288 A JP27251288 A JP 27251288A JP 2717286 B2 JP2717286 B2 JP 2717286B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は4サイクルエンジンの冷却装置に係り、特
にシリンダヘッドに吸気ポートと排気ポートとのいずれ
か一方のポート側に傾斜する点火プラグ用孔部を形成
し、この点火プラグ用孔部周囲の冷却を果たす4サイク
ルエンジンの冷却装置に関する。
[従来の技術] 4サイクルエンジンの冷却装置は、エンジンのシリン
ダヘッド及びシリンダブロック内に冷却水通路を設け、
この冷却水通路内に冷却水を圧送させ、エンジンを冷却
させている。
また、前記4サイクルエンジンの冷却装置としては、
実開昭62−52220号公報に開示されるものがある。この
公報に開示されるエンジンの冷却装置においては、シリ
ンダヘッドに点火プラグ用孔部を垂直に形成するととも
に、シリンダヘッドの排気側に側方延長部によって開口
を形成し、この開口と上流側のウォータポンプとを冷却
水供給配管により連絡させ、エンジンへ冷却水を確実に
供給させ、エンジンの冷却効率の向上を図っている。
[発明が解決しようとする問題点] ところで、従来の4サイクルエンジンの冷却装置にお
いては、第5図に示す如く、点火プラグ用孔部118がシ
リンダヘッド104の垂線L1に対し排気側に傾斜、例えば1
5度程度傾斜させて設けたものがある。
この傾斜する点火プラグ用孔部118においては、排気
側における点火プラグ116周囲の冷却水通路120の断面積
が排気ポート114によって小となるものである。
つまり、第6図に示す如く、点火プラグ116の取付用
孔部118と排気ポート114間の2箇所の夫々部位の間隙W
1、W2が3mm程度となるものである。
このため、前記シリンダヘッドの鋳造時に、冷却水通
路を形成するための中子の保持が困難となり、冷却水通
路の成形不良などの不具合が生ずるという不都合があ
る。
また、たとえ前記シリンダヘッドを鋳造できても、孔
部118と排気ポート114間の2箇所の夫々部位の間隙W1、
W2部分の冷却水通路の断面積が狭いことにより、冷却水
の流通が阻害され、冷却水の循環が悪化し、冷却性能が
著しく低下し、実用上不利であるという不都合がある。
[発明の目的] そこでこの発明の目的は、上述不都合を除去するため
に、4サイクルエンジンのシリンダヘッド内に2本の吸
気ポートと2本の排気ポートとを夫々並行に設け、シリ
ンダヘッドに点火プラグ用孔部を吸気ポートと排気ポー
トとのいずれか一方のポート側に所定角度だけ傾斜させ
て設け、シリンダヘッド内の一方のポートと点火プラグ
用孔部との間に吸気ポート及び排気ポートに対して略直
交する案内通路を一体的に設け、案内通路によって冷却
水をエンジン外部に案内し、案内通路の構成が簡略であ
り、コストを低廉とし得るとともに、組み付け工数を減
少し得て、しかも鋳造の際の中子の保持を確実に果たし
得る4サイクルエンジンの冷却装置を実現するにある。
[問題点を解決するための手段] この目的を達成するためにこの発明は、冷却水がシリ
ンダヘッド内を流通しエンジンの冷却を果たす4サイク
ルエンジンの冷却装置において、シリンダヘッド内に2
本の吸気ポートと2本の排気ポートとを夫々並行に設
け、前記シリンダヘッドに点火プラグ用孔部を吸気ポー
トと排気ポートとのいずか一方のポート側に所定角度だ
け傾斜させて設け、シリンダヘッド内の一方のポートと
前記点火プラグ用孔部との間には前記吸気ポート及び排
気ポートに対して略直交し前記冷却水をエンジン外部に
案内する案内通路を一体的に設けたことを特徴とする。
[作用] 上述の如く構成したことにより、シリンダヘッドに点
火プラグ用孔部を吸気ポートと排気ポートとのいずれか
一方のポート側に所定角度だけ傾斜させて設けるととも
に、シリンダヘッド内の一方のポートと点火プラグ用孔
部との間に吸気ポート及び排気ポートに対して略直交し
冷却水をエンジン外部に案内する案内通路を一体的に設
けた際には、案内通路の構成が簡略となり、コストを低
廉とするとともに、組み付け工数を減少し、しかも鋳造
の際の中子の保持を確実に果たしている。
[実施例] 以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1〜4図はこの発明の実施例を示すものである。第
1〜4図において、2は4サイクルエンジン、4はシリ
ンダヘッド、6は吸気ポート、8は吸気弁、10は燃焼
室、12は排気弁、14は排気ポートである。そして、前記
シリンダヘッド4内に2本の吸気ポート6と2本の排気
ポート14とを夫々並行に設けている。
前記シリンダヘッド4には、第1、3図に示す如く、
吸気ポート6と排気ポート14とのいずれか一方のポート
側に所定角度だけ傾斜、例えばシリンダヘッド4の垂線
L1に対し排気側に15度程度傾斜させて点火プラグ16の取
付用孔部18を形成する。
また、前記シリンダヘッド4内には、第1図に示す如
く、図示しない各気筒を夫々包囲すべく冷却水通路20が
形成される。
前記シリンダヘッド4内の一方のポート、例えば排気
ポート14と取付用孔部18との間、つまり排気ポート14と
取付用孔部18とにより挟まれる鋭角部分には、前記吸気
ポート及び排気ポートに対して略直交し、前記冷却水通
路20からの冷却水を前記4サイクルエンジン2の外部に
案内する案内通路22を一体的に設ける。
詳述すれば、第2図に示す如く、各気筒の冷却水通路
20−1、20−2、20−3、20−4を案内通路22によって
連絡させ、この案内通路22の下流側を前記シリンダヘッ
ド4の冷却水出口通路24に連絡させて設ける。
なお符号26は前記冷却水出口通路24途中に設けたサー
モスタット(T/S)である。
次に作用について説明する。
図示しないウォータポンプによって前記4サイクルエ
ンジン2に圧送された冷却水は、4サイクルエンジン2
の各気筒を冷却した後に、シリンダヘッド4内の夫々の
冷却水通路20−1、20−2、20−3、20−4を経て、案
内通路22に至る。
そして、この案内通路22によって冷却水が冷却水出口
通路24に案内され、サーモスタット26を経て、ラジエー
タ等の所定の部位に送給されるものである。
これにより、前記案内通路22をシリンダヘッド4内に
一体的に成形したことによって案内通路22の構成が簡略
となり、コストを低廉とすることができ、経済的に有利
であるとともに、4サイクルエンジン2のシリンダヘッ
ド4の排気側を小型化でき、しかも案内通路22が別体に
形成されておらず、案内通路22の組み付け工数を減少し
得て、実用上有利である。
また、前記案内通路22によって4サイクルエンジン2
のシリンダヘッド4の冷却水の循環が良好に果たされる
ことにより、冷却効率を向上させることができる。
更に、前記シリンダヘッド4の鋳造の際に、案内通路
22によって中子の保持を確実に果たすことができること
により、鋳造作業の作業性を向上させることができると
ともに、冷却水通路20の成形不良などの不具合が生ずる
のを確実に回避できるものである。
更にまた、保守において前記シリンダヘッド4と案内
通路22との合わせ面でのシールが不要となることによ
り、リークのおそれがなく、使い勝手を向上させること
ができる。
[発明の効果] 以上詳細に説明した如くこの発明によれば、4サイク
ルエンジンのシリンダヘッド内に2本の吸気ポートと2
本の排気ポートとを夫々並行に設け、シリンダヘッドに
点火プラグ用孔部を吸気ポートと排気ポートとのいずれ
か一方のポート側に所定角度だけ傾斜させて設け、シリ
ンダヘッド内の一方のポートと点火プラグ用孔部との間
には吸気ポート及び排気ポートに対して略直交し冷却水
をエンジン外部に案内する案内通路を一体的に設けたの
で、案内通路の構成が簡略となり、コストを低廉とする
ことができ、経済的に有利であるとともに、4サイクル
エンジンを小型化し得て、しかも組み付け工数を減少し
得て、実用上有利である。また、前記案内通路によって
冷却水の循環が良好に果たされることにより、冷却効率
を向上させ得るものである。更に、前記シリンダヘッド
の鋳造の際に、案内通路によって中子の保持を確実に果
し得て、鋳造作業の作業性を向上させ得る。更にまた、
前記シリンダヘッドと案内通路との合わせ面でのシール
が不要となり、リークのおそれがなく、使い勝手を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1〜4図はこの発明の第1実施例を示し、第1図はシ
リンダヘッドのみの概略拡大断面図、第2図は4サイク
ルエンジンの概略拡大断面図、第3図はシリンダヘッド
への点火プラグの取付孔部の装着状態を示す概略拡大断
面図、第4図はシリンダヘッドの吸排気ポートを示す概
略拡大断面図である。 第5、6図はこの発明の従来技術を示し、第5図はシリ
ンダヘッドの概略拡大断面図、第6図は第5図のVI−VI
線による概略断面図である。 図において、2は4サイクルエンジン、4はシリンダヘ
ッド、6は吸気ポート、8は吸気弁、10は燃焼室、12は
排気弁、14は排気ポート、16は点火プラグ、18は孔部、
20は冷却水通路、22は案内通路、24は冷却水出口通路、
26はサーモスタット(T/S)である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷却水がシリンダヘッド内を流通しエンジ
    ンの冷却を果たす4サイクルエンジンの冷却装置におい
    て、シリンダヘッド内に2本の吸気ポートと2本の排気
    ポートとを夫々並行に設け、前記シリンダヘッドに点火
    プラグ用孔部を吸気ポートと排気ポートとのいずか一方
    のポート側に所定角度だけ傾斜させて設け、シリンダヘ
    ッド内の一方のポートと前記点火プラグ用孔部との間に
    は前記吸気ポート及び排気ポートに対して略直交し前記
    冷却水をエンジン外部に案内する案内通路を一体的に設
    けたことを特徴とする4サイクルエンジンの冷却装置。
JP63272512A 1988-10-28 1988-10-28 4サイクルエンジンの冷却装置 Expired - Lifetime JP2717286B2 (ja)

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JPH02119611A JPH02119611A (ja) 1990-05-07
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DE3412052A1 (de) * 1984-03-31 1985-10-03 Dr.Ing.H.C. F. Porsche Ag, 7000 Stuttgart Kuehlvorrichtung

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