JP2716729B2 - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、生理用ナプキン、使い捨てオムツ、失禁者
用パッド、痔用パッド、母乳パッド等の吸収性物品に関
し、更に詳しくは非肌当接面の少なくとも一部に耐久性
が極めて良好なアンチスリップズレ止め層が設けられて
いる事を特徴とする吸収性物品に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来、生理用ナプキン、使い捨てオムツ、失禁者用パ
ッド等の吸収性物品は、パルプ、吸収紙等からなる吸収
層と、防漏を目的とした防水紙又はポリエチレンフィル
ム等をラミネートした一般にポリラミ防水紙と呼ばれる
防漏シートと、表面及び外側を被覆している表面材とか
ら構成されている。
これらの吸収性物品として要求される性能は、吸収速
度と吸収保持力が高いことであり、これらの目的を達成
するため、近年では表面材の研究、又、吸収層として高
吸水性ポリマー等の応用が試みられている。本発明者ら
においても上記の考えを進め、既に吸収材(特開昭53−
55260号公報参照)及び吸収性物品(特開昭54−107191
号公報)を提案している。
この様に、吸収層の性能がいかに向上したとしても使
用中、股間でのフィット性、運動に対してもその正規な
位置よりズレ等の移動が生じた場合、その性能は全く無
意味なものとなる。このようなズレ等の移動を防止する
ためにズレ止めテープが提案されている。例えば、これ
ら吸収性物品の代表例として生理用ナプキンについて以
下説明するが、生理用ナプキンにおけるズレ止めテープ
は10数年前に初めて設置され現在に至っている。
その間、材料的には両面粘着テープ、あるいはホット
メルトタイプを用い、形状的には粘着テープの場合には
縦約10〜15mm、巾約40〜50mm、又ホットメルトの場合に
は長さ160〜190mm、巾3〜5mmに貼着又は塗布し、その
上面を離型紙で覆ったものが主として提供されてきた。
しかし、これらの従来のズレ止めテープでは使用装着
時に正規の位置を決定することが困難であり、その結果
フィット性が損なわれ違和感をもたらす原因となる。
又、基本的に股間前側と臀部側とは歩行時又は運動時の
動きが異なり、ズレ又は生理用ナプキン自体が移動する
ことになり、十分な効果が見られずしばしば経血の吸収
においてモレの原因となる。これは吸収体の性能を根本
から阻害するばかりでなく、使用者に精神的不安を与え
ることはいうまでもない。
又、ズレ止め材としてナイロン、レーヨン等の繊維を
立毛させた部位を有するものが提案されている(実開昭
50−44097、実開昭50−44098、実開昭50−44099号各公
報)。しかし、これらのものは装着時に規定の位置にセ
ットし難く、股間の複雑な形状と異なった状態でセット
され、歩行時又は運動時に横モレを生じる欠点を有して
いる。
又、同様の目的で自己非接着型のズレ止め材として、
発泡ウレタン等の発泡構造体やフロック加工布等の起毛
構造体等の接触面が比較的大きな摩擦係数を有する構造
体を用いる方法が提案されている(実開昭58−46319、
同58−105318、同59−33412号各公報)。しかし、発泡
構造体等の表面粗面体から得られるアンチスリップ効果
はさほど大きなものとは言えず、これらのみでは実使用
時において十分なズレ防止効果を期待することはできな
いため、粘着材と併用する方法が提案されている(実開
昭59−88421、同60−73522号公報)。これらにおいて
は、発泡体のゴム的な性質を利用し、接触面とのフィッ
ト性を向上させる効果に主眼をおいている。
又、フロック加工布においては、発泡体よりも高い摩
擦係数を有しているため、ズレ止め効果は十分に期待す
ることができるが、これら自身伸長性がないため装着部
位におけるフィット性が悪く、又、それらの起毛工程自
体の速度が現在のナプキン加工速度に基本的には追従が
困難であり、加工速度低下につながる問題点を有してい
る。
又、上記両者とも、これらをナプキン等と一体化させ
る為には糊剤等が必要であり、加工上及びコスト上好ま
しいものとは言えない。
この他、上記以外にも熱により膨張する微小球を含有
する発泡性被覆材料を基材上に設けることによりズレ止
め機能を付与する提案がなされている(例えば実開昭62
−119918号公報)が、特にズレ止め性能に優れ、実用に
供する事の出来る被覆材料は未だ見出されていないばか
りか、熱により膨張した微小球が実用時に破壊したり、
脱離し易い欠点があり、実用性のあるズレ止め材とは言
い難かった。
〔課題を解決するための手段〕
そこで本発明者らは、これら従来の課題を解決すべく
鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。
本発明の目的は、使用時における装着位置の決定を容
易にし、且つ使用中の種々股間の動きに対して有効なズ
レ防止力を発揮するアンチスリップ材を有する吸収性物
品を提供する事にある。
本発明はかかる目的を達成し、更に使用者に有益な吸
収性物品を提供すべくなされたものであり、具体的に
は、製造時においてあまり高度な技術が要求されず、且
つ使用時における装着位置の決定を容易にし、且つ使用
中の種々の股間の動きに対して有効なズレ防止力を発揮
するアンチスリップ材を有する吸収性物品に関するもの
である。
即ち本発明は、肌に接しない面の少なくともの一部に
ズレ止め層を設けた吸収性物品において、ズレ止め層
が、肌に接しない面上に設けられた第1層とその上に設
けられた第2層とからなり、第1層は、架橋構造を有し
かつガラス転移温度30℃以下、破断強度7〜200kg/c
m2、伸び率200%以上のポリマーバインダーと熱発泡性
ポリマービーズの発泡体とからなり、第2層はガラス転
移温度30℃以下のポリマーからなることを特徴とする吸
収性物品に係わるものである。
本発明の吸収性物品は、肌に接しない面の少なくとも
一部に、架橋構造を有しかつ上記の如き特定の物性をも
つポリマーバインダーと熱発泡性ポリマービーズとを連
続な膜状、又は不連続な模様状に施した後、該ポリマー
ビーズを加熱発泡させてズレ止め層の第1層を形成せし
め、その後、該第1層上に上記の如き特定の物性をもつ
ポリマーを再被覆してズレ止め層の第2層を形成せしめ
ることにより製造することができ、かかる本発明の吸収
性物品により、ズレ防止力が飛躍的に向上し、継続した
実使用に際しても、熱により膨張した微小球が破壊した
り、脱離する事がなく、ズレ防止力が保持され、耐久性
の極めて改良されたものとなる。
本発明のズレ止め層の第1層に使用されるポリマーバ
インダー及び第2層に使用されるポリマーとしては、上
記の物性を有するものであれば種々のものが使用可能で
あり、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)ア
クリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウ
リル等の重合体又は共重合体であるアクリル樹脂や、ス
チレン・ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシ変性SBR、
ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ブタジエンゴム(B
R)等の合成ゴムの他、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂等が挙げられる。
架橋構造を導入する方法としては、多官能化合物、金
属化合物、過酸化物等の架橋剤を用いる方法とか、活性
エネルギー線を照射する方法等、公知の方法を適宜用い
ることができる。
尚、第1層に使用するポリマーバインダーは架橋構造
が必要であるが、第2層に使用するポリマーは架橋構造
を有しても、有しなくても良い。又、ズレ防止力と粘着
性を合わせて保持させる目的で上記ポリマーバインダー
或いはポリマーとして一部粘着性を有する樹脂の使用も
有効である。
上記の樹脂は単独でも、複数の樹脂の組み合わせでも
使用することができる。これらの樹脂は水に分散したエ
マルジョンあるいは有機溶剤に溶かした溶液等の形態で
使用に供することができる。これらの形態を得るために
用いられる乳化剤、有機溶剤は一般的に知られたもので
良く、又、方法も公知の方法を用いて製作される。
本発明のズレ止め層の第1層に使用されるポリマーバ
インダー及び第2層に使用されるポリマーのガラス転移
温度を30℃以下にする目的で上記の樹脂に必要に応じ可
塑剤等を添加配合することもできる。
本発明において使用される熱発泡性ポリマービーズと
は熱可塑性樹脂で殻壁を構成し、内部にブタン、イソペ
ンタン等の低沸点化合物を内包するビーズ状物であり、
加熱により該樹脂が軟化し、且つ該低沸点化合物がガス
化・膨脹するため発泡するものを言う。使用時の形態は
いかなるものでもよいが、例えば、商品名マツモトマイ
クロスフェアー(松本油脂製薬(株)製)のように水中
分散液の形で市販されているもの等を用いることができ
る。これらの熱発泡性ポリマービーズの粒子径は製造方
法により自由にコントロールできるが、本発明の用途に
は3〜300μのものが好ましく、特に5〜200μのものが
好ましく用いられる。
また、加熱発泡させる際の発泡倍率も、ビーズの製造
方法により自由にコントロールできるが、通常2〜7倍
(直径比)である。
粒子径が3μ未満の小さなビーズは加熱発泡させても
ズレ防止性能の向上への寄与が少なく、また粒子径が30
0μより大きなビーズは加熱発泡後、摩擦により脱落し
易いので好ましくない。
本発明において、ズレ止め層の第1層に使用されるポ
リマーバインダー及び熱発泡性ポリマービーズは、両者
を混合した上で吸収性物品の肌に接しない面(非肌当接
面)上の少なくとも一部に施される。両者を混合する際
には、混合物の安定性、印刷適性、塗工適性等を向上さ
せるために増粘剤、防腐剤等を添加することも可能であ
る。
これらを吸収性物品の非肌当接面上に施した後、後に
説明するように予備乾燥及び加熱発泡処理を行うことに
より、吸収性物品の非肌当接面上の少なくとも一部に第
1層の発泡被覆層が形成される。
続いて、第1層が形成された面上にガラス転移温度30
℃以下のポリマーを施し第2層を形成する。この際、使
用されるポリマーの安定性、印刷適性、塗工適性等を向
上させるために増粘剤、防腐剤等を添加することも可能
である。その後、乾燥処理を行うことにより、吸収性物
品の非肌当接面上に、発泡被覆層である第1層及び保護
被覆層である第2層からなるズレ止め層が形成される。
本発明の特徴の一つは,ズレ止め層の第1層に用いら
れるポリマーバインダーがガラス転移温度30℃以下、破
断強度7〜200kg/cm2、伸び率200%以上の物性を有する
ことにある。更に好ましい範囲は、ガラス転移温度が0
℃以下、破断強度が10〜150kg/cm2伸び率300%以上であ
る。
ガラス転移温度が30℃を越える場合、予備乾燥温度を
相当高くすることが必要であり、該ポリマーバインダー
被膜に亀裂が生じたり、また該予備乾燥時に熱発泡性ポ
リマービーズの発泡が起こってしまい、所期の防滑性が
得られない。
また、破断強度が7kg/cm2未満の場合、摩擦力により
該ポリマーバインダー被膜が破断され易く、ポリマービ
ーズを固定化することが困難となる。一方、破断強度が
200kg/cm2を超える場合、或いは伸び率が200%未満の場
合は、該ポリマーバインダー被膜が高強度或いは剛直な
ため、摩擦力が好適に緩和されにくくなり、ポリマービ
ーズが破壊されたり、かえって滑り易くなったりし、い
ずれも好ましくない。
本発明のもう一つの特徴は、上記ポリマーバインダー
と熱発泡性ポリマービーズの発泡体とからなる第1層を
有する面上に、ガラス転移温度30℃以下、好ましくは0
℃以下のポリマーを再被覆した第2層を有することであ
る。
第2層に使用されるポリマーのガラス転移温度が30℃
を越える場合、乾燥温度を相当高くすることが必要であ
り、該ポリマー被膜に亀裂が生じたり、また、乾燥時
に、あらかじめ施した第1層に含まれている、すでに発
泡させた熱発泡性ポリマービーズの再発泡が起こってし
まい、満足のいくズレ防止性能が得られない。
また、本発明においてズレ止め層の第1層に使用され
るポリマーバインダーと熱発泡性ポリマービーズとの重
量比(固型分換算)は95対5乃至40対60が好ましく、特
に90対10乃至50対50が好ましい。上記範囲よりもポリマ
ーバインダーが多いと、ポリマービーズが発泡すること
による被膜の凹凸が少なく、ズレ防止性能が乏しくな
る。また、上記範囲よりもポリマーバインダーが少ない
とポリマービーズを固定化し、被膜の形態をとることが
難しくなり、いずれも好ましくない。
本発明において、吸収性物品の非肌当接面上に施され
るポリマーバインダーと熱発泡性ポリマービーズの発泡
体とからなる第1層の重量は、固型分重量として0.1g/m
2〜30g/m2が好ましく、更に好ましくは0.5g/m2〜20g/m2
である。
又、本発明において、第1層の上に施されるガラス転
移温度30℃以下のポリマーからなる第2層の重量は、固
型分重量として0.1g/m2〜20g/m2が好ましく、更に好ま
しくは0.5g/m2〜15g/m2である。
該ポリマーバインダーと熱発泡性ポリマービーズの混
合物、及びポリマーを吸収性物品の非肌当接面上に施す
方法としては、印刷、塗工、含浸等、どのような方法も
用い得るが、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ
印刷等の公知印刷方法や、スプレー塗工、ロール塗工、
コーター塗工等の公知塗工方法が好ましく利用できる。
本発明において、吸収性物品の非肌当接面を構成する
素材としては、例えば、ポリエチレンフィルム等をラミ
ネート加工した防水紙又は不織布の他、吸収性物品の構
成体全体を表面材で被覆する構成をとる場合には表面材
不織布等、種々のものが用いられるが、本発明はこれら
の素材に限定されるものではない事は言うまでもない。
以下、本発明を図面に基づいて更に詳細に説明する。
第1図は本発明の吸収性物品のズレ止め層の一例を示
す断面拡大図であり、ズレ止め層1は吸収性物品の非肌
当接面5上に設けられた、ポリマーバインダー2と熱発
泡性ポリマービーズの発泡体3とからなる第1層と、そ
の上に設けられた第2層4とからなる。ズレ止め層1は
必ずしも非肌当接面5の全面に設けられる必要はなく、
第2図(a)〜(h)に示す如き種々のパターン状にズ
レ止め層1を設ける事ができるが、充分なズレ防止効果
を得る為には少なくとも非肌当接面5の10%以上にズレ
止め層1が設けられている事が好ましい。
又、必要によっては、第2図(f)に示すように両面
粘着テープ6や、ホットメルト粘着剤等との併用も可能
である。
第3図には本発明の吸収性物品の種々の実施態様を示
す。第3図(A)〜(E)はそれぞれ液透過性表面材
7、吸収層8及び液不透過性の防漏シート9が種々の形
状に構成されているが、本発明はこれらのみに限定され
るものではない事は言うまでもない。
〔作用及び効果〕
本発明の吸収性物品はその非肌当接面の少なくとも一
部に大きなズレ抵抗力を有するアンチスリップ性ズレ止
め層が設けられているので、装着時において、それが接
するショーツ等に対して有効に接触し、その大きな摩擦
抵抗力がズレを有効に防止する。又、同時にこのズレ防
止作用は従来の方法とは異なり、非接着性のものである
ため、不幸にもその使用時に本来の正常な形状に装着さ
れなかった場合でも、糊同志が接着し、正常な形状への
復帰が困難になるような従来の欠点を有さず、その股間
形状にフィットした後、先に述べたズレ防止効果が発揮
される。
また、本発明に係わるズレ止め層は低塗布量で非常に
高いズレ防止力を発揮するので、吸収性物品の非肌当接
面基台自身が持つ風合いを損なう事がなく且つコスト的
にも非常に有利である。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではな
い。
尚、以下に示す例において、ズレ防止力は次の様にし
て測定した。
<ズレ防止力の測定> (1)初期のズレ防止力 第4図に示す如くズレ防止力測定機を用い、30℃の恒
温槽において測定した。尚、第4図(a)はズレ防止力
測定機の側面図、(b)は平面図であり、10は試験片、
11は荷重、12は対象面、13は台、14は滑車である。
即ち、ズレ止め層を施した試験片10(50×180mm)の
塗布面を下に向けその上に荷重11(225g,50×150mm)を
のせ、引張り荷重(受皿10gを含め230g)をひもにかけ
引張る。1分以内にズレない時は引張り荷重を20g増し2
50gにかえ引張る。1分以内にズレない時はさらに20gず
つふやし引張りつづけ1分以内にズレた時の引張り荷重
(F)を測定した。測定は3回行い、その平均値を初期
のズレ防止力とした。この値が大きいほどズレ防止力は
大きい。
尚、対象面12としては綿(カナキン3号、JIS染色堅
牢度試験用、JIS L 0803準拠)を使用した。
(2)ズレ防止力の耐久性 ズレ止め層の耐久性を評価する目的で次の測定法を用
いた。
即ち、(1)の初期のズレ防止力測定で使用した綿布
を対象綿として、試験片の塗布面を下に向け、その上に
荷重(225g,50×150mm)をのせ一方向に150mmすばやく
移動する。この操作を10回くり返した後、これを試験片
として(1)の測定法に準じ測定を行った。
(3)ズレ量 第5図に示す如く、可動式女性腰部モデル15に第6図
のように試験サンプル16を装着させ、ショーツをはかせ
た後、50m/minに相当する速度で10分間歩行運動させ、
試験サンプル15の位置と装着時の位置を測定し、このズ
レた距離をズレ量とした。
サンプルは10点について測定しその平均値とした。
試験サンプルは第3図(A),(B)及び(D)の3
種の構成で行い、いずれにおいても吸収層8としては、
綿状パルプ2.0g、吸収紙1.2g、高吸収性ポリマー0.3gを
用いた。又、表面材7としては、20g/m2のポリオレフィ
ン系不織布(ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維/
ポリエステルの30/70の重量比)を用いた。
実施例−1 1のフラスコに水467g、コータミン86pコンク(花
王(株)製、カチオン性界面活性剤、固型分63%)9.5
g、アクリル酸2−エチルヘキシル20g及び重合開始剤と
してV−50(和光純薬工業(株)製)0.1gを仕込み、窒
素置換をしながら60℃に昇温した。重合開始とともに、
更に、アクリル酸2−エチルヘキシル172gと架橋剤とし
てN−メチロールアクリルアミド6gとイタコン酸2gを1
時間にわたり添加した。
その後、60℃で6時間熟成し、固型分30%の自己架橋
性アクリルエマルションを得た。このもののガラス転移
温度は−65℃であった。
このエマルション23.3g、熱発泡性ポリマービーズ
(商品名:マツモトマイクロスフェアーF−50、固型分
71%、平均粒子径17μ、松本油脂製薬(株)製)4.2g、
水39.1gを200mlビーカーにとりホモミキサーにて10分間
混合し、混合物(A)を得た。
ステンレス製400メッシュスクリーンにて混合物
(A)の固型分が3g/m2となるよう、ポリエチレン−ポ
リプロピレン複合繊維とポリプロピレンとからなる不織
布(坪量20g/m2)にハイミラン(三井ポリケミカル
(株)社製)をラミネート(坪量20g/m2、以下の実施例
4,5以外は同じ坪量)したシートの不織布面に塗工し
た。塗工後80℃の温度で2分間熱風乾燥した後、110℃
の温度で2分間加熱発泡処理し、第1層を施したシート
(a)を得た。
別の1のフラスコに水467g、エマルゲン920(花王
(株)製、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル)8g、アクリル酸ブチル20g及び重合開始剤としてV
−50 0.1gを仕込み、窒素置換をしながら60℃に昇温し
た。重合開始とともに、更にアクリル酸ブチル170gとア
クリル酸10gを1時間にわたり滴下した後、60℃で6時
間熟成した。冷却後、架橋剤として水酸化マグネシウム
2.7gを添加、混合し、固型分30%の金属架橋型アクリル
エマルションを得た。このもののガラス転移温度は−45
℃であった。
このエマルションをイオン交換水で3倍に希釈し、ス
テンレス製300メッシュスクリーンにて、固型分が1.5g/
m2となるよう上記シート(a)に塗工した。塗工後、80
℃の温度で2分間熱風乾燥し、第2層を施したシートを
得た。
この様にしてズレ防止層を設置したシートを非肌当接
面側の防漏シートとして用いて、第3図(A)に示す如
き構成の試験サンプルを得た。
得られた試験サンプルのズレ防止力の評価結果を表−
1に示す。
実施例−2〜7 熱発泡性ポリマービーズとしてマツモトマイクロスフ
ェアーF−30を用い、非肌当接面基台、ズレ止め層の第
1層に用いられるポリマーバインダー、第2層に用いら
れるポリマー、塗布量、塗布パターン、構成方法を表−
1に示す如く種々変え、実施例−1と同様に本発明品を
得た。
これらのズレ防止力の評価結果を表−1に示す。
比較例1〜3 比較品としてズレ止め層を有しないもの、第2層が設
置されてないもの及び両面粘着テープ(15×80mm)を幅
方向中央部に縦長に設置したものについても同様にズレ
防止力を評価し、表−1に示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の吸収性物品のズレ止め層の一例を示す
断面拡大図、第2図は本発明の吸収性物品の非肌当接面
におけるズレ止め層のパターンを示す図、第3図は本発
明の吸収性物品の種々の実施態様を示す略示断面図、第
4図はズレ防止力測定機の略示図であり、(a)は測面
図、(b)は平面図である。第5図は可動式女性腰部モ
デルの斜視図、第6図は可動式女性腰部モデルに試験片
を装着した状態を示す斜視図である。 1:ズレ止め層 2:第1層のポリマーバインダー 3:熱発泡性ポリマービーズの発泡体 4:第2層 5:非肌当接面 6:両面粘着テープ 7:液透過性表面材 8:吸収層 9:液不透過性防漏シート 10:試験片 11:荷重 12:対象面 13:台 14:滑車 15:可動式女性腰部モデル 16:試験サンプル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−117754(JP,A) 特開 昭63−73959(JP,A) 特開 平1−244753(JP,A) 実開 昭62−119918(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】肌に接しない面の少なくとも一部にズレ止
    め層を設けた吸収性物品において、ズレ止め層が、肌に
    接しない面上に設けられた第1層とその上に設けられた
    第2層とからなり、第1層は、架橋構造を有しかつガラ
    ス転移温度30℃以下、破断強度7〜200kg/cm2、伸び率2
    00%以上のポリマーバインダーと熱発泡性ポリマービー
    ズの発泡体とからなり、第2層はガラス転移温度30℃以
    下のポリマーからなることを特徴とする吸収性物品。
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