JP2715457B2 - 動圧形すべり軸受の製造方法 - Google Patents

動圧形すべり軸受の製造方法

Info

Publication number
JP2715457B2
JP2715457B2 JP63203907A JP20390788A JP2715457B2 JP 2715457 B2 JP2715457 B2 JP 2715457B2 JP 63203907 A JP63203907 A JP 63203907A JP 20390788 A JP20390788 A JP 20390788A JP 2715457 B2 JP2715457 B2 JP 2715457B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dynamic pressure
cylinder
outer cylinder
adhesive
thermosetting resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63203907A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0257715A (ja
Inventor
敏巳 高城
博美 杉
拡光 浅井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP63203907A priority Critical patent/JP2715457B2/ja
Publication of JPH0257715A publication Critical patent/JPH0257715A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2715457B2 publication Critical patent/JP2715457B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は事務用機器、音響機器、測定機器等に使用
される動圧形すべり軸受の製造方法に関する。
〔従来の技術〕 ホットメルトタイプの接着剤を内径面に固着した金属
製の外筒体を、動圧発生用みぞの形状に対応する突状な
外周面に配列された内型の外周に配設し、この内型と外
筒体に固着された接着剤との間の環状空間に加熱溶融し
た熱可塑性樹脂を注入する。注入した熱可塑性樹脂は温
度が多少下がると固化して内筒体となり、この内筒体は
接着剤によって外筒体に固着する。内筒体が固化した後
に、内筒体と外筒体とが一体になった動圧形すべり軸受
と内型とを軸方向に分離する。
〔発明が解決しようとする課題〕
動圧形すべり軸受と内型との軸方向の分離時における
動圧形すべり軸受の温度はある程度高いのでホットメル
トタイプの接着剤の温度も同じ位に高い。ホットメルト
タイプの接着剤は温度が高いので軟化状態にあり、外筒
体と内筒体との接着強度が弱いので動圧形すべり軸受と
内型との軸方向の分離時に、内筒体は内型に追随して変
形するので内筒体の成形精度が悪い。
この発明は内筒体の成形精度が良好な動圧形すべり軸
受の製造方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明の動圧形すべり軸受の製造方法は、加熱硬化
型接着剤を内周面に固着した金属製の外筒体を、動圧発
生用みぞの形状に対応する突条が外周面に配列された内
型の外周に配設し、この内型と外筒体に固着された加熱
硬化型接着剤との間の環状空間に加熱溶融した熱硬化性
樹脂を注入する。熱硬化性樹脂は加熱硬化型接着剤との
間に生ずる硬化反応によって外筒体に強固に固着して内
筒体となり、この内筒体と外筒体とが一体になった動圧
形すべり軸受と、内型とを軸方向に分離する。
〔実施例〕
次にこの発明の実施例を図面に基いて説明する。第1
図において、環状の下型1の内周面に嵌合して軸状の内
型3が配設され、この内型3は下型1より上方の部分の
外周面に、非対称のヘリングボーンの動圧発生用みぞの
形状に対応する微少の高さの突条5を上下に二列有して
いる。前記内型3の上面は平面状であって中心部が凹球
面状であり、この内型3の上面の凹球面状の中心部には
テーパピン7が埋め込まれて内型3と一体になってい
る。前記テーパピン7は上部が下部より小径であり、ま
た内型3の外周に配設した金属製の外筒体9を下型1の
上面に置いている。前記外筒体9の外周面の上部は外方
に広がるフランジ11を有し、また外筒体9はアルミニウ
ム等の金属製である。前記フランジ11上に上型12を配設
し、また外筒体9の内周面に加熱硬化型接着剤13を20〜
40μmの厚さで固着している。前記加熱硬化型接着剤13
としてはエポキシ系やポリイミド系やポリベンズイミタ
ゾール系接着剤があり、また加熱硬化型接着剤13には硬
化剤を適宜量添加して後述する熱硬化性樹脂の硬化時間
に見合った加熱硬化型接着剤13の硬化時間とし、外筒体
9と熱硬化性樹脂との接着強度を高めることが好まし
い。次に、140〜180℃に調節した内型3と、外筒体9に
固着された加熱硬化型接着剤13との間の環状空間に加熱
溶融したフェノール変性エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂
を射出圧力300〜600kg/cm2で注入すると、熱硬化性樹脂
は加熱硬化型接着剤13との間に生ずる硬化反応によって
外筒体9に強固に固着して内筒体15となる。例えば、加
熱硬化型接着剤13としてエポキシ系接着剤を使用しそし
て熱硬化性樹脂としてフェノール変性エポキシ樹脂を使
用すると、接着剤と樹脂との間にエポキシ基の開環重合
反応が起こり、接着剤と樹脂とは強固に接着するので樹
脂と外筒体9とは強固に接着される。前記加熱硬化型接
着剤13と熱硬化性樹脂とはいずれも高温時に硬化が促進
される。硬化時間3〜6分で成形した後に、上型12を上
方に移動すると、熱硬化性樹脂は上型12とテーパピン7
との最短距離の個所が切断される。そして、フランジ11
の下方に配設したエジェクタピン17によってフランジ11
を上方に少し移動すると、外筒9と一体になっている内
筒体15と、テーパピン7との間にすきまが生じ、このす
きまから内型3の上面と内筒体15との間に空気が流入す
るので、内型3の上端面と内筒体15との間が真空になる
ことが防止される。フランジ11を上方に押し続けると、
有底の円筒体の内筒体15と貫通孔を有する外筒体9とが
一体になった動圧形すべり軸受と、内型3とが軸方向に
分離する。
第2図は第1図に示す方法で成形された動圧形すべり
軸受であるが、内径面に設けた円筒状のラジアル軸受面
21には非対称のヘリングボーンの動圧発生用みぞ23が上
下に二列設けられ、底面に設けた平面状のスラスト軸受
面25の中心部は凸球面状になっている。スラスト軸受面
25の中心部にテーパの貫通した小孔27が設けてあり、こ
の小孔27は、軸29のラジアル軸受面27への挿入を容易に
し、また動圧形すべり軸受の回転時に動圧形すべり軸受
の軸29に対する浮上量を微少量に保つ。なお、スラスト
軸受面25には中心部以外の個所にスラスト軸受面25の成
形時にスパイラル状、ヘリングボーン状等の動圧発生用
みぞが設けられても良い。
第3図はこの発明の他の実施例に使用する成形装置で
あるが、内径3はテーパピンを有していない。また、内
型3は対称のヘリングボーンの動圧発生用みぞの形状に
対応する微少の高さの突条5を上下に二列有し、また図
示されてないが内型3の上面は平面状であって中心部が
凹球面状である。なお、スラスト軸受面25にはスラスト
軸受面25の成形時にスパイラル状、ヘリングボーン状等
の動圧発生用みぞが設けられても良い。
なお、外筒体9としてアルミニウム、内筒体15として
エポキシ樹脂、加熱硬化型接着剤としてエポキシ系接着
剤をそれぞれ使用したことの発明の方法で製造された動
圧形すべり軸受の寸法精度と、外筒体としてアルミニウ
ム、内筒体として炭素繊維20%及びPTFE 10%入りのナ
イロン12、接着剤としてホットメルトタイプの接着剤を
それぞれ使用した従来の動圧形すべり軸受の寸法精度と
を第1表に示す。この発明の方法で製造された動圧形す
べり軸受と従来の動圧形すべり軸受との寸法はいずれも
内径20mm、円筒状孔31の深さ35mm、内筒体の厚さ1mm、
外筒体の厚さ1mmとした。内径真円度は円筒状孔31の下
端32からの深さが5mm、17mm、及び30mmの個所をそれぞ
れ測定した。
なお、この発明の方法で製造された発明品及び従来品
にはいずれも小孔27を設けていない。
従来品において、円筒状孔の下端32からの深さが深い
ほど内径真円度が良くないのは、成形後に動圧形すべり
軸受と内型とを軸方向に分離する時に、内型の上端面と
内筒体との間に真空が生ずるからであり、また内筒体と
外筒体との接着強度が弱いからであると推測される。
第4図はこの発明の他の実施例に使用する成形装置で
あるが、上型12は上型12の下面に埋め込んだテーパピン
7と一体になっている。この方法によって製造された動
圧形すべり軸受はテーパピン7によって成形された小孔
27が軸の円筒状孔31への挿入を容易にし、また、軸の円
筒状孔31への挿入時にラジアル軸受面21及びスラスト軸
受面25へ塗付した潤滑剤のうちの余分な潤滑剤を外部へ
排出する。なお、円筒状孔31内に軸を挿入した後は、小
孔27にゴム、合成樹脂等からなる部材を圧入して潤滑剤
洩れを防止して使用する。
第5図は、上型12の上に配設した支持部材33がテーパ
ピン7と一体であり、上型12とテーパピン7とを上に上
げた後に外筒体9を上に上げる。また、外筒体9の上面
には周みぞ35が設けられ、この周みぞ35内に注入した熱
硬化性樹脂と外筒体9の内周に位置する熱硬化性樹脂と
が一体になっているので内筒体15は外筒体9により強固
に固定される。また、この方法によって製造される動圧
形すべり軸受はテーパピン7によって成形された小孔に
潤滑剤を入れた後に小孔に適宜の部材を圧入して密封す
ると、小孔は潤滑剤溜めとしての機能を営むので潤滑剤
不足を緩和できる。また、小孔は円筒状孔31への軸の挿
入時に余分の潤滑剤を外部に流出する作用も行う。
また、第6図では内型3がスリーブ状の第一の内型37
と第一の内型37の内周面に嵌合する軸状の第二の内型39
とから構成されている。従って、動圧形すべり軸受の成
形後に上型12を上に上げ、そして第二の内型39を下方に
移動すると第一の内型37と第二の内型39との間にすきま
が生じ、エジェクタピン17によって外筒体9を上方に移
動した時に、内型3と内筒体15との間が真空となること
はない。
第7図はこの発明の他の実施例に使用する成形装置で
あるが、内型3の上端部は内型3の他の個所より僅かに
小径の小径部41である。外筒体9を内型3に挿入する前
に、内型3の上端面に内筒体15とは異種材料のフッ素系
樹脂等の摺動性の良いシート部材43を置く。前記シート
部材43はラジアル軸受面21より小径であるが小径部41よ
り大径であり、このシート部材43の上面にエポキシ系接
着剤等の加熱硬化型接着剤13を塗付しておく。次に、内
型3の外周に外筒体9を配設して外筒体9と内型3との
間に熱硬化性樹脂を注入すると、注入された熱硬化性樹
脂はシート部材43の外周部を軸方向にはさんでシート部
材43と一体になって成形される。このようにすると、シ
ート部材43は熱硬化性樹脂と強く固着し、またシート部
材43は熱硬化性樹脂より摺動性が良いので動圧形すべり
軸受としての使用中におけるスラスト軸受面25の損傷が
少ないと共に低トルクである。なお、シート部材43の下
面即ちスラスト軸受面25には動圧発生用みぞが設けられ
ていても良い。
また、シート部材43の上面にみぞを設けると、シート
部材43は熱硬化性樹脂とより強く固着する。
第8図はこの発明の他の実施例によって製造された動
圧形すべり軸受であるが、動圧形すべり軸受を成形した
後に、円筒状孔31の底面に、下面に接着剤を塗付したPT
FE系樹脂の摺動性の良いシート部材43を押圧して接着し
ている。
第7図及び第8図に示す実施例ではシート部材43が良
好な摺動性を有するので内筒体15の材料である熱硬化性
樹脂を成形精度重視で選定できる。
なお、外筒体9の金属材料と内筒体15の熱硬化性樹脂
と軸29の金属材料との熱膨脹係数を適宜選定して組合わ
せることにより、周囲温度が変化しても内筒体15と軸29
との間のラジアル軸受すきまをほぼ一定にできる。
しかし、樹脂は高温において真円度や円筒度の形状が
くずれやすくて軸29と内筒体15とが接触する危険があ
る。それゆえに、ラジアル軸受すきまは高温になるにつ
れて僅かに大きくなる方が好ましい。
〔発明の効果〕
この発明の動圧形すべり軸受の製造方法によると、外
筒体9と内筒体15との接着力が強いので内筒体15の精度
が良好であるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例に使用する動圧形すべり軸
受の成形装置の断面図、第2図は第1図に示す装置によ
って成形された動圧形すべり軸受の断面図、第3図ない
し第7図はこの発明の他の実施例に使用する動圧形すべ
り軸受の成形装置の断面図、第8図はこの発明の他の実
施例によって製造された動圧形すべり軸受の断面図であ
る。 図中、3は内型、5は突条、、9は外筒体、13は加熱硬
化型接着剤、15は内筒体、23は動圧発生用みぞである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱硬化型接着剤を内周面に固着した金属
    製の外筒体を、動圧発生用みぞの形状に対応する突条が
    外周面に配列された内型の外周に配設し、該内型と外筒
    体に固着された加熱硬化型接着剤との間の環状空間に加
    熱溶融した熱硬化性樹脂を注入し、該熱硬化性樹脂は加
    熱硬化型接着剤との間に生ずる硬化反応によって外筒体
    に強固に固着して内筒体となり、該内筒体と外筒体とが
    一体になった動圧形すべり軸受と、内型とを軸方向に分
    離する動圧形すべり軸受の製造方法。
JP63203907A 1988-08-18 1988-08-18 動圧形すべり軸受の製造方法 Expired - Lifetime JP2715457B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63203907A JP2715457B2 (ja) 1988-08-18 1988-08-18 動圧形すべり軸受の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63203907A JP2715457B2 (ja) 1988-08-18 1988-08-18 動圧形すべり軸受の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0257715A JPH0257715A (ja) 1990-02-27
JP2715457B2 true JP2715457B2 (ja) 1998-02-18

Family

ID=16481674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63203907A Expired - Lifetime JP2715457B2 (ja) 1988-08-18 1988-08-18 動圧形すべり軸受の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2715457B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55109823A (en) * 1979-02-13 1980-08-23 Fudo Kagaku Kogyo Kk Slide unit and its manufacturing method
JPS6136516A (ja) * 1984-07-25 1986-02-21 Nippon Seiko Kk 動圧形すべり軸受の製造方法
JPS61112115U (ja) * 1984-12-26 1986-07-16

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0257715A (ja) 1990-02-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4501431A (en) Composite teflon helix seal
US6501617B1 (en) Press-fit and plastic-flow coupling of a shaft to a hub of a disk device
KR20070059012A (ko) 유체 베어링 장치 및 그 제조 방법
WO2007058351A1 (ja) 樹脂製保持器及び転がり軸受
JP4808457B2 (ja) 流体軸受装置およびその製造方法
JPS6412118A (en) Spherical bearing and manufacture thereof
JPS5817212A (ja) 玉継手およびその製造方法
JP2715457B2 (ja) 動圧形すべり軸受の製造方法
JP5095111B2 (ja) 流体軸受装置
US5882121A (en) Bearing sealing plate and method of mounting
JP2754769B2 (ja) 動圧みぞ付軸受の製造方法
JPH0531681B2 (ja)
JP3984091B2 (ja) 流体軸受装置およびその製造方法
JPH0571540A (ja) すべり軸受
JP2003206935A (ja) ローラ軸受リング製造方法及びローラ軸受リング
JPS62215123A (ja) すべり軸受およびその製造方法
JPS60252816A (ja) 球面軸受の製法
US3237278A (en) Bearing and method of making
JP2004019857A (ja) 樹脂軸受および樹脂軸受の製造方法
JPS633167B2 (ja)
JPH0615745A (ja) 複合材およびその製造方法
JP2001027225A (ja) 樹脂製流体動圧軸受及びスピンドルモータ
KR20040098527A (ko) 디스크 기판의 성형용 금형
JPS63203916A (ja) 動圧形すべり軸受およびその製造方法
JPS61255842A (ja) 動圧形軸受の軸受面の成形方法