JP2714849B2 - 中空糸の製造方法 - Google Patents

中空糸の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液中において微細な気泡を発生するために
用いる中空糸の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
上記中空糸は、これの外表面及び内表面が微細孔を有
する緻密な膜でできており、その中間はスポンジ状の支
持体からなる高分子製のものであり、これを液中に浸漬
した状態でこれの内側に加圧気体を供給することによ
り、外表面より気泡が発生するようになっている。
そして上記中空糸を利用して水溶液中に通常の散気器
具よりも粒径の小さい微細気泡を発生させ、曝気等を効
率よく行なう方法が特開昭53−128142号公報の「廃水処
理方法及び装置」として知られている。また中空糸モジ
ュールの改良構造として、実公昭58−32800号公報にも
開示されている。さらにこの中空糸の製造については特
開昭52−15627号公報に示されている。
これらの曝気に利用する中空糸の内、外表面の孔径に
ついては、上記特開昭53−128142号公報に開示されてい
るように、0.5μm(5000Å)程度は必要とされてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし上記中空糸の内、外表面の孔径は、中空糸が溶
融紡糸されたものであることによる制限があり、水中で
実用的な流量の気泡を発生させるためには3kg/cm2G程度
の圧力を必要とし、また最大気泡発生流量も中空糸の単
位表面積当たり1cm3/cm2・min程度とあまり多くなかっ
た。
このため、上記従来の中空中により水溶液中に実用的
な量の微細気泡を発生させようとすると、かなりの量の
中空糸を必要とし、また加圧気体(空気)の圧力も3kg/
cm2G以上必要となり、より経済的な微細気泡発生装置を
得るためには中空糸の単位表面積当たりの微細気泡発生
流量及び必要とされる加圧気体の圧力を低下させる必要
がある。
本発明は上記のことにかんがみなされたもので、水溶
液等の液中での微細気泡の発生に必要な加圧気体の圧力
を減少することができ、かつ発生気泡流量を増加させる
ことができる中空糸の製造方法を提供することを目的と
するものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、高分子材料からなるドー
プを紡糸ノズル1より凝固液中に吐出して中空糸3を乾
・湿式紡糸法にて紡糸する中空糸の製造方法において、
紡糸ノズル1からのドープを凝固液中で張力が掛らない
状態で凝固を進行させ、凝固がある程度進行した状態か
ら凝固が完了するまでの間の時期に、凝固液外で延伸操
作を施して中空糸を製造する。
上記製造方法において、凝固が完了した後に凝固液外
で再び延伸操作を施して、中空糸を製造する。
〔作 用〕
中空糸が紡糸される際にこれの凝固が完了しない半凝
固状態の時点で、凝固液外で中空糸に延伸操作を施すこ
とにより、中空糸を構成する高分子の配向状態に変化が
与えられ、中空糸表面の実質的な表面張力が低下され、
水溶液等の液中での微細気泡の発生に必要な加圧気体の
圧力が減少され、かつ発生気泡流量が増加される。
〔実 施 例〕
本発明の実施態様を図面に基づいて説明する。
実施例(1) この実施例における中空糸は通常の乾・湿式紡糸法に
よった。
すなわち、紡糸ノズル1より紡糸するドープ(中空糸
材とその溶媒)にはポリスルホンP−1700(ユニオンカ
ーバイト社製)25wt%をN−メチル−2−ピロリドン
(三菱化成社製)に溶かし、造孔材としてエチレングリ
コール(関東化学製)を5wt%添加した。紡糸ノズル1
はオリフイス内にチューブを挿入したタイプのものを用
い、チューブ内径、環状部の内、外径はそれぞれ0.5m
m、0.8mm、1.5mmである。紡糸ノズル1と凝固浴槽2と
の間の乾式距離は5cmとした。この乾式距離は特にこの
長さに限定されるものではないが、これを0cmとする
と、中空糸3の表面がかなり緻密になり、微細気泡の発
生流量が極端に低下するので好ましくない。
紡糸ノズル1における内部凝固液としては水を用い、
凝固浴槽2内にも外部凝固液として水を入れた。そして
ドープ及び内、外部凝固液の温度は20℃に調整した。
ドープを毎分4.8cm3、内部凝固液を毎分8.5cm3の流量
で供給し、紡糸ノズル1で形成された中空糸3を図に示
すように、水深1mの凝固浴槽2内に中空糸3の自重以外
の張力が掛らないで懸垂するように1次巻き取りドラム
4の回転数を調整した。このときの中空糸3の線速度は
5.1m/分だった。中空糸3は1次巻き取りドラム4に1
巻きされた後に2次巻き取りドラム5に巻き取られる。
このとき、2次巻き取りドラム5の巻き取り速度が1次
巻き取りドラム4のそれより速くなっていて、1次巻き
取りドラム4と2次巻き取りドラム5との間にある半凝
固状態、すなわち、外側から凝固を開始してから凝固が
完了するまでの間Sにおいて、中空糸3は延伸される。
2次巻き取りドラム5に巻き取られた中空糸3は流水
で充分洗浄し、水中で2日間保存した後、乾燥させて内
部の水分を除去する。
この実施例(1)では上記1次と2次の両巻き取りド
ラム4,5間で延伸する延伸率を0,10,20,30,40,50%にし
た中空糸3をそれぞれ作成した。そしてこの各中空糸3
に供給した加圧空気の圧力と単位面積当たりに発生した
微細気泡流量の関係、すなわち、凝固・乾燥後の延伸率
と微細気泡水量(cm3/cm2・min)の関係を第1表に示
す。
実施例(2) 上記実施例(1)において、半凝固状態での延伸率を
20%施して紡糸した中空糸3を洗浄し、水中に2日間保
存した後、乾燥させて内部の水分を除去したから再度延
伸を施して気泡発生流量試験に供した。
このとき、乾燥後の延伸率を0,10,20,30,40,50%とし
た。各延伸率の中空糸3に供給した加圧空気の圧力と単
位面積当たりに発生した微細気泡流量の関係、すなわ
ち、凝固・乾燥後の延伸率と微細気泡流量(cm3/cm2・m
in)の関係を第2表に示す。
なおこの実施例(2)における乾燥後での延伸率が0
%のものの各加圧空気圧力における試験結果は、実施例
(1)における延伸率20%のものと本来同じであるはず
であるが、両者の数値は試験誤差で一致しなかった。
比較例(1) 2次巻き取りドラム5の速度を1次巻き取りドラム4
と同一にして紡糸過程での延伸操作を全く実施しなかっ
た以外は、上記実施例(2)と全く同一の条件で紡糸し
た。これのサンプルを凝固・乾燥後、延伸して試験した
結果である凝固・乾燥後の延伸率と微細気泡流量(cm3/
cm2・min)を第3表に示す。この場合、延伸率30%以上
では中空糸3がきれ易いため、延伸率0%、10%、20%
についてのみ測定した。
比較例(2) 1次巻き取りドラム4の速度を実施例(2)より20%
増加させ、ノズル出口付近の凝固開始時点から延伸作用
を施す以外は実施例(2)と全く同様の条件で凝固・乾
燥後、延伸して試験をした。その結果である凝固・乾燥
後の延伸率と微細気泡流量(cm3/cm2・min)の関係を第
3表に示す。この場合も、比較例(2)と同様に延伸率
30%以上では中空糸3が切断され易かったため20%まで
について測定した。
上記実施例及び比較例の結果において、比較例
(1)、(2)に対して実施例(1)、(2)にて製造
した中空糸3は低い加圧空気圧力においても微細気泡流
量を得ることができた。
これは、中空糸が凝固が完了しない半凝固状態で延伸
されることにより、中空糸を構成する高分子の配向状態
に変化が与えられ、中空糸3の表面の実質的な表面張力
が低下することによるもので、これにより水溶液等の液
中での微細気泡の発生に必要な加圧気体の圧力が減少さ
れ、かつ発生気泡流量が増加される。
〔発明の効果〕
本発明によれば、高分子材料からなる中空糸3の乾・
湿式紡糸工程で紡糸ノズル1からのドープを凝固液中で
張力が掛らない状態で凝固を進行させ、凝固がある程度
進行した状態から凝固が完了するまでの間の時期に、凝
固液外で延伸操作を施すことにより、及び凝固・乾燥後
に凝固液外で再び延伸操作を施すことにより、水溶液等
の液中での微細気泡発生流量を増大させることができる
中空糸を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施態様を示す説明図である。 1は紡糸ノズル、2は凝固浴槽、3は中空糸、4,5は1
次、2次の巻き取りドラム。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子材料からなるドープを紡糸ノズル1
    より凝固液中に吐出して中空糸3を乾・湿式紡糸法にて
    紡糸する中空糸の製造方法において、 紡糸ノズル1からのドープを凝固液中で張力が掛らない
    状態で凝固を進行させ、凝固がある程度進行した状態か
    ら凝固が完了するまでの間の時期に、凝固液外で延伸操
    作を施すことを特徴とする中空糸の製造方法。
  2. 【請求項2】上記請求項1記載の中空糸の製造方法にお
    いて、凝固が完了した後に凝固液外で再び延伸操作を施
    すことを特徴とする中空糸の製造方法。
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