JP2714815B2

JP2714815B2 - 流量制御装置

Info

Publication number: JP2714815B2
Application number: JP63128233A
Authority: JP
Inventors: 博明西山; 牧人加藤; 晴雄中塚
Original assignee: 株式会社芝浦製作所
Priority date: 1988-05-27
Filing date: 1988-05-27
Publication date: 1998-02-16
Anticipated expiration: 2013-02-16
Also published as: JPH01299382A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、流路に弁座と弁とを備えて流路の流量制御
を行う流量制御装置に関する。

［従来の技術］流路に弁座と弁とを備えて流路の流量制御を行う流量
制御装置は、ソレノイドで弁を動作させると簡単な構造
で電気的に動作を行わせることができるが、単純な開閉
動作になるため、流量の調整を要する場合は、弁の動作
を複数段階の動作に構成しなければならない。

また、この様な流量制御装置は、空調機器の冷媒の流
路に採用される等、多用途であり、電気的に制御できる
ことと、簡単な構成で故障がなく動作が確実なものが望
まれるそして、従来のこの種流量制御装置を第２図において
説明すると、第２図は、従来の流量制御装置の縦断面図
であり、空調機器の冷媒などが流れる流路１に弁座２が
備えられ、この弁座２を開閉動作する弁３が備えられて
おり、この弁３には、ステッピングモータ４で駆動され
る動作機構５が備えられている。

そして、動作機構５は、ステッピングモータ４の固定
子６の内周側に回転子７が備えられており、この回転子
７が回転することによって弁３が上下動するように構成
されている。

弁３の上下動作は、流路１側に固定されるネジ機構8a
と回転子７側に備えられるネジ機構8bとの螺合によって
なされ、回転子７が回転すると流路１側に固定されたネ
ジ機構8aに対して回転子７が上下動し、回転子７と一体
に弁３を上下動するように構成されている。

そして、回転子７は、ピン９が備えられており、この
ピン９がスプリング10aに沿って回動するスプリング10b
に衝突し、スプリング10bを回転させる。

さらに、スプリング10bがスプリング10aに沿って回転
するとスプリング10aの上下端部で回転しなくなるよう
に構成されており、回転子７は、およそ５回転で回転が
規制されるように構成されている。

回転子７は、ステッピングモータ４であるから固定子
６の入力パルス数で回転方向へ一定角度毎進むため、固
定子６の入力パルス数で回転子７の回転を制御し、結果
として弁３の上下動を制御することができるものであ
る。

また、弁３には、回転子７との間にスプリング11が介
在されており、ストッパー12によって弁３の上昇のみ許
容するように規制され、流路１の圧力が規定値以上に上
昇すると弁３が自動的に上昇して開弁するような防爆構
造が構成されている。

「発明が解決しようとする問題点」この様な従来の構成では、ストッパー12を備えるなど
構造が複雑で製作が容易ではなく、耐久性を向上するの
に部材の加工や材質の選択を要し、複雑な構造から迅速
な動作特性が得られなかった。

本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであ
り、構造が簡単で確実な動作を容易に得ることができ、
また、動作特性の優れた流量制御装置を提供することを
目的としている。

［問題点を解決するための手段］本発明は、流路に弁座を備え、この弁座に設けた孔を
前後に進退する弁を流路の外側からステッピングモータ
で制御する流量制御装置であり、軸心及び径方向に貫通
孔が設けられた支持部材に、一端にオネジ他端に盲孔及
び径方向に貫通孔を設けた軸を嵌入し、この軸に設けた
盲孔にスプリングを挿入した後、弁をスライド自在に装
着し、かつ、支持部材と軸に貫通されたピン状の突起一
端を弁の外周に形成した凹部に遊嵌させ、かつ、前記支
持部材の外周に永久磁石を固定した構成の回転子と、ス
テータコアと絶縁体とステータコイルからなる固定子
と、筒状に形成されたキャンと、軸心に貫通孔を形成
し、この孔にメネジを設けた円筒状の固定体と、軸心に
貫通孔を形成した弁の支持部材とから構成され、前記キ
ャンの外周に固定子を装着し、このキャンの内周に前記
固定体を保持させ、この固定体のネジ部に回転子の軸を
螺合させ、前記キャンの内周に保持された弁の支持部材
に、前記軸に装着された弁をスライド自在に保持するこ
とによって問題点を解決している。

［作用］回転子が回転するとその軸が固定体に螺合しているた
め、回転子が軸方向に移動することになる。このため、
軸と共に弁が動作し、回転子を回動させる固定子のパル
ス入力によって弁の動作を制御することができる。

そして、回転子の内径側の構造が簡単な構造であり、
製作上極めて都合が良い。

［実施例］本発明を図面に示された一実施例に基づいて説明する
と第１図は、本発明の一実施例による流量制御装置の縦
断面図である。

第１図において、流量制御装置は、ステッピングモー
タを構成する固定子13の内径側にキャン14が装着されて
おり、キャン14の内側では、永久磁石15を備えた回転子
16が備えられている。

そして、回転子16は、断面コ字状でアルミニウムで形
成された支持部材17を介して軸18上に永久磁石15を支持
しており、軸18は、下端の軸心に孔19が形成され棒状の
弁20が挿入されている。

さらに、孔19の内部にスプリング21が介在され、バネ
圧により弁20に反発するように構成されている。

弁20は、支持部材17からピンによって形成された突起
22が軸方向に長く形成された溝状の凹部23に嵌合され、
弁20が上方に向かって押されると弁20が突起22の規制を
受けないで上昇するように構成されている。

そして、軸18の上部は、キャン14に固定された固定体
24に螺合しており、この螺合は、軸18のネジ25が孔26の
内周面に露出するように備えられたピン27によってなさ
れているものである。

弁20は、弁の支持部材28によって支持されており、弁
の支持部材28は、キャン14の下部に固定体24と対象的に
固定されている。

この様な構成において、流量制御装置は、固定子13に
パルス信号が入力されると永久磁石15が所定角度回動
し、固定体24と軸18との螺合によって軸18が軸方向に移
動する。

したがって、弁20が動作することになり、固定子13に
対するパルス信号によって弁20は、任意に制御できるこ
とになる。

この様な構成の流量制御装置は、構造が簡単であり、
製作が容易であると共に制御特性を向上することができ
る。

すなわち、固定体24と軸18とを螺合しているため、回
転子16の内部の構造が簡単であり、製作上の都合が良く
なる。

そして、回転子16の回転が固定体24と弁の支持部材28
とで、しかも上下両端で支持されるため、固定体24と軸
18との螺合が偏在や傾斜するといったことがなく安定し
た回転が得られる。固定体24と軸18との螺合は、固定体
24に孔26が形成され、孔26の内径側へ露出するピン27が
備えられているため、固定体24に透孔を形成してピン27
を打ち込むだけで軸18のネジ25と螺合できる。

したがって簡単な構造になり、製作上の都合が良い。

勿論、この様な実施例に限定されるものではなく、固
定体24の孔26とピン27との係合に代えて固定体24にメネ
ジを形成し、軸18と螺合させても動作上同じ効果を得る
ことができる。また、固定体24を焼結合金等の成形品で
形成することも可能であり、含油メタルを形成すること
もできる。

そして、固定体24は、外径側の形状に制限がないた
め、キャン14に装着できるように構成することができ、
弁の支持部材28と同じ形状にしてキャン14の上下で回転
子16の軸受を構成している。

弁20は、常時スプリング21によって通常の流路の圧力
以上に押されているため、凹部23の上端と突起22とが当
接し、通常の流路の圧力下では軸18と一体になって作動
する。

また、軸18は、スプリング21を介して弁20を支持して
いてるが、弁20に流路からの圧力が加わった場合、スプ
リング21のバネ力に抗じて弁20が上昇することになる。

したがって、流路の圧力が異状に上昇した際、流路の
閉止を解除する安全機構を構成している。

この様な動作を得るため、弁20に形成された凹部23と
突起22とは、軸方向に遊嵌状態となっており、凹部23が
軸方向に長く形成されていることから、弁20が遊嵌状態
の範囲でスプリング21に抗じて軸18と無関係に軸方向へ
移動できるように構成されているものである。

そして、この凹部23による弁20の軸方向の移動は、弁
20がスプリング21に抗じて上昇する範囲となっている。

回転子16は、永久磁石15と軸18とを一体にするため、
支持部材17を備えているが、この支持部材17を断面コ字
状に形成して永久磁石15と軸18との一体化に必要な部分
のみで形成し、回転子16の回転に対する慣性特性を向上
している。

そして、支持部材17は、アルミニウム等の軽い材料で
形成されることにより、より特性を向上することができ
る。

また、軸18と支持部材17との連結は、突起22を形成す
るピンで行われると合理的である。回転子16は、固定体
24と軸18とが螺合関係にあり、回転によって軸方向へ移
動することになるが、キャン14によって回転子16の上下
両端に固定体24と弁の支持部材17とが備えられているた
め、軸方向の移動が制限されることになり、しかも、固
定体24と弁の支持部材28とがそれぞれキャン14に固定さ
れる丈夫なものであるから確実に移動の規制ができる。

また、キャン14の上下に固定体24と弁の支持部材28と
が装着される関係から、キャン14を密封するのに都合が
良く、本実施例の如くキャン14をカップ状に形成するこ
とによって開放された一方に弁の支持部材28を装着する
ことによってキャン14を密封することができる。

弁20は、取付け等によって生じる公差で弁座との関係
で若干軸向きに位置が変動するため、軸18と弁20との嵌
合を軸向きに遊嵌状態にしておくことで弁座の位置に適
合させることができる。この場合、弁の支持部材28と弁
20とが密着しなくとも、キャン14の内部が外部に対して
密封されていれば流路からの流体の洩れの心配はない。

［発明の効果］本発明によれば、安全機構を含む全体の構造が簡単で
あり、製作性が良く、安価にでき、制御特性の良い流量
制御装置が構成できるなど多くの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例による流量制御装置の縦断
面図である。第２図は、従来の流量制御装置の縦断面図である。 14…キャン、15…永久磁石、16…回転子、17…支持部
材、18…軸、20…弁、22…突起、23…凹部、25…ネジ、
26…孔、27…ピン。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】流路に弁座を備え、この弁座に設けた孔を
前後に進退する弁を流路の外側からステッピングモータ
で制御する流量制御装置において、軸心及び径方向に貫通孔が設けられた支持部材に、一端
にオネジ他端に盲孔及び径方向に貫通孔を設けた軸を嵌
入し、この軸に設けた盲孔にスプリングを挿入した後、
弁をスライド自在に装着し、かつ、支持部材と軸に貫通
されたピン状の突起一端を弁の外周に形成した凹部に遊
嵌させ、かつ、前記支持部材の外周に永久磁石を固定し
た構成の回転子と、ステータコアと絶縁体とステータコイルからなる固定子
と、筒状に形成されたキャンと、軸心に貫通孔を形成し、この孔にメネジを設けた円筒状
の固定体と、軸心に貫通孔を形成した弁の支持部材とから構成され、前記キャンの外周に固定子を装着し、このキャンの内周に前記固定体を保持させ、この固定体のネジ部に回転子の軸を螺合させ、前記キャンの内周に保持された弁の支持部材に、前記軸
に装着された弁をスライド自在に保持することを特徴と
する流量制御装置。