JP4224187B2 - 電動弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機、冷凍機等に組み込まれて使用される電動弁に係り、特に小型化を達成することができる電動弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の空気調和機、冷凍機等に組み込まれて使用される電動弁は、冷媒等の流体の流量を調整する機器であり、通常、弁室および弁座を備えた弁本体と、鍔状部を介して前記弁本体の上部に固着された有底円筒状のキャンとを備えており、該キャンの内側にはロータが内蔵され、前記キャンの外部には中央部に挿通孔を有するステータが外嵌されているものである。
【0003】
図8は前記したような従来の電動弁1の縦断面図を示しており、弁本体2は弁室2cと、ガイドブッシュ固定部2dと、キャン固着部2eとを備え、弁室2cには冷媒等の流体が出入する流体流出管2a、流体流入管2bが設けられるとともに、その内部には弁軸3の先端に形成された弁体3aであるニードル弁が接離する弁座2fが配設されている。
【0004】
前記ガイドブッシュ固定部2dは、弁室の上方に位置し、弁本体2とガイドブッシュ4とを固定する。該ガイドブッシュ4の内周には雌ねじ部4aが形成され、該雌ねじ部4aには弁軸ホルダ5の外周に形成された雄ねじ部5aが螺合され、雌ねじ部と雄ねじ部とによりねじ送り機構が構成されている。そして、この弁軸ホルダ5内には、下端部に弁体3aを形成している弁軸3が摺動可能に嵌挿されており、該弁軸3は弁軸ホルダ内5に縮装された圧縮コイルばね3bによって常時下方に付勢されている。
【0005】
キャン固着部2eは弁本体2の上端に位置し、内周面をかしめ固定されるとともに下端面を溶接により接合されているリング状金属板で構成され、その外周部にてキャン6の鍔状部と溶接され弁本体2にキャン6を固定している。弁軸3とロータ7との結合は、弁軸3に弁軸ホルダ5と一体成形されるスリーブ5aを外嵌させるとともに、これを永久磁石付きのロータ7に内嵌させることによって行われている。弁軸3の上端にはプッシュナット3cが圧入固定され、その鍔部が弁軸3に若干の上下動を許容してロータ7に結合している。また、弁軸3およびロータ7の上方移動の最上限は、ロータ7の上部に設けられているばね7bとキャン6の内面との接触によって行われる。弁軸ホルダ5に固定される下ストッパ4bとスリーブ5aに形成される上ストッパ5bとによりストッパ機構が構成される。
【0006】
キャン6の内部にはロータ7が内蔵され、キャン6の外部にはステータ8が外嵌されている。ステータ8の内部には上下にステータコイル8aおよびヨーク8bが格納されており、ステータコイル8aはリード線8cおよびステータ8の外周に設けられたコネクタ8dを通じて通電される。ステータコイル8aの通電によりヨーク8bが励磁されてロータ7を回転させ、ねじ送り機構により弁軸ホルダ5と弁軸3を摺動させることにより弁体3aを開閉作動させて冷媒の流量の調整を行っている。ステータ8にはコネクタのカバー8eが接着されている。
【0007】
ステータ8の下方に金属製のリング状の取付板9を固定し、この取付板9と一体に形成された回り止め片9aを、弁本体2から水平方向に突出する流体流出管2aに係合させるとともに、弁本体2とキャン6とのリング状溶接部の一辺に係合孔9bを係合させ、リング状溶接部の他辺には取付板9と一体に形成された押圧片9cを押圧させてステータ8を固定している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記した電動弁1においては、弁軸3および弁軸ホルダ5を摺動させるガイドブッシュ4の内周の雌ねじ部4aと、弁軸ホルダ5の外周の雄ねじ部5aがロータの下方に位置しており、キャン全長および弁本体の外径が大きくなって大型化するという問題点があった。そして、雌ねじ部4aと雄ねじ部5aとがロータ3の下方に位置しており、ロータが下方のねじ送り機構により回転駆動されるため、回転によりロータ3が振れやすいという問題点があった。
【0009】
また、ロータ3の回転を規制するストッパ機構は、同様にロータ3の下方に位置しているため、図7の5b,4bの外周部に空間ができデッドスペースとなっていた。また、下ストッパ4bに弁軸ホルダ5とともに回転する上ストッパ5bが係合するとロータ3が傾斜しやすいという問題点があった。
【0010】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところはキャン全長および弁本体を小型化できるとともにロータの回転が安定し、ロータがストッパ機構により規制されるときもロータが傾かず作動が安定し、低いコストで製造できる電動弁を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すべく、本発明、弁室内の弁座に弁軸によって接離する弁体で通過流量を調整する弁本体と、該弁本体に固着され前記弁体を弁座に接離させるロータを内蔵するキャンと、該キャンに外嵌され前記ロータを回転駆動するステータとを備えた電動弁において、前記弁体を弁座に接離させる駆動機構は、前記弁本体よりロータ方向に延出して固定され固定ねじ部が形成されたガイドブッシュと、前記ロータを支持し該ガイドブッシュの固定ねじ部に螺合する移動ねじ部を有する弁軸ホルダとから構成されるねじ送り機構であり、前記弁軸ホルダとロータの上端部とは支持リングを介してかしめ固定され、前記支持リングはかしめ固定部の外周に溝部を有する電動弁である
【0012】
そして、本発明、前記弁軸ホルダとロータの上端部とは支持リングを介してかしめ固定され、前記支持リングはリングの内周部に凹部を有する前記電動弁である。
【0013】
また、本発明、前記かしめ固定はスピニングかしめによって行なわれる前記電動弁で る。
【0014】
さらに、本発明、前記ねじ送り機構は前記ロータ内に位置する前記電動弁である。
【0015】
さらにまた、本発明において、前記弁軸の上端には該弁軸と前記弁軸ホルダとを連結するプッシュナットが固定され、該プッシュナットの外周に円筒状の圧縮コイルばねで構成される復帰ばねを取付け、ガイドブッシュの固定ねじ部と弁軸ホルダの移動ねじ部との螺合が外れたときに前記復帰ばねがキャン内面に当接して螺合を復帰させるように付勢、前記復帰ばねは密着巻回部を有し、該密着巻回部にてプッシュナットの外周に取付けられていると好適である。また、前記復帰ばねは一端より巻回部中心に延長形成された直線部を有し、前記復帰ばねはプッシュナットが固定された弁軸に形成されたスリットに前記直線部を挿入して取付けられていると好適である。
【0016】
このように構成された電動弁は、ねじ送り機構がロータ内に配置されているためキャン全長および弁本体の外径が小さくなり電動弁を小型化できる。ステータに通電励磁してロータを回転させると、ロータを支持駆動するねじ送り機構がロータ内に配置されているため、ロータの回転が安定してロータが回転軸に対して振れることが少ない。
【0017】
なお、ストッパ機構をロータ内に配置することにより、固定ストッパに対して移動ストッパが係合してロータが停止しても、ロータが傾いた状態で停止することが少なく、ロータを逆転させて弁口を開く場合でも安定して回転を再開することができる。固定ストッパと移動ストッパを同形にすれば、ストッパ単体で製造し、のち、送りねじ及び弁ホルダに圧入等の方法で組みつければコストダウンが達成可能になる。
【0018】
本発明は、弁軸ホルダとロータの上端部とを支持リングを介してかしめ固定し、支持リングはかしめ固定部の外周に溝部を有するように構成しているため、かしめ固定するとき支持リングに発生する応力がロータに直接作用することがなく、ロータの品質を安定させることができ、ロータの長期信頼性を向上させることができる。
【0019】
また、本発明は、上記かしめ固定としてスピニングかしめを用いることにより、かしめ加重を低減することができ、上記溝部を設けることなく、ロータ30に発生するクリープによる変形とロータ30に発生する亀裂とを防止できる。
【0020】
さらに、弁軸ホルダとロータの上端部とを支持リングを介してかしめ固定し、支持リングはその内周側に凹部を形成している構成であるため、弁軸ホルダのかしめ部分が上記凹部にくい込み、支持リング65と弁軸ホルダ32との締結力をさらに一層向上させることができる。
【0021】
弁軸の上端に固定されたプッシュナットの外周に、円筒状の圧縮コイルばねで構成される復帰ばねを取付けることによりコストダウンを達成でき、復帰ばねは密着巻回部にてプッシュナットの外周に連結されるように構成することにより、電動弁が輸送時等に反転した状態になっても復帰ばねの姿勢は安定し、脱落する虜はない。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電動弁の位置実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明に係る電動弁の一実施形態の縦断面図である。電動弁10は、弁室21内の弁座22に接離する弁体23により冷媒の通過流量を調整する弁本体20と、弁本体20に固着され弁体23を接離させるロータ30を内蔵するキャン40と、キャン40に外嵌されロータ30を回転駆動するステータ50とを備えている。ロータ30とステータ50によりステッピングモータを構成している。
【0023】
キャン40はステンレス等の非磁性の金属から形成される有底円筒状をしており、弁本体20の上部に固着されたステンレス製の鍔状板41に溶接等により固着され、内部は気密状態に保たれている。ステータ50は磁性材より構成されるヨーク51と、このヨーク51にボビン52を介して巻回される上下のステータコイル53,53とから構成され、キャン40に外嵌する嵌合穴50aが形成されている。
【0024】
ニードル弁から構成される弁体23は黄銅製の弁軸24の下端に形成されている。弁体23を弁座22に接離させる駆動機構は、弁本体20よりロータ30方向に延出して固定され固定ねじ部25が形成される筒状のガイドブッシュ26と、該ガイドブッシュ26の固定ねじ部25に螺合する移動ねじ部31を有する弁軸ホルダ32とから構成されるねじ送り機構であり、前記ねじ送り機構をロータ30内の軸方向全長の略中央部に配置している。
【0025】
このため、従来の電動弁のようにロータの下方にねじ送り機構が位置するものと比較すると、軸方向の長さおよび弁本体の外径を大幅に低減することができ、電動弁の小型化を図ることができる。固定ねじ部25はガイドブッシュ26の外周に雄ねじで構成され、移動ねじ部31は弁軸ホルダ32の内周に雌ねじで構成されている。なお、ガイドブッシュ26および弁軸ホルダ32は、ともに黄銅製の円筒状材から形成されている。
【0026】
弁軸ホルダ32はガイドブッシュ26の外側に位置する下方開口の円筒状をしており、前記のように内面に移動ねじ部31を形成してあり、弁軸ホルダ32の中心に弁軸24の上部縮径部が嵌合してプッシュナット33により連結されている。弁体23を下端に形成した弁軸24は黄銅より構成され、弁軸ホルダ32の中心に上下動可能に嵌挿されており、弁軸ホルダ32内に縮装された圧縮コイルばね34によって常時下方に付勢されている。ガイドブッシュ26の側面には弁室21とキャン40内の均圧を図る均圧孔32aが形成してある。
【0027】
弁軸24の上端に圧入固定されたプッシュナット33の外周に円筒状の圧縮コイルばねで構成される復帰ばね35を取付け、ガイドブッシュ26の固定ねじ部25と弁軸ホルダ32の移動ねじ部31との螺合が外れたときに、復帰ばね35がキャン40の内面に当接して固定ねじ部25と移動ねじ部31との螺合を復帰させるように付勢する。復帰ばね35はプッシュナット33の外周に緩く嵌合して載置した状態で取付けてもよく、またプッシュナットの外周に弾接するように取付けてもよい。
【0028】
弁本体20は黄銅等の金属から構成され、キャン40との接合は、弁本体20に溶接等により固着された鍔状板41の段差部にキャンの端部を突き合わせ溶接することにより行っている。なお、突き合わせ溶接に限らず、キャン40の端部を外周に平坦に折り曲げて鍔状部として形成し、この鍔状部と鍔状板41とをいわゆる拝み溶接により固定するようにしてもよい。
【0029】
弁軸ホルダ32とロータ30とは支持リング36を介して結合されており、支持リング36は本実施形態ではロータ30の成形時にインサートされた黄銅製の金属リングで構成されている。支持リング36の内周孔部に弁軸ホルダ32の上部突部が嵌合し、上記突部の外周をかしめ固定してロータ30、支持リング36および弁軸ホルダ32を結合している。弁本体20、弁軸24、ガイドブッシュ26、弁軸ホルダ32、支持リング36は、前記したように全て黄銅より構成し、リサイクルを考慮した構成としている。さらに、それぞれの部品は圧入・かしめで結合されているので、たとえば、弁軸ホルダ32と支持リングのかしめを除去することでロータを再利用することができる。なお、黄銅以外の金属、例えば、ステンレスを用いることができるのは勿論である。また、黄銅以外の金属、例えば、ステンレスを弁軸24のみに用いることができるのは勿論である。
【0030】
ガイドブッシュ26にはストッパ機構の一方を構成する下ストッパ体(固定ストッパ)27が固着されており、下ストッパ体27はリング状のプラスチックより構成され、上方に板状の下ストッパ片27aが突設されている。また、弁軸ホルダ32にはストッパ機構の他方を構成する上ストッパ体(移動ストッパ)37が固着されており、上ストッパ体37もリング状のプラスチックより構成され、下方に向けて板状の上ストッパ片37aが突設され前記した下ストッパ片27aと係合可能である。
【0031】
下ストッパ体27はガイドブッシュ26の外周に形成された螺旋溝部分26aに射出成形により固着され、上ストッパ体37は弁軸ホルダ32の外周に形成された螺旋溝部分32bに射出成形により固着されている。なお、下ストッパ体27、上ストッパ体37の固着は射出成形に限らず、接着や圧入等により固着してもよいのは勿論である。
【0032】
ステータ50から、ステータコイル53,53に接続された複数のリード端子54が突出しており、このリード端子に複数のリード線55が接続されたコネクタ56が連結されている。そして、コネクタ56を覆うカバー57がステータ50に溶着され、カバー57内はシリコーン樹脂又はエポキシ樹脂等の充填材58で充填されている。
【0033】
ステータ50は中心に下面開口の嵌合穴50aを有し、この嵌合穴にキャン40が嵌合し、ステータ50の下面に溶着された回り止め部材59により弁本体20およびキャン40に固定される。回り止め部材59はステータ50の突部50bを超音波ウェルダ等により押し潰すことにより固定され、弁本体20から垂直方向の流体流入管20aおよび水平方向の流体流出管20bが延出され、回り止め部材59の2つの腕部により流体流出管20bを保持することにより、ステータ50は弁本体20およびキャン40に固定される。
【0034】
前記の如く構成された電動弁10の動作について説明する。ステータコイル53,53に一方向の通電を行い励磁すると、弁本体20に固着されたガイドブッシュ26に対しロータ30および弁軸ホルダ32が回転され、ガイドブッシュ26の固定ねじ部25と弁軸ホルダ32の移動ねじ部31とのねじ送り機構により、例えば弁軸ホルダ32が下方に移動して弁体23が弁座22に着座圧接して弁口は閉じられる。
【0035】
弁口が閉じられた時点では上ストッパ体37は未だ下ストッパ体27に当接しておらず、弁体23が弁口を閉じたままロータ30および弁軸ホルダ32はさらに回転下降する。このときは弁軸24に対して弁軸ホルダ32が下降するため、圧縮コイルばね34が圧縮されることにより弁軸ホルダ32の下降力は吸収される。その後ロータ30がさらに回転して弁軸ホルダ32が下降されると、上ストッパ体37のストッパ片37aが下ストッパ体27のストッパ片27aに当接し、ステータコイル53,53に対する通電が続行されても弁軸ホルダ32の下降は強制的に停止される。
【0036】
上ストッパ体37と下ストッパ体27とから構成されるストッパ機構は、ロータ30の軸方向の全長内に配置されているので、ストッパ機構が機能しているときでもロータ30や弁軸ホルダ32が大きく傾いたりすることが少なく作動が安定し、つぎにロータ30を逆転するときでも円滑に行うことができる。
【0037】
ステータコイル53,53に他方向の通電を行い励磁すると、弁本体20に固着されたガイドブッシュ26に対しロータ30および弁軸ホルダ32が前記と逆方向に回転され、ガイドブッシュ26の固定ねじ部25と弁軸ホルダ32の移動ねじ部31とのねじ送り機構により、今度は弁軸ホルダ32が上方に移動して弁軸24の下端の弁体23が弁座22から離れて弁口が開かれ、冷媒は弁口を通過することができる。そして、ロータ30の回転量により冷媒の通過量を調整することができ、ロータの回転量はパルス数にて規制されるため正確な調整を行うことができる。
【0038】
このようにロータ30が回転し、ガイドブッシュ26の固定ねじ部25と弁軸ホルダ32の移動ねじ部31とのねじ送り機構によりロータ30、弁軸ホルダ32および弁軸24が軸方向に摺動するが、ねじ送り機構がロータ30内の特に中央部に位置し、ロータ30の支持および駆動がロータ30の全長内で行われているため、回転時にロータ30が振れることが少なく安定して回転させることができる。
【0039】
つぎに本発明の他の実施形態を説明する。図2は本発明に係る電動弁の他の実施形態の縦断面図である。この実施形態は前記した実施形態に対し、固定ストッパと移動ストッパが同形である点が異なっているのでこの点を詳細に説明し、他の実質的に同等の構成については同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
【0040】
固定ストッパである下ストッパ体60はガイドブッシュ26に固定されるリング状部から上方に突出するストッパ片を有している。また、移動ストッパである上ストッパ体61は弁軸ホルダ32から下方に突出するストッパ片を有し、下ストッパ体60と上ストッパ体61は同じ形状をしている。下ストッパ体60、上ストッパ体61はそれぞれガイドブッシュ26、弁軸ホルダ32に接着や圧入により固定したり、インサート成形により固定されるものである。この例においては、下ストッパ体60、上ストッパ体61は共通の部品として供給されるため、金型数を減らすことができるとともにコストダウンすることができる効果がある。
【0041】
図3を参照して、弁軸ホルダとロータの固定構造の他の実施形態を説明する。図3はその要部断面図であり、(a)はかしめ前の状態、(b)はかしめ後の状態を示す。弁軸ホルダ32とロータ30の上端部とはロータ30にインサート成形された支持リング65を介してかしめ固定され、支持リング65はかしめ固定部の外周に円形の溝部65aを有する。このように構成することにより、弁軸ホルダ32の上部突部をかしめて外周方向に湾曲変形させたとき支持リング65に生じる外向きの応力は溝部65aにより吸収され、ロータ30に影響を及ぼすことはなく、ロータ30がクリープにより変形したり、亀裂が生じることはない。
【0042】
なお、上記かしめ固定には、スピニングかしめを採用することにより、かしめ加重を低減することが可能となるので、ロータ30にクリープが発生し変形が生じることを防止し、ロータ30に発生する亀裂を防止できる。したがって、スピニングかしめを用いることにより、かしめ後の他の状態を示す図3(c)に示す電動弁の要部断面図に示す如く上記溝部65bは不要となる。しかも、上記スピニングかしめにより支持リング65と弁軸ホルダ32との締結力を一層向上させることができる。なお、図3(c)においては、キャン40、圧縮コイルバネ等は省略して示している。
【0043】
また、本発明では、上記実施形態に限らず上記締結力をさらに一層向上させることが可能である。即ち、支持リング65の構成を図4(a)に示す平面図の如く支持リング65の内周側に適宜の数の凹部65bを設け(図では4個設けている)、弁軸ホルダ32にスピニングかしめを実施することにより、図4(b)に示す如く弁軸ホルダ32のかしめ部(図の斜線部で示す)を上記4個の凹部にくい込ませることにより、くい込み部32aを形成することが可能となり、これにより支持リング65と弁軸ホルダ32との締結力をさらに一層向上させることができる。
【0044】
図5を参照して、弁軸ホルダとロータの固定構造のさらに他の実施形態を説明する。図5はその要部断面図である。弁軸ホルダ32とロータ30の上端部とは、中間に円周状の折曲げ部66aを有するロータ30にインサート成形された支持リング66を介して圧入固定されている。このように構成することにより、弁軸ホルダ32の上部突部をかしめて外周方向に湾曲変形させたとき支持リング66に圧入して生じる外向きの応力Fは折曲げ部66aが変形することにより吸収され、図3の実施形態と同様にロータ30に影響を及ぼすことは少なく、ロータ30がクリープにより変形したり、亀裂が生じることを防止することができる。
【0045】
図6を参照して、復帰ばねの他の実施形態を説明する。図6は復帰ばねの他の実施形態を示す電動弁の要部断面図であり、(a)は通常状態、(b)は復帰ばねが移動した状態を示す。復帰ばね67はプッシュナット33に取付けられる下部に密着巻回部67aを有している。密着巻回部67aは5巻き程度が密着されて形成され、プッシュナット33の外周に嵌合して取付けられている。このように構成することにより、電動弁10が輸送時等に反転した状態になり復帰ばね67がキャン40の内面に当接するように移動しても、復帰ばね67は密着巻回部67aによりプッシュナット33に安定してガイドされているので軸方向に移動するだけで傾いたりすることがなく、脱落することはない。
【0046】
図7を参照して、復帰ばねのさらに他の実施形態を説明する。図7は復帰ばねのさらに他の実施形態を示す電動弁の要部断面図である。復帰ばね68は一端より巻回部中心に延長形成された直線部68aを有し、復帰ばね68はプッシュナット33が固定された弁軸24の上端の中心に沿って軸方向に形成されたスリット24aに直線部68aを挿入して取付けられる。
【0047】
このように構成することにより、電動弁10が輸送時等に反転した状態になり復帰ばね68がキャン40の内面に当接するように移動しても、復帰ばね68は直線部68aがスリット24aによりガイドされるため傾いたりすることがなく、脱落することはない。
【0048】
なお、前記した各実施形態では、ガイドブッシュの固定ねじ部に雄ねじを形成し、弁軸ホルダの移動ねじ部に雌ねじを形成したが、固定ねじ部に雌ねじを形成し、移動ねじ部に雄ねじを形成するようにしてもよいのは勿論である。
【0049】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、本発明の電動弁は、全長を短くできるため電動弁を小型化できる。また、弁口を開閉させるロータの回転を安定させることができ、ロータがストッパにより規制されたときもロータが傾斜することが少なく、安定して作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動弁の一実施形態の縦断面図。
【図2】本発明に係る電動弁の他の実施形態の縦断面図。
【図3】弁軸ホルダとロータの固定構造の他の実施形態を示し、(a)はかしめ前の状態、(b)はかしめ後の状態を示す電動弁の要部断面図、(c)はかしめ後の他の状態を示す電動弁の要部断面図。
【図4】弁軸ホルダとロータの固定構造のさらに他の実施形態を示し、(a)は支持リングの構成を示す平面図、(b)は支持リングと弁軸ホルダのかしめ状態を説明する平面図。
【図5】弁軸ホルダとロータの固定構造のさらに他の実施形態を示す電動弁の要部断面図。
【図6】復帰ばねの他の実施形態を示し、(a)は通常状態、(b)は復帰ばねが移動した状態を示す電動弁の要部断面図。
【図7】復帰ばねのさらに他の実施形態を示す電動弁の要部断面図。
【図8】従来の電動弁の縦断面図。
【符号の説明】
10 電動弁
20 弁本体
21 弁室
22 弁座
23 弁体
24 弁軸
24a スリット
25 固定ねじ部
26 ガイドブッシュ
27,60 下ストッパ
30 ロータ
31 移動ねじ部
32 弁軸ホルダ
33 プッシュナット
34 圧縮コイルバネ
35,67,68 復帰ばね
36,65、66 支持リング
37,61 上ストッパ体
40 キャン
50 ステータ
65a 溝部
66a 折曲げ部
67a 密着巻回線
68a 直線部

Claims (4)

  1. 弁室内の弁座に弁軸によって接離する弁体で通過流量を調整する弁本体と、該弁本体に固着され前記弁体を弁座に接離させるロータを内蔵するキャンと、該キャンに外嵌され前記ロータを回転駆動するステータとを備えた電動弁において、
    前記弁体を弁座に接離させる駆動機構は、前記弁本体よりロータ方向に延出して固定され固定ねじ部が形成されたガイドブッシュと、前記ロータを支持し該ガイドブッシュの固定ねじ部に螺合する移動ねじ部を有する弁軸ホルダとから構成されるねじ送り機構であり、前記弁軸ホルダとロータの上端部とは支持リングを介してかしめ固定され、前記支持リングはかしめ固定部の外周に溝部を有することを特徴とする電動弁。
  2. 前記弁軸ホルダとロータの上端部とは支持リングを介してかしめ固定され、前記支持リングはリングの内周部に凹部を有することを特徴とする請求項1記載の電動弁。
  3. 前記かしめ固定はスピニングかしめによって行なわれることを特徴とする請求項2記載の電動弁。
  4. 前記ねじ送り機構は前記ロータ内に位置することを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
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