JP2710432B2 - プリンタ及びプリントヘッド - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は例えば電子写真技術を用いて所定の文字や図
形を紙等にプリントするLEDアレイプリンタに関する。

〔背景技術〕

LEDアレイプリンタは、LEDアレイプリントヘッドで発
生した光をロッドレンズアレイを介して感光ドラムに照
射し静電潜像を得、これを現像器によってトナー像に変
換現像し、転写器によって紙上に転写する構成を採用し
ている。

静電潜像の形成にあたって、感光ドラムは帯電器によ
り所定の電位に帯電されており、そこに所定のデータに
対応した光を照射する。

LEDアレイプリントヘッドは、基板上に複数個のLEDア
レイチップとこれを駆動するLEDドライバとを搭載して
構成されており、制御回路との間で所定の信号を授受す
ることにより駆動される。

LEDアレイプリントヘッドを制御する制御回路は、LED
アレイプリントヘッドとコネクタ及び接続コードを介し
て接続され、LEDアレイプリントヘッドに供給するデー
タのタイミングを制御するロジック回路と、CPUと、印
刷を制御するプログラムやデータ等を記憶しているメモ
リ、各種のモード設定を行なうスイッチアレイから構成
されている。

スイッチアレイは、例えばLEDアレイプリントヘッド
の仕様や特性のバラツキに関するパラメータ情報の設定
を行なうのに用いる。CPUはスイッチアレイのオン／オ
フを読み取り、その結果に対応してパラメータ情報を生
成し、ロジック回路を制御する。

ドット分解能を大きくし、印字品質を向上させるに
は、LEDアレイチップとして分割数が多いものを採用
し、また大きな紙にも印字可能にするには、LEDアレイ
チップの数を多くする必要があるが、そのようにすると
それだけコスト高となり、また消費電力も増大する。そ
こで実際には個々のニーズに合わせた仕様にプリンタを
構成することになる。

しかしながら多くの仕様のプリンタを個別に製造した
のではコスト高になるばかりでなく、開発期間も長くな
る。そこで基本的構成を共通にし、共通化できない部分
だけを個別に設計することになる。例えばLEDアレイプ
リントヘッドの交換と印刷制御の諸パラメータの変更を
行なうことにより、同種のプリンタにおいても異なる性
能を実現することができる。またLEDアレイプリントヘ
ッドごとにその光量等性能などの特性にバラツキがある
場合、制御回路に対して同仕様のLEDアレイプリントヘ
ッドを接続しても均一な印刷品質が得られないため、ヘ
ッドの特性のバラツキを補正する印刷が必要となる。

従来のLEDアレイプリンタは、制御回路内に設けたス
イッチアレイを用いて同種のプリンタにおける異なる性
能及び仕様の実現に対応し、またLEDアレイプリントヘ
ッドの特性のバラツキを吸収する印刷を行なっている。

しかしながら、従来、スイッチアレイのスイッチ操作
を行なうには接続されるLEDアレイプリントヘッドの仕
様や特性を知らなければならないが、LEDヘッドにこの
ような事項を直接知らせる表示はない。またプリンタの
仕様の変更や故障などによってLEDアレイプリントヘッ
ドの交換を行なう場合、新たに接続されるLEDアレイプ
リントヘッドの仕様や特性に合わせてスイッチのオン，
オフを設定し直さなければならない。

したがって従来は、プリンタの制御回路とLEDアレイ
プリントヘッドの組合せにおいてLEDアレイプリントヘ
ッドの仕様や特性に関するパラメータ情報の設定が面倒
であるとともに、設定ミスや設定忘れなどを起こす可能
性があった。制御回路内のパラメータ情報と接続された
LEDアレイプリントヘッドとが適合しない場合には、印
刷品質の劣化はもちろん、印刷そのものを保証できなく
なり、また場合によってはLEDプリントヘッドの障害に
つながるおそれもある。

本発明は、斯かる状況に鑑み、LEDアレイプリントヘ
ッドの仕様や特性に関するパラメータ情報の設定を容易
にかつ正確、確実に行なえるLEDアレイプリンタを提供
するものである。

〔発明の開示〕

本発明は、複数のLEDアレイチップを配列してなるLED
アレイプリントヘッドと、このLEDアレイプリントヘッ
ドを制御する制御回路とを具備したLEDアレイプリンタ
において、前記LEDアレイプリントヘッド内に前記LEDア
レイプリントヘッドの特性や仕様を示すデータを設定す
る設定手段を設け、前記制御回路内には前記設定手段か
らのデータを読み取り前記LEDアレイプリントヘッドの
制御に用いるデータ読み取り手段を設けたものである。

本発明の設定手段は、スイッチアレイ、ボンディング
ワイヤ、ショート線等から構成され、LEDアレイプリン
トヘッド自体に設けられている。従ってプリンタはプリ
ンタの制御回路とLEDアレイプリントヘッド相互の組合
せにおいてLEDアレイプリントヘッドの特性や仕様に対
応した印刷制御情報の設定を誤りなく確実に行うことが
でき、印刷不良や品質の悪い印刷、プリントヘッドの事
故がなくなる。

また設定手段の設定データをシリアルに読み出すよう
にすることにより、読み出しに必要な線の数を少なくす
ることができる。さらに異なる仕様のプリンタの実現が
容易となる。

〔図面の簡単な説明〕

第１図は本発明のLEDアレイプリンタの原理を表わす
ブロック図、 第２図は本発明の第１の実施例のブロック図、 第３図は本発明の第１の実施例のLEDアレイプリント
ヘッドを示す斜視図、 第４図は本発明の第２の実施例のブロック図、 第５図は本発明の第２の実施例のLEDアレイプリント
ヘッドを示す斜視図、 第６図は本発明の第３の実施例のブロック図、 第７図は第６図のタイミングチャート、 第８図は本発明の第４の実施例のブロック図、 第９図は第８図のタイミングチャート、 第10図は本発明の第５の実施例のブロック図である。

〔発明を実施するための最良の形態〕

第１図は本発明のLEDアレイプリントヘッド１の制御
原理の構成を表すブロック図であり、同図において31は
制御回路基板であり、LEDアレイプリントヘッド１に供
給するデータのタイミングを制御するロジック回路32、
上位のプリンタコントローラ38間とのデータやコマンド
の授受及びLEDアレイプリントヘッド１との間のデータ
や信号の授受と印刷動作を制御するCPU33,CPU33の制御
プログラム及びデータ等の記憶に用いるメモリ34を有し
ている。36はLEDアレイプリントヘッドへ信号を供給す
る線であり、SD,SCLK,LT,STBの各信号線、電源V_CCの供
給源、接地線等を含む。37は印刷データのビデオ信号線
であり、プリンタコントローラ38により処理、編集され
たデータをロジック回路32に供給する。本発明において
は、LEDアレイプリントヘッド１の特性や仕様を設定す
る設定手段41がLEDアレイプリントヘッド１内に設けら
れている。そして設定手段41は線42を介してCPU33に接
続されている。

電源投入時、CPU33はメモリ34に予め記憶されている
プログラムに従って、先ず設定手段41の設定内容を読み
出す。次いでCPU33は読み出したデータに基づいて対応
するパラメータをメモリ34から読み出すかあるいは演算
し、これを印刷制御情報として設定する。そしてロジッ
ク回路32を介してLEDアレイプリントヘッド１を駆動、
制御する。

設定手段41における設定は、装着されているLEDアレ
イプリントヘッド１の特性、仕様等に関してヘッドの製
造組立時に行われる。従って印刷制御情報の誤った設定
が行われるおそれはなくなる。

第２図は本発明の第１の実施例を表している。同図に
おいては設定手段41として２つのスイッチ52,53を有す
るスイッチアレイ51が用いられている。スイッチ52,53
の一方の接点は接地され、他方の接点は線42を介してCP
U33に接続されるとともに、プルアップ抵抗54,55を介し
て所定の電圧V_CCの供給源に接続されている。一方制御
基板31のメモリ34には例えば第１表に示す如きテーブル
が予め記憶されている。

スイッチ52,53のオン，オフの組み合わせにより、４
つのモードのうちのいずれか１つが設定される。従って
所定のモードに設定されたLEDアレイプリントヘッド１
のみを交換すれば、そのモードにおけるストロープ時間
がメモリ34から読み出され、自動的に設定される。

第３図は上述のLEDアレイプリントヘッド１の構成を
表わしている。11は回路基板であり、LEDアレイチップ1
2を複数個直線状に配列している。前記各チップ12は図
中矢印ａ方向に光を出射する。13はデータのシリアル／
パラレル変換回路、パラレル変換されたデータを保持す
るレジスタ、印刷タイミングゲート回路及びこのゲート
回路の出力に従ってLEDに発光駆動電流を流す駆動トラ
ンジスタから構成されるLEDドライバである。LEDアレイ
チップ12とLEDドライバはボンディングワイヤ14により
接続されている。15は電源や信号を供給する印刷回路パ
ターン、16はプリンタコントローラ38と接続するコネク
タである。LEDアレイプリントヘッド１のスイッチアレ
イ51がコネクタ16の近くに設けられ、ヘッド１の製造時
にオン，オフが設定される。したがってこのLEDアレイ
プリントヘッド１が、制御回路基板31に接続される場合
には既にこのヘッドの仕様や特性を示すデータが設定さ
れており、単に制御回路基板31とLEDアレイプリントヘ
ッド１を接続するだけでパラメータ情報が設定される。

第４図は本発明の第２の実施例を表わしている。この
実施例においてはショート線61,62により設定手段41が
構成されている。設定手段41における設定はショート線
が装着されているLEDアレイプリントヘッド１に対して
行われるのであるから、必ずしも可変である必要がな
い。そこでショート線61,62により設定を固定しておく
ことができる。従ってLEDアレイプリントヘッド１を製
造する際、第５図に示すように、ショート線61,62をコ
ネクタ16等とともにハンダ付するようにしてもよい。勿
論ショート線の代わりにボンディングワイヤを用いるこ
とができる。

このようにスイッチアレイに替えてショート線やボン
ディングワイヤを用いることにより、実装スペースをよ
り削減し、かつコストの低減を図ることが可能である。
またLEDアレイチップ等の装着時に同時に設定が行われ
るので、誤設定のおそれが殆んどなくなり、信頼性が向
上する。

第６図は本発明の第３の実施例を表している。本発明
においてはLEDアレイプリントヘッド１に、設定手段41
としてのスイッチアレイ73の他、プルアップ抵抗72等を
内蔵するパラレル／シリアル変化IC71が装着されてい
る。また制御基板31にはオアゲート75,76が設けられ、
シリアルクロック信号とラッチ信号がロジック回路32か
らだけでなく、CPU33に対応するマイクロコントローラ7
4からも出力できるようになっている。そしてLEDドライ
バ13より線SCLK,LT,GNDがパラレル／シリアル変換IC71
に接続されるとともに、パラレル／シリアル変換IC71の
出力が線RDを介してマイクロコントローラ74に入力され
るようになっている。

次に第７図を参照して設定データの読取動作を説明す
る。スイッチアレイ73の設定を読み出すときマイクロコ
ントローラ74はロジック回路32を制御する制御（Ｌ−E
N）信号（第７図（ａ））を論理１にしてその動作を禁
止させた後、ラッチ（LT）信号（第７図（ｂ））を出力
する。このラッチ信号はオアゲート76、線LT、LEDドラ
イバ13を介してバラレル／シリアル変換IC71に入力され
る。パラレル／シリアル変換IC71はラッチ信号が入力さ
れたとき、内蔵するシフトレジスタにスイッチアレイ73
からのパラレル信号をラッチする。マイクロコントロー
ラ74はラッチ終了後、さらにスイッチアレイ73のスイッ
チの数に対応した数のシリアルクロック（SCLK）信号
（第７図（ｃ））を出力する。このシリアルロック信号
はオアゲート75、線SCLK、LEDドライバ13を介してパラ
レル／シリアル変換IC71に入力される。パラレル／シリ
アル変換IC71はシリアルクロック信号が入力されたと
き、内蔵するシフトレジスタにラッチしたスイッチアレ
イ73からの設定データをシリアル信号（第７図（ｄ））
として線RDを介してマイクロコントローラ74に出力す
る。このようにしてスイッチアレイ73に設定されたデー
タを読み出した後、マイクロコントローラ74は制御（Ｌ
−EN）信号を論理０に反転する。その結果ロジック回路
32は動作可能状態になり、そこより出力されるシリアル
データ（SD）信号、シリアルロック（SCLK）信号、ラッ
チ（LT）信号、ストローブ（STB）信号が線SD,SCLK,LT,
STBに各々供給され、通常の印字動作が行われる。この
とき線RDよりマイクロコントローラ74に入力される信号
は無効データとされる。

このようにスイッチアレイ73によりパラレルに設定し
た多数のデータをシリアルデータとして読み込むように
すると、第１及び第２の実施例のように、パラレル信号
として読み取る場合に較べ、LEDアレイプリントヘッド
１の基板11におけるパターンの本数を少くし、かつ制御
回路基板31と接続するコネクタ16の設定データ読出用の
ピンの数を減少させる（線RDの１本だけにする）ことが
できる。従って実装スペースをより小さくし、コストを
より低減させることが可能になる。

第８図は本発明の第４の実施例を表している。この実
施例においてはLEDドライバ13より線SDがパラレル／シ
リアル変換IC71に接続されていると同時に、制御基板31
にオアゲート81が設けられ、シリアルデータ（SD）信号
がロジック回路32だけでなくマイクロコントローラ74か
らも出力されるようになっている。その他の構成は第３
の実施例の場合と同様である。

次にその設定データの読出動作を第９図を参照して説
明する。マイクロコントローラ74は先ず制御（Ｌ−EN）
信号（第９図（ａ））を論理１にしてロジック回路32を
非動作状態に設定した後、ラッチ（LT）信号（第９図
（ｂ））を出力する。このときシリアル／パラレル変換
IC71のシフトレジスタにスイッチアレイ73の設定がラッ
チされるのは第３の実施例の場合と同様である。

次にマイクロコントローラ74は例えば２ビットのチェ
ック用シリアルデータ（SD）信号（第９図（ｃ））を出
力すると同時に、（ｍ＋ｎ＋２）個のシリアルクロック
（SCLK）信号（第９図（ｄ））を出力する。ここに値ｍ
はLEDアレイプリントヘッド１のドット数（LED21の数）
に、値ｎはシリアル／パラレル変換IC71のビット数（ス
イッチアレイ73のスイッチの数）に、値２はチェック用
シリアルデータのビット数に、各々対応している。シリ
アルデータ（SD）信号はオアゲート81、線SD、LEDドラ
イバ13を介して、シリアルロック（SCLK）信号はオアゲ
ート75、線SCLK、LEDドライバ13を介して、各々パラレ
ル／シリアル変換IC71に入力される。その結果パラレル
／シリアル変換IC71は、入力されるシリアルロック信号
に同期して所定のデータ（RD）信号（第９図（ｅ））を
線RDを介してマイクロコントローラ74に出力する。シリ
アルクロックの数は上述したように規定されているの
で、LEDドライバ13が正しく接続されていればｍ個の次
のｎ個のシリアルクロックに同期してスイッチアレイ73
の設定データが読み出され、さらに最後の２つのシリア
ルクロックに同期して読み出されるデータがチェック用
のデータということになる。もし最後の２つのシリアル
クロックに同期してチェック用のデータが読み出されな
かった場合、LEDドライバ13が正しく接続されていない
ことになる。

このように第４の実施例においては、設定データを少
ない本数の線を介して読み出すことができると同時に、
LEDドライバ13の接続状態をテストすることができる。

第10図は本発明の第５の実施例を表している。この実
施例においてはスイッチアレイ73によりLEDのバラツキ
を補正するパラメータだけでなく、ドット分解能、１ラ
イン当りのドット数、データラインの本数（並び方）
等、LEDアレイプリントヘッド１の基本的な仕様に関す
るデータが設定される。マイクロコントローラ74は、例
えば第３の実施例における場合と同様にラッチ（LT）信
号とシリアルクロック（SCLK）信号をLEDアレイプリン
トヘッド１に送出し、スイッチアレイ73による設定を読
み取る。読み出された分解能、ドット数、データライン
の本数等のデータは双方向コマンドインタフェース91を
介してプリンタコントローラ38にも入力される。プリン
トコントローラ38はこれらのデータに対応して印字デー
タを処理する。メモリ34のテーブルには、読み取られた
分解能、ドット数、データラインの本数等に対応するシ
リアルクロック（SCLK）信号の周波数（速度）、１ライ
ン当りの時間間隔（ライン周期）等が予め記憶されてい
る。マイクロコントローラ74はシリアルクロック（SCL
K）信号の周波数と１ライン当りのその数を各々テーブ
ル又はスイッチアレイ73より読み取った値に設定する。
このシリアルクロック（SCLK）信号がプリンタコントロ
ーラ38とLEDアレイプリントヘッド１に送られる。プリ
ンタコントローラ38は入力されるシリアルクロック（SC
LK）信号に同期して印字データをデータライン92を介し
て制御回路基板31のロジック回路32に供給する。ロジッ
ク回路32は入力されたデータをさらにデータライン93を
介してLEDアレイプリントヘッド１に出力する。データ
ライン92,93の本数はスイッチアレイ73のデータに対応
して１本又は２本に設定される。シリアルクロック信号
の周波数が高く、誤動作が発生し易い場合は２本のデー
タラインを用い、各ラインに交互にデータを送出するこ
とにより見かけ上のクロック周波数が低下される。周波
数が低い場合は１本のデータラインのみが用いられる。

マイクロコントローラ74はライン周期毎にパルスを発
生し、線94を介してプリンタコントローラ38に出力す
る。プリンタコントローラ38はこの入力パルスに同期し
て１ライン毎のデータをロジック回路32に出力する。従
ってロジック回路32はこのライン周期に同期してデータ
をLEDアレイプリントヘッド１に出力する。またマイク
ロコントローラ74はこのライン周期に同期して用紙送行
系（図示せず）を制御する。

第２表はLEDアレイプリントヘッド１の仕様の例を表
している。この例においては印字する用紙の大きさから
A4（手紙）サイズのヘッドとB4サイズのヘッドに大別さ
れている。A4サイズのヘッドは５種類、B4サイズのヘッ
ドは３種類である。サイズは分解能と１ライン当りのド
ット数の組み合わせから一義的に決定されるので、サイ
ズを表す設定データは特に設ける必要がない。分解能は
240、300、400、600（ドット／インチ）の４種類がある
ので２ビットで表される。LEDアレイの最小単位の整数
倍となるドット数はA4サイズの場合４種類、B4サイズの
場合３種類ある。64ドットを１単位とする場合、ドット
数は６ビットで表わされる。データラインの本数は１本
（列）又は２本（列）であるから１ビットで表わされ
る。従ってこの実施例の場合、これらのデータを設定す
るためにスイッチアレイ73において９個のスイッチを必
要とする。

用紙の送り速度を25.4mm/秒として第２表のヘッドに
より１分間に４枚印字する場合、ライン周期とシリアル
ロック（伝送クロック）の周波数は第３表に示すように
なる。第２表及び第３表に示す如きデータをメモリ34に
記憶させておくことにより、９ビットの設定データに対
応して所定のライン周期やシリアルクロック周波数を自
動的かつ一義的に決定することができる。

尚スイッチアレイ73には例えばLED21が出力する光の
波長や、LED21の発光効率等に関するデータを設定する
ようにしてもよい。

この第５の実施例によれば、各仕様に対応して設定さ
れたLEDアレイプリントヘッド１を交換するだけで、各
仕様のLEDプリンタが構成されるので、コストを低減す
ることができる。また利用者もヘッドを交換するだけで
多種のプリンタを利用することができるので、各仕様毎
に別のプリンタを購入する場合に較べ、費用を安くする
ことができる。さらに新たな仕様のLEDアレイプリント
ヘッドを構成する場合においても、メモリ34上のソフト
ウェア（ファームウェア）のみを変更するだけでよいか
ら、開発時間を短縮することができる。

尚第３、第４及び第５の実施例におけるスイッチアレ
イ73は、ショート線、ボンディングワイヤ等に替えるこ
とも可能である。

〔産業上の利用可能性〕 以上のように、本発明に係るLEDアレイプリンタは、L
EDアレイプリントヘッド内にヘッドの仕様や特性を示す
データの設定手段を有している。従がって、ヘッドの特
性や仕様に対応した印刷制御のパラメータ情報の設定を
確実に行うことが出来るため、共通のプリンタ制御回路
に対して種々のLEDアレイプリントヘッドを組合せるLED
アレイプリンタの動作保証及び印刷品質の保証に有用で
ある。

また、プリントヘッドの変更だけで異なる仕様のプリ
ンタが容易に実現出来、種々の仕様のプリンタを簡単に
提供する場合及びプリンタの仕様を変更する場合に有用
である。

Claims (6)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の記録素子アレイチップを配列してな
   る記録素子アレイが搭載されたプリントヘッド基板と、
   該プリントヘッド基板内に設けられ、プリントヘッドの
   特性や仕様を示すデータを設定するデータ設定手段と、
   該データ設定手段から設定データを該プリントヘッド基
   板外に出力する出力部とから構成されるプリントヘッド
   と、 このプリントヘッドから分離した制御基板と、該制御基
   板に設けられ、信号線及び電源線を介して前記プリント
   ヘッドに接続する制御回路と、該制御回路内に設けら
   れ、前記データ設定手段の設定データを読み取る読み取
   り手段と、前記制御回路内に設けられ、読み取った前記
   設定データに対応する印刷制御情報を生成する手段とか
   ら構成される制御部とを備えたことを特徴とするプリン
   タ。
2. 【請求項２】前記設定手段としてスイッチアレイを用い
   た請求項１記載のプリンタ。
3. 【請求項３】前記設定手段としてショート線又はボンデ
   ィングワイヤを用いた請求項１記載のプリンタ。
4. 【請求項４】前記プリントヘッド内に前記設定手段によ
   り設定されたパラレルデータをシリアルデータに変換し
   て前記データ読み取り手段に出力するパラレル／シリア
   ル変換手段を更に設けた請求項１記載のプリンタ。
5. 【請求項５】前記設定手段は少なくとも前記記録素子ア
   レイの分解能に関するデータを設定し、前記制御回路は
   前記データから少なくともクロック周波数を決定する請
   求項１又は４記載のプリンタ。
6. 【請求項６】複数の記録素子アレイチップを配列してな
   る記録素子アレイが搭載されたプリントヘッド基板と、
   該プリントヘッド基板内に設けられ、該プリントヘッド
   の特性や仕様を示すデータを設定するデータ設定手段
   と、該データ設定手段から設定データを該プリントヘッ
   ド基板外に出力する出力部とから構成されるプリントヘ
   ッド。