JP2701039B2 - ビニルモノマーの重合方法 - Google Patents

ビニルモノマーの重合方法

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JP2701039B2
JP2701039B2 JP63075185A JP7518588A JP2701039B2 JP 2701039 B2 JP2701039 B2 JP 2701039B2 JP 63075185 A JP63075185 A JP 63075185A JP 7518588 A JP7518588 A JP 7518588A JP 2701039 B2 JP2701039 B2 JP 2701039B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ビニルモノマーの効果的な重合方法に関す
る。
〔従来の背景〕
ビニルモノマーの重合開始剤としては、従来より過酸
化物系化合物やアゾ系化合物が良く知られている。これ
らのうち、一般に、アゾ系重合開始剤は、活性が高いわ
りには比較的安定で、有機過酸化物にみられるような自
己誘導分解を起さず、正確に一次反応で分解が進行する
ためコントロールが容易である等の優れた特性を有して
おり、種種のビニルモノマーの重合に広く用いられてい
る。
一般式〔I〕 (式中、R1,R2は炭素数1〜4の低級アルキル基を表わ
し、R3は水素を表わすか又は少なくとも1個の水酸基を
もつ炭素数1〜4の低級アルキル基を表わす。)で示さ
れる水溶性アゾアミド化合物は、分子内にアミド基や水
酸基を有するため水溶性であり、水溶液重合や乳化重
合、懸濁重合等に用いられ、近時注目を集めているが、
その効果的な使用法については未だ充分な研究がなされ
ておらず、改善が望まれていた。
〔発明の目的〕
本発明は、水溶性アゾアミド化合物を重合開始剤とし
て用いたビニルモノマーのより効果的な重合方法を提供
することを目的とする。
〔発明の構成〕
上記目的を達成するため、本発明は下記の構成より成
る。
「一般式〔I〕 (式中、R1,R2は炭素数1〜4の低級アルキル基を表わ
し、R3は水素を表わすか又は少なくとも1個の水酸基を
もつ炭素数1〜4の低級アルキル基を表わす。)で示さ
れる水溶性アゾアミド化合物を重合開始剤として用い、
酸の存在下に重合させることを特徴とするビニルモノマ
ーの重合方法。」 即ち、本発明者らは、上記水溶性アゾアミド化合物を
重合開始剤として用いるビニルモノマーの効果的な重合
方法について鋭意研究の途上、酸の存在下に重合させる
ときには、その添加につれて重合活性が高くなる現象を
見出し、本発明を完成するに至った。
一般式〔I〕に示される水溶性アゾアミド化合物の置
換基R1,R2,R3に係る炭素数1〜4の低級アルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基、第二級ブチル
基、第三級ブチル基が挙げられる。
一般式〔I〕に示される水溶性アゾアミド化合物の代
表的な具体例を以下に構造式で示す。
これら一般式〔I〕で示される水溶性アゾアミド化合
物は、分子中に結晶水をもつた水和物の形で重合開始剤
としての使用に供されてもよいし、また、重合系内に於
てそのような水和物の形で存在していてもよい。
一般式〔I〕で示さるアゾアミド化合物は、市販品が
あればそれをそのまま用いればよいわけであるが、新た
にこれを合成しようとする場合には、例えば次式に従っ
て、相当するアゾエステルとアミンとを反応させること
により合成すればよい。
(式中、R′は低級アルキル基を表わし、R1,R2,R3は前
記と同じ。) 即ち、相当するアゾエステルと理論量乃至若干過剰量
の相当するアミンとメタノール、エタノール等のアルコ
ール類やジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
等の有機溶媒中、好ましくはナトリウムメトキシド,カ
リウム第三級ブトキシド等の金属アルコキシドや水素化
ナトリウム等、用いたアミンの共役塩基であるアニオン
の生成に効果的な塩基性触媒の存在下、通常0〜40℃で
4〜8時間程度反応させれば目的とするアゾアミド化合
物が容易に得られるから、このようにして合成したもの
を重合開始剤として用いればよい。
本発明の方法を実施するには、上記水溶性アゾアミド
化合物を重合開始剤として用い、酸の存在下に重合性ビ
ニルモノマーを重合或いは共重合させればよいわけであ
るが、ここで用いられる酸としては、例えば塩酸、硫
酸、リン酸等の無機酸や、例えばギ酸、酢酸、プロピオ
ン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
粘液酸、メタンスルホン酸、乳酸、石炭酸等の有機酸等
が代表的なものとして挙げられる。
酸の使用量は、酸の種類や用いるモノマーの種類或い
は重合方法によっても異なるが、大略用いた重合開始剤
の量と等モル程度乃至20倍程度(場合によってはそれ以
上のこともある。)を用いればよく、少なすぎると重合
活性の向上は然程望めず、多すぎると効率や経済性等の
点で問題となる。
本発明の方法が適用可能な重合性ビニルモノマーとし
ては、例えばアクリルアミド、メチロールアクリルアミ
ド、ビニルピロリドン、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビ
ニル、その他の重合性オレフィンが挙げられ、また、こ
れらの共重合し得るモノマーとしては、上記のビニルモ
ノマーのほか、無水マレイン酸やマレイン酸、フマル酸
等が挙げられる。
本発明に係る重合方法自体は、自体公知の重合方法に
従ってこれを行えばよく、モノマーの性質及び生成する
ポリマーの性質、用途などに応じて、それに最も適した
方法を選択し、溶液重合、乳化重合、或いは懸濁重合さ
せればよい。
即ち、主たるモノマーとしてアクリルアミド、メチロ
ールアクリルアミド、ビニルピロリドン等を用い、これ
らを水に溶解して水溶液重合に付すとか、スチレン、酢
酸ビニル等を乳化剤を添加して水中で乳化させ乳化重合
させるとか、或いは塩化ビニル等を耐圧容器中水に分散
させ必要であれば懸濁安定剤や界面活性剤を添加して懸
濁重合させる等は任意である。
以下に実施例を示すが、本発明はこれらの実施例によ
って何等の制約を受けるものではない。
〔実施例〕 実施例 1 重合開始剤として、式 で示される2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオンア
ミド)・2水和物を4×10-5モル、酸として酢酸を8.0
×10-4モル用い、これらをアクリルアミド20gと共に水3
80gに溶解し、重合温度80℃で水溶液重合を行なった。
結果を表1及び第1図に示す。また、比較のため、酸無
添加の場合の結果も表1及び第1図に併せて示す。尚、
表中の数値は重合率(%)を示す。
表1及び第1図から明らかなように、酸を添加して重
合させた場合と無添加で重合させた場合とでは、明らか
に重合活性が異なり、酸を添加すると重合活性が著しく
高められることが解る。
実施例 2 重合開始剤として、式 で示される2,2′−アゾビス{2−メチル−N−(2−
ヒドロキシエチル)プロピオンアミド}を4×10-5
ル、酸として酢酸を8.0×10-4モル用い、これらをアク
リルアミド20gと共に水380gに溶解して重合温度80℃で
水溶液重合を行なった。結果を表2及び第1図に示す。
また、比較のため、酸無添加の場合の結果も表2及び第
1図に併せて示す。尚、表中の数値は重合率(%)を示
す。
表2及び第1図から明らかなように、酸を添加して重
合させた場合と無添加で重合させた場合とでは、明らか
に重合活性が異なり、酸を添加すると重合活性が著しく
高められることが解る。
実施例 3 重合開始剤として、式 で示される2,2′−アゾビス{2−メチル−N−(1,1−
ビス(ヒドロキシメチル)エチル)プロピオンアミド}
を4×10-5モル、酸として酢酸を8.0×10-4モル用い、
これらをアクリルアミド20gと共に水380gに溶解して重
合温度80℃で水溶液重合を行なった。結果を表3及び第
2図に示す。また、比較のため酸無添加の場合の結果も
表3及び第2図に併せて示す。尚、表中の数値は重合率
(%)を示す。
表3及び第1図からも明らかなように、酸を添加して
重合させた場合と無添加で重合させた場合とでは、明ら
かに重合活性が異なり、酸を添加すると重合活性が著し
く高められることが解る。
実施例 4 重合開始剤として、式 で示される2,2′−アゾビス{2−メチル−N−(1,1−
ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル)プ
ロピオンアミド}を4.0×10-5モル、酸として酢酸を表
4に記載量用い、これらをアクリルアミド20gと共に水3
80gに溶解して重合温度80℃で水溶液重合を行なった。
結果を表4及び第3図に示す。
表4及び第3図から明らかなように、酸の添加量を増
加させるにつれて重合活性が高められることが解る。
実施例 5〜8 実施例4と同じ2,2′−アゾビス{2−メチル−N−
(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエ
チル)プロピオンアミド}を4.0×10-5モル、酸として
酢酸を表5に記載の酸を8.0×10-4モル用い、これらを
アクリルアミド20gとともに水380gに溶解して重合温度8
0℃で水溶液重合を行なった。結果を第4図に示す。
なお、第4図には、比較のため、酸無添加の場合の結
果も併せて示した。
第4図からも明らかなように、酸を添加して重合させ
た場合は、重合活性が著しく高められることが解る。
実施例 9〜11 実施例4と同じ2,2′−アゾビス{2−メチル−N−
(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエ
チル)プロピオンアミド}を6.1×10-4モル、酸として
表6に記載の酸を1.2×10-3モル用い、これらに乳化剤
としてSDS(ドデシル硫酸ナトリウム)2.0gを添加し、
スチレン100gを水200g中に乳化させて重合温度70℃で乳
化重合を行なった。結果を表6及び第5図に示す。また
比較のため、酸無添加の場合の結果も表6及び第5図に
併せて示す。尚、表中の数値は重合率(%)を示す。
表6及び第5図からも明らかなように、酸を添加して
重合させた場合と無添加で重合させた場合とでは、明ら
かに重合活性が異なり、酸を添加すると重合活性が著し
く高められることが解る。
〔発明の効果〕
本発明は、水溶性アゾアミド化合物を重合開始剤とし
たビニルモノマーの効果的な重合方法を提供するもので
あり、本発明の方法により酸の存在下に重合を行った場
合には酸無添加で重合を行う従来の方法に比べて重合活
性が著しく高められる点に顕著な効果を奏すものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1及び実施例2で得られた重合率曲線
を示し、横軸の各重合時間(hr.)に於ける重合率
(%)を縦軸に沿ってプロットした点を結んだものであ
る。但し、 は実施例1に於ける酸添加の場合、 は同酸無添加の場合、 は実施例2に於て酸添加の場合、 は同無添加の場合の結果を夫々示す。 第2図は、実施例3で得られた重合率曲線を示し、 は酸添加の場合、 は酸無添加の場合の結果を夫々示す。 第3図は、実施例4で得られた重合率曲線を示し、 は酸無添加の場合、 は酸4.0×10-6mol添加の場合、 は酸4.0×10-5mol添加の場合、 は酸8.0×10-5mol添加の場合、 は酸8.0×10-4mol添加の場合、 は酸1.8×10-2mol添加の場合の結果を夫々示す。 第4図は、実施例5〜8で得られた重合率曲線を示し、 は酸として硫酸を用いた場合、 は酸としてメタンスルホン酸を用いた場合、 は酸として塩酸を用いた場合、 は酸としてマロン酸を用いた場合、 は酸無添加の場合の結果を夫々示す。 第5図は、実施例9〜11で得られた重合率曲線を示し、 は酸として酢酸を用いた場合、 は酸としてマロン酸を用いた場合、 は酸としてアジピン酸を用いた場合、 は酸無添加の場合の結果を夫々示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕 (式中、R1,R2は炭素数1〜4の低級アルキル基を表わ
    し、R3は水素を表わすか又は少なくとも1個の水酸基を
    もつ炭素数1〜4の低級アルキル基を表わす。)で示さ
    れる水溶性アゾアミド化合物を重合開始剤として用い、
    酸の存在下に重合させることを特徴とするビニルモノマ
    ーの重合方法。
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