JP2699576B2

JP2699576B2 - 洗濯機のモータ支持装置

Info

Publication number: JP2699576B2
Application number: JP1235014A
Authority: JP
Inventors: 博之由川
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1989-09-11
Filing date: 1989-09-11
Publication date: 1998-01-19
Anticipated expiration: 2013-01-19
Also published as: JPH0397495A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、モータを支持する洗濯機のモータ支持装置
に関するものである。

従来の技術従来の脱水洗濯機は第５図に示すように、洗濯時の水
を溜める水槽１内部に洗濯兼脱水槽２を設け、この洗濯
兼脱水槽２は中央内底部に衣類撹拌用のパルセータ３
を、側壁には水抜き用の多数の***を設けている。５は
軸受箱で、洗濯時にはパルセータ３のみを、脱水時には
洗濯兼脱水槽２を回転駆動するようにモータ６の駆動力
を伝達する機構を有している。また、モータ６はベルト
７およびプーリ８により軸受箱５に駆動力を伝達してい
る。４は補強板で、水槽1,モータ6,軸受５等が配設さ
れ、支持杆９により、サスペンション12および球面座13
を介して外枠10の角隅より垂下支持されている。11は洗
濯兼脱水槽上部に設けられたバランサーである。

発明が解決しようとする課題以上のような構成においては、モータ６が補強板４を
介して水槽１に固着されているため、モータ６の振動、
特に単相誘導モータ特有の2f振動が水槽１および洗濯兼
脱水槽２に直接伝達し、この振動が水槽１や、洗濯兼脱
水槽２で拡大されて大きな騒音を発していた。特に最近
では主婦層の有職化にともない夜間の洗濯が増えている
ため、これらの騒音は市場にて大きな問題となりつつあ
る。

また、この問題を解決するため、モータ６と補強板４
との間にゴム等の緩衝材を設けることも考えられてきた
が、洗濯物のアンバランス等でモータ６を含む吊り下げ
部が振動した場合に緩衝材で弾性支持されているモータ
６が揺れて、ベルト７がスリップしてしまうという課題
があった。

さらに、モータ６から発する振動はモータ６本体以外
に、モータ軸の回転振動も存在しており、この回転振動
がベルト７を介して水槽１および洗濯兼脱水槽２に伝わ
って騒音を発するという課題もあった。

そこで、本発明はモータの振動、特に2f振動が、水槽
や洗濯兼脱水槽に直接伝達することを防止して、騒音を
大幅に低減し、かつ信頼性に優れたモータ支持装置を得
ることを第１の目的とする。

第２の目的は安価で組立工数の少ない低騒音のモータ
支持装置を得ることにある。

課題を解決するための手段そして上記第１の目的を達成するために本発明は、振
動源であるモータと、それを騒音として拡大する水槽お
よび洗濯兼脱水槽を振動絶縁するため、モータを下部取
付板と上部取付板の間に弾性的な支持体を介して挟持
し、プーリは下部取付板に回動自在に取り付け、このプ
ーリとモータ軸を弾性的なカップリングにより連結した
ものである。

また第２の目的を達成するために、モータを弾性的な
支持体を介して下部取付板と補強板の間に挟持したもの
である。

作用上記構成によれば、モータ本体は、弾性支持体を介し
て下部取付板と上部取付板の間に挟持されているため、
モータ本体振動はここで絶縁することができる。また、
プーリとモータ軸は弾性カップリングを介して連結され
ているため、モータ軸の回転振動も絶縁することができ
る。さらにプーリは下部取付板にベアリングにて中空軸
を介して回動自在に取付けられているため、モータ軸の
回転振動も絶縁することができる。また、プーリと軸受
箱のピッチｘが縮まってベルトがスリップしてしまうと
いう課題も解消でき、騒音低減を図りながら品質的に安
定した構造が実現できる。

さらに、上部取付板のモータ支持機能を補強板にもた
せれば、安価で、組立工数の少ないものが実現できる。

実施例以下、本発明の一実施例を第１図，第２図，第３図に
より説明する。なお、従来例と同一部品には同一番号を
付し、その説明を省略する。

図において、16は略円筒形状の弾性支持体であり、内
周面はモータ６の軸受部6bに、外周部は下部取付板14に
嵌入支持されている。また、上部取付板15にも同様に弾
性支持体16が嵌入されており、モータ６は前記下部取付
板14と上部取付板15の間に弾性支持体16を介して挟持さ
れている。

20は下部取付板14の略中央部に圧入固定されたベアリ
ングであり、この内周面に中空軸19を圧入固定してい
る。この中空軸19の外周面にはプーリ８が嵌入し螺着固
定されている。

18は弾性カップリングであり、前記プーリ８の略回転
中心部とモータ軸6aを、弾性カップリング18と一体的に
成型された下部ワッシャー18b、あるいは上部ワッシャ
ー18bを介して連結している。下部ワッシャー18aはプー
リ８の下部に設けられた凹部に、上部ワッシャー18bは
モータ軸6aに、各々嵌入されており、これを介して回転
力の伝達が行なわれる。

前記下部取付板14は上部取付板15と共に補強板４に、
ボルトにて螺着され、前記プーリ8,弾性カップリング1
8,中空軸19,ベアリング20,弾性支持体16,モータ６の各
部材が、略同軸上に配設される。

モータ６の本体振動が下部取付板14および上部取付板
15に直接伝わらないようにするため、弾性支持体16の弾
性率は、モータ６の各方向の固有振動数が、モータ６か
ら発生する2f振動数の以下になるように設定している。また、同様に弾性カッ
プリグの弾性率も、モータ６内の回転子の回転固有振動
数が2f振動数の以下になるように設定している。

前記弾性支持体16および弾性カップリグ18は、ゴムあ
るいは金属性のコイルバネのどちらでも良く、要は、モ
ータ６本体と、その回転子の双方をその2f振動数の以下の固有振動数で支持できれば良い。

第４図に第２実施例を示す。本実施例は第１実施例に
対して上部取付板15を取り除いたものであり、その替り
に補強板４のモータ６取付部の上部に前記弾性支持体16
外周部と嵌合する凹部4aを設けており、この補強板凹部
4aと下部取付板14の間に前記弾性支持体16を介してモー
タ６を挟持したものである。

発明の効果以上のように本発明は、モータを弾性支持体を介して
下部取付板と上部取付板の間に挟持したものであるた
め、モータ本体の振動が伝達しにくく、また、モータ軸
とプーリが、弾性カップリングを介して連結されている
ことから、モータの回転振動も、水槽や洗濯兼脱水槽に
ほとんど伝わらない。従って水槽の振動は小さくなり、
これにより発生する騒音が大幅に低減されるものであ
る。また、このようにモータの振動伝達を低減する構造
でありながら、プーリは下部支持体に圧入固定されたベ
アリングを介して中空軸に取り付けられているため、プ
ーリと軸受箱のピッチｘが縮まってベルトがスリップし
てしまうという課題も解消できる。

また、本発明は上部取付板のモータ支持機能を補強板
で兼ねることができるため、安価に構成できるとともに
組立ての工数を低減できる。

以上のように本発明によれば、モータの取付強度をほ
とんど低下させずに、騒音を大幅に低減できるという極
めて大きな効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例を示すモータ支持装置の
縦断面図、第２図は同吊り下げ部の縦断面図、第３図は
同吊り下げ部の底面図、第４図は本発明の第２の実施例
を示すモータ支持装置の縦断面図、第５図は従来の洗濯
機を示す縦断面図である。１……水槽、２……洗濯兼脱水槽、４……補強板、６…
…モータ、７……ベルト、８……プーリ、14……下部取
付板、15……上部取付板、16……弾性支持体、18……弾
性カップリング、19……中空軸、20……ベアリング。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】弾性体で構成された弾性支持体をモータの
上部および下部とモータの下部取付板および上部取付板
の間に挟持し、前記下部取付板の略中心部にベアリング
を介して中空軸を回動自在に設け、この中空軸にプーリ
を固定し、このプーリあるいは中空軸と前記モータの軸
を弾性体で構成された弾性カップリングにて連結してな
る洗濯機のモータ支持装置。
【請求項２】弾性体で構成された上部の弾性支持体を補
強板とモータ上部との間に挟持するとともに、下部の弾
性支持体をモータ下部とモータの下部取付板との間に挟
持し、前記下部取付板の略中心部にベアリングを介して
中空軸を回転自在に設け、この中空軸にプーリを固定
し、このプーリあるいは中空軸と前記モータ軸を弾性体
で構成された弾性カップリングにて連結してなる洗濯機
のモータ支持装置。