JP2695975B2 - エチレン共重合体の製造法 - Google Patents

エチレン共重合体の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はエチレン共重合体の製造法に関する。更に詳
しくは、本発明は常温固体の特殊なビニルモノマーとエ
チレンとをラジカル重合させ、未反応のビニルモノマー
の残存量を極力抑えかつビニルモノマーによる反応系の
閉塞のない、安定した状態で優れた耐候性を有するエチ
レン共重合体を製造する方法に関するものである。
(従来の技術) エチレン系重合体は低価格で優れた成形性を有し、ま
た透明性、強度などの物性が優れているため、広い分野
で実用に供されている。
しかし、耐候性は必ずしも充分でないため、屋外で直
接日光を受けるような用途には制限を受ける。耐候性改
良手段としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ヒンダートアミン系光
安定剤などを添加する手法が一般的であるが、これら添
加剤が徐々にブリードアウトするため安定効果が充分で
ない。特にフィルムなどの薄肉製品でこの傾向が強い。
このため、ブリードアウト性を低減すべく添加剤の高
分子量化が提案されている。例えば、特開昭57-137358
号、特開昭51-126240号があり、ブリードアウトの観点
からは添加剤を高分子量化した効果は期待できるが、ポ
リエチレンのように無極性ポリマーに添加する場合には
分散性が不充分となり易く、必ずしも充分な効果が発揮
されない。
また、特開昭54-21489号には、ポリマーに対して良好
な溶解性または相溶性と、高い耐抽出性を有する添加剤
として、ヒンダードアミンを側鎖に有するビニル化合物
の単独重合体および重合可能な二重結合を少なくとも1
つ含む化合物から成る共重合体が提案されているが、エ
チレンとの共重合に関しては、全く開示がない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らは、このような現状を勘案して種々研究を
重ねたところ、特に、側鎖にヒンダードアミン基を有す
るビニルモノマーの2個以上連続的に結合したブロック
構造または反応せずに未反応のまま残存するエステル基
の存在に起因して、共重合体の光安定性および相溶性が
低下することが判明し、高圧ラジカル重合法にてエチレ
ンと、ヒンダードアミン基を側鎖に有するビニル基を重
合させた場合、意外にも側鎖にヒンダードアミン基を有
するビニルモノマーの2個以上連続的に結合したブロッ
ク構造が僅少な、耐候性の優れたエチレン共重合体が得
られることを見出し、特許出願した。
本発明は上記出願の発明をさらに発展させたものであ
って、特にビニルモノマーとして常温固体のモノマーを
用いる場合、該ビニルモノマーはエチレンとの相溶性が
悪いので、反応系への安定供給および反応後の未反応モ
ノマーのリサイクルに際して、該ビニルモノマーによる
反応系内の配管の閉塞および圧縮機の吸引、吐出バルブ
および配管へのモノマーの付着などのトラブルが生ずる
ことがあり、この点に本発明は解決を与えようというも
のである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、 前段および後段圧縮機により1000kg/cm2以上の圧力を
保持し、150℃以上の温度条件下で、エチレンとビニル
モノマーとをラジカル重合させてエチレン共重合体を製
造する方法において、 該ビニルモノマーが下記一般式: (式中、R1は水素原子またはメチル基を、R2は−O−ま
たは−NH−を、R3は水素原子または−CNを、R4は水素原
子または−CO−CH3を表す)で示される常温固体のビニ
ルモノマーであり、このビニルモノマーを脂肪族アルコ
ールおよび脂肪族エステルから選ばれる溶媒に溶解し、
その溶解を後段圧縮機の吸引側に供給して重合させ、該
ビニルモノマーを0.005モル%以上から9モル%未満含
有するエチレンと該ビニルモノマーの共重合体を得るこ
とを特徴とするエチレン共重合体の製造法、 を提供するものである。
〔発明の具体的説明〕
1.共重合モノマー 本発明のエチレン共重合体の製造に使用されるモノマ
ーは、エチレンと下記一般式で示される常温固体のビニ
ル化合物である。
(式中、R1は水素原子またはメチル基を、R2は−O−ま
たは−NH−を、R3は水素原子または−CNを、R4は水素原
子または−CO−CH3を表す)。
上記式(I)のモノマーは公知であり、公知の方法、
例えば特公昭47-8539号、特開昭48-65180号公報記載の
方法にて合成することができる。
式(I)のモノマーの代表例を挙げれば下記のとおり
である。
4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン 4−アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピ
ペリジン 4−アクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン 4−アクリロイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン 4−アクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン 4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン 4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル
ピペリジン 4−メタクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン 4−メタクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン 4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン 4−クロトノイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン 4−アクリロイルイミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン 4−アクリロイルイミノ−4−シアノ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン 4−アクリロイルオキシ−1−アセチル−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン 4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン 4−メタクリロイルイミノ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン 4−アクリロイルイミノ−4−シアノ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン 4−メタクリロイルオキシ−1−アセチル−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン 上記したモノマーが本発明の共重合体の製造に必須の
成分であるが、これ以外にも小割合のコモノマー成分を
共重合体させることができる。この種のコモノマーとし
ては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエ
ステル酸:メチルアクリレート、エチルアクリレートな
どのアクリル酸エステル類:メチルメタクリレートなど
のメタクリル酸エステル類:アクリル酸、メタクリル酸
などの不飽和カルボン酸類であり、一般的には9モル%
以下であることが好ましい。
2.共重合体の製造 本発明による共重合体の製造法は、高圧法、低密度ポ
リエチレン製造装置を用いて行われる。
(1) 触媒 本発明の共重合体はラジカル重合で製造される。従っ
て本発明方法に使用される触媒は遊離基発生開始剤であ
る。
例えば酸素、ジターシャリーブチルパーオキサイド、
ターシャリーブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパ
ーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド及び誘導体
類、ジアセチルパーオキサイド、ジオクタノイルパーオ
キサイド等のジアシルパーオキサイド類、ジイソプロピ
ルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシル
パーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネー
ト類、ターシャリーブチルパーオキシイソブチレート、
ターシャリーブチルパーオキシピバレート、ターシャリ
ーブチルパーオキシラウレート等のパーオキシエステル
類、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサ
ノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、2,2
−ビスターシャリーブチルパーオキシオクタン、1,1−
ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)シクロヘキサン
等のパーオキシケタール類、ターシャリーブチルハイド
ロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の
ハイドロパーオキサイド類、α,α′−アゾイソブチロ
ニトリルの様なアゾ化合物が有用である。
(2) 重合装置 重合を連続で行うのが好ましい。重合装置はエチレン
の高圧ラジカル重合法で一般的に用いられている連続撹
拌式槽型反応器または連続式管型反応器を使用すること
ができる。
重合はこれら単一の反応器を用いて単一区域法として
実施できるが、多くの反応器をシリーズに、場合によっ
ては冷却器を連結して用いるか、または多区域法になる
様に内部をいくつかの区域に効果的に分割した単一の反
応器を用いることもできる。多区域法では、各区域にお
ける反応条件に差をもたせて、それらの各反応器または
各反応区域で得られる重合体の特性をコントロールする
様に、夫々の反応器または、反応区域ごとに単量体組
成、触媒濃度、分子量調整剤濃度等を調節するのが普通
である。複数反応器をシリーズに連結して用いる場合に
は、2基以上の槽型反応器または2基以上の管型反応器
の組合わせの他に、1基以上の槽型反応器と1基以上の
管型反応器の組合わせも使用することができる。
1基または2基以上の反応器中で生成した重合体は、
これを未反応の単量体から分離し、普通の高圧法ポリエ
チレン製造の場合の様に処理することができる。未反応
の単量体の混合物は、追加量の同一単量体と混合し、再
加圧して反応器に循環させる。前記の様に添加する追加
量の単量体は、混合物の組成を元のフィードの組成に戻
すような組成のものであり、一般にはこの追加量の単量
体は、重合容器から分離した重合体の組成にほぼ相当す
る組成を持つ。
なお、反応器は均一な組成の共重合体を得るには槽型
反応器が好ましい。
触媒は通常連鎖移動効果の小さい溶媒に溶解し、直接
高圧ポンプで反応器中に注入する。濃度は0.5〜30重量
%程度が望ましい。
適切な溶媒の例として、ヘキサン、ヘプタン、ホワイ
トスピリット、炭化水素油、シクロヘキサン、トルエ
ン、キシレン、高級分枝鎖飽和脂肪酸炭化水素およびこ
れらの混合物である。
高圧ラジカル重合では生成共重合体の分子量の調整
に、特殊な場合を除いて一般には、連鎖移動剤が使用さ
れる。連鎖移動剤は通常の高圧ラジカル重合で用いられ
るものが全て使用できる。例えば、エタン、プロパン、
ブタン、ヘキサン、ヘプタンなどのアルカン類:プロピ
レン、ブテン、ヘキセンなどのアルケン類:メタノー
ル、エタノール、プロパノールなどのアルコール類:ア
セトン、メチルエチルケトンなどのケトン類:アセトア
ルデヒド、プロピオンアルデヒドなどのアルデヒド類を
挙げることができる。
これらのうち、ガス状のものは圧縮機の吸入側に注入
され、液状のものはポンプにて注入される。
(3) ビニルモノマーの供給 これらビニルモノマーは、常温では固体であるから重
合反応に供する際には、溶媒に溶解して用いる必要があ
る。
ビニルモノマーの溶媒としては、脂肪族アルコールお
よび脂肪族エステルが用いられる。具体的にはメタノー
ル、エタノール、プロパノール等の脂肪族アルコール類
および蟻酸、酢酸、プロピオン酸などのメチル、エチ
ル、プロピル、ブチルエステルのごとき脂肪族エステル
類を挙げることができ、これらを混合して用いることも
できる。この中でも、メタノールおよび酢酸エチルは、
連鎖移動効果が小さくビニル化合物との溶解性に優れて
おり、ビニルモノマー含量および分子量の比較的高いポ
リマーが得られやすいので好ましいものである。
ビニルモノマーをこれらの溶媒に溶かした溶液を、反
応系に供給するには、種々の手法が考えられる。
例えば、ビニルモノマー溶液を50kg/cm2未満の低圧下
でエチレンと混合して供給する方法では、1000kg/cm2
上の反応圧力まで昇圧しようとすると、圧縮機内でビニ
ルモノマーとエチレンが相分離し、圧縮機のドレン分離
器にてビニルモノマーが分離され、反応器へ供給される
モノマー組成濃度が不均一となり、また圧縮機の吸引、
吐出バルブおよびその配管にビニルモノマーが付着し、
閉塞トラブルが発生すしやすくなる。さらに重合反応後
の生成物と未反応ガスは、一般に高圧製品分離器および
低圧製品分離器にて分離され、未反応ガスはリサイクル
使用されるが、その際低圧製品分離器にて分離された未
反応ガスのリサイクルラインでエチレンとビニルモノマ
ーとが相分離し、配管の閉塞現象が発生するので好まし
くないことがわかった。
これを避けるためには、50kg/cm2以上の高圧下でビニ
ルモノマー溶液をエチレンと混合し、反応圧力まで昇圧
して後反応器へ供給することが必要であり、例えば超高
圧ポンプで反応器へ直接ビニルモノマー溶液を注入する
ことが考えられるが、超高圧ポンプは非常に高価であり
経済的でない。
従って、本発明ではビニルモノマーの供給手法とし
て、後段圧縮機の吸引側にビニルモノマー溶液を供給す
る方法を採用することとした。後段圧縮機の吸引側に
は、通常高圧製品分離器にて分離された圧力150〜500kg
/cm2の未反応ガスがリサイクルされるので、これにビニ
ルモノマー溶液を加え反応圧力まで圧縮してから反応器
へ供給することにより、エチレンと相溶性の悪い常温固
体のビニルモノマーを高い相溶状態の流体として反応に
供することが可能となり、その結果重合反応も安定し、
均一かつランダムにビニルモノマーが共重合されたエチ
レン共重合体を製造することができるのである。
(4) 重合条件 採用される圧力は1000kg/cm2以上、好ましくは1500〜
4000kg/cm2、さらに好ましくは2000〜4000kg/cm2の範囲
である。
重合温度は150℃以上、好ましくは150〜300℃、さら
に好ましくは150〜250℃の範囲である。
重合温度は高い程生産性は向上するが、共重合体の分
子量は低下し高分子量体が得られ難くなり、また重合系
内のポリマー密度の上昇に伴い重合反応が不安定となり
易くなるので、基本的に低温反応が好ましい。
3.共重合体 本発明方法により得られるエチレン共重合体は、その
耐候性および重合反応の安定性の点から、上記式(I)
で示されるビニルモノマーが0.005モル%以上、9モル
%未満、好ましくは0.5〜5モル%含有されていること
が望ましい。
該共重合体は耐候性に優れているので、特に高度の耐
候性が要求される分野、例えば農業用ハウスフィルム、
マルチフィルム、屋外使用の各種配管、その関連部品類
などに有用である。この場合、共重合体の数平均分子量
は10000以上であることが好ましい。
本エチレン共重合体は、他の高分子材料にブレンドし
て使用することもできる。その場合本発明共重合体のブ
レンド率が5重量%以下のときは該共重合体の数平均分
子量が10000未満でもよいが、10000以上であることが好
ましい。
本発明のエチレン共重合体は、単独使用の場合、フェ
ノール系、硫黄系、リン系の安定剤や、アミド系、金属
石ケン系の滑剤、シリカ、タルク等の無機化合物を配合
してもよい。
また、帯電防止剤、流滴剤、中和剤、核剤、他の光安
定剤等を配合することもできる。
本発明のエチレン共重合体を他の高分子材料にブレン
ドして使用する場合には、上記の添加剤と合わせブレン
ド使用してもよい。
(実施例) 次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。な
お、以下の例では第1図に示した高圧法ポリエチレン製
造装置を用いた。
実施例−1 ライン1よりエチレンを40kg/時の割合で前段圧縮機
Aの吸引側に供給し、ビニルモノマーとして4−アクロ
イルオキシ−2,2,6,6−テトラメチピペリジンを用い、3
00g/リットルの割合で酢酸エチルに溶解した溶液を、ポ
ンプIにて後段圧縮機Bの吸入側に1.26リットル/時の
割合で供給した。連鎖移動剤として酢酸エチルを7.0リ
ットル/時の割合でポンプJにて前段圧縮機Aの吸入側
に供給し、触媒としてターシャリーブチルパーオキシピ
バレートを5g/リットルの割合でノルマルヘキサンに溶
解した溶液を0.5リットル/時の割合でポンプKにて反
応器Cへ供給し、重合圧力1900kg/cm2、重合温度190℃
で重合を行った。
反応器Cから流出した反応混合物は高圧製品分離器D
にて反応生成体と未反応ガスに分離され、反応生成体は
低圧製品分離器Eへ、一方未反応ガスは高圧リサイクル
ガス分離器Gを経て後段圧縮機Bの吸引側へリサイクル
される。反応生成体は分離器Eから造粒押出機Fにて造
粒し、ペレット状の共重合体を得た。
得られた共重合体のMFR(JIS K−6760)は2.3g/10分
であり、共重合体中の4−アクリロイルオキシ−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン成分は実質的にランダム
で、その含量は0.52モル%であることがNMRにより確認
された。また、GPC法による分析の結果、共重合体の数
平均分子量は28300であった。
実施例−2 実施例−1と同様の装置、手法を用い、以下の条件の
み変更して共重合体を製造した。
4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジンの酢酸エチル溶液を2.62リットル/時、連鎖移
動剤として用いる酢酸エチルを6.5リットル/時、触媒
はヘキサンへの希釈割合が10g/リットルの溶液を0.82リ
ットル/時の割合で連続的に供給し、重合を行った。
得られた共重合体のMFRは6.1g/10分であり、共重合体
中の4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン成分は実質的にランダムで、その含量は1.05
モル%であることがNMRにより確認された。
実施例−3 実施例−1と同様の装置、手法を用い、以下の条件の
み変更して共重合体を製造した。
4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジンの酢酸エチルへの飽和希釈濃度である550g/リ
ットルの溶液を5.78リットル/時、連鎖移動剤として用
いる酢酸エチルを2.4リットル/時、触媒はヘキサンへ
の希釈割合が50g/リットルの溶液を0.86リットル/時の
割合で連続的に供給し、重合を行った。
得られた共重合体のMFRは13.0g/10分であり、共重合
体中の4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン成分は実質的にランダムで、その含量は5.
0モル%であることがNMRにより確認された。
比較例−1 ビニルモノマーの注入点を、実施例−1の後段圧縮機
Bの吸入側から、共重合体の製造時一般的に供給される
前段圧縮機Aの吸入側に変更した以外は実施例−1と同
様の方法で共重合体の製造を試みた。
その結果、反応温度は200℃±10℃前後変動し、重合
反応は非常に不安定であり、また反応を開始して約6時
間後には前段圧縮機Aの吐出圧力が変動し、さらに低圧
リサイクルラインフィルターMが閉塞してその後の反応
を継続することが不可能となった。
反応停止までに得られた共重合体について分析した結
果、共重合体のMFRは2.3〜4.1g/10分と振れており、共
重合体中の4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジンの含量は0.1〜0.6モル%と低かった。
また、ポリマーの表面にビニルモノマーがブリードアウ
トしている状態が確認され、ポリマーの溶媒抽出液をガ
スクロマトグラフィーにて分析した結果、多くの未反応
ビニルモノマーがポリマー中に残存していることがわか
った。
(発明の効果) 本発明の方法では、常温固体のビニルモノマーの使用
による反応装置の機器および配管などの閉塞が生じるこ
となく、安定して目的の共重合体を製造することが可能
である。得られた共重合体は、エチレンとビニルモノマ
ーが実質的にランダムに共重合され、ビニルモノマーが
耐候保護されるべきエチレンを主体とするポリマー鎖に
均一に分散して存在させることができ、未反応のビニル
モノマーの残存量が少ないので、該ビニルモノマーのブ
リードアウトがなく、耐候性に優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法に用いられる共重合体製造設備
の概略図である。 1:エチレン供給ライン A:前段圧縮機 B:後段圧縮機 C:反応器 D:高圧製品分離器 E:低圧製品分離器 F:造粒押出機 G:高圧リサイクルガス分離器 H:低圧リサイクルガス分離器 I:コモノマー注入ポンプ J:連鎖移動剤注入ポンプ K:触媒注入ポンプ L:高圧リサイクルラインフィルター M:低圧リサイクルラインフィルター
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−53804(JP,A) 特開 昭57−180616(JP,A) 特開 昭55−54312(JP,A) 特開 昭58−79033(JP,A) 特開 昭58−38708(JP,A) 特開 昭55−157612(JP,A) 特開 昭54−71185(JP,A) 特開 昭46−43302(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前段および後段圧縮機により1000kg/cm2
    上の圧力を保持し、150℃以上の温度条件下で、エチレ
    ンとビニルモノマーとをラジカル重合させてエチレン共
    重合体を製造する方法において、 該ビニルモノマーが下記一般式: (式中、R1は水素原子またはメチル基を、R2は−O−ま
    たは−NH−を、R3は水素原子または−CNを、R4は水素原
    子または−CO−CH3を表す)で示される常温固体のビニ
    ルモノマーであり、このビニルモノマーを脂肪族アルコ
    ールおよび脂肪族エステルから選ばれる溶媒に溶解し、
    その溶液を後段圧縮機の吸引側に供給して重合させ、該
    ビニルモノマーを0.005モル%以上から9モル%未満含
    有するエチレンと該ビニルモノマーの共重合体を得るこ
    とを特徴とするエチレン共重合体の製造法。
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