JP2694915B2 - 検眼装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】本発明は、検眼用の表示装置を備
える自覚式検眼装置に関するものである。 【０００２】 【従来の技術】従来の自覚式検眼装置は被検者前方３ｍ
〜５ｍに視力表を設けて検眼するように構成されてい
る。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】この様な自覚式検眼装
置を用いて検眼を行なう場合には、眼の調節力の影響が
出ないように被検者の視線距離を長くする必要がある。 【０００４】このため従来の自覚式検眼装置を用いる場
合には検眼のための場所を広くする必要があるが、床面
積の狭い眼鏡店や眼科医院では検眼のために広い場所を
確保するというのは大変であった。 【０００５】また、視力表は被検者の位置から５ｍ離れ
ているため、視力表の前に検者が立って、視力表を指し
示しながら被検者に視力表の内容を確認する場合、検者
が大きな声で確認しなければならず、他の顧客には迷惑
なものであった。 【０００６】しかも、この検査後のコンサルティング時
にはトライアルフレーム等を見せながら被検者と話しを
進めることが多いため、上述した検査では検者が何度も
被検者の前と視力表の前との間で移動しなければなら
ず、検査等が容易ではなかった。 【０００７】この様な問題を解決するものとしては、例
えば、特開昭６０−１０６４３３号公報に開示されたよ
うに、被検者に呈示している視標と同じものを前眼部像
と共にディスプレイに表示させる様にした眼科測定装置
が開示されている。 【０００８】しかし、この眼科測定装置はディスプレイ
が検査用の光学系と一体に設けられたタイプのものであ
るので、この眼科測定装置をテーブル上に載置して使用
した場合、眼科測定装置による測定が終了後に、この眼
科測定装置をテーブルの中央から退避位置であるテーブ
ル側部に移動させることにより、検者と被検者とがテー
ブルを挟んで対面しながらコンサルティングを行うこと
もかのうである。しかしながら、この際にディスプレイ
に表示された検査データを検者が見るには身体の全体又
は一部を退避位置側に移動させてディスプレイを覗き込
む必要があり、検査データの確認作業が容易ではない。 【０００９】そこで、本発明の第１の目的は、被検者に
提示されている視標を検者が容易に確認することの可能
な検眼装置を提供することにある。 【００１０】また、本発明の第２の目的は、検査の度に
検者等が移動する必要がなく、被検者の近くで必要な指
示を被検者に与えることができる自覚式検眼装置を提供
することにある。 【００１１】 【課題を解決するための手段】これらの目的を達成する
ために、請求項１の発明は、検者と被検者との間に配置
されるコンサルティング用のテーブルと、眼屈折力検査
用の検査レンズ群が収納されたレンズユニットとを有
し、該レンズユニットを前記テーブルの検眼位置と退避
位置との間で移動可能に前記テーブルに設けて、視力表
装置の視標を前記検眼位置の被検者に前記レンズユニッ
トを介して視認可能に設けると共に、検査データ及び前
記被検者に呈示した視標と同じ内容の視標を検者に呈示
させるために前記レンズユニットとは別体に設けられた
検者用の表示装置を検眼位置側から視認可能に前記テー
ブルの上面に組み込んだ自覚式検眼装置としたことを特
徴とする。 【００１２】請求項２の発明は、前記検者用の表示装置
を上面側から視認可能に且つ上面から突出しない状態に
前記テーブルに組み込んだことを特徴とする。 【００１３】 【００１４】 【００１５】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 【００１６】図１はこの発明の一実施例を示したもので
ある。この図１において、1は検者（図示せず）と被検
者１１との間に配置されるコンサルティング用のテーブ
ルで ある。このテ−ブル1には視標が表示される被検者
用のCRT2が視力表装置として設けられていて、その上方
には天井(図示せず)に取り付けられた第1反射ミラ−3が
第1反射装置として配設されている。尚、第1反射ミラー
3は必ずしも天井に設ける必要はなく、伸縮自在で上端
部に水平部を有する支柱をテーブル1に装着して、この
支柱の上端の水平部に第1反射ミラー3を装着する様にし
てもよいし、又、この支柱はテーブル1と独立に設けて
テーブル1の側方に配設する様にしてもよい。 【００１７】図１中、4は第１反射ミラ−3の下方に配設
された第2反射装置としての第2反射ミラ−、5は伸縮自
在なミラー支持アーム、6はテーブル1の一側の脚部、6a
は脚部6内全体に形成されたミラー収納室（退避位
置）、6bはミラー収納室6aの上端開口部の開閉をする蓋
体である。 【００１８】上述したミラー支持アーム5は、テレスコ
ピックパイプ(入れ子管)等を用いて伸縮自在に構成した
支柱部5aと、矢印A方向に水平回動自在に支柱部5aの上
端部に装着された折曲アーム部5bとから略L字状に形成
されている。この様なミラー支持アーム5の支柱部5a
は、収納室6a底部の前側に植立固定されている。しか
も、折曲アーム部5bの先端部にはミラー支持部材9が固
定され、このミラー支持部材9の下部にはミラー支持部
材9の下方に配設した第2反射ミラー4がステー10,10を介
して装着されている。この構成により第2反射ミラ−4
は、不要時にア−ム5の伸び縮みによってテ−ブル１の
脚部6に収納される。 【００１９】さらに、テーブル１には、図から明らかな
如く、上面１ａ及び検者側の側縁１ｂに開放する凹部１
ｃが形成されている。しかも、凹部１ｃの被検者側の側
面には図から明白なように検者用のＣＲＴ７（確認手
段）が検者用の表示装置として組み込まれている。この
ＣＲＴ７の表示面は傾斜した状態で検者側すなわち側縁
１ｂ側に向けられている。このれらの結果、ＣＲＴ７の
表示面はテーブル１の上面１ａ側に位置している。ま
た、この様に視力表装置としてのＣＲＴを被検者用のＣ
ＲＴ２と検者用のＣＲＴ７を設けたことにより、検者は
検者用のＣＲＴ７で被検者用のＣＲＴ２に表示させた視
力表と同じ視力表（検査情報）を見ることができると共
に、他の検査データ（検査情報）をも常に把握できる。
更に、図から明らかな如く、凹部１ｃは浅く、且つＣＲ
Ｔ７は小さい（緩い）傾斜で検者側及び上方側に向けら
れているので、被検者が検眼位置側から前側（ＣＲＴ７
側）に屈んでＣＲＴ７を上方から覗きこむ様にすること
により、被検者がＣＲＴ７に表示された情報をテーブル
１の上方から見ることもできる。故に、検者は、検者用
のＣＲＴ７にしか表示されない検眼結果等の検眼情報を
被検者に口頭だけでなく検者用のＣＲＴ７を用いて説明
することができる。 【００２０】また、第2反射ミラ−4には、第1反射ミラ
−3を介して被検者用のCRT2の表示が映し出される。こ
の第2反射ミラ−4は、第1図に示すように垂直ではな
く、被検者の視線が第1反射ミラ−3を介して被検者用の
CRT2に行くように一定の角度を持たせてある。尚、CRT2
にはキーボード8の操作によってデジィタル画像の視標
が表示される様になっている。 【００２１】また、ミラー支持部材9には上述のCRT7と
は別体の眼屈折力検査装置13が装着されている。この眼
屈折力検査装置13は、右眼屈折力検査部13aと左眼屈折
力検査部13bとを備えている。そして、各々の屈折力検
査部13a,13bには被検者11の眼に対応する位置に設けた
検査レンズ群を収納したレンズユニット(図示せず)が設
けられ、このレンズユニットを構成する壁には被検者11
が第2反射ミラー4を前記検査レンズ群を介して透視する
透孔(図示せず)が形成されている。尚、この眼屈折力検
査装置13の構造は周知であるので、その具体的な構造の
図示は省略してある。 【００２２】この様な構成によれば、眼屈折力検査装置
13の右眼屈折力検査部13a又は左眼屈折力検査部13bの検
査レンズを透孔から外し素通し状態にしておくことによ
り、被検者11の検眼を検査レンズを介さずに行うことが
できる。また、透孔に眼屈折力検査用の検査レンズを入
れることにより、被検者11の眼屈折力を検査できる。 【００２３】次に、この様な構成の検眼装置の作用を説
明する。 【００２４】この様な構成によれば、被検者11の視線12
が第2反射ミラー4を介して第1反射ミラー3に入り、さら
にこの第1反射ミラー3によって視力表装置としてのCRT2
に入り、被検者11の検眼が行なわれる。即ち、CRT2から
出た光束は、第1,第2反射ミラー3,4及び検眼位置の眼屈
折力検査装置13を介して被検者11の眼に入ることにな
る。 【００２５】この実施例によれば視力表装置としてCRT
を用いたことにより従来の壁掛式や投影式に比べて視標
が手もとにくるので視標が見易くかつ視標を指差すこと
も容易になり、多数の画像も出せる。さらに、このCRT
は被検者用と検者用に分けてそれぞれ専用に設けたこと
により、検者は検査用のCRTで検査データ（検査情報）
を常に把握できる。また、この検査データをその場でプ
リントアウトできる様に、プリンタを内蔵させてもよ
い。 【００２６】また、検眼時は眼屈折力検査装置13が検眼
位置である被検者眼前に位置しているが、検眼しない時
は第2反射ミラ−4や眼屈折力検査装置13及びこれらの付
いたミラー支持ア−ム5をテ−ブル1の内部すなわち脚部
6のミラー収納室6a（退避位置）内に収納できるので、
コンサルティングスペ−スと検眼スペ−スを同一にでき
る。 【００２７】他の実施例としては視力表装置をCRTの代
りに投影器とスクリ−ンとで構成したものや液晶または
視力表カードで構成したものでもよい。 【００２８】 【効果】以上説明した様に、請求項１の発明は、検者と
被検者との間に配置されるコンサルティング用のテーブ
ルと、眼屈折力検査用の検査レンズ群が収納されたレン
ズユニットとを有し、該レンズユニットを前記テーブル
の検眼位置と退避位置との間で移動可能に前記テーブル
に設けて、視力表装置の視標を前記検眼位置の被検者に
前記レンズユニットを介して視認可能に設けると共に、
検査データ及び前記被検者に呈示した視標と同じ内容の
視標を検者に呈示させるために前記レンズユニットとは
別体に設けられた検者用の表示装置を検眼位置側から視
認可能に前記テーブルの上面に組み込んだ構成としたの
で、被検者に呈示されている視標等の検査情報を検者が
容易に確認することができる。また、この様に、検査デ
ータ及び前記被検者に呈示した視標と同じ内容の視標を
検者に呈示させるために前記レンズユニットとは別体に
設けられた検者用の表示装置を検眼位置側から視認可能
に前記テーブルの上面に組み込んだ構成としているの
で、レンズユニットを検眼位置から退避位置に移動させ
ると共に、被検者が視線をレンズユニットからテーブル
上面側に移動させて検者用の表示装置を上方から覗きこ
む様にすることにより、被検者が検者用の表示装置に表
示された情報を検眼位置側から見ることもできる。故
に、検者は、検者用の表示装置にしか表示されない検眼
結果等の検眼情報を被検者に口頭だけでなく検者用の表
示装置を用いて説明することができる。 【００２９】しかも、検査情報を検者に呈示させるため
の検者用の表示装置をテーブルに設けているので、被検
者に必要な指示を与える際に検者等が移動する必要がな
く、検者はテーブルの表示装置の視標や検査データ等の
検査情報を見ながら被検者に必要な指示を与えることが
できる。この際、検査データと視標等の検査情報は検者
用の表示装置に表示させることができるので、検査情報
としての検査データ表示部を見るときと視標を確認する
ときとで視線を動かす必要はなくなるので、検査が容易
になる。 【００３０】また、コンサルティング用のテーブルに検
者用の表示装置を設けると共に、眼屈折力検査用の検査
レンズ群が収納されたレンズユニットを前記テーブルの
検眼位置と退避位置との間で移動可能に前記テーブルに
設けているので、レンズユニットを検眼位置に配置した
状態では検者が検者用の表示装置を見ながら検眼をスム
ースに進めることができ、又、レンズユニットを検眼位
置から退避位置まで移動させることにより、同一のテー
ブルをコンサルティングにも用いることができる。しか
も、コンサルティング用のテーブルに設けた検者用の表
示装置は検査用のレンズユニットとは別体に設けられて
いるので、レンズユニットをテーブルの退避位置に移動
させても、検者用の表示装置は移動せずに所定位置にあ
り、検査測定後に検者が表示装置の検査データ等を見な
がらコンサルティングを行う際に、検者が身体の全部又
は一部を移動させて表示装置を覗き込むような必要はな
くなる。 【００３１】また、前記検者用の表示装置は前記テーブ
ル上面に組み込まれている構成としたので、載置タイプ
のモニター（表示装置）等と比べて、省スペースを図る
ことができ、小型の自覚式検眼装置を提供できる。更
に、上述した請求項１の発明の構成によれば、被検眼の
眼屈折力の測定後に、テーブル上にトライアルレンズや
カタログ等を広げてコンサルティングを行う場合でも、
検者及び被検者が移動することなしに測定とコンサルテ
ィングを行うことができる。 【００３２】請求項２の発朋の様に、前記検者用の表示
装置を上面側から視認可能に且つ上面から突出しない状
態に前記テーブルに組み込んだ構成とした場合には、別
途用意される他覚式検眼装置等をサイドレール等を用い
てテーブル上に使用位置（検眼位置）と退避位置との間
で自由に移動可能に組み込むこともできる。 【００３３】

【図面の簡単な説明】 【図１】この発明の一実施例を示す自覚式検眼装置の具
体的な構成図である。 【符号の説明】 1…テ−ブル、 2…被検者用のCRT(視力表装置)、 7…検者用のCRT（確認手段）

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．検者と被検者との間に配置されるコンサルティング
   用のテーブルと、眼屈折力検査用の検査レンズ群が収納
   されたレンズユニットとを有し、該レンズユニットを前
   記テーブルの検眼位置と退避位置との間で移動可能に前
   記テーブルに設けて、視力表装置の視標を前記検眼位置
   の被検者に前記レンズユニットを介して視認可能に設け
   ると共に、検査データ及び前記被検者に呈示した視標と
   同じ内容の視標を検者に呈示させるために前記レンズユ
   ニットとは別体に設けられた検者用の表示装置を検眼位
   置側から視認可能に前記テーブルの上面に組み込んだこ
   とを特徴とする自覚式検眼装置。 ２．前記検者用の表示装置を上面側から視認可能に且つ
   上面から突出しない状態に前記テーブルに組み込んだこ
   とを特徴とする請求項１に記載の自覚式検眼装置。