JP2690046B2 - セルフシールドアーク溶接フラックス入りワイヤ - Google Patents

セルフシールドアーク溶接フラックス入りワイヤ

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はセルフシールドアーク溶接フラックス入りワ
イヤに係り、スパッタが少ないセルフシールドアーク溶
接フラックス入りワイヤに関する。
(従来の技術及び解決しようとする課題) セルフシールドアーク溶接フラックス入りワイヤを用
いた溶接は、外部からのシールドガスを必要とせず、ま
た、風による悪影響も少ないので、配管や防風対策を必
要としない等のことから、溶接準備が簡便であり、屋外
溶接に最も適した溶接法と言える。
しかし、欠点としては、スパッタ及びヒューム発生量
の多いことであり、これらが溶接部に付着して溶接部の
外観を損ねることである。ヒュームについては除去が容
易であるが、スパッタについては、融着しているものが
多いので除去が容易でない。また、作業性上も好ましく
ない。
このように従来のセルフシールドアーク溶接フラック
ス入りワイヤは、スパッタの除去に多くの工数を要する
ことから、スパッタ発生の少ないワイヤの開発が望まれ
ているのが実情である。
本発明は、かゝる要請に応えるべくなされたものであ
って、スパッタ発生が少なく、また溶接作業性が良好な
セルフシールドアーク溶接フラックス入りワイヤを提供
することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 前記問題点に鑑みて、本発明者は、従来のワイヤでは
特にスパッタ発生が多くなる原因の究明に努めたとこ
ろ、溶滴粒の移行が大きく影響していることが判明した
ので、その対策について更に鋭意研究を重ねた結果、こ
こに本発明をなしたものである。
すなわち、本発明に係るセルフシールドアーク溶接フ
ラックス入りワイヤは、鋼製外皮が、酵素:20〜80ppm、
Cr:0.01〜0.10wt%、C≦0.05wt%、Si:0.02〜0.30wt%
及びMn:0.2〜1.5wt%を含有し、必要に応じて更にN≦5
0ppmに規制した鋼からなり、該鋼製外皮で囲まれた腔部
にフラックスを充填してなることを特徴とするものであ
る。
以下に本発明を更に詳述する。
(作用) まず、従来のセルフシールドアーク溶接フラックス入
りワイヤではスパッタ発生が多くなる原因について検討
した結果を示す。
第1図は溶滴粒径とスパッタ発生量の関係を示したも
のであり、弗化物配合比が異なるセルフシールドアーク
溶接フラックス入りワイヤにより得られたデータであ
る。溶接条件は、ワイヤ径1.6mmφ、DCEN、250A−23V、
突出し長さ25mm、走行速度25cm/min、後退角15°で平板
上に下向きで溶接を行った。溶接時の溶滴粒径は、高速
度カメラを使用して測定した。
第1図より、溶滴粒径とスパッタ発生量には明瞭な相
関が認められ、溶滴粒径が2.5mm以下の時にスパッタの
大幅な減少が認められる。溶滴粒径が2.5mm以下になる
のは、フラックス中の弗化物添加量が15%以下の時であ
るが、シールド面では不十分となり、ピットやブローホ
ールが発生して健全な溶接部が得られなかった。また、
スパッタの発生は、溶滴が大きく成長してアーク力によ
り溶滴が飛びちるためであることが観察された。アーク
は溶滴の先から発生しているため、溶滴の成長に伴い、
徐々にアーク長が短くなってアーク電圧が低下する。ア
ーク電圧の低下は、スパッタ発生要因だけでなく、溶滴
移行が安定しないため、作業性を損ねる原因にもなって
いる。したがって、溶滴粒の成長を抑制することによっ
て、アーク電圧の変動を安定させることができ、作業性
の改善及びスパッタ抑制に効果的であることを知見し
た。
そこで、このように溶滴粒の微細化がスパッタ減少及
び作業性の改善に効果的であることから、弗化物以外の
他の因子について種々検討した結果、フープ中のCr、酸
素量等々が溶滴粒の微細化に効果のあることが判明し
た。
第2図は、Cr及び酸素量の異なるフープ内に第1表に
示す組成のフラックスを内包したセルフシールドアーク
溶接フラックス入りワイヤを用いて、溶滴粒径を調査し
たものである。溶接条件は第1図の場合と同様である。
第2図はCr及び酸素量の規制が溶滴粒の微細化に効果
のあることを示している。すなわち、フープの酸素量に
よってCrの効果は異なるが、僅か0.01%のCr添加によっ
て、溶滴粒が約15〜20%程度小さくなり、Cr含有量が増
すほど、溶滴粒径を小さくできることがわかる。しか
し、0.1%以上のCr添加ではそれ以上の効果は得られな
い。一方、酸素含有量の増加は同じCr量であっても、溶
滴粒径を小さくする効果が得られる。スパッタ発生量の
大幅な減少が期待できる溶滴粒径2.5mm以下を得るため
のフープ中の酸素、Cr量は、 酸素20ppmの場合、Cr:0.02%以上 酸素50ppmの場合、Cr:0.01%以上 酸素80ppmの場合、Cr:0.008%以上 である。
以上の知見に基づき、更にフープの各種成分について
より詳細な実験を行った結果、本発明ワイヤを見い出し
たものである。
次に本発明ワイヤの成分限定理由について説明する。
(1)酸素 酸素量の増加は、溶滴の表面張力を低下させてその離
脱を助長し、溶滴粒径を小さくし、低スパッタ化に効果
がある。そのためには20ppm以上が必要である。しか
し、80ppmを超えると靱性低下等の機械的性質劣化を起
こすので、酸素量は20〜80ppmの範囲が好ましい。この
酸素量は鋼製外皮のtotal酸素量である。
(2)Cr Cr量の増加は、スラグ蒸発により懸垂溶滴表面の酸化
物の蒸気圧を下げ、アークの反発力を減少させるため、
溶滴の離脱を助け、酸素量の増加と同様、低スパッタ化
に効果がある。そのためには0.01%以上が必要である
が、0.10%を超えると、それ以上の効果が得られないと
共に、ワイヤの強度が高くなり、生産性が悪くなるの
で、Cr量は0.01〜0.10%の範囲が好ましい。
(3)C C量が0.05%より多い溶滴のCO、CO2ガスによる爆発
が増加してスパッタが増えるので、C≦0.05%に規制す
るのが好ましい。
(4)Si、Mn Si、Mnは溶滴のCO、COガスを抑え、低スパッタ化に効
果がある。そのためにはSiは0.02〜0.30%添加するが、
0.30%を超えるとワイヤの加工性が悪く、また溶着金属
の強度が上昇するので好ましくない。また、Mnは0.2〜
1.5%添加するが、上限より多いとSiと同様の悪影響が
出るので好ましくない。
(3)N Nはピットやブローホールの発生原因になるばかりで
なく、溶着金属の性能を損ねるので、少ない方が良く、
必要に応じて50ppm以下に抑制するのが望ましい。この
N量は鋼製外皮のtotal Nである。
なお、上述の効果は、ワイヤ断面形状、フラックス組
成、ワイヤサイズ等に影響を受けないものであるので、
これらの条件については特に制限しない。
次に本発明の実施例を示す。
(実施例) 第2表に示す成分組成の軟鋼フープに第1表に示すフ
ラックスを内包した供試ワイヤ(1.6mmφ、フラックス
率20%)を用い、DCEN、250A−23V、突出し長さ25mm、
走行速度25cm/min、後退角15°の溶接条件で溶接実験を
行い、性能を調査した。それらの結果を第2表に併記す
る。
第2表より明らかなように、本発明例のNo.1〜No.4
は、スパッタの発生が少なく、且つ作業性も良好であっ
た。
一方、比較例No.5〜No.13は、フープ成分が本発明範
囲外であるため、良い結果が得られなかった。なお、N
o.6、No.11、No.12はスパッタの発生が少なく、作業性
も良好であるが、ワイヤの加工性の面で問題があり、好
ましくない。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明によれば、セルフシール
ドアーク溶接フラックス入りワイヤにおいて酸素、Cr量
等々を規定したので、スパッタ発生が少なく、また良好
な作業性を有するワイヤを提供することができる。また
ワイヤ加工上の問題がないので、実用上の効果は大き
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は溶滴粒径とスパッタ発生量との関係を示す図、 第2図は外皮成分(酸素、Cr量)と溶滴粒径との関係を
示す図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼製外皮が、酸素:20〜80ppm、Cr:0.01〜
    0.10wt%、C≦0.05wt%、Si:0.02〜0.30wt%及びMn:0.
    2〜1.5wt%を含有する鋼からなり、該鋼製外皮で囲まれ
    た腔部にフラックスを充填してなることを特徴とするセ
    ルフシールドアーク溶接フラックス入りワイヤ。
  2. 【請求項2】前記鋼がN≦50ppmを含有するものである
    請求項1に記載のセルフシールドアーク溶接フラックス
    入りワイヤ。
JP29861389A 1989-11-16 1989-11-16 セルフシールドアーク溶接フラックス入りワイヤ Expired - Fee Related JP2690046B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200123227A (ko) * 2018-03-29 2020-10-28 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 플럭스 코어드 와이어

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