JPH07328795A - ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ - Google Patents

ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ

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JPH07328795A
JPH07328795A JP12489894A JP12489894A JPH07328795A JP H07328795 A JPH07328795 A JP H07328795A JP 12489894 A JP12489894 A JP 12489894A JP 12489894 A JP12489894 A JP 12489894A JP H07328795 A JPH07328795 A JP H07328795A
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敏行 泉
Kazuo Mori
和夫 森
Masao Kamata
政男 鎌田
Takeo Adachi
武夫 足立
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】厚板の自動水平すみ肉溶接に用いて、ビード形
状、外観が良好で、かつ溶接部にスラグ巻き込みや溶込
み不足などの欠陥が発生しにくいガスシールドアーク溶
接用フラックス入りワイヤを提供する。 【構成】ワイヤ全重量に対して下記成分を含有するガス
シールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。 TiO2 :4.5〜7.5重量% SiO2 :1.7〜3.0重量% MgO:0.5〜3.0重量% ZrO2 :0.5〜2.0重量% Al2 3 :0.1〜1.0重量% 但し、SiO2 /(TiO2 +SiO2 +MgO+Zr
2 +Al2 3 ):0.16〜0.25 酸化鉄:0.3〜1.5重量% F :0.03〜0.35重量% Na、K、Liの1種又は2種以上の合計:0.05〜
0.35重量% 脱酸剤(外皮成分を含む):1.5〜5.0重量% 更にNiを0.1〜1.0重量%選択的に添加。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は造船、鉄骨、橋梁などの
鋼構造物の製作において、特に厚板の自動水平すみ肉溶
接に用いてビード形状、外観が良好で溶接部に欠陥のな
い大脚長ビードが得られるガスシールドアーク溶接用フ
ラックス入りワイヤ(以下、フラックス入りワイヤとい
う)に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フラックス入りワイヤは全姿勢溶
接用、水平すみ肉溶接用等それぞれの施工現場の要求に
対応した品種のものが各種構造物の製作に広く使用され
ている。これは充填フラックスの作用によりスパッタが
少なく安定したアーク状態のもとに溶接できること、ビ
ード形状、外観が優れること、同一電流でワイヤ溶融速
度が速く高能率であることなどのフラックス入りワイヤ
の利点が施工現場の要求に合致しているためである。最
近ではさらに高能率化、省力化のために従来にない溶接
性能をもったフラックス入りワイヤの開発が要望されて
いる。その一つとして、造船、鉄骨、橋梁などの分野か
らの厚板の水平すみ肉溶接用のフラックス入りワイヤが
ある。これは1パス溶接で脚長8mm以上、或いは2パ
ス溶接で脚長15mm程度までの水平すみ肉溶接を行う
というものであり、従来一般的に市販されているルチー
ル系の全姿勢用或いは水平すみ肉用フラックス入りワイ
ヤでは、1パス溶接で脚長が概略7mmを超えると立板
にカットが発生したり、ビード止端部がラップし形状不
良となり、また下つきのビードとなり必要とする脚長が
得られない。
【0003】これに対し、特開平4−300091号公
報は脚長8〜10mmの水平すみ肉ビードを1パス溶接
で得られるフラックス入りワイヤを提案したものであ
る。しかるに、厚板の水平すみ肉溶接における問題点
は、1パス溶接、2パス溶接にかかわらず大脚長にして
良好なビード形状、外観を得るためのビード形成性とと
もに、脚長の増大にともない溶接部に発生しやすくなる
スラグ巻き込みと立板と下板とのコーナー部の溶込み不
足にある。この溶接欠陥の発生傾向は半自動溶接よりも
簡易走行台車やロボット等による自動溶接の場合に顕著
となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は厚板
の自動水平すみ肉溶接に用いて、ビード形状、外観が良
好で、かつ溶接部にスラグ巻き込みや溶込み不足などの
欠陥が発生しにくいガスシールドアーク溶接用フラック
ス入りワイヤを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
(1)鋼製外皮内にフラックスを充填してなるガスシー
ルドアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワイ
ヤ全重量に対して下記成分を必須として含有すること、
及び(2)さらにNiを0.1〜1.0重量%含有する
ことを特徴とするガスシールドアーク溶接用フラックス
入りワイヤにある。 TiO2 :4.5〜7.5重量% SiO2 :1.7〜3.0重量% MgO:0.5〜3.0重量% ZrO2 :0.5〜2.0重量% Al2 3 :0.1〜1.0重量% 但し、SiO2 /(TiO2 +SiO2 +MgO+Zr
2 +Al2 3 ):0.16〜0.25 酸化鉄:0.3〜1.5重量% F:0.03〜0.35重量% Na、K、Liの1種または2種以上の合計:0.05
〜0.35重量% 脱酸剤(外皮成分を含む):1.5〜5.0重量%
【0006】
【作用】先ず、本発明者らは大脚長の水平すみ肉溶接に
おいて問題となるスラグ巻き込みやコーナー部の溶込み
不足の発生を防止することを目的として、種々の組成の
フラックス入りワイヤを試作し、その溶接状況を注意深
く観察した。図1(a)は1パス溶接、(b)は2パス
溶接で大脚長ビードを形成する場合のワイヤ先端の狙い
位置と溶接状況を示したものである。図中に示すように
ワイヤ1の先端は立板2と下板3とのコーナー部4から
目標とするビード5の脚長(l)に見合った距離
(L1 ,L2 )に離して狙う。特に2パス溶接で脚長1
3〜15mmの大脚長を得ようとした場合、第1パス目
のワイヤ先端の狙い位置L2はコーナー部から6〜7m
mも離さなければならない。このとき、脚長(溶着量)
を確保するために高電流で溶接速度を遅くして溶接する
ので溶融プールは比較的大きくなるが、目標脚長の増大
にともないほぼコーナー部をワイヤ先端の狙い位置とす
る小脚長溶接とは異なり、コーナー部にはアークが直接
当たりにくいのでアークによる母材の掘り下げ作用がな
く、これが溶込み不足の原因となっている。
【0007】また、この種の大脚長用のフラックス入り
ワイヤにおいては、良好なビード形状、外観を得るため
にスラグ形成剤を多くし、しかもMgO、ZrO2 、A
23 等の高融点酸化物をワイヤ組成として相当量を
含有させる必要がある。これら高融点酸化物を多く含有
したワイヤ組成にするほど溶融スラグの凝固が速くな
り、溶接装置の走行中の振動や立板と下板とのギャップ
等によりワイヤ狙い位置に変動が生じアーク状態が変化
すると溶融プールからのスラグの浮上がスムーズに行わ
れずスラグ巻き込みが発生しやすくなることがわかっ
た。
【0008】さらに、上記溶接欠陥の発生傾向は、溶融
プールの状態を見て溶接速度及びワイヤ先端の狙いや運
棒(オシレート)等を自在に調整しながら行える半自動
溶接よりも、予め入力した一定の溶接施工条件下で行う
自動溶接の場合に多くなる。これは大脚長の自動水平す
み肉溶接の場合、ワイヤ先端の狙い位置をコーナー部か
らかなり離して溶接しているために、図2(a)、
(b)に示すトーチ角度θ T (ワイヤ仰角)及びワイヤ
進行角度θW (全進角、後退角)の影響を受けやすく入
力条件でカバーしきれないことによる。例えばロボット
で図3に示したような水平すみ肉溶接部材の端部の巻き
溶接部6も連続して行う場合、溶接部材の端部付近では
ビード下端部のなじみを良好に保つためにトーチ角度及
びワイヤ進行角度を変化させながら溶接することにな
る。このとき、特にワイヤ仰角θT が大きくなるか或い
は前進角で溶接された溶接部においては、定常部7に比
較してスラグ巻き込みやコーナー部の溶込み不足の発生
が多くなる。
【0009】また溶接部材が複雑な構造でトーチの進行
を妨げる側板8が取り付けられてある場合、図3(b)
中に示したように、領域Iはワイヤ進行角度θW を直角
又は後退角にして行える箇所、領域IIは前進角が必要な
箇所、領域III はトーチ角度θT とワイヤ進行角度θW
を変化させながら溶接される箇所に大別できる。つまり
側板直近でのワイヤ進行角度θW は後退角と前進角の2
通りある。フラックス入りワイヤとしては種々のケース
に十分に適用できるものであることが好ましい。なお、
ワイヤ仰角θT が小さすぎる場合のスラグ巻き込みの発
生は溶融スラグがコーナー部側に押しやられたまま凝固
したものであり、また後退角が大きすぎた場合のコーナ
ー部の溶込み不足はアーク力によって溶融金属が後方に
吹かれてビード形状が凸状になった場合に発生しやす
く、これらは溶接施工条件の変更により防止できる範囲
である。
【0010】次に、本発明者らは大脚長の自動水平すみ
肉溶接において、良好なビード形成性のもとに上記溶接
欠陥の発生を防止できるワイヤ組成について詳細に検討
した。その結果、ワイヤに含有させるスラグ形成剤をT
iO2 −SiO2 −MgO−ZrO2 −Al2 3 系と
し、特にSiO2 の含有量を変化させた場合の溶融スラ
グの凝固温度、粘性と流動性がスラグ巻き込みやコーナ
ー部の溶込みに対し影響が大きいことに着目しそのワイ
ヤ組成を検討し、さらにNiを少量添加することは溶融
金属と母材とのなじみ性を向上させ、コーナー部の溶込
み改善に効果的であるとの知見を得て本発明を完成した
ものである。
【0011】以下に、本発明の構成理由について詳細に
説明する。 TiO2 :4.5〜7.5重量% TiO2 はスラグ形成剤の主要成分として、ビード全体
を均一に被包しビード形状、外観を整えるために含有さ
せる。またアークを持続して安定化させる作用を有す
る。TiO2 が4.5重量%未満では、スラグ生成量が
不足してスラグ被包が十分でなく、良好なビード形状、
外観が得られず、またスパッタの発生も多くなる。一
方、TiO2 が7.5重量%を超えるとスラグ生成量が
過剰となり、スラグ巻き込みが発生しやすくなる。
【0012】SiO2 :1.7〜3.0重量% SiO2 はMgO、ZrO2 、Al2 3 といった高融
点酸化物を必須成分として含有する本発明において、溶
融スラグの凝固温度、粘性及び流動性を調整するために
1.7重量%以上含有させる。SiO2 が1.7重量%
未満ではスラグ巻き込みやコーナー部の溶込み不足が発
生しやすく、一方、3.0重量%を超えると溶融スラグ
の凝固温度が低下し流動性も過剰になるので、ビード止
端部のラップ傾向や立板にカットが発生しやすくなる。
【0013】MgO:0.5〜3.0重量% MgOはビード形成性を良好にするために含有させる。
大脚長の水平すみ肉溶接に従来の全姿勢用のルチール系
フラックス入りワイヤを用いた場合、ビード止端部のラ
ップ、立板側の脚長不足とともに立板のカットが問題に
なる。MgOを適量含有させることにより凝固温度が高
く、凝固直前までの高温域において粘性が小さく流動性
のよい溶融スラグとなるので、立板の溶融が抑えられカ
ットの発生を防止できる。また、溶融スラグがビード止
端部に沿って厚く凝固を開始することにより溶融金属が
せき止められた状態となりラップしない良好なビード形
状が得られる。立板側においても溶融スラグの凝固開始
が速いためにスラグ被包性がよく溶融金属の流れ落ちが
抑えられるので脚長を確保できる。MgOが0.5重量
%未満では立板にカットが発生し、また等脚の大脚長ビ
ード形成ができない。一方、3.0重量%を超えるとビ
ード表面でスラグの凝固むらが生じビード形状、外観の
劣化とともにスラグ巻き込みが発生しやすくなる。
【0014】ZrO2 :0.5〜2.0重量% ZrO2 は溶融スラグの粘性、流動性を調整し、ビード
形状を等脚長に整えるが、特にビード表面をなめらかに
し外観を美麗にする効果がある。ZrO2 が0.5重量
%未満ではスラグ被包性が十分でなくビード形状、外観
が劣化する。一方、ZrO2 が2.0重量%を超えると
ビード形状が丸みを帯び、スラグ剥離性も悪くなる。
【0015】Al2 3 :0.1〜1.0重量% 本発明において、Al2 3 は溶融スラグの粘性、流動
性の調整以外に、特にスラグ剥離性を改善するために必
須の成分として含有させる。Al2 3 が0.1重量%
未満ではスラグ剥離性の改善効果が認められず、1.0
重量%を超えるとビードが凸状となり形状が劣化する。 SiO2 /(TiO2 +SiO2 +MgO+ZrO2
Al2 3 ):0.16〜0.25
【0016】本発明は上記のようにTiO2 、Si
2 、MgO、ZrO2 、Al2 3 をスラグ形成剤と
してそれぞれ限定する範囲で含有させるが、特に本発明
が目的とする大脚長水平すみ肉ビードにおけるスラグ巻
き込みやコーナー部の溶込み不足の発生を防止するため
には、これらスラグ形成剤成分の含有量の合計に対する
SiO2 の割合を0.16以上に高めることが不可欠で
ある。このとき、粘性が小さく、流動性の高い溶融スラ
グの生成により、溶融プールの露出面が広がり溶融スラ
グの浮上を容易にするのでスラグ巻き込み防止に効果的
である。さらにアーク力によりコーナー部側に吹きつけ
られやすくなった溶融プールはコーナー部に接するよう
になり溶込みに対しても有効に働く。
【0017】図4は表1に示すスラグ形成剤に対するS
iO2 の割合を変化させたフラックス入りワイヤ(ワイ
ヤ径1.4mm)を用いて、板厚16mmの水平すみ肉
溶接(1パス溶接で目標脚長10mm、360A−36
V−25cm/min、チップ母材間距離25mm、ワ
イヤ仰角50°−前進角25°、シールドガスCO2
5L/min)を行った場合の上記溶接欠陥の発生傾向
についての実験結果を示したものであるが、SiO2
割合を0.16以上にすることにより上記の内部溶接欠
陥は発生していない。一方、上記スラグ形成剤成分の含
有量の合計に対するSiO2 の割合が0.25を超える
と立板のカット、ビード止端部のラップが目立ちビード
形状が劣化する。
【0018】酸化鉄:0.3〜1.5重量% 酸化鉄も溶融スラグの粘性及び流動性を調整し、ビード
形成性に有効に働くが、特にビード止端部の揃いの改善
に効果的である。この効果を得るためにFeO、Fe2
3 等の酸化鉄を0.3〜1.5重量%含有させる。酸
化鉄の含有量が0.3重量%未満では下板とのなじみが
悪くビード止端部が揃わない。一方、1.5重量%を超
えるとスラグの流動性が過剰となり、立板側の脚長が不
足し止端部はラップしたビードとなる。またビードの立
板側のスラグが薄くなり大脚長ビードを得る高電流溶接
ではスラグが焼き付くようになりスラグ除去が困難とな
る。
【0019】F:0.03〜0.35重量% Fは溶融スラグの粘性及び流動性の調整と造船や橋梁分
野等で多用されているプライマー塗装鋼板の耐プライマ
ー性向上のために含有させる。このようなFの効果は
0.03重量%未満では発揮し得ず、特に溶接部の機械
的性質を劣化させるブローホールや手直しが必要で溶接
能率を低下させるピットの発生が問題となる。一方、
0.35重量%を超えると溶融スラグの流動性が過剰と
なり立板側の脚長が確保できない。またスラグ被包性が
不十分となりスラグ剥離、ビード外観が不良となる。さ
らに、アークの広がりが小さくなり溶融プールが小さく
なるのでスラグ巻き込みやコーナー部の溶込み不足の原
因となる。Fを含有させる原料としてLi、K、Na、
Mg、Ca、Al等の金属弗化物を用いることができ
る。
【0020】Na、K、Liの1種または2種以上の合
計:0.05〜0.35重量% Na、K、Liはアーク安定剤として含有させる。これ
らアルカリ金属の1種または2種以上の合計が0.05
重量%未満ではアークが粗くなりスパッタの発生が多く
なる。一方、0.35重量%を超えた場合もアーク状態
が不安定になり、溶融プールの揺動が激しくなりスラグ
巻き込みやコーナー部の溶込み不足が発生しやすくな
る。
【0021】脱酸剤(外皮成分を含む):1.5〜5.
0重量% C(0.01〜0.10重量%)、Si(0.3〜2.
0重量%)、Mn(0.5〜4.0重量%)、Ti
(0.5重量%以下)、Al(1.0重量%以下)、M
g(1.0重量%以下)、Zr(0.5重量%以下)等
の脱酸剤を溶接部の機械的性質の確保及び脱酸不足によ
る溶接部の気孔発生防止のために外皮成分を含む合計で
1.5重量%以上含有させる。一方、脱酸剤を5.0重
量%を超えて含有させると強度が高くなりすぎて耐ビー
ド割れ性が低下する。なお、脱酸剤は溶接金属中に歩留
まり合金剤として働く以外にスラグ化し溶融スラグの組
成及び生成量にも影響するので、上記各成分は()内の
範囲に抑えることが好ましい。
【0022】Ni:0.10〜1.0重量% 以上が本発明の基本的な構成であるが、さらにNiを
0.10重量%以上含有させることにより、コーナー部
の溶込み改善に明らかな効果が認められる。この効果は
Niを含有する溶融金属は鋼板とのなじみ性を良好にす
るためと考えられる。Niの上限については、ビードの
耐割れ性及び製造コストを考慮して1.0重量%とし
た。なお、図4中に表1に示すNiを少量添加したフラ
ックス入りワイヤを用いた場合(溶接条件は上記SiO
2 に関する実験に同じ)の効果を示した。
【0023】
【表1】
【0024】なお、本発明で用いるフラックス入りワイ
ヤのその他の成分として、ワイヤ全重量に対して、溶着
量アップやアーク状態を改善しスパッタを減少するのに
効果的な鉄粉(10重量%以下)、溶接金属の機械的性
質や耐候性、耐火性を向上させるためにMo(1.0重
量%以下)、Cr(1.0重量%以下)、Cu(0.5
重量%以下)、B(0.010重量%以下)などの各種
合金元素、溶融プールを攪拌し耐プライマー性を向上さ
せるCaCO3 などの金属炭酸塩(0.5重量%以
下)、さらなるスラグ剥離性向上のためにBi(0.5
重量%以下)内に示す範囲で添加してもよい。
【0025】フラックス入りワイヤの外皮金属について
はワイヤの生産性の面から軟鋼(C:0.08重量%以
下,Si:0.3重量%以下,Mn:0.5重量%以
下,P:0.020重量%以下,S:0.020重量%
以下)が好ましいが、高溶着が得られる合金鋼(C:
0.07重量%以下,Si:0.3〜1.5重量%,M
n:0.5〜2.5重量%,P:0.020重量%以
下,S:0.020重量%以下,Al、Ti:1.0重
量%以下)を使用することもできる。
【0026】フラックス充填率はワイヤ全重量に対し1
2〜25重量%の範囲がスラグ生成量及び脚長の確保と
ワイヤ生産性の面から好ましい。ワイヤの断面形状につ
いては特に制限はなく、図5に示すような従来一般的な
形状のものでよいが、外皮部9に開口部がないシームレ
スタイプ(a)はフラックス10の吸湿がなく耐プライ
マー性を損なわず、またワイヤ送給性、ワイヤ先端の狙
い位置の安定性にも優れているのでロボット等の自動溶
接用ワイヤとして最適である。ワイヤ径についても特に
限定されるものではないが、前記のように大脚長ビード
の溶接欠陥防止のためには溶融プールを大きくして溶接
する必要があり1.2〜2.0mmが好ましい。シール
ドガスはCO2 ガスが一般的であるが、Ar−CO2
ガスを使用した場合においても本発明の効果は得られ
る。
【0027】以下に、本発明の効果を実施例により具体
的に説明する。
【実施例】軟鋼パイプ(C:0.05重量%,Si:
0.02重量%,Mn:0.25重量%,P:0.01
2重量%,S:0.004重量%,Al:0.01重量
%)にフラックスを充填後、常法により表2及び表3に
示す組成のワイヤを試作した。試作ワイヤのフラックス
充填率は18重量%、ワイヤ径は1.4mmである。こ
れら試作ワイヤを用いて、図1に示す形状のT型すみ肉
試験体(SM490B、板厚16mm×幅100mm×
長さ500mm及び板厚20mm×幅100mm×長さ
500mm、無機ジンクプライマー塗装、膜厚20μ
m、立板端面ガスカット)について、1パス溶接(目標
脚長10mm)及び2パス溶接(目標脚長13mm)に
よる自動水平すみ肉溶接試験を行った。
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】目標脚長10mmの1パス溶接の施工条件
は以下の通りである。 (1)鋼板:SM490B,板厚16mm (2)試験体:T型すみ肉(両側交互溶接) (3)溶接条件:電流360A,電圧26V,速度25
cm/min チップ母材間距離25mm シールドガス CO2 25リットル/分 (4)ワイヤ狙い位置 条件A:トーチ角度θT 45° ワイヤ進行角度θW 後退角30° 条件B:トーチ角度θT 60° ワイヤ進行角度θW 前進角20° (5)溶接装置 トーチ台車搭載自動溶接機(オシレートなし) 溶接試験の結果を表4に示す。なお、表4の試験項目及
び評価記号を表5に示す。
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】表4から明らかなように本発明による試験
No.1〜12(W1〜W12)は1パスで脚長10m
mを安定して確保し、溶接作業性、ビード形状、外観が
良好で、トーチ角度、ワイヤ進行角度を変化させたにも
かかわらずスラグ巻き込みの発生はなく、またコーナー
部の溶込みについて問題はない。これに対し、試験N
o.13〜28は比較例である。No.13(W13)
はルチール系の全姿勢用、No.14(W14)は従来
のすみ肉用フラックス入りワイヤを用いた場合で、スラ
グが少なく高電流溶接ではスラグが焼付きスラグ剥離、
外観が不良で、また立板カットや止端部がラップし大脚
長のビード形成ができない。No.15(W15)はア
ルカリ金属が少なくアークが不安定で、またTiO 2
少ないためにスラグ被包性が劣りビード形状、外観が不
良となった。No.16(W16)は逆にTiO2 が多
すぎるためにスラグ巻き込みが発生し、溶込みも不十分
であった。
【0034】No.17(W17)はSiO2 が少なく
スラグ巻き込みとコーナー部の溶込み不足が発生した。
No.18(W18)は逆にSiO2 が多すぎるために
立板にカットが発生し、止端部はラップしたビードとな
った。No.19(W19)はMgOが多すぎるために
スラグの凝固むらができスラグ剥離、ビード形状、外観
が不良となった。No.20(W20)はZrO2 が少
なくスラグ被包が劣りビード形状、外観が劣化した。N
o.21(W21)は逆にZrO2 が多すぎるためにス
ラグ剥離が悪くなりビード形状が凹凸となった。No.
22(W22)はAl2 3 を含有しないためにスラグ
剥離性が劣化し、またアルカリ金属が少ないためにアー
クが安定せずスパッタが多発した。No.23(W2
3)はAl2 3 が多すぎるためにビードが凸状になっ
た。また、カットが発生し、止端部はラップしたビード
となった。
【0035】No.24(W24)はスラグ形成剤に占
めるSiO2 の割合が小さくスラグ巻き込み及びコーナ
ー部の溶込み不足が発生した。No.25(W25)は
逆に上記SiO2 の割合が大きすぎるために立板カット
やビード止端部のラップが目だつようになった。No.
26(W26)は酸化鉄が少なくビード止端部の揃いが
不良となった。No.27(W27)は酸化鉄が多すぎ
るためにビード形状、外観が不良でスラグ剥離性もやや
劣化した。No.28(W28)はF及びアルカリ金属
が多すぎるためにスパッタの多発、ビード形状、外観の
不良、スラグ巻き込みと溶込み不足が発生した。
【0036】次に目標脚長13mmの2パス溶接を行っ
た。溶接条件は以下の通りである。 (1)鋼板:SM490B,板厚20mm (2)試験体:T型すみ肉(両側交互溶接) (3)溶接条件: 第1パス目:電流360A,電圧36V,速度25cm
/min 第2パス目:電流300A,電圧34V,速度25cm
/min チップ母材間距離25mm シールドガス CO2 25リットル/分 (4)ワイヤ狙い位置 第1パス目:トーチ角度θT 45° ワイヤ進行角度θW 後退角35° 第2パス目:トーチ角度θT 40° ワイヤ進行角度θW 後退角20° (5)溶接装置 トーチ台車搭載自動溶接機(オシレートなし)試験結果
を表6に示す。 なお、表6の試験項目及び評価記号を表7に示す。
【0037】
【表6】
【0038】
【表7】
【0039】表6において、本発明による試験No.2
9〜40(W1〜W12)は第1パス目のワイヤ先端の
狙い位置がさらにコーナー部から離れる脚長13mmの
2パス溶接においても良好な溶接作業性、ビード形成性
のもとにスラグ巻き込み及びコーナー部の溶込み不足は
発生しない。なお、溶込みについてのNi添加の効果も
明らかに認められた。これに対し、比較例の試験No.
41〜46(W17,W18,W20,W24,W2
5,W29)はビード形成性と耐溶接欠陥性が両立しな
いので、このような大脚長が必要な箇所への適用はでき
ない。なお、No.46(W29)は脱酸剤の含有量が
多すぎるため第1パスのクレータ部およびクレータ近傍
にビード割れが発生した。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は厚板の水
平すみ肉溶接に用いて大脚長のビード形成性とともに溶
接部に溶接欠陥の発生しにくいガスシールドアーク溶接
用フラックス入りワイヤを提供するものであり、溶接の
高能率化、低コスト化に大きく貢献できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】大脚長の水平すみ肉溶接におけるワイヤ狙い位
置を示す図、
【図2】トーチ角度及びワイヤ進行角度を示す図、
【図3】水平すみ肉溶接部材とその溶接手順の一例を示
す図、
【図4】本発明によるフラックス入りワイヤの効果を示
す図、
【図5】フラックス入りワイヤの断面構造を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 ワイヤ 2 立板 3 下板 4 コーナー部 5 ビード 6 巻き溶接部 7 定常部 8 側板 9 外皮部 10 フラックス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 足立 武夫 東京都中央区築地三丁目5番4号 日鐵溶 接工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼製外皮内にフラックスを充填してなる
    ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにおい
    て、ワイヤ全重量に対して、下記成分を必須として含有
    することを特徴とするガスシールドアーク溶接用フラッ
    クス入りワイヤ。 TiO2 :4.5〜7.5重量% SiO2 :1.7〜3.0重量% MgO:0.5〜3.0重量% ZrO2 :0.5〜2.0重量% Al2 3 :0.1〜1.0重量% 但し、SiO2 /(TiO2 +SiO2 +MgO+Zr
    2 +Al2 3 ):0.16〜0.25 酸化鉄:0.3〜1.5重量% F:0.03〜0.35重量% Na、K、Liの1種または2種以上の合計:0.05
    〜0.35重量% 脱酸剤(外皮成分を含む):1.5〜5.0重量%
  2. 【請求項2】 請求項1において、さらにNiを0.1
    〜1.0重量%含有することを特徴とするガスシールド
    アーク溶接用フラックス入りワイヤ。
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