JP2687503B2 - ポリプロピレン組成物 - Google Patents

ポリプロピレン組成物

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正浩 杉
睦浩 田中
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、透明性、耐低温衝撃性、ヒートシール性
などに優れたポリプロピレン組成物に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
ポリプロピレンの耐低温衝撃性およびヒートシール性
を改良する方法として、ポリプロピレンにエチレン・プ
ロピレン共重合体あるいはエチレン・1−ブテン共重合
体などを添加する方法が良く知られている。しかしこの
組成物は、透明性の改良効果が十分ではない。またフィ
ルムに成形した場合には、低温でのヒートシールは可能
となるが、ヒートシール強度が低下するという問題点が
ある。
また、ポリプロピレンの透明性を改良する方法とし
て、ポリプロピレンにプロピレン・1−ブテン共重合体
を添加する方法が提案されている(特公昭57−2437
4)。しかしこの組成物は耐低温衝撃性の点で、なお改
良が望まれている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、上記のような問題点を解決し、透明
性、耐低温衝撃性、低温ヒートシール性ならびにヒート
シール強度などに優れたプロピレン組成物を提供するこ
とである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、(A)高結晶性プロピレン重合体40ないし
95重量%、ならびに (B)プロピレンに由来する繰り返し単位(a)、エ
チレンに由来する繰り返し単位(b)、および炭素原子
数が4ないし20のα−オレフィンに由来する繰り返し単
位(c)からなるプロピレン系共重合体であって、 (i)プロピレンに由来する繰り返し単位(a)が40な
いし80モル%、エチレンに由来する繰り返し単位(b)
が2ないし40モル%、および上記α−オレフィンに由来
する繰り返し単位(c)が0ないし40モル%で、かつ20
<(b+c)<60モル%の範囲にあり、 (ii)デカリン中で135℃で測定した極限粘度〔η〕が
0.1ないし7dl/gの範囲にあり、 (iii)X線回折法によって測定した結晶化度が40%以
下の範囲にある プロピレン系共重合体5ないし60重量% からなることを特徴とするポリプロピレン組成物であ
る。
本発明のポリプロピンレン組成物において、(A)成
分の高結晶性プロピレン重合体は、プロピレンの単独重
合体、あるいはプロピレンと10モル%以下の炭素原子数
2または4ないし20のα−オレフィンとの高結晶性共重
合体であり、重合体のMFR(L)〔ASTM D123(L)〕が
0.1ないし200g/10min、好ましくは0.3ないし100g/10mi
n、デカリン中135℃で測定した極限粘度〔η〕が1.0な
いし5.0dl/g、好ましくは1.2ないし4.0dl/gの範囲のも
のが好ましい。
上記のα−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテン、3−メチル−1−ヘプテン、1−ヘプテン、1
−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、
1−テトラデセン、1−オクタデセンなどが例示でき、
これらは1種単独で、また2種以上組み合わせて共重合
させることができる。
本発明のポリプロピレン組成物において、(B)成分
のプロピレン系共重合体は、プロピレン成分(プロピレ
ンに由来する繰り返し単位(a))が40ないし80モル
%、好ましくは50ないし80モル%、より好ましくは50な
いし70モル%、エチレン成分(エチレンに由来する繰り
返し単位(b))が2ないし40モル%、好ましくは5な
いし40モル%、より好ましくは10ないし35モル%、およ
び炭素原子数が4ないし20のα−オレフィン成分(炭素
原子数が4ないし20のα−オレフィンに由来する繰り返
し単位(c))が0ないし40モル%、好ましくは10ない
し35モル%、より好ましくは15ないし30モル%の範囲の
ものである。
炭素原子数が4ないし20のα−オレフィンとしては1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−
1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテ
ン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデ
セン、1−テトラデセン、1−オクタデセンなど炭素数
18以下のものが好適であり、とくに炭素数4ないし10の
ものが好適である。
(B)成分中のプロピレ成分が80モル%より大きくな
ると融点が高く、耐衝撃性、ヒートシール性は充分でな
い。プロピレン成分が40モル%より小さくなると融点、
結晶化度が低く、ブロッキング性が大きくなる。また、
(B)成分中のエチレン成分が40モル%より大きくなる
と重合体が不均一となり、透明性が充分でなくなる。エ
チレン成分が2モル%より小さくなると融点、結晶化度
が高く、耐衝撃性は充分でない。またさらに(B)成分
中の上記α−オレフィン成分が40モル%より大きくなる
と、融点、結晶化度が低く、ブロッキング性が大きくな
る。ここで共重合体成分の組成はプレスフィルムの赤外
線吸収スペクトルから求められる。
(B)成分のプロピレン系共重合体のデカリン中135
℃中で測定した極限粘度〔η〕は0.1ないし7dl/g、好ま
しくは0.2ないし5dl/gの範囲である。この特性値は
(B)成分のプロピレン系共重合体の分子量を示す尺度
であり、他の特性値と結合することにより、前述の優れ
た性質のプロピレン系共重合体の提供に役立っている。
(B)成分のプロピレン系共重合体のX線回折法によ
って測定した結晶化度は40%以下、好ましくは30%以下
の範囲である。この特性値は(B)成分のプロピレン系
共重合体が耐衝撃性に優れることを示す尺度であり、他
の特性値と結合することにより前述の優れた性質のプロ
ピレン系共重合体の提供に役立っている。結晶化度は成
形後20時間経過後の厚さ1.5mmのプレスシートのX線回
折測定により求められる。
本発明のポリプロピレン組成物は、上記の高結晶性プ
ロピレン重合体(A)を40ないし95重量%、好ましくは
50ないし90重量%、および上記のプロピレン系共重合体
(B)を5ないし60重量%、好ましくは10ないし50重量
%の割合で配合したものである。低結晶性プロピレン系
共重合体(B)の配合割合が5重量%未満では耐低温衝
撃性およびヒートシール性の改善が十分でなく、60重量
%を超えると耐熱性が悪くなる。
本発明のポリプロピレン組成物は、上記(A)成分と
(B)成分を必須成分とするものであるが、これらの必
須成分のほかに本発明の目的に反しない範囲で、他の樹
脂、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、スリップ
剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔
料、充填剤、天然油、合成油、ワックスなどの配合剤を
配合することができ、その配合割合は適宜量である。
次に(B)成分のプロピレン系共重合体の製造方法に
ついて説明する。
(B)成分のプロピレン系共重合体の製造法は、特開
昭62−241910号に示されているように、 マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体
を必須成分として含有する高立体規則性のチタン触媒成
分、 有機アルミニウム化合物触媒成分、および 電子供与触媒成分 から形成される触媒の存在下で、プロピレン、エチレン
および炭素原子数が4ないし20のα−オレフィンを共重
合させることにより製造することができる。
(B)成分の製造に用いられる上記の高活性、高立
体規則性固体状チタン触媒成分はマグネシウム、チタ
ン、ハロゲンおよび電子供給体を必須成分として含有す
るもので、マグネシウム/チタン(原子比)が1より大
きく、好ましくは3ないし50、とくに好ましくは6ない
し30、ハロゲン/チタン(原子比)が好ましくは4ない
し100、とくに好ましくは6ないし40、電子供与体/チ
タン(モル比)が好ましくは0.1ないし10、とくに好ま
しくは0.2ないし6の範囲にあるのが望ましい。その比
表面積は好ましくは3m2/g以上、一層好ましくは40m2/g
以上、さらに好ましくは100ないし800m2/gである。固体
状チタン触媒成分は、平均粒径がたとえば1ないし20
0μm、好ましくは3ないし100μm、とくに好ましくは
6ないし50μmであって、粒度分布の幾何標準偏差がた
とえば2.1未満、好ましくは1.9以下、さらに好ましくは
1.7以下であるのが望ましい。
このような条件を全て満足するようなチタン触媒成分
は、たとえば平均粒子径および粒度分布、さらに好ま
しくは形状が前述のような範囲にあるようなマグネシウ
ム化合物を形成した後触媒調製を行う方法、あるいは液
状のマグネシウム化合物と液状のチタン化合物を接触さ
せて前記のような粒子性状となるように固体状触媒を形
成させる方法などによって得ることができる。このよう
な方法はたとえば特開昭55−135102号、同55−135103
号、同56−811号、同56−67311号、同58−83006号など
に開示されている。
チタン触媒成分の調製に用いられるマグネシウム化
合物としては、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウ
ム、ハイドロタルサイト、マグネシウムのカルボン酸
塩、アルコキシマグネシウム、アリロキシマグネシウ
ム、アルコキシマグネシウムハライド、アリロキシマグ
ネシウムハライド、マグネシウムジハライド、有機マグ
ネシウム化合物、有機マグネシウム化合物と電子供与
体、ハロシラン、アルコキシシラン、シラノール、アル
ミニウム化合物などとの反応物などを例示することがで
きる。上記チタン触媒成分の調製に用いられることの
ある有機アルミニウム化合物としては、後述する有機ア
ルミニウム化合物の中から選ぶことができる。さらに
チタン触媒成分の調製に用いられることのあるハロゲ
ン含有ケイ素化合物としては、テトラハロゲン化ケイ
素、アルコキシハロゲン化ケイ素、アルキルハロゲン化
ケイ素、ハロポリシロキサンなどが例示できる。
チタン触媒成分の調製に用いられるチタン化合物の
例としては、テトラハロゲン化チタン、アルコキシチタ
ンハライド、アリロキシチタンハライド、アルコキシチ
タン、アリロキシチタンなどが例示でき、とくにテトラ
ハロゲン化チタン、中でも四塩化チタンが好ましい。
チタン触媒成分の調製に用いることのできる電子供
与体としては、アルコール、フェノール類、ケトン、ア
ルデヒド、カルボン酸、有機酸または無機酸のエステ
ル、エーテル、酸アミド、酸無水物のアルコキシシラン
のような含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニト
リル、イソシアネートのような含窒素電子供与体などを
例示することができる。
(B)成分の製造に用いられる前記の有機アルミニ
ウム化合物触媒成分の好適なものは有機アルミニウム化
合物であって、少なくとも分子内に1個のアルミニウム
−炭素結合を有する化合物が利用でき、たとえば、
(i)一般式R1 mAl(OR2nHpXq(ここでR1およびR2
炭素原子通常1ないし15個、好ましくは1ないし4個を
含む炭化水素基で互いに同一でも異なってもよい。Xは
ハロゲン、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦
p<3、qは0≦q<3の数であって、しかもm+n+
p+q=3である)で表わされる有機アルミニウム化合
物、(ii)一般式M1AlR1 4(ここではM1はLi、Na、Kで
あり、R1は前記と同じ)で表わされる周期律表第1族に
属する金属とアルミニウムとの錯アルキル物などをあげ
ることができる。
前記(i)に属する有機アルミニウム化合物として
は、一般式R1 mAl(OR23-m(ここでR1およびR2は前記
と同じ。mは好ましくは1.5≦m≦3の数である)、一
般式R1 mAlX3-m(ここでR1は前記と同じ。Xはハロゲ
ン、mは好ましくは0<m<3である)、一般式R1 mAlH
3-m(ここでR1は前記と同じ。mは好ましくは2≦m<
3である)、一般式R1 mAl(OR2nXq(ここでR1およびR
2は前記と同じ。Xはハロゲン、mは0<m≦3、0≦
n<3、0≦q<3で、m+n+q=3である)で表わ
されるものなどを例示できる。
前記(ii)に属する化合物としては、LiAl(C
2H5、LiAl(C7H15などを例示できる。これらの
中では、とくにトリアルキルアルミニウム、またはトリ
アルキルアルミニウムとアルキルアルミニウムハライド
もしくはアルミニウムハライドとの混合物を用いるのが
好ましい。
(B)成分の製造に用いられる前記の電子供与体触
媒成分の例としては、アミン類、アミド類、エーテル
類、ケトン類、ニトリル類、ホスフイン類、スチビン
類、アルシン類、ホスホルアミド類、エステル類、チオ
エーテル類、チオエステル類、酸無水物類、酸ハライド
類、アルデヒド類、アルコレート類、アルコキシ(アリ
ロキシ)シラン類、有機酸類および周期律表の第1族な
いし第4族に属する金属のアミド類および塩類などがあ
る。
(B)成分のプロピレン系共重合体の製造は、前記
のチタン触媒成分、の有機アルミニウム化合物触媒成
分およびの電子供与体触媒成分から形成される触媒の
存在下に不活性炭化水素溶媒中で、または溶媒を用いな
いでプロピレン、エチレンおよび炭素原子数4ないし20
のα−オレフィンを共重合させることにより行われる。
この場合不活性炭化水素溶媒中で生成する共重合体が溶
解する条件下で共重合反応を行う方法を採用するのがと
くに好ましい。
共重合反応を行う場合、前記のチタン触媒成分1gに
対して、100ないし100,000g、好ましくは150ないし20,0
00g、より好ましくは200ないし10,000gのプロピレン、
エチレンおよび炭素原子数が4ないし20のα−オレフィ
ンを共重合させるのが望ましい。
共重合反応において不活性溶媒を使用するときは、不
活性溶媒1当り、のチタン触媒成分をチタン原子に
換算して0.001ないし500ミリモル、とくに好ましくは0.
005ないし200ミリモルとするのが好ましく、またの有
機アルミニウム化合物触媒成分をAl/Ti(原子比)が0.1
ないし1000、とくに好ましくは0.5ないし500となるよう
な割合で用いるのが好ましい。またの電子供与体触媒
成分は、のチタン触媒成分に担持されていてもよく、
の有機アルミニウム化合物触媒成分に付加して用いて
もよく、また遊離の状態で重合系に添加してもよい。い
ずれにしてもの電子供与体触媒成分は、チタン原子1
モル当り0.1ないし200モル、とくに好ましくは0.2ない
し50モル程度存在させればよい。
共重合反応に用いられる不活性炭化水素溶媒として
は、プロパン、ブタン、n−ペンタン、イソペンタン、
n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、n−オク
タン、イソオクタン、n−デカン、n−ドデカン、灯油
などの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロ
ペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンのよ
うな脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンの
ような芳香族炭化水素、メチレンクロリド、エチルクロ
リド、エチレンクロリド、クロルベンゼンのようなハロ
ゲン化炭化水素などを例示することができ、中でも脂肪
族炭化水素、とくに炭素数4ないし10の脂肪族炭化水素
が好ましい。
共重合温度は適宜に選択でき、好ましくは約20ないし
約200℃、一層好ましくは約50ないし約180℃程度、圧力
も適宜に選択でき、大気圧ないし約100kg/cm2、好まし
くは大気圧ないし約50kg/cm2程度の加圧条件下で行うの
が好ましい。
分子量の調節は、重合温度、触媒成分の使用割合など
の重合条件を変えることによってある程度調節できる
が、重合系中に水素を添加するのが最も効果的である。
本発明のポリプロピンレン組成物は、透明性、耐低温
衝撃性に優れているため、ボトルその他の容器類、およ
びシートなどの成形品の用途に適している。またヒート
シール性に優れ、低温でヒートシールできるとともに、
ヒートシール強度に優れるため、上記用途のほか、包装
用フィルムなどの成形品として広く利用することができ
る。
〔発明の効果〕
本発明によれば、高結晶性プロピレン重合体に特定の
プロピレン系共重合体を配合したため、透明性、耐低温
衝撃性、低温ヒートシール性、ヒートシール強度などに
優れたポリプロピレン組成物が得られる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明する。
参考例1 プロピレン系共重合体(B)の製造 <チタン触媒成分の調製> 無水塩化マグネシウム4.76g(50mmol)、デカン25ml
および2−エチルヘキシルアルコール23.4ml(150mmo
l)を130℃で2時間加熱反応を行い均一溶液とした後、
この溶液中に無水フタル酸1.11g(7.5mmol)を添加し、
130℃にてさらに1時間撹拌混合を行い、無水フタル酸
を上記均一溶液に溶解させる。このようにして得られた
均一溶液を室温に冷却した後、−20℃に保持された四塩
化チタン200ml(1.8mol)中に1時間にわたって全量滴
下注入する。注入終了後、この混合液の温度を4時間か
けて110℃に昇温し、110℃に達したところでジイソブチ
ルフタレート2.68ml(12.5mmol)を添加し、撹拌下で2
時間110℃の温度を保持する。2時間の反応終了後熱濾
過にて固体部を採取し、この固体部を200mlのTiCl4にて
再懸濁させた後、再び110℃で2時間加熱反応を行う。
反応終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、110℃の
デカンおよびヘキサンにて、洗液中に遊離のチタン化合
物が検出されなくなるまで充分洗浄する。
以上の製造方法にて合成されたチタン触媒成分の組成
はチタン3.1重量%、塩素56.0重量%、マグネシウム17.
0重量%およびジイソブチルフタレート20.9重量%であ
った。
<重 合> 内容積200の連続重合反応器を用い、脱水精製した
ヘキサンを100/hr、エチレンを0.5kg/hr、プロピレン
を5.5kg/hr、1−ブテンを6.0kg/hrの割合で、また水素
を重合反応器中のガス相濃度が5mol%になるように供給
し、一方チタン触媒成分をチタン原子に換算して1.2mmo
l/hr、トリイソブチルアルミニウム60mmol/hr、ジフェ
ニルジメトキシシラン7.2mmol/hrの割合で供給し、重合
温度70℃、重合圧力2kg/cm2、滞留時間1時間となる条
件下で共重合を行った。
得られたプロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体
(以下PEB−1と記す)の物性は、プロレン含有量64mol
%、エチレン含有量14mol%、1−ブテン含有量22mol
%、極限粘度〔η〕=1.5dl/g、結晶化度=16%、融点
(Tm)=64℃であった。
実施例1 上記PEB−1 30重量%と高結晶性プロピレン・エチレ
ンランダム共重合体(MFR(L):20g/10min、エチレン
含有量:2.7mol%、極限粘度〔η〕:1.6dl/g、以下PP−
1と記す)70重量%をヘンシェルミキサーで混合後、一
軸押出機(設定温度230℃)中で溶融混練して組成物I
を得た。
次いで、この組成物Iを用いて射出成形機にて、試験
片を成形した。この試験片について、曲げ初期弾性率、
IZOD衝撃強度、ヘイズを下記の方法で測定した。結果を
第1表に示す。
(1)曲げ初期弾性率(kgf/cm2):ASTM D790 (2)IZOD衝撃強度(kg・cm/cm):ASTM D256(ノッチ
付) (3)ヘイズ(%):ASTM D1003(2mm厚) 比較例1 実施例1で用いたPEB−1の代わりに、参考例1に準
じて製造した低結晶性エチレン・1−ブテンランダム共
重合体(MFR(E):3.6g/10min、密度:0.886g/cm3、融
点:70℃、1−ブテン含有量:11mol%、以下EB−1と記
す)を用いる以外は実施例1と同様に行った。結果を第
1表に示す。
比較例2 実施例1で用いたPEB−1の代わりに、参考例1に準
じて製造した低結晶性プロピレン・1−ブテンランダム
共重合体(MFR(L):7.0g/10min、密度:0.885g/cm3
融点:110℃、1−ブテン含有量:28mol%、以下PB−1と
記す)を用いる以外は実施例1と同様に行った。結果を
第1表に示す。
実施例2 実施例1で用いたPEB−1 20重量%と高結晶性プロピ
レン・エチレンランダム共重合体(MFR(L):6.5g/10m
in、エチレン含有量:4.7mol%、以下PP−2と記す)80
重量%とをヘンシェルミキサーで混合後、この混合組成
物よりキャストフィルム成形機で幅250mm、厚さ50μm
の試験フィルムを成形した。なお、成形時の樹脂温度は
230℃、チルロール温度は20℃、スクリュ回転数は80rpm
で行った。
上記の試験フィルムについて、0℃の衝撃強度、ヘイ
ズ、ヒートシール強度を下記の方法で測定した。結果を
第2表に示す。
(1)衝撃強度(kg・cm/cm):ASTM D3420 (2)ヘイズ(%):ASTM D1003 (3)ヒートシール強度(g/15mm幅): ヒートシール圧力;2kg/cm2 ヒートシール時間;1sec 引張速度;300mm/min 比較例3 実施例2で用いたPEB−1の代わりに、比較例1で用
いたEB−1を用いる以外は実施例2と同様に行った。結
果を第2表に示す。
比較例4 実施例2で用いたPEB−1の代わりに比較例2で用い
たPB−1を用いる以外は実施例2と同様に行った。結果
を第2表に示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)高結晶性プロピレン重合体40ないし
    95重量%、ならびに (B)プロピレンに由来する繰り返し単位(a)、エチ
    レンに由来する繰り返し単位(b)、および炭素原子数
    が4ないし20のα−オレフィンに由来する繰り返し単位
    (c)からなるプロピレン系共重合体であって、 (i)プロピレンに由来する繰り返し単位(a)が40な
    いし80モル%、エチレンに由来する繰り返し単位(b)
    が2ないし40モル%、および上記α−オレフィンに由来
    する繰り返し単位(c)が0ないし40モル%で、かつ20
    <(b+c)<60モル%の範囲にあり、 (ii)デカリン中で135℃で測定した極限粘度〔η〕が
    0.1ないし7dl/gの範囲にあり、 (iii)X線回折法によって測定した結晶化度が40%以
    下の範囲にある プロピレン系共重合体5ないし60重量% からなることを特徴とするポリプロピレン組成物。
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