JP2682095B2 - ２サイクル内燃機関 - Google Patents
２サイクル内燃機関Info
- Publication number
- JP2682095B2 JP2682095B2 JP1001273A JP127389A JP2682095B2 JP 2682095 B2 JP2682095 B2 JP 2682095B2 JP 1001273 A JP1001273 A JP 1001273A JP 127389 A JP127389 A JP 127389A JP 2682095 B2 JP2682095 B2 JP 2682095B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- valve
- air supply
- air
- wall surface
- cylinder head
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/02—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
- F02B2075/022—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
- F02B2075/025—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two
Landscapes
- Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は２サイクル内燃機関に関する。
２サイクルディーゼル機関において燃焼室内をループ
掃気するために給気弁と、排気弁間のシリンダヘッド内
壁面上に突起を形成し、この突起の両側面上に排気弁側
の給気弁開口および給気弁側の排気弁開口を覆うマスク
壁を形成し、突起上に燃料噴射弁を配置した２サイクル
ディーゼル機関が公知である（特公昭60−5770号公報参
照）。この２サイクルディーゼル機関では給気ポートか
ら流入した吸入空気がシリンダ内壁面に沿ってピストン
頂面に向かい、次いでピストン頂面上において向きを変
えてシリンダ内壁面に沿い排気ポートに向けて流れるの
でループ掃気を行なうことができる。
掃気するために給気弁と、排気弁間のシリンダヘッド内
壁面上に突起を形成し、この突起の両側面上に排気弁側
の給気弁開口および給気弁側の排気弁開口を覆うマスク
壁を形成し、突起上に燃料噴射弁を配置した２サイクル
ディーゼル機関が公知である（特公昭60−5770号公報参
照）。この２サイクルディーゼル機関では給気ポートか
ら流入した吸入空気がシリンダ内壁面に沿ってピストン
頂面に向かい、次いでピストン頂面上において向きを変
えてシリンダ内壁面に沿い排気ポートに向けて流れるの
でループ掃気を行なうことができる。
ところが、燃料噴射弁の先端部周りには冷却水通路を
設けことが難かしく、従って上述のように燃料噴射弁を
突起上に配置するようにした場合には突起を冷却水によ
って冷却するのが困難である。その上、燃焼室内に突出
する突起は特に高温となりやすく、しかも上述のように
この突起を冷却できないとなると突起の温度が極度に高
くなるために早期着火が生じるという問題がある。特に
上述の２サイクルディーゼル機関では突起の頂面とマス
ク壁との間に角部が存在し、このような角部が存在する
と角部がホットスポットとなって早期着火が生じやすく
なるばかりでなく、角部が高温に耐えられなくなって溶
損するという問題を生ずる。これは燃料噴射弁に代えて
点火栓を配置した場合にも同様である。
設けことが難かしく、従って上述のように燃料噴射弁を
突起上に配置するようにした場合には突起を冷却水によ
って冷却するのが困難である。その上、燃焼室内に突出
する突起は特に高温となりやすく、しかも上述のように
この突起を冷却できないとなると突起の温度が極度に高
くなるために早期着火が生じるという問題がある。特に
上述の２サイクルディーゼル機関では突起の頂面とマス
ク壁との間に角部が存在し、このような角部が存在する
と角部がホットスポットとなって早期着火が生じやすく
なるばかりでなく、角部が高温に耐えられなくなって溶
損するという問題を生ずる。これは燃料噴射弁に代えて
点火栓を配置した場合にも同様である。
シリンダ軸線に関し互いに反対側に位置するシリンダ
ヘッド内壁面の周縁部にシリンダヘッド内壁面からピス
トン頂面に向けて突出する突出部を夫々形成し、これら
突出部を結ぶ線に関して一側のシリンダヘッド内壁面上
に一対の給気弁を配置すると共に他側のシリンダヘッド
内壁面上に排気弁を配置し、排気弁と反対側の給気弁開
口方向に新気流を偏向せしめる新気ガイド壁を各給気ポ
ートの内壁面上又は各給気弁のかさ部背面上に形成し、
各給気弁から他の給気弁と反対方向に向けて燃焼室内に
流入する新気をピストン頂面に向けて案内するための新
気ガイド壁を各突出部上に夫々形成している。
ヘッド内壁面の周縁部にシリンダヘッド内壁面からピス
トン頂面に向けて突出する突出部を夫々形成し、これら
突出部を結ぶ線に関して一側のシリンダヘッド内壁面上
に一対の給気弁を配置すると共に他側のシリンダヘッド
内壁面上に排気弁を配置し、排気弁と反対側の給気弁開
口方向に新気流を偏向せしめる新気ガイド壁を各給気ポ
ートの内壁面上又は各給気弁のかさ部背面上に形成し、
各給気弁から他の給気弁と反対方向に向けて燃焼室内に
流入する新気をピストン頂面に向けて案内するための新
気ガイド壁を各突出部上に夫々形成している。
各給気ポートから燃焼室内に流入する新気は給気ポー
ト内壁面上又は給気弁かさ部背面上に形成された新気ガ
イド壁、および突出部上に形成された新気ガイド壁によ
ってピストン頂面に向かうように案内される。
ト内壁面上又は給気弁かさ部背面上に形成された新気ガ
イド壁、および突出部上に形成された新気ガイド壁によ
ってピストン頂面に向かうように案内される。
第１図から第４図に参照すると、１はシリンダブロッ
ク、２はシリンダブロック１内で往復動するピストン、
３はシリンダブロック１上に固定されたシリンダヘッ
ド、４はシリンダヘッド３の内壁面3aとピストン２の頂
面間に形成された燃焼室を夫々示す。シリンダヘッド内
壁面3a上には凹溝５が形成され、この凹溝５の底壁面を
なすシリンダヘッド内壁面部分3b上に一対の給気弁６が
配置される。一方、凹溝５を除くシリンダヘッド内壁面
部分3cはほぼ平坦をなし、このシリンダヘッド内壁面部
分3c上に一対の排気弁７が配置される。シリンダヘッド
内壁面3aの周縁部には一対の突出部８が形成され、これ
ら突出部８には夫々給気弁６の周縁部に沿って円弧状に
延びる一対のマスク壁8aとシリンダヘッド内壁面3aの周
縁部と給気弁６間に位置する一対の新気ガイド壁8bとが
形成される。各マスク壁8aは第１図において破線で示す
最大リフト位置にある給気弁６よりも下方まで燃焼室４
に向けて延びており、従って、各マスク壁8aに対面する
給気弁６周縁部と弁座９間の開口は給気弁６の開弁期間
全体に亙ってマスク壁8aにより閉鎖されることになる。
また、一対の新気ガイド壁8bはほぼ同一平面内に位置し
ており、更にこれら新気ガイド壁8bは両給気弁６の中心
を結ぶ線に対してほぼ平行に延びている。またこれらの
新気ガイド壁8bは給気弁６側の燃焼室４周辺部方向を向
いている。更に、各突出部８はシリンダヘッド内壁面3a
の底壁面まで近傍まで延びており、各マスク壁8aおよび
各新気ガイド壁8bもシリンダヘッド内壁面3aの底壁面近
傍まで延びている。一方、第１図および第２図に示され
るように新気ガイド壁8bと反対側には既燃ガスガイド壁
8cが形成される。この既燃ガスガイド壁8cは、新気ガイ
ド壁8bの下端部およびマスク壁8aの下端部から排気弁７
周りのシリンダヘッド内壁面部分3c上まで延びる凹状の
湾曲面からなる。シリンダヘッド内壁面部分3cは給気弁
６の間まで延びる突き出し部分3dを有し、この突き出し
部分3d上にはシリンダヘッド内壁面3aの中心に位置する
ように点火栓９配置される。給気弁６周りのシリンダヘ
ッド内壁面部分3bと突き出し部分3d間は凹状をなす湾曲
面3eから形成され、また隣接する給気弁６と排気弁７間
も凹状の湾曲面3fから形成される。従って給気弁６の周
りにはマスク壁8a以外にマスク壁は設けられていない。
即ち、給気弁６が開弁するとマスク壁8aに対面した給気
弁６の開口部分のみが覆われることになる。一方、排気
弁７に対しては排気弁７とその弁座間の開口を覆うマス
ク壁が設けられておらず、従って排気弁７が開弁すると
排気弁７と弁座間に形成される開口はその全体が燃焼室
４内に開口することになる。
ク、２はシリンダブロック１内で往復動するピストン、
３はシリンダブロック１上に固定されたシリンダヘッ
ド、４はシリンダヘッド３の内壁面3aとピストン２の頂
面間に形成された燃焼室を夫々示す。シリンダヘッド内
壁面3a上には凹溝５が形成され、この凹溝５の底壁面を
なすシリンダヘッド内壁面部分3b上に一対の給気弁６が
配置される。一方、凹溝５を除くシリンダヘッド内壁面
部分3cはほぼ平坦をなし、このシリンダヘッド内壁面部
分3c上に一対の排気弁７が配置される。シリンダヘッド
内壁面3aの周縁部には一対の突出部８が形成され、これ
ら突出部８には夫々給気弁６の周縁部に沿って円弧状に
延びる一対のマスク壁8aとシリンダヘッド内壁面3aの周
縁部と給気弁６間に位置する一対の新気ガイド壁8bとが
形成される。各マスク壁8aは第１図において破線で示す
最大リフト位置にある給気弁６よりも下方まで燃焼室４
に向けて延びており、従って、各マスク壁8aに対面する
給気弁６周縁部と弁座９間の開口は給気弁６の開弁期間
全体に亙ってマスク壁8aにより閉鎖されることになる。
また、一対の新気ガイド壁8bはほぼ同一平面内に位置し
ており、更にこれら新気ガイド壁8bは両給気弁６の中心
を結ぶ線に対してほぼ平行に延びている。またこれらの
新気ガイド壁8bは給気弁６側の燃焼室４周辺部方向を向
いている。更に、各突出部８はシリンダヘッド内壁面3a
の底壁面まで近傍まで延びており、各マスク壁8aおよび
各新気ガイド壁8bもシリンダヘッド内壁面3aの底壁面近
傍まで延びている。一方、第１図および第２図に示され
るように新気ガイド壁8bと反対側には既燃ガスガイド壁
8cが形成される。この既燃ガスガイド壁8cは、新気ガイ
ド壁8bの下端部およびマスク壁8aの下端部から排気弁７
周りのシリンダヘッド内壁面部分3c上まで延びる凹状の
湾曲面からなる。シリンダヘッド内壁面部分3cは給気弁
６の間まで延びる突き出し部分3dを有し、この突き出し
部分3d上にはシリンダヘッド内壁面3aの中心に位置する
ように点火栓９配置される。給気弁６周りのシリンダヘ
ッド内壁面部分3bと突き出し部分3d間は凹状をなす湾曲
面3eから形成され、また隣接する給気弁６と排気弁７間
も凹状の湾曲面3fから形成される。従って給気弁６の周
りにはマスク壁8a以外にマスク壁は設けられていない。
即ち、給気弁６が開弁するとマスク壁8aに対面した給気
弁６の開口部分のみが覆われることになる。一方、排気
弁７に対しては排気弁７とその弁座間の開口を覆うマス
ク壁が設けられておらず、従って排気弁７が開弁すると
排気弁７と弁座間に形成される開口はその全体が燃焼室
４内に開口することになる。
突き出し部3dはシリンダヘッド内壁面部分3bから突出
した形となるがその突出量は小さく、しかも突き出し部
3dと湾曲面3e間は角部が形成されないように滑らかに接
続されているので突き出し部3dはさほど高温とならず、
ホットスポットを形成することもない。
した形となるがその突出量は小さく、しかも突き出し部
3dと湾曲面3e間は角部が形成されないように滑らかに接
続されているので突き出し部3dはさほど高温とならず、
ホットスポットを形成することもない。
シリンダヘッド３内には給気弁６に対して給気ポート
10が形成され、排気弁７に対して排気ポート11が形成さ
れる。各給気ポート10は例えば機関によって駆動される
機械式過給機12および給機ダクト13を介して図示しない
エアクリーナに接続されており、給気ダクト13内にはス
ロットル14が配置される。シリンダヘッド３には燃焼室
４内に向けて圧縮空気と共に燃料を噴射するエアブラス
ト弁15が配置される。このエアブラスト弁15はまっすぐ
に延びる圧縮空気通路16と、圧縮空気通路16の先端部に
形成されたノズル口17と、圧縮空気通路16内を延びてノ
ズル口17の開閉制御を行う開閉弁18と、開閉弁18を駆動
するためのソレノイド19と、圧縮空気通路16から分岐さ
れた圧縮空気通路20と、圧縮空気通路20内に燃料を噴射
するための燃料噴射弁21とを具備する。圧縮空気通路20
は機関駆動のエアポンプ22に連結されており、従って圧
縮空気通路16,20は常時圧縮空気によって満たされてい
る。
10が形成され、排気弁７に対して排気ポート11が形成さ
れる。各給気ポート10は例えば機関によって駆動される
機械式過給機12および給機ダクト13を介して図示しない
エアクリーナに接続されており、給気ダクト13内にはス
ロットル14が配置される。シリンダヘッド３には燃焼室
４内に向けて圧縮空気と共に燃料を噴射するエアブラス
ト弁15が配置される。このエアブラスト弁15はまっすぐ
に延びる圧縮空気通路16と、圧縮空気通路16の先端部に
形成されたノズル口17と、圧縮空気通路16内を延びてノ
ズル口17の開閉制御を行う開閉弁18と、開閉弁18を駆動
するためのソレノイド19と、圧縮空気通路16から分岐さ
れた圧縮空気通路20と、圧縮空気通路20内に燃料を噴射
するための燃料噴射弁21とを具備する。圧縮空気通路20
は機関駆動のエアポンプ22に連結されており、従って圧
縮空気通路16,20は常時圧縮空気によって満たされてい
る。
一方、排気弁７側に位置する各給気ポート10の内壁面
上には給気弁６のかさ部背面の近傍において給気弁６の
ステム近傍まで延びる新気ガイド壁23が形成される。第
１図に示されるようにこの新気ガイド壁23は排気弁７と
反対側において給気弁６とその弁座間に形成される開口
に向けて延びている。また第４図に示されるようにこの
新気ガイド壁23は排気弁７側に位置する給気弁６のかさ
部背面のほぼ1/3を覆うように形成されている。また、
第４図に示す平面図において新気ガイド壁8bは新気ガイ
ド壁23の端部から延びるように形成されている。更に各
新気ガイド壁23の先端線23aは隣接する排気弁７に近づ
くに従って点火栓９から離れるように両給気弁６の弁軸
を結ぶ線に対して傾斜配置されている。
上には給気弁６のかさ部背面の近傍において給気弁６の
ステム近傍まで延びる新気ガイド壁23が形成される。第
１図に示されるようにこの新気ガイド壁23は排気弁７と
反対側において給気弁６とその弁座間に形成される開口
に向けて延びている。また第４図に示されるようにこの
新気ガイド壁23は排気弁７側に位置する給気弁６のかさ
部背面のほぼ1/3を覆うように形成されている。また、
第４図に示す平面図において新気ガイド壁8bは新気ガイ
ド壁23の端部から延びるように形成されている。更に各
新気ガイド壁23の先端線23aは隣接する排気弁７に近づ
くに従って点火栓９から離れるように両給気弁６の弁軸
を結ぶ線に対して傾斜配置されている。
第５図は給気弁６および排気弁７の開弁期間の一例、
およびエアブラスト弁15の作動の一例を示している。第
５図に示す例においては給気弁６よりも排気弁７が先に
開弁し、給気弁６よりも排気弁７が先に閉弁する。ま
た、エアブラスト弁15については下死点BDC前に燃料噴
射弁21から燃料が圧縮空気通路20内の圧縮空気内に噴射
され、下死点BDC後に開閉弁18、即ちエアブラスト弁15
を開弁する。開閉弁18、即ちエアブラスト弁15が開弁す
るとノズル口17から燃焼室４内に向けて燃料が圧縮空気
と共に噴出する。エアブラスト弁15からの燃料と圧縮空
気の噴射は排気弁７が閉弁する前後で開始されるのでエ
アブラスト弁15から噴射された燃料が排気ポート11内に
吹き抜ける危険性がない。
およびエアブラスト弁15の作動の一例を示している。第
５図に示す例においては給気弁６よりも排気弁７が先に
開弁し、給気弁６よりも排気弁７が先に閉弁する。ま
た、エアブラスト弁15については下死点BDC前に燃料噴
射弁21から燃料が圧縮空気通路20内の圧縮空気内に噴射
され、下死点BDC後に開閉弁18、即ちエアブラスト弁15
を開弁する。開閉弁18、即ちエアブラスト弁15が開弁す
るとノズル口17から燃焼室４内に向けて燃料が圧縮空気
と共に噴出する。エアブラスト弁15からの燃料と圧縮空
気の噴射は排気弁７が閉弁する前後で開始されるのでエ
アブラスト弁15から噴射された燃料が排気ポート11内に
吹き抜ける危険性がない。
第６図に示されるように排気弁７および給気弁６が開
弁すると新気が給気ポート10から燃焼室４内に流入を開
始する。このとき矢印S1で示すように、給気ポート10の
底壁面に沿って流れる新気流は排気弁７と反対側の給気
弁６の開口から燃焼室４内に流入し、一方矢印S2で示す
ように給気ポート10の上壁面に沿って流れる新気流は新
気ガイド壁23により案内されて同様に排気弁７と反対側
の給気弁６の開口から燃焼室４内に流入する。次いでこ
れらの新気流は矢印S3で示すように給気弁６下方のシリ
ンダ内壁面に沿って下降し、次いでピストン２の頂面に
沿って進み、次いで排気弁７下方のシリンダ内壁面に沿
って上昇するために燃焼室４内には強力なループ掃気流
が発生せしめられる。
弁すると新気が給気ポート10から燃焼室４内に流入を開
始する。このとき矢印S1で示すように、給気ポート10の
底壁面に沿って流れる新気流は排気弁７と反対側の給気
弁６の開口から燃焼室４内に流入し、一方矢印S2で示す
ように給気ポート10の上壁面に沿って流れる新気流は新
気ガイド壁23により案内されて同様に排気弁７と反対側
の給気弁６の開口から燃焼室４内に流入する。次いでこ
れらの新気流は矢印S3で示すように給気弁６下方のシリ
ンダ内壁面に沿って下降し、次いでピストン２の頂面に
沿って進み、次いで排気弁７下方のシリンダ内壁面に沿
って上昇するために燃焼室４内には強力なループ掃気流
が発生せしめられる。
ところで給気ポート10の中心部を流れる新気流は第６
図において矢印S1,S2で示すように流れるが給気ポート1
0の側壁面に沿って流れる新気流は第４図の矢印S4,S5で
示されるように給気ポート10の軸線に対し横方向に向け
て燃焼室４内に流入する。このとき燃焼室４の周辺方向
に向けて流入する新気流S4は新気ガイド壁8bにより案内
されて第６図の矢印S6で示すように燃焼室４の中心部に
向かい、従ってこの新気流S6は排気ポート11内に吹き抜
けることがない。一方、第６図において矢印S3で示すよ
うに給気弁６下方のシリンダ内壁面に沿って高速度で下
降する新気流が発生するとこの新気流S3の周りのガスが
新気流S3に引きずり込まれて新気流S3と共にループ状に
流れる。従って第４図においてS5で示されるように隣接
する給気弁６の方向に流入する新気流は第６図において
矢印S7で示すように新気流S3に引きずり込まれ、斯くし
てこの新気流S7も排気ポート11内に吹き抜けることがな
い。また、わずかばかりの新気が第６図において矢印S8
で示されるように新気ガイド壁23下方の給気弁６の開口
から燃焼室４内に流入するがこの新気流S8も新気流S3に
引きずり込まれるので排気ポート11内に吹き抜けること
がない。即ち、新気が全く排気ポート11内に吹き抜ける
ことがなく、大部分の新気がループ掃気の発生に寄与せ
しめられるので燃焼室４内に強力なループ掃気流を発生
せしめることができる。
図において矢印S1,S2で示すように流れるが給気ポート1
0の側壁面に沿って流れる新気流は第４図の矢印S4,S5で
示されるように給気ポート10の軸線に対し横方向に向け
て燃焼室４内に流入する。このとき燃焼室４の周辺方向
に向けて流入する新気流S4は新気ガイド壁8bにより案内
されて第６図の矢印S6で示すように燃焼室４の中心部に
向かい、従ってこの新気流S6は排気ポート11内に吹き抜
けることがない。一方、第６図において矢印S3で示すよ
うに給気弁６下方のシリンダ内壁面に沿って高速度で下
降する新気流が発生するとこの新気流S3の周りのガスが
新気流S3に引きずり込まれて新気流S3と共にループ状に
流れる。従って第４図においてS5で示されるように隣接
する給気弁６の方向に流入する新気流は第６図において
矢印S7で示すように新気流S3に引きずり込まれ、斯くし
てこの新気流S7も排気ポート11内に吹き抜けることがな
い。また、わずかばかりの新気が第６図において矢印S8
で示されるように新気ガイド壁23下方の給気弁６の開口
から燃焼室４内に流入するがこの新気流S8も新気流S3に
引きずり込まれるので排気ポート11内に吹き抜けること
がない。即ち、新気が全く排気ポート11内に吹き抜ける
ことがなく、大部分の新気がループ掃気の発生に寄与せ
しめられるので燃焼室４内に強力なループ掃気流を発生
せしめることができる。
なお、新気ガイド壁23を大きくして例えば給気弁６の
ステムを越える位置まで延ばせばシリンダヘッド内壁面
3a上に新気ガイド壁8bやマスク壁8aを設けなくとも新気
の吹き抜けをかなり抑制することができる。しかしなが
ら新気ガイド壁23を大きくすると吸入抵抗が増大するた
めに強力なループ掃気を行うことができなくなるばかり
でなく、充填効率が低下してしまう。そこで本発明では
新気ガイド壁23を比較的小さくし、その結果吸気ポート
10の軸線に対して横方向に流れる新気流S4を新気ガイド
壁8bにより案内することによって吹き抜けを防止するよ
うにしている。また、マスク壁8aは新気の吹き抜けを防
止すると共に新気流S4を燃焼室４の中央部に向けて案内
する役目を果している。更に新気ガイド壁23を小さくす
ることによって強力なループ掃気流S3を発生させ、この
強力なループ掃気流を利用して新気流S5,S7,S8を排気弁
７と反対側に引きずり込むことによって新気の吹き抜け
を防止するようにしている。
ステムを越える位置まで延ばせばシリンダヘッド内壁面
3a上に新気ガイド壁8bやマスク壁8aを設けなくとも新気
の吹き抜けをかなり抑制することができる。しかしなが
ら新気ガイド壁23を大きくすると吸入抵抗が増大するた
めに強力なループ掃気を行うことができなくなるばかり
でなく、充填効率が低下してしまう。そこで本発明では
新気ガイド壁23を比較的小さくし、その結果吸気ポート
10の軸線に対して横方向に流れる新気流S4を新気ガイド
壁8bにより案内することによって吹き抜けを防止するよ
うにしている。また、マスク壁8aは新気の吹き抜けを防
止すると共に新気流S4を燃焼室４の中央部に向けて案内
する役目を果している。更に新気ガイド壁23を小さくす
ることによって強力なループ掃気流S3を発生させ、この
強力なループ掃気流を利用して新気流S5,S7,S8を排気弁
７と反対側に引きずり込むことによって新気の吹き抜け
を防止するようにしている。
第７図から第10図に別の実施例を示す。この実施例に
おいて第１図から第６図と同様の構成要素は同一の符号
又は同一の符号にダッシュを付して示す。この実施例で
は燃焼室４がペントルーフ型をなし、シリンダヘッド内
壁面3a′の中央部に点火栓９が配置される。突出部８′
はシリンダヘッド内壁面3a′の底壁面まで延びており、
この突出部８′上に新気ガイド壁8b′とマスク壁8a′が
形成される。なお、この実施例では新気ガイド壁8b′が
ほぼ垂直をなす。また、新気ガイド壁8b′と反対側の突
出部８′上には既燃ガスガイド壁8c′が形成される。ま
た、この実施例では点火栓９が突出部上に設けられてい
ない。更にこの実施例では第１図に示す新気ガイド壁23
に代えて排気弁７側の給気弁６のかさ部背面上にかさ部
背面の周縁部に沿って円弧状に延びるシュラウドの形を
した湾曲薄板状の新気ガイド壁24が形成される。この新
気ガイド壁24は第10図に示されるように給気弁６のかさ
部背面周縁部のほぼ1/3周に亘って延びており、しかも
この新気ガイド壁24は隣接する排気弁７に近い方の新気
ガイド壁24の端部が他方の端部に比べて点火栓９から離
れるように形成されている。
おいて第１図から第６図と同様の構成要素は同一の符号
又は同一の符号にダッシュを付して示す。この実施例で
は燃焼室４がペントルーフ型をなし、シリンダヘッド内
壁面3a′の中央部に点火栓９が配置される。突出部８′
はシリンダヘッド内壁面3a′の底壁面まで延びており、
この突出部８′上に新気ガイド壁8b′とマスク壁8a′が
形成される。なお、この実施例では新気ガイド壁8b′が
ほぼ垂直をなす。また、新気ガイド壁8b′と反対側の突
出部８′上には既燃ガスガイド壁8c′が形成される。ま
た、この実施例では点火栓９が突出部上に設けられてい
ない。更にこの実施例では第１図に示す新気ガイド壁23
に代えて排気弁７側の給気弁６のかさ部背面上にかさ部
背面の周縁部に沿って円弧状に延びるシュラウドの形を
した湾曲薄板状の新気ガイド壁24が形成される。この新
気ガイド壁24は第10図に示されるように給気弁６のかさ
部背面周縁部のほぼ1/3周に亘って延びており、しかも
この新気ガイド壁24は隣接する排気弁７に近い方の新気
ガイド壁24の端部が他方の端部に比べて点火栓９から離
れるように形成されている。
この実施例においても新気ガイド壁24が設けられてい
るために大部分の新気は排気弁７と反対側の給気弁６の
開口から燃焼室４内に流入し、給気ポート10の軸線に対
し横方向に向けて燃焼室４内に流入する新気は新気ガイ
ド壁8b′およびマスク壁8a′によって燃焼室４の中央部
に向けて案内され、或いはループ掃気流に引きずり込ま
れる。
るために大部分の新気は排気弁７と反対側の給気弁６の
開口から燃焼室４内に流入し、給気ポート10の軸線に対
し横方向に向けて燃焼室４内に流入する新気は新気ガイ
ド壁8b′およびマスク壁8a′によって燃焼室４の中央部
に向けて案内され、或いはループ掃気流に引きずり込ま
れる。
なお、本発明をディーゼル機関に適用することもで
き、この場合にはシリンダヘッド内壁面3a,3a′の中央
部に燃料噴射弁が配置される。
き、この場合にはシリンダヘッド内壁面3a,3a′の中央
部に燃料噴射弁が配置される。
点火栓の周りに角部を有する突起が形成されていない
のでプレイングニッションを生じることがない。また、
強力なループ掃気流を発生せしめることができると共に
新気の吹き抜けを防止することができる。
のでプレイングニッションを生じることがない。また、
強力なループ掃気流を発生せしめることができると共に
新気の吹き抜けを防止することができる。
第１図は２サイクル内燃機関の側面断面図、第２図はシ
リンダヘッド内壁面を示す図、第３図は第１図の矢印II
Iに沿ってみた図解的に示す斜視図、第４図はシリンダ
ヘッドの平面断面図、第５図は給排気弁およびエアブラ
スト弁の開弁期間を示す線図、第６図は作動を説明する
ための２サイクル内燃機関の側面断面図、第７図は２サ
イクル内燃機関の別の実施例の側面断面図、第８図は第
７図のシリンダヘッド内壁面を示す図、第９図は第７図
の矢印IXに沿ってみた図解的に示す斜視図、第10図は第
７図のシリンダヘッドの平面断面図である。 ３……シリンダヘッド、４……燃焼室、 ６……給気弁、７……排気弁、 8a……マスク壁、8b……新気ガイド壁、 12……給気ポート、15……エアブラスト弁、 23,24……新気ガイド壁。
リンダヘッド内壁面を示す図、第３図は第１図の矢印II
Iに沿ってみた図解的に示す斜視図、第４図はシリンダ
ヘッドの平面断面図、第５図は給排気弁およびエアブラ
スト弁の開弁期間を示す線図、第６図は作動を説明する
ための２サイクル内燃機関の側面断面図、第７図は２サ
イクル内燃機関の別の実施例の側面断面図、第８図は第
７図のシリンダヘッド内壁面を示す図、第９図は第７図
の矢印IXに沿ってみた図解的に示す斜視図、第10図は第
７図のシリンダヘッドの平面断面図である。 ３……シリンダヘッド、４……燃焼室、 ６……給気弁、７……排気弁、 8a……マスク壁、8b……新気ガイド壁、 12……給気ポート、15……エアブラスト弁、 23,24……新気ガイド壁。
Claims (1)
- 【請求項１】シリンダ軸線に関し互いに反対側に位置す
るシリンダヘッド内壁面の周縁部にシリンダヘッド内壁
面からピストン頂面に向けて突出する突出部を夫々形成
し、これら突出部を結ぶ線に関して一側のシリンダヘッ
ド内壁面上に一対の給気弁を配置すると共に他側のシリ
ンダヘッド内壁面上に排気弁を配置し、排気弁と反対側
の給気弁開口方向に新気流を偏向せしめる新気ガイド壁
を各給気ポートの内壁面上又は各給気弁のかさ部背面上
に形成し、各給気弁から他の給気弁と反対方向に向けて
燃焼室内に流入する新気をピストン頂面に向けて案内す
るための新気ガイド壁を上記各突出部上に夫々形成した
２サイクル内燃機関。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1001273A JP2682095B2 (ja) | 1989-01-09 | 1989-01-09 | ２サイクル内燃機関 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1001273A JP2682095B2 (ja) | 1989-01-09 | 1989-01-09 | ２サイクル内燃機関 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02185618A JPH02185618A (ja) | 1990-07-20 |
| JP2682095B2 true JP2682095B2 (ja) | 1997-11-26 |
Family
ID=11496854
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1001273A Expired - Lifetime JP2682095B2 (ja) | 1989-01-09 | 1989-01-09 | ２サイクル内燃機関 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2682095B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0545789Y2 (ja) * | 1988-08-30 | 1993-11-26 |
-
1989
- 1989-01-09 JP JP1001273A patent/JP2682095B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02185618A (ja) | 1990-07-20 |
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