JP2676790B2 - 高周波電源装置 - Google Patents

高周波電源装置

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JP2676790B2 JP63150996A JP15099688A JP2676790B2 JP 2676790 B2 JP2676790 B2 JP 2676790B2 JP 63150996 A JP63150996 A JP 63150996A JP 15099688 A JP15099688 A JP 15099688A JP 2676790 B2 JP2676790 B2 JP 2676790B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、誘導加熱や超音波発振器等の共振周波数を
有する負荷の駆動電源として用いられる高周波電源に関
するものであり、特に直流電源から高周波を得るインバ
ータを構成するスイツチング素子に発生しやすい過渡的
な過負荷を防止する手段を設けたものである。
〔従来の技術〕
負荷に誘導成分と容量成分とを含む共振回路を構成す
ることになり、その接続状態から直列共振回路と並列共
振回路とに分れる。電気回路論の公式により、前者の直
列共振回路においては、供給される電源周波数f0が共振
周波数fLにおいて最も負荷インピーダンスが低く、共振
周波数fLから外れるに従つて負荷インピーダンスが高く
なるので、共振周波数に設定した電源周波数が少々ずれ
ても負荷電流が増加することはない。逆に、並列共振回
路においては、共振周波数から外れると負荷インピーダ
ンスが次第に低くなるために負荷電流が増加し、過負荷
状態に陥いることがある。
一方インバータを構成するスイツチング素子に流れる
電流に注目すると、つぎのように直列共振回路を有する
負荷でも電源周波数(インバータの動作周波数)によつ
て大きなピーク電流がスイツチング素子に流れて各素子
に大きな電力損失が発生することがある。
第4図は、上記の現象を説明するために示した従来装
置の例の接続図である。同図において、1は交流電力源
であり、商用の三相または単相電源が用いられる。2は
直流電源回路であり整流回路と平滑回路とを内蔵してい
る。3はインバータ回路でありブリツジ接続されたトラ
ンジスタ3a,3b,3c,3dおよびこれらと逆並列に接続され
たダイオード3e,3f,3g,3hからなる。インバータ回路3
の出力端子には負荷4が接続されており、図において負
荷4は容量性成分4cおよび誘導性成分4Lによつて直列共
振回路が構成されている。インバータ回路3と負荷4と
の間には必要に応じて変圧器が設けられることもある。
5はインバータ回路3の制御回路であり、その動作周波
数は、基準周波数にて発振する発振器6の出力frの位相
にインバータ回路3の出力位相に位相検出器7にて検出
した信号f0の位相を一致させるように動作する公知のPL
L制御系によつて定められ、また出力電流は基準電流設
置器8の出力Irと出力電流検出器9の出力Ifとを比較し
差信号ΔI=Ir−Ifを得る比較器10の出力によつて出力
パルス幅が制御されるPWM制御系によつて定まるよう構
成されている。
第4図の装置において、インバータ回路の動作周波数
f0と負荷4の共振周波数fLとの大小関係とインバータ回
路3を構成するトランジスタに流れる電流との関係を第
5図(a)ないし(c)の波形図によつて説明する。な
お各波形図においてはインバータ回路3は最大出力時の
ものを示してある。
第5図(a)は、f0<fL即ち負荷4が容量性を示すと
きのインバータ回路3の出力電圧波形e0、出力電流波形
i0、トランジスタ3a,3bに流れる電流i1およびトランジ
スタ3c,3dに流れる電流i2を時間軸とともに示してあ
る。同様に第5図(b)はf0=fLのとき、また第5図
(c)はf0>fL、即ち負荷4が誘導性を示すときの各波
形を示す。f0<fLのときは、同図(a)に示すように電
圧波形の後半においては負荷4側から波形の前半におい
て導通していたトランジスタに逆並列されたダイオード
を通つて直流電源側に電流が回生されている。いまトラ
ンジスタ3a,3bが導通して時刻t1以降ダイオード3e,3fが
導通しているとすると、この状態は時刻t2まで継続し、
時刻t2においてトランジスタ3a,3bに代つてトランジス
タ3c,3dが導通する。このためダイオード3e,3fには逆電
圧が印加されて直ちに遮断に向うが、このダイオード3
e,3fが完全に阻止状態を回復するまでのtdの期間(逆回
復時間)は直流電源回路2の出力は、逆回復電流が流れ
ているために逆方向に導通状態にあるダイオード3e、ト
ランジスタ3cおよびトランジスタ3d、ダイオード3fを通
して完全短絡となり、これらの素子に異常に大きな電流
が流れる。この現象は導通するトランジスタが反転する
毎に発生し、トランジスタやダイオードの損失を大きく
増加させることになる。
上記の現象は第5図(b)に示すように同様の理由に
よつてf0=fLのときにも発生する。
次にf0>fLとなつて電流波形が電圧波形より遅れる
(正確には上記ダイオードの逆回復時間以上に遅れる)
と、電圧の極性反転時にはトランジスタ3a,3bまたは3c,
3dのみが導通しており、次の電圧波形の半波の前半にお
いては、先の半波において流れていた電流を維持すべく
ダイオードを通して電流が直流電源2に回生されてい
る。このとき導通しているダイオードは新しく導通しよ
うとするトランジスタと逆並列接続されているダイオー
ドであるので、回生電流の終了時点においてダイオード
の逆回復に時間がかかつても直流電源2は短絡されるこ
とはない。例えば、先にトランジスタ3a,3bが導通して
いてトランジスタ3c,3dに代つたときには、誘導性負荷
の逆起電力による回生電流は負荷4→ダイオード3h→直
流電源2→ダイオード3gを通つて流れる。この回生電流
が終了するとダイオード3g,3hに並列接続されているト
ランジスタ3c,3d(すでに導通信号が供給されている)
を通して直流電源2から負荷4に向う逆方向の電流が流
れ始める。このときトランジスタ3a,3bはこれより以前
に遮断しているのでダイオード3g,3hの逆回復が遅れて
も何ら問題はない。この場合はダイオード3g,3hとトラ
ンジスタ3c,3dの両方を通つて初期電流が流れることに
なるのでダイオード3g,3hの逆回復電流は負荷電流の立
上りを助ける方向に作用することになる。
一方、この場合、各トランジスタの遮断時には流れて
いる電流が先の(a)(b)の場合と異なり、相当な値
であるのでこれを遮断するためのターンオフ時損失が発
生する。そしてこのターンオフ時損失は電流位相の遅れ
が大なるほど大きくなる。
第6図は、インバータを構成する各トランジスタに発
生する電力損失とインバータの動作周波数f0との関係を
示した線図である。同図において(イ)はターンオフ時
の発生損失の平均値、(ロ)はターンオフ時の発生損失
の平均値、(ハ)は飽和時発生損失の平均値、(ニ)は
上記(イ)ないし(ハ)を総合した全損失である。上述
のようにターンオン時損失は動作周波数f0が共振周波数
fLより少し大きくなるf0=f2において急速に減少し、以
後はほとんど無視し得る程度となる。これは第5図
(a)および(b)に示したようなターンオフ時のピー
ク電流の発生がこのf0≧f2においてなくなるためであ
る。またターンオフ時損失はf0≧f2においてはf0に略比
例する単調増加曲線であり、f0<fLにおいてはほとんど
無視し得る値となる。さらに飽和損失はf0=f2のときに
最も導通期間が長くしかも定電流制御されているために
波高値は一定に制限されていることからf0=fLの両側に
おいてゆるやかに減少する曲線となる。これら(イ)な
いし(ハ)を総合した全損失は図の(ニ)に示すように
共振周波数fLより少し高い周波数のところで最小点を有
し、その前後においてかなり急激に増加する曲線とな
る。
従来の装置は、上記の通り動作を行うので、直列共振
負荷においてはインバーターの動作周波数を負荷の共振
周波数より若干高く発生損失が最小となるようにPLL制
御系の動作周波数を定めている。
一方、並列共振負荷においては、動作周波数f0が共振
周波数fLよりずれると負荷電流が急増するので、f0=fL
となるように制御されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の装置は、上記のように動作するので、定常動作
中は発生損失が最小になるように設定された周波数を保
つて運転される。
しかるに、電源装置の起動時は、PLL制御系が目標の
周波数に達するまでに若干の時間がかかり、この過渡的
な期間においては前述のようなスイツチング素子に過電
流が流れたり、損失の増大をもたらすような周波数の領
域を通過することになる。さらに、一度定常運転状態に
達した後であつても負荷の急変、例えば誘導加熱に用い
る場合において誘導コイルと被加熱物との間の距離が急
変したり、あるいは加熱の進行によつて磁気変態点を超
えたときのように負荷の共振周波数が急変すると、これ
を検出して基準発振器の周波数を変更しても、この新し
い共振周波数にPLL制御系が追従して安定するまでの間
も起動時と同様にスイツチング素子にとつて危険な状態
になる。またノイズの混入などによつて制御系に何らか
の乱れが生じたときも同様の状態になる。
上記の問題点を解決する方法として、起動時にインバ
ータのPWM制御系のデユーテイを小さくして、出力電流
を小さい値から次第に目標値まで増大させる、いわゆる
ソフトスタート方式を採用することが考えられている。
しかし、このソフトスタート方式においてもf0<fLの周
波数領域における前述の第5図にて説明したピーク電流
が発生する可能性がある。さらに起動後の外乱により目
的の最適周波数からずれたときには、ソフトスタート方
式では全く解決できないことになる。それ故、これらの
すべてを解決するためには、スイツチング素子に出力電
力をはるかに超える大容量のものを使用する以外に方法
がなかつた。さらにまた、仮に大容量のスイツチング素
子を用いたとしても、従来の装置は出力制御と周波数制
御とを共にインバータ制御回路によつて行つていたため
に、両制御系が相互に干渉を起しやすく、これを防止す
るためには、両制御系のいずれかを主とし、他を従とし
て従となる方の制御系の応答速度を遅くしたり利得を低
くして干渉を避ける工夫をしなければならず、このため
に目的の機能が十分に得られなくなるという欠点があつ
た。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、インバータは出力に関係なく一定のデユー
テイで動作させておき起動時または何らかの原因によつ
てインバータの動作周波数が目標の周波数から外れてい
る間はインバータの電力源となる直流電源の出力電圧を
低い値に制限し、インバータの動作周波数が目標値に一
致している間は直流電源の上記制限を解除するとともに
インバータの出力が所定の値となるように直流電源の出
力、即ちインバータの入力電源を調整することによつて
上記従来装置の欠点を解決したものである。
〔作用〕
本発明は、インバータの動作周波数が目標から外れて
いる間は電源電圧を低くすることによつてインバータを
構成するスイツチング素子の過負荷を防止するととも
に、動作周波数が目標値に達したときには、出力の調整
をPWM制御によつてインバータのデユーテイを調整する
のではなく、インバータの入力電源を調整することによ
つて行うようにして、周波数の制御系と出力制御系とを
分離して相互の干渉をなくし、共に最適な応答速速度と
利得とに設定可能としたものである。
〔実施例〕
第1図は本発明の実施例を示す接続図である。同図に
おいて1は交流電力源で通常商用交流電源が用いられ
る。2は直流電源回路であり、外部からの指令信号によ
つて出力調整が可能なサイリスタ式または整流用ダイオ
ードとトランジスタ等を用いた制御整流回路と出力平滑
回路とから構成される。3はスイツチング素子によつて
構成されたインバータ回路であり、同図の場合はブリツ
ジ接続されたトランジスタ3a,3b,3c,3dと各トランジス
タに逆並列に接続されたダイオード3e,3f,3g,3hから構
成されている。4は負荷であり、容量性成分4cと誘導性
成分4Lとが直列に接続された直列共振回路を構成してい
る。11は出力周波数制御回路であり、インバータ3の動
作周波数を決定する。この出力周波数制御回路11は電流
位相検出器111、電圧位相検出器112、位相比較器113、
位相差設定器114、比較器115、誤差増幅器116、電圧制
御発振器117およびロツク検出器118によつて構成されて
いる。これらの位相検出器、位相比較器、電圧制御発振
器等は、PLL制御回路構成用の公知の回路素子を組合せ
ることによつて容易に製作でき、また既製PLL用集積回
路を応用することによつて簡素化することも可能であ
る。21は出力電流制御回路であり、出力電流設定器21
1、出力周波数制御部11のロツク検出器118の出力lで閉
じるアナログスイツチ212、比較器213,217、誤差増幅器
214,218、出力電流検出回路14の出力を整流し直流電圧
を得る整流回路215、初期電圧設定回路216および誤差増
幅器214と218との各出力信号のうちいずれか大なる方の
信号を選択的に出力するための出力クランプ用ダイオー
ド219,220によつて構成されている。また12は直流電源
回路2の出力電圧を検出し出力電流制御回路21の比較器
217に信号Vfを出力する第1の電圧検出回路、13はイン
バータ回路3の出力電圧を検出し出力周波数制御回路11
の電圧位相検出器112に供給する第2の電圧検出回路、1
4は負荷電流を検出し、出力周波数制御回路11の電流位
相検出器111および出力電流制御回路21の整流回路215に
供給する出力電流検出回路である。15は出力電流制御回
路21の出力を受けて直流電源回路2の出力を制御する直
流電源制御回路であり、直流電源回路2がサイリスタに
よつて交流電源を制御整流するものであるときにはサイ
リスタの点弧位相を定めるための位相制御回路であり、
トランジスタを用いるときにはベース駆動回路が主要部
となる。16はインバータ回路3の駆動回路であり、出力
周波数制御回路11の出力に応じた周期でインバータ回路
3を構成するトランジスタ3a,3bまたは3c,3dを交互に導
通させるためのインバータ駆動信号を出力する。
第1図の装置において図示を省略した起動回路から起
動指令信号が駆動回路16に供給されるまでは、インバー
タ回路3は動作を休止しており、第2の電圧検出回路13
および出力電流検出回路14は何ら出力を発生しないから
出力周波数制御回路11は非制御の状態にあり、ロツク検
出器118はロツク信号lを発生しない。それ故出力電流
制御回路21のアナログスイツチ212は開いたままであ
り、出力電流検出回路14の出力を整流した整流回路215
の出力Ifも零であるから誤差増幅器214も出力を発生し
ない。一方、直流電源回路2の出力電圧VDCは第1の電
圧検出回路12によつて検出されて信号Vfとなり、出力電
流制御回路21の比較器217において初期電圧設定器216の
出力Vrと比較されて差信号ΔV=Vr−Vfとなり、誤差増
幅器218にて適宜増幅されて信号a2となり直流電源制御
回路15に供給される。この結果、直流電源回路2は初期
電圧設定回路216の設定値Vrに対応した電圧VDCを出力す
ることになる。ここで初期電圧設定回路216の設定値Vr
は比較的低い電圧に設定しておく。
次に駆動回路16に起動指令信号が供給されると非制御
状態で自走発振している電圧制御発振器117の出力によ
つて駆動回路16はインバータ回路3のトランジスタ3aな
いし3dに駆動信号を供給し始める。この結果インバータ
回路3は動作を始め出力電圧V0を生じ負荷4に電流I0
供給し始める。この始動時においては出力周波数制御回
路11は非制御の状態から始まるので、インバータ回路3
の出力周波数は負荷4の共振周波数から外れた周波数に
なつている可能性が高い。このためにロツク検出器118
はロツク信号lを発生せず、アナログスイツチ212は開
いたままとなつて、起動前と同様に初期電圧設定器216
の設定値Vrに対応した低い電圧になるように直流電源回
路2が制御される。この状態で第2の電圧検出回路13お
よび出力電流検出回路14の各出力が出力周波数制御回路
11の電圧位相検出器112および電流位相検出器111に供給
され、両検出器の出力P1,P2が位相比較器113にて位相差
に対応した電圧S1に変換される。この位相比較器113の
出力S1は位相差設定器114の出力Srと比較器115にて比較
され、差信号ΔS=Sr−S1が誤差増幅器16にて適宜増幅
されて信号S3となる。電圧制御発振器117はこの信号S3
に対応した周波数の信号を発振し、駆動回路16はこの電
圧制御発振器の出力信号の周波数に対応した周波数の矩
形波駆動信号をインバータ回路3に供給する。この出力
周波数制御回路11において、電流位相検出器111の出力
信号P1が電圧位相検出器112の出力信号P2よりも進んで
いるときに位相比較器113の出力S1が負となり、逆の場
合(電流位相が遅れの場合)に正となるように位相比較
器の出力極性を定めておき、また電圧制御発振器117は
入力信号S3が正のときは発振周波数が高くなり、S3が負
のときは発振周波数が低くなるように設定しておく。電
流位相が進んでいるとき、即ち前述の第5図(a)のよ
うな場合には、インバータの動作周波数f0が負荷の共振
周波数fLより低い(f0<fL)のでSr−S1>0となつて信
号S3は正となり、電圧制御発振器117の出力周波数が差
信号S3に相当する分だけ上昇する。これによつてインバ
ータ回路3の出力周波数が上昇し、f0=fLとなると信号
S1は零となるが比較器115の出力ΔS=Sr−S1=Sr>0
となるのでS3もいまだ正であり、インバータ回路3の動
作周波数はさらに上昇をつづける。次にf0>fLとなると
第5図(c)にて示したように電流位相P1は次第に電圧
位相P2より遅れるようになるが、これらの差S1が位相差
設定器114の設定値Srに達するまではS3>0であるので
動作周波数は上昇を続けることになる。インバータ回路
3の動作周波数f0が上昇して位相差S1が設定値Srに略等
しくなると誤差増幅器116の出力S3は略零となり電圧制
御発振器117はそのときの発振周波数で停止する。また
仮にインバータ回路3の動作周波数f0が過大となつて位
相差が大きくなり、S1>Srとなると誤差増幅器116の出
力S3は負となり、この負信号入力に応じて電圧制御発振
器117の出力周波数が低下し、S1=Srに向うよう制御さ
れる。
このようにしてインバータ回路3の出力周波数が負荷
4の共振周波数よりも若干高目になつて負荷4の電流位
相が電圧位相に対して設定されたSrだけ遅れる状態に至
るまでの期間はSr≠S1であるので周波数ロツク検出回路
118はロツク信号lを出力しない。このために出力電流
制御回路21のアナログスイツチ212は開放のままである
ので直流電源回路2は、起動前と同様に初期電圧設定器
216にて設定された低い電圧に保たれる。このため、イ
ンバータ回路3の出力周波数が負荷の共振周波数に対し
て一定の関係にある損失が最少になる目標の周波数より
外れていてもインバータ回路に供給される直流電源2の
出力電圧が低いのでスイツチング素子が過負荷になるこ
とはない。
インバータ回路3の動作周波数f0が目標値に達して位
相比較器113の出力S1が位相差設定器114の設定値Srに略
等しくなると、周波数ロツク検出回路118はロツク信号
lを出力する。このロツク信号lによつてアナログスイ
ツチ212は閉じ、出力電流設定器211の設定値Irは比較器
213に伝達される。比較器213においては、出力電流検出
回路14の出力を整流回路215にて整流したフイードバツ
ク信号Ifが出力電流設定値Irと比較され、差信号a1=Ir
−Ifが誤差増幅器214を経て出力される。この出力信号a
1は初期電圧制御用の誤差増幅器218の出力a2よりも大き
いので、直流電源制御回路15には電流誤差信号a1が供給
されて、直流電源回路2は所定の出力電流が得られる値
の高い出力電圧をインバータ回路3に供給する。
なお、このようにしてインバータ回路3の出力周波数
が目標値に達した後に、負荷4の共振周波数が急変する
などして最適の周波数からずれると、周波数ロツク検出
回路118はこれによつてロツク信号lの出力を停止し、
アナログスイツチ212が開放されるので、起動前および
直後と同様に直流電源回路2に対する出力電流のフイー
ドバツク制御は中断し、初期電圧設定器216にて設定さ
れた低い出力電圧に保つように制御方式が切りかえられ
る。出力周波数制御回路11が応答して電圧制御発振器11
7の出力周波数が負荷の共振周波数に対応した最適の周
波数に達すると再びロツク信号lが出力されて直流電源
回路2は低電圧出力から出力電流設定器211の設定値に
なるように制御方式が切りかえられる。
第2図は、第1図の実施例におけるインバータ回路の
トランジスタに発生する電力損失を第6図と同様に横軸
に動作周波数f0を取つて示したものである。同図におい
て実線は本発明の装置の電力損失の変化を示し、破線は
第4図の従来装置における電力損失の変化を示してい
る。また同図においては電圧制御発振器117は非制御の
とき、即ち入力信号が零のときには自走発振周波数とし
て負荷4の共振周波数fLよりも若干低いf1で発振してい
るものとして示してある。電圧制御発振器117が非制御
のときに共振周波数fLよりも高い周波数f3で発振してい
るときには図の右方に示した一点鎖線のようになる。
同図に示したように、インバータ回路を構成するトラ
ンジスタの負担電力は、目標の最適周波数f2に達するま
では初期電圧設定器216にて設定された低い電圧に対応
した低電力であり、従来の装置におけるよりも極端に小
さな値にすることができる。
第1図においては、負荷4として直列共振のものにつ
いて説明したが、負荷が並列共振のものであつても同様
の装置で本発明は実施できる。
並列共振形の負荷の場合には、先に説明したように共
振周波数の前後においてインバータ回路を構成するトラ
ンジスタに流れる電流が急増する。そこでインバータ回
路の動作周波数としては負荷の共振周波数に等しい周波
数にすればよい。それ故、第1図の実施例において位相
差設定器114の出力Srを零にすることによつて並列共振
負荷に適用できる。第3図はこの場合のインバータ回路
3のトランジスタ3aないし3dに流れる電流ITの変化をイ
ンバータの動作周波数f0に対して示した線図である。同
図において実線は本発明の装置におけるトランジスタに
流れる電流Ipの変化を示し、破線は従来装置における電
流ITの変化を示している。同図から判るように本発明に
おいては、初期電圧設定器216の設定値Vrを低い値に定
めておくことにより、トランジスタに流れる電流を十分
に低い安全な値に抑えることができる。
さらにまたインバータの出力として定電圧の出力を得
る必要があるときには、出力電流をフイードバツクする
かわりに出力電圧をフイードバツクし、基準値と比較し
て差信号が減少する方向に直流電源回路2の出力電圧を
制御するように出力制御部21および直流電源制御回路15
を構成すればよい。
なお、本発明に使用するDC/AC変換回路としては第1
図に示したフルブリツジ形インバータを用いるものに限
らず、スイツチングによりDC/AC変換を行うものであれ
ばよく、ハーフブリツジ方式、プツシユプル方式あるい
は電流形の各種インバータなど種々のもの応用可能であ
る。
〔発明の効果〕
本発明の装置は、上記のように動作するので、インバ
ータを構成するスイツチング素子が過負荷となることが
なく、スイツチング素子の容量をインバータ回路の出力
容量によつてのみ定めればよいことになる。それ故、装
置を小形、軽量安価にし得るのみならず、内部損失の少
ない高効率の装置を得ることができる。もちろん内部損
失が少ないことから、発生熱量も減少し、これらの素子
を冷却するための装置も小形にし得るものである。
さらに本発明においては、過負荷防止のための手段
と、出力調整の手段とを共に直流電源の出力を調整する
ことによつて行ない、負荷の共振周波数に対応した周波
数を得るための周波数制御はインバータ回路の動作周波
数を調整することによつて行なうようにして、出力電
流、電圧の調整と周波数の調整とを別系統にし、かつ相
互間は単に出力調整系を周波数ロツク信号の有無により
制限された低出力と定常出力とに切替える信号の授受の
みであるので、両制御系統が干渉を起すことがなく極め
て安定した動作が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す接続図、第2図は第1図
の装置においてトランジスタに発生する電力損失の様子
を説明するための線図、第3図は並列共振形負荷に第1
図の実施例の装置を適用したときのトランジスタに流れ
る電流の様子を説明するための線図、第4図は従来の装
置の例を示す接続図、第5図(a)ないし(c)は直列
共振回路において、供給電源の周波数が負荷の共振周波
数を中心に大、小に変化したときにインバータを構成す
るスイツチング素子に流れる電流の変化を説明するため
の線図、第6図はスイツチング素子に生ずる電力損失を
インバータの動作周波数の変化に対して示した線図であ
る。 2……直流電源回路、3……インバータ回路、4……共
振負荷、11……出力周波数制御回路、12……第1の電圧
検出回路、13……第2の出力電圧検出回路、14……出力
電流検出回路、15……直流電源制御回路、16……駆動回
路、21……出力電流制御回路、3a,3b,3c,3d……トラン
ジスタ、3e,3f,3g,3h……ダイオード、111……電流位相
検出器、112……電圧位相検出器、113……位相比較器、
114……位相差設定器、117……電圧制御発振器、118…
…周波数ロツク検出器、211……出力電流検出器、212…
…アナログスイツチ、216……初期電圧設定器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共振周波数を有する負荷に最適動作周波数
    の電力を供給するようにした高周波電源装置において、
    出力電圧が調整可能な直流電源と、前記直流電源の出力
    をスイツチングによって高周波交流に変換するDC/AC変
    換回路と、前記DC/AC変換回路の出力周波数を監視し負
    荷の共振周波数に対応した目標の周波数に保持するとと
    もに目標の周波数に達したことを検出して周波数ロツク
    信号を出力する前記DC/AC変換回路の出力周波数制御回
    路と、前記出力周波数制御回路からの周波数ロツク信号
    が入力されない間は前記直流電源の出力電圧を低電圧に
    制限し周波数ロツク信号が入力されている間は前記制限
    を解除すると共に前記DC/AC変換回路の出力があらかじ
    め定めた基準値と一致するように前記直流電源の出力を
    調整する出力制御回路とを具備した高周波電源装置。
  2. 【請求項2】前記出力周波数制御回路は、出力電圧位相
    検出回路と、出力電流位相検出回路と、前記出力電圧位
    相検出回路の出力と前記出力電流位相検出回路の出力と
    を入力とし両出力信号の差を演算する位相差演算回路
    と、位相差設定回路と、前記位相差設定回路の出力と前
    記位相差演算回路の出力との差信号を得る比較器と、前
    記比較器の出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御
    発振器と、前記電圧制御発振器の出力に応じて前記DC/A
    C変換回路を駆動する駆動回路と、前記位相差設定回路
    の出力信号Srと前記位相差演算回路の出力Slとを入力と
    し(Sr−Sl)が基準値に等しくなったことを検出して周
    波数ロツク信号を出力するロツク検出回路とから構成さ
    れた請求項1に記載の高周波電源装置。
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