JP2639195B2 - 誘導加熱用インバータの出力制御装置 - Google Patents

誘導加熱用インバータの出力制御装置

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JP2639195B2 JP2231992A JP23199290A JP2639195B2 JP 2639195 B2 JP2639195 B2 JP 2639195B2 JP 2231992 A JP2231992 A JP 2231992A JP 23199290 A JP23199290 A JP 23199290A JP 2639195 B2 JP2639195 B2 JP 2639195B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、加熱コイルにより被加熱体を誘導加熱す
る際に、インバータから加熱コイルへの出力を制御する
誘導加熱用インバータの出力制御装置に関する。
〔従来の技術〕 第7図は誘導加熱用インバータの出力を制御する従来
例を示した回路図である。
電磁調理器やビレットヒータなどでは、加熱コイルに
高周波の交流電力を印加し、この加熱コイルに発生する
交番磁束でビレットなどの金属片や鍋などを誘導加熱す
るのであるが、このような誘導加熱用電源として、第7
図に示す回路のインバータを使用する。
この第7図に示す従来例回路は、交流電源2からの交
流電力を整流器3で直流電力に変換し、平滑コンデンサ
4でリップル分を吸収・除去したのち、インバータ、す
なわちトランジスタ5Pとダイオード6Pとの逆並列接続で
構成したP側アームと、トランジスタ5Nとダイオード6N
との逆並列接続で構成したN側アームとをスイッチング
させることにより、平滑直流電力を高周波数の交流電力
に変換する。そしてこの交流電力をコンデンサ7Pと7Nお
よび加熱コイル8に印加する。
加熱コイル8はこの高周波数交流電力により交番磁束
を生じ、被加熱体としての金属片9を誘導加熱する。
第8図は誘導加熱部分の等価回路をあらわした回路図
であって、第8図(イ)に示すコンデンサ7P,7Nと加熱
コイル8および金属片9は第8図(ロ)に示す等価回路
であらわすことができる。ここで21は等価変圧器、22は
等価抵抗である。
この第8図(ロ)に示す等価回路は、インダクタンス
とキャパシタンスおよび抵抗で構成した直列共振回路で
ある。よってコンデンサ7P,7NのキャパシタンスをC、
加熱コイル8のインダクタンスをL、等価抵抗22の抵抗
値をR、インバータ出力交流の周波数をf、インバータ
出力電圧をVoとすると、インバータ出力電流Ioは(1)
式であらわすことができる。
すなわち、出力電圧Voが一定であっても、周波数fを
変化させれば出力電流Ioを調節できることがわかる。
第7図に示す従来例回路は、周波数fの変化により出
力電流Ioを調節できるようにしている回路であって、周
波数が高いときに出力電流Ioが小で、周波数を低下させ
ることで出力電流Ioが増大する制御を行う。そのため
に、変流器11で検出した出力電流Ioを全波整流器12を通
して得た電流検出値Iと、電流設定器13が出力する電流
指令値Iとの偏差を加算器14で演算し、その偏差値を
電流調節器15に入力する。電流調節器15は、入力偏差を
零にするべく周波数指令値fを電圧−周波数変換回路
(以下ではV/F回路と略記する)16に出力し、このV/F回
路16は入力する周波数指令値fが小のときは高い周波
数の周波数パルスfを出力し、周波数指令値fが大き
くなるのに従って、周波数パルスfの周波数を低下させ
る。ベース駆動回路17は、この周波数パルスfに対応し
てトランジスタ5P,5Nをオンオフ動作させるベース信号
を出力する。
第9図は第7図に示す従来例回路に使用しているV/F
回路の構成をあらわした回路図であって、3角波発生手
段としての鋸歯状波発生回路16Aとコンパレータ16Bとが
V/F回路16の主要な構成要素である。
第10図は第9図に示すV/F回路の動作をあらわした動
作波形図であって、第10図(イ)はコンパレータ16Bに
入力する周波数指令値fと鋸歯状波Aの変化、第10図
(ロ)はコンパレータ16Bが出力する周波数パルスfの
変化、第10図(ハ)はトランジスタ5Pの動作信号、第10
図(ニ)はトランジスタ5Nの動作信号を、それぞれがあ
らわしている。
この第10図であきらかなように、鋸歯状波発生回路16
Aは傾斜が一定の鋸歯状波Aを出力しているので、周波
数指令値fの値が小さいときは周波数パルスfの周期
が短くなり、逆に周波数指令値fの値が大になれば周
波数パルスfの周期は長くなっている。
第7図で記述の従来例回路では、インバータ出力電圧
Voが出力電流すなわち加熱コイル8に流れる電流Ioより
も進み位相で動作する場合と、電圧Voが電流Ioよりも遅
れ位相で動作する場合の、2つのモードがある。
第11図は電圧Voが電流Ioよりも進み位相のモードを示
した動作波形図であって、第11図(イ)は加熱コイル8
の電圧Voの波形と電流Ioの波形、第11図(ロ)はトラン
ジスタ5Pの動作信号、第11図(ハ)はトランジスタ5Nの
動作信号、第11図(ニ)はインバータのP側アーム電流
波形、すなわちトランジスタ5Pとダイオード6Pの電流波
形、第11図(ホ)はインバータのN側アーム電流波形、
すなわちトランジスタ5Nとダイオード6Nの電流波形をそ
れぞれがあらわしている。なおγは電圧Voと電流Ioとの
位相差(進み)である。
この第11図に示す進み位相モードでは、トランジスタ
5Pと5Nは、いずれも加熱コイル電流Ioの向きが反転する
前に遮断されている。すなわちトランジスタ5Pが遮断さ
れると、電流Ioはダイオード6Nに転流し、このダイオー
ド6Nに電流Ioが流れている状態でトランジスタ5Nがオン
となる。このようにトランジスタ5Nは零電圧でのオンと
なるし、同様にトランジスタ5Pも零電圧でオンとなる。
それ故進み位相モードではオン時のスイッチング損失は
発生しない。
第12図は電圧Voが電流Ioよりも遅れ位相のモードを示
した動作波形図であるが、この第12図(イ)、(ロ)、
(ハ)、(ニ)および(ホ)に示す動作波形の説明は、
前述した第11図(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)および
(ホ)と同じであるから、個々の説明は省略する。なお
γは電圧Voと電流Ioとの位相差(遅れ)である。
この第12図に示す遅れ位相モードでは、トランジスタ
5Pと5Nの電流は、いずれも加熱コイル電流Ioの向きが反
転した瞬間にダイオード6Pと6Nに転流する。そして、た
とえばダイオード6Pに電流Ioが流れている状態でトラン
ジスタ5Nがオンとなるが、このときダイオード6Pが逆回
復するまでは、P側アームとN側アームとが同時にオン
してしまうことになり、一時的に電源短絡を生じ、損失
が極めて大となるばかりでなく、素子を破損するおそれ
もある。このような現象はダイオード6Nについても発生
する。
上述した理由により、誘導加熱用インバータでは、そ
の出力電圧Voが常に電流Ioよりも進み位相の状態で運転
しなければならない。
〔発明が解決しようとする課題〕
第13図は誘導加熱用インバータの一般的は負荷特性を
あらわしたグラフであって、横軸はスイッチング周波数
fを、縦軸は加熱コイル電流Ioをあらわしている。また
このグラフに記載の曲線Lは金属片9が低温度時(すな
わち加熱初期)のスイッチング周波数fと加熱コイル電
流Ioとの関係であり、曲線Hは金属片9が高温度時(す
なわち通常運転時)のfとIoとの関係を示している。
この第13図に示すように、高温度時すなわち曲線Hの
特性のときは、スイッチング周波数fOHが共振周波数で
あって、このときに電流Ioが最大となる。またこの共振
周波数fOHよりも高い周波数領域(斜線で示した部分)
は、前述した位相差γが進みの領域であって、インバー
タを安定して運転できる。しかし共振周波数fOHよりも
低い周波数領域は、位相差γが遅れの領域であり、前述
した理由により、ここでの運転は避けなければならな
い。
一方、低温度時すなわち曲線Lの特性のときは、スイ
ッチング周波数fOLが共振周波数であり、これよりも高
い周波数領域では位相差γは進みであって運転可能であ
るが、fOLよりも低い周波数領域は位相差γが遅れの領
域であることから、ここでの運転は避けなければならな
い。
曲線H、曲線Lいずれの場合でも、位相差γが進み
で、インバータが安定に運転できる領域では、スイッチ
ング周波数fを上昇させれば電流Ioは減少し、fを下降
させればIoが増大するのは、この第13図のグラフからも
あきらかである。それ故V/F回路16の特性は第10図で該
述したように、上述した特性に適合している。
ところで、誘導加熱用インバータを高い効率で運転さ
せるためには、共振周波数よりも僅かに高い周波数で運
転するのが最適である。第13図の曲線Hではa点、すな
わち共振周波数fOHよりも僅かに高いfHなる周波数で運
転すれば、位相差γは進みであり、電流Ioもほぼ最大値
である。
しかしながら、この運転周波数fHは、加熱初期で金属
片9の温度が低い場合には、曲線Lの共振周波数fOL
りもはるかに高い周波数のb1点での運転になることか
ら、電流Ioの値も共振周波数fOLでの電流値にくらべて
大幅に小さい。そのために金属片9を所定温度までに上
昇させるのに長時間を必要とする不都合がある。
そこで、低温度時の共振周波数fOLよりも僅かに高いf
Lなる周波数にすればb点での運転になることから、曲
線Lで流し得る最大電流に近い電流が流れ、金属片9を
所定温度まで上昇させる時間を短縮することができる。
しかしながら、このfLなる周波数で運転を続けて金属
片9が高温度になると、曲線H上のa2点で運転をするこ
とになる。これは位相差γが遅れの領域であって、ここ
での運転によりインバータが破損するおそれがある。
そこでこのような不具合を回避するために金属片9の
温度を検出し、この検出温度の変化に対応して共振周波
数が変化するのを検出する方法もあるが、温度検出装置
が必要であって高価になることと、わざわざ温度検出装
置を設置しても、金属片9の材質や寸法が異なると特性
曲線が変化するので、位相差γが遅れの領域で運転する
おそれは依然として存在する。
上述した各種の不都合を回避するには、全周波数範囲
において位相差γが常に進みであるように位相角制御装
置を設ければよいが、そのための費用が高価になるし、
周波数が高い領域では位相差γを検出するのが困難にな
るなどの不都合がある。
そこでこの発明の目的は、被加熱体の材質や寸法は勿
論のことで、その温度がどのように変化しても、誘導加
熱用インバータの出力電圧が常に出力電流よりも進み位
相となる運転をさせることで、インバータの破損を未然
に防止しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、この発明の出力制御装
置は、直流を交流に変換するインバータの出力電流検出
値と電流指令値との偏差を入力する電流調節手段と、こ
の電流調節手段が出力する周波数指令値と3角波発生手
段が出力する3角波とを比較して、前記周波数指令値が
大のときは周期の長い周波数パルスを出力するととも
に、周波数指令値が小さくなるに従って短い周期の周波
数パルスを出力する電圧−周波数変換手段とを備え、こ
の電圧−周波数変換手段が出力する周波数パルスに対応
した周波数の交流を出力する前記インバータは、その交
流出力をコンデンサと加熱コイルとに印加し、この加熱
コイルが発生する交番磁束で被加熱体を誘導加熱してい
る誘導加熱用インバータの出力制御装置において、前記
インバータの出力電流検出値の全波整流波形と平均電流
波形とを比較して、両者の大小関係が反転する時点でパ
ルスを発生するパルス発生手段と、このパルス発生手段
の発生パルスと前記電流調節手段が出力する周波数指令
値とを重畳して合成周波数指令値を発生する合成手段
と、この合成周波数指令値と前記3角波発生手段からの
3角波とを比較して周波数パルスを発生する前記電圧−
周波数変換手段とを備え、この電圧−周波数変換手段が
出力する周波数パルスに対応して周波数の交流を前記イ
ンバータから出力させるものとする。
〔作用〕
この発明は、インバータ出力電流の全波整流波形と平
均電流波形とを比較して、両者の大小関係が反転する時
点、すなわち出力電流が零になる少し前に位相角制限用
のパルスを発生させ、このパルスと電流調節器が出力す
る周波数指令値とを合成し、この合成周波数指令値と3
角波との比較により、周波数指令値が小のときは短い周
期の周波数のパルスを、また周波数指令値が増大するに
つれて長い周期の周波数パルスを出力するのであるが、
位相角制限用パルスの効果により、周波数指令値がある
程度以上大になっても、周波数パルスの周期が長くなる
のを抑制している。その結果周波数パルスの周期が増大
して(すなわち出力周波数が低下して)電圧よりも電流
の位相が遅れる不安定領域での運転を未然に防止するも
のである。
〔実施例〕
第1図は本発明の実施例をあらわした回路図である
が、この第1図に示す実施例回路に記載の交流電源2、
整流器3、平滑コンデンサ4、インバータを構成してい
るトランジスタ5P,5Nとダイオード6P,6N、コンデンサ7
P,7N、加熱コイル8、被加熱体としての金属片9、変流
器11、全波整流器12、電流設定器13、加算器14、電流調
節器15、V/F回路16およびベース駆動回路17の名称・用
途・機能は、第7図で既述の従来例回路のものと同じで
あるから、これらの説明は省略する。
本発明においては、インバータ出力電流Ioを全波整流
器12により全波整流した波形Iと、この全波整流波形I
をフィルタ31を通過させることで得た平均電流波形と
をコンパレータ32に入力して、両者の大小関係を比較す
る。このコンパレータ32からは、比較した結果としてCo
なる短形波を出力するが、この短形波Coをパルス整形回
路33に入力して、全波整流波形Iが減少して平均電流波
形よりも小さくなる時点を検出し、この時点でγ
るパルスを出力させると、このγなるパルスの出力時
点からやや遅れて全波整流波形Iが零、すなわち出力電
流Ioが零となる。
このようにして得られたγなるパルス信号と、電流
調節器15が出力する周波数指令値fとを加算器34にお
いて加算し、その加算結果をV/F回路16に入力させて周
波数パルスfを発生させることにより、インバータ出力
電圧Voを常に出力電流Ioよりも進み位相に維持すること
ができる。
第2図は第1図に示す実施例回路における本発明の部
分の構成をあらわした回路図である。
この第2図に示すように、全波整流波形Iと、この全
波整流波形Iを1次遅れのフィルタ31を通過することで
得られる平均電流波形とをコンパレータ32に入力さ
せ、このコンパレータ32から出力する短形波Coを、バッ
ファ33Aを含んでいるパルス整形回路33を通過させるこ
とで、常時はP電位であり、全波整流波形Iが平均電流
波形よりも小さくなる時点でのみM電位となるγ
るパルス信号を出力する。
一方、電流調節器15はその出力の最小値がN電位であ
って、P電位に向って上昇する周波数指令値fを出力
するので、これらfとγとを加算した合成周波数指
令値f+γをV/F回路16へ入力させている。
第3図は本発明による合成周波数指令値の発生状況を
あらわした波形図であって、第3図(イ)は電流調節器
15が出力する周波数指令値fの変化、第3図(ロ)は
パルス整形回路33が出力するパルス信号γの変化、第
3図(ハ)はこの両者を加算した合成周波数信号f
γの変化をそれぞれがあらわしている。なおこの第3
図では左側はインバータ出力周波数が高く、右方ほど周
波数が低下している場合を示している。
この第3図であきらかなように、出力周波数が高い場
合には、合成周波数指令値f+γにはγなるパル
ス信号の影響はあらわれないが、右方すなわち出力周波
数が低下するのに従って、合成周波数指令値f+γ
にはγなるパルス信号の影響はあらわれている。
第4図は本発明の効果をあらわしたグラフであって、
横軸はインバータの出力周波数f、縦軸は出力電流Io
あらわしており、Hは金属片9が高温度時の特性曲線で
あり、Lは金属片9が低温度時の特性曲線である。
本発明によれば、誘導加熱インバータの運転を開始し
て、まだ金属片9が低温度のときはb点で運転するが温
度が上昇するのに従って、図示の1点鎖線に従って運転
状態が変化し、常にγが進み領域にあるようにしてい
る。
第5図は本発明の効果を説明する第1の波形図であっ
て、第5図(イ)はコンパレータ32に入力する電流の全
波整流波形Iと平均電流波形、第5図(ロ)はコンパ
レータ32から出力する短形波Coの波形、第5図(ハ)は
パルス整形回路33から出力するγなるパルス信号、第
5図(ニ)はV/F回路16に入力する合成周波数指令値f
+γの波形と鋸歯状波Aの波形、第5図(ホ)はV/
F回路16が出力する周波数パルスf、第5図(ヘ)はト
ランジスタ5Pの動作信号、第5図(ト)はトランジスタ
5Nの動作信号をそれぞれがあらわしている。またこの第
5図の左半分は第4図のb点すなわち低温度時での運転
の場合を、右半分は第4図のa点すなわち高温度時での
運転の場合である。
この第5図(ニ)に示すように、低温度時は鋸歯状波
Aと、合成周波数指令値f+γのうちの周波数指令
値fとにより周波数パルスを決定しているが、高温度
時は鋸歯状波Aと、合成周波数指令値f+γのうち
のγにより周波数パルスfを発生する時点が規制され
るために、つねにγなる進み位相になることがわかる。
第6図は本発明の効果を説明する第2の波形図である
が、この第6図(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)、
(ホ)、(ヘ)および(ト)に示す波形の説明は、前述
した第5図(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)、(ホ)、
(ヘ)および(ト)と同じであるから、これらの説明は
省略する。なおこの第6図左側部分は第4図のa4点すな
わち高温度時で電流Ioが少ない場合、第6図中央部分は
第4図のa3点すなわち高温度時で電流Ioが中程度の場
合、第6図右側部分は第4図のa点すなわち高温度時で
電流Ioが大の場合の運転をそれぞれがあらわしている。
この第6図において、金属片9が高温度であり、運転
周波数が高く電流Ioが少い場合、すなわちa4点での運転
と、周波数が少し低下して電流Ioが少し増加した場合、
すなわちa3点での運転とは、従来とかわらないが、更に
周波数を低下して電流Ioを増した場合には、合成周波数
指令値f+γのうちのγなるパルス信号の効果に
より、V/F回路16が出力する周波数パルスfの周期が所
定値以上に長くなるのを抑制している。
すなわち共振周波数fOHよりも周波数が低くなるのを
防止しているので、遅れ位相運転になるのが回避でき
る。
〔発明の効果〕
この発明によれば、誘導加熱用インバータの出力電流
の全波整流波形と平均電流波形とを比較し、パルス整形
回路を付加することで、出力電流が零になる時点よりも
少し前の時点をγなるパルス信号で検出し、共振周波
数付近で運転するときはこのパルス信号γにより出力
周波数の周期が長くなるのを抑制して、電圧が電流より
も遅れ位相となる危険領域での運転を回避するようにし
ている。その結果、被加熱体の温度検出装置や、遅れ位
相での運転を回避するための位相検出装置などの高価な
装置を使用することなく、確実に電圧が電流よりも進み
位相となる運転をすることができ、インバータの破損を
回避できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例をあらわした回路図、第2図は
第1図に示す実施例回路における本発明の部分の構成を
あらわした回路図、第3図は本発明による合成周波数指
令値の発生状況をあらわした波形図、第4図は本発明の
効果をあらわしたグラフ、第5図は本発明の効果を説明
する第1の波形図、第6図は本発明の効果を説明する第
2の波形図、第7図は誘導加熱用インバータの出力を制
御する従来例を示した回路図、第8図は誘導加熱部分の
等価回路をあらわした回路図、第9図は第7図に示す従
来例回路に使用しているV/F回路の構成をあらわした回
路図、第10図は第9図に示すV/F回路の動作をあらわし
た動作波形図、第11図は電圧Voが電流Ioよりも進み位相
のモードを示した動作波形図、第12図は電圧Voが電流Io
よりも遅れ位相のモードを示した動作波形図、第13図は
誘導加熱用インバータの一般的な負荷特性をあらわした
グラフである。 2……交流電源、3……整流器、4……平滑コンデン
サ、5P,5N……トランジスタ、6P,6N……ダイオード、7
P,7N……コンデンサ、8……加熱コイル、9……被加熱
体としての金属片、11……変流器、12……全波整流器、
13……電流設定器、14,34……加算器、15……電流調節
器、16……V/F回路、16A……鋸歯状波発生回路、16B,32
……コンパレータ、17……ベース駆動回路、21……等価
変圧器、22……等価抵抗、31……フィルタ、33……パル
ス整形回路、33A……バッファ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白石 博隆 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−180478(JP,A) 特開 平2−24987(JP,A) 特開 平3−8289(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流を交流に変換するインバータの出力電
    流検出値と電流指令値との偏差を入力する電流調節手段
    と、この電流調節手段が出力する周波数指令値と3角波
    発生手段が出力する3角波とを比較して、前記周波数指
    令値が大のときは周期の長い周波数パルスを出力すると
    ともに、周波数指令値が小さくなるに従って短い周期の
    周波数パルスを出力する電圧−周波数変換手段とを備
    え、この電圧−周波数変換手段が出力する周波数パルス
    に対応した周波数の交流を出力する前記インバータは、
    その交流出力をコンデンサと加熱コイルとに印加し、こ
    の加熱コイルが発生する交番磁束で被加熱体を誘導加熱
    している誘導加熱用インバータの出力制御装置におい
    て、前記インバータの出力電流検出値の全波整流波形と
    平均電流波形とを比較して、両者の大小関係が反転する
    時点でパルスを発生するパルス発生手段と、このパルス
    発生手段の発生パルスと前記電流調節手段が出力する周
    波数指令値とを重畳して合成周波数指令値を発生する合
    成手段と、この合成周波数指令値と前記3角波発生手段
    からの3角波とを比較して周波数パルスを発生する前記
    電圧−周波数変換手段とを備え、この電圧−周波数変換
    手段が出力する周波数パルスに対応した周波数の交流を
    前記インバータから出力させることを特徴とする誘導加
    熱用インバータの出力制御装置。
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