JP2664252B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ） 産業上の利用分野 本発明は、複写機あるいはプリンタ等の画像形成装置
に係り、詳しくは該画像形成装置に用いられるシート
（以下用紙という）を積載するカセットの自動搬出機構
に関する。

（ロ） 従来の技術 従来、複写機及びプリンタ等に使用される用紙カセッ
トは、用紙の補給又は用紙サイズ変更等のために装置本
体に対して抜き差しして脱着可能になっている。また、
装置本体に対する用紙カセットの脱着方向としては、装
置本体の側面の方向に引き出すタイプと、装置本体の前
面の方向に引き出すタイプとがあり、近年は特に、 1.装置本体のスペースをとらないこと。

2.用紙補給時には、カセットを装置本体から外さなくて
も用紙の補給が可能であること。

3.カセットに対する操作が前面操作であるので取り扱い
がやりやすい。

等の理由で、カセットを前面方向に引き出すタイプ
（以下フロントローディングと称す）のものが増えてい
る。

さらには、フロントローディングタイプのカセットで
は、カセット内の用紙収納部が装置本体よりも前側に出
さなければならず、このカセット出し入れの移動距離が
長いという操作性の悪さを改善する目的で、装置本体へ
のカセットの挿入及び引き出しを、駆動手段を設けるこ
とにより自動的に行なうようにしたオートローディング
装置が提案されている。

そして、該オートローディング装置にあっては、カセ
ット内の用紙がなくなると、それを検知して装置本体の
適宜箇所にこれを表示している。

（ハ） 発明が解決しようとする課題 しかしながら、上述したオートローディング装置の複
写機において、複数枚の複写の途中で用紙がなくなった
場合等、機械が停止してからしばらくして、表示によっ
て紙なし状態であることをオペレータが知り、それから
エジェクトキーを押してカセットを搬出させて、用紙を
補給するといったように、カセット内の用紙補給という
点においては、まだ半自動の状態であるという欠点があ
った。また、空のカセットを自動搬出にしたさせると、
シートを補給しないでカセットを押し込んだときに、再
びカセットが突出して邪魔になる問題があった。

そこで、本発明は、複写中にカセット内の用紙が無く
なった場合に、自動的にカセットを装置本体から搬出し
うるようにし、空のカセットの押し込み時には、カセッ
トの再搬出を防止したオートローディング装置を備えた
画像形成装置を提供することを目的とするものである。

（ニ） 課題を解決するための手段 本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、シ
ートを積載するカセットと、このカセットを内蔵して給
紙を行う装置本体と、前記カセットを前記装置本体内か
ら搬出移動を行わせるものであって前記装置本体内に設
けられた駆動手段と、前記カセット内のシートを有無を
検知するシート有無検知手段と、を有する画像形成装置
において、 前記シート有無検知手段のシート無の検知信号によ
り、前記カセットが前記装置本体から搬出するように前
記駆動手段を作動差させるカセット搬出制御手段を備
え、 該カセット搬出制御手段は、前記駆動手段を作動させ
た後、前記カセットを装置本体内に復帰させた時、前記
シート有無検知手段のシート無検知信号にはかかわらず
前記駆動手段によるカセット搬出動作を停止するように
制御することを特徴とする。

（ホ） 作用 以上構成に基づき、カセット内のシートがなくなっ
て、シート有無検知手段によりシート無を検知される
と、上記シート有無検知手段のシート無検知信号によ
り、カセットの駆動手段がカセット搬出制御手段により
制御されて、カセットは装置本体から搬出する。搬出し
た空のカセットにシートを補充したのち、カセットを装
置本体に押し込むことで、画像形成が再開可能となる。

駆動手段を駆動して空のカセットを搬出させた状態
で、例えば、補充すべきシートが手元にない場合等に
は、空のカセットを装置本体内に押し込んでも、前記駆
動手段による空のカセットの搬出動作は、停止するよう
にカセット搬出制御手段により制御される。

（ヘ） 実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図及び第２図に示すように、複写機１は装置本体
２内にカセット３を自動脱着する搬送装置５を有してい
る。この搬送装置５の上方に近接して配設された複数の
半月ローラからなる給紙ローラ６は回転自在の軸７に固
着されていて、カセット３内の用紙Ｓを感光ドラム９に
給紙するものである。感光ドラム９に周知の手段により
形成されたトナー像は給紙された用紙Ｓに転写され、こ
の転写後の用紙Ｓは図示しない定着器により定着された
のち機外に排出される。

上記搬送装置５は、第１図に示すように平行をなす１
対の枠体11,12を有していて、一方の枠体12には正逆回
転自在のモータ13が配設されている。このモータ13の出
力軸に結合されていて両枠体11,12に枢支された軸13aに
はギヤ15,16がそれぞれ固着されている。枠体12に枢支
された軸17の一端には上記ギヤ15に噛合しているギヤ19
が固着されており、また軸17の他端にはチェーン20が巻
回されたスプロケット21が固着されている。上記チェー
ン20は、軸22により枠体12に枢支されたスプロケット23
に巻回されていおり、さらにチェーン20の適所には、自
由端が内方を向いている駆動ピン25と位置検知用のフラ
グ26とがそれぞれ設けられている。

枠体12の側部には、フォトインタラプタのセンサ27,2
9とがそれぞれ配設されており、センサ27は上記駆動ピ
ン25が奥待機位置にあることをフラグ26により検知し、
またセンサ29は上記駆動ピン25が図示の前待機位置にあ
るフラグ26により検知するものである。枠体11,12の内
側下部には複数の案内ローラ30を有するレール11a,12a
をそれぞれ有しており、一方のレール12aにはカセット
３が挿入されたことを検知するマイクロスイッチ31が配
設されている。

他方の枠体11に枢支された軸33の両端には、ギヤ16に
噛合しているギヤ35及び前記スプロケット21と同様のス
プロケット36がそれぞれ固着されており、このスプロケ
ット36にチェーン38により連結されたスプロケット37は
軸39により枠体11に枢支されている。また、上記スプロ
ケット37には、前記駆動ピン25に対向している駆動ピン
25が設けられている。

カセット３の前端両側部には前記駆動ピン25と係合す
る側面視Ｌ字状の溝40がそれぞれ形成されており、駆動
ピン25が第１図の前待機位置にあるときに、カセット３
を搬送装置５に挿入すると溝40の開口部40cから駆動ピ
ン25がそれぞれ進入可能となっている。

第４図に示すように、装置本体２には、カセット３内
の用紙Ｓの有無を検知する用紙有無検知機構（シート有
無検知手段）Ａが配設されている。この用紙有無検知機
構Ａは、軸42を回動中心として回動自在に支持された検
知レバー43とセンサ45とからなっていて、カセット３内
に用紙Ｓが積載されている場合には、検知レバー43の一
端43aは用紙Ｓの上面に自重により載置し、他端43bはセ
ンサ45の光路を遮光した状態にある。カセット３内の用
紙Ｓが載置されている中板46の前端はばね47により上方
に付勢されていて、この付勢力により用紙Ｓをセパレー
タ49に当接している。

カセット３内の用紙Ｓがなくなると、検知レバー43の
一端43aは中板46に穿設された切り欠き46a内に落ち込ん
で、検知レバー43は軸42を中心として図において反時計
方向に回動する。この回動により、検知レバー43の他端
43bはセンサ45から後退してOFFの信号を与え、装置本体
２の制御部Ｃ（第６図参照）にカセット３内の用紙Ｓが
なくなったことを知らせる。上記制御部Ｃには、第６図
に示すように、前記モータ13、センサ27,29、マイクロ
スイッチ31、センサ45及びカセット３を搬出させる時に
使用されるエジェクトキー47等がそれぞれ接続されてい
る。

以上のように構成さた画像形成装置において、カセッ
ト３に用紙Ｓを積載して装置本体２に装着する場合、カ
セット３の溝40の開口部40c（第２図参照）の進入方向
に対して手前側に位置するように待機しており、この状
態でカセット３を搬送装置５内に挿入すると駆動ピン25
が溝40内に挿入され、これと共にカセット３の底部によ
りマイクロスイッチ31がONされる。

マイクロスイッチ31のON信号を受信した制御部Ｃは、
モータ13を駆動させてチェーン20と共に駆動ピン25を回
動させる。駆動ピン25の回転により、駆動ピン25は溝40
の一方の壁面40aに係合し、その後駆動ピン25が直線移
動することによりカセット３は矢印Ｅ方向（第２図参
照）に移動されて搬送装置５内に挿入されていく。

カセット３が奥待機位置まで搬送されると、チェーン
20の設けられたフラグ26がセンサ27により検知され、こ
の検知信号を受信した制御部Ｃがモータ13の回転を停止
させ、これによりカセット３は装置本体２内の所定の位
置に装着される。

カセット３の搬出（エジェクト）時には、第６図のエ
ジェクトキー47がオペレータにより操作されてエジェク
ト信号が制御部Ｃに入力され、この信号の受信により制
御部Ｃはモータ13を逆転させて、チェーン20及び駆動ピ
ン25を逆方向に回動させる。駆動ピン25の逆転及び逆方
向への移動により溝40の他方の壁面40bが駆動ピン25に
より押圧されて、カセット３は第２図において矢印Ｄ方
向に移動されてフラグ26がセンサ27により検知されたと
きに制御部Ｃからの指令によりモータ13の回転は停止す
る。この状態では、カセット３は前待機位置に位置する
と共に、駆動ピン25はカセット３が離脱可能の状態（第
１図参照）で停止している。

次に、装置本体２内に装着されたカセット３内の用紙
Ｓが、コピー中になくなると、第４図に示す検知レバー
43の一端43aが前述したように中板46の切り欠き46a内に
落ち込んで図において反時計方向に回動することにより
センサ45がOFFして用紙Ｓ無し（シート無）の信号を出
力し、この用紙Ｓなしの信号が制御部Ｃに入力される。
この用紙Ｓなしの状態の検知によるカセット３の自動搬
出、及びオペレータによる用紙Ｓの補給後のカセット３
を自動搬入する一連の制御について、第３図に示す制御
フローチャートを用いて説明する。

まず、オペレータにより電源が投入されると、センサ
27によりカセット３の現在の位置がチェックされる（S1
01）。この場合、カセット３が装置本体２に装着されて
おり、駆動ピン25は奥待機位置にあってセンサ27はONで
あるから、マイクロスイッチ31がONであるか否かをチェ
ックし（S102）、これはONであるので、次にコピーキー
（図示略）が押されているかをチェックする（S103）。
コピーキーが押されていなければ、エジェクトキー47を
押すことにより、カセット３を機外（装置本体２の外）
に搬出する方向（反矢印Ｅ方向）にモータ13が駆動す
る。

コピーキーが押されて複写動作開始した後、次の複写
を行なう前にカセット３内の用紙Ｓの有無をチェックし
（S121）、複数枚コピーの途中、あるいは複写が終了し
たときに、カセット３内の用紙Ｓがなくなった場合、装
置本体２の動作が終了するのを確認後、カセット３駆動
用のモータ13をカセット３の排出方向へ回転させる（S1
07）。

次にセンサ29がONがチェックし（S108）、駆動ピン25
が前待機位置まで移動するすると、センサ29がONとな
り、モータ13をOFFする（S109）。次に、マイクロスイ
ッチ31がONであるか否かをチェックし（S110）、ONであ
るとOFFになるまで同チェックを続ける。このとき、オ
ペレータはカセット３が停止したことを確認して用紙Ｓ
を補給し、カセット３をマイクロスイッチ31がOFFする
まで引き出した後、再びカセット３をマイクロスイッチ
31がONするまで押し込む。すると、マイクロスイッチ31
がONからOFFへ、さらにOFFからONへ代わったものをチェ
ックし（S110）（S111）、モータ13をカセット３の搬入
方向へ回転させる（S113）。

次に、センサ27がONであって、かつエジェクトキー47
がOFFかをチェック（S114）（S115）する。このとき、
センサ27はカセット３が装置位置（奥待機位置）まで移
動していなければOFFなので、次にマイクロスイッチ31
がONであるかチェックする（S116）。これはオペレータ
によって駆動ピン25がカセット３と係合する前にカセッ
ト３を抜かない限りONであるので、次にセンサ27がONで
あってかつエジェクトキー47がONであるかチェックし
（S117）（S118）、エジェクトキー47はOFFであるので
再びS114,S115の処理から繰り返し処理を行なう。

その間に、カセット３が装着位置まで移動してセンサ
27がONし、センサ27がONかつエジェクトキー47がOFFで
あるので（S114）（S115）、モータ13をOFFされ（S11
9）、カセット３は装着状態となる。以上のようにし
て、オペレータによる用紙Ｓの補給が行なわれる。

一方、第３図の制御フローチャートに示すように、用
紙Ｓの補給を行なったかどうかによらず、カセット３を
装置本体２内に押し込んで、マイクロスイッチ31をONさ
せることにより（S110,111）、カセット駆動用のモータ
13をカセット３搬入方向へ回転させる（S113）。その後
の動作は前述した通りであり、その間、カセット３内の
用紙Ｓの有無検知手段（用紙有無検知機構Ａ）の信号と
は無関係にモータ13の作動を制御する。

このような制御を行なうことによって、カセット３内
の用紙Ｓがなくなってカセット３が搬出してきたとき
に、手元に補給する用紙Ｓがないような場合、カセット
３が搬出されたままの状態で放置されることはなくな
り、一旦カセット３を装置本体２内に搬入し、必要なと
きにエジェクトキー47によりカセット３を取り出して用
紙Ｓの補給を行なうことができる。

なお、上述実施例は、本フロントローディング装置を
複写機に適用した例であるが、これに限らず、プリン
タ、ファクシミリ等の他の画像形成装置にも適用できる
ことは勿論であり、さらにフロントローディング装置に
限らず他のローディング機構にも適用することができ
る。

（ト） 発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、カセット内の
シートがなくなったことをシート有無検知手段により検
されたとき、カセットを装置本体から搬出し、この搬出
した空のカセットにシートを補充しない状態でカセット
を装置本体に押し込んだ場合に、駆動手段が作動しない
ようにカセット搬出制御手段により制御したので、例え
ば、搬出した空のカセットへのシートが手元にない場合
には、空のカセットを装置本体に押し込むことで、空の
カセットが装置本体から突出してオペレータの邪魔にな
る等の不具合を解消することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の画像形成装置の要部の一実施例を示す
斜視図、第２図は本発明が適用されている複写機（画像
形成装置）の縦断側面図、第３図は本発明の画像形成装
置のオートローディング機構の制御の一実施例を示す制
御フローチャート、第４図はカセット内の用紙有無検知
機構部の縦断側面図、第５図は同じく作用図、第６図は
本発明に係わる制御部のブロック図である。 Ｓ……シート（用紙）、 Ａ……用紙有無検知機構（シート有無検知手段）、 Ｃ……制御部（カセット搬出制御手段）、 ２……装置本体、３……カセット、 13……モータ（駆動手段）、 27,29……センサ、 31……マイクロスイッチ。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】シートを積載するカセットと、このカセッ
   トを内蔵して給紙を行う装置本体と、前記カセットを前
   記装置本体に対して抜き差し移動を行わせるものであっ
   て前記装置本体内に設けられた駆動手段と、前記カセッ
   ト内のシートを有無を検知するシート有無検知手段と、
   を有する画像形成装置において、 前記シート有無検知手段のシート無の検知信号により、
   前記カセットが前記装置本体から搬出する向きに前記駆
   動手段の作動を制御するカセット搬出制御手段を備え、 該カセット搬出制御手段は、前記装置本体の画像形成動
   作終了後に前記駆動手段を作動するように制御し、か
   つ、前記駆動手段を作動させた後、前記カセットを装置
   本体内に復帰させた時、前記シート有無検知手段のシー
   ト無検知信号にはかかわらず前記駆動手段によるカセッ
   ト搬出動作を停止するように制御することを特徴とする
   画像形成装置。