JP2662420B2 - 付加反応型シリコーンゴム組成物を有する弾性回転体及び定着装置 - Google Patents

付加反応型シリコーンゴム組成物を有する弾性回転体及び定着装置

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JP2662420B2 JP63181160A JP18116088A JP2662420B2 JP 2662420 B2 JP2662420 B2 JP 2662420B2 JP 63181160 A JP63181160 A JP 63181160A JP 18116088 A JP18116088 A JP 18116088A JP 2662420 B2 JP2662420 B2 JP 2662420B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アルキルシラン化合物、ジメチルシリコー
ンオイルまたはそれらの混合物と付加反応型シリコーン
に対して反応性を有する不飽和基を含有するシラン化合
物とで表面処理した合成ケイ酸を含有する付加反応型ジ
メチルシリコーン組成物から生成されたジメチルシリコ
ーンゴム組成物で形成された表面層を有する弾性体を具
備している弾性回転体及び該弾性回転体を有する定着装
置に関する。特に、本発明は電子写真複写装置、プリン
ター、その他種々の画像形成装置において、シート状転
写材または記録材等を搬送するための搬送ローラまたは
定着するための定着用ローラに使用される弾性回転体の
弾性被覆材に好適なものである。
〔従来の技術〕
電子複写装置等の画像形成装置において、普通紙等の
シート状転写材または記録材を所定の経路に沿って搬送
する搬送ローラには、一般に搬送性、離型性ならびに耐
久性が要求される。
特に、転写紙上の未定着トナー像に加圧条件下で熱を
付与し、かつ半溶融又は溶融トナーのオフセツト現象を
防止しながら該転写紙を所定経路へと搬送しなければな
らない定着ローラ及び加圧ローラを具備する定着装置に
は、より厳しい条件下での搬送性、離型性、耐摩耗性、
定着性及び耐久性が要求される。
従来、この種の定着装置は、定着ローラとこれに加圧
接触して従動回転する加圧ローラを少なくとも有する。
定着ローラは、例えばアルミニウム、鉄等の中空の芯金
の上にポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエ
チレン−フロロアルコキシエチレン共重合体の如きフツ
素系樹脂あるいはシリコンゴム等の離型性の良い材料層
が被覆形成されている。また、定着ローラの中には、必
要に応じてハロゲンランプ等のヒータが備えられてお
り、定着ローラの表面を定着に好適な温度まで昇温せし
めている。また、多くの場合、センサを用いて上記定着
ローラの表面温度が設定温度となるように制御を受けて
いる。さらに、定着ローラの外周面には、オフセツトし
たトナーや紙粉を除去するクリーナや、像担持材の定着
ローラへの巻付きを防ぐための分離爪が設けられている
場合もある。
一方、加圧ローラは、鉄やステンレス鋼等の芯金の上
にシリコーンゴム等の離型性を有する弾性体層が被覆さ
れている。そして、加圧ローラは、バネ等によって定着
ローラへ加圧されている。
かくして、未定着トナー像を持つ像担持材が上記定着
ローラと加圧ローラとによる加圧下で挟持搬送されるこ
とにより、上記未定着トナー像が加圧定着される。
〔発明が解決しようとしている問題点〕
しかしながら、定着ローラの芯金外周面被覆層に、従
来のジメチルシリコーンゴムを用いた場合、該シリコー
ンゴム被覆定着ローラは、未定着トナー像の普通紙如き
像支持材に対する定着性、定着像画質、即ち画質性には
優れるが離型性、耐久性に関しては、フツ素樹脂被覆定
着ローラに比べ劣るという問題点があった。
電子複写機等の画像形成装置では、画質性を重視する
観点から、離型性や耐久性は、フツ素系樹脂被覆定着ロ
ーラよりは劣るが、画質性に優れるシリコーンゴム被覆
定着ローラを採用する傾向にあり、シリコーンゴム材料
について可及的に離型性、耐久性を向上させるための種
々の研究及び開発がなされている。しかしながら、現在
までのところ、ジメチルシリコーンゴムを用いて離型
性、耐久性を大幅に向上させ得る方法は得られない。例
えば、耐久性を向上させる手法として、含水合成ケイ酸
や無水合成ケイ酸などの合成ケイ酸を補強剤として配合
含有させることが知られている。しかしながら含水合成
ケイ酸の場合、添加量を20〜50重量部とかなり多量にし
なければ補強効果が発現しない。さらに悪いことに離型
性が大幅に低下してしまう。無水合成ケイ酸の場合は、
含水合成ケイ酸に比べ、少量の添加量(例えば10〜20重
量部)である程度の補強効果は得られるが、離型性の低
下は、やはり大きい。したがって、何れかの場合も離型
性を低下させることなく耐久性を大幅に向上させ得るも
のではなかった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は、電子写真複写装置、プリンター、その他
種々の画像形成装置において、普通紙等のシート状転写
材又は、記録材等を搬送し且つ未定着の画像形成像を定
着させ永久画像を形成するための弾性回転体の被覆体と
して、離型性と耐久強度とを兼ね備えたシリコーンゴム
組成物に関して鋭意研究を重ねてきた結果、アルキルシ
ラン化合物、ジメチルシリコーンオイルまたはそれらの
混合物と、付加反応型シリコーンに対して反応性を有す
る官能基を含有するシラン化合物とで表面を処理(改
質)した合成ケイ酸を付加反応型ジメチルシリコーンゴ
ムに特定量、含有させることにより、補強性と離型性と
の釣合が良くとれたシリコーンゴムを得ることを可能と
し、さらに該シリコーンゴム組成物から形成された被覆
層を有する定着ローラの耐久性が大幅に改善されること
を知見し、本発明に到達したものである。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、機械的強度に優れ且つ良好な離型性
を有した弾性回転体を提供することにある。
本発明の目的は、耐久性に優れた弾性回転体を提供す
ることにある。
本発明の目的は、耐久性に優れた定着装置を提供する
ことにある。
[発明の概要] 本発明は、 ビニル基含有ジオルガノポリシロキサン成分(I); 活性水素含有シロキサン成分(II); 触媒量の白金系触媒成分(III);及び BET比表面積40〜500m2/gの合成ケイ酸微粉体100重量
部当り、(i)アルキルシラン、ヘキサメチルジシラザ
ン、ジメチルシリコーンオイルまたはそれらの混合物か
らなる処理剤1〜30重量部と、(ii)ビニルトリエトキ
シシラン,ジメチルビニルメトキシシラン,ジメチルビ
ニルエトキシシラン,メチルビニルジメトキシシラン,
メチルビニルジエトキシシラン,ビニルトリクロロシラ
ン,ジメチルビニルクロロシラン,メチルビニルジクロ
ロシラン,γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン及びγ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シランからなるグループから選択される付加反応型シリ
コーンとの反応性を有する不飽和基を含有するシラン化
合物1〜30重量部との両者で表面を処理した表面改質合
成ケイ酸微粉体からなる離型性及び補強性付与成分(I
V) を少なくとも有し、 成分(I)、(II)及び(III)の100重量部に対し
て、成分(IV)を5〜20重量部含有し、且つ、成分
(I)及び(IV)が有する不飽和基の総量に対する成分
(II)が有するケイ素結合水素原子のモル比が0.6〜1.5
になるように成分(I),(II)及び(IV)が配合され
ている付加反応型ジメチルシリコーン組成物を加熱処理
して生成したジメチルシリコーンゴム組成物から形成さ
れた離型性表面層を有する弾性体を具備していることを
特徴とする弾性回転体に関する。
さらに、本発明は、 少なくとも一対のローラ間に像担持材を挟持搬送させ
ることにより像担持材上に形成された未定着トナー像を
加熱加圧定着する定着装置において、 少なくとも一方のローラの表面層をトナーに対し離型
性を有する弾性体とし、 該弾性体が、 ビニル基含有ジオルガノポリシロキサン成分(I); 活性水素含有シロキサン成分(II); 触媒量の白金系触媒成分(III);及び BET比表面積40〜500m2/gの合成ケイ酸微粉体100重量
部当り、(i)アルキルシラン、ヘキサメチルジシラザ
ン、ジメチルシリコーンオイルまたはそれらの混合物か
らなる処理剤1〜30重量部と、(ii)ビニルトリエトキ
シシラン,ジメチルビニルメトキシシラン,ジメチルビ
ニルエトキシシラン,メチルビニルジメトキシシラン,
メチルビニルジエトキシシラン,ビニルトリクロロシラ
ン,ジメチルビニルクロロシラン,メチルビニルジクロ
ロシラン,γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン及びγ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シランからなるグループから選択される付加反応型シリ
コーンとの反応性を有する不飽和基を含有するシラン化
合物1〜30重量部との両者で表面を処理した表面改質合
成ケイ酸微粉体からなる離型性及び補強性付与成分(I
V) を少なくとも有し、 成分(I)、(II)及び(III)の100重量部に対し
て、成分(IV)を5〜20重量部含有し、且つ、成分
(I)及び(IV)が有する不飽和基の総量に対する成分
(II)が有するケイ素結合水素原子のモル比が0.6〜1.5
になるように成分(I),(II)及び(IV)が配合され
ている付加反応型ジメチルシリコーン組成物を加熱処理
して生成したジメチルシリコーンゴム組成物から形成さ
れた離型性表面層を有する弾性体で形成されていること
を特徴とする定着装置に関する。
〔発明の具体的説明〕
本発明で使用する付加反応型ジメチルシリコーン組成
物は、下記成分を含有している。
成分(I):一般式 で示される末端ビニル基封鎖ジメチルポリシロキサン、 一般式 で示される末端メチル基封鎖側鎖ビニル基含有ジメチル
ポリシロキサンまたはそれらの混合物からなるビニル基
含有ジメチルポリシロキサン(式中のl,m,nは正の整数
を示す)成分。
成分(II):一般式 で示されるケイ素原子に結合した水素原子 が分子当たり少なくとも1個より多いメチルハイドロジ
エンポリシロキサン(pは0、または正の整数、qは正
の整数)。
(III)白金系触媒(白金または白金化合物)。
(IV)BET比表面積40〜500m2/gの合成ケイ酸微粉体10
0重量部当り、(i)1〜30重量部のアルキルシラン、
ヘキサメチルジシラザン、ジメチルシリコーンオイルま
たはそれらの混合物からなる処理剤と、(ii)1〜30重
量部の付加反応型シリコーンとの反応性を有する不飽和
基を含有するシラン化合物との両者で表面を処理した表
面改質合成ケイ酸微粉体。
本発明に使用する付加反応型ジメチルシリコーンゴム
組成物は上記シリコーン組成物の均質混合物から形成さ
れる硬化性組成物であり、該組成物を構成する成分
(I),(II)及び(III)は液状付加反応型ジメチル
シリコーン組成物として公知のものである。成分(I)
中のケイ素原子に結合したビニル基 と成分(II)中のケイ素原子に結合した水素原子 とが白金系触媒の存在下において加熱することにより付
加反応が開始され、シリコーン組成物がシリコーンゴム
組成物となり、またゴム状弾性体となるものである。
本発明に使用する組成物を構成する(IV)成分として
のアルキルシラン化合物、ジメチルシリコーンオイルま
たはそれらの混合物と反応性不飽和基含有シラン化合物
とで無水合成ケイ酸または含水合成ケイ酸等の合成ケイ
酸微粉体の表面を処理し、該処理合成ケイ酸微粉体表面
の不飽和基が成分(II)のケイ素結合水素原子と反応
し、化学結合するため、従来、多量の合成ケイ酸を用い
なければ得られなかった機械的強度を比較的少量の該成
分(IV)の添加により得ることができ、さらに、合成ケ
イ酸等の充てん材の多量添加による成形物の表面エネル
ギーの増大を防止ないしは、抑制することも可能とす
る。本発明に係る合成ケイ酸としては、通称ホワイトカ
ーボンと呼ばれる白色超微粉の無水ケイ酸(SiO2・nH
2O,SiO2が95%以上)、含水ケイ酸(SiO2・nH2O,SiO2
80〜95%)含水ケイ酸カルシウム(x・SiO2・CaO・yH2
O,SiO2が55〜70%)、含水ケイ酸アルミニウム(x・Si
O2・Al2O3・yH2O,SiO2が60〜70%)等が例示され、一次
粒子径が7〜100μm、BET比表面積40〜500m2/gの範囲
の微粉体が好ましく用いられる。
表面処理剤としては、トリメトキシシラン、トリメチ
ルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、トリメチルクロロシラン、ジメ
チルジクロロシラン、メチルトリクロロシランなどのア
ルキルシラン、ヘキサメチルジシラザンならびにジメチ
ルシリコーンオイルが例示される。
さらに付加反応型シリコーンとの反応性を有する不飽
和基を含有するシラン化合物としてビニルトリエトキシ
シラン、ジメチルビニルメトキシシラン、ジメチルビニ
ルエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メ
チルビニルエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、
ジメチルビニルクロロシラン、メチルビニルジクロロシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラ
ンが前述の如く例示される。該処理剤は、公知の処理方
法により合成ケイ酸の表面処理に使用される。離型性の
向上及び成分(I)ならびに成分(II)とのぬれ性向上
による分散性の向上のためには、上記に例示したアルキ
ルシラン、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルシリコー
ンオイルまたはそれらの混合物からなる処理剤で、合成
ケイ酸微粉体100重量部に対して1〜30重量部(さらに
好ましくは3〜25重量部)の量で処理するのが良い。ま
た、比表面積の観点からは、合成ケイ酸微粉体は比表面
積の30〜90%、より好ましくは40〜80%の割合で被覆さ
れることが好ましい。
さらに、シリコーンゴム組成物の補強の点から、合成
ケイ酸微粉体100重量部に対して1〜30重量部(さらに
好ましくは5〜25重量部)の量の不飽和基含有シランで
被覆されていることが好ましい。また、比表面積の観点
からは、合成ケイ酸微粉体は、比表面積の10〜60%、好
ましくは20〜60%(さらに好ましくは30〜50%)の割合
で被覆されることが好ましい。この表面処理された合成
ケイ酸の添加量は成分(I),(II)及び(III)の100
重量部に対して5〜30重量部(特に5〜20重量部)の範
囲で使用することが離型性並びに補強性の両面から好ま
しい。
成分(I),(II),(III),(IV)の成分から構
成される本発明のシリコーン組成物から生成されるゴム
組成物(硬化物または成形物)は、該組成物中の不飽和
基に対するケイ素結合水素原子のモル比が0.6〜1.5の範
囲であり好ましくは該モル比が0.8〜1.2の範囲であり特
に該モル比が1.0である場合に、機械的強度・硬度・反
発弾性が良好となり、離型性も良好となる。この理由に
ついては必ずしも明らかではないが該シリコーンゴム硬
化物中に未反応成分が残存しないことが該硬化物の機械
的強度及び粘弾性特性を向上せしめ、また、硬化物の表
面エネルギーの増大を防止もしくは抑制し、さらに未反
応成分の存在により起こると考えられるトナーの硬化物
表面への吸着現象を消失せしめるためと考えられる。た
だし、かかる説明は何ら本発明を限定するものではな
い。
したがって、成分(I)と成分(IV)の不飽和基の総
量と成分(II)のケイ素結合水素原子の量がほぼ等しく
なるように成分(I),(II),(IV)の配合量を調製
することが必要である。
尚、本発明の付加反応型シリコーン組成物及びシリコ
ーンゴム組成物に添加剤として着色剤、耐熱向上剤、圧
縮永久歪改良剤などを本発明の目的を損なわない範囲内
で添加してもかまわない。
本発明の組成物は各成分を一緒に単に混合する事によ
り調製する事ができるが、該組成物成分を成分(I),
(III),(IV)とからなるA液と、成分(II),(I
V)とからなるB液に分離して調製するか、あるいは、
成分(I),(III),(IV)とからなるA液と、成分
(I),(II),(IV)とからなるB液に分離して調製
しておき組成物を硬化物に転化する時にA液及びB液の
二成分を所定の混合比で混合するのが最も便利である。
この際、不飽和基含有成分と 含有成分及び白金系触媒成分を同一のパツケージ内に包
含してはならない。
本発明に使用する付加反応型ジメチルシキコーンゴム
組成物は、電子写真複写装置、プリンター、その他種々
の画像形成装置において普通紙等のシート状転写材又は
記録材等を搬送から未定着の画像形成像を定着せしめ永
久画像を形成するための弾性回転体の弾性被覆材として
好適に用いられる。
以下、本発明の弾性回転体及び定着装置について説明
する。
添付図面中、第4図は該装置の一例の極く概略構成を
示す横断側面図である。1及び2は互いに適度に押圧接
触させて上下に並行に軸受支持させた熱ローラ(以下定
着ローラと記す)と加圧ローラであり、矢示方向に回転
駆動される。
定着ローラ1はアルミニウム等の金属製中空ローラ11
の芯金の外周面を本発明の付加反応型ジメチルシリコー
ンゴム組成物で被覆処理した弾性被覆層12を有し、芯金
内空にはハロゲンヒータ棒の如きヒータ13が挿入配設さ
れ、該ヒータの発熱で加熱される。そして、図示してい
ない自動温調手段によりヒータ13への通電がオン−オフ
制御あるいは、通電量制御されて、定着ローラ外周面の
温度が常時所定の一定温度に維持管理される。加圧ロー
ラ2は鉄・アルミニウム等の金属製ローラを芯金21とし
その外周面を比較的厚いゴム等の弾性材層22で被覆した
ものである。該弾性材層に本発明の付加反応型ジメチル
シリコーンゴム組成物を用いてもかまわない。3は定着
ローラ1の外周面にジメチルシリコーンオイル等の離型
助剤を塗布する装置であり、本例のものはかなり高粘度
の離型助剤を予め含浸させた長尺のウエブ部材31をロー
ル巻にしたものを繰り出し軸32に装着保持させ、そのロ
ール巻ウエブ部材に自由端を巻取り軸33に係止し、繰り
出し軸と巻取り軸間のウエブ部材部分を押付けローラ34
で定着ローラ1面に押付け状態にすると共に、繰り出し
軸側のロール巻ウエブ部材を巻取り軸側へ少しづつ巻取
ることにより定着ローラ1の外周面へウエブ部材の含浸
離型助剤をコーテイングする構成のものである。このウ
エブ部材は定着ローラ外面のクリーニング部材も兼ねて
いる。
而して、上記定着ローラ1と加圧ローラ2との回転駆
動状態に於いてその両ローラのニツプ部4に、電子写真
方式・静電記録方式等の不図示の作像機構にて未定着ト
ナー像Tを形成担持させた像支持材(転写材・エレクト
ロフアツクス紙・静電記録紙等)5をトナー像担持面側
を定着ローラ1側にして導入して通過させると、トナー
像Tが定着ローラ1の熱、及び定着ローラ1と加圧ロー
ラ2の相互押圧力により像支持材5面に永久固着像とし
て順次に熱圧定着処理されるものである。
なお、6は定着ローラ1の面から像支持材5を確実に
分離させるべく配設した分離爪部材、7は定着ローラ1
の温調のため該ローラ外周温度を検出するセンサ、Wは
定着ローラ1と加圧ローラ2の相互接触部の幅寸法(ニ
ツプ幅)を示す。
定着ローラ1に於いて芯金11の外周囲を被覆する離型
性材料12の層厚は該材料層外面即ち定着ローラ外周面へ
のヒータ熱の伝導補給が迅速になされるように一般にか
なり薄いもの(例えば0.5mm程度)に設定される。
定着ローラ1の被覆材層12に本発明の付加反応型ジメ
チルシリコーンゴム組成物を用いると該組成物の硬化物
が弾性体である故に支持材5自体の面凹凸、及び支持材
上にのっているトナー像Tの凹凸に対応して弾性体被覆
層の外面がよく倣い変形して凹凸トナー像Tと各部均一
に接触するためにトナー像Tの像支持材5面に対する全
体的な定着性ならびに全体的な定着画像、即ち画質性が
良好となる。したがって剛体被覆層を用いた場合に生じ
る画像つぶれ・光沢・トナー飛びちり等が改善されるか
またはなくなる。
本発明を下記実施例に基づいてより詳細に説明する。
〔実験例1〕 成分(I):末端ビニル基封鎖ジメチルポリシロキサン
及び末端メチル基封鎖側鎖ビニル基含有ジメチルポリシ
ロキサンからなるビニル基の総数が8.0×10-5mol/gのビ
ニル基含有ジメチルポリシロキサン …100重量部 成分(II):ケイ素結合水素原子の数が2.0×10-3mol/g
であるメチルハイドロジエンポリシロキサン …7.15重量部 成分(III):白金触媒 …0.001重量部 成分(IV):ジメチルシリコーンオイル及びビニル基含
有シラン化合物で表面を改質したビニル基含有表面改質
含水合成ケイ酸 …10重量部 成分(V):ベンガラ …1重量部 成分(IV)は下記の如く調製した。平均粒径が8.6μ
mであり、比表面積が114m2/gであるジメチルシリコー
ンオイル(約9重量%)で表面を処理した含水合成ケイ
酸微粉体(日本シリカ製 疎水性シリカ NIPSIL SS30
P)100重量部を、撹拌装置に導入し、強制撹拌しながら
ビニルトリエトキシシラン12重量部を徐々に滴下した
後、撹拌装置より取り出し、100℃にて1時間風乾して
反応性ビニル基含有表面改質含水合成ケイ酸を得た。こ
の粉体のビニル基の量は粉体1g当たり約3.8×1020個で
あった。
成分(I),(II),(III),(IV),(V)は本
発明に係る組成物を構成する成分であり該組成物中のビ
ニル基の総量とケイ素結合水素原子とがほぼ等モルとな
るように調製した。各成分は次に示すように2成分型に
パツケージした。
A液: 成分(I)……45.35重量部 成分(III)……0.001重量部 成分(IV)……4.23重量部 成分(V)……0.43重量部 B液: 成分(I)……39.29重量部 成分(II)……6.05重量部 成分(IV)……4.23重量部 成分(V)……0.43重量部 A液とB液はいずれも均一に混合しそれぞれ調製し
た。而して得たA液とB液を重量比で100対100で混合
し、脱泡処理後熱プレスにて150℃で10分間加熱しシリ
コーンゴム組成物から形成されたゴム状弾性体を得た。
該ゴム状弾性体をさらに200℃で4時間ポストキユアを
行った。
〔実験例2〕 成分(I):末端ビニル基封鎖ジメチル ポリシロキサンおよび末端メチル基封鎖側鎖ビニル基含
有ジメチルポリシロキサンからなるビニル基の総数が8.
0×10-5mol/gのビニル基含有ジメチルポリシロキサン …100重量部 成分(II):ケイ素結合水素原子の数が2.0×10-3mol/g
であるメチルハイドロジエンポリシロキサン …7.15重量部 成分(III):白金触媒 …0.001重量部 成分(IV):疎水化無水合成ケイ酸の表面をビニル基含
有シラン化合物で改質したビニル基含有表面改質合成ケ
イ酸 …10重量部 成分(V):ベンガラ …1重量部 成分(IV)は下記の如く調製した。比表面積が200m2/
g、嵩比重50g/の約6重量%のジメチルジクロロシラ
ンで処理してあるデグサ社製疎水化無水合成ケイ酸微粉
体アロエジル R812を100重量部、撹拌装置に導入し、
強制撹拌しながらビニルトリエトキシシラン12重量部を
徐々に滴下し、滴下終了後、撹拌装置より取り出して、
100℃にて1時間風乾し、目的のビニル基含有表面改質
無水合成ケイ酸を得た。この粉体のビニル基量は約3.8
×1020個/(粉体1g)であった。
成分(I),(II),(III),(IV),(V)は本
発明に係る組成物を構成する成分であり該組成物中のビ
ニル基の総量とケイ素結合水素原子とがほぼ等モルとな
るように調製した。各成分は次に示すように2成分型に
パツケージした。
A液: 成分(I)……45.35重量部 成分(III)……0.001重量部 成分(IV)……4.23重量部 成分(V)……0.43重量部 B液: 成分(I)……39.29重量部 成分(II)……6.05重量部 成分(IV)……4.23重量部 成分(V)……0.43重量部 A液とB液はいずれも均一に混合しそれぞれ調製し
た。而して得たA液とB液を重量比で100対100で混合
し、脱泡処理後熱プレスにて150℃で10分間加熱しゴム
状弾性体を得た,該ゴム状弾性体をさらに200℃で4時
間ポストキユアを行った。
〔実験例3〕 実験例1の成分(I),成分(II)及び(III)成分
(V)と下記に示す成分(IV)より本発明に係る組成物
を得た。
成分(IV):メチルトリメトキシシラン及びビニル基含
有シランで表面を改質したビニル基含有表面改質含水合
成けい酸 …10重量部 成分(IV)は次の如く調製した。平均粒子径2μm、
比表面積170m2/gの含水合成ケイ酸微粉体(日本シリカ
製NIPSIL N300A)100重量部を撹拌装置に導入し、強制
撹拌しながら、メチルトリメトキシシラン3重量部を徐
々に滴下し、滴下終了後さらにビニルトリエトキシシラ
ン12重量部を同様にして徐々に滴下した。滴下終了後該
粉体を撹拌装置から取り出し、100℃にて1時間風乾し
て目的のビニル基含有表面改質含水合成ケイ酸を得た。
この粉体のビニル基量は粉体1g当たり約3.8×1020個あ
った。
成分(I),(II),(III),(IV),(V)は本
発明に係る組成物を構成する成分であり、該組成物中の
ビニル基の総量とケイ素結合水素原子とがほぼ等モルと
なるように調製した。各成分は次に示すように2成分型
にパツケージした。
A液: 成分(I)……45.35重量部 成分(III)……0.001重量部 成分(IV)……4.23重量部 成分(V)……0.43重量部 B液: 成分(I)……39.29重量部 成分(II)……6.05重量部 成分(IV)……4.23重量部 成分(V)……0.43重量部 A液とB液はいずれも均一に混合しそれぞれ調製し
た。而して得たA液とB液を重量比で100対100で混合
し、脱泡後熱プレスにて150℃で10分間加熱しシリコー
ンゴム組成物で形成されたゴム状弾性体を得た。該ゴム
状弾性体をさらに200℃で4時間ポストキユアを行っ
た。
〔比較実験例1〕 ビニル基含有ジメチルポリシロキサン100重量部、無
水合成ケイ酸5重量部、石英粉末20重量部、ベンガラ1
重量部および白金系触媒とから成る粘度800ポイズのA
液とビニル基含有ジオルガノポリシロキサンおよび活性
水素基含有シロキサンの混合物100重量部、無水合成ケ
イ酸5重量部、石英粉末20重量部、ベンガラ1重量部と
から成る粘度600ポイズのB液を重量比で100対100で混
合し、脱泡処理後、熱プレスにて150℃で10分間加熱
し、ゴム状弾性体を得た。該ゴム状弾性体をさらに200
℃で4時間ポストキユアを行った。
〔比較実験例2〕 比較実験例1に於いて無水合成ケイ酸を30重量%にし
比較実験例1と同様の方法でゴム状弾性体を得た。
〔比較実験例3〕 成分(I):末端ビニル基封鎖ジメチルポリシロキサン
及び末端メチル基封鎖側鎖ビニル基含有ジメチルポリシ
ロキサンからなるビニル基の総数が8.0×10-5mol/gのビ
ニル基含有ジメチルポリシロキサン …100重量部 成分(II):ケイ素結合水素原子の数が2.0×10-33mol/
gであるメチルハイドロジエンポリシロキサン …4重量部 成分(III):白金触媒 …0.001重量部 成分(V):ベンガラ …1重量部 上記成分(I),(II),(III),(V)はシリコ
ーン組成物を構成する成分であり、該組成物中のビニル
基の総量とが等モルとなるように調製した。各成分は次
に示すように2成分型にパツケージした。
A液: 成分(I)…52重量部 成分(III)…0.001重量部 成分(V)…0.5重量部 B液: 成分(I)…48重量部 成分(II)…4重量部 成分(V)…0.5重量部 A液とB液はいずれも均一に混合し調製した。而して
得たA液とB液を重量比で100対100で混合し、脱泡処理
後、熱プレスにて150℃で10分間加熱してゴム状弾性体
を得た。該ゴム状弾性体を更に200℃で4時間ポストキ
ユアを行った。
〔比較実験例4〕 成分(I):末端ビニル基封鎖ジメチルポリシロキサン
及び末端メチル基封鎖側鎖ビニル基含有ジメチルポリシ
ロキサンからなるビニル基の総数が8.0×10-55mol/gの
ビニル基含有ジメチルポリシロキサン …100重量部 成分(II):ケイ素結合水素原子の数が2.0×10-3mol/g
であるメチルハイドロジエンポリシロキサン …7.15重量部 成分(III):白金触媒 …0.001重量部 成分(IV):ビニル基含有シラン化合物で表面を改質し
たビニル基含有表面改質合成ケイ酸 …10重量部 成分(V):ベンガラ …1重量部 成分(IV)は下記の如く調製した。平均粒径が2μm
であり、比表面積が170m2/gの含水合成ケイ酸(日本シ
リカ製 NIPSIL N300A)100重量部を撹拌装置に導入
し、強制撹拌しながらビニルトリエトキシシラン12重量
部を徐々に滴下し、滴下終了後該粉体を撹拌装置から取
り出し、100℃にて1時間風乾して目的のビニル基含有
表面改質含水合成ケイ酸を得た。この粉体のビニル基量
は粉体1gあたり約3.8×1020個/gであった。
成分(I),(II),(III),(IV),(V)はシ
リコーン組成物を構成する成分であり、該組成物中のビ
ニル基の総量とケイ素結合水素とが等モルとなるように
調製した。各成分は次に示すように2成分型にパツケー
ジした。
A液: 成分(I)……45.35重量部 成分(III)……0.001重量部 成分(IV)……4.23重量部 成分(V)……0.43重量部 B液: 成分(I)……39.29重量部 成分(II)……6.05重量部 成分(IV)……4.23重量部 成分(V)……0.43重量部 A液とB液はいずれも均一に混合し調製した。而して
得たA液とB液を重量比で100対100で混合し、脱泡処理
後、熱プレスにて150℃で10分間加熱しゴム状弾性体を
得た。該ゴム状弾性体をさらに200℃で4時間ポストキ
ユアをした。
〔比較実験例5〕 成分(I):末端ビニル基封鎖ジメチルポリシロキサン
及び末端メチル基封鎖側鎖ビニル基含有ポリシロキサン
から成るビニル基の総数が8.0×10-5mol/gのビニル基含
有ジメチルポリシロキサン …100重量部 成分(II):ケイ素結合水素原子の数が2.0×10-3mol/g
であるメチルハイドロジエンポリシロキサン…4重量部 成分(III):白金触媒 …0.001重量部 成分(IV):メチルトリメトキシシランで表面を改質し
た含水合成ケイ酸 …10重量部 成分(V):ベンカラ …1重量部 成分(IV)は下記の如く調製した。平均粒径が2μm
であり、比表面積が170m2/gの含水合成ケイ酸(日本シ
リカ製 NIPSIL N300A)100重量部を撹拌装置に導入
し、強制撹拌しながらメチルトリエトキシシラン3重量
部を徐々に滴下した。滴下終了後該粉体を撹拌装置から
取り出し、100℃にて1時間風乾して、目的の表面改質
含水合成ケイ酸を得た。
成分(I),(II),(III),(IV),(V)はシ
リコーン組成物を構成する成分であり、該組成物中のビ
ニル基量とケイ素結合水素原子とが等モルとなるように
調製した。各成分は次に示すように2成分型にパツケー
ジした。
A液: 成分(I)……52重量部 成分(III)……0.001重量部 成分(IV)……5重量部 成分(V)……0.5重量部 B液: 成分(I)……48重量部 成分(II)……4重量部 成分(IV)……5重量部 成分(V)……0.5重量部 A液とB液はいずれも均一に混合し調製した。而して
得たA液とB液を重量比で100対100で混合し、脱泡処理
後、熱プレスにて150℃で10分間加熱し、ゴム状弾性体
を得た。該ゴム状弾性体をさらに200℃で4時間ポスト
キユアを行った。
下記第1表に、実験例1〜3及び比較実験例1〜5に
おけるゴム状弾性体の物性及びトナー離型性に関して示
す。
(※)トナー離型性:ゴム試験片(20×60×15mm)上に
直径2mm、厚さ50μmの円形のトナー像を50個形成し、
該トナー像を180℃(雰囲気温度)で30分間加熱溶融さ
せた後、室温まで冷却する。溶融固化したトナー像上に
粘着テープを貼り、その上を定荷重(Kg重)のローラを
10往復させた後テープをはがす。この時のトナー剥離状
態を5段階に分類し、各段階の個数を求めて点数化し、
その各段階の点数の総和を総点数(50×4=200点)で
割ったものをトナー離型性(%)とした。トナー剥離状
態の分類は以下の如く行った。
A:完全に剥離した状態(4点) B:AとCの中間の状態(3点) C:全面積の1/2が剥離した状態(2点) D:CとEの中間の状態(1点) E:完全に残存した状態(0点) 尚、該試験に用いた試料は200℃で4時間エージング
したものを用いた。
〔実験例4〕 実験例1のジメチルシリコーンオイル及びビニル基含
有シランで表面を改質したビニル基含有表面改質含水合
成ケイ酸の添加量を成分(I)のビニル基含有ジメチル
ポリシロキサン100重量部に対し10重量部とし成分(I
I)のメチルハイロドジエンポリシロキサンの配合量を
変動させた。この時成分(I)のケイ素結合ビニル基
と、ジメチルシリコーンオイル及びビニル基含有シラン
で表面を改質したビニル基含有表面改質含水合成ケイ酸
のビニル基の総量(総モル数)と成分(II)のメチルハ
イドロジエンポリシロキサンのケイ素結合水素原子 とのモル比 (Viはビニル基を示す)に対応する組成物を調製し、熱
プレスにて150℃で10分間加熱硬化させて、ゴム状弾性
体を得た。該ゴム状弾性体を200℃で4時間のポストキ
ユアを行った。該ゴム状弾性体の硬度・反発弾性、トナ
ー離型性の結果を、第1図に示した。該組成物中のビニ
ル基とケイ素結合水素原子が実質的に等モルのとき、硬
度と反発弾性は最大値を示し、また、トナー離型性は最
高値を示した。
〔実施例1〕 本発明の付加反応型ジメチルシリコーンゴム組成物
を、弾性材層として有する熱圧定着装置用の定着ローラ
を下記の如く製造した。
先ず中央部の外径が58.3mm(肉厚6.5mm、逆クラウン
量150μm)のアルミニウム製の芯金表面をサンドブラ
スト処理して脱脂・乾燥させ、さらに該表面にシロキサ
ン系プライマーを塗布し130℃で15分間加熱風乾した。
次に、あらかじめ150℃に予備加熱しておいた円筒状金
型内に上記の芯金を設置した。実験例1で調製したA液
・B液を重量比率で100対100で均一に混合し、脱泡処理
した該混合液を円筒状金型内に射出し、同温度(150
℃)にて5分間保持し硬化させた。硬化後に金型より取
り出されたシリコーンゴム被覆定着ローラのシリコーン
ゴム被覆層厚は0.5mmであった。
而して、上記で得た定着ローラを使用して第4図に示
す熱定着式定着装置を設置し、下記の条件にて、連続通
紙定着処理試験を行った。
・定着ローラ1の表面管理温度…180〜190℃ ・オイル塗布装置3…25℃に於ける粘度が1万csのジメ チルシリコーンオイル(信越化学(株)製、品番K96H )を含浸させたウエブ(商品名ノーメツクスペーパウ エブ)を装着したウエブ式、ウエブ送り速度1m/1万枚 通紙(A4版)。
・通紙用紙…テストパターンの未定着トナー像を形成し たA4版転写紙。
・通紙速度…70枚/分。
・定着ローラ1と加圧ローラ2のニツプ幅W…9〜10m m。
〔実施例2〕 実験例2で調製した本発明のジメチルシリコーンゴム
組成物を用いる以外は実施例1と同様の方法で定着ロー
ラを製造した。而して得た定着ローラを使用して実施例
1で示した連続通紙定着処理試験を行った。
〔比較例1〕 比較実験例1で調製したジメチルシリコーンゴム組成
物を用いる以外は実施例1と同様の方法で定着ローラを
製造した。而して得た定着ローラを使用して実施例1で
示した連続通紙定着処理試験を行った。
〔比較例2〕 比較実験例2で調製したジメチルシリコーンゴム組成
物を用いる以外は実施例1と同様の方法で定着ローラを
製造した。而して得た定着ローラを使用して実施例1で
示した連続通紙定着処理試験を行った。
以下、第2表に実施例1、実施例2、比較例1及び比
較例2の連続通紙定着処理試験の結果を示す。
〔発明の効果〕 本発明のシリコーンゴム組成物を熱定着用ローラの被
覆材として用いた場合、機械的強度に優れ、かつ、良好
な離型性を有することから十分な耐久性を得ることを可
能とする。
本発明のジメチルシリコーンゴム組成物を被覆材にし
た定着用ローラを用いた定着装置は、搬送・定着におけ
る紙カール、紙シワ、紙詰まり、トナーオフセツト、ト
ナー付着汚れといった問題を解決し、十分な耐久性と共
に優れた離型性、定着力を維持することができる。
なお、定着用ローラのうち定着ローラ、加圧ローラ共
に、被覆材として本発明のシリコーンゴム組成物を用い
ても良いし、定着ローラ、加圧ローラのいずれか一方で
もかまわないものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例4における−Si/Vのモル比と硬度との関
係を示すグラフを示し、第2図は−Si/Vのモル比と反発
弾性との関係を示すグラフを示し、第3図は−Si/Vのモ
ル比とトナー離型性との関係を示すグラフを示し、第4
図は熱ローラ式のトナー像定着装置の一例の概略構成を
示した図を示す。 1……定着ローラ、2……加熱ローラ、 3……ウエブ式オイル塗布装置、 7……温度センサ、13……ヒータ、 5……像支持材、T……未定着トナー像。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビニル基含有ジオルガノポリシロキサン成
    分(I); 活性水素含有シロキサン成分(II); 触媒量の白金系触媒成分(III);及び BET比表面積40〜500m2/gの合成ケイ酸微粉体100重量部
    当り、(i)アルキルシラン、ヘキサメチルジシラザ
    ン、ジメチルシリコーンオイルまたはそれらの混合物か
    らなる処理剤1〜30重量部と、(ii)ビニルトリエトキ
    シシラン,ジメチルビニルメトキシシラン,ジメチルビ
    ニルエトキシシラン,メチルビニルジメトキシシラン,
    メチルビニルジエトキシシラン,ビニルトリクロロシラ
    ン,ジメチルビニルクロロシラン,メチルビニルジクロ
    ロシラン,γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
    ラン及びγ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
    シランからなるグループから選択される付加反応型シリ
    コーンとの反応性を有する不飽和基を含有するシラン化
    合物1〜30重量部との両者で表面を処理した表面改質合
    成ケイ酸微粉体からなる離型性及び補強性付与成分(I
    V) を少なくとも有し、 成分(I)、(II)及び(III)の100重量部に対して、
    成分(IV)を5〜20重量部含有し、且つ、成分(I)及
    び(IV)が有する不飽和基の総量に対する成分(II)が
    有するケイ素結合水素原子のモル比が0.6〜1.5になるよ
    うに成分(I),(II)及び(IV)が配合されている付
    加反応型ジメチルシリコーン組成物を加熱処理して生成
    したジメチルシリコーンゴム組成物から形成された離型
    性表面層を有する弾性体を具備していることを特徴とす
    る弾性回転体。
  2. 【請求項2】少なくとも一対のローラ間に像担持材を挟
    持搬送させることにより像担持材上に形成された未定着
    トナー像を加熱加圧定着する定着装置において、 少なくとも一方のローラの表面層をトナーに対し離型性
    を有する弾性体とし、 該弾性体が、 ビニル基含有ジオルガノポリシロキサン成分(I); 活性水素含有シロキサン成分(II); 触媒量の白金系触媒成分(III);及び BET比表面積40〜500m2/gの合成ケイ酸微粉体100重量部
    当り、(i)アルキルシラン、ヘキサメチルジシラザ
    ン、ジメチルシリコーンオイルまたはそれらの混合物か
    らなる処理剤1〜30重量部と、(ii)ビニルトリエトキ
    シシラン,ジメチルビニルメトキシシラン,ジメチルビ
    ニルエトキシシラン,メチルビニルジメトキシシラン,
    メチルビニルジエトキシシラン,ビニルトリクロロシラ
    ン,ジメチルビニルクロロシラン,メチルビニルジクロ
    ロシラン,γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
    ラン及びγ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
    シランからなるグループから選択される付加反応型シリ
    コーンとの反応性を有する不飽和基を含有するシラン化
    合物1〜30重量部との両者で表面を処理した表面改質合
    成ケイ酸微粉体からなる離型性及び補強性付与成分(I
    V) を少なくとも有し、 成分(I)、(II)及び(III)の100重量部に対して、
    成分(IV)を5〜20重量部含有し、且つ、成分(I)及
    び(IV)が有する不飽和基の総量に対する成分(II)が
    有するケイ素結合水素原子のモル比が0.6〜1.5になるよ
    うに成分(I),(II)及び(IV)が配合されている付
    加反応型ジメチルシリコーン組成物を加熱処理して生成
    したジメチルシリコーンゴム組成物から形成された離型
    性表面層を有する弾性体で形成されていることを特徴と
    する定着装置。
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