JP2662129B2 - ヒンジ蓋付きパック製造装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ヒンジ蓋付きパック、
特にパックの長手方向のエッジが、その断面が曲面また
は斜面に形成されたヒンジ蓋付きパック製造装置に係わ
る。

【０００２】ヒンジ蓋付きパックは、箱の一部とヒンジ
蓋の一部を構成する一方のブランク部分と、箱の残りの
部分とヒンジ蓋の残りの部分とを構成する他方のブラン
ク部分とがヒンジ蓋の回動軸線によって連結されてお
り、これらを包装内容物である煙草ブロックの周りで、
必要部分を糊付けして組み立てることによって製造され
る。

【０００３】

【従来技術の問題点】ヒンジ蓋付きパックは、パックト
ラック上を通ってパック側壁の一部を形成する外側タブ
（箱の外側タブ、蓋の外側タブ）に横方向から糊を塗布
する接着ユニットに供給され、水平に向けられた箱の外
側タブ及び蓋の外側タブはガイドにより支持される。

【０００４】タバコ等のヒンジ蓋付きパックは、通常箱
部分同士の側壁と蓋部分同士の側壁が互いに糊付けされ
る箱の外側タブと蓋の外側タブにより形成される。通
常、箱の外側タブは箱の前壁に接続され、蓋の外側タブ
は蓋の前壁に接続されている。糊が箱の外側タブと蓋の
外側タブの内側に塗布される。

【０００５】糊を箱の外側タブ及び蓋の外側タブの内面
に下側から塗布するために、これらのタブは、水平方向
にに向かって広がった状態で維持され、他方において
は、すでにほぼ完全に折り曲げられた一方のブランク部
分に半ば包まれた包装対象である煙草ブロックで形成さ
れたヒンジ蓋付きパックが、まだ完全には折り曲げられ
ていない他方のブランク部分を乗せたまま、折り曲げタ
−ンテ−ブルまたは他の折り曲げ手段から離れる。折り
曲げタ−ンテ−ブルは、放射方向の直線状のパックトラ
ックに繋がっている。このパックトラックでは、前記他
方のブランク部分のほぼ水平に向かって広がった箱の外
側タブ及び蓋の外側タブの下側に糊が塗布される（米国
特許第４，０８４，３９３号）。

【０００６】もし、前記の他方のブランクの各外側タブ
が先の折り曲げ工程中に予め折り曲げられたり、予め整
形されたりすると、これらをを後続する接着位置で位置
決めするのが困難になる。何故ならば、すでに折り曲げ
られている前記一方のブランク部分の内側タブは、図示
は省略されているが、パックの長手方向エッジ部が、そ
の断面が湾曲したり丸みを帯びるように形成されている
ので（米国特許第４，７０８，７０４号）、前記他方の
ブランク部分に、すでに折り曲げられている一方のブラ
ンク部分の折曲部に合致するように折り曲げると、外側
タブの断面がやはり湾曲するので、この部分が糊付け対
象としての形状には不適当となる。

【０００７】本発明の目的は、前記の他方のブランク部
分の外側タブを、断面が湾曲しないように横方向に向か
って直線状に広げて保持しておき、これらの箱の外側タ
ブ及び蓋の外側タブに糊を完全に塗布できるヒンジ蓋付
きパックの製造装置を提供することである。

【０００８】

【発明の概要】この目的を達成するために、本発明に係
わる装置は、据付ガイドレ−ルがパックトラックの横ガ
イドとして作用し、各パックトラックは、箱の外側タブ
と蓋の外側タブの支承面として作用する上部支持面を形
成し、外側タブの横エッジ用の横ガイドリブを有してい
る。

【０００９】従って、本発明に係わる装置は、パックト
ラックに沿って配置され、箱の外側タブと蓋の外側タブ
の横ガイドとして作用する据付ガイドレ−ルを有してい
る。このガイドレ−ルは、支承面として作用し、箱の外
側タブと蓋の外側タブをほぼ水平位置に維持する上部支
持面を有し、箱の外側タブと蓋の外側タブに糊ロ−ラに
より下方から公知の方法で糊を塗布することができる。
本発明に係わるガイドレ−ルは、さらにパックトラック
の横方向を規制する横ガイドリブを有している。これら
のガイドリブは、箱の外側タブと蓋の外側タブの部分が
横方向に移動しないようにパックを固定する。

【００１０】本発明のさらなる特徴として、パックトラ
ック上でヒンジ蓋付きパックの正確な位置を確保するた
めに上部ガイドが設けられている。この上部ガイドは、
好ましくはパックの長手方向のほぼ中央部の上方に延出
している。この帯状の上部ガイドは、接着ユニットの上
方に延出している。

【００１１】本発明のさらなる特徴として、水平方向に
向かって広がった箱の外側タブと蓋の外側タブの上部中
央ガイドが、少なくとも接着ユニットに対向するパック
トラックの領域に設けられている。よって、前記タブは
その全ての側部がガイドされ、極めて正確な位置を維持
しながら接着ユニットを通過する。

【００１２】本発明のさらなる特徴は、パックトラック
の構造と、パックトラック上の接着ユニットの配置にあ
る。

【００１３】

【実施例】以下図面を参照しながら本発明の実施例につ
いて説明する図面には、ヒンジ蓋を備えたパック１０を
製造したり、充填したりするパッケ−ジング装置の要部
が示されている。この形式のパックは、特にタバコ容器
として知られている。ヒンジ蓋付きパック１０は、通常
箱部と蓋部１２とを有している。すでに説明したよう
に、先行して折り曲げられている前記一方のブランク部
分とタバコブロック１４とで構成されるヒンジ蓋付きパ
ック１０の各側壁は折曲げタブを有し、これらは互いに
先端が整合されて接着されている。箱の内側タブと蓋の
内側タブは、箱部分の裏壁と蓋の裏壁に接続されてい
る。これらの内側タブは、折曲げタ−ンテ−ブル１３の
領域で、所定のパック位置（タバコブロック１４からな
るパック内容物に当接する位置）に折込まれる。箱の外
側タブ１５及び蓋の外側タブ１６は、各々箱の前壁１７
及び蓋の前壁１８に接続されることになる。これらの外
側タブ１５、１６とすでに折曲げられた内側タブとを接
着するために、それらが水平方向に向く位置、特に箱の
前壁１７及び蓋の前壁１８の平面上に配置されながら、
糊が外側タブ１５及び１６の下部に供給される。次に、
タブ１５及び１６が、それぞれ折り重ねられる。

【００１４】本実施例では、折曲げ用タ−ンテ−ブル１
３は、米国特許第４，０８４，３９３号に示すように構
成されている。ほぼ完成されたヒンジ蓋付きパック１０
は、放射方向に折曲げタ−ンテ−ブル１３から離れ、折
曲げタ−ンテ−ブル１３に続く直線状のパックトラック
１９に直接導入される。

【００１５】糊はパックトラック１９において、接着ユ
ニット２０により箱の外側タブ１５及び蓋の外側タブ１
６に塗布される。接着ユニット２０は、本実施例では糊
容器２２に挿入される横方向糊ディスク２１を有してい
る。回転駆動する糊ディスク２１は、箱の外側タブ１５
の内面及び蓋の外側タブ１６に下側から糊を塗布する。
これらの糊ディスク２１の上方には、対向ディクク４７
が設けられ、この対向ディスク２７は回転し、水平に配
置された外側タブ１５及び蓋の外側タブ１６の上側に接
触する。

【００１６】パックトラック１９は２つの支持レ−ル３
２、２４を有し、その上には半完成状態のヒンジ蓋付き
パック１０が搬送中に摺動されるように載置される。支
持レ−ル２３、２４は、互いに離間配置されているの
で、中央の長手方向スリット２５が形成されている。チ
ェ−ンコンベアの押圧部材２６がこのスリットを通過す
る。押圧部材２６は、ヒンジ蓋付きパック１０の裏側、
つまり底面の部分に係合し、ヒンジ蓋付きパック１０を
パックトラック１９に沿って搬送する。

【００１７】糊を塗布するために箱の外側タブ１５及び
蓋の外側タブ１６は、パックトラック１９内の所定位置
に可能な限り正確に配置され、そして、最も重要なのは
水平に位置決めすることである。さもないと、箱の外側
タブ１５と蓋の外側タブ１６が予め形成されたヒンジ蓋
付きパック１０の場合、特に、断面形状が円形または傾
斜した長手方向エッジ２７（図４、５、６参照）及び対
応した予め形成された内側タブ（米国特許特許第４，７
５３，３８３号及び第４，７５３，３８４号）を有する
パックの場合は、糊付けが困難である。

【００１８】この位置を固定するために、箱の外側タブ
１５及び蓋の外側タブ１６用の横ガイドがパックトラッ
ク１９に設けられている。図示した実施例では、横ガイ
ドレ−ル２８、２９がヒンジ蓋付きパック１０の移動通
路の近傍に直接設けられている。本実施例では、これら
のガイドレ−ル２８、２９は、支持レ−ル２３、２４と
共にパックトラック１９の断面形状を構成している。ガ
イドレ−ル２８、２９は、ヒンジ蓋付きパック１０の正
確な横ガイドを形成するように配置されている。しかし
ながら、特に重要な部分は、ガイドレ−ル２８、２９の
上部支持面３０である。これらの支持面３０は、水平に
配置された箱の外側タブ１５及び蓋の外側タブ１６と接
触し、支持するように作用する。従って、支持面３０
は、ヒンジ蓋付きパック１０の前側と同じ平面上に延出
する。外側タブ１５、１６は、搬送中に支持面３０上を
スライドする。

【００１９】さらに、ガイドレ−ル２８、２９には、箱
の外側タブ１５及び蓋の外側タブ１６用の横ガイドが設
けられている。本実施例では、横ガイドリブ３１はガイ
ドレ−ル２８、２９の上側に設けられている。箱の外側
タブ１５及び蓋の外側タブ１６の横エッジは、これらの
ガイドリブ３１によりガイドされる。

【００２０】パックトラック１９において、ヒンジ蓋付
きパック１０をさらに正確に位置決めするために、箱の
外側タブ１５及び蓋の外側タブ１６用の上部ガイドが、
接着ユニット２０に対向する位置に設けられている。こ
の上部ガイドは、ロッド状の細長いガイド部材３２、３
３を有し、このガイド部材はガイドレ−ル２８、２９の
上方に延出し、固定されている。ガイド部材３２、３３
は、ガイドレ−ル２８、２９に対して内側に僅かに位置
がずれており、ヒンジ蓋付きパック１０の縁部上に延出
している。ガイド部材３２、３３は、屈曲支持片３４を
介してパックトラック１９の支持レ−ル２３、２４に接
続されている。

【００２１】さらなる上部ガイドがパックトラック１９
の中央部に設けられている。ガイドウエブ３５がヒンジ
蓋付きパック１０の移動通路上に延出し、パックの好ま
しくない上方の移動が防止される。このガイドウエブ３
５は、横支持部材３６（図３参照）に取付けられ、ガイ
ドウエブ３５は、パックがパックトラック１９を搬送さ
れる際に、重力により蓋付パック１０の上側を押さえ
る。ガイドウエブ３５は、支持部材３６から取外すこと
ができ、これはその上部に固着されていないことを意味
している。また、横断方向の支持ア−ム３７には***３
８とピン３９が設けられ、ピン３９は支持部材３６の上
側に配置され、各***３８に自由に挿入されている。

【００２２】ガイドウエブ３５は、接着ユニット２０を
越えて延出している。接着ユニットの部分では、対向デ
ィスク４７の軸４１を通すように溝４０が形成されてい
る。横ガイドすなわちガイドレ−ル２８、２９は、接着
ユニット２０に対して直接延出し、箱の外側タブ１５及
び蓋の外側タブ１６は、接着ユニット２０内における糊
ディスク２１と対向ディスク４７との間に、それらの正
確な相対位置を変更することなく導入される。ガイドレ
−ル２８、２９の端部には、最大の糊付け量または支持
通路を確定する斜面４３が設けられている（図３参
照）。

【００２３】箱の外側タブ１５及び蓋の外側タブ１６の
上部ガイド、すなわちガイド部材３２、３３は、また接
着ユニット２０に延出または直接内部に延出している。
この目的のためにガイド部材３２、３３には、反対向き
の斜面４４（図３）が設けられている。

【００２４】接着ユニット２０では、ガイドレ−ル２
８、２９は幅の狭い側壁４５、４６に繋がっている。そ
の結果、糊ディスク２１を側壁４５、４６の横に隣接し
て駆動することができる。ここで、側壁４５、４６は、
ヒンジ蓋付きパック１０の横ガイドとしてのみ作用す
る。

【００２５】糊を塗布した後に、箱の外側タブ１５及び
蓋の外側タブ１６は、すでに折り曲げられた内側タブを
覆うように通常の方法で折り曲げられ、つまり直立状態
に折り曲げられる。この折り曲げ工程は、公知の折曲げ
機構により行われる。その後、完成されたパックは、例
えば乾燥タ−ンテ−ブル（図示せず）にパックを搬送す
る中間タ−ンテ−ブル４２に投入される。

【図面の簡単な説明】

【図１】折り曲げタ−ンテ−ブルに続くパックトラック
を有するパッケ−ジング装置の一部を示す概略平面図で
ある。

【図２】パックトラックを拡大して示す部分平面図であ
る。

【図３】図２の詳細な側面図である。

【図４】図２のIV−IV線に沿ったパックトラックの断面
図である。

【図５】図２のＶ−Ｖ線に沿ったパックトラックの断面
図である。

【図６】図２のVI−VI線に沿ったパックトラックの断面
図である。

【符号の説明】

１０…ヒンジ蓋付きパック、１２…蓋、１５…箱の外側
タブ、１６…蓋の外側タブ、１７，１８…前壁、１９…
パックトラック、２０…接着ユニット、２８，２９…ガ
イドレ−ル、３１…ガイドリブ、３５…ガイドウエブ。

Claims (8)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 下記の（ａ）（ｂ）（ｃ）（ｄ）（ｅ）
   に特徴を有し、 水平方向を向く箱の両外側タブ（１５）および蓋の両外
   側タブ（１６）が、案内部材（２８，２９；３０；３
   １；３２，３３）に支持される、 前記箱の両外側タブ（１５）および蓋の両外側タブ（１
   ６）に糊を付与するために、ヒンジ蓋付きパックを、パ
   ックトラック（１９）上で、接着ユニット（２０）に供
   給することができる、ヒンジ蓋付きパック（１０）の製
   造装置。 （ａ）パックトラック（１９）の横方向案内部材として
   機能する静止ガイドレール（２３，２４）が、それぞ
   れ、箱の両外側タブ（１５）と蓋の両外側タブ（１６）
   の支持面として機能する上部水平支持面（３０）を形成
   する、 （ｂ）上部水平支持面（３０）の幅が、箱の両外側タブ
   （１５）と蓋の両外側タブ（１６）とが、これらの全面
   で接触するように、これらの外側タブ（１５）（１６）
   の幅にほぼ一致する、 （ｃ）ガイドレール（２８，２９）の横ガイドリブ（３
   １）が、箱の両外側タブ（１５）と蓋の両外側タブ（１
   ６）のエッジのための横方向案内部材として機能する、 （ｄ）箱の両外側タブ（１５）と蓋の両外側タブ（１
   ６）の上方にあるロッド状の支持部材（３２，３３）
   が、パックトラック（１９）の領域の一部に沿う水平方
   向において、前記両外側タブ（１５）（１６）の上部案
   内部材として機能するとともに、前記両外側タブ（１
   ５）（１６）とは僅かに距離を隔てて設けられる、 （ｅ）前記ガイドレール（２８，２９）は、前記パック
   トラック（１９）に沿って接着ユニット（２０）まで直
   接延出している、
2. 【請求項２】 ガイド部材（３２，３３）が、箱の前部
   壁（１７）と蓋の前部壁（１８）の一部を被覆するよう
   に、ガイドレール（２８，２９）に対して僅かにずらさ
   れて設けられている請求項１記載の製造装置。
3. 【請求項３】 前記ガイド部材（３２，３３）は、接着
   ユニット（２０）の直前部分にのみ設けられている請求
   項１または２記載の製造装置。
4. 【請求項４】 前記ガイド部材（３２，３３）は、接着
   ユニット（２０）と向き合う各端部に、前記接着ユニッ
   ト（２０）の輪郭に対応する斜面を備えており、前記接
   着ユニット（２０）の糊ディスク（２１）と対向ディス
   ク（４７）からなるディクスの部分に前記カイド部材
   （３２，３３）が直接延出している請求項１から３のい
   ずれか１記載の製造装置。
5. 【請求項５】 箱の前部壁（１７）と蓋の前部壁（１
   ８）とが、パックトラック（１９）に沿うヒンジ蓋付き
   パック（１０）の上方で、そのほぼ中央における上部案
   内部材として機能するガイドウエブ（３５）によって支
   持される請求項１記載の製造装置。
6. 【請求項６】 ガイドウエブ（３５）が、接着ユニット
   （２０）を越えて延出しており、接着ユニット（２０）
   の部分に溝（４０）を備える請求項５記載の製造装置。
7. 【請求項７】 前記ガイドウエブ（３５）は、前記パッ
   クトラック（１９）に隣接して設けられた横支持部材
   （３６）に装着され、前記ヒンジ蓋付きパック（１０）
   の搬送中にパックの上面に重力により支持される請求項
   １記載の製造装置。
8. 【請求項８】 前記接着ユニット２０）の部分で、前記
   ヒンジ蓋付きパック（１０）をガイドする横ガイドとし
   て作用する側壁（４５，４６）を有し、 前記側壁（４５，４６）は、 前記ガイドレール（２８，２９）の延長部であり、前記
   ガイドレール（２８，２９）より極めて狭い幅を有し、 一方では糊ディスク（２１）の間の領域に、他方では箱
   の外側タブ（１５）と蓋の外側タブ（１６）との間の領
   域に配置されている、請求項１から７のいずれか１記載
   の製造装置。