JP2661380B2 - 連続鋳造鋳片の短辺縦割れおよびブレークアウト防止方法 - Google Patents

連続鋳造鋳片の短辺縦割れおよびブレークアウト防止方法

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JP2661380B2
JP2661380B2 JP3023312A JP2331291A JP2661380B2 JP 2661380 B2 JP2661380 B2 JP 2661380B2 JP 3023312 A JP3023312 A JP 3023312A JP 2331291 A JP2331291 A JP 2331291A JP 2661380 B2 JP2661380 B2 JP 2661380B2
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敬 金沢
健 中井
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続鋳造鋳片の短辺縦
割れ、ブレークアウト防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造において、特に炭素含有量
が0.09〜0.15重量%の中炭素鋼スラブの連続鋳
造において、スラブ表面に縦割れ疵が発生することが多
い。炭素含有量が0.09〜0.15重量%では包晶凝
固となり、凝固時の収縮量が大きい。そのために、鋳型
内面と鋳片表面との間に局部的な隙間(以下、ギャップ
という。)が生じ、不均一凝固シェルが生成しやすくな
る。その結果、熱応力によって割れが生じると考えられ
ている。
【0003】そこで、このような縦割れを防止する方法
として、(1)パウダの粘度を適正化する方法、(2)
鋳型銅板内面に低熱伝導率の金属を接合したり、溝を形
成することにより、溶鋼からの抜熱量を低下させる方法
等が提案されている。
【0004】一方、縦割れは鋳込初期の1〜2チャージ
目に発生しやすい傾向がある。この経時変化に対応する
対策が望まれている。また、鋳込中での縦割れ発生に対
してはピンチロール出側での光学的検出、または、スラ
ブの熱間手入れ時の目視検査等でしか検出されず、鋳込
中での対策が必要である。
【0005】したがって、前述の対策(1)では、パウ
ダ物性のバラツキにより完全に防止できるとは言えな
い。前述の対策(2)では、高速鋳造時の凝固シェル厚
不足によりブレークアウトを発生するという危険性が増
加する。縦割れが鋳込初期に発生するという経時変化に
対しては、いずれの対策も効果がなく、過剰な処置と言
わざるを得ない。
【0006】さらに、この傾向は短辺シェル側に強く、
短辺縦割れ、およびその割れに起因するブレークアウト
が多発するという問題がある。
【0007】鋳型・鋳片間のギャップ測定方法として
は、パウダ・フィルムからのエネルギを測定する方法
(鉄と鋼、83−S161)が提案されている。この方
法も鋳型直下での測定であるため、リアルタイムでの対
処が不可能であるとともに、耐久性に大きな問題があ
る。そこで、鋳片縦割れ発生を鋳型内で検知し、リアル
タイムで防止対策を施す必要がある。現状での鋳型内の
情報としては、鋳型鋼板からの温度情報がある。この情
報は鋳片のブレークアウト予知はできるが、縦割れ予知
ができる程度に感度が良くない。鋳型内で予知し、防止
対策に結び付けうる方策が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、連続鋳造中に鋳型と鋳片間のギャップ量に
応じて短辺テーパを変えることにより、短辺縦割れに起
因するブレークアウトを防止することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の連続鋳造鋳片の
短辺縦割れおよびブレークアウト防止方法は、鋼の連続
鋳造方法において、鋳型短辺を強制的に変形させるマル
チテーパ鋳型を用いるマルチテーパ鋳型を用いること、
該鋳型の短辺内面の厚み方向にわたって所定のピッチ
で、かつ、鋳込方向に複数列に金属間間隙測定素子を埋
設すること、該素子により鋳型短辺内面と鋳片表面との
間の間隙を測定し、該間隙が0.05mm以上で、か
つ、鋳込方向の間隙の偏差が0.2mm未満となるよう
に前記測定値に基づいて、前記鋳型の短辺のテーパを制
御することからなる手段によって、上記課題を解決して
いる。
【0010】
【作用】本発明の方法に用いられる金属間間隙測定素子
は、例えば本出願人の特許出願(特願平2−29853
6号)に開示されているようなものでもよい。この特許
出願に係る発明の金属体の面間間隙計測方法は、相対向
して配された金属体の一方に、他方との対向面と平行な
面内にて適長離隔せしめて一対のコイルを埋設し、これ
らのコイルの内の一方に低周波の励磁電流を通電して、
磁場を発生する送信コイルとして機能させ、この磁場の
エネルギが両金属体中及び両者間の間隙を伝播して他方
のコイルに誘起する誘導電流を捉えたとき、この誘導電
流には、磁場エネルギの伝播経路の相違、特に前記間隙
の大小に応じた位相遅れ及び強度低下が生じることを利
用し、この励磁電流と受信コイルの誘導電流との間の位
相変化及び/又は強度変化を検出して前記間隙の寸法を
特定する。
【0011】両コイル間の間隙は、相互の干渉、測定範
囲を考慮に入れて、100mm程度をとる必要があるこ
とが判明した。したがって、鋳型短辺鋳込方向に100
mmピッチにコイルを埋設することにより、鋳込方向の
ギャップ分布状態を測定することができる。
【0012】一方、本出願人は、鋳型短辺銅板に加圧装
置を取り付け、強制的に短辺を変形させて鋳片のプロフ
ィルと一致させるマルチテーパ鋳型を提案した(特開平
2−247059号公報)。
【0013】このマルチテーパ鋳型の短辺に前述の金属
間間隙測定素子を取り付けることによって、常に一定ギ
ャップを維持することが可能となる。
【0014】鋳片の短辺プロフィルは、鋼種、鋳造速
度、鋳型冷却強度によって異なる。同一条件において
も、図3に示すように、凝固シェル厚の不均一、すなわ
ち、鋳型・鋳片間のギャップ変化が現れる。したがっ
て、鋼種・鋳造速度によって鋳型テーパを決めても、鋳
込中にそれが変化することがある。
【0015】そこで鋳込中にギャップを測定しながら、
テーパを随時変更させて、ギャップを一定に保つ。これ
によって、鋳片短辺シェル厚の均一化を図り、縦割れ防
止、それに起因するブレークアウトを防止することが可
能となる。
【0016】縦割れ発生率と短辺鋳込方向ギャップ分布
との関係を図4に示す。隣接測定素子間の短辺鋳込方向
ギャップ量の偏差が0.2mm以上となると、縦割れ発
生の確率が急増することから、ギャップ量の偏差が0.
2mmを越えると縦割れ予知警報を出し、テーパ率を変
更する。
【0017】ただし、ギャップの限界量は、鋼種・鋳造
速度等により異なるため、鋳造条件により限界量を予め
種々に求めておくことが必要である。
【0018】ブレークアウト発生率とギャップ量との関
係を図5に示す。ギャップの値が0.05mm以下とな
ると、ブレークアウト発生比率が急増する。そこで、ギ
ャップが0.05mm以下になるとブレークアウト予知
警報を出し、テーパ率を変更する。
【0019】したがって、ギャップが0.05mm以上
で、偏差が0.2mm未満になるように鋳型短辺テーパ
率を変更するように制御すれば、縦割れおよびブレーク
アウトを防止することができる。
【0020】縦割れ予知、ブレークアウト予知共に、鋳
型短辺内面においてメニスカス下方200mmまでのギ
ャップ量で決まるので、測定用コイルをメニスカスか
ら、鋳型短辺内面で鋳込方向に複数段(実施例では2
段)で、かつ、鋳型短辺内面の厚み方向に複数列(実施
例では2列)に配列すれば十分である。
【0021】
【実施例】図1、2を参照して、本発明の方法の実施例
について説明する。
【0022】湾曲半径が10mの1点矯正連続鋳造機に
おいて、中炭素鋼(C=0.10%)、200mm厚×
1800mm幅のスラブを、鋳造速度3.0m/分で連
続鋳造した。No.1ストランドの鋳型1の短辺11に
は、図2に示すように、ギップ測定用コイル2を鋳込方
向にメニスカスから下方50mm、150mmの2段で
かつ鋳型短辺の厚み方向に2列に埋設した。No.2ス
トランドは、比較として従来鋳型を用いた。
【0023】第1ストランドでは、前述したように、ギ
ャップが0.05mm以上、ギャップ量偏差が0.2m
m未満になるように、鋳型短辺テーパを随時制御した。
その結果を図6に示す。縦割れ発生は従来法の約1/5
以下になる。
【0024】図1は、鋳型1の短辺11の背面に押出装
置3を設けて、テーパ率を変更する機構の一列を示す。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、鋳片の短辺縦割れおよ
びそれに起因するブレークアウトを防止することがで
き、手入れ工程の省略、大幅な歩留向上を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を適用したマルチテーパ鋳型の部
分側面図である。
【図2】本発明の方法に用いられるギャップ測定コイル
の設置例の斜視図である。
【図3】鋳片の凝固シェル厚の変動状況を示すグラフで
ある。
【図4】ギャップ量の偏差と縦割れ発生率との関係を示
すグラフである。
【図5】ギャップ量とブレークアウト発生率との関係を
示すグラフである。
【図6】本発明の方法の効果を示すグラフである。
【符号の説明】
1:鋳型、 2:ギャップ測定用コイ
ル、3:押出装置、 11:短辺。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼の連続鋳造方法において、鋳型短辺を
    強制的に変形させるマルチテーパ鋳型を用いること、該
    鋳型の短辺内面の厚み方向にわたって所定のピッチで、
    かつ、鋳込方向に複数列に金属間間隙測定素子を埋設す
    ること、該素子により鋳型短辺内面と鋳片表面との間の
    間隙を測定し、該間隙が0.05mm以上で、かつ、鋳
    込方向の間隙の偏差が0.2mm未満となるように前記
    測定値に基づいて、前記鋳型の短辺のテーパを制御する
    ことからなる連続鋳造鋳片の短辺縦割れおよびブレーク
    アウト防止方法。
JP3023312A 1991-02-18 1991-02-18 連続鋳造鋳片の短辺縦割れおよびブレークアウト防止方法 Expired - Lifetime JP2661380B2 (ja)

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