JP2660344B2 - 車両のスリップ制御装置 - Google Patents

車両のスリップ制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、駆動輪の駆動トルクを制御して駆動輪の加
速スリップを抑制する車両のスリップ制御装置に関する
ものである。
(従来の技術) 雪道での急発進時等には、駆動輪に過大な加速スリッ
プが生ずるので、安定した発進加速を得ることができな
い。このため従来、例えば特開昭60−179363号公報に開
示されているように、ブレーキ圧あるいはスロットル開
度等を調整して駆動輪の駆動トルクを制御するスリップ
制御装置が提案され、これにより駆動輪の加速スリップ
を抑制する工夫がなされている。
上記スリップ制御装置においては、駆動輪の加速スリ
ップが所定の設定値以上になると駆動輪の駆動トルクを
減少させる制御がなされることとなるが、この場合、加
速スリップを効率よく抑制するためには駆動トルクを急
激に減少させるのが効果的である反面、ブレーキ急加圧
等により急激な駆動トルク減少を繰り返して行うとハン
チングによる不快な車体振動が発生しやすくなる。
ところで、上記制御においては、制御開始直後の大き
な加速スリップに対しては急激な駆動トルク減少が必要
であるが、その後の加速スリップは通常比較的小さいの
で駆動トルク減少を徐々に行うようにしても効率よく加
速スリップを抑制することが可能である。したがって、
駆動輪の駆動トルクを、制御開始直後は急激に、その後
は徐々に減少させる制御を行うことにより、不快な車体
振動を低減することができる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、車両走行中路面の摩擦係数が急激に低
下することがあるが、この急変が上記スリップ制御にお
ける駆動トルクを徐々に減少させる制御の最中に起きた
場合には、駆動トルクの減少が加速スリップの増大に追
いつかず、加速スリップが過大となってしまう。また、
エンジンおよび駆動輪間の駆動力伝達系のねじれ振動と
上記スリップ制御のタイミングとが一致して共振するこ
とがあるが、このような場合には加速スリップが振動し
ながら増大するため、駆動トルクを徐々に減少させる制
御ではこれを押えることができず、加速スリップが過大
となってしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであ
って、不快な車体振動を発生させることなく加速スリッ
プを効率よく抑制することができ、しかも制御中に路面
の摩擦係数の低下あるいは駆動力伝達系の共振等の外乱
が入っても加速スリップが過大となるのを防止すること
のできる車両のスリップ制御装置を提供することを目的
とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明による車両のスリップ制御装置は、スリップ制
御開始のための加速スリップの設定値より大きい第2の
設定値を設け、駆動トルクを徐々に減少させる制御を行
っている最中に上記第2の設定値以上の加速スリップが
検出されたときには、駆動トルクを急激に減少させる制
御を行うことにより、上記目的達成を図るようにしたも
のである。すなわち、駆動輪の加速スリップを検出する
加速スリップ検出手段と、前記駆動輪の駆動トルクを減
少させる駆動トルク減少手段と、前記加速スリップ検出
手段が所定の設定値以上の加速スリップを検出したと
き、前記駆動トルク減少手段を動作させ、かつ、前記駆
動輪の駆動トルクを、前記所定の設定値以上の加速スリ
ップを検出した直後は急激に減少させるとともにその後
は徐々に減少させるように、前記駆動トルク減少手段の
動作を制御する制御手段とを備えてなる車両のスリップ
制御装置であって、前記制御手段は、前記駆動トルク減
少手段が前記駆動輪の駆動トルクを徐々に減少させる動
作を行っている最中に前記加速スリップ検出手段が前記
所定の設定値より大きい第2の所定の設定値以上の加速
スリップを検出したとき、前記駆動輪の駆動トルクを急
激に減少させるように前記駆動トルク減少手段の動作を
制御するものであることを特徴とするものである。
上記「加速スリップ」とは、駆動輪に作用する駆動ト
ルクにより、駆動輪のスリップ率(すなわち、(駆動輪
速度−車体速度)/駆動輪速度)が正となるスリップを
意味するものであり、該「加速スリップ」の大小は、駆
動輪のスリップ率の値そのものにより判断するようにし
てもよいことはもちろんであるが、駆動輪加速度、ある
いはこの駆動輪加速度等から導かれる制御関数等により
判断するようにしてもよい。
上記「駆動トルク減少手段」は、駆動輪の駆動トルク
を減少させることが可能なものであれば特定の構成に限
定されるものではなく、例えば、ブレーキ圧を利用した
もの、スロットル開度調整によるもの、あるいはこれら
を組み合わせたものが採用可能である。
(作用) 上記構成に示すように、加速スリップ検出手段により
駆動輪の加速スリップが所定の設定値以上であることが
検出されると、制御手段により駆動トルク減少手段が動
作を開始し、これにより駆動輪の駆動トルクが減少せし
められる。この駆動トルクの減少動作は、所定の設定値
以上の加速スリップが検出された直後は急激になされ、
その後は徐々になされるように制御される。そして、こ
の駆動トルクを徐々に減少させる制御の最中に上記所定
の設定値より大きい第2の設定値以上の加速スリップが
検出されると、制御手段により駆動トルク減少手段は駆
動トルクを急激に減少させる動作を行う。
(発明の効果) したがって、本発明によれば、通常は、所定値以上の
加速スリップが検出されると、検出直後は急激に、その
後は徐々に駆動トルクを減少させる制御がなされるの
で、不快な車体振動を発生させることなく加速スリップ
を効率よく制御することができる。しかも、駆動トルク
を徐々に減少させる制御の最中に大きな加速スリップが
検出された場合には、駆動トルクを急激に減少させる制
御がなされるので、制御中に路面の摩擦係数の低下ある
いは駆動力伝達系の共振等の外乱が入っても駆動輪の加
速スリップが過大となるのを防止することができる。
(実 施 例) 以下添付図面を参照しながら本発明の実施例について
詳述する。
第1図は、本発明による車両のスリップ制御装置の一
実施例を示す全体構成図である。
このスリップ制御装置は、駆動輪たる前輪2a,2bの加
速スリップを検出する加速スリップ検出手段と、前輪2
a,2bの駆動トルクを減少させる駆動トルク減少手段と、
この駆動トルク減少手段を制御する制御手段とを備えて
なっている。
加速スリップ検出手段は、前輪2a,2bの車輪速を検出
する車輪速センサ4a,4bと、これら車輪速センサ4a,4bか
らの信号に基づいて前輪2a,2bの加減速度を算出するコ
ントローラ6とからなっている。そして、制御手段はこ
のコントローラ6からなっている。また、駆動トルク減
少手段は、前輪2a,2bに設けられたブレーキ8a,8bと、ソ
レノイドバルブ10a,10b,12a,12bと、ブレーキ制御アク
チュエータ14と、これらを接続する油圧配管系とからな
っている。この油圧配管系は、ABS(アンチスキッドブ
レーキシステム)の油圧配管系と一部共用されている。
ABSは、車両制動時車輪がロックしないように制動力
を制御するシステムであって、マスタシリンダ16と前輪
2a,2bのブレーキ8a,8bおよび従動輪たる後輪18a,18bの
ブレーキ20a,20bの各ホイールシリンダとを接続するブ
レーキ油圧経路中にアンチロックモジュレータ22が設け
られ、このアンチロックモジュレータ22に、モータ駆動
されるポンプ24からアキュムレータ26を介して油圧を供
給するとともに、リザーバ28によってアンチロックモジ
ュレータ22からの戻り油を回収するようになっている。
そして、アンチロックモジュレータ22は、前輪2a,2bの
車輪速センサ4a,4bおよび後輪18a,18bの車輪速センサ30
a,30bからの車輪速信号に基づいて、コントローラ6に
よって制御され、各車輪のブレーキ8a,8b,20a,20bのホ
イールシリンダへの供給油圧の加圧、保持および減圧を
行い、これにより、車両制動時各車輪2a,2b,18a,18bの
スリップ率を所定の目標スリップ率付近に保つアンチス
キッド制御がなされるようになっている。アンチロック
モジュレータ22は、各車輪毎独立して画成され、後輪18
a,18b用の2つのモジュレータとマスタシリンダ16との
間には、後輪18a,18bへの供給油圧を前輪2a,2bへのそれ
に比して小さくするためのプロポーショニングバルブ32
が設けられている。
スリップ制御装置の駆動トルク減少手段の一部を構成
するブレーキ制御アクチュエータ14は、ABSのアンチロ
ックモジュレータ22と前輪用のブレーキ8a,8bとの間に
設けられ、右輪用アクチュエータ14aと左輪用アクチュ
エータ14bとから構成されている。そして、これら、各
アクチュエータ14a,14bには、ポンプ24からABSのアンチ
ロンクモジュレータ22への油圧経路の途中から分岐した
油圧経路が接続され、この油圧経路中に設けられたソレ
ノイドバルブ10a,10bおよびダンパ34a,34bを介してポン
プ24からの油圧が各アクチュエータ14a,14bにそれぞれ
供給可能とされている。また、この油圧は、ソレノイド
バルブ12a,12bを介してリザーバ28に逃がすことが可能
とされている。
ソレノイドバルブ10a,10bおよび12a,12bは、それぞ
れ、常閉型および常開型のバルブであり、コントローラ
6によって開閉制御されるようになっている。この開閉
制御は、右輪2a用のソレノイドバルブ10a,12aおよび左
輪2b用ソレノイドバルブ10b,12bに対してそれぞれ独立
してなされるが、いずれも同様の制御がなされるように
なっているので、右輪2a用について説明すると、ソレノ
イドバルブ10aが開でソレノイドバルブ12aが閉になる
と、右輪用アクチュエータ14aに油圧を供給する加圧状
態となり、この状態でソレノイドバルブ10aが閉になる
とアクチュエータ14aへの油圧を保持する保持状態とな
り、さらにこの状態でソレノイドバルブ12aが開になる
と油圧をリザーバ28へ逃がす減圧状態となる。すなわ
ち、図示の状態に戻る。
第2aおよび2b図は、ブレーキ制御アクチュエータ14の
うち右輪用アクチュエータ14aを詳細に示す図である。
第2a図に示すように、アクチュエータ14aは、シリン
ダ36と、このシリンダ36内に収容されたピストン38、ロ
ッド40、シールボール42、凹陥プレート44およびスプリ
ング46,48とからなっている。ピストン38および凹陥プ
レート44は、スプリング46によってシリンダ36の両端部
にそれぞれ付勢されている。そして、シリンダ36のピス
トン38当接側端部には、ソレノイドバルブ10aからの油
圧をピストン38の背後に供給するための孔50が形成さ
れ、一方、シリンダ36の凹陥プレート44当節側端部に
は、アンチロックモジュレータ22からの油圧を凹陥プレ
ート44の背後に供給するための孔52、およびシリンダ36
内の油圧をブレーキ8aのホイールシリンダに供給する孔
54が形成されている。ロッド40は、両端部に大径部を有
し、その一端部がスプリング48による図中左方に付勢さ
れるとともにその他端部がピストン38に形成されたスト
ッパ部38aに係止されてロッド40の左方への移動を規制
するようになっている。ロッド40の一端部には、シリン
ダ36の孔52と対向する位置にシールボール42が配されて
いる。また、凹陥プレート44には、孔52と孔54とを連通
させるための孔56が形成されている。
アクチュエータ14aの作用について説明すると、第2a
図に示すように、ソレノイドバルブ10aからの油圧供給
がないときには、ピストン38はスプリング46によりシリ
ンダ36の右端壁に当接した状態で静止している。このと
きロッド40は、ピストン38のストッパ部38aにより、ス
プリング48のスプリング力に抗して図示の位置を維持す
る。これにより、シールボール42と孔52との間に隙間が
形成された状態となり、アンチロックモジュレータ22か
らの油圧は孔52、56,54を介してブレーキ8aに自由に供
給可能となっている。
一方、第2b図に示すように、ソレノイドバルブ10aか
らピストン38の背後に油圧供給がなされると、ピストン
38はシリンダ36内を左方に摺動する。これに伴い、ロッ
ド40もスプリング48のスプリング力により左方に移動
し、所定距離移動するとロッド40の左端に配されたシー
ルボール42が孔52を閉塞する。ピストン38がさらに左方
に移動してもロッド40は図示の位置を維持するので、シ
ールボール42によってシリンダ36内に閉じ込められた油
圧がピストン38によって加圧されながら孔54を介してブ
レーキ8aに供給される。このブレーキ8aへの供給油圧
は、すでに述べたように、ソレノイドバルブ10a,12aを
開閉制御してピストン38の背後に供給される油圧を調節
することにより、加圧、保持、減圧の各状態が適宜選択
可能とされている。もっとも、シールボール42により孔
52が閉塞された状態にあっても、ブレーキペダル58(第
1図参照)の踏込み等により所定圧以上の油圧がアンチ
ロックモジュレータ22から孔52に供給されると、この油
圧は、スプリング48のスプリング力に抗してシールボー
ル42を押し上げ、ブレーキ8aに供給されるようになって
いる。
次に本実施例の作用について説明する。
第1図において、車両発進時、駆動輪たる前輪2a,2b
が駆動されるが、これら前輪2a,2bの加速スリップは加
速スリップ検出手段により検出される。すなわち、車輪
速センサ4a,4bにより前輪2a,2bの車輪速が検出され、コ
ントローラ6によりこれら検出信号に基づいて前輪2a,2
bの加減速度が算出される。この加減速度により、前輪2
a,2bの加速スリップ(すなわち、前輪2a,2bのスリップ
率が正となるスリップ)が検出される。なお、このとき
同時に減速スリップ(すなわち、前輪2a,2bのスリップ
率が負となるスリップ)も検出される。上記加速スリッ
プの検出および以下に述べるスリップ制御は前輪2a,2b
各輪に対して独立かつ同様にしてなされるので、右輪2a
について説明する。
右輪2aの加速スリップが所定の設定値未満のときに
は、制御手段たるコントローラ6による駆動トルク減少
手段に対する制御はなされない。すなわち、ソレノイド
バルブ10a,12aは図示のように閉および開状態にあり、
アクチュエータ14aへの油圧供給はなされず、したがっ
て、アクチュエータ14aからブレーキ8aへの油圧供給も
なされない。加速スリップが上記所定値以上になると、
コントローラ6による駆動トルク減少手段の制御が開始
される。すなわち、コントローラ6は、右輪6aの加速度
が、上記加速スリップの所定の設定値に対応する第1し
きい値に達すると、ソレノイドバルブ10a,12aに通電し
てそれぞれ開および閉状態に切り換え、ポンプ24からの
油圧をアクチュエータ14aに供給する。これにより、ア
クチュエータ14aは、第2b図に示すように、シリンダ36
内の油圧をブレーキ8aに送り出す加圧状態となる。この
加圧状態を所定時間維持することによりブレーキ8aを急
加圧することが可能となり、これによりブレーキ8aによ
る右輪2aの制動が急激になされ、右輪2aの駆動トルクは
急激に減少せしめられる。
第3図に示すように、上記急加圧は、直線的なブレー
キ圧上昇のグラフとして表わされる。また、このグラフ
に示すように、上記急加圧の後は、右輪2aの加減速度に
応じて以下の制御がなされる。すなわち、上記第1しき
い値以上の加速度のときにはブレーキ8aへの供給油圧を
加圧し、第2しきい値(所定の負の加速度)以下のとき
にはこれを減圧し、第1しきい値と第2しきい値との間
の加減速度のときには供給油圧を保持する制御がなされ
る。上記最初の急加圧動作以降の加圧および減圧動作
は、ハンチングによる不快な車体振動を防止すべく徐々
になされるようになっている。すなわち、加圧と加圧と
の間に保持を入れて(あるいは減圧と減圧との間に保持
を入れて)段階的になされるようになっている。
通常は、上記ブレーキ制御により、第3図に示すよう
に、右輪2aの加減速度は第1しきい値および第2しきい
値間に収束し保持されるが、エンジンおよび右輪2a間の
駆動力伝達系のねじれ振動と上記ブレーキ制御とのタイ
ミングが一致して共振状態となった場合のように、右輪
2aの加速スリップが振動しながら大きくなっていく場合
には、2回目以降の加速スリップに対して、上記のよう
に徐々に加圧を行う緩加圧制御では加速スリップを抑え
ることができず、第4図に示すように過大なスリップが
発生することが考えられる。
このため、本実施例においては、第5図に示すよう
に、加速度の第1しきい値に対応する上記加速スリップ
の所定の設定値より大きい第2の所定の設定値に対応す
る第3しきい値が設けられている。すなわち、車輪速セ
ンサ4aからの車輪速信号に基づきコントローラ6により
上記第3しきい値以上の加速度が検出されると、コント
ローラ6は、2回目以降の加速スリップに対して上記緩
加圧制御に代えて急加圧制御を行うようになっている。
すなわち、緩加圧制御はソレノイドバルブ12aを閉にし
た状態でソレノイドバルブ10aの開閉を繰り返してブレ
ーキ圧の加圧、保持を交互に行うことによりなされる
が、ソレノイドバルブ10aを閉状態にすることなく開状
態にし続けることにより上記急加圧制御がなされる。こ
の急加圧制御により右輪2aの加速度の上昇が押えられた
後は、通常制御の際と同様にブレーキ圧を徐々に減少さ
せる制御がなされる。
以上詳述したように、本実施例によれば、右輪2aが第
1しきい値以上の加速度になるとブレーキ8aへの油圧供
給制御が開始され、この制御開始直後は急加圧その後は
緩加圧により加速度上昇に対する制御がなされるように
なっており、しかも、上記緩加圧制御中に外乱により、
右輪2aの加速度が第1しきい値より大きい第3しきい値
以上になると、急加圧制御がなされるようになっている
ので、右輪2aの加速度を速やかに目標加速度領域内に収
束させて保持することができる。なお、左輪2bに対して
も同様のスリップ制御がなされることは言うまでもな
い。また、上記外乱として駆動力伝達系の共振以外にも
路面の摩擦係数の低下等が考えられるが、上記スリップ
制御によれば、これらの外乱に対しても上記作用効果を
得ることができる。
なお、本実施例においては、駆動輪の加減速度により
スリップ制御を行うようになっているが、駆動輪のスリ
ップ率によりスリップ制御を行うようにしてもよい。
例えば、第6a図に示すように、スリップ率の第1しき
い値を加速スリップの所定の設定値として緩加圧制御を
行っている最中に、路面の摩擦係数(μ)が急激に低下
すると、駆動輪速は車体速(従動輪速から推定される速
度)に対して急激に高くなる。その後ひき続き緩加圧制
御を行うと、図示実線で示すように、駆動輪速は非常に
大きくなり、過大な加速スリップが生ずることとなる
が、上記所定の設定値より大きい第2の所定値としてス
リップ率の第2しきい値を設け、第6b図に破線で示すよ
うに(実線は緩加圧制御を継続した場合のブレーキ圧)
ブレーキ圧を急激に上昇させる急加圧制御を行うことに
より駆動輪の駆動トルクを急激に減少せしめ、第6a図に
破線で示すように、駆動輪の加速スリップが過大となる
のを防止することが可能となる。なお、この場合、ブレ
ーキ圧制御に代えて、あるいはブレーキ圧制御と共に、
スロットル開度制御を行い、上記スリップ制御を行うよ
うにしてもよい。このスロットル開度度制御は、第1図
に示すように、アクセルセンサ60からのアクセル踏込量
信号に基づいて、スロットルバルブ62を開閉するスロッ
トル制御モータ64を、コントローラ6によって駆動制御
することによって、スロットル開度を第6c図の破線のよ
うに制御し、これにより駆動トルクを急激に減少せしめ
るものである。すなわち、この場合には、スロットルバ
ルブ62およびスロット制御モータ64により駆動トルク減
少手段が構成されることとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による車両のスリップ制御装置の一実施
例を示す全体構成図、 第2aおよび2b図は第1図の要部拡大図、 第3および5図は該装置の作用を示すグラフ、 第4図は第3および5図との対比用のグラフ、 第6a,6bおよび6c図は他の実施例による作用を示すグラ
フである。 2a,2b……前輪(駆動輪) 4a,4b……車輪速センサ(加速スリップ検出手段) 6……コントローラ(制御手段)(加速スリップ検出手
段) 8a,8b……ブレーキ(駆動トルク減少手段) 10a,10b,12a,12b……ソレノイドバルブ(駆動トルク減
少手段) 14……ブレーキ制御アクチュエータ(駆動トルク減少手
段) 62……スロットルバルブ(駆動トルク減少手段) 64……スロットル制御モータ(駆動トルク減少手段)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動輪の加速スリップを検出する加速スリ
    ップ検出手段と、前記駆動輪の駆動トルクを減少させる
    駆動トルク減少手段と、前記加速スリップ検出手段が所
    定の設定値以上の加速スリップを検出したとき、前記駆
    動トルク減少手段を動作させ、かつ、前記駆動輪の駆動
    トルクを、前記所定の設定値以上の加速スリップを検出
    した直後は急激に減少させるとともにその後は徐々に減
    少させるように、前記駆動トルク減少手段の動作を制御
    する制御手段とを備えてなる車両のスリップ制御装置で
    あって、 前記制御手段は、前記駆動トルク減少手段が前記駆動輪
    の駆動トルクを徐々に減少させる動作を行っている最中
    に前記加速スリップ検出手段が前記所定の設定値より大
    きい第2の所定の設定値以上の加速スリップを検出した
    とき、前記駆動輪の駆動トルクを急激に減少させるよう
    に前記駆動トルク減少手段の動作を制御するものである
    ことを特徴とする車両のスリップ制御装置。
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