JP2659749B2 - インサート部品と射出樹脂との接着方法 - Google Patents

インサート部品と射出樹脂との接着方法

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JP2659749B2
JP2659749B2 JP11214488A JP11214488A JP2659749B2 JP 2659749 B2 JP2659749 B2 JP 2659749B2 JP 11214488 A JP11214488 A JP 11214488A JP 11214488 A JP11214488 A JP 11214488A JP 2659749 B2 JP2659749 B2 JP 2659749B2
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MEIKI JUSHI KOGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ランプソケット、ディストリビュータキャ
ップ、イグニッションコイル、ヒーズケース、各種スイ
ッチ、ブラケット、ボビン、インテークテンパラチャー
コントロールバルブ、バイメタルバキュームスイチング
バルブ、バキュームコントロールバルブ等の自動車部
品;樹脂被覆鋼板、樹脂被覆金属管、コネクタ、ブロッ
ク端子台地、コイルボビン、チューナ部品リレー、ソケ
ット、スイッチ、ミシンモータケース、丸つの取り付タ
ーミナル、中継端子取り付ターミナル、ヒューズケー
ス、コンデンサーケース、CDプレーヤーシャーシ等の金
属インサート樹脂電気部品;ポンプケーシング、カメラ
の外装部品等の金属インサート樹脂工業部品やパッキン
グ、ガソリンタンク等の樹脂複合積層体を製造する際に
利用できるインサート部品と樹脂との接着方法に関す
る。
〔従来技術〕
近年多種多様な熱可塑性プラスチックスが登場して来
た中でエンジニアリングプラスチックス(ポリアミド、
ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポ
リスルフォン、ポリケイ素、ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリイミド、ABS、メタクリルなど)と呼ばれる樹
脂が製造販売されており、これらの樹脂はすぐれた機械
的強度、耐熱性、耐クリープ性、耐薬品性、電気特性、
寸法安定性などを示すものが少なくなく広範囲にわたる
使用条件下で、鉄、亜鉛、アルミニウムなどの金属に代
替するものが多い。
例えばガソリンタンクにポリアミドが素材として用い
られている。
製品の用途によっては、一つの金型で成形できないも
のもあり、インサート部品として金属、または金属をイ
ンサートした樹脂部品を予め成形しておき、これを射出
金型のキャビティ内に装着し、次いで溶融樹脂を射出し
て複合積層体を得たり、樹脂パイプと樹脂ジョイントが
一体化した複合製品のように樹脂素材で成形されたイン
サート部材、例えば複雑な形状を有する雌ネジやコイル
を射出金型内に装着し、次いで溶融樹脂を射出して一体
化することが実施される。
従来、インサート部品と射出樹脂との接着性を良好と
するために、液状接着剤やプライマーをインサート部品
の表面に塗布したり、ゴム成形品の表面のトリクレンや
トリクロロイソシアヌル酸で処理してから射出成形し、
複合化を行っている。
前記液状接着剤やプライマーとしては、溶剤型のポリ
エステル系樹脂、液状エポキシ樹脂、エチレン・メタク
リル酸共重合体の金属塩(Zn++、Na+、K+)、無水マレ
イン酸グラフトエチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエ
ステル水性エマルジョン、ポリ酢酸ビニル水性エマルジ
ョン、液状フェノール樹脂等が使用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
近時、該インサート部品として、更に金属が封入され
ていたり、形状が複雑であったり、複合体の用途によっ
ては耐圧や耐熱衝撃が要求される分野においては、同種
樹脂であっても接着強度が不充分であったり、異種樹脂
であって、かつ、接着剤やプライマーを利用しても接着
強度が不充分であり、液漏れ、破損の問題が指摘されて
いる。特に複合製品が小型であったり、精度が要求され
る分野においてこの問題が指摘されている。
現在では、この複合製品の接着部品をエポキシ樹脂や
加硫ポリシリコーンで被覆して対処しているが、モータ
ーオイル、温度等の熱の上下による温度変化の繰り返し
(サーマルショック)や、電気精密部品の電圧負荷時の
電気ショック、モーターオイル、水等のm加圧(0.5〜3
kg/cm2)のくり返しによりこの被覆も短期間に役に立た
なく、接着面、被覆面での境界剥離が生じ、液漏れや精
密機械部品、電子部品の誤作動を生じたり、或いは作動
不能となる。
〔課題を解決する具体的手段〕
本発明においては、インサートされる部品の射出樹脂
と接着する少くとも側壁面に嵌合用の溝または突起を設
けることによりインサート部品と射出樹脂との密着性を
より向上させる。
この密着性は、更にインサート部品の表面処理プライ
マーとして、特定の組成のアクリル系共重合体水性エマ
ルジョンを用いることにより、よりサーマルショック、
電気ショックに強い射出成形複合積層体を製造すること
ができる。
即ち、本発明の第1は、側壁面に嵌合用の溝を設けた
インサート部品の表面に、ガラス転移点(Tg)が20℃以
下の水性アクリル系共重合体樹脂エマルジョンよりなる
プライマーを塗布し、乾燥させたものを、射出金型のキ
ャビティ内にインサートし、次いで樹脂を前記キャビテ
ィ内に射出してインサート部品と射出された樹脂成形品
を前記プライマーを介して一体化させることを特徴とす
る接着方法を提供するものである。
本発明の第2は、側壁面に多数の凹凸を設けたインサ
ート部品の表面に、ガラス転移点(Tg)が20℃以下の水
性アクリル系共重合体樹脂エマルジョンよりなるプライ
マーを塗布し、乾燥させたものを、射出金型のキャビテ
ィ内にインサートし、次いで樹脂を前記キャビティ内に
射出してインサート部品と射出された樹脂成形品を前記
プライマーを介して一体化させることを特徴とする接着
方法を提供するものである。
そして、上記プライマーとして、 (a) 炭素数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸
アルキルエステル 35〜75重量% (b) 炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル
酸アルキルエステル 10〜50重量% (c) スチレンおよび/又はアクリロニトリル0〜15
重量% (但し、(b)成分と(c)成分の和は、15〜55重量%
である) (d) α,β−不飽和酸またはその酸無水物、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピル
アクリレート、又はこれらのメタクリレート相当物、ア
クリルアミド、メチロールアクリルアミド又はこれらの
メタクリルアミド相当物より選ばれたビニル単量体0〜
5重量%及び (e) 他のビニル単量体 0〜30重量% からなる単量体混合物を乳化重合させて得られるガラス
移転点(Tg)が20℃以下の水性アクリル系共重合体樹脂
エマルジョンよりなりプライマーを用いるとよりインサ
ート部品と射出樹脂の密着力は向上し、液もれしにくい
複合積層体が得られる。
以下、図面を用いて本発明を説明する。
第1図において、1は射出金型であり、1aは固定金
型、1bは移動金型であり、移動金型1bは離型ピンを備
え、型1aと1bはキャビティ3を形成する。4は銅線コイ
ル5を備えたインサート樹脂成形品で、その側面6の少
なくとも射出樹脂9と接着する周囲面には第4図に示す
ようにネジ溝7が設けられており、かつ、プライマーが
塗布されプライマー層8が設けられており、このインサ
ート樹脂成形品4は移動金型1bのキャビティ3に固定さ
れている。
固定金型1aは、樹脂通路10から可塑化された樹脂11と
連絡されており、樹脂通路10はキャビティ3に連絡され
ている。
射出成形機により500〜2,000kg/cm2の樹脂圧で射出さ
れた溶融樹脂9はキャビティ3を満たし、インサート樹
脂成形品と一体化し、第2図に示す複合成形体となる。
第5図は、別の態様のインサート樹脂成形品の斜視図
で、インサート部品4の側面6には突起7′が多数設け
られている。この突起7′は環状7′aであっても、多
数の小さな突起7′bであってもよい。
インサート部品の素材は、金属、セラミック、陶器、
樹脂成型品が使用される。インサートされる樹脂成型品
4の素材樹脂としては、ポリアミド、ポリアセタール、
ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスルホ
ン、エポキシ樹脂、ポリイミド、変性ポリフェニレンオ
キサイド、不飽和ポリエステル、熱可塑性ポリウレタ
ン、加硫ゴムより選ばれた150℃以上の射出樹脂温度に
変形することなく耐える樹脂の一種または二種以上の混
合物が使用される。
これらは充填材、顔料、安定剤、難燃化剤、紫外線吸
収剤等を含有していてもよい。
次に射出される樹脂としては、ポリアミド、ポリアセ
タール、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート、変
性ポリフェニレンオキサイド、熱可塑性ポリウレタン、
加硫ゴム、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、
ABS等の熱可塑性樹脂、反応型のエポキシ樹脂、ノボラ
ック樹脂等の熱硬化性樹脂が利用される。
更に、本発明に用いられる加硫ゴムのゴム成分は天然
ゴム(NR)、および構造式中の炭素−炭素二重結合を有
する合成ゴムを単独あるいは2種以上をブレンドしたも
のである。上記合成ゴムにはイソプレン、ブタジエン、
クロロプレン等の共役ジエン化合物の単独重合体である
ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(B
R)、ポリクロロプレンゴム等、前記共役ジエン化合物
とスチレン、アクリロニトリル、ビニルピリジン、アク
リル酸、メタクリル酸アルキルアクリレート類、アルキ
ルメタクリレート類等のビニル化合物との共重合体であ
るスチレンブタジエン共重合ゴム(SBR)、ビニルピリ
ジンブタジエンスチレン共重合ゴム、アクリロニトリル
ブタジエン共重合ゴム、アクリル酸ブタジエン共重合ゴ
ム、メタアクリル酸ブタジエン共重合ゴム、メチルアク
リレートブタジエン共重合ゴム、メチルメタクリレート
ブタジエン共重合ゴム等、エチレン、プロピレン、イソ
ブチレン等のオレフィン類とジエン化合物との共重合
体、例えばイソブチレンイソプレン共重合ゴム(II
R)、オレフィン類と非共役ジエンとの共重合体(EPD
M)例えばエチレン、プロピレン、シクロペンタジエン
三元共重合体、エチレンプロピレン−5−エチリデン−
2−ノルボーネン三元共重合体、エチレンプロピレン−
1,4−ヘキサジエン三元共重合体、シクロオレフィンを
開環重合させて得られるポリアルケナマー例えばポリペ
ンテナマーやオキシラン環の開環重合によって得られる
ゴム例えば硫黄加硫が可能なポリエピクロロヒドリンゴ
ムやポリプロピレンオキサイドゴム等が含まれる。また
前記各種ゴムのハロゲン化物、例えば塩素化イソブチレ
ンイソプレン共重合ゴム(CI−II R)、臭素化イソブチ
レンイソプレン共重合ゴム(Br−II R)等も含まれる。
さらにノルボルネンの開環重合体も用いうる。
加硫ゴムは、一般的でかつ最も重要な硫黄加硫の他に
有機イオウ化合物による加硫、例えばジチオジモルフォ
リン、チウラム加硫、過酸化物加硫、キノイド加硫、樹
脂加硫、金属塩加硫、金属酸化物加硫、ポリアミド加
硫、放射線加硫、ヘキサメチレンテトラミン加硫等によ
って得られるものをすべて包含する。
インサート部品4は、射出樹脂8が侵入できる貫通孔
を有していてもよい。
(プライマー) 接着層を形成する樹脂水性エマルジョンは、アクリル
系樹脂が良く、これは非架橋型のものでも常温架橋型の
エマルジョン(特開昭57−3850号、同57−3857号、同61
−166848号)であっても熱架橋型エマルジョンであって
もよく、特に前述の (a)炭素数が1〜8のアルキル基を有するアクリル酸
アルキルエステル 35〜75重量% (b)炭素数が1〜4のアルキル基を有するメタクリル
酸アルキルエステル 10〜50重量% (c)スチレンおよび/またはアクリロニトリル0〜15
重量% (但し、(b)成分と(c)成分の和は、15〜55重量%
である) (d)α,β−不飽和酸またはその酸無水物、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート又はこれらのメタクリレート相当物、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、メタノールアクリルアミ
ド、メタクールメタクリルアミドより選ばれたビニル単
量体 0〜5重量%及び (e)他のビニル単量体 0〜30重量% からなる単量体混合物を乳化重合させて得られる共重合
体の乳化液で、共重合体のガラス転移点が20℃以下のも
のか、この共重合体において(e)成分としてジアセト
ンアクリルアミド、アクロレイン、ホルミルスチレン、
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、アクリルオ
キシアルキル(アルキル基の炭素数は1〜3)プロパナ
ール、ジアセトンアクリレート等のアルド基(−CHO)
またはカルボニル基(C=O)を有するビニル単量体
を0.1〜20重量%用いて得たCO基を有するアクリル系
共重合体のエマルジョン(A)に、アジピン酸ジヒドラ
ジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラ
ジド、−NH・NH2を2個以上有するヒドラジンポリマー
等の−NH・NH2基を2個以上有するヒドラジン誘導体
(B)を配合した常温架橋型水性エマルジョンが好まし
い。
(a)成分のアクリル酸アルキルエステルとしては、
アクリル酸2−エチルヘキサン(−85℃)、アクリル酸
n・ブチル(−54℃)、アクリル酸エチル(−22℃)、
アクリル酸イソプロピル(−5℃)、アクリル酸メチル
(8℃)等があげられる。なお、括弧内の温度は、アク
リル酸アルキルエステルのホモ重合体のTgを示す。
この(a)成分はソフト単量体で得られるエマルジョ
ン共重合体より形成される膜に可撓性を付与する。この
膜の可撓性が、樹脂同志の熱膨張率の差による伸縮を膜
に追従させる。
(b)成分のメタクリル酸アルキルエステル及び
(c)成分のスチレン(100℃)、アクリロニトリル(1
00℃)はハード単量体と呼ばれるもので、皮膜に強靭性
と耐熱性を付与させる。このハード単量体は共重合体を
与える単量体混合物中の15〜55重量%を占めることが必
要である。(b)成分としてはメタクリル酸メチル(10
5℃)、メタクリル酸エチル(65℃)、メタクリル酸n
・ブチル(20℃)等が利用できる。この(b)成分は接
着性の面から10重量%以上含有されることが必要であ
る。
(b)成分の単量体混合物中に占めるメタクリル酸ア
ルキルエステルの上限は55重量%である。これを越える
と膜の硬度が高く、脆くなり、サーマルショックを受け
て膜が剥離しやすい、又は膜にピンホールが生じる。
(c)成分のスチレン、アクリロニトリルの単量体混
合物中に占める割合は15重量%以下である。15重量%を
越えると膜の被着材への密着性が低下する。更に、アク
リロニトリルの場合、使用量が多いと乳化重合が行いに
くい。
(d)成分の酸やヒドロキシル基又はアミノ基を有す
るビニル単量体は、皮膜の被着材(射出樹脂、インサー
ト部品)への密着性を向上させる。かかる酸としては、
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、
無水マレイン酸等のα,β−不飽和酸またはその酸無水
物が利用できる。これ等の酸、ヒドロキシアルキルアク
リレート、アクリルアミド、メチロールアクリルアミド
等の官能基を有するビニル単量体は単量体混合物の5重
量%以下、好ましくは0.3〜3重量%の割合で用いられ
る。
(e)成分は、皮膜の弾性と強靭さのバランス、エマ
ルジョンの共重合体のガラス転移点を20℃以下に調整す
るため、もしくはエマルジョンに常温架橋性を付与する
ために必要により用いられる。
かかる単量体としては、ブタンジオールジアクリレー
ト、ブタンジオールモノアクリレート、塩化ビニル、酢
酸ビニル(30℃)、メタクリル酸グリシジル、ジアセト
ンアクリルアミド、アクロレイン等が利用できる。この
(e)成分の単量体は、共重合体成分の30重量%以下の
割合で用いられる。
接着層形成用の共重合体エマルジョンは常法に従って
得ることができる。すなわち、単量体、界面活性剤、重
合開始剤及び水の系で乳化重合を行えばよく、その場
合、単量体濃度は全量に対して40〜60重量%、界面活性
剤は単量体100重量部に対して1〜5重量部、重合開始
剤は0.1〜0.6重量部が好ましい配合量である。界面活性
剤は乳化重合を円滑に行わせ得るものを選ぶべきで、特
にオキシエチレン基の付加モル数が10〜60の範囲にある
ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエ
チレンアルキルフェノールエーテルと高級アルコール硫
酸エステル塩又はポリオキシエチレンアルキルサルフェ
ート塩又はポリオキシエチレンアルキルフェニルサルフ
ェート塩などの混合系が好ましく、重合開始剤としては
過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム及びこれらと還元
剤とを組み合わせたレドックス系が特に好ましい。な
お、生成した共重合体エマルジョンはアンモニア水など
のpH値を7以上に調整しておくことが分散安定性を良く
する上で好ましい。
共重合体エマルジョン中の共重合体のガラス転移点
(Tg)は20℃以下である。Tgが20℃を越えると皮膜の乾
燥時間が長くなる。一般に共重合体のTgが高い程皮膜の
強度は高く、Tgが低い程、皮膜の弾力性、可撓性は高く
なる傾向にある。
(複合積層体) インサート部品の表面に上記プライマーを10〜100g/m
2の割合で塗布し、乾燥させた後、これを40〜120℃に予
熱された金型のキャビティ内に装着し、ついで溶融熱可
塑性樹脂(加硫性ゴムを含む)または反応性熱硬化性樹
脂を型のキャビティ内に500〜1,500kg/cm2の射出圧力で
射出することにより複合積層体が得られる。
好ましい射出温度を例示すれば次の様である。ポリア
ミド(250〜290℃)、ポリアセタール(190〜220℃)、
ポリブチレンテレフタレート(250〜270℃)、ポリカー
ボネート(260〜300℃)、ポリエチレンテレフタレート
(250〜270℃)、ポリプロピレン(180〜230℃)、ポリ
塩化ビニル(180〜230℃)である。反応型の熱硬化性樹
脂の射出圧力は、500〜1,500kg/cm2であり、温度は常温
〜130℃である。
次に、実施例および比較例により本発明を具体的に説
明する。
水性アクリル系共重合体樹脂エマルジョンの製造例 例1 温度調節器、いかり形攪拌器、還流冷却器、供給容
器、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器内に、下記
の原料を装入した。
水 200部 エチレンオキシド20モルと反応させたp−ノニルフェノ
ールの硫酸半エステルのナトリウム塩(アニオン性乳化
剤)の35%水溶液 5部 エチレンオキシド25モルと反応させたp−ノニルフェノ
ール(非イオン性乳化剤)の20%溶液 20部 次いで、反応容器内を窒素ガスで置換したのち、次に
示す供給物Iの10%を加え、混合物を90℃に加熱した。
供給物I 水 200部 前記アニオン性乳化剤の35%水溶液 25部 メタクリル酸メチル 160部(40wt%) アクリル酸n−ブチル 204部(51wt%) アクリル酸 20部(5wt%) アクリルアミド 16部(4wt%) 更に、85部の水に2.5部の過硫酸カリウムを溶解した
もの(供給物II)の10%を容器内に装入後、残りの供給
物I全ておよび供給物IIに40%を3.5時間かけて容器内
に供給し、供給終了後、2時間、同温度に保って供給物
Iを重合させてアニオン性樹脂水性エマルジョン(Tg3
℃)を得た。
例2〜7 乳化重合させるビニル単量体の種類、量を表1のよう
に変化させる他は製造例1と同様にして共重合体水性エ
マルジョンを得た。
例8(常温架橋型水性エマルジョン) 表1に示すビニル単量体を乳化重合して得たカルボニ
ル基含有アクリル系共重合体の水性エマルジョン100重
量部に、アジピン酸ジヒドラジド0.8重量部を配合して
常温架橋型水性エマルジョンを得た。
実施例1 前記製造例1で得たエマルジョンを、ナイロン66にコ
イルを係止させた第1図および第4図に示す側壁に0.2m
m巾のV溝を4本有する電磁バルブのコイルボビン樹脂
成形品(4)の側壁の周面に固型分量が30g/m2となるよ
うに塗布し、2時間乾燥させた後、これを射出金型(70
℃)の移動金型のキャビティに第1図に示すように装着
し、ついでナイロン6を280℃、500kg/cm2圧で射出成形
し、第2図に示す複合積層体を得た。
複合積層体の寸法は、外径が25mm、高さ35mm、ナイロ
ン6の肉厚は1mmであり、形状は円筒状である。
この複合積層体の(イ)20℃における射出ナイロン9
と、インサートされたナイロン66の気密性は第3図に示
す如く複合積層体を止め具(15a)とパッキング(14a)
を用いて外部からの水の浸入を防止して水(17)を入れ
た水槽(16)中に入れ、上部より空気を加圧して複合積
層体のプライマー層(8)より気泡の発生の有無により
判定した結果、7kg/cm2の加圧空気圧にも耐えた。
また、この複合積層体を(ロ)100℃モーター油浴中
に1日浸漬した後の気密性は6kg/cm2の空気圧にも耐え
た。
更に、この複合積層体を、(ハ)20℃のモーター油浴
中に2時間、ついでモーターオイル浴を80℃まで15分か
けて加熱し、同温度で2時間浸漬を続け、更に、30分か
けてモーターオイル浴を20℃まで冷やし、再び20℃で2
時間浸漬し、ついで80℃まで加熱、同温度で2時間浸漬
を続けるという工程を5度繰り返し(サーマルショック
テスト)た後の複合積層体の気密性は6kg/cm2の空気圧
に耐えた。
比較例1 プライマーを塗布しない他は実施例1と同様にして複
合積層体を得た。耐加圧空気圧を次に示す。
(イ) 1kg/cm2以下 (ロ) 1kg/cm2以下 (ハ) 1kg/cm2以下 実施例2 第4図に示すコイルンボビン4の素材樹脂および射出
する樹脂を表2のように変更する他は実施例1と同様に
して複合積層体を得た。
このものの気密圧力を表2に示す。
実施例3〜10 インサート部品として、第5図に示す素材が亜鉛メッ
キ製品、ステンレス製品または真鋳製品で、表面および
側壁に多数の凹凸を有する肉厚が1mm、胴径が60mmφ、
底部の円孔が30mmφのものを用い、これに例1〜例9で
得たアクリル系水性エマルジョンまたは次の接着剤をプ
ライマーとしてそれぞれ30g/m2(固形分)となるように
塗布し、2時間自然乾燥させた後、これを射出金型内に
磁気で保持させ、ついでナイロン6を280℃、500kg/cm2
圧で射出成形し、複合積層体を得た(ナイロン6の肉厚
は3mm)。
比較例2 T社製ポリエステル系樹脂エマルジョン(Tg−20℃)
(PS) 比較例3 N社製SBRラテックス(Tg6℃) 比較例4 N社製アクリロニトリル・ブタジエンバーラテックス
(Tg −25℃)(ABR) 比較例5 Y社製二液型エポキシ樹脂接着剤(EX) 比較例6 S社製フェノール系樹脂接着剤(PH) 得た複合積層体について次の(イ),(ロ)および
(ハ)の気密保持試験を行なった。
(イ) 20℃における気密保持圧力(kg/cm2) (ロ) 100℃モーター油浴中に1日浸漬した後の気密
保持圧力(kg/cm2) (ハ) 20℃のモーター油浴中に、2時間、ついでモー
ターオイル浴を80℃まで15分かけて加熱し、同温度で2
時間浸漬を続け、更に、30分かけてモーターオイル浴を
20℃まで冷やし、再び20℃で2時間浸漬し、ついで80℃
まで加熱、同温度で2時間浸漬を続けるという工程を5
度繰り返した後の気密保持圧力(kg/cm2) 結果を表3に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は射出成形装置の部分断面図、第2図は複合積層
体の断面図である。第3図は気密性テストに用いた装置
の部分断面図、第4図、第5図はインサート部品の斜視
図、第6図は他の複合積層体の断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚本 健夫 三重県四日市市川尻町1000番地 三菱油 化バーデイッシェ株式会社内

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】側壁面に嵌合用の溝を設けたインサート部
    品の表面に、ガラス転移点(Tg)が20℃以下の水性アク
    リル系共重合体樹脂エマルジョンよりなるプライマーを
    塗布し、乾燥させたものを、射出金型のキャビティ内に
    インサートし、次いで樹脂を前記キャビティ内に射出し
    てインサート部品と射出された樹脂成型品を前記プライ
    マーを介して一体化させることを特徴とする接着方法。
  2. 【請求項2】インサート部品の素材が、金属または150
    ℃以上の射出樹脂温度に変形することな耐える樹脂もし
    くは加硫ゴムの成形品であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の接着方法。
  3. 【請求項3】プライマーが、 (a)炭素数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸ア
    ルキルエステル 35〜75重量% (b)炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル酸
    アルキルエステル 10〜50重量% (c)スチレンおよび/又はアクリロニトリル0〜15重
    量% (但し、(b)成分と(c)成分の和は、15〜55重量%
    である) (d)α,β−不飽和酸またはその酸無水物、2−ヒド
    ロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
    クリレート、又はこれらのメタクリレート相当物、アク
    リルアミド、メチロールアクリルアミド又はこれらのメ
    タクリルアミド相当物より選ばれたイニル単量体0〜5
    重量%及び (e)他のビニル単量体 0〜30重量% からなる単量体混合物を乳化重合させて得られる水性ア
    クリル系共重合体樹脂エマルジョンであることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の接着方法。
  4. 【請求項4】射出される樹脂が、ポリアミド、ポリアセ
    タール、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテ
    レフタレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート、エ
    ポキシ樹脂、ノボラック樹脂、変性ポリフェニレンオキ
    サイド、熱可塑性ポリウレタン、加硫性ゴムより選ばれ
    た樹脂であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の接着方法。
  5. 【請求項5】側壁面に多数の突起を設けたインサート部
    品の表面に、ガラス転移点(Tg)が20℃以下の水性アク
    リル系共重合体樹脂エマルジョンよりなるプライマーを
    塗布し、乾燥させたものを、射出金型のキャビティ内に
    インサートし、次いで樹脂を前記キャビティ内に射出し
    てインサート部品と射出された樹脂成形品を前記プライ
    マーを介して一体化させることを特徴とする接着方法。
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