JP2656702B2 - ペプチド性キヌクリジン - Google Patents

ペプチド性キヌクリジン

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JP2656702B2
JP2656702B2 JP4307179A JP30717992A JP2656702B2 JP 2656702 B2 JP2656702 B2 JP 2656702B2 JP 4307179 A JP4307179 A JP 4307179A JP 30717992 A JP30717992 A JP 30717992A JP 2656702 B2 JP2656702 B2 JP 2656702B2
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    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D453/00Heterocyclic compounds containing quinuclidine or iso-quinuclidine ring systems, e.g. quinine alkaloids
    • C07D453/02Heterocyclic compounds containing quinuclidine or iso-quinuclidine ring systems, e.g. quinine alkaloids containing not further condensed quinuclidine ring systems
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    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、医化学および化学療法の
分野の人々に興味を持たれる新規かつ有用なペプチド性
キヌクリジン誘導体に関するものである。より詳細に
は、本発明はP物質に対する拮抗作用の点で特に有用な
ペプチド性置換3−アミノキヌクリジンおよびその薬剤
学的に許容される塩さらにそれらからなる薬剤組成物に
関するものである。そのため、これらの化合物は胃腸障
害、中枢神経系障害、炎症性疾患、喘息、疼痛および偏
頭痛の治療に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】ワラワ(E.J.Warawa)は、米
国特許第3560510号において、ある種の3−アミ
ノ−2−ベンズヒドリルキヌクリジンは、その中間体で
ある無置換3−ベンジルアミノ体と共に利尿剤として有
効であることを開示している。また、ワラワら(E.
J.Warawa et al)は、ジャーナル・オブ
・メディシナル・ケミストリー(Journal of
Medicinal Chemistry)第18
巻、587頁、1975年において、この研究を同系列
の他のもの、すなわち、3−アミノ部分がエチルアミ
ノ、β−フェニルエチルアミノ、β−イソプロピルアミ
ノ、2−フルフリルアミノのいずれかであって、いかな
る場合にもフェニル基自体は置換されてなく、2−ベン
ズヒドリル基は必ず対称的に置換されている(あるいは
置換されていないもの)ものにも、拡大している。
【0003】しかし、上記文献ではこれらの化合物のい
ずれかでもP物質拮抗体として有効であることを教示ま
たは示唆しているものはない。
【0004】P物質は、タキキニンに属するペプチドで
あって、天然に存在するウンデカペプチドである。タキ
キニンの名称がついたのは、平滑筋組織に対する刺激作
用が速効性であるためである。より具体的に述べると、
P物質は哺乳動物において生成される薬理学的に活性な
ニューロペプチドであり(消化管から最初に単離され
た)、ベバーら(D.F.Veber et al)の
米国特許第4680283号に示されているように、特
徴的なアミノ酸配列を有する。多くの疾病に関する病理
において、P物質その他のタキキニンが広範囲に関わっ
ていることは、十分判明している。例えば、最近では、
サンドバーグら(B.E.B.Sandberg et
al)が、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミス
トリー(Journal of Medicinal
Chemistry)第25巻、1009頁、1982
年において、P物質が疼痛または偏頭痛の伝達に関係す
ることを、また、レゴリ(D.Regoli)は、トレ
ンズ・イン・クラスター・ヘッドエイク(Trends
in Cluster Headache)、85−
95頁、1987年発行(エルセヴィール)において、
不安症や精神***症のような中枢神経系障害、喘息等の
呼吸器疾患およびリウマチ性関節炎等の炎症性疾患、潰
瘍性大腸炎およびクローン病のような胃腸障害および胃
腸管の疾病などにも関係することを報告している。
【0005】ここ数年来、上記のような障害や疾病をよ
り有効に治療することを目的に、P物質を初めとするタ
キキニンペプチドに対する拮抗体となるペプチド様物質
を開発する努力がなされてきた。このような物質はペプ
チド様の性質があるために代謝されやすく、実際的な治
療薬として疾病の治療に用いるには安定性を欠くという
問題がある。これに対して本発明のアミノキヌクリジン
拮抗体にはこのような問題がなく、上で述べた従来のも
のに比べて代謝的にはるかに安定している。
【0006】一方、本発明の目的化合物と類似の化学構
造および同様の薬理活性を有する化合物は、PCT出願
(米国)90/05729号、日本特許出願平3−32
5237号および日本特許出願平4−065337号に
開示されている。特に、PCT出願(米国)90/05
729号においては、一連のシス−3−〔(環状基)メ
チルアミノ〕−2−〔(α−置換)アリルメチル〕キヌ
クリジンが開示されており、その2位に置換される置換
基としてベンズヒドリル基、置換ベンズヒドリル基(そ
の置換基としてはアルキル基、アルコキシ基およびハロ
ゲン等)およびビス−(2−チエニル)メチル基等があ
る。
【0007】また、日本特許出願平3−325237号
には、主として一連の3−〔2−メトキシ−5−(置
換)ベンジルアミノ〕−2−ベンズヒドリルキヌクリジ
ン化合物(4−アルケニル誘導体、6−フェネチル誘導
体、5−および6−ジアルキルアミノカルボニル誘導
体、5−ジアルキルアミノアルキル誘導体、6−ヒドロ
キシアルキル誘導体、5−アルキルアミノカルボニル誘
導体、5−アミノカルボニル誘導体、5−カルボキシル
誘導体、5−および6−アルコキシカルボニル誘導体、
5−(N−アルコキシ−N−アルキル)アミノカルボニ
ル誘導体および5−モルホリノカルボニル誘導体等を含
む)が開示されている。日本特許出願平3−32523
7号に開示されている化合物は、それらのベンジルアミ
ノ基部分の5位にも、さまざまな種類の置換基を有して
いる。例えば、アルコキシ基(メトキシ基等)、アルキ
ル基(イソプロピル基等)、アルキルチオ基(メチルチ
オ基)等、ハロ置換アルコキシ基(トリフルオロメトキ
シ基)、ハロゲン、アルキルスルフィニル基(メチルス
ルフィニル基等)およびジアルキルアミノ基(ジメチル
アミノ基等)等が挙げられる。
【0008】さらに、PCT出願(米国)90/057
29号および日本特許出願平3−325237号は、そ
れらに開示されている化合物群がP物質拮抗剤としての
活性、抗炎症活性および抗精神病活性を持つことを示し
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、P物質の拮
抗剤として有用な化合物を提供することを目的とするも
ので、本発明者らはかかる目的を達成するために広範囲
にわたって調査、研究を行なった結果、以下に詳細に開
示するような一連の化合物の合成に成功した。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の式で示
されるような、新規なペプチド性3−アミノキヌクリジ
ン誘導体と、その薬剤学的に許容される塩を提供するも
のである。
【0011】
【化5】
【0012】〔式中、X1 は炭素数が1ないし5のアル
コキシ基または炭素数が1ないし5のハロゲン置換アル
コキシ基であり;X2 は水素、ハロゲン、炭素数が1な
いし5のアルキル基、炭素数が2ないし5のアルケニル
基、炭素数が2ないし5のアルキニル基、炭素数が1な
いし5のアルコキシ基、炭素数が1ないし5のアルキル
チオ基、炭素数が1ないし5のアルキルスルフィニル
基、炭素数が1ないし5のアルキルスルフォニル基、炭
素数が1ないし5のハロゲン置換アルキル基、炭素数が
1ないし5のハロゲン置換アルコキシ基、アルキル基部
分の炭素数が1ないし5であるアルキルアミノ基、各々
のアルキル基部分の炭素数が1ないし5であるジアルキ
ルアミノ基、炭素数が1ないし5のハロゲンで置換され
てもよいアルキルスルホニルアミノ基、各々のアルキル
基部分の炭素数が1ないし5であるN−アルキル−N−
アルキルスルホニルアミノ基(アルキルスルホニル基部
分はハロゲンで置換されてもよい)、炭素数が1ないし
5のハロゲンで置換されてもよいアルカノイルアミノ
基、アルキル基部分およびアルカノイル基部分の炭素数
がそれぞれ1ないし5であるN−アルキル−N−アルカ
ノイルアミノ基(アルカノイル基部分はハロゲンで置換
されてもよい)であり;Ar1 およびAr2 はそれぞれ
独立にチエニル、フェニル、フルオロフェニル、クロロ
フェニルまたはブロモフェニルであり;Aは下記の一般
式で表される置換基:
【0013】
【化6】
【0014】であり;R1 は水素、炭素数が1ないし5
のアルキル基、ベンジル基または−(CH2 )p−Yで
あり;R2 は水素、炭素数が1ないし5の置換されても
よいアルキル基(水酸基、アミノ基、メチルチオ基、メ
ルカプト基のいずれかで置換されてもよい)、ベンジル
基、4−ヒドロキシベンジル基、3−インドリルメチル
基または−(CH2 )p−Yであり;Yは−CN、−C
2 Zまたは−COZであり;Zは水酸基、アミノ基、
炭素数が1ないし5のアルコキシ基、炭素数が1ないし
5のアルキルアミノ基、各々のアルキル基部分の炭素数
が1ないし5であるジアルキルアミノ基であり;m、n
およびpはそれぞれ個々に0ないし3の整数であり;R
1 およびR2 は結合して環を形成してもよく;X1 およ
びX2 はベンゼン環上の置換可能などの位置に結合して
もよく、置換基A−CO−はキヌクリジン環上の置換可
能などの位置に結合してもよい〕。
【0015】なお上記一般式中において、「ハロゲン」
とは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素由来のラジカル
を意味するものである。
【0016】「アルキル」とは、一価の直鎖状炭化水
素、または分枝鎖状炭化水素のラジカルを意味するもの
で、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0017】「アルケニル」は二重結合を持つ一価の直
鎖状炭化水素及び分枝鎖状炭化水素の基を表す用語とし
て用いられており、エテニル、1−及び2−プロペニ
ル、2−メチル−1−プロペニル、1−及び2−ブテニ
ル等を包含するが、これらに限定されるものではない。
【0018】「アルキニル」は三重結合を持つ一価の直
鎖状炭化水素及び分枝鎖状炭化水素の基を表す用語とし
て用いられており、エチニル、プロピニル、ブチニル等
を包含するが、これらに限定されるものではない。
【0019】「アルコキシ」は−OR3 (R3 はアルキ
ル基)を表す用語として用いられており、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、
イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ等を包含す
るが、これらに限定されるものではない。
【0020】「アルキルチオ」は−SR4 (R4 はアル
キル基)を表す用語として用いられており、メチルチ
オ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチ
オ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、s−ブチルチ
オ、t−ブチルチオ等を包含するが、これらに限定され
るものではない。
【0021】「アルキルスルフィニル」は−SOR
5 (R5 はアルキル基)を表す用語として用いられてお
り、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピ
ルスルフィニル、n−ブチルスルフィニル、イソブチル
スルフィニル、s−ブチルスルフィニル、t−ブチルス
ルフィニル等を包含するが、これらに限定されるもので
はない。
【0022】「アルキルスルフォニル」は−SO2 6
(R6 はアルキル基)を表す用語として用いられてお
り、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピ
ルスルホニル、イソプロピルスルホニル、n−ブチルス
ルホニル、イソブチルスルホニル、t−ブチルスルホニ
ル等を包含するが、これらに限定されるものではない。
【0023】「ハロゲンで置換されてもよいアルキルス
ルフォニルアミノ」は−NHSO27 (R7 はハロゲ
ンで置換されてもよいアルキル基)を表す用語として用
いられており、メチルスルフォニルアミノ、エチルスル
フォニルアミノ、トリフルオロメチルスルホニルアミノ
等を包含するが、これらに限定されるものではない。
【0024】「N−アルキル−N−アルキルスルフォニ
ルアミノ(アルキルスルホニル基部分はハロゲンで置換
されてもよい)」は−N(R8 )SO2 9 (R8 はア
ルキル基、R9 はハロゲンで置換されてもよいアルキル
基)を表す用語として用いられており、N−メチル−N
−メチルスルフォニルアミノ、N−エチル−N−メチル
スルフォニルアミノ、N−n−プロピル−N−メチルス
ルホニルアミノ,N−イソプロピル−N−メチルスルホ
ニルアミノ、N−メチル−N−トリフルオロメチルスル
ホニルアミノ、N−エチル−N−トリフルオロメチルス
ルホニルアミノ、N−n−プロピル−N−トリフルオロ
メチルスルホニルアミノ、N−イソプロピル−N−トリ
フルオロメチルスルホニルアミノ等を包含するが、これ
らに限定されるものではない。
【0025】「アルキルアミノ」および「ジアルキルア
ミノ」は−N(R10)R11(R10は水素またはアルキル
基、R11はアルキル基)を表す用語として用いられてお
り、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミ
ノ、イソプロピルアミノ、n−ブチルアミノ、t−ブチ
ルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメ
チルアミノ等を包含するが、これらに限定されるもので
はない。
【0026】「ハロゲンで置換されてもよいアルカノイ
ルアミノ」は−NHCOR12(R12はハロゲンで置換さ
れてもよいアルキル基)を表す用語として用いられてお
り、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルア
ミノ、ブチリルアミノ、イソブチリルアミノ、トリフル
オロアセチルアミノ等を包含するが、これらに限定され
るものではない。
【0027】「N−アルキル−N−アルカノイルアミノ
(アルカノイル基部分はハロゲンで置換されてもよ
い)」とは、−N(R13)COR14(R13はアルキル
基、R14はハロゲンで置換されてもよいアルキル基を表
す)を意味するもので、N−アセチル−N−メチルアミ
ノ、N−アセチル−N−エチルアミノ、N−アセチル−
N−n−プロピルアミノ、N−アセチル−N−イソプロ
ピルアミノ、N−トリフルオロアセチル−N−メチルア
ミノ、N−トリフルオロアセチル−N−エチルアミノ、
N−トリフルオロアセチル−N−n−プロピルアミノ、
N−トリフルオロアセチル−N−イソプロピルアミノ等
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0028】「ハロゲン置換アルキル」とは、一つまた
は複数のハロゲンによって置換された上記アルキルラジ
カルを意味するもので、例えばクロロメチル、トリフル
オロメチル、2,2,2−トリクロロエチル等が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0029】「ハロゲン置換アルコキシ」とは、一つま
たは複数のハロゲンによって置換された上記アルコキシ
ラジカルを意味するもので、例えばクロロメトキシ、ト
リフルオロメトキシ、2,2,2−トリクロロエトキシ
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0030】本発明の好ましい化合物としては、(3
R,4S,5S,6S)−N−カルバモイルメチル−5
−(5−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミノ)
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド;(3R,4S,5
S,6S)−N−カルボキシメチル−5−(5−イソプ
ロピル−2−メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニ
ルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−
3−カルボキサミド;(3R,4S,5S,6S)−3
−(2−カルバモイルピロリジン−1−イル)カルボニ
ル−5−(5−イソプロピル−2−メトキシベンジルア
ミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン;(3R* ,4S* ,5S*
6S* )−N−(1−カルバモイルエチル)−5−(5
−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミノ)−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド;(3R,4S,5S,6
S)−N−(1−カルバモイル−3−メチルブチル)−
5−(5−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミ
ノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン−3−カルボキサミド;(3R,4
S,5S,6S)−N−(2−カルバモイルエチル)−
5−(5−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミ
ノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン−3−カルボキサミド等が挙げられ
る。
【0031】上記一般式の化合物のあるものは、酸塩の
形であってもよい。薬剤学的に許容される酸塩は、非毒
性の塩を形成することのできる酸の塩である。
【0032】本発明は、ヒトを含めた哺乳動物の炎症性
疾患(関節炎、乾癬、喘息および炎症性大腸炎)、不安
症、抑鬱症、精神病、疼痛、逆流性胃食道炎、各種アレ
ルギー症状(湿疹および鼻炎)、慢性気道閉鎖症、各種
過敏症(たとえばツタウルシ過敏症)、各種血管痙攣症
状(アンギナ、偏頭痛およびレイノード(Reynau
d)病)、繊維病および膠原病(たとえば強皮症および
好酸性肝蛭病)、各種反射交感神経異栄養症(たとえば
頸腕症候群)、各種耽溺(依存)症(たとえばアルコー
ル中毒)、ストレス性染色体異常、末梢神経疾患、神経
痛、各種神経病理学的異常(アルツハイマー病、エイズ
性痴呆、糖尿病性神経痛および多発性硬化症)、免疫増
強および免疫抑制に関する諸症状(たとえば全身性紅斑
性狼瘡)、リウマチ病(たとえば繊維組織炎)の治療お
よび予防に用いられる薬剤組成物を包含するものであっ
て、上記一般式の化合物またはその薬剤学的に許容され
る塩と、薬剤学的に許容される担体または希釈剤とから
なるものである。
【0033】本発明はまた、哺乳動物のP物質拮抗剤と
して用いられる薬剤組成物を包含するものであって、上
記一般式の化合物またはその薬剤学的に許容される塩
と、薬剤学的に許容される担体または希釈剤とからなる
ものである。
【0034】本発明は、ヒトを含めた哺乳動物の炎症性
疾患(関節炎、乾癬、喘息および炎症性大腸炎)、不安
症、抑鬱症、精神病、疼痛、逆流性胃食道炎、各種アレ
ルギー症状(湿疹および鼻炎)、慢性気道閉鎖症、各種
過敏症(たとえばツタウルシ過敏症)、各種血管痙攣症
状(アンギナ、偏頭痛およびレイノード(Reynau
d)病)、繊維病および膠原病(たとえば強皮症および
好酸性肝蛭病)、各種反射交感神経異栄養症(たとえば
頸腕症候群)、各種耽溺(依存)症(たとえばアルコー
ル中毒)、ストレス性染色体異常、末梢神経疾患、神経
痛、各種神経病理学的異常(アルツハイマー病、エイズ
性痴呆、糖尿病性神経痛および多発性硬化症)、免疫増
強および免疫抑制に関する諸症状(たとえば全身性紅斑
性狼瘡)、リウマチ病(たとえば繊維組織炎)の治療お
よび予防のために、上記一般式の化合物またはその薬剤
学的に許容される塩の治療有効量をヒトを含めた哺乳動
物に投与することからなる治療方法に関するものであ
る。
【0035】本発明の新規な化合物は、下記の方法によ
って製造することができる。
【0036】一般的合成経路
【0037】
【化7】
【0038】一般的な合成方法に関する説明 特許請求の範囲の請求項1に記載の化合物は、種々の方
法で合成される。前記合成経路においてX1 およびX2
は、前に定義した通りであり、Aはたとえばカルボキサ
ミド誘導体のように、カルボキシル基部分を適当な保護
基で保護されたアミノ酸を表す。
【0039】出発化合物(i)は、我々自身の先願(日
本特許出願平3−325237)および下記の実施例1
に記載された方法に従って、相当するカルボキサミドか
ら合成された。
【0040】保護されたアミノ酸の化合物(i)への導
入は、N.イズミヤらの「ペプチド合成の基礎と実
験」、丸善、1985年に記載されているペプチド合成
の種々の良く利用される方法に従って行うことができ
る。たとえば、酸クロリド・混合酸無水物等を経由する
活性エステル法または、適当な縮合剤を用いる方法があ
り、それらの縮合剤としてはDCC(ジシクロヘキシル
カルボジイミド)、水溶性カルボジイミド、2−エトキ
シ−N−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリ
ン、Bop試薬、ジエチルシアノホスホン酸およびジフ
ェニルホスホリルアジド等が挙げられる。必要に応じて
トリエチルアミンのような第3級アミンを添加すると反
応が促進され、また、ラセミ化を防ぐ必要がある時はN
−ヒドロキシスクシンイミド、N−ヒドロキシベンゾト
リアゾール、3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−
オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン等を添加すると
良い結果が得られる。代表的には、化合物(ii)はトリ
エチルアミンの存在下、非反応性溶媒(たとえば塩化メ
チレン、THF、DMF等)中でジエチルシアノホスホ
ン酸あるいはDCCのようなペプチドカップリング試薬
を用いて化合物(i)とアミノ基またはアルキル(モノ
あるいはジ)置換アミノ基で保護されたアミノ酸または
その塩とから製造される。
【0041】続いて、得られた化合物(ii)は、還元的
アミノ化を行うことによって化合物(iii )に変換され
る。この合成経路は、相当するベンジルアミノ基をキヌ
クリジンの3位に直接導入するものである。この反応工
程は、一般に二段階反応で行われる。
【0042】第一段階:この反応段階は、化合物(ii)
と相当するベンジルアミンからのイミンの合成である
が、この反応は酸触媒(例えばp−トルエンスルホン酸
またはカンファースルホン酸(CSA))の存在下に、
非反応性溶媒(たとえばベンゼンまたはトルエン等)中
で共沸脱水条件下、加熱することによって行われる。ま
た、塩化アルミニウムあるいは四塩化チタン等のルイス
酸も酸触媒として使用できる。その場合、アセトニトリ
ルあるいは塩化メチレン等の溶媒中、モレキュラーシー
ブズを脱水剤として用い、−78℃から室温で反応させ
ると良い結果が得られる。
【0043】第二段階:ここでは、得られたイミンを還
元して化合物(iii )を得る。この還元反応は、接触還
元により、または、水素化ホウ素類、ボラン類あるいは
アルミニウムヒドリド類といった適当な水素化試薬との
反応により行われる。多くは、酢酸の存在下でNaBH
4 、NaBH3 CNまたはNaBH(OAc)3 が用い
られる。
【0044】上記の二段階反応を一度に連続的に行うこ
ともできる。その際、メタノール中で酢酸の存在下、N
aBH3 CNを用いると効果的である。
【0045】上記の方法で得られた化合物(iii )は室
温から還流温度で30分から数時間、塩酸のような無機
酸中で反応(酸加水分解)させることによって、相当す
るカルボン酸に変換することができる。さらに、そのカ
ルボン酸をアルコール溶媒中で、酸触媒の存在下で加熱
することにより対応するエステルに変換することができ
る。
【0046】また、本発明の化合物(iii )は前記に示
した合成経路2に従っても合成できる。本発明の化合物
(iii )は我々自身の先願(日本特許出願平3−325
237)に記載されている化合物(iv)とアミノ酸(カ
ルボキシル基部分を保護されたものも含む)をペプチド
縮合させることによって合成できる。ここでは、合成経
路1で述べた各種のペプチド合成の一般的条件を利用す
ることができる。代表的にはDMFまたはTHF等の溶
媒中で、DCC等のカルボジイミド系のペプチドカップ
リング試薬を用いて、保護されたアミノ酸(例えば、カ
ルボキサミド、低級アルキルエステルまたはベンジルエ
ステル等)と化合物(iv)とを反応させると良い結果が
得られる。その際、必要に応じてトリエチルアミン等の
塩基を加えると良い。
【0047】さらに、本発明の化合物(iii )を合成す
る第3の方法として、合成経路3の方法も利用できる。
この方法において、本発明の化合物(iii )は、置換基
Aとしてアミノ酸を持つ3−アミノキヌクリジン(v)
と相当する置換ベンズアルデヒドとの還元的アミノ化反
応により合成される。この還元的アミノ化反応は、安定
したイミン化合物を経由するので、通常良く用いられる
反応条件の下で容易に進行する。代表的にはNaBH3
CNまたはNaBH(OAc)3 等の水素化ホウ素試薬
を用いると良い結果が得られる。出発化合物(v)は、
化合物(iii )の脱ベンジル化により得られる。その脱
ベンジル化の条件としては、化合物中の他の官能基に影
響を与えることの少ないパラジウム系触媒(例えばパラ
ジウムまたは水酸化パラジウム)による水素化分解が好
ましい。
【0048】上記の方法で得られた目的化合物(iii )
は、再結晶あるいはクロマトグラフィーといった通常よ
く用いられる方法で単離、精製される。
【0049】以上、本発明の目的化合物(iii )の合成
方法として、上記の3つの合成経路を代表的に示した
が、それらに限定されることはない。
【0050】以上、前記の方法により合成された本発明
の目的化合物である置換ベンジルアミノキヌクリジン
は、再結晶、カラムクロマトグラフィ−等の常法によっ
て単離精製される。
【0051】本発明のキヌクリジン化合物は、すべて少
なくとも4個の不斉中心を持っているため、種々の立体
異性体または配位のものが存在し得る。したがって、本
発明の化合物は、(+)および(−)の別々の光学活性
体として、およびラセミ体または(±)混合物として存
在し得る。本発明は、これらすべての型をその範囲に包
含するものである。たとえば、ジアステレオマーは、当
業者によく知られた方法、たとえばカラムクロマトグラ
フィーまたは分別結晶法等によって分離することがで
き、また、光学活性体は、最終目的化合物または中間体
において、通常の有機化学的手法を用いて光学分割を行
うことにより合成できる。
【0052】本発明のキヌクリジン化合物の大部分は塩
基性の化合物であるから、有機または無機の種々の酸と
種々の塩を形成することができる。
【0053】このような塩は、動物に投与するためには
薬剤学的に許容されるものでなければならないが、実際
には、単離した時に薬剤学的に許容されない塩であって
も、アルカリ性試薬で処理して遊離の塩基に戻した後、
この遊離塩基を薬剤学的に許容される酸付加塩にするこ
ともできる。本発明の塩基性キヌクリジンの酸付加塩
は、実質的に当量の好適な無機酸または有機酸と、水溶
性溶媒中またはメタノール、エタノール等の適当な有機
溶媒中で処理することによって容易に製造することがで
きる。溶媒を注意深く蒸発させると所望の固体塩が容易
に得られる。
【0054】上記のような本発明の塩基性キヌクリジン
の薬剤学的に許容される酸付加塩の製造に使用する酸と
しては、非毒性の酸付加塩である塩酸塩、臭化水素酸
塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩もしくは重硫酸
塩、燐酸塩もしくは酸性燐酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエ
ン酸塩もしくは酸性クエン酸塩、酒石酸もしくは重酒石
酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、グルコ
ン酸塩、サッカラート、安息香酸塩、メタンスルホン酸
塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−
トルエンスルホン酸塩、パモ酸塩(1,1’−メチレン
−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸塩))等の
ような薬剤学的に許容される陰イオンを含む塩を形成す
る酸が挙げられる。
【0055】酸性の性質も有する本発明のキヌクリジン
は、種々の薬剤学的に許容される陽イオンと塩基塩を形
成することもできる。このような塩の中には、アルカリ
金属塩やアルカリ土類金属塩が含まれるが、特にナトリ
ウム塩およびカリウム塩を挙げることができる。これら
の塩は、いずれも従来技術で製造できるものである。本
発明の薬剤学的に許容される塩基塩の製造に使用する塩
基は、上述の酸性キヌクリジン誘導体と共に非毒性の塩
基塩を形成するものである。このような非毒性塩基塩に
は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム
のような薬剤学的に許容される陽イオンから製造される
ものが包含される。これらの塩は上記酸性キヌクリジン
を所望の薬剤学的に許容される陽イオン水溶液で処理し
た後、得られた溶液を蒸発乾固させることによって製造
できる。また、別の方法として、酸性キヌクリジンの低
級アルカノール溶液と所望のアルカリ金属アルコキシド
を混合し、得られた溶液を上の場合と同じように蒸発乾
固させる方法で製造してもよい。いずれの場合でも化学
量論的な量の試薬を用いて、反応を完全に行わせると共
に、最終製品の収率を最大にできるようにするのが望ま
しい。
【0056】
【発明の効果】本発明の活性キヌクリジンは、優れたP
物質受容体結合作用を示すため、前記P物質の作用が過
剰にあることを特徴とする前記の様々な病状の治療に有
効である。このような病状の中には潰瘍および大腸炎の
ような胃腸障害およびその他の胃腸病、不安症、精神病
等の中枢神経系障害、リュウマチ性関節炎、炎症性腸炎
のような炎症性疾患の他、偏頭痛も含めて上記のような
病状に伴う疼痛が含まれる。したがって、本発明の化合
物はヒトを含めた哺乳動物の上記のような病状の抑制お
よび/または治療を行う目的で、P物質拮抗剤として使
用できるものである。
【0057】本発明の化合物を抗炎症剤として試験する
と、ラットの足におけるマスタードオイル誘導血漿漏出
試験〔レンベックら(F.Lembeck et a
l)のブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコ
ロジー(British Journal of Ph
armacology)第105巻、第527頁、19
92年における報告を参照〕およびモルモットの輸尿管
におけるカプセイシン誘導血漿漏出試験〔ナガヒサら
(A.Nagahisa et al)のヨーロピアン
・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(Europe
an Journal of Pharmacolog
y)第217巻、第191頁、1992年における報告
を参照〕において優れた作用を示す。
【0058】放射性に標識した上記式の化合物は、薬物
代謝速度の研究において、また、ヒトおよび動物の体内
における薬物のバインディング・アッセイにおいて、研
究用および診断用の手段として有用である。研究の分野
では、特に放射性リガンドのバインディング・アッセ
イ、オートラジオグラフィーおよびインビボでのバイン
ディングの研究に用いられ、また、診断の分野では、特
に人間の脳の中のP物質受容体の研究、たとえば病気の
状態での上昇/下降調整、および炎症に関係している組
織、たとえば免疫型の細胞や炎症性大腸炎等に直接関係
している細胞におけるバインディングの研究に用いられ
る。特に、本発明のキヌクリジン化合物の放射性標識形
としては、置換3−アミノキヌクリジンのトリチウムお
よび14C−異性体が用いられる。
【0059】以上に述べた活性キヌクリジン化合物は、
経口、非経口、局所のいずれの経路で投与してもよい。
一般にこれらの化合物の最も望ましい投与量は、1日あ
たり約2.8mgから約1500mgの間であるが、患者の
体重および症状や個々の投与経路によって当然変動す
る。しかし、体重1kgにつき1日に約0.01mgから約
21mgの投与量が最も望ましいと言える。しかしながら
治療する動物の種類およびその動物の前記薬物に対する
感受性の差異、さらに薬剤の処方の仕方、投与期間およ
び投与間隔によっても投与量に変動が生じてくる。場合
によっては前記範囲の下限より低い投与量が適当なこと
もあるし、前記範囲より投与量を多くしてもそれを1日
に何回にも分けて少量ずつ投与すれば有害な副作用を生
じない場合もある。
【0060】本発明の化合物は、前記3つの投与経路の
いずれをとっても単独または薬剤学的に許容される担体
または希釈剤と共に投与することができ、またその投与
は1回または数回に分けて行うことができる。より具体
的に述べると、本発明の新規な治療剤は、様々な種類の
投与形態で投与することができ、たとえば各種の薬剤学
的に許容される不活性担体と併用して錠剤、カプセル、
薬用ドロップ、トローチ、硬質キャンディ、粉末剤、噴
霧剤、クリーム、膏薬、座薬、ゼリー、ジェル、ペース
ト、ローション、軟膏、水性懸濁液、注射液、エリキシ
ル、シロップ等の形態とすることができる。これらの担
体には、固体希釈剤または賦形剤、無菌水性媒体、各種
の非毒性有機溶媒等が含まれる。また経口投与用の薬剤
の場合適宜に甘味付けおよび/または香味付けを行って
も良い。一般に本発明の治療上有効な化合物は、上記の
ような形態で約5.0重量%から70重量%の濃度範囲
で投与される。
【0061】経口投与の場合、微晶質セルロース、クエ
ン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、燐酸ジカリウム、グ
リシンのような種々の賦形剤を、澱粉、好適にはとうも
ろこし、じゃがいもまたはタピオカの澱粉、およびアル
ギン酸やある種のケイ酸複塩のような種々の崩壊剤、お
よびポリビニルピロリドン、蔗糖、ゼラチン、アラビア
ゴムのような顆粒形成結合剤と共に使用することができ
る。また、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナ
トリウム、タルク等の滑沢剤も錠剤形成に非常に有効で
あることが多い。同種の固体組成物をゼラチンカプセル
に充填して使用することもできる。これに関連して好適
な物質としてラクトースまたは乳糖の他、高分子量のポ
リエチレングリコールを挙げることができる。経口投与
用として水性懸濁液および/またはエリキシルにしたい
場合、活性成分を各種の甘味料または香味料、着色料ま
たは染料と併用する他、必要であれば乳化剤および/ま
たは懸濁化剤も併用し、水、エタノール、プロピレング
リコール、グリセリン等、およびそれらを組み合わせた
希釈剤と共に使用することができる。
【0062】非経口投与の場合、本発明の化合物をゴマ
油または落花生油のいずれかに溶解するか、あるいはプ
ロピレングリコール水溶液に溶解した溶液を使用するこ
とができる。水溶液は必要に応じて適宜に緩衝し(好適
にはpH8以上)、液体希釈剤をまず等張にする必要が
ある。このような水溶液は静脈内注射に適し、油性溶液
は関節内注射、筋肉注射および皮下注射に適する。これ
らすべての溶液を無菌状態で製造するには、当業者に周
知の標準的な製薬技術で容易に達成することができる。
さらに、本発明の化合物を皮膚の炎症の治療に使用する
場合、局所的に投与することも可能である。この場合は
標準的な医薬慣行によりクリーム、ゼリー、ペースト、
軟膏の形で局所投与するのが望ましい。
【0063】P物質拮抗剤としての本発明の化合物の作
用を測定するためには、牛尾組織またはIM−9細胞の
P物質受容部位においてP物質の結合を阻止する能力
を、放射性リガンドを用いて測定する。上述のキヌクリ
ジン化合物のP物質拮抗作用は、カシエリら(M.A.
Cascieri et al)のジャ−ナル・オブ・
バイオロジカル・ケミストリー(Journal of
BiologicalChemistry)第258
巻、第5158頁、1983年に記載されている標準検
定法を用いて評価する。この方法は本質的に、前記の単
離した牛尾組織またはIM−9細胞のP物質受容部位に
おける放射性に標識したP物質リガンドの量を50%低
減するのに必要な個々の化合物の濃度を測定することに
よって、被験化合物毎に特徴的なIC50値を求めるもの
である。この試験で、いくつかの好ましい化合物は、P
物質の受容部位結合阻害に関して0.51〜6.51n
Mの範囲、より好ましい化合物は、0.1nM以下の低
いIC50値を示した。
【0064】本発明の化合物の抗炎症作用については上
述のラットの足におけるマスタードオイル誘導血漿漏出
試験で証明されている。この試験は、マスタードオイル
の足甲塗布に応答して雌のSD系ラット(体重100〜
150g)の後足に生じる血漿の漏出を抑制する割合に
より抗炎症作用を測定するものである。本発明の化合物
は、0.1%のメチルセルロースを含む水溶液に溶解
し、マスタードオイルを塗布する1時間前に経口投与す
る。エバンスブルー注射液(50mg/kgを0.02
%の牛血清アルブミンを含む生理食塩水に溶解したも
の)を静注後、流動パラフィンにより5%濃度に希釈し
たマスタードオイルをラットの後足に塗布する。20分
後、足を切断し凍結する。該足を粉砕後エバンスブルー
を抽出し比色定量する。
【0065】また、もう一つの試験方法であるモルモッ
トの輸尿管におけるカプセイシン誘導血漿漏出試験で
も、その抗炎症作用が証明されている。この試験は、カ
プセイシンの腹腔内注射に応答して雄のハートレー系モ
ルモット(体重450〜500g)の輸尿管に生じる血
漿の漏出を抑制する割合により抗炎症作用を測定するも
のである。本発明の化合物は、0.1%のメチルセルロ
ースを含む水溶液に溶解し、カプセイシンを注射する1
時間前に経口投与する。エバンスブルー注射液(30m
g/kg)をカプセイシンを注射する5分前に静脈注射
する。カプセイシンを注射から10分後、モルモットを
屠殺して左右の輸尿管を取り出す。得られた組織中のエ
バンスブルーを抽出し比色定量する。
【0066】上記2つの試験において、本発明の化合物
で処置した群と非処置群との応答の相違が、統計学的に
有意のものであれば、活性化合物と判断される。
【0067】各種精神障害の治療に用いる神経弛緩剤と
しての本発明の化合物の抗精神病作用の測定は、主とし
てそれらの化合物がラットのP物質誘導亢進症を抑制す
る能力を調べる方法で行う。この調査は、まずラットに
対照化合物または適当な本発明の被験化合物を投与した
後、P物質をカニューレにより脳内注射し、個々のラッ
トの前記刺激に対する運動応答を測定する方法で行う。
【0068】
【実施例】以下、本発明の実施例を用いて説明する。な
お、本発明は、これらの実施例において細部にわたって
特定された事項に限定されるものではない。実施例で用
いられるプロトン核磁気共鳴スペクトル(NMR)は、
特に指示がないかぎり、重クロロホルム(CDCl3
の溶液で、270MHzにて測定されたものである。ま
た、ピーク位置は、テトラメチルシランからダウンフィ
ールドへ100万分の1単位(ppm)で表現する。ピ
ーク形状は次のように表す。s:シングル、d:ダブ
ル、t:トリプル、m:マルチプル、br:ブロード。
【0069】実施例1及び実施例2の合成図
【0070】
【化8】
【0071】(3R* ,4R* )−N,N−ジエチル−
5−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン
−3−カルボキサミド, N,N−ジエチル−4−メトキシカルボニル−1−(メ
トキシカルボニル)メチルピペリジン−3−カルボキサ
ミド(159g,0.503mol)のトルエン(70
0ml)溶液を、カリウムt−ブトキシド(169g,
1.51mol)のトルエン(1.9L)溶液に窒素雰
囲気下100℃で2.5時間かけて滴下した。その混合
物を1時間加熱還流した後、室温まで冷却した。水(4
00ml)を添加した後、さらに2時間加熱還流した。
有機層を分離した後、水層は中和され、連続抽出器を用
いて15時間酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を
MgSO4 で乾燥した後に、濃縮した。エタノールから
再結晶することによって無色結晶の化合物(34.6
g,収率31%)を得た。
【0072】TLC(シリカゲル,塩化メチレン:メタ
ノール=5:1):Rf=0.4。
【0073】(3R* ,4R* )−6−ベンジリデン−
N,N−ジエチル−5−オキソ−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド, 化合物(34.6g,150mmol)、ベンズアル
デヒド(17.4g,160mmol)およびNaOH
(6.5g,160mmol)をエタノール(400m
l)に溶解し、3時間加熱還流した。その反応混合物を
室温まで冷却した後、得られた黄色結晶を濾過して集
め、冷エタノールで洗浄し、さらに真空乾燥することに
よって化合物2(38.4g,128mmol)を得
た。さらに濾液を減圧濃縮すると2次晶(3.3g,1
1mmol)が得られ、全量で41.7g(139mm
ol,収率93%)の化合物が得られた。
【0074】TLC(シリカゲル,酢酸エチル:ヘキサ
ン=2:1):Rf=0.43。
【0075】(3R* ,4R* )−N,N−ジエチル−
6−ジフェニルメチル−5−オキソ−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド, 機械式攪拌機と温度計を取り付けた1リットル容の4頚
フラスコを炎であぶって乾かし、窒素気流を通す。Cu
Br・SMe2 (3.1g,15mmol)をこのフラ
スコ中に入れ、乾燥THF(400ml)を加え、−5
0℃に冷却する。この懸濁液に3モル(エーテル溶液と
して)のフェニルマグネシウムブロミド(50ml,1
50mmol)を20分かけて滴下し、−60℃で30
分攪拌した。この反応懸濁液に化合物(45g,15
0mmol)の乾燥THF(100ml:溶かすために
少し加熱した)を窒素雰囲気下1時間かけて滴下した。
添加終了後、反応混合物を0℃で1.5時間攪拌した。
この反応混合物にNH4 Clの飽和水溶液(100m
l)を加え、有機層をNH4 Clの飽和水溶液で青色が
消えるまで洗浄した。青色の水層は酢酸エチル(2×1
00ml)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄
し、MgSO4 で乾燥した。さらに濾過した後、溶媒を
蒸発させて得られた粗固体生成物をシリカゲルクロマト
グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1から1:
2)で精製して1,2付加物(1.2g,収率2%)お
よび1,4付加物(化合物,54g,収率92%)を
得た。
【0076】TLC(シリカゲル,酢酸エチル:ヘキサ
ン=2:1): 1,4付加物() Rf=0.30 1,2付加物Rf=0.85。
【0077】(3R* ,4R* )−N,N−ジエチル−
6−ジフェニルメチル−5,5−エチレンジオキシ−1
−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキ
サミド, 化合物(10g,26mmol)、1,2−ビス(ト
リメチルシロキシ)エタン(6g,29mmol)、ト
リメチルシリルクロライド(20ml)およびエチレン
グリコール(50ml)の混合物を100℃で20時間
さらに還流温度で3時間加熱した。副産物を蒸留(93
℃/常圧)によって除去した後、その混合物を冷重曹水
(250ml)に注いだ後、塩化メチレン(3×100
ml)で抽出した。合わせた抽出液をNa2 SO4 で乾
燥し、濃縮した。得られた粗生成物を酢酸エチル/ヘキ
サンから再結晶することによって化合物4(6位での
1:2混合物:10g,23mmol,収率88%)を
得た。
【0078】1H−NMR(CDCl3 ):4.64
(d,J=12.1Hz;一方の異性体のPh2
H),4.33および4.28(d+d,J=12H
z;他方の異性体のPh2 CHCH及びPh2 CHC
) MS(DI−EI):M/z=434(M+ )。
【0079】(3R* ,4S* )−N,N−ジエチル−
6−ジフェニルメチル−5,5−エチレンジオキシ−1
−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキ
サミド, 化合物(9.8g,22mmol)をナトリウムメト
キシド(400g,28%)のメタノール溶液と混合し
た懸濁液を9時間加熱還流した。得られた溶液を氷(3
00ml)上に注いだ後、塩化メチレン(3×150m
l)で抽出した。合わせた抽出液をNa2 SO4 で乾燥
し、濃縮した。得られた粗生成物をエタノールから再結
晶することによって化合物(6位での1:4混合物:
8.4g,19mmol,収率87%)を得た。
【0080】1H−NMR(CDCl3 ):4.40
(d,J=12.1Hz;一方の異性体のPh2
H),4.34および3.93(d+d,J=12.5
Hz;他方の異性体のPh2 CH及びPh2 CHC
) MS(DI−EI):M/z=434(M+ )。
【0081】(3R* ,4S* )−6−ジフェニルメチ
ル−5−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボン酸 塩酸塩, 化合物(5.2g,12mmol)の濃塩酸(150
ml)溶液を18時間加熱還流した。得られた沈殿を集
めて乾燥させることによって化合物6(1.7g,4.
6mmol,収率38%、化合物:(3R* ,4
* )異性体=4:1)を得た。
【0082】1H−NMR(CDCl3 ):5.70お
よび4.81(d+d,J=11Hz;Ph2 CH
及びPh2 CHC)。
【0083】(3R* ,4S* )−N−カルバモイルメ
チル−6−ジフェニルメチル−5−オキソ−1−アザビ
シクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド,
化合物6(0.93g,2.5mmol)およびグリシ
ンアミド塩酸塩(0.34g,3.0mmol)をDM
F(10ml)に混合した懸濁液を室温でトリエチルア
ミン(0.50g,5.0mmol)と反応させた。こ
の懸濁液にジエチルシアノホスホン酸(0.46g,
2.8mmol)を添加した後、さらにトリエチルアミ
ン(0.28g,2.8mmol)を室温で添加した。
その混合物を室温で15時間攪拌した後、重曹水(50
ml)注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽出
液をNa2 SO4 で乾燥し、濃縮することによって化合
物7(0.80g,2.0mmol,収率82%)を得
た。
【0084】1H−NMR(CDCl3 ):4.48
(d,J=12Hz;一方の異性体のPh2
H),4.41(d,J=12Hz;他方の異性体のP
2 CH)。
【0085】(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−N
−カルバモイルメチル−5−(5−イソプロピル−2−
メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1
−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキ
サミド 二塩酸塩,(実施例1) 化合物(0.80g,2.0mmol)、5−イソプ
ロピル−2−メトキシベンジルアミン(0.43g,
2.4mmol)およびCSA(75 )のトルエン
(20ml)溶液を脱水条件下15時間加熱還流した。
溶媒を除去して得られた残渣を少量のTHF(2ml)
に溶解した。この溶液をNaBH(OAc)3 (1.3
g,6mmol)の酢酸(10ml)溶液に室温で添加
した後、15時間攪拌した。溶媒を除去した後、水(3
0ml)を添加してさらに重曹で中和した。この溶液を
酢酸エチルで3回抽出し、合わせた抽出液をNa2 SO
4 で乾燥し、濃縮した。この混合物をシリカゲルクロマ
トグラフィー(塩化メチレン:メタノール=10:1)
で精製した。得られた化合物を塩酸・メタノールで処理
して二塩酸塩に変換した。この塩酸塩をイソプロパノー
ル/イソプロピルエーテルから再結晶することによっ
て、化合物(実施例1,0.10g,0.16mmo
l,収率8%)を得た。
【0086】その結果、得られた化合物の化学構造式お
よび物理化学的特性は、以下の通りである。
【0087】構造式:
【0088】
【化9】
【0089】融点:178−183℃ IR(ヌジョール)ν:3400, 3160, 303
5, 2965, 1671,1505, 1455, 125
5, 709cm-1 1 H−NMR(CDCl3 )δ:7. 39−7. 00
(m, 10H), 6. 72−6. 30(m, 5H),
5. 69(br, 1H), 4. 47(d,J=12H
z, 1H), 3. 93(br, 2H), 3. 55(s,
3H), 3. 88−3.51(m, 2H),3. 21−
2. 42(m, 8H), 2. 39(br, 1H), 1.
90−1.50(m,2H),1.24−1.13
(m,6H)。
【0090】(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−N
−カルボキシメチル−5−(5−イソプロピル−2−メ
トキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−
アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサ
ミド 二塩酸塩,(実施例2)。
【0091】化合物(遊離塩基として0.20g,
0.36mmol)を濃塩酸(5ml)中で18時間加
熱還流した。得られた沈殿を集めて乾燥することによっ
て化合物9(0.15g,0.22mmol,収率60
%)を得た。
【0092】その結果、得られた化合物の化学構造式お
よび物理化学的特性は、以下の通りである。
【0093】構造式:
【0094】
【化10】
【0095】融点:197−200℃ IR(ヌジョール)ν:2965, 1678, 150
5, 1256cm-1 1 H−NMR(CDCl3 )δ:7. 50−7. 96
(m, 10H), 6. 65−6. 52(m, 3H),
4.55(br, 2H), 3. 93(br, 1H),3.
41(s,3H), 3. 60−2. 50(m, 13
H),1. 91(br,1H), 1.20−1.13
(m,6H)。
【0096】実施例3:(3R,4S,5S,6S)−
3−(2−カルバモイルピロリジン−1−イル)カルボ
ニル−5−(5−イソプロピル−2−メトキシベンジル
アミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン 二塩酸塩 標題化合物は、L−プロリンアミドと(3R,4S)−
6−ジフェニルメチル−5−オキソ−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボン酸 塩酸塩とか
ら実施例1の化合物の合成方法と同様にして合成され
た。
【0097】構造式:
【0098】
【化11】
【0099】融点:191−194℃ IR(KBr)ν:3405, 3185, 2970, 1
676, 1640,1507, 1452, 1441,1
256, 710cm-1 1H−NMR(CDCl3)δ:
7. 40−7. 00(m, 10H), 6. 70−6. 5
3(m, 3H),5. 33(br, 1H), 4. 77−
4.46(m,2H), 3. 53(s,3H), 3. 7
1−3. 10(m, 7H),3. 00−2. 58(m,
5H), 2. 48−2.37(m, 1H), 2.24−
1.50(m,6H),1.25−1.15(m,6
H)。
【0100】実施例4:(3R,4S,5S,6S)−
N−(1−カルバモイルエチル)−5−(5−イソプロ
ピル−2−メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニル
メチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3
−カルボキサミド (3R,4S,5S,6S)−5−(5−イソプロピル
−2−メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチ
ル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カ
ルボン酸 塩酸塩(300mg, 0.5mmol)、アラニンアミド
臭化水素酸塩(100mg, 0.6mmol)およびトリエチルア
ミン(70mg, 0.7mmol )のDMF溶液(2ml )に1−エ
チル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジ
イミド塩酸塩(160mg, 0.8mmol)を0℃で加え、0℃で
30分間攪拌し、さらに室温で14時間攪拌した。水と
重曹水を加えた後、塩化メチレンで抽出した。合わせた
有機層を乾燥し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィ
ー(塩化メチレン:メタノール=10:1)で精製する
ことによって標題化合物(220mg, 0.39mmol,収率77% )
が得られた。
【0101】構造式:
【0102】
【化12】
【0103】融点:243−245℃ IR(KBr)ν:3385, 1644,1501, 1
449cm-1 1 H−NMR(CDCl3 )δ:7. 40−6. 95
(m, 10H), 6. 70−6. 52(m, 3H),
6.50−6.35(m,2H),5. 43(br,1
H), 4. 60−4.42(m,2H), 3. 56
(s,3H), 3.90−3.43(m,2H),3.
30−2.30(m, 9H),2. 00−1. 50
(m, 2H), 1.43−1.30(m,3H),1.
24−1.14(m,6H)。
【0104】以下の実施例5から実施例9の化合物は
(3R,4S,5S,6S)−5−(5−イソプロピル
−2−メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチ
ル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カ
ルボン酸 塩酸塩とそれぞれに相当するカルボキサミド
誘導体から、適当なカップリング試薬を用いて実施例4
と同様の方法で合成された。
【0105】実施例5:(3R,4S,5S,6S)−
N−カルバモイルメチル−5−(5−イソプロピル−2
−メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−
1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボ
キサミド 二塩酸塩(実施例1に含まれる鏡像異性体の
片方) 構造式:
【0106】
【化13】
【0107】融点:177−180℃ IR(KBr)ν:3385, 3185, 2965, 1
672, 1506, 1455, 1441,1256, 7
10cm-1 1 H−NMR(CDCl3 ,遊離型)δ:実施例1の化
合物(対応するラセミ体)と同じであった。
【0108】実施例6:(3R,4S,5S,6S)−
N−(1−カルバモイル−3−メチルブチル)−5−
(5−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミノ)−
6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0109】
【化14】
【0110】融点:165−169℃ IR(KBr)ν:3385, 2960, 1690, 1
655, 1501, 1249cm-1 1 H−NMR(CDCl3 )δ:7. 43−6.60
(m, 13H), 5. 48(br, 1H), 4. 60−
4.10(m,3H), 3. 53(s,3H), 3. 7
0−3. 18(m, 7H),2.98−2. 60(m,
4H), 2. 10−1.55(m,4H),1.25−
1.20(m,6H),1.00−0.92(m,6
H)。
【0111】実施例7:(3R,4S,5S,6S)−
N−(2−カルバモイルエチル)−5−(5−イソプロ
ピル−2−メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニル
メチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3
−カルボキサミド 二塩酸塩 構造式:
【0112】
【化15】
【0113】融点:262−264℃ IR(KBr)ν:3330, 3180, 1679, 1
660, 1543, 1503,1251cm-1 1 H−NMR(CDCl3 ,遊離型)δ:7. 40−
7.02(m, 10H),6.73−6.59(m,3
H),6.62(br, 1H), 5.57(br,1
H), 4. 48(d,J=12Hz, 1H), 3. 55
(s, 3H), 3. 88−3.44(m,4H), 3.
26−3. 03(m, 5H),2.87−2.42(m,
6H), 1. 87−1.67(m,1H),1.26
−1.18(m,6H)。
【0114】実施例8:(3R,4S,5S,6S)−
N−(1−カルバモイル−2−フェニルエチル)−5−
(5−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミノ)−
6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド 二塩酸塩 構造式:
【0115】
【化16】
【0116】融点:203−208℃ IR(KBr)ν:3385, 3320, 3185,2
970,1676, 1667, 1505, 1455,1
256,709cm-1 1 H−NMR(CDCl3 ,遊離型)δ:7. 40−
7.00(m, 15H),6.70−6.55(m,3
H),6.30(br, 1H), 5.97(br,1
H), 5.49(br, 1H), 4. 75−4.44
(m,2H), 3. 54(s, 3H), 3. 70−3.
50(m,3H), 3. 20−2.95(m, 6H),
2.82−2. 35(m, 4H), 1. 58−1.43
(m,1H),1.25−1.10(m,6H)。
【0117】実施例9:(3R,4S,5S,6S)−
N,N−ビス(シアノメチル)−5−(5−イソプロピ
ル−2−メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメ
チル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−
カルボキサミド 構造式:
【0118】
【化17】
【0119】融点:195−199℃ IR(KBr)ν:3430, 2965, 1676,1
500,1250cm-11H−NMR(CDCl3
δ:7. 50−6.50(m, 13H), 4.70−
4.28(m,5H),3. 56(s, 3H), 4. 0
0−2.69(m,10H), 2.24(br, 1
H),1.95−1.62(m, 2H), 1. 34−
1.12(m,6H)。
【0120】以下に示す3つの化合物および下表に示し
た化合物も実施例1、実施例2または実施例4の合成方
法に従って、相当するカルボキサミドから製造すること
ができる。
【0121】(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−3
−(2−カルボキシピロリジン−1−イル)カルボニル
−5−(5−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミ
ノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン (3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−3−(2−カル
バモイル−4−ヒドロキシピロリジン−1−イル)カル
ボニル−5−(5−イソプロピル−2−メトキシベンジ
ルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド (3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−3−(2−カル
ボキシ−4−ヒドロキシピロリジン−1−イル)カルボ
ニル−5−(5−イソプロピル−2−メトキシベンジル
アミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド 一般式
【0122】
【化18】
【0123】
【表1】
【0124】
【表2】
【0125】
【表3】
【0126】上記の表中において用いられている略称i-
Pr, i-Bu, s-Bu, t-Bu, Bn, 3-Ind-Me, Bn(4-OH)は、順
にイソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert−ブチ
ル、ベンジル、3−インドリルメチル、4−ヒドロキシ
ベンジルを表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/435 ACJ A61K 31/435 ACJ

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の化学式で表される化合物: 【化1】 〔式中、X1 は炭素数が1ないし5のアルコキシ基また
    は炭素数が1ないし5のハロゲン置換アルコキシ基であ
    り;X2 は水素、ハロゲン、炭素数が1ないし5のアル
    キル基、炭素数が2ないし5のアルケニル基、炭素数が
    2ないし5のアルキニル基、炭素数が1ないし5のアル
    コキシ基、炭素数が1ないし5のアルキルチオ基、炭素
    数が1ないし5のアルキルスルフィニル基、炭素数が1
    ないし5のアルキルスルフォニル基、炭素数が1ないし
    5のハロゲン置換アルキル基、炭素数が1ないし5のハ
    ロゲン置換アルコキシ基、アルキル基部分の炭素数が1
    ないし5であるアルキルアミノ基、各々のアルキル基部
    分の炭素数が1ないし5であるジアルキルアミノ基、炭
    素数が1ないし5のハロゲンで置換されてもよいアルキ
    ルスルホニルアミノ基、各々のアルキル基部分の炭素数
    が1ないし5であるN−アルキル−N−アルキルスルホ
    ニルアミノ基(アルキルスルホニル基部分はハロゲンで
    置換されてもよい)、炭素数が1ないし5のハロゲンで
    置換されてもよいアルカノイルアミノ基、アルキル基部
    分およびアルカノイル基部分の炭素数がそれぞれ1ない
    し5であるN−アルキル−N−アルカノイルアミノ基
    (アルカノイル基部分はハロゲンで置換されてもよい)
    であり;Ar1 およびAr2 はそれぞれ独立にチエニ
    ル、フェニル、フルオロフェニル、クロロフェニルまた
    はブロモフェニルであり; Aは下記の一般式で表される置換基: 【化2】 であり; R1 は水素、炭素数が1ないし5のアルキル基、ベンジ
    ル基または−(CH2 )p−Yであり; R2 は水素、炭素数が1ないし5の置換されてもよいア
    ルキル基(水酸基、アミノ基、メチルチオ基、メルカプ
    ト基のいずれかで置換されてもよい)、ベンジル基、4
    −ヒドロキシベンジル基、3−インドリルメチル基また
    は−(CH2 )p−Yであり; Yは−CN、−CH2 Zまたは−COZであり; Zは水酸基、アミノ基、炭素数が1ないし5のアルコキ
    シ基、炭素数が1ないし5のアルキルアミノ基、各々の
    アルキル基部分の炭素数が1ないし5であるジアルキル
    アミノ基であり;m、nおよびpはそれぞれ個々に0な
    いし3の整数であり;R1 およびR2 は結合して環を形
    成してもよく;X1 およびX2 はベンゼン環上の置換可
    能などの位置に結合してもよく、置換基A−CO−はキ
    ヌクリジン環上の置換可能などの位置に結合してもよ
    い〕および、その薬剤学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】 X1 が2−アルコキシ基(炭素数が1な
    いし5)である請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 X1 が2−メトキシ基である請求項2に
    記載の化合物。
  4. 【請求項4】 Ar1 およびAr2 はそれぞれフェニル
    である請求項3に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 X2 がエチル、n−プロピル、イソプロ
    ピル、t−ブチル、イソプロペニル、メチルチオ、メチ
    ルスルフィニル、メチルスルホニル、トリフルオロメト
    キシ、ジメチルアミノ、N−メチル−N−メチルスルホ
    ニルアミノ、N−メチル−N−アセチルアミノのいずれ
    かである請求項4に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 Yが−COZまたは−CH2 Zである請
    求項5に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 Yが−CONH2 または−COOHであ
    る請求項6に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 R1 が水素である請求項7に記載の化合
    物。
  9. 【請求項9】 m=0およびn=0または1である請求
    項8に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 R1 が水素、メチル基、ベンジル基ま
    たはイソブチル基である請求項9に記載の化合物。
  11. 【請求項11】 Aがプロリンまたはカルバモイル基で
    保護されたプロリンである請求項6に記載の化合物。
  12. 【請求項12】 R1 が−(CH2 )p−Yである請求
    項5に記載の化合物。
  13. 【請求項13】 立体化学が(3R* ,4S,5S,6
    S)である請求項4に記載の化合物。
  14. 【請求項14】 立体化学が(2S* ,4S,5S,6
    S)である請求項4に記載の化合物。
  15. 【請求項15】 (3R,4S,5S,6S)−N−カ
    ルバモイルメチル−5−(5−イソプロピル−2−メト
    キシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−ア
    ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミ
    ドである請求項1に記載の化合物。
  16. 【請求項16】 (3R,4S,5S,6S)−N−カ
    ルボキシメチル−5−(5−イソプロピル−2−メトキ
    シベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザ
    ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド
    である請求項1に記載の化合物。
  17. 【請求項17】 (3R,4S,5S,6S)−3−
    (2−カルバモイルピロリジン−1−イル)カルボニル
    −5−(5−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミ
    ノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.
    2.2〕オクタンである請求項1に記載の化合物。
  18. 【請求項18】 (3R,4S,5S,6S)−N−
    (1−カルバモイルエチル)−5−(5−イソプロピル
    −2−メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチ
    ル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カ
    ルボキサミドである請求項1に記載の化合物。
  19. 【請求項19】 (3R,4S,5S,6S)−N−
    (1−カルバモイル−3−メチルブチル)−5−(5−
    イソプロピル−2−メトキシベンジルアミノ)−6−ジ
    フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
    タン−3−カルボキサミドである請求項1に記載の化合
    物。
  20. 【請求項20】 (3R,4S,5S,6S)−N−
    (2−カルバモイルエチル)−5−(5−イソプロピル
    −2−メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチ
    ル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カ
    ルボキサミドである請求項1に記載の化合物。
  21. 【請求項21】 (3R,4S,5S,6S)−N−
    (1−カルバモイル−2−フェニルエチル)−5−(5
    −イソプロピル−2−メトキシベンジルアミノ)−6−
    ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
    クタン−3−カルボキサミドである請求項1に記載の化
    合物。
  22. 【請求項22】 (3R,4S,5S,6S)−N,N
    −ビス(シアノメチル)−5−(5−イソプロピル−2
    −メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−
    1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボ
    キサミドである請求項1に記載の化合物。
  23. 【請求項23】 以下に示す化合物から選択されるいず
    れかの請求項1に記載の化合物: (3R,4S,5S,6S)−N−カルバモイルメチル
    −5−(5−t−ブチル−2−メトキシベンジルアミ
    ノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.
    2.2〕オクタン−3−カルボキサミド; (3R,4S,5S,6S)−N−カルバモイルメチル
    −5−(5−エチル−2−メトキシベンジルアミノ)−
    6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
    2〕オクタン−3−カルボキサミド; (3R,4S,5S,6S)−N−カルバモイルメチル
    −5−(2−メトキシ−5−メチルスルフォニルベンジ
    ルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
    〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド; (3R,4S,5S,6S)−N−カルバモイルメチル
    −5−(2−メトキシ−5−メチルスルフィニルベンジ
    ルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
    〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド; (3R,4S,5S,6S)−N−カルバモイルメチル
    −5−(2−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミ
    ノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.
    2.2〕オクタン−3−カルボキサミド; (3R,4S,5S,6S)−N−カルバモイルメチル
    −5−(2−メトキシ−5−トリフルオロメトキシベン
    ジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシク
    ロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド。
  24. 【請求項24】 下記の化学式で表される化合物: 【化3】 〔式中の記号A、Ar1 及びAr2 は請求項1に記載の
    ものと同じである。〕
  25. 【請求項25】 (3R* ,4S* )−N−カルバモイ
    ルメチル−6−ジフェニルメチル−5−オキソ−1−ア
    ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミ
  26. 【請求項26】 下記の化学式で表される化合物: 【化4】 〔式中の記号A、Ar1 及びAr2 は請求項1に記載の
    ものと同じである。〕
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