JP2656700B2 - 置換キヌクリジン誘導体 - Google Patents

置換キヌクリジン誘導体

Info

Publication number
JP2656700B2
JP2656700B2 JP4290569A JP29056992A JP2656700B2 JP 2656700 B2 JP2656700 B2 JP 2656700B2 JP 4290569 A JP4290569 A JP 4290569A JP 29056992 A JP29056992 A JP 29056992A JP 2656700 B2 JP2656700 B2 JP 2656700B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
alkyl
substituted
halogen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4290569A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06135964A (ja
Inventor
邦夫 佐竹
俊英 小倉
宏明 若林
文隆 伊藤
正己 中根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FUAIZAA SEIYAKU KK
Original Assignee
FUAIZAA SEIYAKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP4290569A priority Critical patent/JP2656700B2/ja
Application filed by FUAIZAA SEIYAKU KK filed Critical FUAIZAA SEIYAKU KK
Priority to DK93922406T priority patent/DK0665843T3/da
Priority to PCT/US1993/009169 priority patent/WO1994010170A1/en
Priority to CA002146007A priority patent/CA2146007C/en
Priority to AT93922406T priority patent/ATE247113T1/de
Priority to PT93922406T priority patent/PT665843E/pt
Priority to US08/428,240 priority patent/US5837711A/en
Priority to AU51412/93A priority patent/AU5141293A/en
Priority to EP93922406A priority patent/EP0665843B1/en
Priority to DE69333143T priority patent/DE69333143T2/de
Priority to ES93922406T priority patent/ES2202313T3/es
Priority to IL107346A priority patent/IL107346A0/xx
Priority to HU9303051A priority patent/HUT65831A/hu
Priority to FI934752A priority patent/FI114637B/fi
Priority to MX9306704A priority patent/MX9306704A/es
Publication of JPH06135964A publication Critical patent/JPH06135964A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2656700B2 publication Critical patent/JP2656700B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D453/00Heterocyclic compounds containing quinuclidine or iso-quinuclidine ring systems, e.g. quinine alkaloids
    • C07D453/02Heterocyclic compounds containing quinuclidine or iso-quinuclidine ring systems, e.g. quinine alkaloids containing not further condensed quinuclidine ring systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P11/00Drugs for disorders of the respiratory system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/04Centrally acting analgesics, e.g. opioids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/06Antimigraine agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、医化学および化学療法の
分野の人々に興味を持たれる新規かつ有用な置換キヌク
リジン誘導体に関するものである。より詳細には、本発
明はP物質に対する拮抗作用の点で特に有用な置換3−
アミノキヌクリジンおよびその薬剤学的に許容される塩
さらにそれらからなる薬剤組成物に関するものである。
そのため、これらの化合物は胃腸障害、中枢神経系障
害、炎症性疾患、喘息、疼痛および偏頭痛の治療に用い
ることができる。本発明はまた、その範囲内での新規な
治療方法も含むものである。
【0002】
【従来の技術】ワラワ(E.J.Warawa)は、米
国特許第3560510号において、ある種の3−アミ
ノ−2−ベンズヒドリルキヌクリジンは、その中間体で
ある無置換3−ベンジルアミノ体と共に利尿剤として有
効であることを開示している。また、ワラワら(E.
J.Warawa et al)は、ジャーナル・オブ
・メディシナル・ケミストリー(Journal of
Medicinal Chemistry)第18
巻、587頁、1975年において、この研究を同系列
の他のもの、すなわち、3−アミノ部分がエチルアミ
ノ、β−フェニルエチルアミノ、β−イソプロピルアミ
ノ、2−フルフリルアミノのいずれかに拡大している。
しかしながら、いかなる場合にもフェニル基自体は置換
されてないものである。
【0003】しかし、上記文献ではこれらの化合物のい
ずれかでもP物質拮抗体として有効であることを教示ま
たは示唆しているものはない。
【0004】P物質は、タキキニンに属するペプチドで
あって、天然に存在するウンデカペプチドである。タキ
キニンの名称がついたのは、平滑筋組織に対する刺激作
用が速効性であるためである。より具体的に述べると、
P物質は哺乳動物において生成される薬理学的に活性な
ニューロペプチドであり(消化管から最初に単離され
た)、ベバーら(D.F.Veber et al)の
米国特許第4680283号に示されているように、特
徴的なアミノ酸配列を有する。多くの疾病に関する病理
において、P物質その他のタキキニンが広範囲に関わっ
ていることは、十分判明している。例えば、最近では、
サンドバーグら(B.E.B.Sandberg et
al)が、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミス
トリー(Journal of Medicinal
Chemistry)第25巻、1009頁、1982
年において、P物質が疼痛または偏頭痛の伝達に関係す
ることを、また、レゴリ(D.Regoli)は、トレ
ンズ・イン・クラスター・ヘッドエイク(Trends
in Cluster Headache)、85−
95頁、1987年発行(エルセヴィール)において、
不安症や精神***症のような中枢神経系障害、喘息等の
呼吸器疾患およびリウマチ性関節炎等の炎症性疾患、潰
瘍性大腸炎およびクローン病のような胃腸障害および胃
腸管の疾病などにも関係することを報告している。
【0005】ここ数年来、上記のような障害や疾病をよ
り有効に治療することを目的に、P物質を初めとするタ
キキニンペプチドに対する拮抗体となるペプチド様物質
を開発する努力がなされてきた。このような物質はペプ
チド様の性質があるために代謝されやすく、実際的な治
療薬として疾病の治療に用いるには安定性を欠くという
問題がある。これに対して非ペプチド性拮抗体である本
発明の置換キヌクリジンにはこのような問題がなく、上
で述べた従来のものに比べて代謝的にはるかに安定して
いる。
【0006】一方、本発明の目的化合物と類似の化学構
造および同様の薬理活性を有する化合物は、PCT出願
(米国)90/05729号、日本特許出願平3−32
5237号および日本特許出願平4−065337号に
開示されている。特に、PCT出願(米国)90/05
729号においては、一連のシス−3−〔(環状基)メ
チルアミノ〕−2−〔(α−置換)アリールメチル〕キ
ヌクリジンが開示されており、その2位に置換される置
換基としてベンズヒドリル基、置換ベンズヒドリル基
(その置換基としてはアルキル基、アルコキシ基および
ハロゲン等)およびビス−(2−チエニル)メチル基等
がある。また、日本特許出願平3−325237号に
は、主として一連の3−〔2−メトキシ−5−(置換)
ベンジルアミノ〕−2−ベンズヒドリルキヌクリジン化
合物(4−アルケニル誘導体、6−フェネチル誘導体、
5−および6−ジアルキルアミノカルボニル誘導体、5
−ジアルキルアミノアルキル誘導体、6−ヒドロキシア
ルキル誘導体、5−アルキルアミノカルボニル誘導体、
5−アミノカルボニル誘導体、5−カルボキシル誘導
体、5−および6−アルコキシカルボニル誘導体、5−
(N−アルコキシ−N−アルキル)アミノカルボニル誘
導体および5−モルホリノカルボニル誘導体等を含む)
が開示されている。日本特許出願平3−325237号
に開示されている化合物は、それらのベンジルアミノ基
部分の5位にも、さまざまな種類の置換基を有してい
る。例えば、アルコキシ基(メトキシ基等)、アルキル
基(イソプロピル基等)、アルキルチオ基(メチルチオ
基)等、ハロ置換アルコキシ基(トリフルオロメトキシ
基)、ハロゲン、アルキルスルフィニル基(メチルスル
フィニル基等)およびジアルキルアミノ基(ジメチルア
ミノ基等)等が挙げられる。
【0007】さらに、PCT出願(米国)90/057
29号および日本特許出願平3−325237号は、そ
れらに開示されている化合物群がP物質拮抗剤としての
活性、抗炎症活性および抗精神病活性を持つことを示し
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、P物質の拮
抗剤として有用な化合物を提供することを目的とするも
ので、本発明者らはかかる目的を達成するために広範囲
にわたって調査、研究を行なった結果、以下に詳細に開
示するような一連の化合物の合成に成功した。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の式Iで
示されるような、新規な置換キヌクリジン誘導体と、そ
の薬剤学的に許容される塩を提供するものである。
【0010】
【化2】
【0011】〔式中、Ar1 およびAr2 はそれぞれ独
立にチエニル基、フェニル基、フルオロフェニル基、ク
ロロフェニル基またはブロモフェニル基であり; Xは−CONR3 4 、−CO2 3 、−CH2
3 、−CH2 NR3 4 または−CONR3 OR4
あり; R1 、R3 およびR4 はそれぞれ独立に水素または炭素
数が1ないし4のアルキル基であり; R2 は炭素数が1ないし4のアルキル基であり; Yは炭素数が1ないし4のアルキルスルホニル基、アル
キル基部分およびアルカノイル基部分の炭素数がそれぞ
れ1ないし4であるN−アルキル−N−アルカノイルア
ミノ基(アルカノイル基部分はハロゲンで置換されてい
てもよい)、アルキル基部分およびアルキルスルホニル
基部分の炭素数がそれぞれ1ないし4であるN−アルキ
ル−N−アルキルスルホニルアミノ基(アルキルルスル
ホニル基部分はハロゲンで置換されていてもよい)、炭
素数が2ないし4のアルケニル基、炭素数が2ないし4
のアルキニル基、炭素数が1ないし4のアルキルアミノ
基、ハロゲンで置換されていてもよい炭素数が1ないし
4のアルカノイルアミノ基またはハロゲンで置換されて
いてもよい炭素数が1ないし4のアルキルスルホニルア
ミノ基であり; 置換基Xはキヌクリジン環の置換可能などの位置に結合
してもよく; 置換基Yはベンゼン環の置換可能などの位置に結合して
もよい。〕なお上記一般式中において、「ハロゲン」と
は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素由来のラジカルを
意味するものである。
【0012】「アルキル」とは、一価の直鎖状炭化水
素、または分枝鎖状炭化水素のラジカルを意味するもの
で、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、t−ブチル等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
【0013】「アルケニル」は二重結合を持つ一価の直
鎖状炭化水素及び分枝鎖状炭化水素の基を表す用語とし
て用いられており、エテニル、1−及び2−プロペニ
ル、2−メチル−1−プロペニル、1−及び2−ブテニ
ル等を包含するが、これらに限定されるものではない。
【0014】「アルキニル」は三重結合を持つ一価の直
鎖状炭化水素及び分枝鎖状炭化水素の基を表す用語とし
て用いられており、エチニル、プロピニル、ブチニル等
を包含するが、これらに限定されるものではない。
【0015】「ハロゲン置換アルキル」とは、一つまた
は複数のハロゲンによって置換された上記アルキルラジ
カルを意味するもので、例えばクロロメチル、ブロモエ
チル、トリフルオロメチル等が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。
【0016】「アルキルスルホニル」とは、−SO2
5 (R5 はアルキル基を表す)を意味するもので、メチ
ルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホ
ニル、イソプロピルスルホニル、n−ブチルスルホニ
ル、イソブチルスルホニル、t−ブチルスルホニル等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0017】「アルキルアミノ」は−NHR6 (R6
アルキル基)を表す用語として用いられており、メチル
アミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロ
ピルアミノ、n−ブチルアミノ、t−ブチルアミノ等を
包含するが、これらに限定されるものではない。
【0018】「アルカノイルアミノ」は−NHCOR7
(R7 はアルキル基またはハロゲン置換アルキル基)を
表す用語として用いられており、ホルミルアミノ、アセ
チルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、イ
ソブチリルアミノ、トリフルオロアセチルアミノ等を包
含するが、これらに限定されるものではない。
【0019】「アルキルスルホニルアミノ」とは、−N
HSO2 8 (R8 はアルキル基またはハロゲン置換ア
ルキル基を表す)を意味するもので、メチルスルホニル
アミノ、エチルスルホニルアミノ、トリフルオロメチル
スルホニルアミノ等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0020】「N−アルキル−N−アルキルスルホニル
アミノ」とは、−N(R9 )SO210(R9 はアルキ
ル基、R10はアルキル基またはハロゲン置換アルキル基
を表す)を意味するもので、N−メチル−N−メチルス
ルホニルアミノ、N−エチル−N−メチルスルホニルア
ミノ、N−n−プロピル−N−メチルスルホニルアミ
ノ,N−イソプロピル−N−メチルスルホニルアミノ,
N−メチル−N−トリフルオロメチルスルホニルアミ
ノ、N−エチル−N−トリフルオロメチルスルホニルア
ミノ、N−n−プロピル−N−トリフルオロメチルスル
ホニルアミノ、N−イソプロピル−N−トリフルオロメ
チルスルホニルアミノ等が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
【0021】「N−アルキル−N−アルカノイルアミ
ノ」とは、−N(R11)COR12(R11はアルキル基、
12はアルキル基またはハロゲン置換アルキル基を表
す)を意味するもので、N−アセチル−N−メチルアミ
ノ、N−アセチル−N−エチルアミノ、N−アセチル−
N−n−プロピルアミノ、N−アセチル−N−イソプロ
ピルアミノ、N−トリフルオロアセチル−N−メチルア
ミノ、N−トリフルオロアセチル−N−エチルアミノ、
N−トリフルオロアセチル−N−n−プロピルアミノ、
N−トリフルオロアセチル−N−イソプロピルアミノ等
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0022】本発明の好ましい化合物としては、(3
R,4S,5S,6S)−5−(5−イソプロペニル−
2−メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル
−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カル
ボキサミドおよびその3−カルボン酸誘導体;(3R,
4S,5S,6S)−6−ジフェニルメチル−5−(2
−メトキシ−5−メチルスルホニルベンジルアミノ)−
1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボ
キサミドおよびその3−カルボン酸誘導体;(3R,4
S,5S,6S)−5−〔5−(N−アセチル−N−メ
チルアミノ)−2−メトキシベンジルアミノ〕−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボキサミドおよびその3−カルボン酸誘
導体;(3R,4S,5S,6S)−6−ジフェニルメ
チル−5−〔2−メトキシ−5−(N−メチル−N−メ
チルスルホニルアミノ)ベンジルアミノ〕−1−アザビ
シクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミドお
よびその3−カルボン酸誘導体;上記一般式の化合物
は、酸塩を形成することができる。薬剤学的に許容され
る酸塩とは、非毒性の塩を形成することのできる酸の塩
である。
【0023】本発明は、ヒトを含めた哺乳動物の炎症性
疾患(関節炎、乾癬、喘息および炎症性大腸炎)、不安
症、抑鬱症、精神病、疼痛、逆流性胃食道炎、各種アレ
ルギー症状(湿疹および鼻炎)、慢性気道閉鎖症、各種
過敏症(たとえばツタウルシ過敏症)、各種血管痙攣症
状〔アンギナ、偏頭痛およびレイノード(Reynau
d)病〕、繊維病および膠原病(たとえば強皮症および
好酸性肝蛭病)、各種反射交感神経異栄養症(たとえば
頸腕症候群)、各種耽溺(依存)症(たとえばアルコー
ル中毒)、ストレス性染色体異常、末梢神経疾患、神経
痛、各種神経病理学的異常(アルツハイマー病、エイズ
性痴呆、糖尿病性神経痛および多発性硬化症)、免疫増
強および免疫抑制に関する諸症状(たとえば全身性紅斑
性狼瘡)、リウマチ病(たとえば繊維組織炎)の治療お
よび予防に用いられる薬剤組成物を包含するものであっ
て、上記一般式の化合物またはその薬剤学的に許容され
る塩と、薬剤学的に許容される担体または希釈剤とから
なるものである。
【0024】本発明はまた、哺乳動物のP物質拮抗剤と
して用いられる薬剤組成物を包含するものであって、上
記一般式の化合物またはその薬剤学的に許容される塩
と、薬剤学的に許容される担体または希釈剤とからなる
ものである。
【0025】本発明は、ヒトを含めた哺乳動物の炎症性
疾患(関節炎、乾癬、喘息および炎症性大腸炎)、不安
症、抑鬱症、精神病、疼痛、逆流性胃食道炎、各種アレ
ルギー症状(湿疹および鼻炎)、慢性気道閉鎖症、各種
過敏症(たとえばツタウルシ過敏症)、各種血管痙攣症
状〔アンギナ、偏頭痛およびレイノード(Reynau
d)病〕、繊維病および膠原病(たとえば強皮症および
好酸性肝蛭病)、各種反射交感神経異栄養症(たとえば
頸腕症候群)、各種耽溺(依存)症(たとえばアルコー
ル中毒)、ストレス性染色体異常、末梢神経疾患、神経
痛、各種神経病理学的異常(アルツハイマー病、エイズ
性痴呆、糖尿病性神経痛および多発性硬化症)、免疫増
強および免疫抑制に関する諸症状(たとえば全身性紅斑
性狼瘡)、リウマチ病(たとえば繊維組織炎)の治療お
よび予防のために、上記一般式の化合物またはその薬剤
学的に許容される塩の治療有効量をヒトを含めた哺乳動
物に投与することからなる治療方法に関するものであ
る。
【0026】本発明の新規な化合物は、下記の方法によ
って製造することができる。
【0027】
【一般的な合成方法】請求項1の化合物は、当業者によ
く知られた種々の方法で製造できる。例えば、キヌクリ
ジンを出発原料とした合成経路および合成法は、日本特
許出願平3−325237号に開示されている。すなわ
ち、下記の式に示す経路が本発明の目的物質を製造する
ために利用できる。
【0028】式:
【0029】
【化3】
【0030】(ここで全ての記号は請求項1で定義した
通りである。)。
【0031】第一段階〔化合物(i)から化合物(ii
i)〕:この段階は2−ジアリールメチルキヌクリジン
−3−オン(i)の3位に置換ベンジルアミン(2−ア
ルコキシベンジルアミン等)を導入した後、得られた3
−ベンジルアミノキヌクリジン(ii)を水素化分解等
により脱ベンジル化することによって必要とされる中間
体である2−ジアリールメチルキヌクリジン−3−アミ
ン(iii)を得るものである。
【0032】これらのキヌクリジン−3−オン誘導体
(i)は、日本特許出願平3−325237号に記載さ
れている方法(先ずアリーリデンを形成し、さらに1,
4−付加反応を行う)で合成できる。
【0033】化合物(i)は、置換ベンジルアミンとの
還元的アミノ化反応を含む方法(詳細は日本特許出願平
3−325237号参照)に従って化合物(ii)に変
換される。
【0034】化合物(ii)から化合物(iii)への
変換は、触媒を利用した水素添加〔例えばパールマン触
媒(Pearlman’s catalyst )等〕あるいは種々の水素
化試薬(アルミニウム試薬、ボラン類、水素化ホウ素類
またはトリアルキルシラン類)を用いて還元することに
よって可能である。この還元反応は、適当な有機溶媒中
で水素雰囲気下、室温で、数時間から数日の反応時間で
行われることが多い。
【0035】第二段階[化合物(iii)から化合物
(iv)]:この段階は3−アミノ−2−ジアリールメ
チルキヌクリジン(iii)と置換ベンズアルデヒドと
を縮合した後、還元することによって目的化合物(i
v)を得るものである。
【0036】この第二段階では、還元的アミノ化反応
〔例えばメタノール溶媒中でシアノ水素化ホウ素ナトリ
ウムの存在する反応条件:Journal of the American Ch
emicalSociety, 93, 2897 (1971) 〕を利用する直接的
なアリールメチル化も可能である。その際には、NaB
4 、NaBH(OAc)3 またはトリアルキルシラン
類のような他の還元剤も利用可能である。
【0037】さらに、化合物(i)から目的化合物(i
v)を得る別の方法として、化合物(i)と相当する置
換ベンジルアミンとの還元的アミノ化反応も利用できる
(日本特許出願平3−325237号を参照)。
【0038】置換ベンズアルデヒドを得る為には、次に
挙げる文献に掲載された当業者によく知られた標準的な
方法(置換アルコキシベンゼンのホルミル化)により製
造できる。:(A) ダフ反応 (Duff’s reaction)(テト
ラメチレンテトラミン/トリフルオロ酢酸),Syntheti
c Communication, 15, 61 (1985), (B) TiCl4 /ジクロ
ロメチルエ−テル,Journal of Organic Chemistry, 5
1, 4073 (1986) ,(C)二段階の反応(塩酸/HCHOの後2
−ニトロプロパン/NaOMe ),JP-58-501127,(D) Journ
al of the American Chemical Society, 2466, (195
5)。
【0039】また、アルケニル基またはアルキニル基で
置換されたアルコキシベンズアルデヒドは、ハロゲン置
換アルコキシベンゼンを原料とし、次に挙げる文献に掲
載されたパラジウム触媒を使ったカップリング反応で合
成できる。:(E) AngewandteChemie. International Ed
ition in English, 25, 508 (1986) by J. K. Stille e
t al, (F) Journal of Organic Chemistry, 53, 1170
(1988) by J. K. Stille et al, (G) Tetrahedron Lett
ers, 4467 (1975) by K. Sonogashira et al,(H) Synth
esis, 627 (1980) by N. Hagihara et al.. 例えば、
相当するアルケニルすず化合物またはアルキン化合物を
非反応性溶媒中で、適当なパラジウム触媒の存在下、5
−ハロゲン−o−アニスアルデヒドと反応させる。この
反応において、好適なパラジウム触媒はPd(PPh3 4
たはPdCl2 (PPh3 2 であり、好適な温度範囲は室温か
ら還流温度の範囲であり、反応時間は1時間から48時
間が好ましい。好適な溶媒は5−アルケニル−2−アル
コキシベンズアルデヒドを得るためには、DMF、TH
F、トルエン等が用いられ、5−アルキニル−2−アル
コキシアルデヒドを得るためには、ジエチルアミン、ピ
ペリジン、トリエチルアミン等が用いられる。
【0040】また、上記一般式中のYがアルキルスルホ
ニル基である場合、出発物質として5−ハロゲン−o−
アニスアルデヒドを用いて、ハロゲンをアルキルチオ基
を経由して最後にアルキルスルホニル基に変換すること
によって目的とする中間体である5−アルキルスルホニ
ル−o−アニスアルデヒドが得られる。この反応経路に
おいては、適宜アルデヒド基を環状アセタール化して保
護する必要がある。前記アルキルチオ中間体は、アンド
ウら(M.Ando et al)の方法(日本化学会誌、第51
巻、第2435頁、1978年)に記載の方法でも合成
可能である。
【0041】
【0042】さらに、Yがアルキルアミノ基である場合
は、出発物質である3−(1,3−ジオキソラン−2−
イル)−4−メトキシアニリンと相当するアルデヒドと
を、適当な還元剤(例えば、NaCNBH3 等)の存在
下で還元的アルキル化することによって目的とする中間
体である5−アルキルアミノ−o−アニスアルデヒドが
得られる〔ボルチら(R.F.Borch et a
l)による米国化学会誌、第93巻、第2897頁、1
971年を参照せよ〕。
【0043】さらに、YがN−アルキル−N−アルキル
スルホニルアミノ基、N−アルキル−N−アルカノイル
アミノ基、アルカノイルアミノ基またはアルキルスルホ
ニルアミノ基である場合は、出発物質として5−ニトロ
サリチルアルデヒドを用いることができる。その場合、
先ず5−ニトロサリチルアルデヒドの水酸基を適当なア
ルキル化剤(例えばヨウ化メチル等)を用いてアルキル
化し、続いてアルデヒド基を酸触媒(例えばカンファー
スルホン酸(CSA)、p−トルエンスルホン酸等)を
用いて環状アセタール化して保護した後、二酸化白金等
の触媒を用いてニトロ基を還元してアミノ基に変換す
る。得られた中間体である5−アミノ誘導体のアミノ基
に、それぞれの相当する置換基を導入することによって
目的とする置換アルデヒドを得ることができる。その際
に用いられるアルキル化、アルカノイル化、アルキルス
ルホニル化の方法は、当業者に良く知られた標準的な方
法である。詳しくは、後述の実施例に述べられている。
【0044】以上、置換基Yが2−アルキコシベンズア
ルデヒドの5位に置換し、R2 がメチル基である合成例
を中心に記載したが、置換基Yが他の位置に置換したも
のやR2 がメチル以外のアルキル基(例えばエチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、
t−ブチル等)のものにも同様の方法が適用できること
は言うまでもない。
【0045】日本特許出願平3−325237号に記載
されているように、化合物(iv)中の置換基は、種々
の他の置換基に変換可能である。例えば、置換基Xとし
てカルボキシル基、メトキシカルボニル基、ヒドロキシ
メチル基、アルキルアミノメチル基またはジアルキルア
ミノメチル基等を持つ化合物は全てその相当するカルボ
キサミドから当業者に周知の官能基変換法により合成可
能である。
【0046】さらに、他のカルボキサミド誘導体であ
る、置換基XとしてN−モルホリンカルボニル基、N−
チアモルホリンカルボニル基、N−メチル−N−メトキ
シアミノカルボニル基またはN−エチルカルボキサミド
基等を持つ化合物は、日本特許出願平3−325237
号に記載されている方法を用いて、その相当するカルボ
ン酸またはカルボキサミドから合成可能である。
【0047】さらに、R1 がアルキル基である本発明の
置換キヌクリジン化合物を得るためには、前記の方法で
得られたR1 が水素である置換キヌクリジン化合物をボ
ルチら(R.F.Borch et al)の方法(米
国化学会誌、第93巻、第2897頁、1971年)に
従って還元的アルキル化することによって合成すること
ができる。例えば、酢酸/メタノール中で適当な還元剤
(例えば、NaCNBH3 等)の存在下、相当する炭素
数を持つアルデヒドと反応させることによって合成可能
である。
【0048】また、目的化合物(iv)の単一の鏡像異
性体は (+)-(3R,4R)-または (−)-(3S,4S)-N,N-ジエチ
ル−5−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボキサミドから合成できる(日本特許出
願平3−325237号を参照)。
【0049】以上、前記の方法により合成された本発明
の目的化合物である置換ベンジルアミノキヌクリジン
は、再結晶、カラムクロマトグラフィ−等の常法によっ
て単離精製される。
【0050】本発明のキヌクリジン化合物は、すべて少
なくとも4個の不斉中心を持っているため、種々の立体
異性体または配位のものが存在し得る。したがって、本
発明の化合物は、(+)および(−)の別々の光学活性
体として、およびラセミ体または(±)混合物として存
在し得る。本発明は、これらすべての型をその範囲に包
含するものである。たとえば、ジアステレオマーは、当
業者によく知られた方法、たとえばカラムクロマトグラ
フィーまたは分別結晶法等によって分離することがで
き、また、光学活性体は、最終目的化合物または中間体
において、通常の有機化学的手法を用いて光学分割を行
うことにより合成できる。
【0051】本発明のキヌクリジン化合物の大部分は塩
基性の化合物であるから、有機または無機の種々の酸と
種々の塩を形成することができる。
【0052】このような塩は、動物に投与するためには
薬剤学的に許容されるものでなければならないが、実際
には、単離した時に薬剤学的に許容されない塩であって
も、アルカリ性試薬で処理して遊離の塩基に戻した後、
この遊離塩基を薬剤学的に許容される酸付加塩にするこ
ともできる。本発明の塩基性キヌクリジンの酸付加塩
は、実質的に当量の好適な無機酸または有機酸と、水溶
性溶媒中またはメタノール、エタノール等の適当な有機
溶媒中で処理することによって容易に製造することがで
きる。溶媒を注意深く蒸発させると所望の固体塩が容易
に得られる。
【0053】上記のような本発明の塩基性キヌクリジン
の薬剤学的に許容される酸付加塩の製造に使用する酸と
しては、非毒性の酸付加塩である塩酸塩、臭化水素酸
塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩もしくは重硫酸
塩、燐酸塩もしくは酸性燐酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエ
ン酸塩もしくは酸性クエン酸塩、酒石酸もしくは重酒石
酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、グルコ
ン酸塩、サッカラート、安息香酸塩、メタンスルホン酸
塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−
トルエンスルホン酸塩、パモ酸塩(1,1’−メチレン
−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸塩))等の
ような薬剤学的に許容される陰イオンを含む塩を形成す
る酸が挙げられる。
【0054】酸性の性質も有する本発明のキヌクリジン
は、種々の薬剤学的に許容される陽イオンと塩基塩を形
成することもできる。このような塩の中には、アルカリ
金属塩やアルカリ土類金属塩が含まれるが、特にナトリ
ウム塩およびカリウム塩を挙げることができる。これら
の塩は、いずれも従来技術で製造できるものである。本
発明の薬剤学的に許容される塩基塩の製造に使用する塩
基は、上述の酸性キヌクリジン誘導体と共に非毒性の塩
基塩を形成するものである。このような非毒性塩基塩に
は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム
のような薬剤学的に許容される陽イオンから製造される
ものが包含される。これらの塩は上記酸性キヌクリジン
を所望の薬剤学的に許容される陽イオン水溶液で処理し
た後、得られた溶液を蒸発乾固させることによって製造
できる。また、別の方法として、酸性キヌクリジンの低
級アルカノール溶液と所望のアルカリ金属アルコキシド
を混合し、得られた溶液を上の場合と同じように蒸発乾
固させる方法で製造してもよい。いずれの場合でも化学
量論的な量の試薬を用いて、反応を完全に行わせると共
に、最終製品の収率を最大にできるようにするのが望ま
しい。
【0055】
【発明の効果】本発明の活性キヌクリジンは、優れたP
物質受容体結合作用を示すため、前記P物質の作用が過
剰にあることを特徴とする前記の様々な病状の治療に有
効である。このような病状の中には潰瘍および大腸炎の
ような胃腸障害およびその他の胃腸病、不安症、精神病
等の中枢神経系障害、リュウマチ性関節炎、炎症性腸炎
のような炎症性疾患の他、偏頭痛も含めて上記のような
病状に伴う疼痛が含まれる。したがって、本発明の化合
物はヒトを含めた哺乳動物の上記のような病状の抑制お
よび/または治療を行う目的で、P物質拮抗剤として使
用できるものである。
【0056】本発明の化合物を抗炎症剤として試験する
と、ラットの足におけるマスタードオイル誘導血漿漏出
試験〔レンベックら(F.Lembeck et a
l)のブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコ
ロジー(British Journal of Ph
armacology)第105巻、第527頁、19
92年における報告を参照〕およびモルモットの輸尿管
におけるカプセイシン誘導血漿漏出試験〔ナガヒサら
(A.Nagahisa et al)のヨーロピアン
・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(Europe
an Journal of Pharmacolog
y)第217巻、第191頁、1992年における報告
を参照〕において優れた作用を示す。
【0057】放射性に標識した上記式の化合物は、薬物
代謝速度の研究において、また、ヒトおよび動物の体内
における薬物のバインディング・アッセイにおいて、研
究用および診断用の手段として有用である。研究の分野
では、特に放射性リガンドのバインディング・アッセ
イ、オートラジオグラフィーおよびインビボでのバイン
ディングの研究に用いられ、また、診断の分野では、特
に人間の脳の中のP物質受容体の研究、たとえば病気の
状態での上昇/下降調整、および炎症に関係している組
織、たとえば免疫型の細胞や炎症性大腸炎等に直接関係
している細胞におけるバインディングの研究に用いられ
る。特に、本発明のキヌクリジン化合物の放射性標識形
としては、置換キヌクリジンのトリチウムおよび14C−
異性体が用いられる。
【0058】以上に述べた活性キヌクリジン化合物は、
経口、非経口、局所のいずれの経路で投与してもよい。
一般にこれらの化合物の最も望ましい投与量は、一日当
たり約0.3mgから約300mgの間であるが、患者の体
重および症状や個々の投与経路によって当然変動する。
しかし体重1kgにつき1日に約0.06mgから約6mgの
投与量が最も望ましいと言える。しかしながら治療する
動物の種類およびその動物の前記薬物に対する感受性の
差異、さらに薬剤の処方の仕方、投与期間および投与間
隔によっても投与量に変動が生じてくる。場合によって
は前記範囲の下限より低い投与量が適当なこともある
し、前記範囲より投与量を多くしてもそれを1日に何回
にも分けて少量ずつ投与すれば有害な副作用を生じない
場合もある。
【0059】本発明の化合物は、前記3つの投与経路の
いずれをとっても単独または薬剤学的に許容される担体
または希釈剤と共に投与することができ、またその投与
は1回または数回に分けて行うことができる。より具体
的に述べると、本発明の新規な治療剤は、様々な種類の
投与形態で投与することができ、たとえば各種の薬剤学
的に許容される不活性担体と併用して錠剤、カプセル、
薬用ドロップ、トローチ、硬質キャンディ、粉末剤、噴
霧剤、クリーム、膏薬、座薬、ゼリー、ジェル、ペース
ト、ローション、軟膏、水性懸濁液、注射液、エリキシ
ル、シロップ等の形態とすることができる。これらの担
体には、固体希釈剤または賦形剤、無菌水性媒体、各種
の非毒性有機溶媒等が含まれる。また経口投与用の薬剤
の場合適宜に甘味付けおよび/または香味付けを行って
も良い。一般に本発明の治療上有効な化合物は、上記の
ような形態で約5.0重量%から70重量%の濃度範囲
で投与される。
【0060】経口投与の場合、微晶質セルロース、クエ
ン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、燐酸ジカリウム、グ
リシンのような種々の賦形剤を、澱粉、好適にはとうも
ろこし、じゃがいもまたはタピオカの澱粉、およびアル
ギン酸やある種のケイ酸複塩のような種々の崩壊剤、お
よびポリビニルピロリドン、蔗糖、ゼラチン、アラビア
ゴムのような顆粒形成結合剤と共に使用することができ
る。また、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナ
トリウム、タルク等の滑沢剤も錠剤形成に非常に有効で
あることが多い。同種の固体組成物をゼラチンカプセル
に充填して使用することもできる。これに関連して好適
な物質としてラクトースまたは乳糖の他、高分子量のポ
リエチレングリコールを挙げることができる。経口投与
用として水性懸濁液および/またはエリキシルにしたい
場合、活性成分を各種の甘味料または香味料、着色料ま
たは染料と併用する他、必要であれば乳化剤および/ま
たは懸濁化剤も併用し、水、エタノール、プロピレング
リコール、グリセリン等、およびそれらを組み合わせた
希釈剤と共に使用することができる。
【0061】非経口投与の場合、本発明の化合物をゴマ
油または落花生油のいずれかに溶解するか、あるいはプ
ロピレングリコール水溶液に溶解した溶液を使用するこ
とができる。水溶液は必要に応じて適宜に緩衝し(好適
にはpH8以上)、液体希釈剤をまず等張にする必要が
ある。このような水溶液は静脈内注射に適し、油性溶液
は関節内注射、筋肉注射および皮下注射に適する。これ
らすべての溶液を無菌状態で製造するには、当業者に周
知の標準的な製薬技術で容易に達成することができる。
さらに、本発明の化合物を皮膚の炎症の治療に使用する
場合、局所的に投与することも可能である。この場合は
標準的な医薬慣行によりクリーム、ゼリー、ペースト、
軟膏の形で局所投与するのが望ましい。
【0062】P物質拮抗剤としての本発明の化合物の作
用を測定するためには、牛尾組織またはIM−9細胞の
P物質受容部位においてP物質の結合を阻止する能力
を、放射性リガンドを用いて測定する。上述のキヌクリ
ジン化合物のP物質拮抗作用は、カシエリら(M.A.
Cascieri et al)のジャ−ナル・オブ・
バイオロジカル・ケミストリー(Journal of
BiologicalChemistry)第258
巻、第5158頁、1983年に記載されている標準検
定法を用いて評価する。この方法は本質的に、前記の単
離した牛尾組織またはIM−9細胞のP物質受容部位に
おける放射性に標識したP物質リガンドの量を50%低
減するのに必要な個々の化合物の濃度を測定することに
よって、被験化合物毎に特徴的なIC50値を求めるもの
である。この試験で、いくつかの好ましい化合物は、P
物質の受容部位結合阻害に関して0.1〜1.9nM
(ナノモル)の範囲の低IC50値を示した。
【0063】本発明の化合物の抗炎症作用については上
述のラットの足におけるマスタードオイル誘導血漿漏出
試験で証明されている。この試験は、マスタードオイル
の足甲塗布に応答して雌のSD系ラット(体重100〜
150g)の後足に生じる血漿の漏出を抑制する割合に
より抗炎症作用を測定するものである。本発明の化合物
は、0.1%のメチルセルロースを含む水溶液に溶解
し、マスタードオイルを塗布する1時間前に経口投与す
る。エバンスブルー注射液(50mg/kgを0.02
%の牛血清アルブミンを含む生理食塩水に溶解したも
の)を静注後、流動パラフィンにより5%濃度に希釈し
たマスタードオイルをラットの後足に塗布する。20分
後、足を切断し凍結する。該足を粉砕後エバンスブルー
を抽出し比色定量する。
【0064】また、もう一つの試験方法であるモルモッ
トの輸尿管におけるカプセイシン誘導血漿漏出試験で
も、その抗炎症作用が証明されている。この試験は、カ
プセイシンの腹腔内注射に応答して雄のハートレー系モ
ルモット(体重450〜500g)の輸尿管に生じる血
漿の漏出を抑制する割合により抗炎症作用を測定するも
のである。本発明の化合物は、0.1%のメチルセルロ
ースを含む水溶液に溶解し、カプセイシンを注射する1
時間前に経口投与する。エバンスブルー注射液(30m
g/kg)をカプセイシンを注射する5分前に静脈注射
する。カプセイシンを注射から10分後、モルモットを
屠殺して左右の輸尿管を取り出す。得られた組織中のエ
バンスブルーを抽出し比色定量する。
【0065】上記2つの試験において、本発明の化合物
で処置した群と非処置群との応答の相違が、統計学的に
有意のものであれば、活性化合物と判断される。
【0066】各種精神障害の治療に用いる神経弛緩剤と
しての本発明の化合物の抗精神病作用の測定は、主とし
てそれらの化合物がラットのP物質誘導亢進症を抑制す
る能力を調べる方法で行う。この調査は、まずラットに
対照化合物または適当な本発明の被験化合物を投与した
後、P物質をカニューレにより脳内注射し、個々のラッ
トの前記刺激に対する運動応答を測定する方法で行う。
【0067】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて説明するが、
本発明はこれらの実施例において細部にわたって特定さ
れた事項に限定されるものではない。実施例で用いられ
るプロトン核磁気共鳴スペクトル(NMR)は、特に指
示がないかぎり重クロロホルム(CDCl3 )の溶液中、2
70MHzで測定されたものである。また、ピーク位置
はテトラメチルシランからダウンフィールドへ100万
分の1単位(ppm )で表現する。ピーク形状は次のよう
に表す。s:シングレット、d:ダブレット、t:トリ
プレット、m:マルチプレット、br:ブロード。
【0068】実施例1:(3R,4S,5S,6S)−
6−ジフェニルメチル−5−(2−メトキシ−5−メチ
ルスルホニルベンジルアミノ)−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド 二塩酸
合成経路:
【0069】
【化4】
【0070】5−メチルスルホニル−o−アニスアルデヒドの合成 5−ブロモ−o−アニスアルデヒド(49.7g, 231mmo
l)、エチレングリコール(17.2g, 277mmol)およびp
−トルエンスルホン酸(4.3g, 23mmol)の乾燥トルエン
溶液(400ml )を脱水条件下で21時間還流加熱した。
さらにエチレングリコール(4.3g, 70mmol)を追加して
6時間還流加熱した。得られた反応混合液を飽和重曹
水、水および食塩水で洗浄後、MgSO4 で乾燥し、さ
らに減圧濃縮することによって2−(5−ブロモ−2−
メトキシフェニル)−1,3−ジオキソランの粗生成物
(75.7g )を暗赤色化合物として得た。得られた残渣に
重曹を少量加えた後、蒸留することにより2−(5−ブ
ロモ−2−メトキシフェニル)−1,3−ジオキソラン
(52.8g ,収率88.3%)を無色油状物として得た。
【0071】1H−NMR(CDCl3 )δ: 7.64 (d,
J=2.6Hz, 1H), 7.42 (dd, J=2.6, 8.8Hz, 1H), 6.78
(d, J=8.8Hz, 1H), 6.10 (s, 1H), 4.16-4.00 (m, 4H),
3.85(s, 3H). 2−(5−ブロモ−2−メトキシフェニル)−1,3−
ジオキソラン(51.13g,197.3mmol )のTHF溶液(30
0ml )に窒素雰囲気下、−78℃で1.6M−n−ブチ
ルリチウム(185ml, 296mmol)を滴下した後、低温を保
ちながら2.5時間攪拌した。その混合溶液に二硫化ジ
メチル(23.1ml, 256.5mmol )を滴下した後、低温を保
ちながら1時間攪拌した。水を加えて反応を止めた後、
溶媒を除去し、さらに残渣を塩化メチレンで抽出した。
集めた有機層を食塩水で洗浄後、MgSO4 で乾燥し、
減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラ
フィーで精製することによって2−(5−メチルチオ−
2−メトキシフェニル)−1,3−ジオキソラン(34.4
5g,収率77.2%)を黄色油状物として得た。
【0072】1H−NMR(CDCl3 )δ:7.53 (d,
J=2.6Hz, 1H), 7.30 (dd, J=8.4, 2.6Hz, 1H), 6.85
(d, J=8.4Hz, 1H), 6.12 (s, 1H), 4.17-4.00 (m, 4H),
3.85 (s, 3H), 2.45 (s, 3H)。
【0073】2−(5−メチルチオ−2−メトキシフェ
ニル)−1,3−ジオキソラン(34.45g, 152.24mmol)
の1N−塩酸(35ml)/アセトン(700ml )混合溶液を
室温で3時間攪拌した。溶媒を除去後、残渣に水を加
え、さらに塩化メチレンで抽出した。集めた有機層を飽
和重曹水および食塩水で洗浄後、MgSO4 で乾燥し、
減圧濃縮し、さらに蒸留することによって5−メチルチ
オ−o−アニスアルデヒド(24.1g ,収率86.7%)を黄
色油状物として得た。
【0074】1H−NMR(CDCl3 )δ:10.4 (s,
1H), 7.72 (d, J=2.6Hz, 1H), 7.48(dd, J=8.8, 2.6Hz,
1H), 6.94 (d, J=8.8Hz, 1H), 3.91 (s, 3H), 2.46
(s, 3H) 。
【0075】5−メチルチオ−o−アニスアルデヒド
(3g, 16.5mmol)の水(15ml)/アセトン(30ml)混合
溶液に4−メチルモルホリン−N−オキシド(5.8g, 4
9.5mmol)と0.18M−四酸化オスミウム溶液(0.95m
l, 0.17mmol)を室温で加えて6時間攪拌した。その反
応混合溶液に亜硫酸水素ナトリウム水溶液(10ml)を加
えて反応を止めた後、塩化メチレンで抽出した。集めた
有機層を1N−硫酸水素ナトリウム水溶液および食塩水
で洗浄後、MgSO4 で乾燥し、濾過し、減圧濃縮し
た。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精
製することによって5−メチルスルホニル−o−アニス
アルデヒド(440mg )を無色固体として得た。
【0076】1H−NMR(CDCl3 )δ:10.46 (s,
1H), 8.38 (d, J=2.6Hz, 1H), 8.13(dd, J=8.8, 2.6H
z, 1H), 7.18 (d, J=8.8Hz, 1H), 4.06 (s, 3H), 3.07
(s, 3H)。
【0077】(3R,4S,5S,6S)−6−ジフェ
ニルメチル−5−(2−メトキシ−5−メチルスルホニ
ルベンジルアミノ)−1−アザビシクロ〔2.2.2〕
オクタン−3−カルボキサミド 二塩酸塩の合成 (3R,4S,5S,6S)−5−アミノ−6−ジフェ
ニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン
−3−カルボキサミド(500mg, 1.50mmol )、5−メチ
ルスルホニル−o−アニスアルデヒド(364mg, 1.7mmo
l)およびNaBH(OAc)3 (636mg, 3.0mmol)の
塩化メチレン溶液(10ml)を室温で3時間攪拌した。そ
の反応溶液を塩化メチレンで抽出後、重曹水および食塩
水で洗浄し、MgSO4 で乾燥し、減圧濃縮した。残渣
をシリカゲルクロマトグラフィーで精製した。得られた
生成物を塩酸/メタノール(15ml)に溶解し、30分攪
拌した。反応中に生じた白色沈殿を濾過して集めること
によって標題化合物(589mg,収率58.2%)を白色結晶
として得た。
【0078】その結果、得られた化合物の化学構造式お
よび物理化学的特性は、以下の通りである。
【0079】構造式:
【0080】
【化5】
【0081】融点:205 - 208 ℃(分解) IR(KBr)ν:3045, 3020, 1685, 1605, 1495, 14
55, 1320, 1260, 1130,1020, 980, 765, 715 cm-1 1 H−NMR(CDCl3 、遊離型) δ:7.81 (dd, J=8.8, 2.6Hz, 1H), 7.54 (d, J=2.6Hz,
1H), 7.31-7.07 (m, 10H), 6.82 (d, J=8.8Hz, 1H),
5.73 (br.s, 1H), 5.40 (br.s, 1H), 4.46 (d, J=12.1H
z, 1H), 3.77 (d, J=13.6, 1H), 3.65-3.61 (m, 1H),
3.57 (s, 3H), 3.27(d, J=13.6Hz, 1H), 3.20-3.08 (m,
2H), 3.03 (s, 3H), 2.92-2.66 (m, 3H),2.44-2.37
(m, 2H), 1.76-1.72 (m, 2H)。
【0082】実施例2:(3R,4S,5S,6S)−
6−ジフェニルメチル−5−(2−メトキシ−5−メチ
ルスルホニルベンジルアミノ)−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボン酸 二塩酸塩 (3R,4S,5S,6S)−6−ジフェニルメチル−
5−(2−メトキシ−5−メチルスルホニルベンジルア
ミノ)−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3
−カルボキサミド二塩酸塩(実施例1の化合物)(400m
g )の濃塩酸溶液(10ml)を90℃まで加熱し、15時
間攪拌した。室温まで冷却後、その反応混合液を減圧濃
縮し、得られた残渣を酢酸エチル/メタノールから再結
晶することによって標題化合物(268.2g, 収率55.6% )
を白色結晶として得た。その結果、得られた化合物の化
学構造式および物理化学的特性は、以下の通りである。
【0083】構造式:
【0084】
【化6】
【0085】融点:208 - 211 ℃(分解) IR(KBr)ν:3040, 1725, 1605, 1455, 1400, 13
60, 1295, 1130, 1020,965, 760, 710, 620cm-1 1 H−NMR(CDCl3 、遊離型)δ:7.77 (dd, J=
8.6, 2.1Hz, 1H), 7.48(d, J=2.1Hz, 1H), 7.41-7.07
(m, 10H), 6.80 (d, J=8.6Hz, 1H), 4.49 (d, J=12.1H
z, 1H), 4.04 (br.t, 1H), 3.60 (s, 3H), 3.01 (s, 3
H), 2.56 (m, 2H),1.87 (m, 2H), 1.60 (m, 2H)。
【0086】実施例3:(3R,4S,5S,6S)−
6−ジフェニルメチル−5−〔2−メトキシ−5−(N
−メチル−N−メチルスルホニルアミノ)ベンジルアミ
ノ〕−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−
カルボキサミド 5−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノ)−o
−アニスアルデヒド の合成 5−ニトロサリチルアルデヒド(1.00g, 6mmol)のDM
F溶液(20ml)に、0℃でNaH(246mg, 6.6mmol)続
いてヨウ化メチル(2.56g, 18mmol )を加えた後、60
℃で8.5時間攪拌した。エーテルで抽出後、重曹水、
食塩水および5%塩酸/食塩水で洗浄した。さらに抽出
液をMgSO4 で乾燥後、減圧濃縮することによって2
−メトキシ−5−ニトロベンズアルデヒドの粗生成物
(0.95g ,収率87.8%)を黄色針状結晶として得た。
【0087】1H−NMR(CDCl3 )δ: 10.45
(s, 1H), 8.70 (d, J=2.9Hz, 1H), 8.45 (dd, J=8.8,
2.9Hz, 1H), 7.14 (d, J=8.8Hz, 1H), 4.08 (s, 3H) 。
【0088】2−メトキシ−5−ニトロベンズアルデヒ
ド(100g, 550mmol )、エチレングリコール(36.9ml,
660mmol )およびCSA(5.00g )のトルエン溶液(50
0ml)を脱水条件下で5時間還流加熱した。続いて溶媒
を除去後、トリエチルアミン(6ml )を加え、さらに最
初は酢酸エチルから、2回目はイソプロパノールから再
結晶することによって2−(2−メトキシ−5−ニトロ
フェニル)−1,3−ジオキソラン(99.7g ,収率80.5
%)を黄色固体として得た。
【0089】1H−NMR(CDCl3 )δ: 8.44 (d,
J=2.9Hz, 1H), 8.26 (dd, J=8.8, 2.9Hz, 1H), 6.98
(d, J=8.8Hz, 1H), 6.14 (s, 1H), 4.20-4.03 (m, 4H),
3.97(s, 3H) 。
【0090】2−(2−メトキシ−5−ニトロフェニ
ル)−1,3−ジオキソラン(1.00g,4.4mmol)のメタ
ノール(45ml)溶液に二酸化白金(20mg)を触媒として
加えてパールシェーカー(Parr Shaker, 2.2 kg/cm2
で1.5時間反応させた。濾過して触媒を除去した後、
減圧濃縮することによって2−(5−アミノ−2−メト
キシフェニル)−1,3−ジオキソランの粗生成物(89
4.6mg ,収率100%)を褐色油状物として得た。
【0091】1H−NMR(CDCl3 )δ: 6.92 (d,
J=2.9Hz, 1H), 6.75 (d, J=8.8Hz,1H), 6.66 (dd, J=
8.8, 2.9Hz, 1H), 6.09 (s, 1H), 4.16-3.99 (m, 4H),
3.79(s, 3H), 3.45 (s, 2H) 。
【0092】2−(5−アミノ−2−メトキシフェニ
ル)−1,3−ジオキソラン(867mg,4.4mmol)のピリ
ジン溶液(2ml )に窒素雰囲気下、0℃で、メタンスル
ホニルクロリド(375 μl, 4.84mmol )を加え20時間
攪拌した。得られた反応混合液に水、重曹水を加えた
後、エーテル/塩化メチレンで抽出した。抽出液を減圧
濃縮して2−(5−メチルスルホニルアミノ−2−メト
キシフェニル)−1,3−ジオキソランの粗生成物(1.
06g ,収率88.1%)を淡褐色固体として得た。
【0093】1H−NMR(CDCl3 )δ: 7.39 (d,
J=2.9Hz, 1H), 7.32 (dd, J=8.8, 2.9Hz, 1H), 6.89
(d, J=8.8Hz, 1H), 6.62 (s, 1H), 6.11 (s, 1H), 4.18
-4.00(m, 4H), 3.86 (s, 3H), 2.94 (s, 3H) 。
【0094】2−(5−メチルスルホニルアミノ−2−
メトキシフェニル)−1,3−ジオキソラン(8.63g, 3
1.6mmol )のDMF溶液(30ml)にNaH(1.51g, 37.
9mmol )およびヨウ化メチル(2.36ml, 37.9mmol)を加
えた後、60℃で1時間攪拌した。塩化アンモニウム水
溶液を加えた後、エーテル/塩化メチレンで抽出した。
抽出液をMgSO4 で乾燥した後、減圧濃縮することに
よって2−〔5−(N−メチル−N−メチルスルホニル
アミノ)−2−メトキシフェニル〕−1,3−ジオキソ
ランの粗生成物(10.29g)を褐色油状物として得た。
【0095】1H−NMR(CDCl3 )δ: 7.44 (d,
J=2.9Hz, 1H), 7.30 (dd, J=8.8, 2.9Hz, 1H), 6.84
(d, J=8.8Hz, 1H), 6.02 (s, 1H), 4.07-3.95 (m, 4H),
3.81(s, 3H), 3.22 (s, 3H), 2.76 (s, 3H) 。
【0096】2−〔5−(N−メチル−N−メチルスル
ホニルアミノ)−2−メトキシフェニル〕−1,3−ジ
オキソラン(4.0g, 13.9mmol)の1N−塩酸(4ml )/
アセトン(80ml)混合溶液を室温で2時間攪拌した。溶
媒を除去後、残渣に水を加え、さらに塩化メチレンで抽
出した。抽出液を食塩水で洗浄後、MgSO4 で乾燥
し、減圧濃縮することによって粗生成物(4.0g, 収率11
8%)を得た。得られた粗生成物を酢酸エチル/ヘキサン
から再結晶することによって5−(N−メチル−N−メ
チルスルホニルアミノ)−o−アニスアルデヒド(2.54
g, 収率81% )を褐色固体として得た。
【0097】1H−NMR(CDCl3 )δ: 10.44
(s, 1H), 7.75 (d, J=2.6Hz, 1H), 7.67 (dd, J=8.8,
2.6Hz, 1H), 7.03 (d, J=8.8Hz, 1H), 3.96 (s, 3H),
3.31 (s,3H), 2.84 (s, 3H).(3R,4S,5S,6S)−6−ジフェニルメチル−
5−〔2−メトキシ−5−(N−メチル−N−メチルス
ルホニルアミノ)ベンジルアミノ〕−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド の合成 標題化合物は(3R,4S,5S,6S)−5−アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド(実施例1の中間
体)と5−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミ
ノ)−o−アニスアルデヒドとから実施例1と同様の方
法により合成された。
【0098】その結果、得られた化合物の化学構造式お
よび物理化学的特性は、以下の通りである。
【0099】構造式:
【0100】
【化7】
【0101】融点:188.3 - 189.1 ℃ IR(KBr)ν:3435, 1685, 1678, 1502, 1458, 13
31, 1246, 1142, 1022,962 cm-1 1 H−NMR(CDCl3 、遊離型)δ:7.35-7.05 (m,
12H), 6.64 (d, J=8.8Hz, 1H), 6.34 (br.s, 1H), 5.2
6 (br.s, 1H), 4.50 (d, J=12.1Hz, 1H), 3.76(d, J=1
3.9Hz, 1H), 3.70-3.55 (m, 1H), 3.40 (s, 3H), 3.35-
3.00 (m, 3H), 3.26 (s, 3H), 2.95-2.80 (m, 2H), 2.8
9 (s, 3H), 2.80-2.60 (m, 1H), 2.50-2.20 (m, 2H),
1.80-1.50 (m, 2H) 。
【0102】実施例4:(3R,4S,5S,6S)−
5−〔5−(N−アセチル−N−メチルアミノ)−2−
メトキシベンジルアミノ〕−6−ジフェニルメチル−1
−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキ
サミド 二塩酸塩 5−(N−アセチル−N−メチルアミノ)−o−アニス
アルデヒド の合成 2−(5−アミノ−2−メトキシフェニル)−1,3−
ジオキソラン(実施例3の中間体、17.3g, 88.8mmol )
とトリエチルアミン(27ml, 195.4mmol )の塩化メチレ
ン溶液(30ml)に無水酢酸(9.3ml, 97.7mmol )を滴下
して20時間攪拌した。食塩水を加えた後、塩化メチレ
ンで抽出し、MgSO4 で乾燥し減圧濃縮することによ
って2−(5−アセチルアミノ−2−メトキシフェニ
ル)−1,3−ジオキソラン(21.3g ,収率 100%以
上)を褐色固体として得た。
【0103】1H−NMR(CDCl3 )δ:7.71 (s,
1H), 7.64 (dd, J=8.8, 2.9Hz, 1H),7.47 (d, J=2.9Hz,
1H), 6.84 (d, J=8.8Hz, 1H), 6.11 (s, 1H), 4.13-3.
98 (m, 4H), 3.81 (s, 3H), 2.12 (s, 3H)。
【0104】2−(5−アセチルアミノ−2−メトキシ
フェニル)−1,3−ジオキソラン(5.0g, 21.1mmol)
のDMF溶液(16ml)を室温でNaH(1.0g, 25.3mmo
l)のDMF懸濁液(5ml )に加えた後、10分間攪拌
した。その混合溶液にヨウ化メチル(3.6g, 25.3mmol)
を加えて室温で1時間攪拌した。その反応溶液に塩化ア
ンモニウム溶液を加えた後、塩化メチレンで抽出した。
得られた抽出液を水および食塩水で洗浄後、Na2 SO
4 で乾燥し、減圧濃縮することによって2−〔5−(N
−メチル−N−アセチルアミノ)−2−メトキシフェニ
ル)−1,3−ジオキソランの粗生成物(5.0g, 収率94
% )を橙色油状物として得た。
【0105】1H−NMR(CDCl3 )δ:7.38 (d,
J=2.6Hz, 1H), 7.15 (dd, J=8.8, 2.6Hz, 1H), 6.93
(d, J=8.8Hz, 1H), 6.12 (s, 1H), 4.15-4.00 (m, 4H),
3.90 (s, 3H), 3.23 (s, 3H), 1.93 (s, 3H)。
【0106】2−〔5−(N−メチル−N−アセチルア
ミノ)−2−メトキシフェニル)−1,3−ジオキソラ
ン(5.0g )の1N−塩酸(4ml )/アセトン(80ml)
混合溶液を室温で1.5時間攪拌した。溶媒を除去後、
残渣に水を加え、さらにクロロホルムで抽出した。抽出
液を食塩水で洗浄後、Na2 SO4 で乾燥し、減圧濃縮
することによって粗生成物(3.1g, 収率75% )を得た。
得られた粗生成物を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶す
ることによって標題化合物(2.18g ,収率53%)を褐色
固体として得た。
【0107】1H−NMR(CDCl3 )δ:10.46 (s,
1H), 7.66 (d, J=2.6Hz, 1H), 7.38(dd, J=8.8, 2.6H
z, 1H), 7.05 (d, J=8.8Hz, 1H), 3.98 (s, 3H), 3.23
(s, 3H), 1.86 (s, 3H)。
【0108】(3R,4S,5S,6S)−5−〔5−
(N−アセチル−N−メチルアミノ)−2−メトキシベ
ンジルアミノ〕−6−ジフェニルメチル−1−アザビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド 二
塩酸塩の合成 標題化合物は(3R,4S,5S,6S)−5−アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド(実施例1の中間
体)と5−(N−アセチル−N−メチルアミノ)−o−
アニスアルデヒドとから実施例1と同様の方法により合
成された。
【0109】その結果、得られた化合物の化学構造式お
よび物理化学的特性は、以下の通りである。
【0110】構造式:
【0111】
【化8】
【0112】融点:195.2 - 196.0 ℃ IR(KBr)ν:3410, 1685, 1679, 1632, 1505, 14
55, 1391, 1249, 1023cm-1 1 H−NMR(CDCl3 、遊離型)δ:7.35-7.05 (m,
10H), 6.96 (dd, J=8.8, 2.6Hz, 1H), 6.73 (d, J=8.8
Hz, 1H), 6.34 (d, J=2.6Hz, 1H), 5.54 (br.s,1H), 5.
47 (br.s, 1H), 4.46 (d, J=11.7Hz, 1H), 3.85-3.65
(m, 2H), 3.66 (s, 3H), 3.36 (d, J=11.4Hz, 1H), 3.3
0-3.00 (m, 4H), 3.20 (s, 3H), 2.80-2.65 (m, 1H),
2.60-2.40 (m, 2H), 1.90-1.60 (m, 2H), 1.81 (s, 3
H)。
【0113】実施例5:(3R,4S,5S,6S)−
6−ジフェニルメチル−5−(5−イソプロペニル−2
−メトキシベンジルアミノ)−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン−3−カルボキサミド 5−イソプロペニル−o−アニスアルデヒド の合成 5−イソプロペニル−o−アニスアルデヒドは、スティ
レ(J. K. Stille)の方法〔ジャーナル・オブ・オーガ
ニック・ケミストリー(Journal of Organic Chemistr
y)、第52巻、第422頁、1987年を参照〕に従
って合成された。
【0114】トリ−n−ブチル−イソプロペニルすず
(12.1 g, 36.6 mmol )のトルエン(10 ml )溶液を5
−ブロモ−o−アニスアルデヒド(6.00 g, 27.9 mmol
)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ム(1.21 g, 1.05mmol)および2,6−t−ブチル−4
−メチルフェノール(10 mg )の混合トルエン(50 ml
)溶液に室温で窒素雰囲気下添加し、7時間還流加熱
した。その反応混合溶液にエーテルとフッ化カリウム水
溶液(80 ml )を加えて、3時間攪拌した。不溶物をセ
ライトで濾去し、濾液をエーテルで抽出した。得られた
有機層を1N−NaHSO4 水溶液、重曹水および食塩
水で洗浄した。その抽出液をNa2 SO4 で乾燥した後
に、減圧濃縮した。得られた油状物をシリカゲルクロマ
トグラフィー(シリカ140g、5%酢酸エチル/ヘキ
サン)で精製することによって黄色油状物の化合物
(2.49g,収率51%)を得た。
【0115】1H−NMR(CDCl3 )δ:10.47 (s,
1H), 7.93 (d, J=2.6Hz, 1H), 7.69(dd, J=8.8, 2.6H
z, 1H), 6.96 (d, J=8.8Hz, 1H), 5.35 (br. s, 1H),
5.07 (m, 1H), 3.94 (s, 3H), 2.15 (m, 3H)。
【0116】前記トリ−n−ブチル−イソプロペニルす
ずはセイファース(D.Seyferth) の方法〔ジャーナル・
オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティー(Jo
urnal of the American Chemical Society)第79巻、
第515頁、1957年〕にしたがって合成された。
【0117】(3R,4S,5S,6S)−6−ジフェ
ニルメチル−5−(5−イソプロペニル−2−メトキシ
ベンジルアミノ)−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミドの合成 標題化合物は(3R,4S,5S,6S)−5−アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド(実施例1の中間
体)と5−イソプロペニル−o−アニスアルデヒドとか
ら実施例1と同様の方法により合成された。
【0118】その結果、得られた化合物の化学構造式お
よび物理化学的特性は、以下の通りである。
【0119】構造式:
【0120】
【化9】
【0121】融点:223 - 237 ℃(分解) IR(ヌジョール)ν:3300, 3200, 3150, 1685, 1655
cm-1 1 H−NMR(CDCl3 、遊離型)δ:7.35-7.10 (m,
11H), 6.94 (d, J=2。2Hz, 1H), 6.68 (d, J=8.6Hz, 1
H), 5.37 (br.s, 2H), 5.22 (br.s, 1H), 5.00(m, 1H),
4.47 (d, J=12.2Hz, 1H), 3.70-3.53 (m, 2H), 3.56
(s, 3H), 3.55 (d, J=12.0Hz, 1H), 3.35-2.95 (m, 3
H), 3.23 (d, J=12.0Hz, 1H), 2.66 (br.t,J=12.0Hz, 1
H), 2.52-2.40 (m, 2H), 2.10 (d, J=0.50Hz, 3H), 1.9
0-1.80 (m,1H), 1.60 (m, 1H)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/435 ACJ A61K 31/435 ACJ AED AED (56)参考文献 特開 平5−310735(JP,A) 特表 平3−503768(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の化学式で表される化合物: 【化1】 〔式中、Ar1 およびAr2 はそれぞれ独立にチエニル
    基、フェニル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル
    基またはブロモフェニル基であり; Xは−CONR3 4 、−CO2 3 、−CH2
    3 、−CH2 NR3 4 または−CONR3 OR4
    あり; R1 、R3 およびR4 はそれぞれ独立に水素または炭素
    数が1ないし4のアルキル基であり; R2 は炭素数が1ないし4のアルキル基であり; Yは炭素数が1ないし4のアルキルスルホニル基、アル
    キル基部分およびアルカノイル基部分の炭素数がそれぞ
    れ1ないし4であるN−アルキル−N−アルカノイルア
    ミノ基(アルカノイル基部分はハロゲンで置換されてい
    てもよい)、アルキル基部分およびアルキルスルホニル
    基部分の炭素数がそれぞれ1ないし4であるN−アルキ
    ル−N−アルキルスルホニルアミノ基(アルキルスルホ
    ニル基部分はハロゲンで置換されていてもよい)、炭素
    数が2ないし4のアルケニル基、炭素数が2ないし4の
    アルキニル基、炭素数が1ないし4のアルキルアミノ
    基、ハロゲンで置換されていてもよい炭素数が1ないし
    4のアルカノイルアミノ基またはハロゲンで置換されて
    いてもよい炭素数が1ないし4のアルキルスルホニルア
    ミノ基であり; 置換基Xはキヌクリジン環の置換可能などの位置に結合
    してもよく; 置換基Yはベンゼン環の置換可能などの位置に結合して
    もよい。〕および、その薬剤学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】 Ar1 およびAr2 がフェニルまたはフ
    ルオロフェニルである請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R2 がメチルであり、R1 が水素である
    請求項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 Xがカルボキシル基またはアミノカルボ
    ニル基である請求項3に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 Yがイソプロペニル、メチルスルホニ
    ル、N−アセチル−N−メチルアミノまたはN−メチル
    −N−メチルスルホニルアミノである請求項4に記載の
    化合物。
  6. 【請求項6】 (3R,4S,5S,6S)−5−(5
    −イソプロペニル−2−メトキシベンジルアミノ)−6
    −ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕
    オクタン−3−カルボキサミドである請求項1に記載の
    化合物。
  7. 【請求項7】 (3R,4S,5S,6S)−6−ジフ
    ェニルメチル−5−(2−メトキシ−5−メチルスルホ
    ニルベンジルアミノ)−1−アザビシクロ〔2.2.
    2〕オクタン−3−カルボキサミドである請求項1に記
    載の化合物。
  8. 【請求項8】 (3R,4S,5S,6S)−5−〔5
    −(N−アセチル−N−メチルアミノ)−2−メトキシ
    ベンジルアミノ〕−6−ジフェニルメチル−1−アザビ
    シクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミドで
    ある請求項1に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 (3R,4S,5S,6S)−6−ジフ
    ェニルメチル−5−〔2−メトキシ−5−(N−メチル
    −N−メチルスルホニルアミノ)ベンジルアミノ〕−1
    −アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキ
    サミドである請求項1に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 (3R,4S,5S,6S)−6−ジ
    フェニルメチル−5−(2−メトキシ−5−メチルスル
    ホニルベンジルアミノ)−1−アザビシクロ〔2.2.
    2〕オクタン−3−カルボン酸である請求項1に記載の
    化合物。
JP4290569A 1992-10-28 1992-10-28 置換キヌクリジン誘導体 Expired - Fee Related JP2656700B2 (ja)

Priority Applications (15)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4290569A JP2656700B2 (ja) 1992-10-28 1992-10-28 置換キヌクリジン誘導体
ES93922406T ES2202313T3 (es) 1992-10-28 1993-09-30 Quinuclidinas sustituidas como antagonistas de la sustancia p.
CA002146007A CA2146007C (en) 1992-10-28 1993-09-30 Substituted quinuclidines
AT93922406T ATE247113T1 (de) 1992-10-28 1993-09-30 Substituierte chinuclidine als substanz p antagonisten
PT93922406T PT665843E (pt) 1992-10-28 1993-09-30 Quinuclidinas substituidas como antagonistas da substancia p
US08/428,240 US5837711A (en) 1992-10-28 1993-09-30 Substituted quinuclidines as substance P antagonists
AU51412/93A AU5141293A (en) 1992-10-28 1993-09-30 Substituted quinuclidines as substance p antagonists
EP93922406A EP0665843B1 (en) 1992-10-28 1993-09-30 Substituted quinuclidines as substance p antagonists
DK93922406T DK0665843T3 (da) 1992-10-28 1993-09-30 Substituerede quinuclidiner som substans P-antagonister
PCT/US1993/009169 WO1994010170A1 (en) 1992-10-28 1993-09-30 Substituted quinuclidines as substance p antagonists
DE69333143T DE69333143T2 (de) 1992-10-28 1993-09-30 Substituierte chinuclidine als substanz p antagonisten
IL107346A IL107346A0 (en) 1992-10-28 1993-10-21 Substituted quinuclidines
HU9303051A HUT65831A (en) 1992-10-28 1993-10-27 Process for producing substituted 3-amino-quinuclidine derivatives and pharmaceutically acceptable salts
FI934752A FI114637B (fi) 1992-10-28 1993-10-27 Menetelmä terapeuttisesti käytettävien substituoitujen kinuklidiinien valmistamiseksi
MX9306704A MX9306704A (es) 1992-10-28 1993-10-27 Quinuclidinas substituidas.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4290569A JP2656700B2 (ja) 1992-10-28 1992-10-28 置換キヌクリジン誘導体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06135964A JPH06135964A (ja) 1994-05-17
JP2656700B2 true JP2656700B2 (ja) 1997-09-24

Family

ID=17757724

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4290569A Expired - Fee Related JP2656700B2 (ja) 1992-10-28 1992-10-28 置換キヌクリジン誘導体

Country Status (14)

Country Link
EP (1) EP0665843B1 (ja)
JP (1) JP2656700B2 (ja)
AT (1) ATE247113T1 (ja)
AU (1) AU5141293A (ja)
CA (1) CA2146007C (ja)
DE (1) DE69333143T2 (ja)
DK (1) DK0665843T3 (ja)
ES (1) ES2202313T3 (ja)
FI (1) FI114637B (ja)
HU (1) HUT65831A (ja)
IL (1) IL107346A0 (ja)
MX (1) MX9306704A (ja)
PT (1) PT665843E (ja)
WO (1) WO1994010170A1 (ja)

Families Citing this family (43)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL109646A0 (en) * 1993-05-19 1994-08-26 Pfizer Heteroatom substituted alkyl benzylamino-quinuclidines
WO1995002595A1 (en) * 1993-07-15 1995-01-26 Pfizer Inc. Benzyloxyquinuclidines as substance p antagonists
ATE265432T1 (de) * 1993-09-17 2004-05-15 Pfizer 3-amino-5-carboxy-substituierte piperidine und 3- amino-4-carboxy-substituierte pyrrolidine als tachykinin-antagonisten
US6083943A (en) * 1993-09-17 2000-07-04 Pfizer Inc Substituted azaheterocyclecarboxylic acid
CA2205016A1 (en) * 1994-11-10 1996-05-23 Hans-Jurgen Ernst Hess Nk-1 receptor antagonists for the treatment of eye disorders
MX9706944A (es) * 1996-09-12 1998-08-30 Pfizer Quinuclidinas sustituidas con tetrazolilo como antagonistas de la sustancia p.
US6861526B2 (en) 2002-10-16 2005-03-01 Pfizer Inc. Process for the preparation of (S,S)-cis-2-benzhydryl-3-benzylaminoquinuclidine
NZ552397A (en) 2004-07-15 2011-04-29 Amr Technology Inc Aryl-and heteroaryl-substituted tetrahydroisoquinolines and use thereof to block reuptake of norepinephrine, dopamine, and serotonin
WO2006123182A2 (en) 2005-05-17 2006-11-23 Merck Sharp & Dohme Limited Cyclohexyl sulphones for treatment of cancer
EP1904069B1 (en) 2005-07-15 2018-06-13 Albany Molecular Research, Inc. Aryl-and heteroaryl-substituted tetrahydrobenzazepines and use thereof to block reuptake of norepinephrine, dopamine, and serotonin
BRPI0616463A2 (pt) 2005-09-29 2011-06-21 Merck & Co Inc composto, composição farmacêutica, e, uso de um composto
GB0603041D0 (en) 2006-02-15 2006-03-29 Angeletti P Ist Richerche Bio Therapeutic compounds
WO2008039327A2 (en) 2006-09-22 2008-04-03 Merck & Co., Inc. Method of treatment using fatty acid synthesis inhibitors
US20110218176A1 (en) 2006-11-01 2011-09-08 Barbara Brooke Jennings-Spring Compounds, methods, and treatments for abnormal signaling pathways for prenatal and postnatal development
AU2008204380B2 (en) 2007-01-10 2013-08-15 Msd Italia S.R.L. Amide substituted indazoles as poly(ADP-ribose)polymerase (PARP) inhibitors
EP2145884B1 (en) 2007-04-02 2014-08-06 Msd K.K. Indoledione derivative
US8389553B2 (en) 2007-06-27 2013-03-05 Merck Sharp & Dohme Corp. 4-carboxybenzylamino derivatives as histone deacetylase inhibitors
JP2011515343A (ja) 2008-03-03 2011-05-19 タイガー ファーマテック チロシンキナーゼ阻害薬
US9156812B2 (en) 2008-06-04 2015-10-13 Bristol-Myers Squibb Company Crystalline form of 6-[(4S)-2-methyl-4-(2-naphthyl)-1,2,3,4-tetrahydroisoquinolin-7-yl]pyridazin-3-amine
EP2413932A4 (en) 2009-04-01 2012-09-19 Merck Sharp & Dohme INHIBITORS OF AKT ACTIVITY
KR20120023072A (ko) 2009-05-12 2012-03-12 브리스톨-마이어스 스큅 컴퍼니 (S)-7-(〔1,2,4〕트리아졸〔1,5-a〕피리딘-6-일)-4-(3,4-디클로로페닐)-1,2,3,4-테트라하이드로이소퀴놀린의 결정형 및 이의 용도
KR20120034644A (ko) 2009-05-12 2012-04-12 알바니 몰레큘라 리써치, 인크. 아릴, 헤테로아릴, 및 헤테로사이클 치환된 테트라하이드로이소퀴놀린 및 이의 용도
NZ596104A (en) 2009-05-12 2014-01-31 Albany Molecular Res Inc 7-([1,2,4,]triazolo[1,5,-a]pyridin-6-yl)-4-(3,4-dichlorophenyl)-1,2,3,4- tetrahydroisoquinoline and use thereof
BR112012008849A2 (pt) 2009-10-14 2015-09-22 Schering Corp composto, composição farmacêutica, e, uso de um composto
EP2584903B1 (en) 2010-06-24 2018-10-24 Merck Sharp & Dohme Corp. Novel heterocyclic compounds as erk inhibitors
JP6043285B2 (ja) 2010-08-02 2016-12-14 サーナ・セラピューティクス・インコーポレイテッドSirna Therapeutics,Inc. 低分子干渉核酸(siNA)を用いたカテニン(カドヘリン結合型タンパク質)β1(CTNNB1)遺伝子発現のRNA干渉媒介性阻害
HUE044815T2 (hu) 2010-08-17 2019-11-28 Sirna Therapeutics Inc Hepatitisz B vírus (HBV) génexpressziójának RNS-interferencia közvetített gátlása, rövid interferáló nukleinsav (SINS) alkalmazásával
EP2608669B1 (en) 2010-08-23 2016-06-22 Merck Sharp & Dohme Corp. NOVEL PYRAZOLO[1,5-a]PYRIMIDINE DERIVATIVES AS mTOR INHIBITORS
EP2613782B1 (en) 2010-09-01 2016-11-02 Merck Sharp & Dohme Corp. Indazole derivatives useful as erk inhibitors
WO2012036997A1 (en) 2010-09-16 2012-03-22 Schering Corporation Fused pyrazole derivatives as novel erk inhibitors
US9260471B2 (en) 2010-10-29 2016-02-16 Sirna Therapeutics, Inc. RNA interference mediated inhibition of gene expression using short interfering nucleic acids (siNA)
WO2012087772A1 (en) 2010-12-21 2012-06-28 Schering Corporation Indazole derivatives useful as erk inhibitors
US20140045847A1 (en) 2011-04-21 2014-02-13 Piramal Enterprises Limited Crystalline form of a salt of a morpholino sulfonyl indole derivative and a process for its preparation
WO2013063214A1 (en) 2011-10-27 2013-05-02 Merck Sharp & Dohme Corp. Novel compounds that are erk inhibitors
EP3919620A1 (en) 2012-05-02 2021-12-08 Sirna Therapeutics, Inc. Short interfering nucleic acid (sina) compositions
US9233979B2 (en) 2012-09-28 2016-01-12 Merck Sharp & Dohme Corp. Compounds that are ERK inhibitors
BR112015012295A8 (pt) 2012-11-28 2023-03-14 Merck Sharp & Dohme Uso de um inibidor de wee1, e, kit para identificar um paciente com câncer
BR112015013611A2 (pt) 2012-12-20 2017-11-14 Merck Sharp & Dohme composto, e, composição farmacêutica
EP2951180B1 (en) 2013-01-30 2018-05-02 Merck Sharp & Dohme Corp. 2,6,7,8 substituted purines as hdm2 inhibitors
EP3041938A1 (en) 2013-09-03 2016-07-13 Moderna Therapeutics, Inc. Circular polynucleotides
WO2019094311A1 (en) 2017-11-08 2019-05-16 Merck Sharp & Dohme Corp. Prmt5 inhibitors
EP3833667B1 (en) 2018-08-07 2024-03-13 Merck Sharp & Dohme LLC Prmt5 inhibitors
WO2020033282A1 (en) 2018-08-07 2020-02-13 Merck Sharp & Dohme Corp. Prmt5 inhibitors

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MX18467A (es) * 1988-11-23 1993-07-01 Pfizer Agentes terapeuticos de quinuclidinas
JP2719063B2 (ja) * 1991-05-22 1998-02-25 ファイザー製薬株式会社 置換3−アミノキヌクリジンp物質拮抗剤
UA26401C2 (uk) * 1991-05-22 1999-08-30 Пфайзер Інк. Заміщеhі 3-аміhохіhуклідиhи

Also Published As

Publication number Publication date
ES2202313T3 (es) 2004-04-01
FI934752A0 (fi) 1993-10-27
CA2146007A1 (en) 1994-05-11
HU9303051D0 (en) 1994-01-28
DE69333143T2 (de) 2004-02-26
HUT65831A (en) 1994-07-28
EP0665843A1 (en) 1995-08-09
FI114637B (fi) 2004-11-30
EP0665843B1 (en) 2003-08-13
MX9306704A (es) 1995-01-31
DE69333143D1 (de) 2003-09-18
DK0665843T3 (da) 2003-12-01
CA2146007C (en) 1999-02-23
ATE247113T1 (de) 2003-08-15
AU5141293A (en) 1994-05-24
FI934752A (fi) 1994-04-29
JPH06135964A (ja) 1994-05-17
PT665843E (pt) 2003-12-31
IL107346A0 (en) 1994-01-25
WO1994010170A1 (en) 1994-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2656700B2 (ja) 置換キヌクリジン誘導体
JP2656699B2 (ja) 置換ベンジルアミノキヌクリジン
JP2656702B2 (ja) ペプチド性キヌクリジン
JP2514137B2 (ja) キヌクリジン誘導体
JP2832754B2 (ja) サブスタンスpアンタゴニストとしてのスピロアザ環式誘導体
JP2645225B2 (ja) キヌクリジン誘導体
US5354758A (en) Benzomorphans useful as NMDA receptor antagonists
JP2614408B2 (ja) サブスタンスp受容体アンタゴニストとしての非環式エチレンジアミン誘導体
DE69735891T2 (de) Pyridon-kondensierte azabicyclische- oder cytisinderivate, ihre herstellung und verwendung in der suchttherapie
JPH11502861A (ja) サブスタンスpアンタゴニストとしての置換ベンゾラクタム化合物
JPH0647589B2 (ja) キヌクリジン誘導体及びその組成物
PL170513B1 (en) Method of obtaining novel derivatives of 3-amino quinuclidine
JPH10510554A (ja) 置換されたベンジルアミノピペリジン化合物
JPH11322751A (ja) 7―ヘテロ―ビシクロ[2.2.1]―ヘプタン類
KR20070003940A (ko) 신규한 사차화 퀴뉴클리딘 에스테르
US20070293527A9 (en) Polycyclic compounds as potent alpha2-adrenoceptor antagonists
US5721267A (en) Chemotherapeutic pyrrolocarbazole derivatives
EA002621B1 (ru) Соединения пиперидиниламинометил трифторметил циклических эфиров в качестве антагонистов вещества р
CN114456163B (zh) 四氢吡啶并嘧啶二酮类衍生物、其制备方法及其在医药上的应用
CN103508931B (zh) 六氢并环戊二烯衍生物、其制备方法及其在医药上的应用
US5011847A (en) 2,5-diaryl tetrahydrofurans and analogs thereof as PAF antagonists
BG64418B1 (bg) Заместени 1,2,3,4,5,6-хексахидро-2,6-метано-3-бензазоцин- 10-оли, метод за тяхното получаване и приложението им като лекарствени средства
JPH085889B2 (ja) 経***性非耽溺性鎮痛剤
JPH0322390B2 (ja)
US5837711A (en) Substituted quinuclidines as substance P antagonists

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees