JP2653729B2 - シート状加工品の印刷及び切断品質を検査する方法及び装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えばパッケージなど
に変形されるべきウエブまたはシート状の加工品を処理
する機械のライン内で印刷及び切断の品質を検査するた
めの方法及び装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば段ボール板紙や平板紙から形成さ
れるパッケージ即ち包装材料の製造においては、少なく
とも３つの段階、即ち印刷、切断、及び折畳と糊付けの
連続する相を経る。このため最終製品の品質は各個別の
処理段階で得られた品質により決定される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は本質的に印刷
及び切断品質の検査の方法に関する。これまで、印刷技
術は単に例えばフレキソグラフィック印刷機械による印
刷の後、印刷品質に要求される基準に関する必要な教育
を受け、印刷品質を判断することのできる、十分な知
識、経験及びノウハウを有するた要員が、様々な機械ユ
ニットにより得られた多色印刷を一瞥して、検査される
べき印刷が許容可能かどうかを決定するために、視認検
査を行うのみであった。その印刷が許容可能な場合、該
印刷機械は次の切断段階に送られるべき製品に関する製
造を継続する。印刷が許容可能でない場合、印刷機械の
操作者はこれについて情報を受け、印刷の欠陥を排除す
るために要求される修正を印刷機械に加えるように制御
する。注意すべきことは、印刷はエンドレスウエブ、即
ち連続して移動するシートに対して達成されることであ
る。

【０００４】切断作業の品質も印刷検査と同一の視認検
査により行われるため、操作者あるいは資格を有する要
員により、ブランクの縁の間の間隔、及び印刷されるモ
チーフの始まりが所定の割合の範囲内に維持される場合
は、切断機械は例えば折りたたみ及び糊付け段階に製品
が進行することが許容される。そうでない場合、操作者
は印刷されるモチーフに関してブランクの位置を修正す
るための必要な手段をとる。

【０００５】しかしながら、以下のような欠点が上述の
考察から考えられる。チェックは永遠でないこと、チェ
ックが経験を積んだ要員によってのみ可能であること、
チェックは、印刷及び切断品質に関する客観的な基準が
欠落しているため、かなりの判断の誤りの危険があり、
この危険は観察者の疲労によりかなる増加すること、前
記観察者は、印刷あるいは切断品質の基準に適合するシ
ートの数を走らせる間に、記録することによる統計的品
質データを容易に集める手段を有しない、これは例え
ば、パッケージ製造機械のライン内で達成される印刷及
び切断に関して後述される、品質チェックの４つの主た
るタイプを単純かつ同時に中心決めすることによる。最
後に、このような監視作業は単調、面倒かつ疲労が多
い。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の目的は、上述の
欠点を排除することにある。この目的は、請求項に記載
の方法及び装置により達成される。

【０００７】

【実施例】図１には、印刷されたシートを送り込む送り
込みステーション１、切断ステーション２、屑抜き取り
ステーション３、及びブランク供給ステーション４を備
えた機械が示されている。作動時には、シートＦの前縁
はシートパイル５から掴まれ、一対のチェーン７により
動かされているグリッパーバー６へと挿入される。次に
シートＦは様々な処理ステーション、２、３、４を通っ
て運ばれ、切断ステーション２において切断され、屑条
片Ｄｆが屑抜き取りステーション３で除去され、グラン
クはブランク供給ステーション４に積層される。供給ス
テーション４を通った後、シートＦの前部屑条片Ｄｆだ
けがグリッパーバー６内に残される。このグリッパーバ
ー６はグリッパーバーチェーン７により上方の戻り経路
上にある領域に移動し、前部屑条片Ｄｆはエンドレスベ
ルト８により機械から除去される。これらの作業はすべ
てグリッパーバー６が一時的に停止した際に完全に達成
される。供給ステーション４の後であって、エンドレス
ベルト８にてグリッパーバーから前部屑条片Ｄｆの除去
作業を行うための停止点の前の位置における、グリッパ
ーバー６の停止点には、前部屑条片Ｄｆの裏側かつ上方
にカメラ１０が載置されており、このカメラ１０は好ま
しくはフラッシュ装置を含んでいる。このカメラ１０は
屑条片Ｄｆの画像に関するビデオ信号を発生するもので
ある。

【０００８】図２は、カメラ１０の視野範囲内にある前
部屑条片Ｄｆの一部分が示されている。カメラによって
見られるこの停止点において、前部屑条片Ｄｆはグリッ
パーバー６のグリッパー６ａにより所定位置に保持され
ている。これらのグリッパー６ａは屑条片Ｄｆの最も外
側の前部縁Ｂ１に係合し、この前部縁Ｂ１は、縁Ｂ２に
対向している。この縁Ｂ２は、屑条片Ｄｆと、屑部分即
ちストリップ部分が抜き取られている図示していないブ
ランクと、の間の分離ライン即ち切断ラインＳにより形
成されている部分である。換言すれば、このラインＳは
屑抜き取りステーション３にある切断プレスに取りつけ
られた切断定規の形状に対応している。図示の屑条片Ｄ
ｆにおいては、前記切断分離ラインＳは屑条片Ｄｆの全
長にわたり直線をなしているものではなく、切り込み部
Ｄを形成しているようなエッジ部分Ｓ１、Ｓ２を含んで
いる。切り込み部Ｄのすぐそばには、５つの連続する色
彩整合マークＲ１，Ｒ２，Ｒ３，Ｒ４，Ｒ５が前の印刷
工程において印刷されている。これらの各整合マークは
例えばフレキソ印刷機の５つの印刷ユニットにそれぞれ
対応している。こうしてこれらのマークＲ１〜Ｒ５のそ
れぞれは印刷される各色彩に対応している。当然のこと
ながら、印刷工程において印刷される色彩の数に応じて
これらの整合マークの数は５以上あるいは５以下となる
ことは予想できる。

【０００９】カメラ１０が十分な正確さ、信頼性、及び
迅速性を持って前記色彩整合マークＲ１〜Ｒ５を走査出
来るためには、以下の条件を完全に充足することが必要
である： 整合マークＲ１〜Ｒ５は屑条片Ｄｆの中心上において長
さ方向に互いに整合してこと； 正方形や矩形形状は整合マークＲ１〜Ｒ５として使用す
べきではないこと； それぞれの整合マークＲ１〜Ｒ５間には、最小でも約３
ｍｍの間隔ｅが必要であること； 各整合マークＲ１〜Ｒ５と屑条片Ｄｆの２つの長さ方向
の縁との間には最小でも約５ｍｍの間隔を有しているこ
と； 各整合マークＲ１〜Ｒ５は高さｈと約３〜６ｍｍの幅ｌ
とを有していなければならないこと； 切り込み部Ｄに関する５つの色彩整合マークＲ１〜Ｒ５
の配列が、全てのマーク並びに切り込み部と共にカメラ
１０の単一の視野によりカバーされる部所内に配置され
ていること。

【００１０】切り込み部Ｄの領域には、カメラ１０によ
り容易に走査可能なように切り込みエッジ部分に明晰な
コントラストを提供するための背景を想定することが有
効である。また、前記カメラ１０は屑条片Ｄｆの長さ方
向に移動可能なように取りつけられ、それにより色彩整
合マークＲ１〜Ｒ５及び切り込み部Ｄに対して正確に対
向出来るように配置しなければならない。このカメラ１
０は好ましくは約±２ｍｍの被写体深度及び走査される
べき加工物に対して約３５０ｍｍの距離を有している。

【００１１】カメラ１０は、屑条片Ｄｆが停止状態にあ
るとき５つの色彩整合マークＲ１〜Ｒ５並びに切り込み
部Ｄを同時に走査する目的を有する。屑条片Ｄｆが走査
される度に、切断機械と同調した同期制御の下に、写真
フラッシュ装置が照射を行う。このフラッシュ装置から
の照射光は、例えばグリッパーバーチェーン７の走行方
向における屑条片Ｄｆの振動のような走査の誤差や不正
確な走査を生じる環境を最小限に減少させている。フラ
ッシュ照射装置の光はもしカメラ１０が非常に限定され
た露出時間にセットされるなら連続照射と置換すること
もできる。

【００１２】図１に示されているように、カメラフラッ
シュとして指称されている走査ユニットは、データ処理
ユニットと協働して作動する。このデータ処理ユニット
は、ビデオ信号を受け取る画像処理システムと、モニタ
ーにより操作者と対話するためのオペレーターインター
フェイスと、例えば記憶キー、選択キー、停止キー、そ
の他の選択的な追加キー（示されていない）のようなト
ラックボール機能キーを備えた小さな制御パネルと、を
有している。ここに示されているように、該システムの
使用におけるオペレーターへの案内メッセージはモニタ
ーのスクリーン上に表示される。前記トラックボール
は、機械とオペレーターとの間の対話のためのマウス又
はジョイステックのようなその他の手段と置換可能であ
る。

【００１３】データ処理ユニットは、２４ボルトと０ボ
ルトとの二本の供給ライン、ストップリードとしてのリ
ードコントロールライン、及びいわゆるストップマシン
としての機械停止ラインでシート供給が停止されかつ／
またカッテングプレスが停止される該機械停止ラインを
介して機械制御コンソールへ接続されている。更にま
た、画像処理システムを中間システムへ接続するライン
も設けてあり、この中間システムは機械により問題点が
検出された場合、操作者による選択を容易にするような
中間システムの制御を行っている。これらの５本のライ
ンのうち、４本のラインは前記機械とチェックユニット
との間で操作されるマシンインターフェイスを通過して
いる。

【００１４】第１のいわゆる、カメラ＆フラッシュ走査
ユニット及び画像処理システムにより品質チェックをす
る教示段階即ち学習相においては、整合マークＲ１ｍ〜
Ｒ５ｍ並びに製造により必要とされるすべての品質基準
に適合する参照モデルと呼ばれる前方屑条片Ｄｆｍの切
り込みＤｍが走査され記憶され、又は記録される。

【００１５】印刷された整合マークＲ１ｍ〜Ｒ５ｍ及び
切り込み部Ｄｍを具備している前方屑条片Ｄｆｍは以下
のような方式で選択される。印刷機（ここには図示され
ておらないが、パッケージ製造機械のライン内にある切
断ユニットの上流に配置されている）で連続して印刷さ
れ、そこから出てくるプリントの中から熟練者が印刷品
質の特徴に特に適合する標準のシートＦを選択する。更
にその上、５つの色彩整合マークＲ１〜Ｒ５の全てが対
応する印刷機により要求された領域に実際に印刷されて
いるかも、同時にチェックされる。

【００１６】次に標準シートＦが連続するステーション
１〜４を通って移動する場所である図１に示す切断機械
へと運ばれる。一旦、第１の標準シートＦがカメラ１０
の下で停止するに至ると、前記カメラは、５つの整合マ
ークＲ１ｍ〜Ｒ５ｍ及び参照屑条片Ｄｆｍの切り込み部
Ｄｍからなる目標の面積が、カメラ１０の視野に位置決
めされるように、位置づけられる。

【００１７】教示段階即ち学習相及びそれに続く調整及
び制御作用をする段階の間の走査作動を容易に調節する
ために、遂行されるべき段階に対応するモニターへ種々
のスクリーン情報が示される。図７に示されるようなメ
インメニューが、図８、図９、図１０及び図１１に示さ
れる種々の機能を遂行するためサブメニューへ対するア
クセスを提供する。これらのサブメニューは、例えば、
スタート、セットアップ、スクリーンなどと書いてある
機能キーによりメインメニュースクリーンから選択的に
呼び出すことを可能である。。更にその上、カメラ１０
の視野内部にはこの内部に参照屑条片を位置付けるた
め、チェックユニットのスクリーン上に積極的画像とし
て視認可能である。前記システムが取りつけられると、
屑条片Ｄｆｍに対するカメラ１０の適当な焦点合わせが
行われ、それが同時に目標の配置に貢献する。

【００１８】メインメニュースクリーンが図７にタッチ
制御パネルとして示されており、このパネルは機能キー
であるスタート、セットアップ、及びスクリーンの表示
及び各キーの説明更にはトラックボールの表示を有して
いる。この教示段階即ち学習相はセットアップキーの起
動によって開始する。

【００１９】第１の、教示段階即ち学習相においては、
操作者その他の資格ある作業員は、切り込み部Ｄｍが実
際に整合マークＲ１ｍ〜Ｒ５ｍの１つに関して要求され
る条件に従い位置決めされているかどうかを判断するた
めに、図８に示すスクリーン“Ａ”を視認チェックする
ことが可能である。位置決めを失敗した場合は、カメラ
＆フラッシュ走査ユニットの側面方向の移動が行われ、
それにより印刷及び切り込み部マークをカメラの視野内
部に位置決めさせる。

【００２０】後でわかるように、品質チェック過程は、
整合マークＲ１ｍ〜Ｒ５ｍ及び参照屑条片Ｄｆｍの切り
込み部Ｄｍの位置と、色彩整合マークＲ１〜Ｒ５及び製
造段階で機械から出てくるサンプルと称される屑条片Ｄ
ｆの切り込み部Ｄの位置との比較を含み、このチェック
ユニットが、カメラの視野内部に現れる整合マークＲ１
ｍ〜Ｒ５ｍ及び切り込み部Ｄｍの両方の位置を計算し、
記録することを強制的に保証するようになされている。
このために、チェックユニットには、マークＲ１ｍ〜Ｒ
５ｍあるいは切り込み部Ｄｍを発見するチャンスが更に
多くあるウインドウと呼ばれる２つの第１空間の視野内
に開口部を設けることを可能とする手段が設けられる。
ウインドウを使用することによる位置の検出及び測定に
使用される方法は、画像処理に関して比較的良く知られ
ており、本発明の品質チェック方法がそれの特徴を広範
囲に使用しているため、その詳細が参照可能である。

【００２１】このようにしてこのチェックユニットは、
スクリーン“Ａ”上に視認される参照マークＲ１ｍ〜Ｒ
５ｍ及び切り込み部Ｄｍにより、かつトラックボールの
助けにより、５つの整合マークＲ１ｍ〜Ｒ５ｍ上にセン
タリングされているプリントウインドウと称される第１
ウインドウと、切り込み部Ｄｍに関連する切り込みウイ
ンドウと称される第２ウインドウとの位置決め、移動、
センタリング、及び寸法決めを可能とする。注意すべき
ことは、これらのウインドウは参照パターン、つまり機
械の自動教示段階即ち自動学習相の過程でのマーク及び
切断部の形状及び位置を記録する視野、及び、考慮され
るべきパターンの数の両方を制限する目的を有している
ということである。実際に、前部屑条片Ｄｆｍの光はパ
ターンとしてはエラーと考察され得るスポットを含むこ
とがある。そのようなエラーはグリッパーバー６ａによ
っても生じ得る。換言すれば、画像が処理される場合、
プリントウインドウ及び切り込み部ウインドウは、前記
チェックユニットが目標（整合マークＲ１ｍ〜Ｒ５ｍあ
るいは切り込み部Ｄｍ）を探索する視野の領域の画像処
理システムを知らせることを可能とし、それにより、カ
メラの視野に配置された類似のスポットと誤解されるよ
うな事実により生ずる、エラーの危険を減少させてい
る。

【００２２】画像処理に関する上述の説明からわかるよ
うに、どの理由で切り込み部Ｄｍが、横方向の切り込み
部Ｓ１及び長さ方向の切り込み部Ｓ２を有する特徴的な
領域にあると考察されるかの証拠が与えられる。実際
に、例えば９０度のような角度で交差する２つのライン
Ｓ１、Ｓ２から形成されたそのような切り込み部Ｄｍ
は、単一の直線を有する切断ラインＳの部分より、高い
速度、精度、及び信頼性で検出及び測定可能である。

【００２３】図２から推論できるように、２つのウイン
ドウ即ちプリントウインドウ及び切り込み部ウインドウ
の選択及び使用からそれほどの困難は予想されないが、
それは以下のような事実に基づく。切り込み部ウインド
ウは、整合マークＲ１ｍ〜Ｒ５ｍを取り囲んではいない
が、十分な寸法を有しているため、切り込み部ウインド
ウは切り込み部エッジＤｍの周囲に容易にセンタリング
することが可能だからである。同様のことが、すべての
整合マークＲ１ｍ〜Ｒ５ｍを取り囲むに十分な大きさを
有するプリントウインドウに当てはまる。必要がある場
合は、その寸法が変更可能ではあるが、これらのウイン
ドは不足（ｄｅｆａｕｌｔ）により位置決めされる。

【００２４】図８に示すような教示段階即ち学習相のス
クリーンでは、記憶（ストア）キーは、整合マークＲ１
ｍ〜Ｒ５ｍ及び参照屑条片Ｄｆｍの切り込み部エッジＤ
のそれぞれの位置を計算し記憶するチェックユニットに
より、画像及び参照目標を記憶することが可能である。

【００２５】上述のように参照屑条片Ｄｆｍを製造サン
プル屑条片Ｄｆと比較するために、チェック過程の教示
段階即ち学習相の間に、チェックユニットによりチェッ
クされた各特徴に対する基準をチェックユニットに入力
することが要求される。ここでこのチェックユニットに
よるチェックは図９に示されたスクリーン“Ｂ１”に関
して行われる。

【００２６】本発明の品質チェックは以下の４つの特徴
をカバーする： すべての色彩（図示の例では５色）の存在； 例えば最大許容誤差±５〜１０ミリの精度で長さ方向及
び横方向の整合を確実にする観点から５つの色彩を位置
決めすること； シートの整合、つまりシートが１８０度回転していない
こと；及び 切断位置に対し１ミリの許容誤差で、ｘ軸及びｙ軸に関
してグリッパーバー６内部へのシートの位置決め。

【００２７】前記４つの特徴チェックに関して、以下の
ことの実行が要求される： 毎時８，０００シートの評価速度； 製造過程で受け入れ可能な測定許容誤差は、目標位置の
変化を伴う前記システムにより受け入れられたｘ軸及び
ｙ軸の両方向に例えば±５ミリ； 走査精度は、色彩の位置の最低許容誤差よりも５倍精度
が高いこと、つまり０．１ミリ； 誤整合の認識及び特定は自動的であること； 操作者の補助が最小で済むように、チェックの開始が自
動的であること。

【００２８】図９に示すスクリーン“Ｂ１”において、
モニター上のディスプレイが示しているのは、セレクト
キーがどのように、入力されるべきパラメーターを選択
するか、前記パラメーターをトラックボールを巻くこと
により修正するか、ストアキーによりそのパラメーター
を記憶するか、そして最後に、ストップキーを押すこと
によりメインメニューに戻るか、を示している。

【００２９】教示段階即ち学習相の過程においては、前
記システムは６つの探索ウインドウを決定する、つま
り、５つのいわゆる、プリント探索ウインドウで、それ
ぞれが整合マークＲ１ｍ〜Ｒ５ｍの１つに属し、６番目
は、図３に示すようないわゆる切り込み部探索ウインド
ウである。明確化のために、切り込み部Ｄｍ及び参照屑
条片Ｄｆｍに関連する５つの整合マークＲ１ｍ〜Ｒ５ｍ
の拡大したものが図示されている。前記切り込み部探索
ウインドウは参照切り込み部エッジＤｍ上でセンタリン
グされたものとして示され、印刷探索ウインドウは各整
合マークＲ１ｍ〜Ｒ５ｍ上に示されている。

【００３０】これら探索ウインドウは、更に、各目標構
成要素の位置の検出及び計算に必要な時間を短縮化し、
それにより前記チェックユニットはそれの機能を機械の
速度、つまり１時間当たり約８，０００枚の調査速度で
達成することが可能である。

【００３１】それらのそれぞれの課題のために前記探索
ウインドウ即ちサーチウインドウを位置付ける場合、一
定の予防措置が必要であり、それにより例えば、切り込
み部Ｄｍが整合マークＲ１ｍに関連するプリントサーチ
ウインドウそれ自体と一致することがなく、あるいはそ
の逆に、第１整合マークＲ１ｍが切り込み部サーチウイ
ンドウと一致せず、あるいは整合マークＲ１ｍ〜Ｒ５ｍ
のいずれも隣接するマークのプリントサーチウインドウ
と一致しない。これらの条件を充足するために、プリン
トサーチウインドウは以下の方法で計算することが出来
る：ｄ＝２つの隣接する例えば整合マークＲ１ｍ及びＲ
２ｍの間の距離、例えば６ミリ。ｔ＝セットアップの過
程で操作者により使用されるプリントと切り込み部との
間の許容誤差、例えば１ミリ。 ｌ＝マークの寸法、例えば４ミリ。 ｘ＝ｙ＝マークＲ１ｍに関連するプリントサーチウイン
ドウの寸法。

【００３２】こうした時に、マークＲ１の第１のプリン
トサーチウインドウを計算するための公式は： ｘｌ＝ｄ＋２ｔ＋ｌ （＝６＋２×１＋４＝１２ｍ
ｍ）。

【００３３】次に続くプリントサーチウインドウのため
の公式は： ｘｎ＝２ｄ＋ｌ （＝２×６＋４＝１６ｍｍ）。

【００３４】このため、プリントの変化のための十分な
許容誤差を提供できない比較的小さいウインドウと、サ
ーチタイムを不必要なまでに増加させる比較的大きなウ
インドウと、の間において妥協がなされる。

【００３５】検索された６つのサーチウインドウによ
り、チェック作業が以下の手順により達成可能である： １）製造の過程を移動する屑条片Ｄｆすべてのサンプル
画像の記録。 ２）切り込み部サーチウインドウと切り込みエッジＤの
位置の検索。この位置と教示段階即ち学習相の間に記憶
された参照切り込み部エッジＤｍとの比較が、位置の変
化（図３に示すように、ｘ軸及びｙ軸に沿って算出され
る△ｘ及び△ｙ）を可能とする。 ３）ｘ軸及びｙ軸に沿った同一の変動と同調するプリン
トサーチウインドウの位置の補正。 ４）サンプルマークＲ１とプリントサーチウインドウ内
にある参照マークＲ１ｍとの間の比較による色彩整合マ
ークＲ１の存在及び位置の検索。図４に示すように、そ
の結果は、それにより「形状スコア」が参照マークＲ１
ｍとサンプルマークＲ１との間で最も高いマークＲ１の
位置ｘ１、ｙ１を示す。この検索はｘ２，ｙ２；ｘ３，
ｙ３；ｘ４，ｙ４；ｘ５，ｙ５の結果を生ずる４つのそ
の他のマークのためにも達成される。 ５）シートが１８０度転回したか、特に色彩整合マーク
Ｒ１〜Ｒ５の少なくとも１つが検索されたかをチェック
する。 ６）全ての色彩が存在するか、特に、マークＲ１〜Ｒ５
の数が参照マークＲ１ｍ〜Ｒ５ｍの数に等しいかどうか
をチェックする。図示の例ではそのようなマークは５個
である。 ７）色彩の誤整合の状態が予測されるかどうかをチェッ
クする。このチェックのために、図３は、これらの状態
が予測され、屑条片Ｄｆの、再生可能な誤った位置決め
のみがカメラの視野で効果を有することになり、この位
置決めの誤りが機械のせいである、つまり例えば停止状
態におけるグリッパーバー６の位置の変化のせいであ
る、ことを示している。そのような場合に、色彩整合状
態は充足される。図５は、再生可能な位置決めの誤りは
ないが、第２マークＲ２の整合誤りのある場合を示して
いる。前記第２マークＲ２ｍに関連するプリントサーチ
ウインドウのために、第２マークＲ２の位置と参照マー
クＲ２ｍの位置との間の距離を計算することが可能であ
る。上述の再生可能な位置決めの誤りを考慮しないと、
この距離は、Ｘ２及びＹ２により示される。同一の計算
が色彩整合マークＲ１〜Ｒ５すべてに対して効果があ
り、以下がその要約である： ｛｜Ｘｍ ｍａｘ．プラス｜＋｜Ｘｎ ｍａｘ．マイナス｜｝ − 操作者許容 誤差 ｛｜Ｙｍ ｍａｘ．プラス｜＋｜Ｙｎ ｍａｘ．マイナス｜｝ − 操作者許容 誤差 が、登録の誤りがあるかどうかの結論付けを可能とす
る。 ８）切断精度に関する条件が充足されているかをチェッ
クする。これらの条件は登録の誤りの平均値の計算によ
りチェックされる。ここでｎは実際上マークの数であ
る。 ｅｘ＝Σｅｘ／ｎ＋ΣＸｎ／ｎ ｅｙ＝Σｅｙ／ｎ＋ΣＹｎ／ｎ その後、切り込み部Ｄに関連する初期誤差位置ｘ、ｙと
割合ｅｘ及びｅｙからの操作者の許容誤差の控除の後、
その結果がゼロではない場合には、これは、印刷位置に
関する切断位置決め条件は適合していないことを意味し
ている。

【００３６】これに関して、図６はマークＲ２及びＲ４
がその他のマークＲ１、Ｒ３、Ｒ５に関してそれらの最
大率から実際に変位される例を示している。その変位は
２ミリに等しく、以下の結果を生ずる。 ｅｙ＝（２＋２）／５＝０．８ｍｍ。

【００３７】このようにして、カメラ１０の下を移動す
る前部屑条片Ｄｆそれぞれに要求される４つのチェック
の特徴が実行される。

【００３８】チェックのすべてのパラメーター及び結果
は図９に示されているスクリーン“Ｂ１”に表示されて
いる。

【００３９】前記チェックユニットは、図１０に示すよ
うに、操作者に対し例えば視覚的あるは音響的警告信号
が取り除かれるべき時期を決定するために、図１１に示
すように、すべての主たる結果の統計的記録を保存する
ためにも、使用される。

【００４０】図８のスクリーン“Ａ”はサンプルの整合
マーク及び切り込み部を示す積極的画像を有している。

【００４１】図９のスクリーン“Ｂ１”は各チェックの
パラメーター及び結果を示す。

【００４２】図１０のスクリーン“Ｂ２”は警告作動に
関連するものである。

【００４３】図１１のスクリーン“Ｃ”はサンプル屑条
片のマーク及び切り込み部を、参照屑条片のマークと切
り込み部エッジと同時に示している。

【００４４】図９のスクリーン“Ｂ１”に関しては、以
下のものが追加される：整合誤差率が逆転ビデオにより
示され、スクローリング許容誤差（ｓｃｒｏｌｌｉｎｇ
ａｌｌｏｗａｎｃｅ）が、色彩整合に対しては±０．
３から２ミリの間で（０．１ミリ刻みで）、切断精度に
関しては０．５から１０ミリ（０．１ミリ刻みで）確保
されている。

【００４５】図１０のスクリーン“Ｂ２”に関して、警
告システムを起動するレベルレート（ｌｅｖｅｌ ｒａ
ｔｅｓ）のスクローリングが指示しており、機械停止は
ユニットの１ないし２００ステップの間で起こるであろ
う。

【００４６】トラックボールが存在するため、レート及
び許容誤差はセレクトキーを付勢した後にのみ変更可能
である。

【００４７】スクリーンキーが存在するため、スクリー
ン“Ｂ１”、“Ｂ２”並びに使用可能な統計データを順
次に呼び出すことが可能である。

【００４８】選択的特徴として、パネル上の特別なキー
を介して制御されたサーボモーターにより、カメラ１０
を横方向に移動させることが可能である。

【００４９】データ処理ユニットは、プログラムを画定
するために使用された最後のパラメーター並びにウイン
ドのパラメーターのデータを持久記憶させることが可能
である。これらのパラメーターはシステムがもう一度付
勢された場合に使用されるデフォールトレート（ｄｅｆ
ａｕｌｔ ｒａｔｅｓ）となるであろう。

【００５０】更にその上、上述のチェックユニットと、
切断プレス送り込みステーション１にある供給テーブル
の前部レイのための位置決め制御、あるいはそうでない
場合は印刷機械の各印刷ユニットのシリンダのための位
置決め制御と、の間の制御関係をセットアップすること
が可能である。

【００５１】製造作業の過程において、上述の過程は、
所定数のシートが許容誤差を越えた整合誤差を検出され
た後に、警告及び／または警戒信号を提供することも可
能である。これらの信号は、製造を中止するために機械
に直接作用することにより、又はインキあるいは類似の
手段によって屑条片Ｄｆをマーキングし、あるいは自動
的に屑条片を排出する装置を付勢させることにより、操
作者に光学的あるいは音響的に警告するために使用可能
である。

【００５２】上述の説明からわかるように、本発明は： より信頼性のある、より厳正な、より正確な自動監視を
行う； 誤登録が発生するとすぐに迅速な作動ができるような１
００％オンラインチェックが可能であり； 品質レベルの安定した維持が可能であり；及び、チェッ
ク作業員が少なくて済むための、機械の利益率が高くな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】印刷及び切断品質をチェックするために使用さ
れる主たる構成部品のブロックダイヤグラムにより完成
された、切断機械の一般的図式図である。

【図２】切断機械から始まり、色彩整合マークを備えた
前部屑条片の部分図である。

【図３】整合マーク位置の変更を示す図式図である。

【図４】整合マーク位置の変更を示す図式図である。

【図５】整合マーク位置の変更を示す図式図である。

【図６】整合マーク位置の変更を示す図式図である。

【図７】工程を処理する操作者のための様々なスクリー
ンの内容を示す図である。

【図８】工程を処理する操作者のための様々なスクリー
ンの内容を示す図である。

【図９】工程を処理する操作者のための様々なスクリー
ンの内容を示す図である。

【図１０】工程を処理する操作者のための様々なスクリ
ーンの内容を示す図である。

【図１１】工程を処理する操作者のための様々なスクリ
ーンの内容を示す図である。

【符号の説明】

Ｄ 切り込み部 Ｄｆ 屑条片 Ｒ１〜Ｒ５ マーク Ｓ 切断ライン １ 送り込みステーション ２ 切断ステーシ
ョン ３ 屑抜き取りステーション ４ ブランク供給
ステーション ５ シートパイル ６ グリッパーバ
ー ６ａ グリッパー ７ チェーン ８ エンドレスベルト １０ カメラ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−112002（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−74348（ＪＰ，Ａ) 実開 昭63−178139（ＪＰ，Ｕ) 特表 昭62−502601（ＪＰ，Ａ)

Claims (11)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 整合マークが印刷されているウエブある
   いはシート状の加工品を加工する機械の印刷及び切断品
   質を検査する方法であって： ウエブ若しくはシートから整合マークＲ１〜Ｒ５を有し
   ている屑条片Ｄｆを切断すること； 該整合マークＲ１〜Ｒ５及び切り込み部Ｄについて屑条
   片Ｄｆを走査ユニット１０及び画像処理システムで走査
   すること； 屑条片Ｄｆｍの整合マークＲ１ｍ〜Ｒ５ｍ及び切り込み
   部Ｄｍのパターンを学習相において参照モデルとして記
   録すること； 生産相において前記走査ユニット１０及び前記画像処理
   システムでもって後続する屑条片Ｄｆを走査すること； 前記参照モデルに対して前記後続する屑条片Ｄｆの整合
   マークＲ１〜Ｒ５及び切り込み部Ｄのパターンを比較
   し、前記参照モデルに対する前記後続する屑条片の整合
   マークＲ１〜Ｒ５及び切り込み部Ｄの位置的な変動を決
   定すること； この位置的な変動が所定の公差範囲内にあるかどうかを
   検査すること； の諸工程から成り、 前記検査の工程が少なくとも一つの条件を検査するもの
   であり、この少なくとも一つの条件が、ウエブ若しくは
   シートが逆転されていないか、全ての色が印刷されてし
   まっているか、整合誤差公差が適合しているか、印刷モ
   チーフに関する切断公差が適切か、から成る群から選択
   される少なくとも一つの条件であり、走査工程が前記走
   査ユニットとして照射フラッシュ付きのカメラを使用す
   ることから成ることを特徴とする、 整合マークが印刷されているウエブあるいはシート状の
   加工品を加工する機械の印刷及び切断品質を検査する方
   法。
2. 【請求項２】 前記位置的な変動が所定の公差範囲内に
   あるかどうかを表示する工程をさらに含むことを特徴と
   する請求項１に記載の印刷及び切断品質を検査する方
   法。
3. 【請求項３】 前記学習相で前記第１走査工程と前記記
   録工程が前記画像処理システムに２つのウインドウを使
   用しており、第１のウインドウが整合マークＲ１ｍ〜Ｒ
   ５ｍ上に中心を置くプリントウインドウであり、第２の
   ウインドウが前記参照モデル屑条片Ｄｆｍの切り込み部
   Ｄｍ上に中心を置くカットウインドウであり； 前記第２走査工程及び前記比較工程が、前記生産相にお
   いて前記画像処理システムに前記２つのウインドウを使
   用している請求項１に記載の印刷及び切断品質を検査す
   る方法。
4. 【請求項４】 前記第２の走査工程及び後続する工程が
   複数の屑条片Ｄｆのために繰り返され；更にデータ処理
   ユニットにより前記生産相における複数の屑条片Ｄｆの
   ための前記検査工程から生じる統計的計算を確立するこ
   とを含む請求項１に記載の印刷及び切断品質を検査する
   方法。
5. 【請求項５】 前記統計的計算から傾向を決定する計算
   を導くこと； この傾向を決定する計算の結果に基づいて機械の操作を
   制御すること； の工程を更に含む請求項４に記載の印刷及び切断品質を
   検査する方法。
6. 【請求項６】 前記制御する工程がシートを位置付ける
   グリッパーバー６を制御することからなる請求項５に記
   載の印刷及び切断品質を検査する方法。
7. 【請求項７】 少なくとも印刷整合誤差を減じるため機
   械へフィードバック指令を伝える工程を含み、このフィ
   ードバック指令が前記検査工程の結果を基づいている請
   求項１に記載の印刷及び切断品質を検査する方法。
8. 【請求項８】 前記第２の走査工程及び後続の工程が複
   数の屑条片Ｄｆのために繰り返され；更に 受け入れ可能な公差を越える整合誤差率のための前記屑
   条片Ｄｆの所定数をモニターすること； 前記の屑条片Ｄｆの所定数が前記受け入れ可能な公差を
   越えることが発見されたときに警告信号を発生するこ
   と； を含む請求項１に記載の印刷及び切断品質を検査する方
   法。
9. 【請求項９】 前記警告信号が直接前記機械へ伝えられ
   て当該機械を停止し、更に前記警告信号が伝達された時
   に前記所定数の屑条片Ｄｆの一つをマークする工程を含
   む請求項８に記載の印刷及び切断品質を検査する方法。
10. 【請求項１０】 前記警告信号の伝達によりシートを自
    動的に放出する工程を更に含む請求項８に記載の印刷及
    び切断品質を検査する方法。
11. 【請求項１１】 加工シートの印刷及び切断品質を検査
    するための装置であって： 加工シートへ整合マークを印刷する印刷手段と； 加工シートの印刷されたシート部分から整合マークを含
    んでいる屑条片Ｄｆを除去する切断手段２と； 第１通路に沿って屑条片Ｄｆを移動しかつ第２通路に沿
    って加工シートの印刷されたシート部分を移動するシー
    ト移動手段６、７と； 屑条片Ｄｆの整合マーク及び切り抜き部位置を走査する
    カメラ手段であって、前記除去手段に後続する位置にあ
    って第１通路に隣接して設けてあるカメラ手段と； 該カメラ手段からの画像を処理するため該カメラ手段の
    出力へ接続されている画像処理手段と； 該画像処理手段へ接続されているモニターインターフェ
    ースであって、前記画像処理手段の機能を制御する制御
    手段と、該カメラ手段１０によって走査された画像を映
    しかつ該制御手段によって制御された機能の変数及び結
    果を映す手段と、を含んでいるモニターインターフェー
    スと； を有して成る加工シートの印刷及び切断品質を検査する
    装置。