JP2652371B2 - 音声符号化方法 - Google Patents

音声符号化方法

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JP2652371B2 JP61158008A JP15800886A JP2652371B2 JP 2652371 B2 JP2652371 B2 JP 2652371B2 JP 61158008 A JP61158008 A JP 61158008A JP 15800886 A JP15800886 A JP 15800886A JP 2652371 B2 JP2652371 B2 JP 2652371B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は、音声符号化方法に関する。
[従来技術] 例えば、高速デジタル回線を用いて音声信号を伝送し
たり、音声応答装置のために音声信号を蓄積および合成
するなど音声信号をデジタル処理するとき、この音声信
号をなんらかの方法でデジタル信号に変換する必要があ
る。
基本的には音声信号は周波数帯域が0.3〜3.4KHzのア
ナログ信号であり、これをデジタル信号に変換するに
は、例えばサンプリング周波数8KHzで分解能が8ビット
のアナログ/デジタル変換器で変換すればよい(PCM(P
ulse Code Modulation)符号化)。そして、このデジタ
ル信号を元の音声信号に戻すには、サンプリング周波数
8KHzで分解能が8ビットのデジタル/アナログ変換器で
アナログ信号に変換し、さらにローパスフィルタを通し
て波形整形してやればよい。このとき、アナログ/デジ
タル変換器およびデジタル/アナログ変換器の分解能
(すなわちPCM符号のビット幅)が大きいほど再生した
音声の品質が高い。
ところで、このようなPCM符号化された音声信号は1
秒あたりのビット速度(データ速度;以下ビットレート
という)が64Kbpsとなり、このように高いビットレート
の音声信号を伝送するには非常に高速な伝送路を必要と
し、また、かかる音声信号を蓄積するためには厖大な記
憶容量のメモリを必要とする。そこで、従来から、音声
信号のビットレートを低減するための種々の提案がなさ
れている。
その1つに、時系列的に隣接するPCM符号の差分を形
成する差分PCM符号化方式がある。この差分PCM符号化方
式は、音声波形の相関性に基づく冗長性を利用したもの
であり、隣接したサンプル間の値の変化が、多くの場合
ダイナミック・レンジの限られた範囲に含まれることか
ら、1サンプルあたりのビット数を低減することができ
る。この差分PCM符号化方式をさらに進めた適応差分PCM
符号化方式の1つである、CCITT(国際電信電話諮問委
員会)勧告による適応差分PCM方式では、32Kbpsのビッ
トレートを実現している。
この他には、音声信号の非定在性と線形予測可能性を
利用したAPC−AB(Adaptive Prediction Coding with A
daptive Bit Allocation)方式、または、音声分析合成
手法によるLSP(Line Spectrum Pair)方式などがあ
る。
しかしながら、このような適応差分PCM方式、APC−AB
方式およびLSP方式は、符号化および復号化の処理が非
常に複雑であり、それらを実現するための装置は非常に
高価なものとなるという不都合がある。
一方、放送衛星用の高品位なPCM音声伝送方式の1つ
に準瞬時圧伸方式がある。この準瞬時圧伸方式は、PCM
符号化された音声データを時系列に所定数ごとのブロッ
クに分割し、おのおののブロックにおける信号絶対値の
最大値に対応した最上位桁をあらわすスケールデータを
識別し、その最上位桁を含む所定ビット数のデータを符
号データに整形するものであり、比較的符号化処理が簡
単で、かつ、容易に1サンプルのビット数を低減するこ
とが可能である。しかしながら、このような準瞬時圧伸
方式は、効率的には充分なものではない。
そこで、この準瞬時圧伸方式の効率を改善する手法と
して「差分PCM方式と準瞬時圧伸との結合」が考えられ
るが、一般に単に準瞬時圧伸を差分PCM方式に適用した
だけでは、圧縮時の欠落ビットが伝送誤差を生じ、受信
側の積分器で誤差が累積して受信不能となる。
次にこの点について説明する。
いま準瞬時圧伸を差分PCM方式に適用した符号化方式
によって、第11図(a)に示したような音声信号を符号
化することを考える。まず、差分PCM符号化のためにこ
の音声信号を例えば8KHzのサンプリング周波数でサンプ
リングしてサンプル間の差分値を形成する。ここでは、
隣接するサンプル間の差分値を符号付の8ビットのデー
タすなわち2の補数表現の8ビットデータであらわす。
そして、準瞬時圧伸のための条件は、8サンプルで1ブ
ロックを構成し、伝送データは1サンプルあたり3ビッ
トとする。また、スケールデータは3ビットである。
ここで、8つのサンプル♯1〜♯8における差分値が
第12図(a)のように得られたものとする。このブロッ
ク内において差分値の絶対値が最大になるものは、サン
プル♯1であり、したがって、このときのスケール位置
POSは、このサンプル♯1のビットパタンの最上位桁で
あるビット4となり、スケール位置POSの値は(100)
になる。
これにより、各サンプルの伝送ビット(伝送データ;
すなわち符号データ)は、このスケール位置POSよりも
1つ上位桁で、符号値をあらわすビット5(サインビッ
ト)から3ビットのデータ、すなわち、ビット5,4,3の
データとなる。
したがって、このブロックでは、最初にスケール位置
POSを、それに続いてサンプル♯1〜♯8の伝送ビット
を順次連続して配置して構成した伝送データ(符号デー
タ)は、同図(b)に示したようなものとなる。
このような符号データを復号するとき、まず、1ブロ
ック分の符号データを3ビットずつに分解し、その最初
の3ビットの値からスケール位置POSを識別する。そし
て、後続する3ビットの符号データを8ビットのデータ
に伸張するときには、スケール位置POSよりも1つ上位
桁に符号データのMSB(最上位ビット)を一致させ、そ
のMSBよりも上位桁の各桁には符号ビットの値をセット
し、そのLSB(最下位ビット)よりも下位桁の各桁には
0をセットする。
これにより、同図(c)に示したデータが、復号後の
データとして得られる。このデータと、符号化前のデー
タとを比較すると、復号データでは伝送ビットよりも下
位桁の情報(直流成分)が欠落していることがわかる
(第11図(b)参照)。すなわち、情報に欠落ビットを
生じている。
このような復号データに基づいて音声信号を再生する
と、第11図(c)に一点鎖線で示したように、欠落ビッ
ト分の誤差が蓄積して負の直流シフトを生じ、同図に破
線で示した元の波形よりも右下がりの波形となり、その
結果、適正に情報を伝送することができない。
このような問題を解決する1つの方法として、「欠落
ビットのアキュムレーションによる差分圧伸PCM(DC−P
CM)」(高橋ほか、電子通信学会論文誌'84/10 Vol.J67
−B No.10)が提案されている。
しかしながら、この方法は15ビット程度の差分データ
を8ビット程度に圧縮する場合に有効であり、8ビット
の差分データを3ビット程度に圧縮するような低ビット
レートの符号化方式には適用できない。
すなわち、このような低ビットレートの場合にはブロ
ック間において音声波形の振幅が大幅に変化したときな
どブロック間でスケール位置が大幅に変動することがあ
り、そのためにアキュムレーションされている誤差信号
の方が伝送すべき有効なデータよりも大きな値なること
がある。かかる場合には、伝送すべきデータが誤差信号
に埋もれてしまい、適正なデータ伝送を実現できない。
[目的] 本発明は、上述した従来技術の不都合を解決するため
になされたものであり、低ビットレートで、簡単な処理
により、高品質な音声を再現できる音声符号化方法を提
供することを目的としている。
[構成] 本発明は、PCM符号化された音声データのうち隣接す
るサンプル間で直前サンプルとの差分値を形成してその
差分値を時系列に所定数ごとのブロックに分割し、おの
おののブロックにおける差分値の絶対値の最大値に対応
した最上位桁をあらわすスケールデータを識別し、その
最上位桁を含む所定ビット数のデータを符号データに整
形して上記音声データを上記ブロック単位に圧縮する音
声符号化方法において、上記差分値の最下位ビットに1
を加算した第1の一時差分値と、上記差分値の最下位ビ
ットから1を減算した第2の一時差分値を算出し、上記
差分値に基づく第1の一時符号データと、上記第1の一
時差分値に基づく第2の一時符号データと、上記第2の
一時差分値に基づく第3の一時符号データを算出し、上
記第1の一時符号データに基づく第1の一時復号値と、
上記第2の一時符号データに基づく第2の一時復号値
と、上記第3の一時符号データに基づく第3の一時復号
値を算出し、上記第1の一時復号値と、上記第2の一時
復号値と、上記第3の一時復号値のうち、当該サンプル
における原信号の値に最も近い値をとる一時復号値を判
定し、その判定した一時復号値に対応した符号データ
を、当該サンプルにおける符号データとして選択すると
ともに、後続するブロックの最初のサンプルの差分値を
算出するときには当該ブロックの最後のサンプルの復号
値を基準とするようにしたものである。また、前記差分
値は、その絶対値の最大値を制限するようにするとよ
い。
また、PCM符号化された音声データのうち隣接するサ
ンプル間で直前サンプルとの差分値を形成してその差分
値を時系列に所定数ごとのブロックに分割し、おのおの
のブロックにおける差分値の絶対値の最大値に対応した
最上位桁をあらわすスケールデータを識別し、その最上
位桁を含む所定ビット数のデータを符号データに整形し
て上記音声データを上記ブロック単位に圧縮する音声符
号化方法において、上記最上位桁およびこの最上位桁に
それぞれ隣接する桁に対応した複数のスケールデータに
それぞれ基づいて上記符号データを整形した複数の符号
データ系列を形成するとともに、上記複数の符号データ
系列について、それぞれ、上記差分値の最下位ビットに
1を加算した第1の一時差分値と、上記差分値の最下位
ビットから1を減算した第2の一時差分値を算出し、上
記差分値に基づく第1の一時符号データと、上記第1の
一時差分値に基づく第2の一時符号データと、上記第2
の一時差分値に基づく第3の一時符号データを算出し、
上記第1の一時符号データに基づく第1の一時復号値
と、上記第2の一時符号データに基づく第2の一時復号
値と、上記第3の一時符号データに基づく第3の一時復
号値を算出し、上記第1の一時復号値と、上記第2の一
時複号値と、上記第3の一時復号値のうち、当該サンプ
ルにおける原信号の値に最も近い値をとる一時復号値を
判定し、その判定した一時復号値に対応した符号データ
を、当該サンプルにおける符号データとして選択するよ
うに、上記複数の符号データ系列を補正するとともに、
それらの補正された符号データ系列のうちブロック内誤
差が最も小さくなる符号データ系列を当該ブロックの符
号データ系列として選択し、後続するブロックの最初の
サンプルの差分値を算出するときには当該ブロックで選
択した符号データ系列の最後のサンプルの復号値を基準
とするようにしたものである。
また、前記ブロック内誤差は、おのおのの符号データ
系列のブロック内における誤差パワーを用いることがで
きる。また、前記ブロック内誤差は、おのおのの符号デ
ータ系列のブロック内の各サンプルにおける誤差の絶対
値の総和を用いることができる。また、前記差分値は、
その絶対値の最大値を制限するとよい。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施例を詳
細に説明する。
第1図は、本発明の一実施例にかかる音声符号化装置
を示している。この実施例は、差分PCM符号化方式に準
瞬時圧伸を適用したものであり、準瞬時圧伸を施したさ
いにもとまるブロック化した圧縮差分データを順次復号
し、原信号と比較することで圧縮ビット数内で誤差の少
ない差分データとなるようにサンプル点毎に補正してい
る。またこの実施例では、8KHzのサンプリング周波数で
音声信号をサンプリングしてサンプル間の差分値を2の
補数表現の8ビットデータであらわし、8サンプルで準
瞬時圧伸のための1ブロックを構成し、伝送データは1
サンプルあたり3ビット、および、スケールデータは3
ビットとする。
同図において、入力音声信号SSは、ローパスフィルタ
1によって帯域制限されたのちアナログ/デジタル変換
器2に加えられて8ビットのデジタル信号DSに変換され
る。このアナログ/デジタル変換器2は、サンプリング
周波数が8KHzで直線量子化するものである。
デジタル信号DSは、1ブロックをなす8サンプル分の
記憶容量をもつバッファ3に蓄積され、このバッファ3
に蓄積されたデジタル信号DSdは、差分データを形成す
るための加減算器4のプラス入力端に加えられている。
この加減算器4から出力される9ビットの差分データ
DDsは、最大値制限回路5によって8ビットの差分デー
タDDに変換される。このようにして差分データの最大値
を制限したのは、次のような理由による。
すなわち、差分データDDsをそのまま準瞬時圧縮した
場合、突発的に大きな差分データを含むブロックにおい
てはそれに対応した大きなスケール値が設定され、その
ために他の小さな差分データに対する準瞬時圧縮後のデ
ータの追従性が悪化する。その結果、復元した音声信号
が、聴覚上、ギクシャクした感じを与える。そこで、こ
のように差分データの最大値をある程度に制限すること
により、このような聴覚上の問題を解決することができ
る。
この差分データDDは、8サンプル分の記憶容量をもつ
バッファ6、準瞬時圧縮のためのスケール値を設定する
ためのスケール値設定部7および加算器8の一入力端に
加えられている。
この加算器8の出力はレジスタ9に加えられ、このレ
ジスタ9の出力は加減算器4のマイナス入力端、加算器
8の他入力端、および、8サンプル分の記憶容量をもつ
バッファ10に加えられている。
このようにして、最大値制限回路5によって8ビット
に制限された差分データDDの積算値が加算器8によって
形成され、このデータが差分データDDsを形成するため
の直前のサンプルのデータとして用いられている。
バッファ6の記憶データは、サンプル毎に準瞬時圧縮
符号化する準瞬時圧縮部11に加えられている。
スケール値設定部7は、最大値制限回路5から出力さ
れる差分データDDの連続する8サンプルのうち、最も絶
対値の大きいものを識別し、そのビットパタンの最上位
桁を判別してそのビット位置を3ビットのスケールデー
タDKで出力する。このスケールデータDKは、準瞬時圧縮
部11、準瞬時圧縮部11から出力される圧縮差分データDC
を最適なデータに変換するための最適化処理部12、1ブ
ロック分のデータを所定の信号形式に整形するためのマ
ルチプレクサ13の一入力端、および、最適化された圧縮
差分データを伸長するための準瞬時伸長部14に加えられ
ている。
またバッファ10の記憶データは、レジスタ9から出力
される差分データDDを積算して形成された復号データで
あり、符号化の対象である元の音声信号(以下原信号と
いう)として最適化処理部12に加えられている。
準瞬時圧縮部11は、バッファ6から加えられる8ビッ
トの差分データDDについて、おのおののサンプル毎に、
スケール値設定部7から加えられるスケールデータDKが
あらわすスケール位置よりも1ビット上位桁をMSBとす
る3ビットのデータを抜きだしてそれを圧縮差分データ
DCとして最適化処理部12に出力する。
最適化処理部12は、準瞬時圧縮部11から加えられる1
ブロック分の圧縮差分データDCを順次復号し、バッファ
10から加えられる原信号と比較することにより、圧縮ビ
ット数内で誤差の少ない差分データとなるようにサンプ
ル点毎に圧縮差分データDCを補正し、これを最適化差分
データDCoとしてマルチプレクサ13の他入力端および準
瞬時伸長部14に加えている。
マルチプレクサ13は、第2図に示したように、スケー
ル値設定部7から出力されたスケールデータDKを先頭に
配置し、それに続いて各サンプルの最適化差分データDC
oを順次配置して構成した信号を、1ブロック分の符号
化データDLとして形成して次段装置(例えばデータ伝送
装置、あるいは、データ記憶装置等)に出力する。
準瞬時伸長部14は、スケール値設定部7から加えられ
るスケールデータDKが示している桁よりも1つ上位桁に
MSBが一致するように、最適化処理部12から出力される
3ビットの最適化差分データDCoを配置するとともに、
それよりも上位桁には最適化差分データDCoの符号デー
タの値を配置し、下位桁には0を配置して8ビットの復
号データDEを形成するものであり、その復号データDEは
積分部15に加えられる。
積分値15は、準瞬時伸長部14から出力される復号デー
タDEを積算し、符号化データDLを実際に復号化処理して
復元したときの復元データSDを形成し、この復元データ
SDをレジスタ9に出力している。レジスタ9では、この
復元データSDを、1つのブロックの処理を終了して次の
ブロックの処理を開始する直前で取り込む。
これにより、準瞬時圧伸に特有な欠落ビットによる誤
差の累積を、次のブロックの最初のサンプルデータを形
成するときに解消することができ、その結果、より正確
な符号化データDLを形成することができる。
このようにして、本実施例では、最適化処理部12によ
って元の音声信号により追従するように圧縮差分データ
DCを補正するとともに、積分部15で形成した復元データ
SDによってブロック内の累積誤差を次のブロックに反映
させているので、準瞬時圧伸による低ビットレートの音
声符号化処理をより精度よく実現することができる。
次に、最適化処理部12が実行する圧縮差分データの最
適化処理について説明する。
いま、第3図(a)に示したような音声波形を符号化
することを考える。サンプル♯0を基準としてサンプル
♯1,♯2,♯3の差分をそれぞれ8ビットで形成したと
き、この場合の差分の絶対値はサンプル♯1が最大にな
る。したがって、このときの3ビットの圧縮差分データ
はこのサンプル♯1を基準に形成され、スケール値はそ
のビットパタンの最上位桁の桁位置となる。
さて、圧縮差分データを3ビットであらわした場合、
表現できるデータはスケール値よりも1ビット下位桁の
量子化幅のものであり、したがって、おのおののサンプ
ル♯1,♯2,♯3の値は、この量子化幅で表現可能なデー
タに置換される。例えば、サンプル♯1の圧縮差分デー
タはこの表現できるデータのうち実際の値P11よりも下
の値P12(=(010)2;ただしこの場合LSBはスケール位
置よりも1ビット下位桁。以下同じ)になる。
ところで、この量子化幅で表現できるデータのうち、
P12よりも1つ大きな値P13(=(011))に対応した
データの方がよりサンプル♯1の実際の値P11に近い。
したがって、この値P13をサンプル♯1の圧縮差分デー
タとすれば、復号化したときの音声信号(復号値)の誤
差を小さくすることができる。すなわち、このときの復
号値の誤差は、最大でもこの圧縮差分データの量子化幅
の1/2に抑えることができる。
同様に、サンプル♯2,♯3について考えると、その復
号値が符号化前の信号の値(サンプル♯2では値P21、
サンプル♯3では値P31)に最も近くなる圧縮差分デー
タを選択すればよい。
すなわち、この場合、サンプル♯2については、値P2
1よりも小さい値P22に基づいた復号値に較べて値P21よ
りも大きい値P23に基づいた復号値の方がより値P21に近
いので、サンプル♯1の復号値である値P13と値P23との
差分(=(110))を圧縮差分データに設定する。ま
たサンプル♯3については、値P31が圧縮差分データで
あらわし得る復号値に一致するので、サンプル♯2の復
号値である値P23と値P31との差分(=(001))を圧
縮差分データに設定する。
このようにして、元の音声信号に対する追従性が向上
した圧縮差分データを形成することができる。そのため
の処理である最適化差分ビットルーチンの一例を第4図
(a),(b)に示す。
まず、準瞬時圧縮部11から圧縮差分データd(DC)を
入力し(処理101)、その圧縮差分データdの値が、圧
縮ビット数(この場合は3ビット)であらわすことので
きる正の最大値MAX(=(011))より大きいか、ある
いは、負の最大値MIN(=(100))より小さいかを判
別し(判断102,103)、判断102の結果がYESになるとき
には圧縮差分データdに値MAXを代入し(処理104)、判
断103の結果がYESになるときに圧縮差分データdに値MI
Nを代入する(処理105)。
次に、圧縮差分データdよりもLSB(=(001))だ
け小さな値dmと圧縮差分データdよりもLSBだけ大きな
値dpを形成し(処理106,107)、値dmが値MINよりも小さ
くなった場合には値dmに値MINを代入し(判断108、処理
109)、値dpが値MAXよりも大きくなった場合には値dpに
値MAXを代入する(判断110、処理111)。
このようにして値dp,dmを形成すると、スケールデー
タDKに基づいて値d,dp,dmを準瞬時伸長したときの8ビ
ットの値dd,ddp,ddmを算出する(処理112)。そして、
この値dd,ddp,ddmにそれぞれ1サンプル前のデータの復
号値da0を加算し、おのおのの値d,dp,dmに対応したロー
カル復号値da,dap,damを形成する(処理113)。なお処
理112および113でローカル復号処理を実現しており、そ
のために、直前のサンプルの復号値da0を記憶してお
く。
次に、当該サンプルに対応した原信号の値daiをバッ
ファ10から読み込み、この原信号の値daiと、おのおの
のローカル復号値da,dap,damとの差の絶対値Da,Dp,Dmを
算出し(処理114)、原信号の値daiがローカル復号値da
よりも大きいかどうかを調べる(判断115)。
この判断115の結果がYESになるときには、絶対値Daが
絶対値Dpよりも大きいかどうかを調べ(判断116)、こ
の判断116の結果がYESになるときには、値dに値dpを代
入し(処理117)処理106へと戻り、判断116の結果がNO
になるときには、値dを最適化差分データDCoとして出
力する(処理118)。
また判断115の結果がNOになるときには、絶対値Daが
絶対値Dpよりも大きいかどうかを調べ(判断119)、こ
の判断119の結果がYESになるときには、値dに値dmを代
入し(処理120)処理106へと戻り、判断119の結果がNO
になるときには処理118を実行する。
すなわち、第3図(b)の左側に示したように、原信
号の値daiが復号値daよりも復号値dapに近いときには、
圧縮差分データdをLSBだけ大きい値dpに更新して、そ
の値を最適化差分データDCoとして出力する。また、そ
の反対に原信号の値daiが復号値daよりも復号値damに近
いときには、圧縮差分データdをLSBだけ小さい値dmに
更新して、その値を最適化差分データDCoとして出力す
る。なお、1回の処理で最適な値が得られなかった場合
には、この処理を繰り返し実行する。
このようにして、準瞬時圧伸で得られた圧縮差分デー
タに圧縮ビットのLSBを加算、減算する操作をサンプル
点毎に繰り返し行ない、復号値と原信号との誤差を少な
くするように差分データを補正している。
なお、バッファ10に原信号として記憶するデータとし
ては、最大値制限回路5に入力される前のバッファ3の
出力データを用いることもできる。
したがって、例えば第5図(a)に示したような音声
信号(第11図(a)と同じ)をこのような最適化差分ビ
ットルーチンを用いた準瞬時圧縮によって符号化するこ
とを考える。
まず、この音声信号の8つのサンプル♯1〜♯8にお
ける差分値が第6図(a)のように得られ、したがっ
て、このときのスケール位置POSは、サンプル♯1のビ
ットパタンの最上位桁であるビット4となり、スケール
位置POSの値は(100)になる。これにより、準瞬時圧
縮部11によって形成される圧縮差分データDCは、おのお
のサンプル♯1〜♯8について、それぞれ第6図(b)
に示したものとなる。
そして、この圧縮差分データDCは、おのおののサンプ
ル♯1〜♯8について、それぞれ上述の最適化差分ビッ
トルーチンにより第6図(c)に示したような最適化差
分データDCoにそれぞれ補正される。
その結果、後述する音声復号化装置では、この最適化
差分データDCoのおのおののサンプル♯1〜♯8の値が
第6図(d)に示したように8ビットの差分データに伸
長され、この差分データに基づいて、音声信号が第5図
(c)に実線で示したように復号される。ここで、上述
した圧縮差分データDCをそのまま符号化データに用いた
場合の再生された音声信号を第5図(c)に一点鎖線で
示す。
これらの比較からわかるように、最適化差分データDC
oに基づいて再生された音声信号は、第5図(c)に破
線で示した符号化前の音声信号にまとわりつくようなも
のとなり、符号化前の音声信号に対する追従性が大きく
向上している。
なお、上述した最適化差分ビットルーチン以外で、上
述したような圧縮差分データの最適化処理を実現するこ
とができる。例えば、スケール値を決定した後には、お
のおののサンプルについて、そのスケール値に対応した
量子化幅でとりうる復号値のうち最もサンプリング値に
近いものを順次選択し、その復号値に対応した圧縮差分
データを形成することで、圧縮差分データを最適化する
ことができる。
第7図は、本発明の一実施例にかかる音声復号化装置
の一例を示している。この音声復号化装置は、上述した
音声符号化装置によって符号化された符号化データDLを
復号して音声信号を出力するものである。
同図において、例えばデータ受信装置あるいはデータ
記憶装置等の前段装置(図示略)から出力された符号化
データDLは、デマルチプレクサ21に加えられ、おのおの
のブロック毎に、先頭の3ビットがスケール値SCとして
識別されて準瞬時伸長部22のスケール値入力端に加えら
れ、それ以外のコードデータ(圧縮差分データ)は、準
瞬時伸長部22のコードデータ入力端に加えられる。
準瞬時伸長部22は、加えられるコードデータを3ビッ
トずつに区別るとともに、8ビットデータにおいて入力
したスケールデータSCに対応したビット位置にその3ビ
ットのデータを配置し、そのコードデータよりも上位桁
には符号ビットの内容を、下位桁には0を配置して8ビ
ットデータ(第6図(d)参照)に伸長し、この8ビッ
トデータを積分部23に出力する。
積分部23は、順次入力される8ビットデータを積算し
て音声信号の各サンプルにおける信号値を形成し、これ
をデジタル/アナログ変換器24に出力する。
デジタル/アナログ変換器24は、受入した信号値を8K
Hzの変換周波数で対応するアナログ信号(レベル信号)
に変換し、これをローパスフィルタ25に出力する。この
アナログ信号は、ローパスフィルタ25によって波形整形
されたのち、再生音声信号として次段装置(例えば音声
出力装置等)に出力される。
このように、本発明にかかる符号化データを復号する
ための音声復号化装置の構成は、非常に簡単なものとな
る。したがって、例えば、汎用の8ビットマイクロプロ
セッサを用いてこの音声復号化装置を実現することもで
き、コストを極く小さく抑えることができる。
ところで、準瞬時圧伸においては、1つのブロック内
において信号値の絶対値が最大になるビットパタンに基
づいてスケール位置を設定しているので、例えば、その
ブロックにおいて突発的に大きな値をとるサンプルがあ
った場合、その大きな値に対応したスケール値が設定さ
れるため、他の小さな値に対する符号化データの追従性
が悪くなり、聴覚上好ましくないという不都合を生じる
ことがある。
次に、このような不都合を解消できる、本発明にかか
る他の実施例について説明する。
され、上述した不都合を解消するには、そのブロック
において最も誤差の少ない符号化データを形成すればよ
く、そのためには適切なスケール位置(値)を設定すれ
ばよい。
そこで、本実施例では、最初に設定したスケール位置
に基づいて準瞬時圧縮したときと、そのスケール位置よ
りも1桁上位桁をスケール位置に設定した場合にそのス
ケール位置に基づいて準瞬時圧縮したときと、その最初
のスケール位置よりも1桁下位桁をスケール位置に設定
した場合にそのスケール位置に基づいて準瞬時圧縮した
ときとで、おのおののサンプルにおいて復号値と符号化
前の音声信号の値との誤差を算出してそれらに基づいて
それぞれのスケール位置での評価値を形成し、この評価
値に基づき、それらのスケール位置のもののうち最も良
好なものを選択するようにしている。なお、この評価値
としては、おのおののサンプルにおける元の音声信号と
復号値との差の絶対値の総和や、その差を自乗した値の
総和またはその平方根(誤差パワー)を用いることがで
きる。
すなわち、例えば第8図(a)に示したような音声信
号があったとき、この音声信号の各サンプル♯1〜♯8
のうち差分値が最も大きいサンプル♯1に基づいてスケ
ール値が決定され、その状態が同図であるとする。
これに対し、スケール値を1つ小さくした場合にはサ
ンプル値の量子化幅が1段階小さくなるので同図(b)
の状態になり、スケール値を1つ大きくした場合にはサ
ンプル値の量子化幅が1段階大きくなるので同図(c)
の状態となる。
また、おのおのの状態で、上述した最適化差分ビット
ルーチンによる最適化処理を実行したとき、各サンプル
における符号ビットは、次の表のようになる。
ここで、SC0は第8図(a)の場合のスケール値を、S
C-1はSC0よりも1だけ小さい同図(b)の場合のスケー
ル値を、SC1はSC0よりも1だけ大きい同図(C)の場合
のスケール値をそれぞれ示している。
このようにスケール値を変更すると、当然のことなが
ら元の音声信号と復号値との差の総和あるいは誤差パワ
ーは、そのブロックにおける音声信号の変化に対応して
いずれか1つのスケール値のものが最小となり、その最
小となるものが当該ブロックにおいて音声信号に対する
追従性が最良である。
例えば、発明者等の実験によれば統計的にみて、スケ
ール値SC0のものの誤差パワーが最も小さくなるのはブ
ロック総数のうち60%程度であり、スケール値SC-1のも
のの誤差パワーが最も小さくなるのはブロック総数のう
ち30%程度であり、スケール値SC1のものの誤差パワー
が最も小さくなるのはブロック総数のうち10%程度であ
る。
このようにして、ブロック毎に使用するスケール値を
選択することで、再生した音声信号の音質(聴覚上の)
が向上する。
この実施例にかかる音声符号化装置の一例を第9図に
示す。なお、同図において第1図と同一部分には同一符
号を付し、相当する部分にはそれと同一符号にサフィッ
クスを付加してその説明を省略する。またこの装置は、
準瞬時圧縮の1ブロック単位に作動する。
同図において、スケール値設定部7aは、最大値制限回
路5から処理される差分データDDの連続する8サンプル
からなるブロックでスケール値を判別するとともに、そ
のスケール値よりも1つ大きな値および1つ小さな値を
形成し、それぞれスケールデータDK0,DK1,DK-1として出
力する。これらのスケールデータDK0,DK1,DK-1は、上述
したスケール値SC0,SC1,SC-1にそれぞれ相当する。
スケールデータDK0は、準瞬時圧縮部110、最適化処理
120、準瞬時伸長部140およびセレクタ31の一入力端に加
えられ、スケールデータDK1は、準瞬時圧縮部111、最適
化処理部121、準瞬時伸長部141およびセククタ31の他入
力端に加えられ、スケールデータDK-1は、準瞬時圧縮部
11-1、最適化処理部12-1、準瞬時伸長部14-1およびセレ
クタ31のさらに他の入力端に加えられている。
準瞬時圧縮部110はスケールデータDK0に基づきバッフ
ァ6の出力データから圧縮差分データDC0を形成し、最
適化処理部120はこの圧縮差分データDC0に上述した最適
化差分ビットルーチンを適用して最適化差分データDCo0
を形成し、この最適化差分データDCo0は準瞬時伸長部14
0およびセレクタ32の一入力端に加えられる。準瞬時伸
長部140は入力される最適化差分データDCo0をスケール
データDK0を基準として8ビットデータのデータDE0に伸
長し、このデータDE0は積分部150によって積算されて復
号され、その復号値SD0は比較部33の一入力端およびセ
レクタ34の一入力端に加えられている。
また、準瞬時圧縮部111はスケールデータDK1に基づき
バッファ6の出力データから圧縮差分データDC1を形成
し、最適化処理部121はこの圧縮差分データDC1に上述し
た最適化差分ビットルーチンを適用して最適化差分デー
タDCo1を形成し、この最適化差分データDCo1は準瞬時伸
長部141およびセレクタ32の一入力端に加えられる。準
瞬時伸長部141は入力される最適化差分データDCo1をス
ケールデータDK1を基準として8ビットデータのデータD
E1に伸長し、このデータDE1は積分部151によって積算さ
れて復号され、その復号値SD1は比較部33の一入力端お
よびセレクタ34の一入力端に加えられている。
同様に、準瞬時圧縮部11-1はスケールデータDK-1に基
づきバッファ6の出力データから圧縮差分データDC-1
形成し、最適化処理部12-1はこの圧縮差分データDC-1
上述した最適化差分ビットルーチンを適用して最適化差
分データDCo-1を形成し、この最適化差分データDCo-1
準瞬時伸長部14-1およびセレクタ32の一入力端に加えら
れる。準瞬時伸長部14-1は入力される最適化差分データ
DCo-1をスケールデータDK-1を基準として8ビットデー
タのデータDE-1に伸長し、このデータDE-1は積分部15-1
によって積算されて復号され、その復号値SD-1は比較部
33の一入力端およびセレクタ34の一入力端に加えられて
いる。
また、最大値制限回路5から出力される差分データDD
は、バッファ10aによって1ブロック分が蓄積され、こ
のバッファ10aの出力は積分部15aによって順次積算され
て圧縮されていない音声信号(すなわち原信号)が形成
され、それに対応したデータSDaが最適化処理部120,1
21,12-1および比較部33に加えられている。
このように、比較部33には、原信号に対応したデータ
SDa、スケール値SC0(スケールデータDK0)に対応した
最適化差分データDCo0を復号したときの復号値SD0、ス
ケール値SC1(スケールデータDK1)に対応した最適化差
分データDCo1を復号したときの復号値SD1、および、ス
ケール値SC-1(スケールデータDK-1)に対応した最適化
差分データDCo-1を復号したときの復号値SD-1が、サン
プル毎にそれぞれ加えられる。
比較部33は、データSDaと復号値SD0,SD1,SD-1に基づ
き、それらの復号値SD0,SD1,SD-1におけるデータSDaか
らの誤差をそれぞれのサンプル毎に形成し、1ブロック
における誤差パワーをおのおのの復号値SD0,SD1,SD-1
ついて算出し、それらの中で最小値をとるものを判別す
る。
そして、復号値SD0についての誤差パワーが最小値に
なるときには、セレクタ31によってスケールデータDK0
を選択してこれをマルチプレクサ13に出力するとともに
セレクタ32によって最適化差分データDCo0を選択してこ
れをマルチプレクサ13に出力する。またセレクタ34によ
って符号値SD0を選択し、これをレジスタ9に取り込ま
せるデータとする。
また、復号値SD1についての誤差パワーが最小になる
ときには、セレクタ31によってスケールデータDK1を選
択してこれをマルチプレクサ13に出力するとともにセレ
クタ32によって最適化差分データDCo1を選択してこれを
マルチプレクサ13に出力する。またセレクタ34によって
符号値SD1を選択し、これをレジスタ9に取り込ませる
データとする。
同様に、復号値SD-1についての誤差パワーが最小にな
るときには、セレクタ31によってスケールデータDK-1
選択してこれをマルチプレクサ13に出力するとともにセ
レクタ32によって最適化差分データDCo-1を選択してこ
れをマルチプレクサ13に出力する。またセレクタ34によ
って符号値SD-1を選択し、これをレジスタ9に取り込ま
せるデータとする。
したがって、マルチプレクサ13からは、そのブロック
において最も誤差パワーが小さくなる符号化データDLが
出力される。
比較部33が実行する比較ルーチンの一例を第10図に示
す。
まず、データSDaおよび復号値SD0,SD1,SD-1をサンプ
ル毎に入力するとともに(処理201)、それらの入力し
たデータに基づき、次式を演算して、復号値SD0,SD1,SD
-1におのおの対応した誤差パワーRMS0,RMS1,RMS-1をそ
れぞれ算出する(処理202)。
ここで、k=0,1,−1、jはブロック内におけるサン
プル番号、SDajはブロック内のおのおののサンプルにお
けるデータ、SDkjはブロック内のおのおののサンプルに
おける符号値SDkをあらわす。
そして、いずれの誤差パワーRMS0,RMS1,RMS-1が最も
小さいかを識別し(判断203,204,205)、最小の誤差パ
ワーRMS0,RMS1,RMS-1に対応したスケールデータDK0,D
K1,DK-1と最適化差分データDCo0,DCo1,DCo-1をそれぞれ
選択する(処理206,207,208)。
なお、この比較ルーチンにおいて、おのおのの復号値
SD0,SD1,SD-1とデータSDaとの誤差に基づいた評価値と
しては、上述した誤差パワー以外に、例えば、おのおの
のサンプルにおけるデータSDaと復号値SD0,SD1,SD-1
の差の絶対値の総和等を用いることができる。
また、この実施例によって形成された符号化データDL
を復号化する音声復号化装置は、第7図と同一のものを
用いることができる。
ところで、以上説明した各実施例においては、差分PC
M符号について準瞬時圧伸を適用する場合について述べ
たが、本発明は、PCM符号について準瞬時圧伸を適用す
る場合についても、同様にして適用することができる。
なお、上述した各実施例における各種定数は、本発明
を実施する上での一例を示したものであり、それらに限
ることはない。
[効果] 以上説明したように、本発明によれば、PCM符号化さ
れた音声データのうち隣接するサンプル間で直前サンプ
ルとの差分値を形成してその差分値を時系列に所定数ご
とのブロックに分割し、おのおののブロックにおける差
分値の絶対値の最大値に対応した最上位桁をあらわすス
ケールデータを識別し、その最上位桁を含む所定ビット
数のデータを符号データに整形して上記音声データを上
記ブロック単位に圧縮する音声符号化方法において、上
記差分値の最下位ビットに1を加算した第1の一時差分
値と、上記差分値の最下位ビットから1を減算した第2
の一時差分値を算出し、上記差分値に基づく第1の一時
符号データと、上記第1の一時差分値に基づく第2の一
時符号データと、上記第2の一時差分値に基づく第3の
一時符号データを算出し、上記第1の一時符号データに
基づく第1の一時復号値と、上記第2の一時符号データ
に基づく第2の一時復号値と、上記第3の一時符号デー
タに基づく第3の一時復号値を算出し、上記第1の一時
復号値と、上記第2の一時復号値と、上記第3の一時復
号値のうち、当該サンプルにおける原信号の値に最も近
い値をとる一時復号値を判定し、その判定した一時復号
値に対応した符号データを、当然サンプルにおける符号
データとして選択するとともに、後続するブロックの最
初のサンプルの差分値を算出するときには当該ブロック
の最後のサンプルの復号値を基準とするようにしたの
で、符号化時に、準瞬時圧縮処理による圧縮データとし
て、元の音声信号により近づく値が選択され、低ビット
レートで、高音質の音声を再現することができるという
効果を得る。また、符号器側における符号化処理の段階
で、圧縮データの選択を行うので、復号器側の復号化処
理が簡単なものとなり、その結果、復号器の装置構成を
簡単化でき、復号器の装置コストを大幅に削減すること
ができるという効果も得る。
また、PCM符号化された音声データのうち隣接するサ
ンプル間で直前サンプルとの差分値を形成してその差分
値を時系列に所定数ごとのブロックに分割し、おのおの
のブロックにおける差分値の絶対値の最大値に対応した
最上位桁をあらわすスケールデータを識別し、その最上
位桁を含む所定ビット数のデータを符号データに整形し
て上記音声データを上記ブロック単位に圧縮する音声符
号化方法において、上記最上位桁およびこの最上位桁に
それぞれ隣接する桁に対応した複数のスケールデータに
それぞれ基づいて上記符号データを整形した複数の符号
データ系列を形成するとともに、上記複数の符号データ
系列について、それぞれ、上記差分値の最下位ビットに
1を加算した第1の一時差分値と、上記差分値の最下位
ビットから1を減算した第2の一時差分値を算出し、上
記差分値に基づく第1の一時符号データと、上記第1の
一時差分値に基づく第2の一時符号データと、上記第2
の一時差分値に基づく第3の一時符号データを算出し、
上記第1の一時符号データに基づく第1の一時復号値
と、上記第2の一時符号データに基づく第2の一時復号
値と、上記第3の一時符号データに基づく第3の一時復
号値を算出し、上記第1の一時復号値と、上記第2の一
時復号値と、上記第3の一時復号値のうち、当該サンプ
ルにおける原信号の値に最も近い値をとる一時復号値を
判定し、その判定した一時復号値に対応した符号データ
を、当該サンプルにおける符号データとして選択するよ
うに、上記複数の符号データ系列を補正するとともに、
それらの補正された符号データ系列のうちブロック内誤
差が最も小さくなる符号データ系列を当該ブロックの符
号データ系列として選択し、後続するブロックの最初の
サンプルの差分値を算出するときには当該ブロックで選
択した符号データ系列の最後のサンプルの復号値を基準
とするようにしたので、符号化時に、準瞬時圧縮処理に
よる圧縮データとして、元の音声信号との誤差がより少
ない符号データ系列が選択され、低ビットレートで、高
音質の音声を再現することができるという効果を得る。
また、符号器側における符号化処理の段階で、圧縮デー
タの選択を行うので、復号器側の復号化処理が簡単なも
のとなり、その結果、復号器の装置構成を簡単化でき、
復号器の装置コストを大幅に削減することができるとい
う効果も得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例にかかる音声符号化装置を示
したブロック図、第2図は符号化データの信号形式を例
示した信号配置図、第3図(a)は最適化処理を説明す
るための波形図、同図(b)は最適化差分ビットルーチ
ンの作用を説明するための信号配置図、第4図(a),
(b)は最適化差分ビットルーチンの一例を示したフロ
ーチャート、第5図は最適化処理の効果の説明図、第6
図(a)〜(d)は最適化の様子を示した信号配置図、
第7図は本発明の一実施例にかかる音声復号化装置の一
例を示したブロック図、第8図(a)〜(c)は本発明
の他の実施例の原理の説明図、第9図は本発明の他の実
施例にかかる音声符号化装置を示したブロック図、第10
図は比較ルーチンの一例を示したフローチャート、第11
図は従来技術の説明図、第12図(a)〜(c)は従来技
術の符号化復号化の状況を説明するための信号配置図で
ある。 1,25……ローパスフィルタ、2……アナログ/デジタル
変換器、3,6,10,10a……バッファ、4……加減算器、5
……最大値制限回路、7,7a……スケール値設定部、8…
…加算器、9……レジスタ、11,110,111,11-1……準瞬
時圧縮部、12,120,121,12-1……最適化処理部、13……
マルチプレクサ、14,140,141,14-1,22……準瞬時伸長
部、15,150,151,15-1,15a,23……積分部、21……デマル
チプレクサ、24……デジタル/アナログ変換器、31,32,
34……セレクタ、33……比較部。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】PCM符号化された音声データのうち隣接す
    るサンプル間で直前サンプルとの差分値を形成してその
    差分値を時系列に所定数ごとのブロックに分割し、おの
    おののブロックにおける差分値の絶対値の最大値に対応
    した最上位桁をあらわすスケールデータを識別し、その
    最上位桁を含む所定ビット数のデータを符号データに整
    形して上記音声データを上記ブロック単位に圧縮する音
    声符号化方法において、 上記差分値の最下位ビットに1を加算した第1の一時差
    分値と、上記差分値の最下位ビットから1を減算した第
    2の一時差分値を算出し、 上記差分値に基づく第1の一時符号データと、上記第1
    の一時差分値に基づく第2の一時符号データと、上記第
    2の一時差分値に基づく第3の一時符号データを算出
    し、 上記第1の一時符号データに基づく第1の一時復号値
    と、上記第2の一時符号データに基づく第2の一時復号
    値と、上記第3の一時符号データに基づく第3の一時復
    号値を算出し、 上記第1の一時復号値と、上記第2の一時復号値と、上
    記第3の一時復号値のうち、当該サンプルにおける原信
    号の値に最も近い値をとる一時復号値を判定し、その判
    定した一時復号値に対応した符号データを、当該サンプ
    ルにおける符号データとして選択するとともに、 後続するブロックの最初のサンプルの差分値を算出する
    ときには当該ブロックの最後のサンプルの復号値を基準
    とすることを特徴とする音声符号化方法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載において、前記
    差分値は、その絶対値の最大値が制限されることを特徴
    とする音声符号化方法。
  3. 【請求項3】PCM符号化された音声データのうち隣接す
    るサンプル間で直前サンプルとの差分値を形成してその
    差分値を時系列に所定数ごとのブロックに分割し、おの
    おののブロックにおける差分値の絶対値の最大値に対応
    した最上位桁をあらわすスケールデータを識別し、その
    最上位桁を含む所定ビット数のデータを符号データに整
    形して上記音声データを上記ブロック単位に圧縮する音
    声符号化方法において、 上記最上位桁およびこの最上位桁にそれぞれに隣接する
    桁に対応した複数のスケールデータにそれぞれ基づいて
    上記符号データを整形した複数の符号データ系列を形成
    するとともに、 上記複数の符号データ系列について、それぞれ、上記差
    分値の最下位ビットに1を加算した第1の一時差分値
    と、上記差分値の最下位ビットから1を減算した第2の
    一時差分値を算出し、上記差分値に基づく第1の一時符
    号データと、上記第1の一時差分値に基づく第2の一時
    符号データと、上記第2の一時差分値に基づく第3の一
    時符号データを算出し、上記第1の一時符号データに基
    づく第1の一時復号値と、上記第2の一時符号データに
    基づく第2の一時復号値と、上記第3の一時符号データ
    に基づく第3の一時復号値を算出し、上記第1の一時復
    号値と、上記第2の一時復号値と、上記第3の一時復号
    値のうち、当該サンプルにおける原信号の値に最も近い
    値をとる一時復号値を判定し、その判定した一時復号値
    に対応した符号データを、当該サンプルにおける符号デ
    ータとして選択するように、上記複数の符号データ系列
    を補正するとともに、 それらの補正された符号データ系列のうちブロック内誤
    差が最も小さくなる符号データ系列を当該ブロックの符
    号データ系列として選択し、後続するブロックの最初の
    サンプルの差分値を算出するときには当該ブロックで選
    択した符号データ系列の最後のサンプルの復号値を基準
    とすることを特徴とする音声符号化方法。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第3項記載において、前記
    ブロック内誤差は、おのおのの符号データ系列のブロッ
    ク内における誤差パワーであることを特徴とする音声符
    号化方法。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第3項記載において、前記
    ブロック内誤差は、おのおのの符号データ系列のブロッ
    ク内の各サンプルにおける誤差の絶対値の総和であるこ
    とを特徴とする音声符号化方法。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第3項記載において、前記
    差分値は、その絶対値の最大値が制限されることを特徴
    とする音声符号化方法。
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