JP2644208B2 - 磁気測定方法および地下物体検出方法 - Google Patents

磁気測定方法および地下物体検出方法

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JP2644208B2
JP2644208B2 JP4004395A JP4004395A JP2644208B2 JP 2644208 B2 JP2644208 B2 JP 2644208B2 JP 4004395 A JP4004395 A JP 4004395A JP 4004395 A JP4004395 A JP 4004395A JP 2644208 B2 JP2644208 B2 JP 2644208B2
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宏一 木村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気測定方法および地
下物体検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】地下にトンネルを掘ったり下水管やガス
管などを埋設施工する方法として推進工法が知られてい
る。推進工法では、地盤に掘削された立坑の側壁から掘
進機で水平方向にトンネルを掘削し、掘進機をトンネル
内に推進させながら掘進機の後方に下水管などの埋設管
を連結して掘進機とともに推進させて埋設施工する。こ
の推進工法では、地盤を開削しないので、地表面の交通
や利用を阻害せずに地下に埋設管を施工することがで
き、施工の作業能率も優れているという利点がある。
【0003】推進工法では、地下にある掘進機の位置を
正確に知る必要がある。そのため、掘進機に磁界発生器
を備え、この磁界発生器から発生する磁界を、地上に配
置された磁気測定装置で測定して、磁界発生器の位置す
なわち掘進機の位置を検出する方法が提案されている。
磁気測定方法として、磁気検出用のコイルを直線的に走
査し、磁気の作用でコイルに発生する起電力を検出する
方法がある。起電力の最大地点から走査直線と直交する
延長方向に磁界の中心すなわち磁界発生器が存在する。
このようなコイルの直線走査を複数個所で行い、それぞ
れの測定点から走査直線と直交する方向に延長した延長
線の交点が、磁界発生機すなわち掘進機の位置であると
判る。
【0004】この方法では、測定作業に手間がかかり測
定精度も低いという問題がある。磁気測定装置として、
図10に示すように、磁気検出用のコイルCx、Cy、
Czを互いに直交する3軸方向に向けて各コイルCx…
の中心を一致させて配置した3要素コイルが考えられ
る。この3要素コイルでは、中心点C0 における磁束ベ
クトルVにより3軸方向のそれぞれのコイルに生じる起
電力すなわち検出信号に違いが生じる。各方向の検出信
号を比べれば、その地点における磁束の方向が判る。磁
束の方向を辿っていけば磁界発生器の位置が判る。前記
方法のようなコイルの直線走査を繰り返す必要がない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記のような3要素コ
イルでは、3軸方向のコイルの磁気特性が完全に一致し
ていないと、正確な磁束の方向は判らない。3軸方向の
コイルの磁気特性を一致させるには、全てのコイルが、
同じ形状および構造でしかも互いに全く同じ位置関係で
配置されていなければならない。
【0006】しかし、図10をみれば判るように、3軸
方向のコイルCx…を互いの中心C 0 を一致させて配置
すると、少なくとも一部にコイルCx…同士が重なり合
う部分ができる。この重なり部分で内側になるコイルと
外側になるコイルでは径が違ってしまい、磁気特性も異
なってしまう。内外で重なり合うコイルCx…同士が磁
気的に干渉を起こして磁気特性が変わってしまう。
【0007】また、3軸方向のコイルCx…が互いに重
なり合った状態で各コイルCx…を組み立てたり支持し
たりしておくには、装置構造がきわめて複雑になる。各
コイルCx…の支持構造に違いがあるとコイルCx…の
磁気特性も変わる可能性がある。その結果、前記のよう
な3要素コイルは、性能的に満足できるものが得られ難
く、製造コストも高くつく。
【0008】本発明の目的は、前記3要素コイルをさら
に改良し、構造が簡単で製造し易く、しかも、磁界の情
報が正確に得られる磁気測定装置を提供することにあ
る。また、磁気測定方法として、前記のような磁気測定
装置を用いて磁気測定が簡単かつ正確に行えるようにす
ることにある。地下に存在する物体を地上で検出する方
法として、前記のような磁気測定装置および磁気測定方
法を用いて、地下物体を簡単かつ正確に検出できるよう
にすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気測定装置
は、同軸上に間隔をあけて配置され電気的に接続された
一対のコイルからなる3組の検出コイル対を備える。3
組の検出コイル対の中心軸が互いに直交する3軸方向に
配置される。中心軸同士がそれぞれの一対のコイルの間
で互いに直交して配置されている。隣接して配置された
異なる検出コイル対のコイル同士が互いに間隔をあけて
配置されている。
【0010】なお、検出コイル対の一対のコイルをそれ
ぞれ支持する対向面を互いに直交する3軸方向にそれぞ
れ有する6面体からなる支持ブロックをさらに備えるこ
とができる。支持体が、対向面にコイルを巻回支持する
コイル巻回溝を有することができる。
【0011】本発明の磁気測定方法は、以下の工程を備
えている。磁界中に前記磁気測定装置を配置する工程。
磁界の作用で磁気測定装置の各検出コイル対に発生する
検出信号を取得する工程。3軸方向の検出コイル対のう
ちの少なくとも2軸方向の検出コイル対で取得される検
出信号が一致するように磁気測定装置を旋回させる工
程。
【0012】磁気測定装置の旋回姿勢から磁気測定装置
の場所における磁界の磁束方向を得る工程。本発明の地
下物体検出方法は、地下に配置された物体を地上で検出
する方法であって、以下の工程を備えている。地下に物
体とともに配置された磁界発生器で鉛直方向に磁束軸を
有する磁界を発生させる工程。
【0013】地上で磁界中に前記磁気測定装置を配置す
る工程。前記磁気測定方法で磁気測定装置の場所におけ
る磁界の磁束方向を得る工程。磁束方向が鉛直方向に近
づく方向に磁気測定装置を移動させる工程。磁束方向が
鉛直方向である位置を、その地下に前記物体が存在する
位置であると判断する工程。
【0014】なお、磁界発生器が、通電によりその軸方
向に磁束軸を有する磁界を発生するコイルであることが
できる。
【0015】
【作用】本発明の磁気測定装置では、各検出コイル対
が、同軸上に間隔をあけて配置され電気的に接続された
一対のコイルからなり、この一対のコイルの間で3軸方
向の検出コイル対同士の中心軸が直交しており、隣接し
て配置されるコイル同士が間隔をあけているので、3軸
方向のコイル同士が重なったり干渉したりすることが防
げる。
【0016】その結果、3軸方向の検出コイル対の磁気
特性がきわめて揃ったものとなる。但し、一対のコイル
同士を接続する部分では3軸方向の検出コイル対で互い
に重なり合ったり互いに避けるために形状を変える必要
があったりするが、このような接続部分は磁気の検出特
性に大きな影響を与えない。なお、検出コイル対の一対
のコイルをそれぞれ支持する対向面を互いに直交する3
軸方向にそれぞれ有する6面体からなる支持ブロックを
さらに備えていれば、各検出コイル対を正確な姿勢で簡
単かつ確実に支持しておくことができる。
【0017】支持体が、対向面にコイルを巻回支持する
コイル巻回溝を有するものであれば、コイルの支持が簡
単かつ確実に行える。本発明の磁気測定方法では、前記
磁気測定装置を用い、3軸方向の検出コイル対のうちの
少なくとも2軸方向の検出コイル対で取得される検出信
号が互いに一致するように磁気測定装置を旋回させるこ
とにより、前記2軸方向で構成される面内において2軸
方向の丁度中間になる方向に、その地点における磁束ベ
クトルの方向すなわち磁束方向が存在することが判る。
言い換えると、磁束方向に対して2軸方向の検出コイル
対の傾きあるいは姿勢が同じ状態であれば、両方の検出
コイル対で検出される検出信号も同じになるのである。
その結果、磁気測定装置の旋回姿勢から正確な磁束方向
を得ることができる。
【0018】2軸方向の検出信号が一致するか否かの判
断は電気的に容易に行える。例えば、ひとつのコイルで
検出信号が無くなったときにコイルの軸方向と磁束方向
とが一致していると判断する方法では、雑音の影響を受
け易く、磁界強度が弱いと判断がし難い。しかし、本発
明の方法では、2軸方向の検出信号は雑音に対して同じ
ように影響を受けるので、検出信号の差を測定するとき
には雑音の影響は受けない。磁界強度が弱くても2軸方
向の検出信号の差は明確に出る。
【0019】前記した磁気測定装置は、2軸方向におけ
る検出特性の違いが少ないので、上記のような2軸方向
の検出信号の一致による磁束方向の判定が正確に行え
る。3軸方向から選んだ2組の2軸方向について、上記
のような工程を経て、磁気測定装置の旋回姿勢から2軸
方向で構成される面内での磁束方向を得ることができれ
ば、直交する2つの面内での磁束方向から三次元的な磁
束方向を得ることができる。
【0020】本発明の地下物体検出方法では、地下に物
体とともに配置された磁界発生器で発生させた鉛直方向
に磁束軸を有する磁界を、地上に配置された前記磁気測
定装置で測定する。前記磁界による地上での磁束方向
は、磁界発生器すなわち物体の存在する地点から遠いほ
ど鉛直方向に対する傾きが大きくなり、物体の存在地点
に近づくほど鉛直方向に近づく。物体の存在する地点で
は磁束方向が鉛直方向になる。
【0021】そこで、地上の適当な地点で磁気測定装置
による磁束方向の測定を行い、磁気測定装置で測定され
た磁束方向が鉛直方向に近づく方向に磁気測定装置を移
動させれば、磁気測定装置は物体の存在地点に近づき、
磁束方向が鉛直方向になった位置で、その地下に物体が
存在することが判る。なお、磁界発生器が、通電により
その軸方向に磁束軸を有する磁界を発生するコイルであ
れば、簡単な構造で適切な磁界を発生させることができ
る。コイルからなる磁界発生器は小型であり、その作動
のための電源なども大がかりなものは必要ないから、地
下の物体に内蔵させておいても場所を取らず、保守管理
も容易である。
【0022】
【実施例】図1に示す磁気測定装置は、立方体状をなす
支持ブロック10と、支持ブロック10の3軸方向それ
ぞれに設けられた検出コイル対20x、20y、20z
とを有する。図2に詳しく示すように、支持ブロック1
0の各面には、円盤状のコイル支持環12が張り出して
いる。コイル支持環12の外周には凹溝状のコイル巻回
溝14を有する。コイル巻回溝14には、導線を多数巻
回して構成されたコイル22が支持されている。コイル
22の外径はコイル支持環12の外径よりも小さく、支
持ブロック10の面よりも外にはみ出ることはない。隣
接する面のコイル22…同士は十分な間隔をあけて配置
されている。
【0023】各検出コイル対20x…の中心軸は、XY
Zの3軸方向にそれぞれ沿って配置されている。また、
各検出コイル対20x…の中心軸は、支持ブロック10
の中心Cで3軸が直交する。支持ブロック10の3軸方
向それぞれの対向面に配置された一対のコイル22、2
2は、その一端同士が導線24で電気的に接続されて、
検出コイル対20x、20y、20zを構成している。
各検出コイル対20x…の接続導線24…同士は交差し
たり異なる経路に配置されている。各コイル22、22
の他端は、図示しない検出信号の制御装置に接続され
る。検出信号の制御装置は、検出コイル対20x…で発
生する起電力などの検出信号を電気的に処理して計器に
表示したり記録したりする。また、各検出コイル対20
x…の検出信号を比較したり演算処理したりする。制御
装置の具体的な構造は、通常の電気的測定装置と同様で
ある。
【0024】支持ブロック10および検出コイル対20
x…は、支持ブロック10の中心Cを基点にして全体の
姿勢を三次元的に自由に旋回できるように支持してい
る。具体的には、各種装置におけるジャイロ支持機構が
採用される。支持ブロック10の各面のコイル支持環1
2の中央に旋回支持軸を通すことができる。 〔磁気測定方法〕上記のような磁気測定装置を用いる磁
気測定方法について説明する。 <第1の測定方法>図3(a) に示すように、磁気測定装
置を磁界中に置く。磁気測定装置の中心点Cに作用する
磁界が磁束ベクトルVで表される。
【0025】磁界の作用で各検出コイル対20x…に起
電力が発生する。この起電力を電気的に検出する。それ
ぞれの検出コイル対20x…毎に検出信号が得られる。
具体的には、例えば図3(b) に示すように、各検出コイ
ル対20x…の検出信号EはXYZの3軸方向それぞれ
に異なった値となる。この3軸XYZ方向の検出信号E
を合成すれば、各検出コイル対20x…の中心点Cにお
ける磁束ベクトルVの方向や大きさを知ることができ
る。検出信号Eの合成は検出信号の制御装置でマイクロ
コンピュータなどを用いて行うことができる。 <第2の測定方法>次に、3軸方向の検出信号から磁束
方向を得る別の方法を説明する。
【0026】3軸方向のうちの2軸方向の検出コイル対
を組み合わせて、その検出信号を比べる。検出コイル対
20xと20y、検出コイル対20yと20z、検出コ
イル対20zと20xとの何れかの組み合わせである。
例えば図3(b) に示すように、検出コイル対20xと2
0yとで検出信号Eの大きさに差があるとする。この場
合、図3(a) に示すように、検出コイル対20xと20
yとの検出信号Eの差が小さくなる方向に磁気測定装置
を中心点Cを含むZ軸回りに旋回させる。図3では、検
出信号Eの小さなX軸方向から検出信号Eの大きなY軸
方向へと磁気測定装置を旋回させる。
【0027】図4に示すように、XY軸方向で検出信号
Eの差が小さくなり全く一致するまで磁気測定装置を旋
回させる。図4(b) に示すようにXY軸方向の検出信号
Eが同じになった状態では、検出コイル対20xと20
yとの2軸方向で構成されるXY平面と直交して、2軸
方向の丁度中間になる方向を含む平面に磁束方向が存在
する。言い換えると、XY軸方向の両方と交差する支持
ブロック10の対角面(図4(a) に一点鎖線で示す)に
磁束ベクトルVが含まれる。
【0028】このようにして、磁気測定装置を旋回させ
てその姿勢を変えることで磁束ベクトルVの方向を知る
ことができる。2軸XY方向の検出信号Eから磁束ベク
トルVが含まれる平面を得る前記工程を、別の2軸方
向、例えば、YZ軸方向あるいはZX軸方向についても
行い、前記同様に磁束ベクトルVが含まれる別の平面が
決まれば、これらの磁束ベクトルVが含まれる平面同士
の交線が磁束ベクトルVの三次元的方向を示す。 <第3の測定方法>磁束ベクトルVの三次元的方向を知
る別の方法を説明する。
【0029】図4の状態では、X軸方向とY軸方向の検
出信号Eの大きさは同じであるが、Z軸方向の検出信号
Eの大きさが違っている。そして、前記説明からも判る
ように、磁束ベクトルVを含む面が特定されただけで、
三次元的な磁束ベクトルVの方向は特定されていない。
図4と同じ状態を別の方向から表した図5をみれば、磁
束ベクトルVはZ軸方向に対して傾いている。
【0030】そこで今度は、図6に示すように、XY軸
方向の検出信号EとZ軸方向の検出信号Eとの差が小さ
くなり全く一致するまで磁気測定装置を旋回させる。こ
のとき、X軸方向とY軸方向との検出信号Eに違いが出
ない方向すなわち前記した磁束ベクトルVが含まれる平
面に沿って磁気測定装置を旋回させる。その結果、図6
(b) に示すように、XYZ軸方向の全ての検出信号Eが
同じ大きさになる。この状態では、XYZ軸の丁度真ん
中の方向、具体的には支持ブロック10の対角頂点同士
を結ぶ三次元的な対角線(図6(a) に一点鎖線で示す)
の方向が磁束ベクトルVの方向を示している。
【0031】このようにすれば、磁気測定装置をその中
心C回りに旋回させて、XYZ軸方向の検出信号Eが一
致する旋回姿勢を探すだけで、その地点における磁束ベ
クトルVの方向を簡単に知ることができる。 〔地下物体検出方法〕上記磁気測定装置および磁気測定
方法を、推進工法における掘進装置の位置検出に適用し
た場合について説明する。
【0032】図7に示すように、地盤50の内部を掘進
装置30と掘進装置30の後方に連結された埋設管32
…が推進される。掘進装置30には磁界発生器40が設
置されている。磁界発生器40は、導線が巻回されたコ
イルからなり、コイルの軸方向が鉛直方向を向いてい
る。磁界発生器40のコイルに通電すれば、コイルの両
端をループ状に結ぶ磁界が発生する。磁界発生器40か
ら地上に向けて磁束線が延びている。地上での磁束の方
向は、磁界発生器40に近い位置では鉛直方向に近くな
り、磁界発生器40から遠い位置では鉛直方向から傾斜
した水平方向に近い状態になる。地上での磁束の方向が
鉛直方向と一致した地点の真下に磁界発生器40および
掘進装置30が存在することになる。 <第1の検出方法>地上に磁気測定装置を配置して、そ
の地点における磁束ベクトルVの方向を前記した方法で
求める。
【0033】具体的には、図8に示すように、磁気測定
装置が配置された地点で、その地点で検出されたXYZ
軸3方向の検出信号Eが一致するように磁気測定装置の
姿勢を3次元的に変えれば、支持ブロック10の対角線
方向から、その地点における磁束ベクトルVの3次元的
方向が検出される。この方法は、前記した第3の測定方
法に該当する。
【0034】異なる位置で求められた磁束ベクトルVの
方向を比べたときに、磁束ベクトルVの方向がより鉛直
方向に近くなる位置ほど、磁界発生器40すなわち掘進
装置30に近づいていることになる。そして、磁気測定
装置を、磁束ベクトルVが鉛直方向に近づく方向に移動
させる。例えば、磁束ベクトルV1 の位置よりも磁束ベ
クトルV2 の位置のほうが磁界発生器40に近ければ、
磁気測定装置は、磁束ベクトルV1 の位置と磁束ベクト
ルV2 の位置を結ぶ線上を磁束ベクトルV2 の位置の延
長方向に移動させる。
【0035】上記のような磁束方向の測定と磁気測定装
置の移動とを行った結果、磁束ベクトルVがV1 〜V4
へと順次鉛直方向に近づき、最終的に磁束ベクトルVが
鉛直方向を向いた地点、すなわち磁束ベクトルV0 の位
置が磁気発生器40の真上の地点である。このように、
磁束ベクトルVが鉛直方向を向く地点を探すことで、磁
界発生器40および掘進装置30の正確な位置を知るこ
とができる。 <第2の検出方法>図9に示すように、地上の2個所
A、B点において、それぞれの位置での磁束ベクトルV
a および磁束ベクトルVb の方向を求める。このときに
は、水平面内での磁束ベクトルVの方向だけを求めれば
よい。2個所A、B点で求められた磁束ベクトルVa 、
Vb の方向を延長してその交点Pを求めれば、この交点
Pの真下の地下に磁気発生器40および掘進装置30が
あることが判る。なお、交点Pで磁束ベクトルVの3次
元方向を測定すれば、磁束ベクトルVは鉛直方向を向く
ので、目的とする磁気発生器40の位置であることが確
認できる。
【0036】上記方法では2個所A、B点での測定から
交点Pを求めたが、3個所以上で磁束ベクトルVを求め
ることもできる。3個所以上の測定点から選択された2
個所の測定点を使って交点P1 を求め、別の2個所の測
定点を使って求めた交点P2と比較する。両交点P1
2 とが一致すれば、この交点P1 (P2 )が正確な交
点Pである。交点P1 と交点P2 にずれがある場合に
は、さらに別の交点P3を求め、何れか2点の交点P1
…が一致した点を正しい交点Pであると判断することが
できる。3点の交点P1 …が異なれば、これらの交点P
1 、P2 、P3 で構成する三角形範囲に磁気発生器40
が存在すると判断することができる。複数の交点P1
2 、P3 …の測定結果から統計的に演算処理して交点
Pを推測することもできる。 <第3の検出方法>前記第2の検出方法と同様に2個所
A、B点で磁束ベクトルVa 、Vb とその延長方向の交
点Pを求めた後、いずれかの測定点A点またはB点から
交点Pに向けて磁気測定装置を移動させながら、鉛直面
内における磁束ベクトルVの方向を測定する。
【0037】すなわち、磁気測定装置の1軸方向の検出
コイル対、例えば検出コイル対20zを水平方向に固定
しておいて、残りの2軸方向の検出コイル対20x、2
0yの検出信号Eが一致するように、磁気測定装置の姿
勢を鉛直面内で旋回させる。検出コイル対20x、20
yの対角線方向が鉛直面内での磁束ベクトルVの方向で
ある。
【0038】前記交点Pが磁気発生器40の正確な位置
を示していれば、磁気測定装置の移動に伴って、鉛直面
内での磁束ベクトルVの方向が鉛直方向を向くように変
化する。鉛直面内での磁束ベクトルVの方向が鉛直方向
に近づかなければ、先に求めた交点Pの位置がずれてい
る可能性がある。この場合は、前記した複数個所におけ
る水平面内での磁束方向の測定を再び行って、目標とす
る交点Pの位置すなわち磁気測定装置の移動方向を修正
することができる。交点Pで鉛直面内における磁束ベク
トルVの方向が鉛直方向を向くことを確認すれば、磁気
発生器40の位置が正確に求められたことが確かめられ
る。交点Pで磁束ベクトルVが鉛直方向からずれている
場合には、交点Pの周辺で磁束ベクトルVが鉛直方向を
向く位置を探せば良い。
【0039】
【発明の効果】本発明の磁気測定装置では、3軸方向の
検出コイル対の磁気特性に違いが生じ難いので正確な測
定ができる。検出コイル対を構成するコイルの配置や支
持が簡単になるので、製造が簡単である。なお、前記の
ような支持ブロックをさらに備えていれば、各検出コイ
ル対の支持が確実かつ簡単に行え、コイルの磁気特性を
一致させ易いので、磁気測定装置の性能および生産性を
向上できる。
【0040】支持ブロックが前記コイル巻回溝を有する
ものであれば、コイルの支持が簡単かつ確実に行え、磁
気測定装置の性能および生産性が向上できる。本発明の
磁気測定方法では、各軸方向の検出信号を比較するだけ
て磁束方向が正確かつ簡単に得られる。本発明の地下物
体検出方法では、地下にある物体を地上から簡単かつ正
確に検出することができる。
【0041】なお、磁界発生器が前記のようなコイルで
あれば、構造が簡単でかつ高い性能が発揮でき、地下物
体に内蔵させておくのも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を表す磁気測定装置の正面図
【図2】コイル支持環部分の要部拡大断面図
【図3】磁気測定方法を段階的に表し、第1段階におけ
る磁気測定装置の配置図(a) および検出信号線図(b)
【図4】第2段階における磁気測定装置の配置図(a) お
よび検出信号線図(b)
【図5】図4の磁気測定装置を別の方向から見た配置図
(a) および検出信号線図(b)
【図6】図5の次の段階における磁気測定装置の配置図
(a) および検出信号線図(b)
【図7】地下物体検出方法の実施例を表す縦断面図
【図8】磁気測定装置の操作状態を表す拡大縦断面図
【図9】別の実施例を表す平面図
【図10】参考技術を表す概略斜視図
【符号の説明】
10 支持ブロック 12 コイル支持環 14 コイル巻回溝 20x、20y、20z 検出コイル対 22 コイル 24 接続導線 C 中心 V 磁束ベクトル 30 掘進装置 32 埋設管 40 磁気発生器 50 地盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01V 3/10 G01V 3/10 B

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同軸上に間隔をあけて配置され電気的に接
    続された一対のコイルを有する3組の検出コイル対を備
    え、前記3組の検出コイル対の中心軸が互いに直交する
    3軸方向に配置され、前記中心軸同士がそれぞれの一対
    のコイルの間で互いに直交して配置され、隣接して配置
    された異なる検出コイル対のコイル同士が互いに間隔を
    あけて配置されている磁気測定装置を磁界中に配置する
    工程と、 前記磁界の作用で前記磁気測定装置の各検出コイル対に
    発生する検出信号を得る工程と、 前記3軸方向の検出コイル対のうちの少なくとも2軸方
    向の検出コイル対で得られる検出信号が一致するように
    磁気測定装置を旋回させる工程と、 前記磁気測定装置の旋回姿勢から前記磁気測定装置の位
    置における前記磁界の磁束方向を得る工程とを備える磁
    気測定方法。
  2. 【請求項2】地下に配置された物体を地上で検出する方
    法であって、 前記地下に前記物体とともに配置された磁界発生器で鉛
    直方向に磁束軸を有する磁界を発生させる工程と、前記請求項1の磁気測定方法で用いる磁気測定装置を、
    前記地上で前記磁界中に配置する工程と、 前記請求項の磁気測定方法で前記磁気測定装置の位置
    における前記磁界の前記磁束方向を得る工程と、 前記磁束方向が鉛直方向に近づく方向に前記磁気測定装
    置を移動させる工程と、 前記磁束方向が鉛直方向である位置を、その地下に前記
    物体が存在する位置であると判断する工程とを備える地
    下物体検出方法。
  3. 【請求項3】前記磁界発生器が、通電によりその軸方向
    に磁束軸を有する磁界を発生するコイルである請求項
    に記載の地下物体検出方法。
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