JPH08261708A - 磁界発生***置検出方法および装置ならびに地下物体検出方法 - Google Patents

磁界発生***置検出方法および装置ならびに地下物体検出方法

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JPH08261708A
JPH08261708A JP6302395A JP6302395A JPH08261708A JP H08261708 A JPH08261708 A JP H08261708A JP 6302395 A JP6302395 A JP 6302395A JP 6302395 A JP6302395 A JP 6302395A JP H08261708 A JPH08261708 A JP H08261708A
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JP
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magnetic field
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magnetic
plane
detecting
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Application number
JP6302395A
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English (en)
Inventor
Koichi Kimura
宏一 木村
Takeetsu Shibano
健悦 柴野
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Kidoh Construction Co Ltd
Original Assignee
Kidoh Construction Co Ltd
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Publication date
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気障害物があっても磁界発生体を正確かつ
簡単に検出できるようにする。 【構成】 磁界発生体の磁界の中心軸と直交する被測定
平面上で、被測定平面に対する磁界の中心軸の貫通点P
oを囲む4地点以上Sa〜Sdにおいて磁界の中心方向
Va〜Vdを検出する工程と、前記各地点Sa〜Sdに
おける磁界の中心方向Va〜Vd同士の交点Pab〜Pcd
を求める工程と、前記各交点Pab〜Pcdのうち最も多数
の交点が集中する位置を磁界の中心軸貫通点Poである
と判定する工程と、磁界の中心軸貫通点Poから被測定
平面と直交する方向に磁界発生体が存在すると判断する
工程とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁界発生***置検出方
法および装置ならびに地下物体検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】地下にトンネルを掘ったり下水管やガス
管などを埋設施工する方法として推進工法が知られてい
る。推進工法では、地盤に掘削された立坑から掘進機で
水平方向にトンネルを掘削し、掘進機をトンネル内に推
進させながら掘進機の後方に下水管などの埋設管を連結
して掘進機とともに推進させて埋設施工する。この推進
工法では、地盤を開削しないので、地表面の交通や利用
を阻害せずに地下に埋設管を施工することができ、施工
の作業能率も優れているという利点がある。
【0003】推進工法では、埋設管を正確な経路に沿っ
て埋設していくために、地下にある掘進機の位置を正確
に知る必要がある。そのため、掘進機にコイルなどの磁
界発生器を備え、この磁界発生器から発生する磁界を地
上に配置された磁気測定装置で測定して、磁界発生器の
位置すなわち掘進機の位置を検出する方法が提案されて
いる。
【0004】例えば、地下の磁界発生器から鉛直方向に
磁界を発生させておくと、地上では磁界の中心軸が地表
を貫通する地点で磁束の方向が鉛直方向になり磁束密度
すなわち磁界の強さが最大になる。磁気測定装置を地上
で走査して、磁界の最も強い地点を探せば、その真下に
磁界発生器すなわち掘進機が存在することが判る。この
ような用途に利用される磁気測定装置としては、磁界中
に置かれたコイルに発生する起電力を測定する装置があ
る。コイルに発生する起電力は磁界の強さとその変化の
度合に比例するので、起電力が最も大きくなる地点を探
すことで、掘進機の位置を検出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、地上に
おける磁界の強さを測定して、磁界の強さが最大になる
地点の地下に磁界発生器が存在すると判断する方法で
は、磁界発生器と地表の間に、磁界を乱すような磁性体
からなる埋設物すなわち磁気障害物が存在すると、磁界
発生器の位置を正確に知ることができないという問題が
ある。磁気障害物によって磁界発生器の磁界が乱される
と、磁界の方向が曲げられてしまい、磁界発生機の真上
でも磁界が鉛直方向を向かず磁界の強さも最大にはなら
ない。また、磁界発生器の真上ではないのに磁界が鉛直
方向を向いたり磁界の強さが最大になる地点が生じてし
まう。
【0006】前記した推進工法を実施する地盤には、電
気、ガス、上下水道などの配管や配線が埋設されてお
り、これらの配管や配線には磁性体材料が使われてい
て、磁界を乱す磁気障害物となる。地下に埋設された各
種の金属構造物も同様の磁気障害物となる可能性があ
る。なお、磁界発生器などの磁界発生体を検出する際
に、周囲に存在する磁気障害物で磁界が乱されて磁界発
生体の位置が正確に検出できないという問題が生じるの
は、前記した推進工法における掘進機の位置検出に限ら
ず、磁気測量や非破壊検査技術分野など様々な技術分野
でも同様に問題となる。
【0007】本発明の目的は、磁界発生体の磁界を乱す
磁気障害物があっても、磁界発生体を正確かつ簡単に検
出できるようにすることにある。また、推進工法におけ
る掘進機などの地下物体を正確かつ簡単に検出できるよ
うにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の磁界発生***置
検出方法は、以下の工程を備えている。磁界発生体の磁
界の中心軸と直交する被測定平面上で、被測定平面に対
する磁界の中心軸の貫通点を囲む4地点以上において磁
界の中心方向を検出する工程。各地点における磁界の中
心方向同士の交点を求める工程。各交点のうち最も多数
の交点が集中する位置を磁界の中心軸貫通点であると判
定する工程。磁界の中心軸貫通点から被測定平面と直交
する方向に磁界発生体が存在すると判断する工程。
【0009】なお、前記磁界の中心方向を検出する工程
が、以下の工程を含むことができる。検出平面上におけ
るその地点の磁界の中心方向を検出する磁界の中心方向
検出器が、検出平面上に設定された多角形の各頂点位置
ごとに合計4個以上配置された磁界発生***置検出装置
を準備する工程。被測定平面上に、検出平面が被測定平
面と一致し、各磁界の中心方向検出器が磁界の中心軸貫
通点を囲んで配置されるように磁界発生***置検出装置
を配置する工程。各磁界の中心方向検出器でそれぞれの
配置地点における磁界の中心方向を検出する工程。
【0010】本発明の磁界発生***置検出装置は、上記
磁界発生***置検出方法に用いる装置であって、検出平
面上におけるその地点の磁界の中心方向を検出する磁界
の中心方向検出器が、前記検出平面上に設定された多角
形の各頂点位置ごとに合計4個以上配置される。なお、
前記磁界の中心方向検出器が、前記平面上で互いに直交
する方向にそれぞれの軸方向が配置されたXY両方向の
検出コイル部と、XY検出コイル部の検出信号を比較し
て磁界の中心方向を検出する磁界の中心方向検出手段と
を備えることができる。
【0011】前記XY検出コイル部が、同軸上で前後に
間隔をあけて配置され電気的に接続された一対のコイル
を有し、一対のコイルの間でXY検出コイル部が互いに
直交し、XY検出コイル部のコイル同士が間隔をあけて
配置されていることができる。本発明の地下物体検出方
法は、地下に配置された物体を地上で検出する方法であ
って、以下の工程を備えている。地下に物体とともに配
置された磁界発生器で鉛直方向に中心軸を有する磁界を
発生させる工程。前記の磁界発生***置検出方法を、被
測定平面を地上で地表面と平行な平面に設定して実行し
て磁界の中心軸貫通点を求める工程。磁界の中心軸貫通
点の真下の地下に前記物体が存在すると判断する工程。
【0012】なお、前記磁界発生器が、通電により交番
磁界を発生するコイルであることができる。
【0013】
【作用】磁界発生体による磁界は、磁界発生体の中心軸
すなわち磁界の中心軸を中心にして外側へとループ状に
拡がる閉回路を構成するように分布している。磁界の中
心軸と直交する平面上での磁界のベクトル成分は、平面
と磁界の中心軸との交点すなわち平面上での磁界の中心
軸貫通点を中心にして平面上を放射状に延びている。す
なわち、平面上での任意の地点でその地点における磁界
ベクトル成分すなわち磁界の方向を直線的に延長した線
上に磁界の中心軸貫通点が存在することになる。
【0014】したがって、被測定平面上の複数の地点
で、それぞれの地点における磁界の中心方向を検出すれ
ば、各磁界の中心方向の延長線が交差する地点に磁界の
中心軸貫通点が存在することになる。こうして検出され
た磁界の中心軸貫通点を被測定平面と直交する方向に延
長した先に磁界発生体が存在する。このようにして、磁
界発生体の位置が判る。
【0015】但し、磁界内に磁性体などの磁界を乱す物
体すなわち磁気障害物が存在すると、その周辺では磁束
が曲げられてしまう。このような曲げられた磁束が通過
する地点で、その地点の磁界の中心方向を検出しても、
検出された磁界の中心方向の延長線上には磁界の中心軸
貫通点は存在せず、正確な磁界発生体の位置を検出する
ことができなくなる。
【0016】そこで、本発明では、磁界発生体の磁界の
中心軸と直交する被測定平面上で、被測定平面に対する
磁界の中心軸の貫通点を囲む4地点以上において磁界の
中心方向を検出する。磁界の中心軸貫通点の位置が正確
には判っていなくても、おおよその範囲が判っていれ
ば、その範囲の外側になる地点に磁界の中心方向の検出
地点を設定すればよい。
【0017】前記したように、磁界内に磁気障害物がな
ければ、全ての交点は一致し、この交点が磁界の中心軸
貫通点となり、この磁界の中心軸貫通点を被測定平面と
直交する方向に延長した線上に磁界発生体が存在する。
しかし、磁気障害物があると、全ての交点が一致しなく
なる。この場合、各交点のうち最も多数の交点が集中す
る位置を磁界の中心軸貫通点であると判定する。
【0018】被測定平面上で磁界の中心軸貫通点を中心
にして放射方向に拡がる磁界のうち、磁気障害物によっ
て方向が曲げられるのは、磁気障害物が存在する方向の
磁界だけである。磁気障害物から離れた方向では磁気障
害物の影響は少なくなる。磁界の中心軸貫通点を中心に
して磁気障害物の存在位置とは反対側になる位置では磁
界の方向はほとんど曲げられない。
【0019】したがって、磁界の中心軸貫通点を囲む4
地点以上で磁界の中心方向を検出すれば、そのうち、誤
った磁界の中心方向を示すのは1地点あるいは少数地点
だけである。その他の多数の地点については正確な磁界
の中心方向が検出できる。多数の正確な磁界の中心方向
同士の交点は全て一致するから、各交点のうち最も多数
の交点が集中する位置を磁界の中心軸貫通点であると判
定すれば、磁気障害物による影響は無視できることにな
る。
【0020】検出地点の多くで磁気障害物の影響を受け
たとしても、磁気障害物から離れた方向の検出地点ほど
受ける影響は少なく、検出された磁界の中心方向の誤差
も少なくなる。したがって、磁界の中心方向同士の交点
が完全に一致しなくても、多数の交点が狭い範囲に集中
する位置を磁界の中心軸貫通点であると判定すれば、実
用上は十分な精度で磁界の中心軸貫通点すなわち磁界発
生体の位置を検出することができる。
【0021】なお、磁界の中心方向を検出する工程で、
前記のような4個以上の磁界の中心方向検出器を備えた
磁界発生***置検出装置を用いれば、被測定平面上に各
磁界の中心方向検出器が磁界の中心軸貫通点を囲むよう
に磁界発生***置検出装置を配置して、各磁界の中心方
向検出器で磁界の中心方向を検出するという簡単な操作
だけで、磁界の中心軸貫通点すなわち磁界発生体の位置
を迅速かつ簡単に検出することができる。各検出地点毎
に磁界の中心方向検出器を移動させて順次検出を行う方
法に比べて手間と作業時間が省ける。各磁界の中心方向
検出器の位置および姿勢が正確に設定されるので、各検
出地点における検出誤差が生じ難く、正確な検出結果が
得られる。
【0022】本発明の磁界発生***置検出装置は、検出
平面上におけるその地点の磁界の中心方向を検出する磁
界の中心方向検出器が、前記検出平面上に設定された多
角形の各頂点位置ごとに合計4個以上配置されるので、
前記検出方法に適用することができ、前記した作用効果
が発揮できる。磁界の中心方向検出器が、前記のような
XY両方向の検出コイル部と磁界の中心方向検出手段を
備えていれば、簡単な構造でありながら、平面上におけ
る磁界の中心方向の検出を確実に行うことができる。
【0023】XY検出コイル部が、前記のような一対の
コイルを備えていれば、XY検出コイル部のコイルの配
置形状が全く同じになり、コイル同士が重なりあったり
干渉したりすることがないので、XY両方向の検出特性
が揃うことになり、磁界の中心方向の検出が正確に行え
る。本発明の地下物体検出方法は、前記した磁界発生体
位置検出方法を、地下に配置された物体を地上で検出す
るために適用する。磁界発生体として地下に配置された
物体に磁界発生器を備えておき、被測定平面を地上で地
表面と平行な平面に設定することで、検出された磁界の
中心軸貫通点の真下に前記物体が存在することが判る。
地下に目的の物体以外に磁界を乱す物体が存在していて
も、このような磁界を乱す物体の影響を受けることな
く、目的の物体の位置を正確に検出することができる。
【0024】なお、前記磁界発生器が、通電によりその
軸方向に磁界の中心軸を有する磁界を発生するコイルで
あれば、磁界発生器が簡単かつ小型化される。
【0025】
【実施例】図1に示す磁界発生***置検出装置は、4個
の磁界の中心方向検出器10a、10b、10c、10
dが正方形の頂点位置Sa、Sb、Sc、Sdごとに配
置されている。 〔磁界の中心方向検出器〕各磁界の中心方向検出器10
a…は、磁界中に配置されたときに、それぞれの中心S
a…における磁界ベクトルVa、Vb、Vc、Vdを検
出する。
【0026】図2に示すように、磁界の中心方向検出器
10は、立方体状をなす支持ブロック11と、支持ブロ
ック11の3軸方向それぞれに設けられた検出コイル部
20x、20y、20zとを有する。支持ブロック11
の各面には、円盤状のコイル支持環12が張り出してい
る。図3に詳しく示すように、コイル支持環12の外周
には凹溝状のコイル巻回溝14を有する。コイル巻回溝
14には、導線を多数巻回して構成されたコイル22が
支持されている。コイル22の外径はコイル支持環12
の外径よりも小さく、支持ブロック10の面よりも外に
はみ出ることはない。隣接する面のコイル22…同士は
十分な間隔をあけて配置されている。
【0027】各検出コイル部20x…の中心軸は、XY
Zの互いに直交する3軸方向にそれぞれ沿って配置され
ている。また、各検出コイル部20x…の中心軸は、支
持ブロック10の中心Cで3軸が直交する。支持ブロッ
ク10の3軸方向それぞれの対向面に配置された一対の
コイル22、22は、その一端同士が導線24で電気的
に接続されて、検出コイル部20x、20y、20zを
構成している。各検出コイル部20x…の接続導線24
…同士は交差したり異なる経路に配置されたりしてい
る。各コイル22、22の他端は、図示しない検出信号
の制御装置に接続される。検出信号の制御装置は、検出
コイル対20x…で発生する起電力などの検出信号を電
気的に処理して計器に表示したり記録したりする。ま
た、各検出コイル対20x…の検出信号を比較したり演
算処理したりする。制御装置の具体的な構造は、通常の
電気的測定装置と同様である。 〔磁界の中心方向検出器の動作〕図4(a) に示すよう
に、磁界の中心方向検出器10の中心Cに磁界ベクトル
Vが作用する。
【0028】図4(b) に示すように、検出コイル部20
x、20yには、磁界ベクトルVの各軸方向成分に対応
する起電力Eが発生する。図4の場合は、X軸方向より
もY軸方向に磁界ベクトルVが傾いているので、Y軸方
向の起電力が大きくなっている。逆に言うと、検出コイ
ル部20x、20yに発生するXY方向の起電力Eを検
出することによって、その地点CにおけるXY平面上で
の磁界ベクトルVの方向が判る。磁界ベクトルVの方向
の延長方向が磁界の中心方向となる。
【0029】なお、検出コイル部20zにも磁界ベクト
ルVのZ軸方向成分に対応するZ軸方向の起電力Eが発
生するので、XYZ軸方向の起電力Eを合成すれば磁界
ベクトルVの3次元方向も判るが、通常はXY平面上で
の磁界ベクトルVの方向を知るだけで十分である。上記
実施例の磁界の中心方向検出器10では、XY方向の検
出コイル部20x、20yで、それぞれ軸方向に前後に
分割配置されたコイル22、22を備えていて、前後の
コイル22、22をつなぐ接続導線24の部分のみが互
いに交差しており、XY方向のコイル22が同一構造で
あり互いに重なり合ったり干渉したりすることもないの
で、XY両方向の検出特性が揃っている。その結果、前
記したようなXY方向の起電力Eを合成して得られる磁
界の中心方向の検出精度が向上する。 〔磁界発生***置検出装置〕上記のような構造の磁界の
中心方向検出器10が4個、それぞれのXY方向の検出
コイル部20x、20yで構成する平面が互いに一致し
XY方向の検出コイル部20x、20yがそれぞれ互い
に平行になるように、前記した正方形の頂点位置Sa…
ごとに配置されて磁界発生***置検出装置を構成してい
る。したがって、各磁界の中心方向検出器10a…のX
Y平面が磁界発生***置検出装置の検出平面となる。
【0030】磁界発生***置検出装置には、各磁界の中
心方向検出器10で検出された検出信号を電気的に演算
処理するマイクロコンピュータなどの演算処理装置や検
出データを記憶する記憶装置、検出結果を表示する表示
装置なども備えている。 〔磁界発生***置検出方法〕上記のような磁界発生***
置検出装置を用いる磁界発生***置検出方法について説
明する。
【0031】図1において、紙面が被測定平面であり、
紙面と直交する方向の延長線上に磁界発生体が存在する
ものと仮定する。磁界発生体から発生する磁界の磁界の
中心軸が紙面を貫通する点Poが磁界の中心軸貫通点で
ある。但し、検出を開始する段階では、磁界の中心軸貫
通点Poの正確な位置は不明である。磁界発生***置検
出装置の検出平面を紙面すなわち被測定平面に配置す
る。被測定平面上に設定された正方形の各頂点位置Sa
〜Sdごとに磁界の中心方向検出器10a〜10dが配
置される。磁界の中心軸貫通点Poが磁界の中心方向検
出器10a〜10dで囲まれるように、磁界発生***置
検出装置を配置する。但し、正確な磁界の中心軸貫通点
Poは不明であるから、この段階では、磁界の中心軸貫
通点Poが存在するであろう領域を囲むように磁界発生
***置検出装置を配置すればよい。
【0032】この状態で、各磁界の中心方向検出器10
a〜10dによって検出地点Sa〜Sdの磁界ベクトル
Va〜Vdの方向を検出する。各磁界ベクトルVa〜V
dの方向を延長すれば、互いの交点Pab、Pac、Pad、
Pbc、Pbd、Pcdが求まる。交点Pab、Pad、Pbdは、
検出地点Sa〜Sdが構成する正方形の中にあって互い
に一致しており、この複数の交点が一致する地点を磁界
の中心軸貫通点Poであると判定する。
【0033】3つの磁界ベクトルVa、Vb、Vdの方
向が磁界の中心軸貫通点Poで一致することから、これ
らの磁界ベクトルVa…は、磁気障害物による磁界の乱
れの影響を受けておらず、残りの一つの磁界ベクトルV
cのみが磁気障害物による磁界の乱れの影響を受けてい
るものと推定できる。磁界の中心方向検出器10a…
は、磁界の中心軸貫通点Poの四方に配置されているの
で、一方向の磁界の中心方向検出器10cが磁気障害物
の影響を受けても、残りの3方向の磁界の中心方向検出
器10a、10b、10cは磁気障害物の影響を受けず
正確な磁界の中心方向を示すことができる。
【0034】上記のようにして求められた磁界の中心軸
貫通点Poから被測定平面すなわち紙面と直交する方向
に延長した線上で磁界発生体が存在するものと判断でき
る。 〔磁界発生***置検出装置の配置方法〕上記検出方法
で、磁界発生***置検出装置の各磁界の中心方向検出器
10a…を磁界の中心軸貫通点Poを囲むように配置す
るには、予め、磁界の中心軸貫通点Poが存在する可能
性のある領域を調べておくことが好ましい。
【0035】そのためには、磁界発生***置検出装置を
被測定平面上で走査して、各磁界の中心方向検出器10
a…で検出される磁界の強さが最も大きくなる場所を求
め、この磁界の強さの最大地点を囲むように各磁界の中
心方向検出器10a…を配置すれば、各磁界の中心方向
検出器10a…で囲まれた領域内に磁界の中心軸貫通点
Poが存在する可能性が高くなる。
【0036】これは、磁気障害物が存在していたとして
も、磁界発生体の磁界の中心軸貫通点Poの近くで磁界
の強さが最も大きくなるはずであり、各磁界の中心方向
検出器10a…で囲まれた領域の何れかの地点に磁界の
中心軸貫通点Poが存在していれば、十分に正確な検出
が可能である。磁界の中心軸貫通点Poの位置を推定す
る際に、磁界の中心方向検出器10a…のZ軸方向の検
出コイル部20zを利用することができる。磁界の中心
軸貫通点Poの近傍では、磁界ベクトルVは被測定平面
に対して鉛直方向に近い方向を向くから、磁界ベクトル
VのZ軸方向成分がZY軸方向成分に比べて十分に大き
くなる。
【0037】そこで、ひとつの磁界の中心方向検出器1
0aで、XYZ軸方向の検出信号を比較し、Z軸方向成
分が他の方向成分よりも最も大きくなった地点を、仮の
磁界の中心軸貫通点Poとして、この地点を囲むように
磁気発生体検出装置を配置すればよい。 〔地下物体検出方法〕上記磁界測定装置および磁界測定
方法を、推進工法における掘進装置の位置検出に適用し
た場合について説明する。
【0038】図5(a) に示すように、地盤50の内部を
掘進装置30と掘進装置30の後方に連結された埋設管
32…が推進される。掘進装置30には磁界発生器40
が設置されている。磁界発生器40は、導線が巻回され
たコイルからなり、コイルの軸方向が鉛直方向を向いて
いる。磁界発生器40のコイルに通電すれば、コイルの
両端をループ状に結ぶ磁界が発生する。
【0039】磁界発生器40から地表面Gに向けて磁力
線Mが延びる。鉛直断面でみると、地表面Gでの磁力線
Mの方向は、磁界発生器40に近い位置では鉛直方向に
近くなり、磁界発生器40から遠い位置では鉛直方向か
ら傾斜した水平方向に近い状態になる。図5(b) に示す
ように、地表面における磁力線Mの方向を水平面でみる
と、磁界発生器40の真上の地点すなわち磁界の中心軸
貫通点Poを中心にして、放射線状に磁力線Mが延び
る。
【0040】但し、地盤50中で磁界発生器40の上方
には、鋼鉄の磁性体からなる磁気障害物60が存在して
いる。そのため、磁気障害物60の近くを通過する磁力
線Mが歪んでいる。図5(a) の垂直断面では、磁界発生
器40から鉛直方向に延びる磁力線Mが磁気障害物60
の方向に曲がっている。地表面Gにおいて、磁力線Mが
最も大きくなる地点は、磁界発生器40の真上の磁界の
中心軸貫通点Poではなく、磁気障害物40の上方に少
し寄った位置になる。磁界の中心軸貫通点Poでは、磁
力線Mが鉛直方向を向いておらず少し傾いている。逆
に、磁界の中心軸貫通点Poから少し離れた位置で、磁
力線Mが鉛直方向を向いている。
【0041】図5(b) の地表面Gでは、磁気障害物40
の上方近くを通過する方向の磁力線Mが、磁気障害物4
0のほうに引き寄せられるように曲がっている。しか
し、磁界発生器40に対して磁気障害物40とは離れた
方向の磁力線Mは、ほぼ正確な放射方向へと延びてい
る。掘進装置30すなわち磁気検出器40の位置を検出
するには、地表面Gと平行に磁気発生体検出装置を配置
する。磁気発生体検出装置の検出地点Sa〜Sdを、磁
気発生器40の真上すなわち磁界の中心軸貫通点Poを
囲むように配置する。掘進装置30の推進位置は予め予
測できるので、磁界の中心軸貫通点Poを囲む位置に各
検出地点Sa〜Sdを配置するのは容易である。
【0042】この状態で、各検出地点Sa〜Sdにおけ
る磁界ベクトルVすなわち磁界の中心方向を検出する。
磁界の中心方向Vは磁力線Mの延びる方向の逆方向とな
る。この場合、検出地点Sa〜Scについては磁界障害
物60の影響を受けないので、磁界の中心方向Va〜V
cの延長線は磁界の中心軸貫通点Poで一致して交わ
る。検出地点Sdで検出された磁界の中心方向Vdは磁
界障害物60の影響を受けるため、他の磁界の中心方向
Va〜Vcの延長線との交点が磁界の中心軸貫通点Po
とは一致しなくなる。
【0043】しかし、複数の磁界の中心方向Va〜Vc
の交点が一致する点Poを磁界の中心軸貫通点であると
判定すれば、正確な磁界の中心軸貫通点Poが求められ
る。磁界の中心軸貫通点Poの真下に磁界発生器40お
よび掘進装置30が存在することが判る。 〔その他の実施例〕 (a) 磁界の中心方向検出器10は、検出平面上における
その地点の磁界の中心方向を検出することができれば、
磁界の中心方向の検出原理や具体的な構造については、
前記実施例以外にも変更することができる。コイル22
の配置やコイルの支持構造などは、通常の磁気測定装置
と同様の構造を採用することができる。
【0044】(b) 磁界の中心方向検出器10は、前記実
施例のようにXYZ3軸方向に検出コイル部20x〜2
0zを備えたもののほか、XY2軸方向のみに検出コイ
ル部20x、20yを備えたものであってもよい。 (c) 磁界の中心方向の検出は、前記実施例のように4地
点で行えば実用上は十分に正確な磁界発生体の検出が可
能である。但し、5地点以上の多数個所で磁界の中心方
向の検出を行って、得られたデータを総合的に評価する
ことで、より誤差の少ない検出結果を得ることもでき
る。
【0045】(d) 磁界発生***置検出装置は、前記実施
例のように正方形の頂点位置ごとに磁界の中心方向検出
器10a…を配置しておくのが、構造が簡単であり正確
な検出も行えるので好ましい。但し、正方形以外の正多
角形あるいは不等辺多角形の頂点に配置しておいてもよ
い。 (e) 本発明の磁界発生***置検出方法および装置は、前
記した推進工法における掘進装置の検出だけでなく、各
種の地下構造物の位置を検出したり、土木測量を行った
り、建築物の非破壊検査を行ったりするにも適用でき
る。
【0046】
【発明の効果】本発明の磁界発生***置検出方法は、前
記のような4地点以上で検出された磁界の中心方向から
磁界の中心軸貫通点の位置および磁気発生体の位置を検
出することにより、磁気障害物による影響を無くして、
正確な検出結果を得ることができる。磁気方向の検出自
体は通常の磁気測定方法や装置を用いて行えるので、検
出作業は簡単で作業コストも安くつく。
【0047】なお、磁界の中心方向を検出する工程で、
前記のような4個以上の磁界の中心方向検出器を備えた
磁界発生***置検出装置を用いれば、簡単な操作で正確
な検出結果を得ることができる。本発明の磁界発生***
置検出装置は、前記のような磁界発生***置検出方法
を、能率的に実行して、正確な検出結果を得ることがで
きる。
【0048】なお、磁界の中心方向検出器が、前記のよ
うなXY両方向の検出コイル部と磁界の中心方向検出手
段を備えていれば、簡単な構造で正確な検出結果が得ら
れる。XY検出コイル部が、前記のような一対のコイル
を備えていれば、XY両方向の検出特性が揃い、磁界の
中心方向の検出が正確に行え、磁界発生体の検出精度が
向上する。
【0049】本発明の地下物体検出方法は、前記した磁
界発生***置検出方法を適用することで、磁気障害物が
存在していても地下の物体を地上から簡単かつ正確に検
出することができる。その結果、推進工法など地下の物
体の位置を正確に知ることが要求される各種技術分野の
技術改善に大きく貢献することができる。なお、磁界発
生器が前記のようなコイルであれば、構造が簡単でかつ
高い性能が発揮でき、地下物体に内蔵させておくのも容
易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例となる磁界発生***置検出装置
の配置構造図
【図2】磁界の中心方向検出器の一部断面構造図
【図3】磁界の中心方向検出器の要部拡大断面図
【図4】磁界の中心方向検出器の動作を説明する概略構
造図(a) および検出信号線図(b)
【図5】地下物体の検出方法の実施例を表す縦断面図
(a) および平面図(b)
【符号の説明】
10a〜10d 磁界の中心方向検出器 20x、20y、20z 検出コイル部 22 コイル 24 接続導線 30 掘進装置 32 埋設管 40 磁界発生器 50 地盤 60 磁気障害物 Va〜Vd 磁界ベクトル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁界発生体の磁界の中心軸と直交する被測
    定平面上で、前記被測定平面に対する前記磁界中心軸の
    貫通点を囲む4地点以上において磁界の中心方向を検出
    する工程と、 前記各地点における磁界の中心方向同士の交点を求める
    工程と、 前記各交点のうち最も多数の交点が集中する位置を前記
    磁界の中心軸貫通点であると判定する工程と、 前記磁界の中心軸貫通点から前記被測定平面と直交する
    方向に前記磁界発生体が存在すると判断する工程とを備
    える磁界発生***置検出方法。
  2. 【請求項2】前記磁界の中心方向を検出する工程が、 検出平面上におけるその地点の磁界の中心方向を検出す
    る磁界の中心方向検出器が、前記検出平面上に設定され
    た多角形の各頂点位置ごとに合計4個以上配置された磁
    界発生***置検出装置を準備する工程と、 前記被測定平面上に、前記検出平面が前記被測定平面と
    一致し、前記各磁界の中心方向検出器が前記磁界の中心
    軸貫通点を囲んで配置されるように前記磁界発生***置
    検出装置を配置する工程と、 前記各磁界の中心方向検出器でそれぞれの配置地点にお
    ける前記磁界の中心方向を検出する工程とを含む請求項
    1に記載の磁界発生***置検出方法。
  3. 【請求項3】請求項2の磁界発生***置検出方法に用い
    る磁界発生***置検出装置であって、 検出平面上におけるその地点の磁界の中心方向を検出す
    る磁界の中心方向検出器が、前記検出平面上に設定され
    た多角形の各頂点位置ごとに合計4個以上配置された磁
    界発生***置検出装置。
  4. 【請求項4】前記磁界の中心方向検出器が、 前記検出平面上で互いに直交する方向にそれぞれの軸方
    向が配置されたXY両方向の検出コイル部と、 前記XY検出コイル部の検出信号を比較して前記磁界の
    中心方向を検出する磁界の中心方向検出手段とを備える
    請求項3に記載の磁界発生***置検出装置。
  5. 【請求項5】前記XY検出コイル部が、同軸上で前後に
    間隔をあけて配置され電気的に接続された一対のコイル
    を有し、前記一対のコイルの間で前記XY検出コイル部
    が互いに直交し、前記XY検出コイル部の前記コイル同
    士が間隔をあけて配置されている請求項4に記載の磁界
    発生***置検出装置。
  6. 【請求項6】地下に配置された物体を地上で検出する方
    法であって、 前記地下に前記物体とともに配置された磁界発生器で鉛
    直方向に中心軸を有する磁界を発生させる工程と、 前記請求項1または2の磁界発生***置検出方法を、前
    記被測定平面を前記地上で地表面と平行な平面に設定し
    て実行して前記磁界の中心軸貫通点を求める工程と、 前記磁界の中心軸貫通点の真下の地下に前記物体が存在
    すると判断する工程とを備える地下物体検出方法。
  7. 【請求項7】前記磁界発生器が、通電により交番磁界を
    発生するコイルである請求項6に記載の地下物体検出方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001235089A (ja) * 2000-02-21 2001-08-31 Tokyo Gas Co Ltd ピグロケーター及びピグの追跡方法
JP2016038320A (ja) * 2014-08-08 2016-03-22 株式会社日本自動車部品総合研究所 位置推定装置

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