JP2639811B2 - ブレード刃先の放電形成方法 - Google Patents

ブレード刃先の放電形成方法

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JP2639811B2 JP62278090A JP27809087A JP2639811B2 JP 2639811 B2 JP2639811 B2 JP 2639811B2 JP 62278090 A JP62278090 A JP 62278090A JP 27809087 A JP27809087 A JP 27809087A JP 2639811 B2 JP2639811 B2 JP 2639811B2
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    • B24B53/001Devices or means for dressing or conditioning abrasive surfaces involving the use of electric current

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ブレードのドレッシングを放電形成によっ
て行う方法に関するものである。
〔従来の技術〕
磁気ヘッド等の溝切り、切断加工に、極薄のブレード
が広く利用されている。この種の加工には高い精度が要
求されており、したがって、ブレードの刃先が摩滅して
その刃先形状が変形した場合には、直ちにドレッシング
を行い、刃先形状を元の正しい形状に復元する必要があ
る。
この種のブレードは一般に電着方法(メッキ方法)に
より形成されて導電性を有しているが、このブレード刃
先の形成方法として第8図に示すものが公知である。こ
の方法は、進退自在のスピンドル1の先端部にドレッサ
(例えば、グリーンカーボランダムの砥石)2を固定
し、例えば、研削加工用の回転ブレード(砥石)3に対
し斜め方向から高速回転しているドレッサ2を押し付け
て、斜線部分Aを削り取り、次にスピンドル1をφだけ
回転してドレッサ2を反対側の斜め方向から押し付け、
同様に斜線部分Bを削り取ることにより、ブレード3の
刃先を例えばV字形状にするものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記従来の方法は、装置使用に際し、
スピンドル1をφだけ回転させる空間を確保しなければ
ならないため、装置が大型化し、この刃先の形成装置
(ドレッサー)をダイシング装置等の研削装置に組み込
むことが困難となるため、これを研削装置と別体の単独
装置として形成する必要があった。
このため、ブレードの刃先を形成(ドレッシング)す
る場合には、研削装置からブレードを取り外し、その取
り外したブレードを刃先の形成装置に取り付けて行わな
ければならず、その作業が繁雑化するという問題があっ
た。
また、前述の如く、刃先の形成(ドレッシング)を研
削装置から取り外して行うため、その加工後のブレード
を再度研削装置のスピンドルに取り付ける際に、ブレー
ドの位置ずれが生じ易く、これが研削の精密加工に悪影
響をおよぼすという問題があった。
さらに、刃先の形成は、ドレッサによってブレードが
押圧された状態で行われるため、そのブレードが撓み状
態で加工がされ易く、これが刃先の正確な形状形成を行
う上で支障となっていた。
上記各種の問題点を解決するものとして、本件発明者
は、ブレードの導電性を利用して刃先の切れ刃を放電に
よって形成する方法を提案している。
この提案方法は、第7図に示すように、例えば、断面
がV字形状をしたブレードの刃先面に対応させてV字溝
を有する総形状の電極6の壁面7a、7bをブレード3の刃
先面3a、3bに対向させて配置し、この電極6とブレード
3との間に水等の放電加工液を供給しながら、両者3、
6間に放電電圧を印加し、この両者3、6間の放電によ
って刃先面3aと同3bとを同時に形成するものである。
この提案方法は、電極6を小型に形成できるから、こ
れを研削装置のチャックテーブル上に吸着固定すること
ができ、ブレード3を研削装置から取り外すことなく、
しかもブレード3とを非接触状態で刃先の形成を行い得
るから、上記従来の各問題点の解決に大きく寄与するこ
ととなる。
しかしながら、その反面、この提案方法はブレード3
の刃先面3a、3bを同時形成するものであるため、刃先面
3aと同3bとの同時放電時にあっては、V字形状の尖頭部
9が、最も放電エネルギが強くなる。したがって、この
尖頭部9の放電による削り代が、両面3a、3bの削り代よ
りも大きくなるため、尖頭部9が、丸味を帯び、尖鋭な
V字形状の切り刃を形成することができないという新た
な問題が生じるに至った。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その
目的は、V字形状に限らず、尖頭突出部を有するブレー
ドの切刃面を、その尖頭部が丸味を帯びることなく尖鋭
に放電形状することができるブレード刃先の放電形成方
法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記目的を達成するため次のように構成され
ている。すなわち、第1の発明は、尖頭突出部を有する
多面の刃先面を備えたブレード切れ刃の放電形成方法に
おいて、前記ブレード切れ刃の各刃先面に対応する雌形
の壁面を備えた電極を予め用意しておき、その雌形の1
つの壁面を対応するブレードの刃先面に相対的に近づけ
て1つの面を放電形成し、その放電形成完了後に、次の
雌形の壁面を対応するブレードの刃先面に相対的に近づ
けて次の刃先面を放電形成する如く、ブレードの刃先面
を各面ごとに順に放電形成し、その後で放電形成された
各刃先面を砥石表面に摺擦して放電形成時の放電付着物
を刃先面から除去することを特徴として構成されてい
る。
〔作用〕
上記のように構成されている第1の発明によれば、多
面の刃先面を備えたブレード切れ刃の放電形成は、刃先
の各面ごとに対応する雌形の電極壁面をその刃先面に相
対的に近づけて行うものであり、必ず、1つの刃先面の
放電形成が完了した後に、次の刃先面の放電形成を行っ
ている。したがって、尖頭突出部の両側の刃先面が同時
に放電することがないから、そのブレードの尖頭突出部
が局部的に放電消耗して丸味を帯びることもなく、尖頭
突出部を尖鋭に放電形成することが可能となる。
そして、この放電形成後に、その刃先面を砥粒に摺擦
させることで、放電形成時の付着物(電極や結合剤の溶
融蒸発物等)が刃先面から脱落し、新たな切れ刃をブレ
ード表面に表出させることが可能となる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図には、第1の発明が係る放電形成方法の一実施
例を示す基本構成が示されており、また第2図には同方
法を適用する具体的な装置例が示されている。これらの
図において、導電性を有するブレード3はダイシング装
置等の研削装置のスピンドル4に装着固定されている。
このスピンドル4は外周筒部4aに絶縁部材を介して出力
軸4bを嵌め込んだものであり、該出力軸4bは、モータ21
のロータ側に連結され、空気軸受等によって回転自在に
軸支されている。前記ブレード3の刃先形状は、図面で
はV字形状のものを示しているが、必ずしもその形状に
限定されることがなく、第3図に示すように、切れ刃に
尖頭突出部9を有する様々な形態のブレード3が放電形
成の対象になり得る。
一方、研削装置等のチャックテーブル5にはブレード
3の刃先形状に対して総型形状の電極6が真空吸着等に
よって固定されている。この電極6は鉄、あるいはタン
グステン等の板状体からなり、その表面にはブレード3
の刃先面3a、3bに対応する雌形の壁面7a、7bが溝8の刻
設によって形成されている。なお、電極6の溝表面には
後述の第6図に示すように砥粒層18が形成されるが、第
1図〜第5図ではその砥粒層18の図示は省略されてい
る。第1図から明らかなように、該壁面7a、7bの傾斜長
は、刃先面3a、3bの傾斜長よりも十分に長く設定されて
おり、刃先面3a、3bが壁面7a、7bから外れることがなく
対向し得るようになっている。そして、一方の刃先面
(図では3aの面)とそれに対応する壁面(図では7aの
面)とが放電状態に対向したとき、他方の刃先面(図で
は3b)とそれに対応する壁面(図では7b)とは両者7b、
3b間に放電が生じないだけの十分な絶縁距離(絶縁間
隔)が確保されている。つまり、電極6は、その壁面7a
と同7b間に十分な空間が確保され、ブレード刃先は電極
6の溝8内にX方向への移動空間を保有して挿入され
る。ブレード3の刃先形状は様々なものが使用される
が、第1図ではその刃先がV字形状をしているので、壁
面7も雌形のV字斜面となっている。これに関しては、
第3図に示すように、刃先形状が他の形状を採るときに
は、壁面7は、その形状に対応する雌形の斜面(局面を
含む)として形成されることになる。
ところで、第2図において、チャックテーブル5は絶
縁材22を介して作業テーブル19上に固定されており、こ
の作業テーブル19はθ方向の回転が自在になっており、
さらに、ブレード3に対する相対的なX,Y,Zの3軸方向
の移動が自在となっており、これらθの回転とX,Y,Zの
3軸方向の移動がコンピュータ等の制御装置10によって
制御されており、同様に、スピンドル4の進退移動量と
出力軸4bの回転速度も同制御装置10による制御が行われ
ている。前記出力軸4bはカーボンブラシ11と導通されて
おり、さらにこの出力軸4bはブレード3と導通状態にあ
る。前記カーボンブラシ11はパルス発生器12のプラス側
端子に接続されており、また、パルス発生器12のマイナ
ス側端子はチャックテーブル5を介して電極6に接続さ
れている。このパルス発生器12はブレード3と電極6と
の間にパルス電圧を印加するもので、そのパルス電圧の
大きさ(本実施例では5〜10V)、周波数(本実施例で
は5KHz)、パルスのデュティ比(本実施例では25%)、
等の各放電条件は前記制御装置10からの指令によって与
えられている。
また、パルス発生器12とブレード3との間には電流検
出センサ(本実施例では電流計)13が設けられ、これに
より、時々刻々の放電電流が検出され、この電流検出信
号は制御装置10に送られている。制御装置10は、この電
流検出値に基づき、パルス電圧の制御や必要に応じブレ
ード3と電極6との間隔調整等の制御を行う。なお、図
中14はブレード3と電極6との間に水、その他の放電加
工液を供給するためのノズルである。
本第1の発明を適用する実施例装置は上記のように構
成されており、以下、この装置を使用したブレード刃先
の放電形成方法について説明する。
第2図に示す装置は本来ダイシング等を行う研削装置
として機能するもので、研削時には、チャックテーブル
5に磁気ヘッド素材等の被加工物が吸着固定され、ブレ
ード3によってこの被加工物に対して切断や溝切り加工
が行われる。この研削加工時においては、パルス発生器
12からパルス電圧が供給されることはなく、同パルス発
生器12は動作停止状態にある。
この研削加工時に、ブレード3の刃先が摩滅して形状
が変形したとき、例えばV字形状の刃先が第1図に示す
ように丸みを帯びて来た場合には、チャックテーブル5
から被加工物を取り外して、代わりに電極6を吸着固定
し、次のように刃先形成(ドレッシング)を行う。
まず、電極6はチャックテーブル5の定位置に顕微鏡
等を用いて正しく固定され、その電極6の取り付け位置
X,Y,Z,θは制御装置10に入力されている。この電極6の
取り付け状態にあっては、同電極6の溝8とブレード3
の刃先は第2図に示すように対向状態にある(より詳し
くはブレード刃先の片面3aは溝8の壁面7aの直上位置に
ある)。
この状態でノズル14から放電加工液を供給しながらブ
レード3を回転させ、電極6を相対的にY軸方向に往復
移動させながらブレード3をZ方向に移動して電極6側
に近づけて行き、同時にパルス発生器12から両者3、6
間にパルス電圧を印加すると、刃先3aと電極6の壁面7a
間に放電が開始される。このときの放電電流は電流検出
センサ13によって検出され、その検出信号は制御装置10
に送られる。制御装置10は最初に放電を開始した両者
3、6の位置に基づいてX,Z方向の放電開始位置を定
め、この放電開始位置、つまりセットアップ位置を基準
として削り込み量を演算設定する。そして、この演算設
定された削り込み量だけ電極6をブレード3の方向(X
方向)に送って行けば(この場合、必要があれば、ブレ
ード3をZ方向に送って行く)、ブレード3の刃先面3a
と電極6の壁面7a間にひき続き放電が進行し、この放電
によって刃先の片側の丸味部分15が削り取られ、ブレー
ド刃先の片側3aは電極6の壁面7aに沿った傾斜面とな
る。この刃先面3aの放電形成時には、刃先面3bと電極壁
面7bとの間隔が広く空いているから、両者3b、7b間で放
電がおこるということがなく、また、ブレード切刃の尖
頭突出部9が溝8の底面に近接することもないから、該
尖頭突出部9が集中的に放電をおこしてその突出先端が
局部的に消耗することもない。
次に、ブレード3を反対側の壁面7b側(X方向)に移
動して行けば、同様に刃先面3bと壁面7b間に放電が進行
し丸味部分16が削られて、刃先面3bは壁面7bに沿った傾
斜面となる。この放電形成時においても刃先面3aと壁面
7aとの間で放電が同時に進行することがなく、また、尖
頭突出部9の集中的な放電現象も生じ得ないから、該尖
頭突出部9の先端が丸味が帯びることは全くなく、ブレ
ード刃先の先端突出部9は元の尖鋭なV字形状に形成さ
れ、次の研削加工に備えられる。
一般に、この刃先形状のドレッシングにおいては、丸
味部分15、16の削り代は数ミクロンと非常に小さく、し
たがって、放電の進行中に放電刃先面3a、3bとそれに対
応する壁面7a、7bとの間隔が放電を不安定化させるほど
大きくなることはないから、放電加工中にその放電間隔
を調整する必要はほとんどない。
これに対し、例えば、第4図に示すように、円板状の
ブレード17を用いてV字形状の刃先を放電によって形成
する場合は、削り代が大きくなり、したがって放電の進
行に伴って、放電刃先面3a、3bとそれに対向する壁面7
a、7bとの放電間隔が大きくなりすぎ、放電状態が不安
定となる場合が生じる。かかる場合は、電流検出センサ
からの検出信号に基づいて両者の放電間隔を制御装置に
よって演算させ、その演算値に基づいてブレード17又は
電極6側をX方向に移動し、両者の間隔を適切な間隔に
維持する必要がある。
上記の如く、尖頭突出部9を有するV字形状切刃面3
a、3bの放電形成は、必ず、一方の面(例えば3a)が放
電形成を完了した後に他方の面(例えば3b)の放電形成
を行うようにしており、両切刃面3a、3bが同時放電をお
こすことがないようにしているから尖頭突出部9が、集
中放電により局部的に消耗するということがない。した
がって、尖頭突出部9を尖鋭に形成すことができ、この
ことは、高精度のダイシング加工を可能にする。
なお、第3図に示す他の形状のブレード刃先面の放電
形成にあっても、各切刃面3a、3b、3c・・・を順々に形
成(1つの切刃面の放電形成が完了するごとに次の切刃
面の放電形成を行う)することにより、尖頭突出部9を
尖鋭化して各切刃面3a、3b、3c・・・の放電形成を行う
ことが可能になる。
ところで、放電形成を行う電極6は、第1図に示す板
状体のものに限られることがなく、種々の形態のものを
採用し得る。例えば、第5図に示すように、電極6をロ
ーラ状に形成し、このローラの周面に壁面7を溝8の刻
設によって設けたものであってもよい。
このように溝8をローラの周面に形成することによ
り、刃先の放電形成時にはブレード3の刃先面3a、3bを
溝8の壁面7a又は同7bに一定の間隔を介して対峙させた
状態で、電極6をモータ等により回転して行うことがで
きる。したがって、壁面7a、7bの全周面が放電加工用の
電極壁面として使用されることになり、電極6の局部的
消耗を回避でき、これにより、正確な刃先の形状形成を
行うことができる。
なお、上記実施例では、ブレード3と電極6間にノズ
ル14によって放電加工液を供給しているが、これと異な
り、例えば、水槽内に放電加工液を入れ、この液中にブ
レード刃先と電極6とを浸漬した状態で放電形成を行う
ようにしてもよい。
第6図には電極6の溝表面の詳細形態が示されてい
る。電極6は溝壁面7a、7bの表面に砥粒層18を形成した
点に特徴がある。この砥粒層18は、例えば導電性のある
ニッケルや銅を母体金属として、ダイヤモンドやCBN等
の砥粒を電着することにより得られる。
このように、砥粒層18を形成すれば、ブレード刃先を
この砥粒層18の付いた電極6を用いて放電形成した後
に、刃先面3a、3bを砥粒層18に軽く接触した状態でブレ
ード3をゆっくり回転すれば、刃先面3a、3bが砥粒層18
に摺擦し、いわゆる新しい切れ刃を刃先表面に表出する
ことができる。すなわち、刃先の放電形成時には往々に
して刃先表面の母体金属(砥粒の結合剤)や電極が放電
熱によって溶融蒸発し、これが切れ刃を覆うようにして
固まる場合があり好ましくない。かかる場合、放電形成
完了後に、その切れ刃表面を電極6側の砥粒層18に摺擦
すれば、前記母体金属等の溶融固化物が脱落し、新たな
切れ刃を刃先表面に表出することができることになる。
また、砥粒層18を設けることにより、ブレード刃先の
形成時に、刃先表面3a、3bを電極の溝壁面7a、7b(詳し
くは砥粒層18の壁面)に軽く接触させ摺擦状態で放電形
成を行うことができる。つまり、砥粒層18の摺擦による
刃先のドレッシング形成と、電極間の放電形成との複合
加工が行われることとなり、刃先の形成能率を大幅に向
上することができる。
さらに、砥粒層18を形成することにより、非導電性の
被加工物を研削加工(切断、溝切り等の加工)した後の
刃先面3a、3bの放電形成を効率的に行うことができると
いう利益が得られる。すなわち、非導電性の被加工物を
研削した後には、その非導電性の切りくずが刃先面3a、
3bに付着し、この切りくずが刃先面3a、3bと壁面7a、7b
との放電条件を不安定化(例えば放電電圧の不均一化
等)させる等の問題を生じさせる。この場合、非導電性
の被加工物を研削した後にその刃先面3a、3bを摺擦する
ことで、切りくずを刃先面3a、3bから取り除くことがで
き、この切りくずを除去した後に切れ刃の放電形成を行
えば、その刃先面3a、3bを安定な放電条件のもとでドレ
ッシングすることができる。
なお、上記発明の実施例では、電極6をブレード3の
刃先面3a、3bに対して総型形状に形成しているが、これ
と異なり、ブレード3の各刃先面3a、3bごとに、それに
対応する雌形形状の電極壁面を単一物品として形成して
おき、各刃先面3a、3bを放電形成するごとに、電極を取
り換えて使用するようにしてもよい。ただ、上記実施例
のように電極6を総形形状に形成すれば、1個の電極で
複数の刃先面を形成することができ、放電形成の作業能
率を高めることができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明は、尖頭突出部を有する
多面のブレード刃先面を各刃先面ごとに順々に放電形成
するようにしたものであるから、各刃先面の交叉部に形
成される切れ刃の尖頭突出部を尖鋭に放電形成できるこ
ととなり、このことは、この放電形成されたブレードを
用いて高精度の研削加工を可能にする。
また、放電形成時に刃先面に付着した放電付着物を砥
石との摺擦作用によって除去し、新たな切れ刃をブレー
ド表面に表出できることとなり、この放電形成されたブ
レードを用いることにより、切れ味のよいかつ精密な研
削加工を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す基本構成図、第2図は
同実施例の具体的な装置構成図、第3図はブレード刃先
形状とこれに対応する雌形形状電極壁面との各種態様例
を示す説明図、第4図は板状のブレード素材からV字形
状の刃先を形成する放電加工状態を示す説明図、第5図
は同実施例における他の電極の形態例を示す断面図、第
6図は電極の溝形成表面の詳細を示す説明図、第7図は
ブレード刃先の放電形成の一提案例を示す説明図、第8
図は従来の刃先形成例を示す説明図である。 1……スピンドル、2……ドレッサ、3……ブレード、
3a、3b……刃先面、4……スピンドル、4a……外周筒
部、4b……出力軸、5……チャックテーブル、6……電
極、7,7a,7b……壁面、8……溝、9……尖頭突出部、1
0……制御装置、11……カーボンブラシ、12……パルス
発生器、13……電流検出センサ、14……ノズル、15、16
……丸味部分、17……ブレード、18……砥粒層、19……
作業テーブル、21……モータ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】尖頭突出部を有する多面の刃先面を備えた
    ブレード切り刃の放電形成方法において、前記ブレード
    切れ刃の各刃先面に対応する雌形の壁面を備えた電極を
    予め用意しておき、その雌形の1つの壁面を対応するブ
    レードの刃先面に相対的に近づけて1つの面を放電形成
    し、その放電形成完了後に、次の雌形の壁面を対応する
    ブレードの刃先面に相対的に近づけて次の刃先面を放電
    形成する如く、ブレードの刃先面を各面ごとに順に放電
    形成し、その後で放電形成された各刃先面を砥石表面に
    摺擦して放電形成時の放電付着物を刃先面から除去する
    ことを特徴とするブレード刃先の放電形成方法。
  2. 【請求項2】電極はブレード切れ刃の各刃先面に対応す
    る複数の雌型壁面を備えて総形形状に形成し、一方の壁
    面が対応する刃先面と放電状態にあるときに他方の壁面
    とそれに対応する刃先面との間には同時放電を防止する
    に足る絶縁距離を確保するとともに、前記電極の壁面は
    導電性の金属面に砥粒層を電着によって形成し、この砥
    粒層の壁面によって切刃面の放電形成と放電付着物の除
    去とを行うことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    のブレード刃先の放電形成方法。
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JPS6171970A (ja) * 1984-09-14 1986-04-12 Hitachi Ltd ダイヤモンド砥石の成形方法

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