JP2636765B2 - 油脂含有食品 - Google Patents

油脂含有食品

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JP2636765B2 JP6315396A JP31539694A JP2636765B2 JP 2636765 B2 JP2636765 B2 JP 2636765B2 JP 6315396 A JP6315396 A JP 6315396A JP 31539694 A JP31539694 A JP 31539694A JP 2636765 B2 JP2636765 B2 JP 2636765B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業技術分野】本発明は、油脂含有食品に関し、詳し
くは特定組成を有するラウリン系油脂の分画軟質油から
成る、風味が淡白で口融けの良好な油脂を油脂成分の一
部または全部に使用した、冷感を伴った良好な口融け及
び風味の優れた油脂含有食品に関する。
【0002】
【従来技術】従来より液体油は、低温で固化することが
ないため使用し易くフライ用またはスプレー用などに使
用されており、また各種の油脂含有食品に物性の改善或
いは口融けの改善など種々の目的で使用されているが、
このような液体油は固体脂に比べて酸化安定性が悪く、
また油っぽい等風味の点において難点を有する。
【0003】これに対し、ラウリン系油脂は酸化安定性
に優れるとともに、冷感を伴った良好な口融け及び淡白
な風味を有しており、例えばチョコレート用、アイスク
リームなどの冷菓用、マーガリン・ショートニングなど
の製菓用、起泡性クリーム・コーヒークリーム・調整乳
などの液状または粉末乳製品用、バターピーナッツなど
のフライ用、オカキ・センベイなどのスプレー用など、
種々の油脂含有食品に使用されている。
【0004】しかしながら、ラウリン系油脂は低温で硬
く、液体油と同じようには使用しづらい。従って、液体
油と比較的同じように使用することのできる、酸化安定
性に優れ且つ口融け及び風味の優れた油脂を開発するこ
とは極めて有意義である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のラウ
リン系油脂又はその分画軟質油に比べて、より液体油の
替わりとして使用し易い、即ち、より低温で軟らかく
(常温では液状を呈する)、風味が淡白であり、且つ液
体油より酸化安定性に優れた油脂を油脂成分の一部また
は全部に使用した、冷感を伴った良好な口融け及び風味
の優れた油脂含有食品を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ラウリン
系油脂からハードバター成分を分画した残余の軟質油を
さらに分画して得られる軟質油が、上記課題を解決し得
るという知見を得、本発明を完成するに到った。
【0007】即ち本発明は、沃素価30〜40、融点1
5℃以下であって、固体脂含有指数(SFI)が5℃で
10〜30、10℃で0〜20、15℃で0〜10、2
0℃で0であるラウリン系油脂の分画軟質油から成る油
脂を油脂成分の一部または全部に使用した油脂含有食
品、である。
【0008】以下、本発明について詳述する。本発明に
おけるラウリン系油脂の分画軟質油は、主要構成脂肪酸
がラウリン酸(炭素原子数12個)であるヤシ油、パー
ム核油等周知のラウリン系油脂を、従来公知の分別方法
例えばアセトン、ヘキサン等を使用する溶剤分別法、ま
たは界面活性剤を使用する分別法、或いは溶媒を使用し
ない乾式分別法、ウインタリング法等によって得ること
ができるが、多少の精密さを要する。例えば、ラウリン
系油脂自体を一段で溶剤分別する場合、結晶量が多いた
め溶剤の使用量を多くすること、また乾式分別法では余
り高圧をかけ過ぎないよう注意する必要がある。なお、
前記した如く、予めハードバター成分等ある程度の高融
点成分を分別した残余の軟質油を分別する場合には、そ
れ程注意する必要はない。ともあれ、本発明におけるラ
ウリン系油脂の分画軟質油は、沃素価30〜40、融点
15℃以下であり、固体脂含有指数(SFI)が5℃で
10〜30、10℃で0〜20、15℃で0〜10、2
0℃で0であって、沃素価、融点及び固体脂含有指数が
これらの範囲を逸脱すると液体油の替わりとして使用し
づらいか又は酸化安定性に劣る傾向にあるので、上記範
囲内であるのが好ましい。但し、本発明でいう融点は上
昇融点を意味する。
【0009】本発明におけるラウリン系油脂の分画軟質
油から成る油脂は、特にパーム核油の分画軟質油である
のが好ましく、その脂肪酸組成の一例を示すと以下のと
おりである。 C 6:0 0.6 C16:0 6.7 C 8:0 7.0 C18:0 1.7 C10:0 4.3 C18:1 30.9 C12:0 33.8 C18:2 5.9 C14:0 9.1 ────────────────────────
【0010】このようなラウリン系油脂の分画軟質油か
ら成る油脂は、液体油に比べて風味が淡白であり、口融
けが良好であって且つ酸化安定性に優れるので、チョコ
レート類をはじめ、アイスクリーム等の冷菓類、マーガ
リン、ショートニング等の製菓用油脂類、起泡性クリー
ム、コーヒークリーム、その他各種調整乳製品、バター
ピーナッツ等のフライ油、オカキ又はセンベイ等のスプ
レー油等、各種の油脂含有食品に有利に使用できる。
【0011】特にチョコレート類には、本発明における
油脂を任意の割合で使用することができるという利点を
有する。即ち、通常チョコレートに使用される油脂は、
テンパリング型と非テンパリング型とに大別されるが、
これら両型油脂を混合使用するとブルーム発生の原因と
なるので、任意の割合で混用することはできない。従っ
て、従来よりカカオ脂の如きテンパリング型油脂にラウ
リン系油脂の如き非テンパリング型油脂を5〜80重量
%混用したチョコレート類は存在しなかった。本発明に
よれば、本発明における油脂をチョコレート中に含まれ
る油脂成分全体に対し5〜80重量%、好ましくは30
〜60重量%使用するのが良い。本発明において製造さ
れるチョコレート類は、約25℃以下の常温下に保存
し、その侭食べるソフトな食感を呈したソフトチョコレ
ートとして、またはトレイ中に流し込み冷蔵乃至冷凍下
に冷却固化させたものを冷やした状態で食べるアイスチ
ョコレート、パン・菓子類に塗布乃至被覆用として使用
するコーテイング用チョコレート、特に被覆の対象がア
イスクリーム類等の冷菓用であるアイスコーテイング用
チョコレート或いは内部空洞にアイスクリーム等の冷菓
を詰めて食べるシェルものとして各種形状に成形される
成形チョコレート等に好適である。
【0012】このようなチョコレート類を製造するに
は、従来公知のチョコレート類の配合にて、油脂成分の
5〜80重量%をラウリン系油脂の分画軟質油で置換し
て公知方法に準じ製造すればよいのであるが、当然なが
ら本発明におけるチョコレート類はミルクチョコレート
或いはホワイトチョコレートとしての全脂粉乳を原料の
一部として使用することを妨げるものではないから、全
油脂成分中に乳脂肪が含まれる場合もあり得る。ここ
に、冷凍下に製造保存される場合はテンパリング処理は
不要であり、冷蔵下又は常温下に製造保存される場合は
テンパリング処理するのが好ましい。
【0013】このようなチョコレート類は、上記の使用
目的に応じてその形状が任意であり、例えば成形チョコ
レート類が一般的な板状であってもよく、アイスチョコ
レートが一口大の大きさの塊状であってもよい。また、
アイスクリーム等の冷菓或いはデザートに振り掛け又は
分散させて使用するのに適した例えばパウダー状、チッ
プ状、棒状、ペレット状、薄片状、碁石状或いはチャン
ク状等の小塊状であってもよい。特に、これらのチョコ
レート類が通常のダークチョコレートの他に種々の色彩
を呈したカラーチョコレート類であってもよく、例えば
オレンジ、レモン、苺等の果実類或いはヘーゼルナッ
ツ、ピーナッツ、アーモンド等のナッツ類ペースト等を
配合して得られる、種々の色調及び風味を有するチョコ
レート類が分散したアイスクリーム等の冷菓或いはデザ
ートは美観を呈し、風味とあいまって一段と嗜好をそそ
るものである。
【0014】因に、本発明におけるラウリン系油脂の分
画軟質油に代えて大豆油等の液体油を使用することは、
安定性が悪い上にチョコレート自体に冷感が得られな
い。
【0015】なお、本出願人は、先に、ラウリン系油脂
からハードバター成分を分画した残余の軟質油でSFI
が5℃で20〜35、10℃で15〜30、15℃で1
0〜25、20℃で2〜15、25℃で3以下の軟質油
はカカオ脂に多量混用してもテンパリング処理が可能で
あり、ブルーム現象を生じないという知見を得て、特願
昭62-36299号「冷感を有するチョコレート類」として出
願したが、かかるチョコレート類は経時的に若干硬くな
る傾向にあるのに対し、本発明におけるチョコレート類
はこのような経時的変化による硬さが改善されたもので
ある。
【0016】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を例示して本発明
の効果をより一層明確にするが、これは例示であって本
発明の精神がかかる例示によって限定されるものでない
ことは言うまでもない。なお、以下に示す%及び部は重
量基準を意味する。
【0017】実施例1 ラウリン系分画軟質油の調製 パーム核油を公知方法により分別してハードバター画分
を濾別した残余の、沃素価26.0の軟質油を該軟質油
1部に対し99.5%濃度のアセトン4部に溶解し、撹
拌しながら−5℃迄冷却して同温度に45分間保持し
た。次いで析出した結晶を濾別し、−5℃のアセトンに
て洗浄した後濾液部を脱溶剤して収率57.0%、沃素
価35.4、融点13℃、固体脂含有指数(SFI、0
℃に20時間安定化後測定、以下同じ)が5℃で23.
5、10℃で6.0、15℃で0の軟質油を得た。
【0018】この油脂は、AOM安定性時間が105時
間(但し、ビタミンEを100ppm添加、以下同じ)で、冷
感を伴った口融けの良い、淡白な風味を有していた。こ
れに対し、精製大豆油のAOM安定性時間は15時間
で、油っぽい風味を有していた。
【0019】ソフトチョコレートの調製 以上で得たパーム核油分画軟質油を使用して以下の配合
でチョコレートを製造した。即ち、カカオマス16部、
全脂粉乳20部、粉糖42部、パーム核分画軟質油22
部及びレシチン0.5部、バニリン適量を常法どおりロ
ール掛け、コンチングし、テンパリング処理したとこ
ろ、何等異常なくスムーズにテンパリング処理でき、こ
れをプリンカップ状の容器に流し込み、急冷固化してソ
フトチョコレートを得た。
【0020】かくして得たチョコレートを20℃に21
日間保存したところ、全くブルーム現象の発生が見られ
ず、経時的な硬さが変わることなく常温でソフトで極め
て冷感のある口融けの良好な食感を呈していた。
【0021】アイスチョコレートの調製 上記と同一のチョコレート配合物をコンチング後テンパ
リング処理せずに40〜50℃で上記と同じ型に流し込
み、冷凍下に急冷固化させてアイスチョコレートを得
た。このチョコレートを冷凍下に1ケ月間保存したが、
硬さ及び口融けは全く変わらず冷感を呈した口融けの良
好なチョコレートであった。なお、このアイスチョコレ
ートは先のソフトチョコレートに比べてやや軟らかいも
のであった。
【0022】実施例2 アイスコーティング用チョコレートの調製 ココア11部、粉糖20部、ヤシ油20部、実施例1で
得たパーム核油分画軟質油44部及びレシチン0.5
部、バニリン適量を常法どおりロール掛け、コンチング
してアイスコーティング用チョコレートを得た。
【0023】このチョコレートを約40℃に加温してお
き、−20℃に保存しておいたラクトアイスのバー物に
コーティングしたところ、乾き時間、粘度等、通常の作
業性に何ら支障を来さず、極めて冷感のある口融けの良
好な食感を呈したアイスコーティング用チョコレートで
あった。
【0024】実施例3 成形(板)ミルクチョコレートの調製 カカオマス15部、全脂粉乳20部、粉糖35.5部、
カカオ脂19部、実施例1で得たパーム核油分画軟質油
10.5部及びレシチン0.5部、バニリン適量を常法
どおりロール掛け、コンチングし、テンパリング処理し
たところ、何ら異常なくスムーズにテンパリング処理で
き、これを横15mm、縦70mm、厚さ5mmの型に流し込
み冷却固化して成形チョコレートを得た。
【0025】このチョコレートを15℃に21日間保存
したところ、経時的な硬さが変わることなく、極めて冷
感のある口融けの良好な食感を呈していた。
【0026】サンド用チョコレートの調製 上記と同じ配合物のテンパリング処理したチョコレート
を、約15℃の室温下にホイップしてオーバーラン約5
0%の起泡チョコレートを得た。この起泡チョコレート
を上下層が通常の板チョコレート及びビスケットである
中心にサンドした。
【0027】コーティング用チョコレートの調製 上記と同じ配合物のテンパリング処理したチョコレート
を、半生ケーキにコーティングした。
【0028】以上の菓子類を、15℃に21日間保存し
たが、それぞれのチョコレートは経時的な硬さが変わる
ことなく、極めて冷感のある口融けの良好な食感を呈し
ていた。
【0029】比較例1 実施例1において、パーム核分画軟質油の代わりに、ヤ
シ油を使用してソフトチョコレートを製造したところ、
テンパリング時に増粘を呈し、テンバリング処理が充分
できなかった。その為、20℃に保存したものは著しい
ブルーム現象の発生が見られ、到底商品価値のないもの
であった。
【0030】比較例2 実施例2において、パーム核分画軟質油の代わりに、大
豆油を使用した以外全て同様にして製造して得たものを
使用したところ、冷感のないものであった。
【0031】実施例4 パーム核油1部に対し99.5%濃度のアセトン5.6
部に溶解し、撹拌しながら−2℃迄冷却して同温度に2
0分間保持した。次いで析出した結晶を濾別し、−2℃
のアセトンにて洗浄した後濾液部を脱溶剤して収率4
1.3%、沃素価31.6、融点14.5℃、固体脂含
有指数が5℃で28.6、10℃で13.7、15℃で
3、20℃で0の軟質油を得た。この油脂のAOM安定
性時間は120時間で、前例と同様、冷感を有した口融
けの良い淡白な味を呈していた。
【0032】ショートニングの調製 融点36℃の魚油硬化油20部、融点28℃の魚油硬化
油50部及び上記(実施例2)で得たパーム核油分画軟
質油30部の混合油脂にグリセリン脂肪酸エステル0.
4部、ソルビタン脂肪酸エステル0.4部を添加し加温
混合して溶解乃至分散させた後、常法どおりボテーター
により急冷混捏して、ショートニングを得た。
【0033】このショートニング80部をコートミキサ
ーにてホイップし、オーバーランが約120%になった
時点で蔗糖シロップ(70 Brix )を添加して軽く混ぜ合
わせ、オーバーラン約100%のバタークリームを調製
した。かくして得たバタークリームは極めて冷感のある
口融けの良好な食感を呈していた。
【0034】比較例3 実施例4において、パーム核分画軟質油の代わりに、大
豆油を使用した以外全て同様にして製造したショートニ
ングを使用したバタークリームは、前例に比較して口融
け、風味の点で劣っていた。
【0035】実施例5 パーム核油を公知方法により分別してハードバター画分
を濾別した残余の、沃素価25.8の軟質油を該軟質油
1部に対し99.3%濃度のアセトン4部に溶解し、撹
拌しながら−7℃迄冷却して同温度に45分間保持し
た。次いで析出した結晶を濾別し、−7℃のアセトンに
て洗浄した後濾液部を脱溶剤して収率56.1%、沃素
価36.2、融点11.4℃、固体脂含有指数が5℃で
21.7、10℃で4.8、15℃で0の軟質油を得
た。この油脂のAOM安定性時間は97時間で、前例と
同様、冷感を有した口融けの良い淡白な味を呈してい
た。
【0036】コーヒークリームの調製 融点28℃の菜種硬化油15部、実施例5で得たパーム
核油分画軟質油15部、カゼイン4部、脱脂粉乳3部、
レシチン0.1部、ソルビタン脂肪酸エステル0.1
部、蔗糖脂肪酸エステル0.4部、リン酸塩0.15部
及び水63部を常法どおり予備乳化、均質化、殺菌、冷
却してコーヒークリームを得た。このコーヒークリーム
の5℃における粘度は、240センチポイズであって、
クリーミーな風味を呈していた。
【0037】比較例4 実施例5において、パーム核分画軟質油の代わりに、菜
種油を使用した以外全て同様にして製造したコーヒーク
リームは、粘度が255センチポイズで、前例に比較し
て油っぽい風味を呈していた。なお、両者(実施例5及
び比較例4)のクリームを直射日光下に30分間放置し
たところ、パーム核分画軟質油を使用したクリームは風
味に殆ど変化がなかったのに対し、菜種油を使用したク
リームは油っぽさが著しく高じた。
【0038】実施例6 実施例5で得た、沃素価25.8の軟質油を該軟質油1
部に対し99.3%濃度のアセトン4部に溶解し、撹拌
しながら−4℃迄冷却して同温度に45分間保持した。
次いで析出した結晶を濾別し、−4℃のアセトンにて洗
浄した後濾液部を脱溶剤して収率60.7%、沃素価3
3.3、融点13.8℃、固体脂含有指数が5℃で2
8.8、10℃で13.9、15℃で2.1、20℃で
0の軟質油を得た。この油脂のAOM安定性時間は11
5時間で、前例と同様、冷感を有した口融けの良い淡白
な味を呈していた。
【0039】スプレー用油脂 実施例1〜4で得たラウリン系分画軟質油から成る油脂
を重量比が約15%になるように市販の素焼センベイに
スプレーした。比較のため、市販のサラダ油を用いて同
様にスプレーしたセンベイと風味を比較したところ、市
販のサラダ油をスプレーしたものは油っぽいのに対し、
上記各実施例で得たラウリン系分画軟質油から成る油脂
をスプレーしたものは淡白な味で艶も良好であり、スプ
レー用油脂として極めて好適であった。
【0040】
【発明の効果】以上の如く、本発明における特定のラウ
リン系分画軟質油から成る油脂は、液体油に比べて酸化
安定性が良好であり、淡白な風味及び冷感を伴った良好
な口融けを呈するという効果を有し、且つ従来のラウリ
ン系油脂又はその分画軟質油に比べて、より低温で軟ら
かく液体油の替わりとして多くの油脂含有食品に対し使
用し易いという効果を有するのであって、本発明におけ
る特定のラウリン系分画軟質油を使用することにより淡
白な風味及び冷感を伴った良好な口融けを呈したチョコ
レート類をはじめとする多くの油脂含有食品を世に提供
することが可能となったのである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】沃素価30〜40、融点15℃以下であっ
    て、固体脂含有指数(SFI)が5℃で10〜30、1
    0℃で0〜20、15℃で0〜10、20℃で0である
    ラウリン系油脂の分画軟質油から成る油脂を、油脂成分
    の一部または全部に使用した油脂含有食品。
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