JP2629763B2 - 自動両替機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （ａ）産業上の利用分野 この発明は有料で両替取引を処理する自動両替機に関
する。

（ｂ）従来の技術 金融機関では、自動装置による種々の取引を有料化す
る計画が進められており両替取引も有料化されようとし
ている。しかしながら、窓口営業時間帯に自動装置の取
引を有料化することは窓口の混雑を招くことになるた
め、時間帯で有料／無料を区別し、窓口営業時間外のみ
有料とするシステムが計画されている。

（ｃ）発明が解決しようとする課題 しかしながら、この有料システムは顧客を選ばす両替
取引に手数料を微収するシステムであるため、通常より
この金融機関を利用している顧客に対するサービス低下
につながるおそれがあった。

この発明はこのような現状に鑑み、その金融機関の銀
行カード等特定のカードによって顧客を識別し、その顧
客には無料で両替取引を処理することにより、上記課題
を解決した自動両替機を提供することを目的とする。

（ｄ）課題を解決するための手段 両替取引の処理を時間帯に応じて有料または無料に設
定する設定手段を備えるとともに、 カードリーダを設け、有料で両替取引で受け付けてい
る時間帯に、前記カードリーダに特定のカードが挿入さ
れたとき、その両替取引を無料で処理する手段を設けた
ことを特徴とする。

（ｅ）作用 この発明の自動両替機では、両替取引の処理を有料に
設定している時間帯に両替取引を処理するとき、顧客か
らのカードの挿入を受け付ける。このカードが特定のカ
ード（自行の銀行カード等）であったとき両替取引を無
料にする。このようにすることにより、両替取引を有料
にしても顧客に対するサービス低下を無くすことがで
き、顧客と他の利用者との差別化をすることができる。

（ｆ）実施例 第２図はこの発明の実施例である自動出金両替機の外
観図である。自動出金両替機は、投入された現金を所定
の金種に両替する両替取引処理機能を有するとともに、
預金口座からの出金取引を処理することもでき、また出
金金種の指定もすることができる。この自動出金両替機
の前面には顧客操作盤の垂直パネルおよび水平パネルが
設けられている。垂直パネルには、装置の動作時に取扱
中の表示をする取扱表示器１、取り扱い可能な取引種別
を表示する運用モード表示器２、投入された金額や両替
金種等を表示する金額表示・設定部３、銀行カードが挿
入されるカード入出口４が設けられている。また水平パ
ネル面には、両替する紙幣を投入するとともに出金・両
替された紙幣が放出される紙幣投入・受取口５、操作案
内が掲示されている操作案内板６、暗証番号や出金金額
等が入力されるテンキー７、取引種別（両替，出金，残
高照会，一部両替出金，両替出金）を選択するための取
引選択キー８、筒硬貨が放出される筒硬貨放出口９およ
びバラ硬貨が放出される硬貨受取口10が設けられてい
る。

顧客がこの装置で両替取引をする場合には以下の操作
を行う。まず取引選択キー８で両替取引を選択し、つぎ
に現金を投入する。投入した金額分の両替パターンの設
定を行えば、その金種の現金が繰り出され各受取口から
放出される。両替取引を選択したとき、装置はそのとき
の両替取引が有料の時間帯であるか否かを判断する。有
料であれば顧客に銀行カードの挿入を促し、顧客が有効
な銀行カードを挿入すれば時間帯にかかわらず無料で両
替取引を処理する。有効な（自行の）銀行カードが挿入
されなかった場合には投入金額から手数料を差し引いて
両替取引を処理する。

その他の取引を行う場合には、銀行カードを挿入して
顧客を認証したのち、所定操作を行えばよい。

第３図は同自動出金両替機の制御部のブロック図であ
る。装置の動作を統括制御するCPU20には制御プログラ
ム等が記憶されているROM21、データ等が記憶されるRAM
22および動作部と交信するためのインターフェイス23が
接続されている。インターフェイス23には、金額表示・
設定部３の表示やキー入力を制御する接客表示部24、紙
幣の入出金を処理する紙幣処理部25、バラ硬貨の放出を
制御する硬貨処理部26、筒硬貨の放出を制御する筒硬貨
処理部27、カードリーダを制御するカードリーダ制御部
28、伝票やジャーナルを印字する伝票処理部29、フロッ
ピィディスク31をリードライトするフロッピィディスク
制御部30およびセンタ33と交信するための通信制御部32
が接続されている。紙幣処理部25は万円札ストッカ，五
千円札ストッカ，千円札ストッカを有しており、硬貨処
理部26は500円硬貨,100円硬貨のバラ硬貨ストッカを有
しており、筒硬貨処理部27は500円,100円,50円,10円の
包装硬貨（50枚筒状に包装されたもの）のストッカを有
している。

第４図は前記RAM22の一部構成図である。40は日付，
曜日や時刻を計時するカレンダ・タイマエリアである。
41はそれぞれの曜日・時間帯に対応する手数料を記憶し
ているタイムテーブルである。42は顧客が投入した紙幣
の金額を記憶する投入金額記憶エリアである。手数料は
この記憶内容から差し引かれる。43は顧客が設定した両
替パターンを記憶する両替パターン記憶エリアである。
この記憶内容にしたがって各金種の現金が繰り出され
る。

第１図は同自動出金両替機の制御部の動作を示すフロ
ーチャートであり、両替取引処理動作を示す。n1で取引
選択キーの押下を受け付け、両替取引キーが押下されれ
ば（n2）n3以下の両替取引処理動作に進む。それ以外の
キーが押下されれば対応する処理動作に進む。n3では、
カレンダ・タイマエリア40の内容を読み出してタイムテ
ーブル41を参照し、現在無料時間帯であるか有料時間帯
であるかを判断する。無料時間帯であればn4に進んで紙
幣の投入を受け付ける。この金額分の両替パターン設定
を受け付け（n5）、設定された両替パターンの金種の現
金を所定枚数繰り出し・放出して（n6）動作を終える。

一方有料時間帯であった場合、顧客に銀行カードの挿
入を要求する（n7）。銀行カードが挿入されると（n8）
そのカードデータを読み取り（n9）、有効なカードか否
かを判断する（n10）。有効なカードであればカードを
返却（n11）したのち、n4に進む。カードが挿入されな
かった場合（n8）、または有効でないカードが挿入され
そのカードが返却された（n13）場合には、所定の手数
料を投入金額記憶エリア42にマイナス設定して（n12）n
4に進む。これで、投入金額から手数料が減算されるこ
とになる。

n9,n10がこの発明の「両替取引を無料で処理する手
段」に対応する。

（ｇ）発明の効果 以上のようにこの発明によれば、有料の時間帯であっ
ても、常連の顧客はカードを挿入することによって自己
を識別させることができ、これによって無料で両替取引
をすることができる。これによって、両替取引を時間帯
を限って有料化した場合でも、常連の顧客に対しては無
料で取引を処理することができ、顧客の差別化をするこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例である自動出金両替機の動作
を示すフローチャート、第２図および第３図は同自動出
金両替機の外観図および制御部のブロック図、第４図は
同制御部のメモリの一部構成図である。 28……カードリーダ制御部。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】両替取引の処理を時間帯に応じて有料また
   は無料に設定する設定手段を備えるとともに、 カードリーダを設け、有料で両替取引を受け付けている
   時間帯に、前記カードリーダに特定のカードが挿入され
   たとき、その両替取引を無料で処理する手段を設けたこ
   とを特徴とする自動両替機。