JP2623707B2 - 静電記録フィルム - Google Patents

静電記録フィルム

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JP2623707B2
JP2623707B2 JP15438388A JP15438388A JP2623707B2 JP 2623707 B2 JP2623707 B2 JP 2623707B2 JP 15438388 A JP15438388 A JP 15438388A JP 15438388 A JP15438388 A JP 15438388A JP 2623707 B2 JP2623707 B2 JP 2623707B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は静電記録フィルムに関するものであり、特に
電気信号を直接静電潜像に変換した後、トナー現像して
可視像化する静電記録フィルムに関するものである。さ
らに詳しくCAD(対話型設計)用などの静電記録プリン
ター・プロッターに関するのである。
[従来の技術] ポリエステルフィルム、導電層、誘電層をこの順に積
層せしめた静電記録フィルムが知られている。
静電記録方式は、マルチピン電極ヘッド(以下ピン電
極と略称する)に記録電圧を印加し、ピン電極と静電記
録フィルムの誘電層との微小空隙(以下ギャップと略称
する)に気中放電を起して誘電層表面上に静電潜像を形
成し、次にこの静電潜像をトナーにより現像し可視像と
するものである。こうして安定した画像を得るには、ギ
ャップをパッシエン曲線から適当な範囲に制御する必要
があり、このために絶縁性粒子を加えて適当な凹凸を設
けた誘電層とピン電極を接触させることによりギャップ
を適当に制御する方式が最も一般的に使用されている。
かかる静電記録フィルムにおいて、印字走行性、ゴミ
や異物の付着、出図した図面などの取扱い性等の改良の
ため、誘電層と反対面のポリエステルフィルム面に帯電
防止層を付与したものが有効に用いられている。帯電防
止層の付与方法としては、基材ポリエステルフィルム中
に各種の帯電防止剤、例えば金属粉、酸化スズ−アンチ
モン系導電剤、帯電防止能を有する界面活性剤、スチレ
ンスルホン酸またはその塩などを練り込んだり、高分子
結着剤中に配合して塗布したりする方法が採用されてい
る(例えば、月刊スペシャリティ・ケミカルズ,1980.
5)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、金属粉や酸化スズ−アンチモン系導電
剤は帯電防止効果は優れているものの透明性が不十分で
あり、コストも高い。また界面活性剤などの帯電防止剤
を練り込んだり、塗剤中に配合して塗布したものは、帯
電防止剤が表面や界面にブリードアウトしたり、経時と
ともにマイグレーションを起し、表面に曇りが生じ、透
明性を低下させたりするし、基材ポリエステルフィルム
との密着性を低下させるなどの欠点があり、また静電記
録フィルムをロール状で保存した場合、誘電層面に帯電
防止剤が転移し画像特性に悪影響をもたらす等の欠点が
ある。更に高温で熱処理したり、経時によって帯電防止
性を損うなどの欠点がある。
本発明の目的は、上記欠点がないもの、すなわち帯電
防止性、透明性、易接着性に優れ、かつロール状で保存
した場合にも静電記録フィルムの誘電層面への帯電防止
層の転移などがなく安定して鮮明な画像が得られる静電
記録フィルムを提供することを目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は上記目的を達成するために、次の構成からな
る。すなわち、帯電防止層(A)、ポリエステルフィル
ム層(B)、導電層(C)および誘電層(D)を(A)
/(B)/(C)/(D)あるいは(A)/(B)/
(A)/(C)/(D)の順に積層せしめた静電記録フ
ィルムにおいて、上記(A)/(B)層または(A)/
(B)/(A)層は、ポリエステルフィルムと該ポリエ
ステルフィルムの片面または両面に、高分子結着剤と一
般式(I) (但し、Rは水素またはメチル基、Xは水素、アルカリ
金属、アルカリ土類金属またはアンモニウム、R1、R2
R3、R4は各々水素、ハロゲン、アルキル基またはアルコ
キシ基である。) で表わされる繰り返し単位を主要構成成分とする重合体
を主成分とする帯電防止層を塗布した後、少なくとも一
方向に延伸することにより得られてなるものであること
を特徴とする静電記録フィルムを要旨とするものであ
る。
すなわち、本発明は、特定の重合体を主成分とする帯
電防止層(A)とポリエステルフィルム(B)層とを静
電記録フィルム中で(A)/(B)あるいは(A)/
(B)/(A)の順序で配置構成せしめることを大きな
特徴とするもので、該帯電防止性ポリエステルフィルム
は、未延伸ポリエステルフィルムまたは一軸延伸ポリエ
ステルフィルムの片面または両面に、帯電防止剤を塗布
した後、これを二軸延伸または一軸延伸して二軸延伸ポ
リエステルフィルムとなすことにより得ることができ
る。
以下(A)層および(B)層についてさらに詳細に説
明する。
本発明において帯電防止層(A)は、高分子結着剤と
一般式(I)なる繰り返し単位を主要構成成分とする重
合体を主成分とする層からなる。
一般式 (但し、Rは水素またはメチル基、Xは水素、アルカリ
金属、アルカリ土類金属又はアンモニウム、R1、R2
R3、R4は各々水素、ハロゲン、炭素数1〜5のアルキル
基又はアルコキシ基。) 該一般式(I)の代表的なものとしては、 の形でアクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル
酸、メタクリル酸エステル、あるいはスチレンと共重合
したもの、あるいは のみからなるポリマーを挙げることができる。
その中でも で示されるように、ポリスチレンをスルホン化あるいは
スチレンスルホン酸を重合したものがより好ましく使用
され、ここでX+イオンとしては、H+、NH4 +、K+、Na+、L
i+などを挙げることができる。その中でもX+イオンが
H+、NH4 +であるスルホン化ポリスチレンを用いるのが帯
電防止性の点で好ましい。H+イオンの場合には塗膜の厚
みを薄くできるので更に好ましい。
スルホン化ポリスチレンおよび/またはその塩の分子
量は1万〜100万のものが好ましく、より好ましくは3
万〜30万である。
高分子結着剤は特に限定されないが、水溶性または水
分散性の樹脂と混合するのが分散性の点から好ましい。
水溶性または水分散性の樹脂としては、熱可塑性樹脂、
熱などにより硬化する硬化性樹脂が挙げられる。
例えばポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、ウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、ブタジェ
ン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、あるい
はそれらの混合物や共重合物などが挙げられる。
帯電防止層(A)の固着性(ブロッキング性)、耐水
性、耐溶剤性、機械的強度の改良のため架橋剤としてメ
チロール化あるいはアルキロール化した尿素系、メラミ
ン系、アクリルアミド系、ポリアミド系などの樹脂、エ
ポキシ化合物、アジリジン化合物、ブロックポリイソシ
アネート、ビニル化合物などの反応性化合物を帯電防止
層(A)に含有させてもよい。本発明の帯電防止層
(A)には、必要に応じて消泡剤、塗布性改良剤、増粘
剤、有機系潤滑剤、無機系微粒子、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、発泡剤、染料、顔料などを含有せしめてもよ
い。
帯電防止層(A)のフィルムへの塗布性、接着性を改
良するため、塗布前にフィルムの化学的処理や放電処理
を施してもよい。
水溶性あるいは水分散性の樹脂として、ポリウレタ
ン、ポリエステル、アクリル樹脂を使用するのが接着
性、透明性の点から好ましい。好ましいポリウレタンの
具体例としては、ポリウレタンがカルボン酸塩基、スル
ホン酸塩基、硫酸半エステル塩基の少なくとも一種を有
するもの、その中でもアンモニウム塩となったものを挙
げることができる。
また好ましいポリエステルの具体例としては、5−ス
ルホソジウムイソフタリックアシドを0.5〜20モル%共
重合したポリエステルを挙げることができる。その中で
も酸成分としてテレフタル酸、イソスタル酸、アジピン
酸の少なくとも1種を、又アルコール成分としてエチレ
ングリコールあるいはヘキサングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリ
コール、テトラメチレングリコールの少なくとも1種を
もち、5重量%稀釈時の粘度が3〜6cpsなるポリエステ
ルを使用した場合接着性、帯電防止性のみならず帯電防
止層(A)表面が平滑でフィルム光沢に優れるため特に
好ましい。
アクリル系樹脂としては、アルキルアクリレートまた
はアルキルメタクリレートを主成分とするものを挙げる
ことができ、該成分30〜99.9モル%と、これらと共重合
可能でかつ官能基を有するビニル単量体成分70〜0.1モ
ル%を含有する水溶性あるいは水分散性樹脂が好まし
い。
アルキルアクリレートあるいはアルキルメタクリレー
トと共重合可能でかつ官能基を有するビニル単量体は、
樹脂に親水性を賦与して樹脂の水分散性を良好にした
り、あるいは樹脂とポリエステルフィルムや、下塗り層
上に設ける他の塗布層との接着性を良好にする官能基を
有するものが好ましく、好ましい官能基とは、カルボキ
シル基またはその塩、酸無水物基、スルホン酸基、また
はその塩、アミド基又はアルキロール化されたアミド
基、アミノ基(置換アミノ基を含む)またはアルキロー
ル化されたアミノ基あるいはそれらの塩、水酸基、エポ
キシ基等である。特に好ましいものはカルボキシル基ま
たはその塩、酸無水物基、エポキシ基等である。これら
の基は樹脂中に二種以上含有されていてもよい。
アクリル系樹脂中のアルキルアクリレートあるいはア
ルキルメタクリレートが30モル%以上であるのが好まし
いのは、塗布形成性、塗膜の強度、耐ブロッキング性が
良好になるためである。アクリル系樹脂中のアルキルア
クリレートあるいはアルキルメタクリレートが99.9モル
%以下であるのが好ましいのは、共重合成分として特定
の官能基を有する化合物をアクリル系樹脂に導入するこ
とにより、水溶化、水分散化しやすくすると共にその状
態を長期にわたり安定にするためであり、さらに帯電防
止層(A)とポリエステルフィルム(B)層との接着性
を改善、塗布層内での反応による帯電防止層(A)の強
度、耐水性、耐薬品性の改善、他の材料との接着性の改
善などをはかることができるからである。
アルキルアクリレートあるいはアルキルメタクレレー
トのアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブ
チル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、ラウリ
ル基、ステアリル基、シクロヘキシル基などが挙げられ
る。
アルキルアクリレートあるいはアルキルメタクリレー
トと共重合する官能基を有するビニル系単量体は、反応
性官能基、自己架橋性官能基、親水性基などの官能基を
有する下記の化合物類が使用できる。
カルボキシル基またはその塩、あるいは酸無水物基を
有する化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、イ
タコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、これら
のカルボン酸のナトリウムなどとの金属塩、アンモニウ
ム塩あるいは無水マレイン酸などが挙げられる。
スルホン酸基またはその塩を有する化合物としては、
ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、これらのスル
ホン酸のナトリウムなどとの金属塩、アンモニウム塩な
どが挙げられる。
アミド基あるいはアルキロール化されたアミド基を有
する化合物としては、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−メチルメタクリルアミド、メチロール化アクリ
ルアミド、メチロール化メタクリルアミド、ウレイドビ
ニルエーテリ、β−ウレイドイソブチルビニルエーテ
ル、ウレイドエチルアクリレートなどが挙げられる。
アミノ基あるいはアルキロール化されたアミノ基ある
いはそれらの塩を有する化合物としては、ジエチルアミ
ノエチルビニルエーテル、2−アミノエチルビニルエー
テル、3−アミノプロピルビニルエーテル、2−アミノ
ブチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチルメタクリ
レート、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、それら
のアミノ基をメチロール化したもの、ハロゲン化アルキ
ル、ジメチル硫酸、サルトンなどにより4級塩化したも
のなどが挙げられる。
水酸基を有する化合物としては、β−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、β−ヒドロキシプロピルアクリレート、β−ヒドロ
キシプロピルメタクレレート、β−ヒドロキシビニルエ
ーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−
ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ポリエチレングリ
コールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノ
メタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリ
レート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート
などが挙げられる。
エポキシ基を有する化合物としては、グリシジルアク
リレート、グリシジルメタクリレートなどがあげられ
る。
さらに上記以外に次に示すような化合物を併用しても
よい。すなわちアクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、スチレン類、ブチルビニルエーテル、マレイン酸モ
ノあるいはジアルキルエステル、フマル酸モノあるいは
ジアルキルエステル、イタコン酸モノあるいはジアルキ
ルエステル、メチルビニルケトン、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、酢酸ビニル、ビニルピリジン、ビニルピロリ
ドン、ビニルトリメトキシシランなどがあげられるがこ
れらに限定されるものではない。
アクリル系樹脂は、界面活性剤を含有していてもよい
がアクリル系樹脂に含有される低分子量体の界面活性剤
が造膜過程で凝縮され、粒子と粒子の界面に蓄積された
り、帯電防止層(A)の界面に移行するなどして、帯電
防止層(A)の機械的強度、耐水性、積層体との接着性
に問題を生じる場合がある。このような場合には、界面
活性剤を含有しないいわゆるソープフリー重合による重
合物を利用できる。
しかしその中でもメチルメタクリレートとメチルアク
リレートの35/65〜65/35(モル比)の共重合体を幹ポリ
マーとし、−COOH、−CH2OHを各々1〜5重量%導入し
た水分散性アクリルが特に好適である。
本発明における帯電防止層(A)中には、これまで説
明したごとく、高分子結着剤と前述の一般式(I)なる
繰り返し単位を主要構成成分とする重合体を主成分とし
含有されていることが必要である。
上記帯電防止層(A)中の一般式(I)なる繰り返し
単位を主要構成成分とする重合体の量は、10重量%以上
95重量%以下が好ましい。10重量%より少ない場合は、
帯電防止性が不十分であるため好ましくなく、一方95重
量%より多い場合は塗膜の強靱性が乏しくなるため好ま
しくない。
延伸後の帯電防止層(A)の厚みは特に限定されない
が、通常は0.001〜5μmである。好ましくは0.01〜0.4
μmである。
また必要に応じて、帯電防止層(A)中には無機粒子
を添加してもよいが、その代表例としては、平均粒径1
μm以下、さらに好ましくは0.5μm以下、特に好まし
くは0.2μm以下のもので、具体的には酸化チタン、ア
ルミナ、シリカ、シリカゾル、ジルコニウム類、炭酸カ
ルシウム塩、バリウム塩、硫酸モリブデン塩、カーボン
ブラック、カオリンなどが挙げられるが、これらに限定
されない。
本発明におけるポリエステルフィルム層(B)とは、
芳香族ジカルボン酸を主たる成分とし、アルキレングリ
コールを主たるグリコール成分とするポリエステルから
なる。
芳香族ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェノ
キシエタンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジ
フェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジ
カルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、アンスラ
センジカルボン酸、α,β−ビス(2−クロルフェノキ
シ)エタン−4,4′−ジカルボン酸などが挙げられる。
これらのうち、特にテレフタル酸が望ましい。
アルキレングリコールの具体例としては、エチレング
リコール、トリメチレングリコール、テトラメチレング
リコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレン
グリコール、ヘキシレングリコールが望ましい。
勿論、これらのポリエステルは、ホモポリエステルで
あってもコポリエステル(共重合ポリエステル)であっ
てもよく、共重合する成分としては、たとえば、ジエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチル
グリコール、ポリアルキレングリコール、p−キシリレ
ングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、5
−ナトリウムスルホレゾルシンなどのジオール成分、ア
ジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6
−ナフタリンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソ
フタル酸などのジカルボン酸成分、トリメリット酸、ピ
ロメリット酸などの多官能ジカルボン酸成分、p−オキ
シエトキシ安息香酸などのオキシカルボン酸成分などが
挙げられる。
なお、ポリエステルフィルムの厚さは10μm〜250μ
mであることが好ましい。さらに好ましくは15μm〜15
0μmであることが望ましい、これより薄いと、フィル
ムとしての機械的強度が足りず、これより厚いと送膜性
が悪くなり好ましくない。
次に本発明で使用する帯電防止性ポリエステルフィル
ムの製造法の1例を具体的に説明する。
すなわち、前述のポリエステル(例えば固有粘度0.40
〜1.20、好ましくは0.50〜0.80のもの)ペレットを押出
機に供給して約280℃で溶融し、口金からシート状に押
し出し、これを50〜60℃の冷却ドラムに巻きつけて冷却
固化せしめる。このシートの片面または両面にバーコー
トなどの方法を用いて前述の帯電防止層(A)を塗布し
た後、100〜105℃で乾燥しつつ縦方向および幅方向に各
々同時に2〜5倍延伸し、次いで200〜240℃で熱処理す
ることにより帯電防止性を有するポリエステルフィルム
を得ることができる。あるいはシート状に冷却固化させ
た後、このシートを90〜100℃で縦方向に2〜5倍延伸
した後、このフィルムの片面または両面に前述の帯電防
止層(A)を公知の方法で塗布し、次いでこのフィルム
を100〜150℃で乾燥しつつ幅方向に2〜5倍延伸し、さ
らに200〜240℃で熱処理することによっても帯電防止性
を有するポリエステルフィルムを得ることができる。
なお帯電防止層(A)はシートあるいはフィルム上に
そのまま塗布してもよいが、塗布性や密着性を向上させ
るために空気中、その他各種雰囲気中でコロナ放電処理
を施しておくとより好ましい。
本発明の導電層は通常知られたものが使用される。表
面電気抵抗は104〜109Ω/口であることが好ましい。か
かる導電層としては、(1)電子伝導性の金属や金属酸
化物からなるもの、(2)イオン伝導性の高分子電解質
を塗工したもの、(3)導電性粉末と高分子結着剤や高
分子電解質からなる層を塗工したもの、などである。
この場合、電子伝導性金属や金属化合物、イオン伝導
性の高分子電解質、導電性粉末は通常知られたものが使
用される。かかる好ましい組成としては、Al,Cr,Cd,Ti,
Fe,Cu,In,Ni,Pd,Pt,Rh,Ag,Ru,w,Sn,Zr,Irなどの金属、
ステンレス、真鍮、Ni−Crなどの合金、酸化インジウ
ム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バナジウ
ム、酸化ルテニウム、酸化タンタル、などの金属酸化
物、ヨウ化銅などの金属化合物などがあげられるが、こ
れらに限定されない。これらは単独でも2種以上が化合
・混合などされた状態で併用されてもよい。また高分子
電解質としては、四級アンモニウム塩、スルホン酸塩、
ポリアルコールなどがあげられるが、これらに限定され
ない。これらは単独でも2種以上組合せて使用してもよ
い。かかる導電層は、メッキ、真空蒸着、化学蒸着、ス
パッタリング、コーティングなどにより形成される。
本発明の誘電層は高分子結着剤とギャップを形成する
ための粒子からなる。かかる高分子結着剤としては体積
抵抗率1012Ω・cm以上の通常知られたものが使用され
る。例えば、ポリエステル、ポリエステルアミド、ポリ
塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリア
ミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリメチルペンテン、アルキド樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、塩素化ポリオレフィン、ポリビニル
ブチラールなどやこれらの共重合体混合物などが挙げら
れる。
粒子としては通常知られた無機粒子や有機粒子が使用
される。かかる粒子としては体積固有抵抗が108Ω・cm
以上、さらに好ましくは1010Ω・cm以上であることが好
ましい。かかる無機粒子としては、例えば、酸化ケイ
素、酸化チタン、アルミナ、酸化鉛、酸化ジルコニウム
などの金属酸化物、炭酸カルシウム、チタン酸バリウ
ム、硫酸バリウムなどの塩類、有機粒子としては、例え
ばスチレン−ジビニルベンゼン共重合体、メラミン樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、など
から適宜選択される。これらの粒子は単独では2種以上
混合して使用してもよい。上記粒子の平均粒径は放電の
安定性から一般に0.1〜15μmの範囲で適宜選択するの
が好ましい。
本発明において誘電層を形成する高分子結着剤と粒子
との重量比は、100/0.5〜100/150の範囲で好ましく選択
される。重量比がこれより下回る場合は、放電の安定性
が悪く、これより上回る場合は誘電層の膜強度が弱くな
り好ましくない。
誘電層の厚さは、1〜20μmであることが好ましい。
これより薄いと表面電位が低く、これより厚いと解像度
が悪くなり好ましくない。
誘電層は、単層の他に複数層に積層されていてもよ
く、また、導電層と誘電層の間に接着剤などの中間層を
設けてもよい。
本発明の誘電層には本発明の目的とする静電記録フィ
ルムとしての特性を損わない範囲で必要に応じて、可塑
剤、接着促進剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
滑剤などを添加してもよく、また、かぶり防止のために
導電性粉末などを添加したり、誘電層の端部にカーボン
電極を付加してもよい。
誘電層の付加方式は通常知られた方法が有効に使用さ
れる。たとえば、刷毛塗り、浸漬塗り、ナイフ塗り、ロ
ール塗り、スプレー塗装、流し塗り、回転塗り(スピン
ナー、ホエラーなど)、などの中から適宜選択される。
[発明の効果] 本発明は、上述のごとく構成したので、帯電防止性、
透明性、易接着性に優れ、かつ静電記録フィルムの誘電
層面への転移がなく安定した画像が得られる静電記録フ
ィルムを得ることができる。
このように本発明の静電記録フィルムは優れた特性を
有するので、特にハードコピー用静電記録フィルムとし
て、静電プリンター・プロッター用やフアクシミリ用に
使用することができるのみならず、繰り返し使用するマ
スターフィルム用静電記録フィルムとして、複写器用、
ファクシミリ受信器用、プリンター用の転写マスターや
静電潜像転写方式の電子写真プロセス(TESI法)で転写
静電潜像を保持する記録体として、さらに静電記録方式
によるディスプレイ用の記録フィルムとして有用であ
る。
〔特性の測定方法〕
(1)帯電防止性 超絶縁抵抗計MODEL−VE−40(川口電機(株)製)に
て、印加電圧100Vでの20℃、65%RHにおける表面電気抵
抗(Ω/□)を測定した。
(2)導電層の表面電気抵抗 導電性フィルムを幅30mmに切取り、その切断線に直交
し、かつ間隔が30mmの2本の平行線を想定し、その2本
の線ではさまれる区間を除く右と左にそれぞれ導電性カ
ーボン塗料を塗布し、それを電極とする。この電極間の
電気抵抗をケスレー製エレクトロメータ(タイプ6100
L)を用いて、20℃、65%RHで測定した。単位はΩ/□
で示す。
(3)画質 静電記録フィルムをロール状で、20℃、50%RHで5
日間、40℃、80%RHで5日間調湿後、静電記録フィル
ムの表面にマルチピン電極ヘッドにより静電潜像を形成
させ、次いで静電潜像を湿式トナー現像機によって顕像
化した後、乾燥してハードコピー画像を得た。
(イ)画素抜け 16ドット/mmで印字し、100mm当りの画素抜けの個数を
測定した。80個以下を良好、81〜250個をやや良、251個
以上を不良とした。
(ロ)画素太り 16ドット/mmで印字し、100mm当りの画素あたりの個数
を測定した。60個以下を良好、61〜200個をやや良、201
個以上を不良とした。
(ハ)画像濃度 ベタ黒画像部をサクラマイクロデンシトメータ(モデ
ルPDM−5)で反射濃度として測定し、反射濃度が0.7以
上のものを良、0.7未満のものを不良とした。
(4)透明性 日本精密光学性SPHERS METHOD METER(TYPE SEP−
H−S)を用いて、550nmにおける全光線透過率を測定
した。
[実施例] 以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明は
これらによって限定されるものではない。なお実施例中
の配合部数はすべて重量部数である。
また、実施例、比較例との誘電層としては次に示す組
成のものを使用した。
(誘電層組成) (1)“ケミット”(ポリエステル樹脂、東レ(株)
製) 80 (2)“コータックス”(アクリル樹脂、東レ(株))
20 (3)炭酸カルシウム 20 上記組成物を固形分濃度が15%になるように酢酸ブチ
ル溶液とし、グラビアロールコータにて乾燥後の塗布量
が5g/m2になるように塗工した。
実施例1 固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを約280
℃で溶融し、約60℃の冷却ドラム上に押し出した。更に
約80℃で縦方向にロール延伸で3.5倍延伸し、次いで空
気中でコロナ放電処理を行なった後、次に示す水溶性塗
剤を塗布した。
(塗剤組成) アクリル系重合体(a) メチルメタクリレート/エチルアクリレート(50/5
0)モル%に官能基としてカルボキシル基、メチロール
基を各2.5部導入したアクリル系重合体を用いた。
スルホン化ポリスチレン及び/又はその塩(b) において、SO3X基のXイオンとしてH+を有し、分子量
約7万のスルホン化ポリスチレンを用いた。
(a)/(b)の重量比率を80/20とし、水で4wt%に
希釈し、さらに無機粒子として平均粒径0.12μのコロイ
ダルシリカを塗剤中の固形分100部に対し、0.3部添加し
たものを塗剤とした。
前記ポリエチレンテレフタレートの放電処理面に塗剤
をグラビアコータで塗布後、110℃、10m/分の条件で先
の延伸方向に対し、直角方向に3.5倍延伸し、続いて220
℃で熱処理を行ない、フィルムの厚み75μm、塗膜厚み
0.07μmの帯電防止性を有する二軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートを得た。このフィルムは塗膜に亀裂のない
良好な透明性と帯電防止性を有し、かつ基材との密着性
および易滑性に優れたものであった。
このようにして得られた二軸延伸ポリエステルフィル
ムの帯電防止層(A)の反対側の面にPdをスパッタリン
グして、表面電気抵抗が5×106Ω/□の導電性フィル
ムを得た。この導電性フィルムの上に上記誘電層を塗工
して本発明の静電記録フィルムを得た。評価結果を表1
に示す。
実施例2 において、スルホン化ポリスチレンのX+イオンとしてNH
4 +を導入したものを用いた以外は実施例1と同様にして
本発明の静電記録フィルムを得た。評価結果を表1に示
す。
比較例1〜2 実施例1で用いた水溶性塗剤を結晶配向を完了させた
二軸延伸熱固定ポリエステルフィルムの片面に塗布し
た。塗布は該フィルム表面をコロナ放電処理した後に乾
燥後の厚みが0.1μmになるようにして行ない、乾燥は
約160℃で2分間行なった。このようにして得られたポ
リエステルフィルムの帯電防止層(A)の反対側の面に
実施例1と同様にして、導電層(C)および誘電層
(D)を積層した静電記録フィルムを得た。評価結果を
表1に示す。比較例で得られた静電記録フィルムをロー
ル状で調湿保存後、画質を評価したところ、帯電防止層
(A)が誘電層(D)面に転移し、画像不良になった。
実施例3 固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを約285
℃で溶融し、約50℃の冷却ドラム上に押し出した。さら
に約95℃で縦方向にロール延伸で3.5倍延伸し、このフ
ィルムの両面に実施例1で用いた水溶性塗剤を塗布し
た。その後、125℃、10m/分の条件で先の延伸方向に対 し、直角方向に3.5倍延伸し、続いて220℃で熱処理を行
ない、フィルムの厚み75μm、塗布厚み0.1μmの帯電
防止性を有する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートを
得た。
このフィルムは塗膜に亀裂のない良好な透明性と帯電
防止性を有し、かつ基材との密着性および易滑性に優れ
たものであった。
このようにして得られた二軸延伸ポリエチレンテレフ
タレートフィルムの片面に実施例1と同様にしてPdをス
パッタリングして、表面電気抵抗が5×106Ω/□の導
電性フィルムを得た。
この導電性フィルムの上に上記誘電層を塗布して本発
明の静電記録フィルムを得た。評価結果を表1に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−3145(JP,A) 特開 昭61−175642(JP,A) 特開 昭57−653(JP,A) 特開 昭61−213853(JP,A) 特開 昭54−147043(JP,A) 特開 昭57−182751(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯電防止層(A)、ポリエステルフィルム
    層(B)、導電層(C)および誘電層(D)を(A)/
    (B)/(C)/(D)あるいは(A)/(B)/
    (A)/(C)/(D)の順に積層せしめた静電記録フ
    ィルムにおいて、上記(A)/(B)層または(A)/
    (B)/(A)層は、ポリエステルフィルムと該ポリエ
    ステルフィルムの片面または両面に、高分子結着剤と一
    般式(I) (但し、Rは水素またはメチル基、Xは水素、アルカリ
    金属、アルカリ土類金属またはアンモニウム、R1、R2
    R3、R4は各々水素、ハロゲン、アルキル基またはアルコ
    キシ基である。) で表わされる繰り返し単位を主要構成成分とする重合体
    を主成分とする帯電防止層を塗布した後、少なくとも一
    方向に延伸することにより得られてなるものであること
    を特徴とする静電記録フィルム。
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