JP2620550B2 - El薄膜の形成方法 - Google Patents

El薄膜の形成方法

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圭弘 浜川
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【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 エレクトロルミネッセンス(EL)表示パネルの発光層
となるEL薄膜の形成方法に関し、 スパッタリング法により高輝度のEL表示が実現できる
良質なEL薄膜を形成することを目的とし、 発光中心物質を添加した発光母材からなるターゲッ
ト、若しくはそれぞれ個別の発光母材及び発光中心添加
材からなるターゲットを併用し、かつアルゴン(Ar)と
ヘリウム(He)との混合ガスをスパッタガスとして用
い、スパッタリング法によりEL薄膜を形成する際に、上
記スパッタガスにおけるArガスに対するHeガスの混合比
を50〜90流量%とし、かつ該スパッタガス圧を0.3〜1.0
torrとすることにより、高輝度のEL表示を可能とするEL
薄膜を得るように構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明はエレクトロルミネッセンス(EL)表示パネル
の発光層となるEL薄膜の形成方法に係り、特にスパッタ
リング法により高輝度のEL表示を可能とするEL薄膜の形
成方法の改良に関するものである。
近来、全固体化表示装置としてEL薄膜を利用した平板
型表示パネルが注目され、その実用化のために鋭意研究
開発が進められている。
このようなEL表示パネルにおいては表示品質を上げる
ために高輝度なものが要求されるが、この高輝度化は発
光層となるEL薄膜の特性により大きく影響され、十分な
ものが得られていない。このため、高輝度のEL表示が実
現できる良質なEL薄膜の形成方法が必要とされている。
〔従来の技術〕
従来、緑色EL表示パネルの発光層となるEL薄膜をスパ
ッタリング法により形成する場合、アルゴン(Ar)ガス
をスパッタガスとして使用するのが一般的である。この
方法によれば形成されたEL薄膜内には多くのArが含まれ
ているが、この薄膜を熱処理して結晶性の改善と発光中
心の活性化を図ると、含有ArがEL薄膜内から抜け出して
膜内に多量の欠陥準位が形成され、この欠陥準位が発光
中心の非輻射再結合中心、または電子の散乱中心として
働くことから発光効率(輝度)が低下するという問題が
ある。
そこでこれを改善する方法として、発明者らは特公昭
61−41112号においてアルゴン(Ar)ガスにヘリウム(H
e)ガスを混合した混合ガスをスパッタガスを用いてス
パッタリング法によりEL薄膜を形成する方法を提案して
いる。この形成方法では、Heはイオン半径が小さく膜中
の透過性が良いため、該薄膜中でのトラップが極めて少
なく、またArの含有量も少なくなり、従って、熱処理後
の欠陥準位が低下された発光効率(輝度)良いEL薄膜を
得ることができる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで上記した特公昭61−41112号による形成方法
によりEL薄膜を形成したEL表示パネルでは輝度を向上さ
せるための目的は一応達成されるが、しかし高輝度化を
達成するための最適なスパッタ条件、例えばArガスとHe
ガスの混合スパッタガスにおけるArガスに対するHeガス
の混合比、スパッタガス圧等の確立が十分になされてい
ないため、輝度レベルが未だ十分でなかった。
本発明は上記した従来の実状に鑑み、スパッタリング
法によってEL薄膜を被着する際のArガスとHeガスの混合
スパッタガスにおけるArガスに対するHeガスの混合比、
スパッタガス圧等のスパッタ条件を高輝度化に最適な条
件にして高輝度のEL表示が実現できる良質なEL薄膜を形
成し得る方法を提供することを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記した目的を達成するため、発光中心物質
を添加した発光母材からなるターゲット、若しくはそれ
ぞれ個別の発光母材及び発光中心添加材からなるターゲ
ットを併用し、かつアルゴン(Ar)とヘリウム(He)と
の混合ガスをスパッタガスとして用い、スパッタリング
法によりEL薄膜を形成する際に、上記スパッタガスにお
けるArガスに対するHeガスの混合比を50〜90流量%と
し、更にそのスパッタガス圧を0.3〜1.0torrとすること
により、高輝度のEL表示を可能とする良質なEL薄膜を形
成することができる。
〔作 用〕
薄膜を形成するためのスパッタリング方法としては対
向二極型スパッタリング法、或いはマグネトロンスパッ
タリング法が周知である。前者の二極型スパッタリング
法ではプラズマ中の電子が基板表面を照射することによ
って成膜表面にダメージが付加される問題があり、また
後者のマグネトロンスパッタリング法は比較的高真空中
でのスパッタが可能であり、スパッタ粒子がスパッタガ
ス原子と衝突しないのでエネルギーを失うことがなく、
成膜された薄膜の付着力が強いといった利点があるが、
スパッタ粒子のエネルギーが高いと基板へのダメージが
大きく発光輝度が低下する問題がある。
従って、上記したようなスパッタリング法によってEL
薄膜を形成する場合には、例えばArガスに対するHeガス
の混合比を90流量%としたスパッタガスのガス圧を上記
特公昭61−41112号の従来例に示された0.02torrの高真
空側から0.1torr以上の低真空側へと高くしてスパッタ
ガス原子の数を増加し、スパッタ粒子のエネルギーを低
下させた状態で成膜すると、基板が受けるスパッタ粒子
のエネルギーによるダメージはなくなる。この結果、第
1図に示すようにスパッタガス圧が0.1torr以上では発
光輝度が急激に向上することが判明した。またスパッタ
ガスのガス圧が1.0torr以上になる(大気圧側へ近づけ
る程)と、スパッタレートが減少していくので実用的で
ないことも判明した。
そこでスパッタガス圧を0.05〜1.0torrの範囲でArガ
スに対するHeガスの混合流量%を種々に変化させたスパ
ッタガスを用いてスパッタリング法によりEL薄膜を成膜
し、スパッタレートを調べた結果、第2図に示すように
スパッタガス圧を0.3torrとした場合、Arガスに対するH
eガスの混合比を90流量%としたスパッタガスを用いた
場合に最大のスパッタレートが得られており、実用的な
スパッタレートとしてはArガスに対するHeガスの混合流
量%が50〜90%のスパッタ混合ガスを用いることが再現
性の面からも好ましい。
また、Arガスに対するHeガスの混合流量%が50〜90%
のスパッタ混合ガスを用い、それらのガス圧を0.3torr
としたスパッタ条件によって得られるEL薄膜の輝度向上
のための特性も第3図に示すように従来の2〜3倍と極
めて高い値が得られ、特にHeガスの混合流量%が70%の
場合に最高となることが判明した。
さらに上記したスパッタ条件により得られた各EL薄膜
のZnSの粒径及びその基板に発生する自己バイアス電圧
を測定すると、該ZnSの粒径は第4図に示すようにHeガ
スの混合流量%が70%の場合に最大となり、自己バイア
ス電圧は第5図に示すようにHeガスの混合流量%が70%
の場合に最小となることからダメージのない良質なEL薄
膜が得られることが確認できた。
このような成膜データに基づいて本発明のEL薄膜の形
成方法では、Arガスに対するHeガスの混合比が50〜90流
量%のスパッタガスを用い、しかもそれらのスパッタガ
ス圧を0.3〜1.0Torrとしたスパッタ条件でスパッタリン
グ法によりEL薄膜を成膜することにより、従来よりも格
段に高輝度なEL表示が可能となる良質なEL薄膜を得るこ
とができる。
〔実施例〕
以下図面を用いて本発明の実施例について詳細に説明
する。
第6図は本発明の形成方法に適用したスパッタリング
装置の一実施例を示す装置構成図であり、第7図
(a),(b)は本発明に係るEL薄膜の形成方法の一実
施例を工程順に示す断面図である。
先ず第6図に示すようにスパッタリング装置における
スパッタチャンバー11内に、第7図(a)に示すように
用意された、例えばITO(indium Tin Oxide)膜等から
なる透明電極2と酸窒化シリコン(SiON)からなる2000
Åの膜厚の絶縁膜3が設けられた透明ガラス基板1を保
持し、かつヒータ14を内蔵した基板ホルダー13と、発光
母材となるZnSからなるAターゲット15及び発光中心添
加材となるTb2S3とTbF3との混合物からなるBターゲッ
ト16がそれぞれ配設された2つのターゲット電極17,18
とを対向配置する。
次に該スパッタチャンバー11内を排気装置12により、
例えば10-6torr程度の真空度に排気した後、そのチャン
バー11内にArガスに対するHeガスの混合比を70流量%と
したスパッタガスを、0.3torrのガス圧となるように導
入する。
次に前記基板1を300℃に加熱すると共に、基板ホル
ダー13を回転機構19により8rpmの回転速度で回転させ
て、該基板1を前記Aターゲット15上からBターゲット
16上に順次移動させた状態で該Aターゲット電極17及び
Bターゲット電極18にそれぞれ所要の高周波電力を供給
してスパッタリングを行い、該基板1上に例えば6000Å
の膜厚の薄膜を被着する。
その後、該薄膜を500℃に加熱して1時間程度熱処理
を施すことにより、第7図(b)に示すようにTbFを発
光中心とするZnSからなる高輝度化の可能な良質のEL薄
膜4が得られる。
従って、かかるEL薄膜4上に第8図に示すように酸窒
化シリコン(SiON)からなる2000Åの膜厚の絶縁膜5を
設け、その表面にさらにアルミニウム(Al)等からなる
背面電極6を形成することにより高輝度な緑色EL表示パ
ネルを得ることができる。
なお以上の実施例では2つのターゲットを用いたスパ
ッタリング装置によりEL薄膜を形成する場合の例につい
て説明したが、この例に限定されることなく、例えばZn
SとTbF3との混合物からなる1つのターゲットを用いた
スパッタリング装置によりEL薄膜を形成する場合にも適
用可能である。またTbFを発光中心とするZnSからなる緑
色EL薄膜の形成方法について説明したが、その他の希土
類金属を発光中心とするZnSからなる多色EL薄膜の形成
にも適用可能である。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明に係るEL薄膜
の形成方法によれば、スパッタリング法により被着して
EL薄膜を形成する際に、上記スパッタガスとしてArガス
に対するHeガスの混合比を50〜90流量%とし、それらの
スパッタガス圧を0.3〜1.0Torrとした条件でスパッタリ
ング法によりEL薄膜を形成することにより、高輝度なEL
表示を可能とするダメージのない良質なEL薄膜を再現性
よく得ることができる優れた利点を有し、この種のEL薄
膜の形成に適用して極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るスパッタガス圧と輝度との関係を
示す図、 第2図は本発明に係るArガスに対するHeガスの混合流量
%とスパッタレートとの関係を示す図、 第3図は本発明に係るArガスに対するHeガスの混合流量
%と輝度との関係を示す図、 第4図は本発明に係るArガスに対するHeガスの混合流量
%と基板バイアス電圧との関係を示す図、 第5図は本発明に係るArガスに対するHeガスの混合流量
%とZnS粒径との関係を示す図、 第6図は本発明に係るEL薄膜の形成方法を説明するため
のスパッタリング装置の一実施例を示す構成図、 第7図(a)及び(b)は本発明に係るEL薄膜の形成方
法を工程順に示す要部断面図、 第8図は本発明によるEL薄膜を用いたEL表示パネルの一
例を示す断面図である。 第6図及び第7図(a),(b)において、 1は基板、2は透明電極、3は絶縁膜、4はEL薄膜、11
はスパッタチャンバー、12は排気装置、13は基板ホルダ
ー、14はヒーター、15はAターゲット、16はBターゲッ
ト、17はAターゲット電極、18はBターゲット電極、19
は回転機構をそれぞれ示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡元 謙次 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 渡邉 和廣 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 吉見 琢也 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 浜川 圭弘 兵庫県川西市南花屋敷3丁目17番4号 (72)発明者 大西 秀臣 愛媛県松山市山越3丁目6―30 (56)参考文献 特開 昭60−182690(JP,A) 特公 昭61−41112(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光中心物質を添加した発光母材からなる
    ターゲット、若しくはそれぞれ個別の発光母材及び発光
    中心添加材からなるターゲットを併用し、かつアルゴン
    (Ar)とヘリウム(He)との混合ガスをスパッタガスと
    して用い、スパッタリング法によりEL薄膜を形成する際
    に、 上記スパッタガスにおけるArガスに対するHeガスの混合
    比を50〜90流量%とし、かつ該スパッタガス圧を0.3〜
    1.0torrとしたことを特徴とするEL薄膜の形成方法。
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