JP2613962B2 - 偏光検出装置 - Google Patents

偏光検出装置

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JP2613962B2 JP2226320A JP22632090A JP2613962B2 JP 2613962 B2 JP2613962 B2 JP 2613962B2 JP 2226320 A JP2226320 A JP 2226320A JP 22632090 A JP22632090 A JP 22632090A JP 2613962 B2 JP2613962 B2 JP 2613962B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、光学素子に関し、特に入射光を偏光成分に
分離する偏光回折素子に関する。
(従来の技術) 従来より、格子間隔を光の波長程度に設定した回折格
子は、偏光特性を有することが知られている(K.Yokomo
ri,“Dielectric surface−relief gratings with high
diffraction efficiency",Applied Optics Vo.23,No.1
4,pp2303,1984)。
第9図に示すように、従来の偏光回折素子21に於いて
は、ガラスなどの透明基板22の一方の面に、格子間隔が
入射光の波長程度に設定された、偏光特性を有する回折
格子23が、二光束干渉法等の方法により形成されてい
る。回折格子23は、例えば、フォトレジストからなり、
その厚さ及び格子間隔は、それぞれ2μm、0.5μmに
設定されている。回折格子23は入射光のP偏光成分をほ
ぼ100%透過させると共に、S成分をほぼ100%回折させ
る。
このような偏光回折素子21に、例えば波長が0.8μm
の入射光24をブラッグ角で入射させると、入射光24のP
偏光成分は0次回折光24aとして回折格子23を透過し、
1次回折光24bとして回折されることは殆どない。一
方、入射光のS偏光成分は、1次回折光24bとして回折
格子23により回折され、0次回折光24aとして透過する
ことは殆どない。このようにして分離された0次回折光
24a及び1次回折光24bは、それぞれ集光レンズ25及び26
を介して光検出器27及び28によってそれぞれ検出され
る。
上記のように、回折格子23はP偏光成分とS偏光成分
を分離する特性を有するので、光磁気記録再生装置に於
ける光ピックアップ等の偏光ビームスプリッタとして利
用することができる。偏光ビームスプリッタに偏光回折
素子21を用いれば、部品点数を少なくして光ピックアッ
プの小型軽量化を図ることができる。
ところが、回折格子23による回折光の回折角は入射光
24の波長に依存するので、例えば光源にレーザダイオー
ドを用いた場合、レーザダイオードから出射される光の
波長が周囲の温度変化により変化すれば、上記回折角が
変化することになる。即ち、入射光24が所定の波長を有
するときに、1次回折光24bが所定の回折角で回折され
て集光レンズ26により光検出器28に正しく集光される。
ところが、周囲の温度が低下して入射光24の波長が上記
所定の波長より小さくなると回折角もそれに伴って小さ
くなり、回折格子23により回折された1次回折光24b
は、第9図の2点鎖線に示すように、所定の光路から大
きく外れて進む。このように、1次回折光24bが光検出
器28の所定の位置に集光されなくなり、S偏光成分の検
出が行えなくなるという不都合が生じる。
上述のように、偏光回折素子21に於いては、回折格子
23の格子間隔が入射光24の波長の長さ程度に設定されて
いるので、入射光24の波長が僅かに変化しただけで回折
角が大きく変化し、1次回折光24bの光路が移動するこ
とになる。そこで、光検出器28の受光部を大きくして、
1次回折光が移動しても受光し得るようにすることが考
えられる。しかし、このような光検出器28を偏光回折素
子21と共に光ピックアップ等の偏光検出装置に組み込む
と、光ピックアップが大型となり、光ピックアップの小
型軽量化を図る上でマイナス要因となる。また、光検出
器28の受光部を大きくしても、入射光24の波長変化によ
って1次回折光24bの集光点が一定せず、S偏光成分の
検出精度が低下するという問題点がある。
更に、1次回折光24bの回折角が100゜前後となるの
で、1次回折光24bと0次回折光24aとが大きくはなれて
進むことになる。そのため、光検出器27及び28を互いに
離れた位置に設けなければならなくなり、光ピックアッ
プが大型になってしまう。このことは、上述と同様に、
光ピックアップの小型軽量化を図る上でマイナス要因と
なる。
回折格子23は、P偏光成分をほぼ100%透過させ、S
偏光成分をほぼ100%回折させる。入射光24が1つの回
折格子23のみを透過する場合には、入射光24に含まれる
P偏光成分のうちの0次回折光24aに含まれるP偏光成
分を表わす回折効率η0P、及び入射光24に含まれるS偏
光成分のうちの1次回折光24bに含まれるS偏光成分を
表わす回折効率η1Sは、それぞれ0.99である。従って、
回折格子23を透過した0次回折光24aには、0.01の回折
効率η0Sで透過したS偏光成分が含まれる。同様に、回
折格子23によって回折された1次回折光24bには、0.01
の回折効率η1Pで回折されたP偏光成分が含まれる。
0次回折光に於けるP偏光成分に対するS偏光成分の
割合、即ち、偏光度は、回折効率η0Pに対する回折効率
η0Sの比で表される。同様に、1次回折光に於ける偏光
度は、回折効率η1Sに対する回折効率η1Pの比で表され
る。上述のように1つの回折格子23を用いて入射光24を
分離させる場合については、上述の0次回折光及び1次
回折光の偏光度は、それぞれ約0.01となる。これらの偏
光度の値を有する0次回折光と1次回折光とに於ては、
P偏光成分とS偏光成分との分離が満足できるほど十分
ではない。
(発明が解決しようとする課題) この問題点を解決するために、本発明らは、透明基板
の両面に同じピッチの格子を設けた偏光回折素子を開発
した(特願平1−81707)。この偏光回折素子を第5図
に示す。第5図に示すように、偏光回折素子1はガラス
等からなる透明基板2の両面に、それぞれ回折格子3、
4が設けられている。回折格子3、4に於ける格子間隔
は互いに等しく、入射光5の波長程度に設定されてい
る。何れの回折格子3、4に於いても、格子は第5図の
紙面に垂直な方向に設けられている。回折格子3、4
は、例えば、基板2をエッチングすることにより、レリ
ーフ型回折格子として作製される。
第6図に示すように、回折格子3、4には、等しい格
子間隔Dで正弦曲線の凸部6が形成されている。回折格
子3、4は、入射光5のP偏光成分、即ち、第5図の紙
面に平行に電界が振動する偏光成分をほぼ100%透過さ
せる。また、回折格子3、4は、入射光5のS偏光成
分、即ち、第5図の紙面に垂直に電界が振動する偏光成
分をほぼ100%回折させる。例えば、第5図の入射光5
の波長λを0.8μm、基板2の屈折率を1.5とすると、格
子間隔Dは約0.5μm、格子の深さtは1μmに設定さ
れる。
入射光5が偏光回折素子1に入射角θi1で入射する
と、P偏光成分は0次回折光5aとして回折格子3、4を
透過する。一方、入射光5のS偏光成分は、回折格子3
によって回折角θで回折され、更に回折格子4によっ
て回折角θで回折され、1次回折光5bとして偏光回折
素子1から出射される。
回折角θ、θは、回折格子3、4の格子間隔Dと
入射光5の波長によって決まる。回折格子3、4の格子
間隔Dが互いに等しく設定されていると、回折角θ
θとは等しくなり、0次回折光5aと1次回折光5bとは
互いに平行となる。また、入射光の波長をλとしたとき
の入射光5の入射角θi1を、 θi1=sin-1(λ/2D) なる式を満たすように、即ち、ブラッグ角に設定してお
けば、回折格子3によって回折されたS偏光成分の回折
格子4への入射角θi2と、入射光5の入射角θi1とを等
しくすることができる。
第7図に第5図の偏光回折素子1を用いた偏光検出装
置の断面模式図を示す。上記のように分離された0次回
折光5a及び1次回折光5bは、第7図に示すように、それ
ぞれ偏光回折素子1から所定の距離を置いて配された集
光レンズ7、9を介して光検出器8、10に達する。光検
出器8、10は、それぞれパッケージ11、12内に配されて
いる。
第7図の構成に於て、何等かの原因で入射光5の波長
が所定の波長より短くなると、回折角θ、θは小さ
くなり、回折角θ′、θ′となる。これらの回折角
が小さくなると、第7図の2点鎖線に示すように、1次
回折光5bは所定の光路から外れて進む。しかし、基板2
の厚さは小さいので、上記の光路のずれは僅かである。
従って、1次回折光5bが偏光回折素子1から出射する位
置も僅かにずれるのみである。また、前述のように、回
折格子3、4の格子間隔は等しいので、回折角θ′と
θ′とは等しくなり、1次回折光5bは0次回折光5aに
平行に出射される。このように、入射光5の波長が小さ
くなっても、偏光回折素子1からの1次回折光5bを集光
レンズ9によって、光検出器10の所定の位置に集光させ
ることができる。
第5図に示すように、回折格子3を透過した0次回折
光には、回折効率η0Pで透過したP偏光成分以外に、回
折効率η0Sで透過したS偏光成分が僅かに含まれてい
る。回折格子3を透過した0次回折光の偏光度は、回折
効率η0P及びη0Sをそれぞ0.99及び0.01とすると、約0.
01となる。回折格子3と同じ回折効率η0P、η0Sを有す
る回折格子4を回折格子3を透過した0次回折光が透過
すると、回折効率η0P、η0Sはそれぞれ2乗され、得ら
れる0次回折光5aの偏光度は、0.0001となる。この値
は、前述の第9図の従来例で得られる0次回折光の偏光
度の1/100である。
一方、回折格子3で回折た1次回折光には、回折効率
η1Sで透過したS偏光成分以外に、回折効率η1Pで透過
したP偏光成分が僅かに含まれている。回折格子3で回
折された1次回折光の偏光度は、回折効率η1S及びη1P
をそれぞれ0.99及び0.01とすると、約0.01となる。回折
格子3と同じ回折効率η1S、η1Pを有する回折格子4に
於て回折格子3で回折された1次回折光が回折される
と、回折効率η0P、η0Sはそれぞれ2乗され、得られる
1次回折光5bの偏光度は、0.0001となる。この値は、前
述の第9図の従来例で得られる1次回折光の偏光度の1/
100である。このような偏光度の値を有する0次回折光
と1次回折光では、P偏光成分とS偏光成分とが実用に
共し得る程に十分に分離されている。
第8図に示すように、偏光回折素子1の0次回折光5a
と1次回折光5bとを、1の集光レンズ13を用いて同一パ
ッケージ14内に収納された光検出器8、10で検出するこ
ともできる。このような構成により、例えば、Si等の単
一の半導体基板上に光検出器8及び10を形成することに
より、光検出器の近接配置が可能となる。
ところが、第7図に示す偏光回折素子1を用いた偏光
検出装置では、0次回折光5aと1次回折光5bのそれぞれ
に集光レンズ7及び9が必要である。また、第8図の偏
光検出装置では、互いに平行で空間的に分離された0次
回折光5aと1次回折光5bとを、近接する光検出器8、10
に集光しなければならないので、少なくとも入射光5の
2倍の有効径を有する大きな集光レンズ13が必要とな
る。このように、第7図及び第8図の偏光検出装置で
は、集光光学系の小型軽量化が十分配慮されていなかっ
た。
本発明はこのような問題点を解決するものであり、本
発明の目的は、偏光検出装置に組み込んだ場合に該装置
の小型軽量化が可能で、入射光の波長が変動しても集光
位置が殆ど変化しない偏光回折素子を提供することであ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明の偏光検出装置は、透明基板の一方の面に第1
の回折格子を形成し、他方の面に第2の回折格子を形成
し、これらの回折格子の格子間隔が互いに等しく、第1
の回折格子の格子方向と第2の回折格子の格子方向とが
所定の微少角度を成す偏光回折素子と、この偏光回折素
子の出射側に配された一対の光検出手段とを備え、光を
偏光回折素子に入射して、この偏光回折素子の第1及び
第2の回折格子を共に通過した0次回折光と、第1及び
第2の回折格子によって共に回折された1次回折光を形
成し、0次及び1次回折光を格光検出手段に入射させて
おり、そのことによって上記目的が達成される。
(作用) 本発明の偏光回折素子に所定の波長の光が入射する
と、第1及び第2の回折格子を透過した0次回折光と、
第1及び第2の回折格子で回折された1次回折光は、第
1回折格子の回折方向と第2の回折格子の回折方向との
成す角に比例した角度をもって偏光回折素子から出射さ
れる。このような0次回折光と1次回折光とは単一の集
光レンズを用いて異なる位置に集光され得る。また、第
1及び第2の回折格子の格子間隔が互いに等しいので、
入射光の波長移動による回折光の集光位置のずれは殆ど
生じない。更に、入射角のブラッグ角からのずれを許容
範囲内に設定すれば、得られる偏光成分の光学特性は殆
ど劣化しない。
(実施例) 本発明の実施例について以下に説明する。第1図に本
発明の偏光回折素子の一実施例を用いた偏光検出装置の
模式図を示す。本実施例では、第1図に示すように、x
軸を入射光5の光軸に一致させた座標軸(x、y、z)
を設定する。また、偏光回折素子1の面にx′−y′面
を一致させた座標軸(x′y′z′)も第1図に示し
た。偏光表示素子1を用いた第1図の偏光検出装置を−
y方向から見た図を第2図に示す。第3図に偏光回折素
子1の斜視図を示す。
第3図に示すように、本実施例の偏光回折素子1は、
透明基板2と、該透明基板2の一方の面に形成された第
1の回折格子3と、該透明基板2の他方の面に形成され
た第2の回折格子4とを備えている。第1及び第2の回
折格子3、4の格子間隔Dは互いに等しく、第1の回折
格子3の格子方向と第2の回折格子4の格子方向とが、
所定の微小角(β+β)を成している。偏光回折素
子1は入射光5に対して斜めに設定され、偏光回折素子
1のx軸方向には集光レンズ13、及び光検出器8、10が
配されている。光検出器8、10はパッケージ14内に収納
されている。
透明基板2はガラス、プラスチック等からなる。回折
格子3、4は、例えば基板2をエッチングすることによ
り、レリーフ型回折格子として作製される。回折格子
3、4は、エッチング以外に、例えばフォトレジスト等
によって形成してもよい。回折格子3、4の断面の形状
は第6図と同様であり、前述のように回折格子3、4の
格子間隔Dは互いに等しい。回折格子3、4の断面の形
状は、第6図に示す正弦波状以外に、矩形、三角形、台
形等とすることもできる。第2図及び第3図に示すよう
に、回折格子3の格子方向は、z′−x′面内に於て
z′軸に対して+βの角度を成して形成されている。
回折格子4の格子方向は、z′−x′面内に於てz′軸
に対して−βの角度を成して形成されている。従っ
て、回折格子3、4の格子方向は互いに(β+β
の角度を成している。本実施例ではβ=β=1.5゜
とした。
格子間隔Dは入射光5の波長λの0.5〜2倍に設定さ
れるのが好ましい。格子間隔Dがこの範囲を外れると、
他のパラメータ、例えば深さを調整しても、所望の回折
効率、偏向特性等を得ることができなくなる。本実施例
では入射光5の波長λを0.78μm、透明基板2の屈折率
を1.5として、第1及び第2の回折格子3、4の格子間
隔Dを0.46μm、格子の深さtを約1.2μmとした。こ
のように設定することにより、入射光5のP偏向成分、
即ち、電界がy軸方向に振動する偏光成分をほぼ100%
透過させることができる。同様に、入射光5のS偏光成
分、即ち、電界がz軸方向に振動する偏光成分をほぼ10
0%回折させることができる。
このような構成の偏光回折素子1を有する偏光検出装
置に於て、入射光5の偏光回折素子1への入射角θを、 θ=sin-1(n・λ/2D) ……(1) (nは整数) で表される第n次ブラッグ角に設定するのが好ましい。
このような角度θで入射光5を偏光回折素子1に入射さ
せることにより、回折効率をより100%に近づけること
ができる。入射光5のP偏光成分は偏光回折素子1の回
折格子3及び4を透過して、0次回折光5aとして出射さ
れる。第2図に示すように、0次回折光5aはx軸方向に
出射される。一方、S偏光成分は回折格子3及び4で回
折されて偏光回折素子1から1次回折光5bとして出射さ
れる。回折格子3、4の格子方向が平行でないため、回
折格子3、4で回折された1次回折光5bは、x−y面内
に於てx軸に対して角−αをもって出射される。β
βが十分小さければ、角αは入射光5の波長λ、格子
間隔D、β及びβによって、次式のように定められ
る。
α=(λ/D)×(β+β) ……(2) 前述のように、λ=0.78μm、D=0.46μm、β
β=1.5゜とすれば、α=5゜となる。
このように、0次回折光5aと1次回折光5bとが角度α
を成して出射されると、0次回折光5aと1次回折光5bと
がたとえ重なり合っていても、集光レンズ13によって焦
点面上の異なる位置に集光され、容易に分離され得る。
本実施例に於けるα=5゜の場合で集光レンズ13の焦点
距離fが10mmの場合には、0次回折光5aと1次回折光5b
とは、互いに0.9mm離れた位置に集光される。集光レン
ズ13の有効径は、入射光5の有効径より僅かに大きけれ
ば足りる。回折格子3、4の格子方向がz′軸と成す角
β及びβが十分小さく、且つ回折格子3、4の格子
間隔Dも等しいので、入射光5の波長λが変動しても、
0次回折光5aと1次回折光5bとの集光スポットは殆ど移
動しない。2つの回折格子3、4を用いたことによる偏
光度を改善する効果も維持される。
前述の(2)式に示すように、β及びβが大きい
ほどαは大きくなるが、それにつれて偏光特性の劣化も
生じる。第4図に、回折格子3(又は4)の回折効率η
0P、η0Sη1P及びη1Sのβ(又はβ)への依存性を
示す。尚、回折効率η0P、η0S、η1P及びη1Sは、前述
の第5図で説明したものと同様である。第4図に示すよ
うに、 |β1|≦5゜(|β2|≦5゜) 即ち、回折格子3の格子方向と回折格子4の格子方向
との成す角(β+β)が、 |β+β2|≦10゜ の関係を満たすと、 η0P、η1S≧0.93 η0S、η1P≧0.03 となる。従って、回折格子3及び4を透過した光の偏光
度は、 (η0S0P≦0.001 (η1P1S≦0.001 となり、実用に共することができる。
(発明の効果) 本発明の偏光回折素子は、このように、互いに所定の
微小角を成す格子方向を有する2つの回折格子を備えて
いるので、P及びS偏光成分は互いに僅かに角度差をも
って偏光回折素子から出射される。このようなP及びS
偏光成分は、入射光のスポットより僅かに大きな単一の
集光レンズによって互いに近接する位置に集光されるの
で、本発明の偏光回折素子を、例えば光ピックアップ等
の偏光検出装置に組み込めば、該装置の小型軽量化が可
能である。しかも、入射光の波長が変化しても、各偏光
成分の集光位置は殆ど変化しない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の偏光回折素子の一実施例を用いた偏光
検出装置の断面模式図、第2図は第1図の偏光検出装置
を−y方向から見た平面図、第3図は第1図の偏光回折
素子の斜視図、第4図は本発明の偏光回折素子に形成さ
れた回折格子の回折効率と該回折格子の格子方向との関
係を示す図、第5図は偏光回折素子の改良例の断面図、
第6図は回折格子の断面図、第7図及び第8図は第5図
の偏光回折素子を用いた偏光検出装置の断面模式図、第
9図は従来の偏光回折素子を用いた偏光検出装置の断面
図である。 1……偏光回折素子、2……透明基板、3……第1の回
折格子、4……第2の回折格子、5……入射光、5a……
0次回折光、5b……1次回折光、8,10……光検出器、13
……集光レンズ、14……パッケージ。
フロントページの続き (72)発明者 倉田 幸夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−155107(JP,A) 特開 平1−246509(JP,A) 特開 昭57−155508(JP,A) 特開 平1−178154(JP,A) 特開 平2−265037(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板の一方の面に第1の回折格子を形
    成し、他方の面に第2の回折格子を形成し、これらの回
    折格子の格子間隔が互いに等しく、第1の回折格子の格
    子方向と第2の回折格子の格子方向とが所定の微少角度
    を成す偏光回折素子と、 この偏光回折素子の出射側に配された一対の光検出手段
    とを備え、 光を偏光回折素子に入射して、この偏光回折素子の第1
    及び第2の回折格子を共に通過した0次回折光と、第1
    及び第2の回折格子によって共に回折された1次回折光
    を形成し、0次及び1次回折光を各光検出手段に入射さ
    せる偏光検出装置。
  2. 【請求項2】前記第1の回折格子の格子方向と前記第2
    の回折格子の格子方向との成す角が、10゜以下である請
    求項1に記載の偏光検出装置。
  3. 【請求項3】0次及び1次回折光を集光して各光検出手
    段に入射させる集光手段を更に備える請求項1に記載の
    偏光検出装置。
  4. 【請求項4】集光手段は、単一の集光レンズであり、偏
    光回折素子と各光検出手段間に配置された請求項2に記
    載の偏光検出装置。
JP2226320A 1990-06-13 1990-08-27 偏光検出装置 Expired - Fee Related JP2613962B2 (ja)

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