JPH087099B2 - 偏光検出装置 - Google Patents

偏光検出装置

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JPH087099B2
JPH087099B2 JP2158076A JP15807690A JPH087099B2 JP H087099 B2 JPH087099 B2 JP H087099B2 JP 2158076 A JP2158076 A JP 2158076A JP 15807690 A JP15807690 A JP 15807690A JP H087099 B2 JPH087099 B2 JP H087099B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光ピックアップ等に用いられる偏光検出装
置に係り、詳しくは、入射光を異なる偏光成分の光束に
分離する偏光回折素子を備えた偏光検出装置に関するも
のである。
〔従来の技術〕
格子間隔が使用する光の波長程度となるように形成さ
れた回折素子は偏光特性を有することが知られている
(K.Yokomori,“Dielectric surfacerelief gratings w
ith high diffraction efficiency",Applied Optics Vo
l.23,No.14,pp2303,1984参照)。
第5図に示すように、偏光回折素子21はガラス等の透
明な基板22の一方の表面に、格子間隔が入射光の波長程
度の所定の値となるように形成された偏光特性を有する
回折格子23(便宜上ハッチングで示す)を備えている。
回折格子23は2光束干渉法等により形成される。
すなわち、回折格子23は、例えば、フォトレジストか
らなり、例えば、その厚さが1μm、格子間隔が0.5μ
mに設定されている。又、回折格子23は、入射光24中の
P偏光成分をほぼ100%透過させる一方、S偏光成分を
ほぼ100%回折させるように作製されている。
このような偏光回折素子21に、例えば、波長が0.8μ
mの入射光24をブラッグ角で入射させると、入射光24の
うちP偏光成分が0次回折光24aとして回折格子23を透
過し、1次回折光24bとして回折されることはほとんど
ない。
一方、入射光24のうちS偏光成分は1次回折光24bと
して回折格子23により回折され、0次回折光24aとして
透過することはほとんどない。
又、偏光回折素子21を含む偏光検出装置において、上
記のように分離された0次回折光24a及び1次回折光24b
の偏光成分の検出は、それぞれ集光レンズ25・26を介し
て光検出器27・28に集光させて行う。
上記のように、回折格子23は、異なる偏光成分を分離
する特性を有するので、光磁気記録再生装置用の光ピッ
クアックにおける従来の偏光ビームスプリッタに代用し
て利用することができ、それにより、光ピックアップの
小型・軽量化を図ることができる。
ところが、上記した従来の偏光回折素子21では、回折
格子23による回折光の回折角は入射光24の波長に依存す
るので、例えば、光源にレーザダイオードを用いた場
合、レーザダイオードから出射される光の波長が周囲の
温度変化等により変動すると、それに伴って上記回折角
が変化する問題がある。
例えば、入射光24の波長が所定の値である時、1次回
折光24bは所定の回折角で回折され、集光レンズ26によ
り光検出器28に集光されるものとする。ここで、レーザ
ダイオードの周囲温度が低下して入射光24の波長が上記
所定値より小さくなると、回折角もそれに伴って小さく
なり、回折格子23により回折された1次回折光24bは、
図中に2点鎖線で示すように所定の光路から外れて進
む。このため、1次回折光24bが光検出器28の所定の位
置に集光されなくなり、S偏光成分の検出が行えなくな
るという不具合が生じる。
上記のように、偏光回折素子21は、回折格子23の格子
間隔が波長程度とされているので、入射光24の波長が僅
かに変化したのみで回折角が大きく変化し、1次回折光
24bの光路を移動させることになる。
そこで、光検出器28の受光部を大きくして、光路を外
れた1次回折光24bを受光させることが考えられるが、
その場合、偏光回折素子21を光検出器28とともに光ピッ
クアップに組み込む際に、光ピックアップも大型になる
ので、光ピックアップの小型・軽量化を図る上でマイナ
ス要因となる。又、光検出器28を大きくして光路の変動
にかかわらず1次回折光24bを光検出器28で受光させる
ようにしても、光検出器28上での1次回折光24bの集光
点が入射光24の波長の変動によって移動するので、S偏
光成分の検出精度が低下するという問題がある。
更に、1次回折光24bの回折角が100゜前後の大きな角
度となるので、1次回折光24bと0次回折光24aとが大き
く離れて進むことになり、光検出器27・28を互いに離間
した位置に設けねばならなくなるため、光ピックアップ
の小型・軽量化を図ることが困難となっていた。
ところで、回折格子23は、P偏光成分をほぼ100%透
過させ、S偏光成分をほぼ100%回折させるように作製
されるが、実際には、入射光24が1つの回折格子23のみ
に入射する場合、P偏光成分が0次回折光24aとして透
過する際の(0次)回折効率ηOP及びS偏光成分が1次
回折光24bとして回折される際の(1次)回折効率ηIS
はともに0.99程度である。このため、回折格子23を透過
した0次回折光24aには、0.01程度の回折効率ηOSでS
偏光成分が僅かに含まれる。又、回折格子23により回折
された1次回折光24bには、0.01程度の回折効率ηIP
P偏光成分が僅かに含まれる。
このように、1つの回折格子23に入射光24を分離させ
た場合、所望の偏光成分におけるそれ以外の偏光成分の
割合、すなわち、偏光度は、0次回折光24aにおいては
P偏光成分の回折効率ηOPに対するS偏光成分の回折効
率ηOSの比で表され、1次回折光24bにおいてはS偏光
成分の回折効率ηISに対するP偏光成分の回折効率ηIP
の比で表される。
これに従って、0次回折光24a及び1次回折光24bの偏
光度を求めると、ともに約0.01となり、P偏光成分とS
偏光成分の分離度が実用できる程度に満足すべき値であ
るとは言えない。
そこで、偏光回折素子を含む偏光検出装置を第6図乃
至第8図に示すように構成することが考えられる。
すなわち、第6図において、偏光回折素子1は、ガラ
ス等からなる透明、かつ、平板状の基板2を備え、基板
2の両面にそれぞれ回折格子3・4(便宜上ハッチング
で示す)が設けられている。回折格子3・4は、それぞ
れ格子間隔が入射光5の波長程度に設定されるととも
に、いずれも格子方向が図の紙面と直交する方向とされ
ている。回折格子3・4は、例えば、基板2にエッチン
グを施すことにより、レリーフ型回折格子として作製さ
れる。
第7図に示すように、回折格子3・4は等しい格子間
隔Dで形成された複数の正弦波状の凸部6・6…を有し
ている。回折格子3・4は入射光5のうち、その電界が
第6図の紙面と平行に振動するP偏光成分をほぼ100%
透過させる一方、入射光5のうち、その電界が第6図の
紙面と直交する方向に振動するS偏光成分をほぼ100%
回折させるように設けられている。このため、例えば、
第6図の入射光5の波長が0.8μm、基板2の屈折率が
1.5の場合、格子間隔Dは約0.5μm、格子の深さtは約
1μmに設定される。
上記の構成において、入射光5が偏光回折素子1に入
射角θi1で入射すると、P偏光成分は0次回折光5aとし
て回折格子3・4を透過し、偏光回折素子1から出射す
る。一方、入射光5のうちS偏光成分は、1次回折光5b
として回折格子3により回折角θで回折され、更に、
回折格子4により回折角θで回折されて偏光回折素子
1から出射する。
この時、上記回折角θ・θは、回折格子3・4の
格子間隔Dと入射光5の波長により決まるので、回折格
子3・4が互いに等しい格子間隔Dで形成されている場
合、回折角θ・θも等しくなり、0次回折光5a及び
1次回折光5bは偏光回折素子1から互いに平行に出射す
る。又、入射光5の波長をλとした時、回折格子3に対
する入射角θi1を θi1=sin-1(λ/2D) なる式を満たす、いわゆるブラッグ角に設定しておけ
ば、上記入射角θi1を、回折格子3により回折された1
次回折光5bが回折格子4に入射する入射角θi2と等しく
ことができ、回折格子3・4の特性を揃えやすくなる。
次に、上記のように分離された0次回折光5a及び1次
回折光5bの検出について説明する。
第8図に示すように、0次回折光5aの光路上には、偏
光回折素子1から所定の距離をおいて集光レンズ7が設
けられるとともに、集光レンズ7による所定の集光位置
に光検出器8が設けられている。一方、1次回折光5bの
光路上には、偏光回折素子1から所定の距離をおいて集
光レンズ9が設けられるとともに、所定の集光位置に光
検出器10が設けられている。光検出器8・10は、それぞ
れパッケージ11・12内に配されている。
上記の構成において、入射光5の波長が所定の値より
小さくなると、回折角θ・θがともに小さくなり、
θ′・θ′となる。このため、回折格子3により回
折された1次回折光5bは、図中2点鎖線で示すように所
定の光路から外れて進み、回折格子4に入射する位置も
ずれることになる。
しかしながら、基板2は充分に薄く形成されているの
で、上記光路の外れは僅かなものとなり、1次回折光5b
が偏光回折素子1から出射する位置も僅かにずれるのみ
である。又、前記のように、回折格子3・4の格子間隔
Dは互いに等しいので、回折角θ′・θ′も互いに
等しくなり、1次回折光5bは0次回折光5aと平行に偏光
回折素子1から出射される。それゆえ、入射光5の波長
が小さくなっても、偏光回折素子1における1次回折光
5bの出射位置に大きなずれが生じることはなく、1次回
折光5bを集光レンズ9により光検出器10上の所定の位置
に集光させることができる。
次に、回折格子3・4による偏光度について説明す
る。
第6図に示すように、入射光5のうち、回折格子3を
透過した0次回折光5aには実際には、回折効率ηOPで透
過したP偏光成分以外に、回折効率ηOSで透過したS偏
光成分が僅かに含まれている。この時の偏光度は、回折
効率ηOPとηOSをそれぞれ0.99及び0.01とすると、0次
回折光5aにおける偏光度は約0.01となる。
そして、回折格子3と同一のP偏光成分及びS偏光成
分の回折効率ηOP・ηOSを有する回折格子4に上記0次
回折光5aが入射すると、回折効率ηOP・ηOSがそれぞれ
二乗され、P偏光成分が回折効率ηOP 2で透過し、S偏
光成分が回折効率ηOS 2で透過する。そこで、上記と同
様に回折格子3・4を透過した0次回折光5aの偏光度を
求めると、約0.0001となり、回折格子3のみを透過した
場合に比べ、約1/100の値となる。
一方、入射光5は、P偏光成分の回折効率ηIP及びS
偏光成分の回折効率ηISで回折格子3により1次回折光
5bとして回折される。そして、この1次回折光5bは回折
格子4に入射し、P偏光成分が回折効率ηIS 2で回折さ
れ、S偏光成分が回折効率ηIS 2で回折される。従っ
て、回折効率ηIP及びηISをそれぞれ0.01及び0.99とす
ると、1次回折光5bの偏光度は回折格子3透過時に約0.
01となり、回折格子4透過時に約0.0001となる。これ
は、0次回折光5aに含まれるS偏光成分がほとんどない
と考えて良いほど小さくなり、1次回折光5bに含まれる
P偏光成分も同様にほとんどないと考えて良いほど小さ
くなることを意味している。
従って、上記のように、入射光5に回折格子3・4を
通過させることにより、入射光5におけるP偏光成分と
S偏光成分との分離度を実用上充分満足できる程度に高
くすることができる。
次に、第6図〜第8図の偏光検出装置を変形したもの
を第9図に示す。なお、第6図〜第8図の偏光検出装置
と同様の機能を有する部材には、同一の番号を付し、説
明を省略する。
第9図に示すように、0次回折光5a及び1次回折光5b
をともに集光する集光レンズ13が、それぞれの回折光の
光路上に設けられるとともに、集光レンズ13による所定
の集光位置において0次回折光5a及び1次回折光5bをそ
れぞれ受光する光検出器8・10が同一のパッケージ14内
に配されている。
このような構成では、0次回折光5a及び1次回折光5b
を1つの集光レンズ13により、両偏光成分のほぼ中間位
置に集光させるとともに、光検出器8・10を同一のパッ
ケージ14内の基板部に並べて配置したり、光検出器8・
10をSi等の単一の半導体基板上に形成する等により、光
検出器8・10に近接して配置することができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、第6図〜第8図の偏光検出装置では、0次
回折光5aと1次回折光5bにそれぞれ集光レンズ7・9が
2個必要である。一方、第9図の偏光検出装置では、互
いに平行に入射する0次回折光5aと1次回折光5bを1つ
の集光レンズ13によって近接した集光点に集光させねば
ならないので、集光レンズ13に入射する時に0次回折光
5aと1次回折光5bとが互いに重ならないように空間的に
分離されていなければならない。よって集光レンズ13の
有効径は入射光5の直径の少なくとも2倍以上必要であ
る。
以上のように、第6図〜第8図又は第9図の偏光検出
装置では、集光光学系の小型軽量化が充分に考慮されて
いないものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る偏光検出装置は、上記の課題を解決する
ために、入射光の波長λ程度の幅を有する格子間隔D1
形成された第1の回折格子と、同じく入射光の波長λ程
度の格子間隔D2で形成された第2の回折格子とが、それ
ぞれ平板状の基板における異なる面に互いに格子方向が
一致するように形成された偏光回折素子を備え、上記波
長λと格子間隔D1・D2との間に 0<|λ(1/D1−1/D2)(1 −(λ/2D1−(1/2)|≦0.35又は 0<|λ(1/D1−1/D2)(1−( λ/D1−λ/2D2−(1/2)|≦0.35 (但し、| |は絶対値、以下、同様) … の関係が満たされるとともに、上記第1及び第2の回折
格子をともに透過した光束と、第1及び第2の回折格子
でともに回折された光束とが入射される集光レンズと、
この集光レンズで集光される上記1対の光束をそれぞれ
受光する1対の光検出器とを備えていることを特徴とす
るものである。
なお、上記入射光は上記第1の回折格子に対し sin-1(λ/2D1)≦θi≦ sin-1(λ/D1−λ/2D2)又は sin-1(λ/D1−λ/2D2)≦θi≦ sin-1(λ/2D1) …… を満たす入射角θiで入射するように設定されているこ
とが好ましい。
〔作 用〕
上記のような偏光検出装置において、第1及び第2の
回折格子の格子間隔D1・D2を上記の式を満たすような
値に設定すると、偏光回折素子に所定の波長の入射光が
入射した場合、第1及び第2の回折格子をともに透過し
た光束と、第1及び第2の回折格子でともに回折された
光束とは、互いに離れる方向に20゜以内の角度差を有す
るように偏光回折素子から出射される。この場合、集光
レンズへの入射時に上記の2つの光束が互いに重なりあ
っていても焦点面において異なる位置に集光させること
ができるので、比較的有効径の小さい単一の集光レンズ
で上記の2つの光束を容易に分離してそれぞれの光束を
受光する光検出器上に収束させることができるようにな
る。
一方、第1の回折格子と第2の回折格子の格子間隔の
差はごく僅かであるので、入射光の波長変動によって生
じる光検出器上での集光スポットの位置ずれを抑制する
効果はほとんど損なわれることがない。
又、入射角θiを上記の式を満たすように設定する
と、入射角θiのブラッグ角からのずれも僅かになるの
で、光学特性の劣化もほとんど生じない。
なお、上記のような偏光検出装置を光ピックアップに
組み込むことによって、光ピックアップのより一層の小
型・軽量化を実現できる。
〔実施例〕
本発明の一実施例を第1図乃至第4図に基づいて説明
すれば、以下の通りである。
本実施例の偏光検出装置は、例えば、、愛3図に示す
ような光ピックアップに組み込まれて使用されるもので
ある。まず、この光ピックアップにつき述べる。
第3図において、半導体レーザ41から出射されたほぼ
楕円状の強度分布を有するレーザ光は、コリメートレン
ズ42を介して複合プリズム43に入射し、複合プリズム43
でほぼ円形の強度分布に変換された後、ミラー44で反射
され、対物レンズ45により記録媒体46上に集光されるよ
うになっている。
記録媒体46で反射された反射光は、再度、対物レンズ
45及びミラー44を介して複合プリズム43に到り、面43a
で直角に反射されて面43bに入射する。面43bで、記録媒
体46からの反射光の一部が直角に反射され、集光レンズ
47及びシリンドリカルレンズ48を介して光検出器50上に
集光され、ここで、トラッキング及びフォーカス制御信
号が得られる。
一方、面43bを透過した光は、面43cで直角に反射さ
れ、(1/2)波長板49を介して本偏光検出装置に入射す
る。
この偏光検出装置は、第1図にも示すように、偏光回
折素子31と、集光レンズ32と、1つのパッケージ33内に
配置された1対の光検出器34・35とを備えている。
第2図(a)に示すように、偏光回折素子31は、ガラ
ス等からなる透明で、かつ、平板状の基板36を備え、基
板36の両面にそれぞれ第1及び第2の回折格子37・38
(便宜上ハッチングで示す)が形成されている。第1の
回折格子37の格子間隔D1及び第2の回折格子38の格子間
隔D2はともに入射光40の波長λ程度に設定されるととも
に、いずれ格子方向が図の紙面と直交する方向と一致し
ている。第1及び第2の回折格子37・38は、例えば、基
板36にエッチングを施すことにより、レリーフ型回折格
子として作製される。なお、第1及び第2の回折格子37
・38の断面形状は、例えば、第7図のものと同様に正弦
波状とされる。
第1及び第2の回折格子37・38は入射光40のうち、そ
の電界が第1図の紙面と平行に振動するP偏光成分をほ
ぼ100%透過させる一方、入射光40のうち、その電界が
第1図の紙面の直交する方向に振動するS偏光成分をほ
ぼ100%回折させるように形成されている。
又、第1及び第2の回折格子37・38の格子間隔D1・D2
と入射光40の波長λとは、 0<|λ(1/D1−1/D2)(1 −(λ/2D1−(1/2)|≦0.35又は 0<|λ(1/D1−1/D2)(1−( λ/D1−λ/2D2−(1/2)|≦0.35 の関係を満たすようになっている。
このため、例えば、第1図の入射光40の波長λを0.8
μmとし、基板36の屈折率を1.5とした場合、第1の回
折格子37の格子間隔D1は0.470μm程度、第2の回折格
子38の格子間隔D2は0.480μm程度とするのが好まし
い。又、格子深さtは、例えば、1.2μm程度とする。
上記の構成において、入射光40の偏光回折素子31の第
1の回折格子37に入射角θで入射すると、P偏光成分
は0次回折光40aとして第1及び第2の回折格子37・38
を透過し、偏光回折素子31から出射する。
一方、入射光40のうち、S偏光成分は1次回折光40b
として第1の回折格子37により基板36の法線方向に対し
角度θをなす方向へ回折され、更に第2の回折格子38
により上記法線方向に対し角度θをなす方向に回折さ
れて偏光回折素子31から出射する。
この次、角度θ・θは次式を満たす。
sinθ+sinθ=λ/D1 …(1) sinθ+sinθ=λ/D2 …(2) 入射角θは第1及び第2の回折格子37・38の双方に
おいてブラッグ条件が満たされるように設定するのが最
も好ましいが、D1≠D2の時にはそのような条件を満たす
θは存在しない。従って、第1及び第2の回折格子37
・38において入射角とブラッグ角とのずれがほぼ等しく
なるように設定するのが好ましい。
すなわち、 sin-1(λ/2D1)≦θi≦ sin-1(λ/D1−λ/2D2)又は sin-1(λ/D1−λ/2D2)≦θi≦ sin-1(λ/2D1) …(3) を満たすようにすると良い。
ここで、第2図(b)及び具体的数値を用いて上記の
角度関係について説明する。
D1=0.470μm、D2=0.480μm、λ=0.8μmとする
と、第1及び第2の回折格子37・38のブラッグ角θB1
θB2は θB1=sin-1(λ/2D1)=sin-1(0.8/(2×0.47))=
58.33゜ θB2=sin-1(λ/2D2)=sin-1(0.8/(2×0.48))=
56.44゜ 一方、(3)式より、58.33゜≦θ≦60.32゜となる
ので、ほぼ中央の値を取り、θ=59.33゜として
(1)(2)式に代入すると、θ=57.35゜、θ=5
5.55゜となり、0次回折光40aと1次回折光40bの光軸同
士の間の角度αは、α=θ−θ=3.8゜となる。
このように0次回折光40aと1次回折光40bとが互いに
離れる方向に角度差を有していると、仮に0次回折光40
aと1次回折光40bとが重なりあって集光レンズ32に入射
しても、焦点面では異なる集光スポットを形成するの
で、0次回折光40aと1次回折光40bとを容易に分離でき
る。例えば、α=3.8゜で集光レンズ32の焦点距離fが1
0mmであれば、0次回折光40aと1次回折光40bの集光ス
ポットは互いに500μm離れて形成される。
又、集光レンズ32に入射する際、0次回折光40aと1
次回折光40bとが重なりあっていても良いので、集光レ
ンズ32の有効径Bは入射光40の有効径Aより若干大きい
程度で充分である。
更に、集光レンズ32への入射時に0次回折光40aと1
次回折光40bとが重なりあっていても良いので、基板36
の厚みを従来より更に薄くすることができる。
一方、第1及び第2の回折格子37・38の格子間隔D1
D2の差は僅かであるので、第1及び第2の回折格子37・
38を設けることにより、入射光40の波長変動による集光
スポットの移動を抑制する効果が第6図〜第8図又は第
9図の装置と比べて損なわれることはほとんどなく、偏
光度を改善する効果も維持される。
ここで、格子間隔D1・D2が満すべき条件について述べ
る。D1とD2の差が大きくなるにつれてαは大きくなる
が、αが大きくなるに伴って入射角がブラッグ条件から
外れていき、偏光特性が劣化する。従って、D1とD2の差
は一定の範囲内としておく必要がある。
第2図(b)中Δθ、Δθはそれぞれ第1及び第
2の回折格子37・38のブラッグ角θB1・θB2と入射角θ
・θとの差を示す。入射角θ・θがブラッグ角
θB1・θB2の近傍であるとすると、 θ+θ≒2θB1 ∴θ≒2θB1−θ=2(θ−Δθ)−θ =θ−2Δθ …(4) 又、θ+θ≒2θB2 ∴θ≒2θB2−θ=θ−2Δθ …(5) (5)式に(4)式を代入すると、 θ≒θ−2(Δθ−Δθ) 従って、α=θ−θ≒2(Δθ+Δθ)…(6) となる。
一方、D1=0.47μm、格子深さt=1.17μmの回折格
子の回折効率の入射角依存性は、第4図に示す通りであ
る。なお、従来の技術の欄と同様、ηOPはP偏光成分の
0次回折効率、ηIPはP偏光成分の1次回折効率、ηOS
はS偏光成分の0次回折効率、ηISはS偏光成分の1次
回折効率である。同図から明らかなように、入射角が
(ブラッグ角±5゜)の範囲内に存在すれば(但し、ブ
ラッグ角は58.33゜)、ηOP、ηIS≧0.90、一方、
ηOS、ηIP≦0.05であり、第1及び第2の回折格子37・
38を通過した0次回折光及び1次回折光の各偏光度(η
OSOP、(ηIPIS≦0.003となるので、実
用に供することができる。
従って、Δθ、Δθ≦5゜とする必要があり、こ
れを(6)式に代入すると、 α≦20゜=0.35rad …(6′) となる。
一方、(1)(2)式より、 sinθ−sinθ=λ(1/D1−1/D2) ∴sinθ−sin(θ−α)=λ(1/D1−1/D2) 従って、sinθ−sinθ1cosα+sinαcosθ =λ(1/D1−1/D2) …(7) αは充分に小さいので、cosα≒1、sinα≒αと近似で
きる。これを(7)式に代入して整理すると、 α≒λ(1/D1−1/D2)/cosθ …(8) sin2θ+cos2θ=1と(3)式から、 cosθ≦(1−(λ/2D1(1/2)又は cosθ≦(1−(λ/D1−λ/2D2(1/2) …(9) (8)(9)式から、 λ(1/D1−1/D2)(1− (λ/2D1−(1/2)≦α又は λ(1/D1−1/D2)(1−(λ/D1− λ/2D2−(1/2)≦α …(10) (6′)式より、α≦0.35radであるから、 0<|λ(1/D1−1/D2)(1 −(λ/2D1−(1/2)|≦0.35又は 0<|λ(1/D1−1/D2)(1−( λ/D1−λ/2D2−(1/2)|≦0.35 を満たすようにD1・D2を設定すれば良い。
なお、上記の実施例では、基板36の両面に第1及び第
2の回折格子37・38をエッチングにより形成するものと
して説明したが、これ以外に、例えば、フォトレジスト
等で形成しても良い。
又、第1及び第2の回折格子37・38の断面形状も第7
図に示すような正弦波状に限定されるものでなく、例え
ば、矩形状、3角形状、台形状等であっても良い。
〔発明の効果〕
本発明に係る偏光検出装置は、以上のように、入射光
の波長λ程度の幅を有する格子間隔D1で形成された第1
の回折格子と、同じく入射光の波長λ程度の格子間隔D2
で形成された第2の回折格子とが、それぞれ平板状の基
板における異なる面に互いに格子方向が一致するように
形成された偏光回折素子を備え、上記波長λと格子間隔
D1・D2との間に 0<|λ(1/D1−1/D2)(1 −(λ/2D1−(1/2)|≦0.35又は 0<|λ(1/D1−1/D2)(1−( λ/D1−λ/2D2−(1/2)|≦0.35 の関係が満たされるとともに、上記第1及び第2の回折
格子をともに透過した光束と、第1及び第2の回折格子
でともに回折された光束とが入射される集光レンズと、
この集光レンズで集光される上記1対の光束をそれぞれ
受光する1対の光検出器とを備えている構成である。
これにより、偏光回折素子に所定の波長の入射光が入
射した場合、第1及び第2の回折格子をともに透過した
光束と、第1及び第2の回折格子でともに回折された光
束とは、互いに離れる方向に20゜(0.35rad)以内の角
度差を持って偏光回折素子から出射される。この場合、
集光レンズへの入射時に上記の2つの光束が互いに重な
りあっていても焦点面において異なる位置に集光させる
ことができるので、比較的有効径の小さい単一の集光レ
ンズで上記の2つの光束を容易に分離してそれぞれに光
束を受光する光検出器上に収束させることができるよう
になる。
一方、第1の回折格子と第2の回折格子の格子間隔の
差はごく僅かであるので、入射光の波長変動によって生
じる光検出器上での集光スポットの位置ずれを抑制する
効果はほとんど損なわれることがない。
又、上記入射光は上記第1の回折格子に対し sin-1(λ/2D1)≦θi≦ sin-1(λ/D1−λ/2D2)又は sin-1(λ/D1−λ/2D2)≦θi≦ sin-1(λ/2D1) を満たす入射角θiで入射するように設定すれば、入射
角θiのブラッグ角からのずれも僅かになるので、光学
特性の劣化もほとんど生じない。
なお、上記のような偏光検出装置を光ピックアップに
組み込むことによって、光ピックアップのより一層の小
型・軽量化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は本発明の一実施例を示すものであ
る。 第1図は偏光検出装置の概略構成図である。 第2図(a)は偏光回折素子の概略説明図である。 第2図(b)は格子間隔が満たすべき条件を説明するた
めの説明図である。 第3図は光ピックアップの概略構成図である。 第4図は入射角と回折効率との関係を示すグラフであ
る。 第5図は従来の偏光検出装置の概略構成図である。 第6図乃至第8図は従来装置の改良例を示すものであ
る。 第6図は偏光回折素子の概略説明図である。 第7図は回折格子の断面説明図である。 第8図は偏光検出装置の概略構成図である。 第9図は従来装置の他の改良例としての偏光検出装置を
示す概略構成図である。 31は偏光回折素子、32は集光レンズ、34・35は光検出
器、36は基板、37は第1の回折格子、38は第2の回折格
子、40は入射光である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉田 幸夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−183125 (JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入射光の波長λ程度の幅を有する格子間隔
    D1で形成された第1の回折格子と、同じく入射光の波長
    λ程度の格子間隔D2で形成された第2の回折格子とが、
    それぞれ平板状の基板における異なる面に互いに格子方
    向が一致するように形成された偏光回折素子を備え、上
    記波長λと格子間隔D1・D2との間に 0<|λ(1/D1−1/D2)(1 −(λ/2D1−(1/2)|≦0.35又は 0<|λ(1/D1−1/D2)(1−( λ/D1−λ/2D2−(1/2)|≦0.35 の関係が満たされるとともに、上記第1及び第2の回折
    格子をともに透過した光束と、第1及び第2の回折格子
    でともに回折された光束とが入射される集光レンズと、
    この集光レンズで集光される上記1対の光束をそれぞれ
    受光する1対の光検出器とを備えていることを特徴とす
    る偏光検出装置。
  2. 【請求項2】上記入射光が上記第1の回折格子に対し sin-1(λ/2D1)≦θi≦ sin-1(λ/D1−λ/2D2)又は sin-1(λ/D1−λ/2D2)≦θi≦ sin-1(λ/2D1) を満たす入射角θiで入射するように設定されているこ
    とを特徴とする請求項第1項に記載の偏光検出装置。
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