JP2613714B2 - ヒト血小板凝集阻害剤 - Google Patents
ヒト血小板凝集阻害剤Info
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Description
らに詳しくは、イネ科植物、殊に麦類植物の緑葉の搾汁
成分を有効成分とする実質的に無毒性の安全性の高いヒ
ト血小板凝集阻害剤に関する。
の成熟期前の若葉を搾汁液又はその乾燥粉末の生理作用
に着目し、それについて永年研究を続けており、これま
で、動脈硬化予防ないし治療作用(特公昭46−385
48号公報参照)、制癌作用(特公昭59−36890
号公報参照)、血圧降下作用(特公昭59−36888
号公報及び特公昭59−39410号公報参照)、血糖
低下作用(特開昭62−226927号公報参照)、抗
ウイルス作用(特開平3−169823号公報参照)、
抗酸化活性(特願平2−220398号出願参照)等を
見い出しており、その中のあるものについては活性本体
の単離、確認にも成功している。
今回、イネ科植物、殊に麦類植物の緑葉の搾汁成分にヒ
ト血小板凝集阻害作用があることが判明し、本発明を完
成するに至った。
緑葉の搾汁成分を有効成分として含有することを特徴と
するヒト血小板凝集阻害剤が提供される。
いてさらに詳細に説明する。
ネ科植物としては、麦類植物が好適であり、麦類植物と
しては、例えば、大麦、小麦、裸麦、エン麦、ハト麦、
トウモロコシ、キビ、イタリアンダイグラスなどが挙げ
られ、中でも特に大麦、小麦及び裸麦が適している。
期前に収穫した若い植物の新鮮な茎及び/又は葉の部分
(本明細書では茎及び/又は葉の部分を総称して「緑
葉」という)が特に適している。
ミキサー、ジユーサー等の機械的破砕手段で不当な熱変
性を生じない条件下で搾汁し、篩別、濾過等の手段によ
つて粗大固形分を除去することにより搾汁液(以下、こ
れを「青汁」という)を調製する。このようにして得ら
れる青汁はそのまま本発明の搾汁成分として使用するこ
とができる。なお、一般的には、上記の搾汁に先立っ
て、緑葉を次亜塩素酸ソーダの如き殺菌剤で殺菌処理し
てから搾汁処理を行なうのが好ましい。
ましくはさらに遠心分離して上清液を採取し、場合によ
りこれを滅菌フイルター等で除菌濾過処理した後、得ら
れる上清成分を本発明の搾汁成分として使用することも
できる。
上清成分を例えば特公昭46−38548号公報に記載
の方法に従いpH5〜9程度に中和し、噴霧乾燥、凍結
乾燥などの実質的に熱変性が生じない適当な手段で乾燥
して粉末化し青汁粉末又は上清粉末とすることができ
る。これらの青汁粉末又は上清粉末もまた本発明の搾汁
成分として利用することができる。
水に再溶解した液、或いはその再溶解水溶液から不溶分
を除去した液を本発明の搾汁成分とすることができ、或
いはまた、青汁粉末又は上清粉末を水性アルコール、例
えば50%水性メタノールで抽出した液又はそれから水
性アルコールを除去して得られる粉末化物も本発明の搾
汁成分として使用することができる。
粉末を水に再溶解し固形分を除去した液、例えば前記の
上清成分は、逆相クロマトグラフイー、イオン交換クロ
マトグラフイー、ゲル濾過等にかけることによつて、ヒ
ト血小板凝集阻害活性を有する画分を採取することもで
きる。逆相クロマトグラフイーは、例えばDelta-Pak3
00Å 15μm C18カラム(Waters社製)用いて、
0.01〜0.5%三弗化酢酸及び0.01〜0.5%三弗
化酢酸を含むアセトニトリルを溶出液として用いて活性
画分を溶出することができる。また、イオン交換クロマ
トグラフイーとしては、例えばProtein-Pak DEAE−5P
W(Waters社製)によりpH8.7の1〜100mMトリ
ス−HCl緩衝液及び0.1〜1M NaClを含む2
0mMトリスHCl緩衝液で0〜100%の直線濃度勾
配でクロマトグラフイーを行なうことにより活性画分を
得ることができる。さらに、ゲル濾過は例えばProtein-
Pak 300SW(Waters社製)を用いて行なうことができ
る。前記の如くして得られる青汁又は上清成分はそのま
ま又は例えば牛乳、脱脂乳、その他のコロイド状蛋白含
有物、甘味料などを配合して経口投与することができる
が、一般には、品質一定で且つ安定性のより良い前記青
汁粉末又は上清粉末、或いはそれらの再溶解物や抽出液
等を利用するのが好ましい。
「イネ科植物の緑葉の搾汁成分」は、イネ科植物、殊に
麦類植物の緑葉から前述の如くして得られる青汁のみな
らず、それから以上に述べた如くさらに処理することに
より得られるヒト血小板凝集阻害作用をもつすべての処
理成分又は画分をも包含する意味で用いるものである。
本発明のヒト血小板凝集阻害剤は、実質的に以上に述べ
た搾汁成分のみからなることもできるが、一般には、製
薬学的に許容しうる各種の添加剤を配合して、投与に適
した剤型に製剤化することが好ましい。
くは噴霧乾燥に際しての添加剤類のほか、所望の剤型に
製剤化するために通常用いられる任意の調剤用添加剤類
をあげることができ、具体的には例えば、アスコルビン
酸、ビオチン、パントテン酸カルシウム、カロチン、塩
化コリン、酸化マグネシウム、ナイアシン、塩化ピリド
キシン、リポフラピン、パントテン酸ナトリウム、チア
ミンヒドロクロライド、トコフエロール、ビタミンA、
ビタミンB12、ビタミンD2等の如き栄養剤;メタリン
酸ナトリウム、リン酸ナトリウム(第1、第2、第3
塩)、ピロリン酸ナトリウム、トリポリン酸ナトリウム
等の如き隠蔽剤;ソルビン酸カルシウム、安息香酸、パ
ラオキシ安息香酸メチル、安息香酸ソーダ等の如き保存
料;アラビヤゴム、トラガント、アルギン酸ナトリウ
ム、メチルセルローズ、カルボキシメチルセルローズ、
アルギン酸カルシウム、けい酸アルミニウム、けい酸カ
ルシウム、マンニツト、ソルビトール、乳糖、果糖、可
溶性澱粉、アミノ酸類、葡萄糖、砂糖、ハチミツ、蔗
糖、脂肪酸エステルの如き担体乃至希釈剤類をあげるこ
とができる。
非経口投与することができ、それぞれの投与経路に適し
た任意の剤型に製剤化することができ、例えば、散剤、
顆粒剤、ペレツトもしくは錠剤、コーテイング錠剤、カ
プセル剤、トローチ剤、液剤、シロツプ剤などの経口投
与に適した剤型;注射剤、点滴剤、坐薬、点眼剤、点鼻
剤、噴霧剤などの非経口投与に適した剤型にすることが
できる。
剤等の外用剤型にすることも可能である。
は、対象とする患者の症状の軽量、性別、年齢、体重、
医師の判断等に応じて広い範囲で変えることができる
が、一応の目安として一般に、有効成分として成人1人
あたり約30〜約1000mg/日、好ましくは約100
〜約500mg/日の範囲内を例示することができる。上
記投与量は1日1回又は数回に分けて投与することがで
きる。しかし、経口投与する場合には、本発明のヒト血
小板凝集阻害剤は以下に述べるとおり実質的に無毒性で
且つ副作用を伴わないので、上記範囲を越えて大量投与
することもできる。本発明のヒト血小板凝集阻害剤の有
効成分であるイネ科植物の緑葉の搾汁成分、例えば大麦
の成熟期前の若葉からの青汁粉末の急性毒性LD50は1
2,000mg/kg(経口、マウス)と実質的に無毒性で
あり、1000mg/kg連続投与(経口、マウス)の亜急
性毒性テストの結果からも、毒性及び副作用は実質的に
認められない。
性及び副作用のないことにおいて、本発明のイネ科植物
の緑葉の搾汁成分は、実用性あるヒト血小板凝集阻害作
用と実質的に無毒性で大量投与可能であることとの両者
を兼備した極めてユニークなヒト血小板凝集阻害剤とな
ることが判明した。
に説明する。
にて粉砕し、搾汁機を用いて搾汁して大麦若葉の青汁1
lを得た。この青汁に水酸化カルシウムを添加してpH
を7.0に調節し、常法により凍結乾燥して、大麦若葉
の青汁粉末(以下、BLE粉末という)40gを得た。
留水10mlに溶解し、0.22μmの滅菌フイルター(Wa
ters社製)により濾過を行ない、試料液とした。
エン酸ナトリウム水溶液1mlを入れたポリプロピレン管
に採血し、それを2300rpmで4分間遠心分離処理
し、白濁した上清部分を分離して多血小板血漿(以下、
PRPという)を得た、一方、残りの下層部分に緩衝液
を注加して全量を10mlとした後、2800rpmで1
0分間遠心分離処理し、上清分離を分離して乏血小板血
漿(PPP)とした。
RPで0%、PPPで100%の光学密度を示すように
調節し、測定用セルに1mMのCaCl2を含有するP
RP40μlを注加して1分間放置後、下記表1に示す
量の試料液を添加し、37℃、2分間培養後、血小板凝
集促進剤を表1に示す濃度で加え、光学密度を読みと
る。この光学密度がヒト血小板凝集阻害率に相当する。
結果を表1に示す。
対して顕著な阻害効果を示す。
BLE粉末を用いた場合の製剤例を示す。
を均一に混合し、顆粒状とした後、ステアリン酸マグネ
シウムを加えて、1錠200mgの錠剤に成型する。
を施し、1錠430mgの腸溶錠を製造した。
水を加えてさらに混合して練合したのち顆粒状にし乾燥
する(粒径0.8mm柱状顆粒)。 実施例D:カプセル剤 下記処方により顆粒を作り、腸溶性コーテイングを行
い、それをカプセルに充填する。
顆粒) 処方は前記実施例Bのとおり。
製水少量にて溶かして加えて練合し、顆粒としたのち乾
燥し、打錠してトローチ剤とした。
レンソルビタンモノステアレート、親油性モノステアリ
ン酸グリセリン、ポリエチレングリコール400及びポ
リエチレングリコール4000を60℃に加温して溶解
したのち、45℃まで冷却し、これにBLE粉末を加え
て均一に混合したのち、坐薬成型器にて2gの坐薬に成
型した。
合しながら約50℃に加温し、次いで真空ポンプにより
タンク内を真空状態にし、BLE粉末の水溶液でコーテ
イングを行った。コーテイング終了後、Eudragit RS
の塩化メチレン溶液(製品全重量の1%のステアリン酸
マグネシウムを含有)で同様に真空下でコーテイングを
行い、BLE粉末のマイクロカプセルを得た。
Claims (2)
- 【請求項1】 大麦、小麦及び裸麦から選ばれる麦類植
物の成熟期前の緑葉の搾汁成分を有効成分として含有す
ることを特徴とするヒト血小板凝集阻害剤。 - 【請求項2】 麦類植物が大麦である請求項1記載のヒ
ト血小板凝集阻害剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4081414A JP2613714B2 (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | ヒト血小板凝集阻害剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4081414A JP2613714B2 (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | ヒト血小板凝集阻害剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05246870A JPH05246870A (ja) | 1993-09-24 |
JP2613714B2 true JP2613714B2 (ja) | 1997-05-28 |
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ID=13745686
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4081414A Expired - Fee Related JP2613714B2 (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | ヒト血小板凝集阻害剤 |
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Families Citing this family (3)
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JPH0947252A (ja) * | 1995-08-04 | 1997-02-18 | Yoshihide Hagiwara | 水可溶性植物抽出物 |
JP6625187B1 (ja) * | 2018-10-18 | 2019-12-25 | 日本薬品開発株式会社 | 麦類若葉搾汁乾燥粉末の造粒物の製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61194017A (ja) * | 1985-02-25 | 1986-08-28 | Remon Gurasufuude Kk | 抗血栓剤 |
JPH0643330B2 (ja) * | 1986-03-28 | 1994-06-08 | 義秀 萩原 | 麦類青汁系血糖降下剤 |
JPH0327246A (ja) * | 1989-01-26 | 1991-02-05 | Tsunetoshi Kobayashi | 番茶と連銭草,レモングラスの複合茶 |
-
1992
- 1992-03-04 JP JP4081414A patent/JP2613714B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH05246870A (ja) | 1993-09-24 |
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