JP2613525B2 - 冷延用アルミキルド鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

冷延用アルミキルド鋼の連続鋳造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷延用アルミキルド鋼の
連続鋳造方法に係り、特に従来の如き浸漬ノズル内壁に
不活性ガスを吹込む等を行わなくても、その内壁閉塞を
来たさない冷延用極低炭素アルミキルド鋼の連続鋳造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、真空脱ガス技術等の2次精錬技術
の進歩により、極低炭素アルミキルド鋼の連続鋳造が可
能になって来た。それを可能にしたのは脱ガス技術であ
り、その結果として非金属介在物の少ない高清浄度鋼の
製造が可能となった。ところが、極低炭素冷延鋼板を焼
鈍すると、焼鈍ずみ鋼板の表面に幅1〜4mm、幅1〜6
cmの***部分が発生することが判った。この***部分は
いわゆる“ふくれ欠陥”であって、特に鋼中の炭素含有
量が0.015重量%以下の極低炭素鋼の場合に発生す
ることが多く、この部分を廃却するので製品歩留の大幅
な低下の原因となっていた。このふくれ欠陥の原因は、
鋼中の非金属介在物、特にAl23の影響が大きいこと
が判明している。
【0003】極低炭素鋼の場合は、地鉄マトリックスと
介在物との変形強さに著しい差があるために、冷間圧延
を施すと、硬いAl23に対して軟いマトリックスの部
分の方が伸びが大きくなり、その結果、両者の境界部分
にボイドを形成する。このボイドはAl23のサイズに
比例し、Al23介在物が大きくなればなるほどボイド
が大きくなる。ところでかかるボイドを有する冷延鋼板
を焼鈍すると、そのボイド中にAXガス等の雰囲気ガス
中のH2が侵入するが、冷却時特に急冷時にH2の溶解度
が低下するので、ボイド中のH2分圧が上昇しAl23
傍の鋼板表面を膨出させ、いわゆる“ふくれ欠陥”とな
るものである。かかる“ふくれ欠陥”は、上記ボイドが
小さい時、すなわちAl23介在物の大きさが小さい時
には、上記内圧の上昇が小さいために発生しない。更
に、このふくれ欠陥を生むAl23鋼中へのトラップに
ついての研究によると、その大部分はAl23を主成分
としている浸漬ノズルに凝集付着したAl23の一部が
浸漬ノズル表面から離脱して運ばれて来たものであるこ
とが判明している。従ってこのふくれ欠陥を防止するに
はAl23が浸漬ノズルに付着しないようにすることが
最も重要である。
【0004】かかる観点から従来は、浸漬ノズル内に不
活性ガスを吹込むこと、また溶鋼中にCaまたはCa-Si
等のCa合金を添加し、また上記Al23介在物を低融点
のCaO−Al23系介在物とし、その融点低下分だけ浸
漬ノズルへのAl23の凝集付着量を抑制する技術が開
示されている。例えば、特開昭61−276756で
は、「C≦0.015重量%を含有するアルミキルド溶
鋼中に、溶製段階もしくは連続鋳造時にCaまたCa合金
を添加することにより、鋼中に2〜40重量ppmの金属
Caを残留させてCaO−Al23系介在物が生成するよ
うに処理することを特徴とする極低炭素冷延鋼板のフク
レ欠陥防止方法。」が開示されている。
【0005】また、特開平1−99761には、「アル
ミキルド鋼を連続鋳造するにあたり、タンディッシュノ
ズルの取付中心位置から1m以内の距離に下端をタンデ
ィッシュの溶鋼に浸漬せしめた耐火物円筒を配し、前記
耐火物円筒内に前記タンディッシュノズルを通過する溶
鋼量に対し5〜20ppmのCaを添加することを特徴とす
るアルミキルド鋼の連続鋳造方法。」が開示されてい
る。しかしながら、浸漬ノズル内にアルゴン等不活性ガ
スを吹込む方法では、吹込まれた不活性ガスが鋳型内の
凝固シェルに捕捉され、鋳片のブローホールもしくはふ
くれ欠陥の起点となる問題があり、またCaもしくはCa
O合金を添加する方法では、鋼中に添加されたCa量
が、鋼材での残留量が10ppmを越すと、さびを発生し
易くなるという問題があるほか、一方、浸漬ノズルのA
l23凝集付着による閉塞を防止するためには、鋼中の
Ca濃度として20〜50ppmの多くが必要であるとの二
律背反的な問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が達成しようと
する冷延用極低炭素アルミキルド鋼の連続鋳造要件は次
のとおりである。 (イ)溶鋼に添加するCa量は最小限とし、鋼材のさび
発生の原因を作らないため10ppmを越さないこと。 (ロ)しかもなお、添加Caは低融点のCaO−Al23
系化合物を形成することにより、Al23の浸漬ノズル
への付着を防止すること。 (ハ)Ca含有溶鋼が通過するタンディッシュの上ノズ
ル、スライディングノズルおよび浸漬ノズルの内面は、
CaO含有量を大とし、CaO−Al23系の低融点化合
物の形成を容易とすること。 (ニ)不活性ガスのノズル部への吹込みを全廃するこ
と。 本発明の目的は、上記要件を満足することができる効果
的な冷延用アルミキルド鋼の連続鋳造方法を提供するに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは次の如くである。すなわち、 (1)冷却用極低炭素アルミキルド鋼の連続鋳造方法に
おいて、前記極低炭素アルミキルド溶鋼にCaを5pp
m以上10ppm未満の濃度となるように添加する段階
と、前記連続鋳造用タンデイッシュの上ノズル、スライ
ディングノズルおよび浸漬ノズルの内壁をCaO含有量
15%以上40%以下の耐火物とする段階と、を有して
成り、前記上ノズル、スライディクンノズルおよび浸漬
ノズルへは不活性ガスの吹込みを全く行わないことを特
徴とする冷延用アルミキルド鋼の連続鋳造方法。 (2)前記極低炭素アルミキルド溶鋼の連続鋳造中の浸
漬ノズル内においては、12CaO・7Al23等の低
融点化合物を形成することによりAl23の該浸漬ノズ
ル内壁への付着が防止される上記(1)に記載の冷延用
アルミキルド鋼の連続鋳造方法。
【0008】上記従来技術の項で述べた如く、アルミキ
ルド鋼を連続鋳造すると、浸漬ノズルの内壁に脱酸生成
物のAl23系の酸化物が凝集付着し詰りを生じ、その
まま鋳造を続けると、浸漬ノズルが閉塞してタンディッ
シュから鋳型への溶鋼の供給が不可能となるので、ノズ
ル閉塞防止のため従来次の如き対策がとられて来たこと
は周知のとおりである。 (A)ノズル内に不活性ガスを吹込む。 (B)取鍋内にCaを添加する(特開昭58−1544
47) (C)Ca粒またはCa粉を取鍋からタンディッシュの注
入孔に添加する。 (D)Ca合金をワイヤーで取鍋からタンディッシュの
注入孔に添加する。(特開昭61−1457) しかしながら従来法による場合は、既に説明した如く上
記いずれの方法によっても問題点が残るが、己むを得ず
これらの方法を併用して今日に至っており、従ってノズ
ル内に不活性ガスを全く吹込まないような画期的方法
は、未だ見出されていなかった。ところが本発明の必須
構成要件が相互に相乗効果を発揮し、これを可能とした
ものであって、以下本発明の各構成要件の限定理由を添
付図面を参照して説明する。
【0009】図1は本発明による冷延用アルミキルド鋼
連続鋳造の2ストランドの場合であって、取鍋からタン
ディッシュに注入時の溶鋼中にCa−Si合金をArにて
気送添加する状況を示す模式断面図であり、図2はタン
ディッシュノズルから浸漬ノズルを介して鋳型に鋳込中
の状況を示す拡大断面図である。まず、本発明による極
低炭素アルミキルド鋼の連続鋳造の操業手順について説
明する。転炉で精錬し、更に必要によりRH等の真空脱
ガス装置で脱炭、脱ガスの2次精錬を完了した極低炭素
溶鋼2はアルミニウムで完全脱酸され、取鍋4に収容さ
れた状態で連続鋳造装置に搬入される。本発明によるC
aもしくはCa合金の添加は取鍋4内にCa合金ワイヤ等
で添加してもよいが、図1は、取鍋4からタンディッシ
ュ6へ溶鋼2を注入時にタンディッシュ6の近傍に設け
られたCa−Si合金のアルゴン気送によるインジェクシ
ョンランス8によって溶鋼注入流2Aに添加する場合を
示している。タンディッシュ6は収容溶鋼2の冷却と酸
化防止のためタンディッシュカバー10を有し、更に断
気操業による不活性ガスを充填して酸化防止を強化する
ため、Ar充填孔12を備えている。更にタンディッシ
ュ6への取鍋4からの注入ノズル14の周囲には仕切堰
16を備えて外気を遮断し、注入された溶鋼2はスラグ
3の混入を避けて堰16の下端の開孔18を経て堰2
0、22を超えて、通常上ノズルと称されているタンデ
ィッシュノズル24に達し、スライディングノズル26
および浸漬ノズル28を経由して鋳型30に鋳込まれ
る。鋳型30で形成されたアルミキルド鋼鋳片32はガ
イドロール38に案内されて下方に引抜かれる。
【0010】図2はタンディッシュ6の上ノズル24、
スライディングノズル26および浸漬ノズル28を経
て、溶鋼2が鋳型30へ鋳込まれる状況を示す拡大断面
図であって、従来はランス34によってArの如き不活
性ガスを外部から、タンディッシュ上ノズル24より注
入される溶鋼2中に吹込みAl23の凝集付着を防止し
ていたが、本発明では不活性ガスの吹込みは全く行わな
いのでランス34は不要である。鋳型30に鋳込まれた
溶鋼2は水冷銅板によって急冷され鋳型30に接する部
分から凝固殻36を形成して鋳片32として引抜かれる
が、本発明によるとノズル部への不活性ガス吹込みをし
ないので、鋳型30の湯面が静かでモールドパウダー3
1の捲込みもない介在物のきわめて少いすぐれた品質の
スラブ鋳片32を得ることができた。
【0011】本発明において、溶鋼2へのCaの添加濃
度を5ppm以上10ppm未満と限定したのは次の理由によ
る。すなわち、溶鋼2中にCaを添加し、一部酸化生成
したCaOと鋼中のAl23とを反応させて12CaO・
7Al23の低融点化合物を形成させるものであるが、
Ca5ppmではCaが過少でCaOが不足し、この低融点の
化合物12CaO・7Al23を作り難く、高融点化合物
のCaO・2Al23側へ移行し易いからである。またC
a含有量が10ppmを越すと、冷延鋼板で錆の発生を助長
するので好ましくない。その結果Caの添加量は5ppm
以上10ppm未満に限定した。Caの添加方法はいずれの
方法でもよいが、Caは高価な元素であるので、最も添
加歩留の良好な方法を選ぶべきであることは当然であ
る。
【0012】次に、本発明において使用するタンディッ
シュ6の上ノズル24、スライディングノズル26およ
び浸漬ノズル28の内壁は、CaO含有量15%以上の
CaO−ZrO2−C質耐火物とすべきであるが、この構
成要件がCa添加量5ppm以上10ppm未満の構成要件と
共に、本発明の効果に極めて重要な関連を有すること
を、本発明者らの次の実験によって見出した。すなわ
ち、本発明者らは極低炭素アルミキルド鋼にCa濃度8p
pmとなるようにCaを添加し連続鋳造したところ、著し
く上記ノズル部にAl23が付着し閉塞した。この原因
を調査したところ、溶鋼中にCaO・2Al23の高融点
化合物を生成していたことが判明したが、その時の上記
上ノズル24、スライディングノズル26および浸漬ノ
ズル28の内壁耐火物はいずれもアルミナグラファイト
を使用していた。そこで本発明者らはこれをCaO−Zr
2−C質の耐火物に変えることにより同一Ca濃度の8
ppmで連続鋳造したところ、ノズル部の閉塞もなく、ま
た不活性ガスの吹込みも全くなしで、円滑に連続鋳造が
可能となった。
【0013】上記実験結果をさらに進めて研究した結
果、ノズル部耐火物の稼働面に付着するAl23系化合
物をCaOと反応せしめ低融点の12CaO・7Al2
3化合物を生成せしめるためには、ノズル部耐火物中
のCaO含有量を少くとも15%以上にすべきであるこ
とを見出した。Caの溶鋼中への添加歩留は15%程度
であるが、完全断気等の条件が良いと歩留が上るので、
鋼材の錆発生の危険から本発明では最小限の5ppm以
上10ppm未満と限定しているので、Ca濃度の不足
を補って低融点化合物の12CaO・7Al23の形成
を容易にするためには、上記ノズル部内壁耐火物中のC
aO含有量が15%未満では不足であり、少くとも15
%以上を必要とするこが判明した。なお、上記ノズル部
の内壁耐火物中のCaO含有量の上限は、CaO含有量
が多くなると溶損速度が大となるので40%以下に限定
した
【0014】
【作用】上記本発明の重要な2つの構成要件についてそ
の限定理由を説明したが、この2つの構成要件は相互に
極めて密接な相関関係を有している。すなわち、アルミ
キルド溶鋼へのCaの添加は5ppm以上10ppm未満と限
定したが、このCa添加量は、従来の連鋳におけるノズ
ル閉塞防止に鋼中の酸素濃度やS濃度により異なるが一
般に20〜30ppm必要とされて来た点より見れば、上
記本発明のCa限定量はAl23系酸化物によるノズル閉
塞防止には不足する量である。本発明はこのCa不足を
Ca含有溶鋼が通過するノズル部耐火物稼働面のCaO含
有量を15%以上とすることによって、ノズル部耐火物
内壁に凝集付着するAl23系酸化物を次の反応によっ
て、融点1455℃の12CaO・7Al23を生成させ
るものものである。 12CaO+7Al23→12CaO・7Al23 CaO単独の融点が2600℃、Al23の融点が202
0℃であることを考慮すれば、12CaO・7Al23
極めて低融点であり、溶鋼自体の温度より低いので当然
析出付着することはない。なお、本発明においては、ノ
ズル部のタンディッシュ上ノズル24、スライディング
ノズル26および浸漬ノズル28の内壁は、CaO含有
量15%以上の耐火物とすることに限定しているが、具
体的にはCaO含有量15%以上のCaO−ZrO2−C質
耐火物を使用することができる。この耐火物をノズル部
に使用することについては特開平4−28462におい
ても提案されているが、この耐火物のみの単独使用では
Al23の付着防止効果が少ないことは、本発明者らの
実験結果より明らかである。なお、特開平4−2846
2によると、上記ZrO2−CaO−C質耐火物中に活性
SiO2含有量を0.3重量%以下とする浸漬ノズルはAl
23付着閉塞防止に効果があるとしている。本発明は、
かくの如く極低炭素アルミキルド溶鋼にCaを5ppm以
上、10ppm未満の濃度となるように添加し、かつタン
ディッシュのノズル部内壁をCaO含有量15%以上の
CaO−ZrO2−C質耐火物とする、2つの構成要件が
相互に相乗効果を発揮して、ノズル部への不活性ガスの
吹込みを全廃するという画期的技術を完成したものであ
る。
【0015】〔実施例〕 C:0.0020%、Mn:0.30%、Al:0.030
%の成分組成を有する250t転炉で溶製した極低炭素
アルミキルド鋼250tを断面寸法220mm×1200
mmのスラブ連鋳機で鋳造した。 実施例1 上記極低炭素アルミキルド溶鋼を250t取鍋におい
て、Ca30%を含有するCa合金のワイヤーを溶鋼中に
送給し、Ca純分が8ppmになるようにCaワイヤー52
Kgを添加した。Ca添加後直ちに図1に示すようにタン
ディッシュ6、取鍋4、溶鋼2にて形成する空間にAr
ガスを密封していわゆる断気下で連鋳を実施した。この
鋳造中、図2のランス34からノズル部への不活性ガス
の吹込みは全く行わなかったが、Al23の凝集付着が
全く認められず円滑に250tのスラブ鋳造を完了でき
た。
【0016】実施例2 図1に示したと同一方法にて、取鍋4からタンディッシ
ュ6への溶鋼流2AにCa−Si粒をArの不活性雰囲気
下で気送添加し、250tの溶鋼2中のCa含有量が8pp
mになるように均等に投入したCa-Si合金使用量は溶鋼
250tに対して370Kgであり、Ca歩留は18%で
あった。この場合も、図2においてランス34からはノ
ズル部へ不活性ガスの吹込みを全く行わなかったが、上
ノズル24、スライディングノズル26、および浸漬ノ
ズル28のノズル部にはAl23の凝集付着は全く認め
られず、250tのスラブ連鋳を完了することができ
た。なお、実施例1、2の場合とも、図2に示すノズル
部の上ノズル24、スライディングノズル26および浸
漬ノズル28の各内壁をCaO15%以上含有するCaO
−ZrO2−C質耐火物とした。その実測分析成分は次の
如くであった。 CaO : 21.3% ZrO2 : 49.6% C : 26.8%
【0017】
【発明の効果】本発明は、冷延用極低炭素アルミキルド
鋼の連続鋳造において、 (a)該溶鋼にCaを5ppm以上、10ppm未満の
濃度になるように添加する。 (b)タンデッィシュの上ノズル、スライディングノズ
ル、および浸漬ノズルの内壁をCaO含有量15%以上
40%以下の耐火物とする。 (c)上記ノズル部への不活性ガスの吹込みは全く行わ
ない。上記(a)、(b)、(c)の構成要件より成る
新規の連鋳法を完成し、次の如き効果を挙げることがで
きた。 (イ)ノズル部への不活性ガスを全く吹込まなくても、
Al23系酸化物の凝集付着によるノズル部の閉塞が認
められなかった。 (ロ)Ca添加鋼に見られる鋼材の錆発生は認められな
かった。 (ハ)不活性ガスの吹込みを全く行わない結果、鋳片の
ブローホール発生がなく、かつ鋳造時の鋳型内湯面が沈
静化するので、モールドパウダーの捲込みもなく、非金
属介在物の少ないスラブ成品が得られた。 (ニ)Al23系庇金属介在物が極めて少いので、いわ
ゆるふくれ欠陥は極めて少い。 (ホ)以上により冷延鋼材の不良生率は0となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に使用した冷延用極低炭素アル
ミキルド鋼の連続鋳造装置を示す断面図である。
【図2】図1のタンディッシュの上ノズル、スライディ
ングノズルおよび浸漬ノズルのノズル部を示す拡大断面
図である。
【符号の説明】
2 溶鋼 3 スラグ 4 取鍋 6 タンディッシュ 8 Ca合金インジェクション 10 タンディッシュカバー 12 Ar充填孔 14 取鍋注入ノズル 16 仕切堰 18 開孔 20、22 堰 24 タンディッシュノズル(上ノズル) 26 スライディングノズル 28 浸漬ノズル 30 鋳型 31 モールドパウダー 32 鋳片 34 Ar吹込みランス 36 凝固殻

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷延用極低炭素アルミキルド鋼の連続鋳
    造方法において、前記極低炭素アルミキルド溶鋼にCa
    を5ppm以上10ppm未満の濃度となるように添加
    する段階と、前記連続鋳造用タンデイッシュの上ノズ
    ル、スライディングノズルおよび浸漬ノズルの内壁をC
    aO含有量15%以上40%以下の耐火物とする段階
    と、を有して成り、前記上ノズル、スライディクンノズ
    ルおよび浸漬ノズルへは不活性ガスの吹込みを全く行わ
    ないことを特徴とする冷延用アルミキルド鋼の連続鋳造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記極低炭素アルミキルド溶鋼の連続鋳
    造中の浸漬ノズル内においては、12CaO・7Al2
    3等の低融点化合物を形成することによりAl23
    該浸漬ノズル内壁への付着が防止される特許請求の範囲
    の第1項に記載の冷延用アルミキルド鋼の連続鋳造方
    法。
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