JP2610814B2

JP2610814B2 - 船舶用推進機の制御装置

Info

Publication number: JP2610814B2
Application number: JP60176004A
Authority: JP
Inventors: 功菅野
Original assignee: 三信工業株式会社
Priority date: 1985-08-09
Filing date: 1985-08-09
Publication date: 1997-05-14
Anticipated expiration: 2012-05-14
Also published as: JPS6237297A; US4850906A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］この発明は、船舶に搭載された複数の推進機の内燃機
関を、それぞれ別々の制御系統で制御する船舶用推進機
の制御装置に関するものである。

［従来の技術］船舶には、複数の推進機を搭載して、推進力をより増
大させるようにしたものがある。

このそれぞれの推進機の内燃機関は、それぞれ別々の
制御系統によって制御されるようになっており、このた
めメインスイッチ、キルスイッチがそれぞれ内燃機関に
対応して設けられている。このメインスイッチは内燃機
関の始動および停止操作を行ない、キルスイッチは推進
機の内燃機関を停止するスイッチである。

このメインスイッチに操作キーを組み合わせて操作さ
れるが、盗難防止等の観点からメインスイッチは専用の
操作キーでないと操作できないようになっている。

［発明が解決しようとする課題］このように、メインスイッチとキルスイッチとはそれ
ぞれ異なる機能を持ち、さらにそれらは内燃機関を始動
し、最終的に内燃機関を停止させるという内燃機関操作
の流れの両端において使用されるものであるが、このメ
インスイッチやキルスイッチがそれぞれ内燃機関毎に設
けられているため、操作性が悪い。

また、メインスイッチとキルスイッチは内燃機関の操
作において必要な装置であるが、それらを別々に船体へ
取り付けられているため、船体への取付けが面倒であ
り、取付工程が増加する傾向にある。

また、船舶に複数の推進機を搭載する場合に、それぞ
れの推進機の内燃機関に対応して設けられたメインスイ
ッチは、専用の操作キーでないと操作できないが、運転
者が操作キーの形状等からメインスイッチに対応する専
用の操作キーを判断することは困難である。このため、
その都度操作キーをメインスイッチに合せてみて、合う
か否かを確認する必要があり、操作が面倒である。さら
に、メインスイッチに対応した複数の操作キーが必要で
あり、操作キーの保管や管理が面倒で手数を要する。

この発明はかかる点に鑑みてなされたもので、メイン
スイッチとキルスイッチの操作性を向上させ、しかも船
体への取付けが容易でかつ取付工程が軽減され、かつメ
インスイッチの操作キーを共通化することで、操作キー
の操作性を向上させ、しかも操作キーの保管や管理が容
易である船舶用推進機の制御装置を提供することを目的
としている。

［課題を解決するための手段］前記課題を解決するために、この発明は、船舶に複数
の推進機が搭載され、それぞれの推進機の内燃機関を別
々の制御系統で制御する船舶用推進機の制御装置におい
て、前記内燃機関の始動および停止操作を行うために操
作キーを組み合わせて操作される前記推進機の内燃機関
に応じてそれぞれ設けられた複数のメインスイッチと、
前記複数の推進機の内燃機関を同時に停止するための一
つのキルスイッチとを同一操作パネルに配置した船体に
組付け可能な組立体とし、前記複数のメインスイッチは
同一形状の操作キーで操作可能であることを特徴として
いる。

［作用］この発明では、推進機の内燃機関に応じてそれぞれ設
けられた複数のメインスイッチと、複数の推進機の内燃
機関を同時に停止するための一つのキルスイッチとが同
一操作パネルに配置した組立体とし、この組立体で船体
に組付けている。このため、内燃機関の操作において必
要なスイッチの操作性が良く、また組立体とすること
で、船体への取付けが容易でかつ取付工程が軽減され
る。

また、キルスイッチが複数の推進機に同時に作用し、
共通化が図られているため、取付け及び操作が容易であ
る。

さらに、操作キーを共通化することで、その都度操作
キーをメインスイッチに合せてみて、合うか否かを確認
する必要がなく、操作キーの操作が容易である。また、
操作キーを共通化することで、１個の操作キーで複数の
メインスイッチの操作ができるようになり、操作キーの
保管や管理が容易である。

［実施例］以下、この発明の一実施例を添付図面に基づいて詳細
に説明する。

第１図はこの発明を適用した小型船舶の斜視図であ
る。

第１図において符号1Rは右側推進機、1Lは左側推進機
で、この右側推進機1Rと左側推進機1Lは船舶２の船尾板
３に配置されている。船舶２の前側に設けられた操縦席
４の前方にはハンドル５と、右側及び左側推進機1R,1L
に搭載された内燃機関のシフト操作及びスロットル操作
を行なうリモート操作装置６が設けられている。

右側及び左側推進機1R,1Lの内燃機関はそれぞれ別々
の制御系統で制御されるようになっている。

ハンドル５の前方には操作パネル７が設けられてお
り、この操作パネル７には第２図乃至第７図に示すよう
に、メインスイッチ8,9、チョークスイッチ10,11、キル
スイッチ12等の操作スイッチ類、ブザー13、図示しない
ランプ等の警報手段、さらに警告装置の制御ユニット14
が配置され、船体に組付け可能な組立体Ａを構成してい
る。

この制御ユニット14の構成、作動は、この出願人が先
に出願した特願昭60−119521号明細書において詳細に説
明されている。

前記メインスイッチ8,9、チョークスイッチ10,11及び
キルスイッチ12は同一操作パネル７に内燃機関毎に右側
と左側とに区別できるように配置されている。それぞれ
の操作スイッチ類のリード線はワイヤーハーネス15,16
にまとめられ、このワイヤーハーネス15,16には識別マ
ークが付けられ、右側及び左側推進機1R,1Lの内燃機関
に接続される。

メインスイッチ8,9は操作パネル７の上方の対称位置
に配置され、例えば、バッテリと点火装置との間に挿入
されている。そして、メインスイッチ8,9の操作キー17
は同一形状のものが用いられ、左右の内燃機関は同一形
状の操作キー17をメインスイッチ8,9に組み合わせて操
作され、左右の操作キー17の互換性があるため、キー挿
入時の操作性が向上する。

チョークスイッチ10,11は操作パネル７の中央の対称
位置に配置され、このチョークスイッチ10,11の下方に
はキルスイッチ12が配置されている。

このキルスイッチ12は点火装置に点火信号を出力する
パルサコイルとアース間に挿入され、キルスイッチ12の
投入で点火信号の出力を規制する。

キルスイッチ12は第５図乃至第７図に示すように、本
体18を操作パネル７に挿通してナット19でねじ止めして
取付けられている。本体18は受体20に螺着されており、
受体20には対称位置に短い端子21と、長い端子22が設け
られている。これらの端子21,22と対向する位置には所
定の間隔を隔てて接触板23,24が配置されている。この
接触板23,24はそれぞれ作動軸25に固定され、作動軸25
が軸方向に移動すると、端子21,22と接続して導通する
ようになっている。接触板23は絶縁子26を介してスプリ
ング27に支持され、接触板24はスプリング28を介して本
体18に支持されている。

作動軸25にはロックプレート29が挿着されており、こ
のロックプレート29は作動軸25をスプリング28に抗して
接触板23,24が端子21,22と接触しない位置に保持されて
いる。このロックプレート29を外すとスプリング28によ
って、作動軸25が軸方向へ移動して接触板23,24が端子2
1,22と接触して導通し、キルスイッチ12が投入される。

前記ロックプレート29にはカールコード30がストッパ
31を介して固定され、カールコード30の端部にはクリッ
プ32が設けられている。このクリップ32を、例えば、止
め金に掛てロックプレート31が紛失しないようにする。

次に、この実施例の作動について説明する。

操作パネル７上には、２系統のメインスイッチ8,9と
チョークスイッチ10,11が左右対称位置に配置され、こ
の下側の中央部にキルスイッチ12が配置されて組立体Ａ
になっており、２系統分を一体化して簡素化されてい
る。

このように、内燃機関の始動および停止操作を行うた
めに推進機1R,1Lの内燃機関に応じてそれぞれ設けられ
た複数のメインスイッチ8,9と、複数の推進機1R,1Lの内
燃機関を同時に停止するための一つのキルスイッチ12と
はそれぞれ異なる機能を持ち、さらにそれらは内燃機関
を始動し、最終的に内燃機関を停止させるという内燃機
関操作の流れの両端において使用されるものであるが、
これらを同一操作パネル７に配置することにより、操作
性が向上する。

また、メインスイッチ8,9とキルスイッチ12は内燃機
関の操作において必要な装置であるが、これらが同一操
作パネル７に配置した組立体Ａにして取り付けたから、
船体への取付けが容易で、かつ取付工程が軽減される。

そして、運転者は操作パネル７上の配置から左右の推
進機1R,1Lの内燃機関の操作機構の区別が容易にでき
る。内燃機関を運転する場合には同一形状の操作キー17
を左右のメインスイッチ8,9のキー穴に挿入してスイッ
チを投入する。

このとき、メインスイッチ8,9は同一形状の操作キー1
7が用いられ、左右の区別がなく互換性があるため、キ
ー挿入時の操作性が向上する。また、操作キー17を共通
化することで、その都度操作キー17をメインスイッチ8,
9に合せてみて、合うか否かを確認する必要がなく、操
作キー17の操作が容易である。また、操作キー17を共通
化することで、１個の操作キー17でメインスイッチ8,9
の操作ができるようになり、操作キー17の保管や管理が
容易である。

また、キルスイッチ12はカールコード30を引くとロッ
クプレート29が外れ、これにより作動軸25の位置規制が
開放されるため、スプリング28によって移動して、接触
板23,24がそれぞれの端子21,22と接触して、左右の内燃
機関の運転を同時に停止する。キルスイッチ12はメイン
スイッチ8,9を切る余裕がない場合等に、内燃機関の運
転を瞬間的に停止する装置であるから、左右の推進機に
同時に作用させている。

さらに、組立体Ａを船体に組付けた状態で、キルスイ
ッチ12はメインスイッチ8,9の高さ位置以下の位置に配
置しており、例えばカールコード30を引くとロックプレ
ート29が外れてキルスイッチ12が作動するが、このカー
ルコード30を引くときにメインスイッチ8,9に干渉する
ことが防止され、キルスイッチ12の操作に邪魔にならな
い。

ユーザは操作パネル７の操作スイッチ類と内燃機関及
び遠隔制御装置と結線するが、結合するリード線がワイ
ヤーハーネス15,16で左右にまとめられて簡素化されて
いるため、誤った決戦を行なうことが防止される。ま
た、左右のワイヤハーネス15,16に識別マークを付ける
ことにより、区別が一層容易になっている。

［発明の効果］この発明は前記のように、複数の推進機の内燃機関に
応じてそれぞれ設けられた複数のメインスイッチと、複
数の推進機の内燃機関を同時に停止するための一つのキ
ルスイッチとはそれぞれ異なる機能を持ち、さらにそれ
らは内燃機関を始動し、最終的に内燃機関を停止させる
という内燃機関操作の流れの両端において使用されるも
のであり、これらを同一操作パネルに配置することによ
り、操作性が向上する。

また、メインスイッチとキルスイッチは内燃機関の操
作において必要な装置であるが、これらが同一操作パネ
ルに配置した組立体として取り付けたから、船体への取
付けが容易で、かつ取付工程が軽減される。

さらに、キルスイッチが複数の推進機に同時に作用
し、共通化が図られているため、取付け及び操作が容易
である。

また、操作キーを共通化することで、その都度操作キ
ーをメインスイッチに合せてみて、合うか否かを確認す
る必要がなく、操作キーの操作が容易で、しかも操作キ
ーを１個にすることができ保管や管理が容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は小型船舶の斜視図、第２図は制御装置の正面
図、第３図は制御装置の右側面図、第４図は制御装置の
背面図、第５図はキルスイッチの側面図、第６図はキル
スイッチの断面図、第７図は第６図のVII−VII断面図で
ある。 1R……右側推進機 1L……左側推進機７……操作パネル 8,9……メインスイッチ 10,11……チョークスイッチ 12……キルスイッチ 13……ブザー 14……制御ユニット 17……操作キーＡ……組立体

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】船舶に複数の推進機が搭載され、それぞれ
の推進機の内燃機関を別々の制御系統で制御する船舶用
推進機の制御装置において、前記内燃機関の始動および
停止操作を行うために操作キーを組み合わせて操作され
る前記推進機の内燃機関に応じてそれぞれ設けられた複
数のメインスイッチと、前記複数の推進機の内燃機関を
同時に停止するための一つのキルスイッチとを同一操作
パネルに配置した船体に組付け可能な組立体とし、前記
複数のメインスイッチは同一形状の操作キーで操作可能
であることを特徴とする船舶用推進機の制御装置。