JP2607762B2 - 直流式電気炉陽極ブロックの耐火物構造 - Google Patents

直流式電気炉陽極ブロックの耐火物構造

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JP2607762B2
JP2607762B2 JP3051587A JP5158791A JP2607762B2 JP 2607762 B2 JP2607762 B2 JP 2607762B2 JP 3051587 A JP3051587 A JP 3051587A JP 5158791 A JP5158791 A JP 5158791A JP 2607762 B2 JP2607762 B2 JP 2607762B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融金属精錬用の直流
式電気炉の陽極ブロックに関し、特にその耐火物構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、溶融金属精錬用の直流式電気炉
は、陽極である炉底電極と電気炉の上方に陰極である1
本の電極が設けられ、操業に際しては電気炉にスクラッ
プと副原料を投入し、陰極と陽極間で放電する電気エネ
ルギを熱エネルギとしてスクラップに与え、これを溶解
させるようにしている。
【0003】このような従来の直流式電気炉の陽極ブロ
ックについて図5に基づいて説明する。図5は直流式電
気炉の陽極ブロック断面図で、図示するように被覆材ま
たはスリーブ11で保護された鋼材からなる陽極ピン1
が基板2を通してピン取付板3に固定され、ピンの間に
は耐火性組成物7が充填されている。ピン取付板3には
スパイラル状に陽極ピンが取付け配置されている。
【0004】また、陽極ブロック周囲は鋼製枠体8が設
けられ、基板2、ピン取付板3と一体をなして電極交換
の際、カセット式に容易に取付け、取外しが可能になっ
ており、その外側にある耐火煉瓦9は炉底耐火材10と
の境界を形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような陽極ブロッ
クは、陽極部の底板を介して立設された陽極ピンがスパ
イラル状に配置されているために、陽極ピン周囲に充填
する耐火性組成物は不定形耐火物(スタンプ材)が主流
であり、そのためスラグ浸潤により侵食され陽極ピンが
先行損傷するため周辺の耐火物に悪影響を及ぼしてしま
う。そのため、陽極ブロックの中心部にMgOーC煉瓦
を埋め込み耐食性向上を図るようにしたもの(実開平2
ー12194号公報)、陽極ピンの外面を耐熱性及び耐
酸化性の被覆材またはスリーブにより保護するようにし
たもの(実開平2ー12197号公報)が提案されてい
るが、陽極ブロックの充填材として不定形耐火物が主体
であり、カーボン含有の定形耐火物に比して寿命が短い
ことは避けられなかった。
【0006】そこで、炉寿命を延ばすためにカーボン含
有の定形耐火物を施工することが考えられるが、従来の
陽極ブロックでは陽極ピンがスパイラル状に配置されて
いるため、陽極ピンを挿通するための定形耐火物への孔
開け加工が煩雑であり、コストがかかってしまうととも
に、定形耐火物に開ける孔は陽極ピン直径より大きくす
る必要があり、そのためピンを挿通したときに隙間が生
じてしまい、その隙間には不定形耐火物の充填が必要に
なり、この不定形耐火物が先行損傷し炉寿命が短くなっ
てしまう。
【0007】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、スラグ浸潤を抑制して損傷を低減化し、炉の長寿命
化を図ることができるとともに、生産性を向上させるこ
とができる直流式電気炉陽極ブロックの耐火物構造を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、陽
極ブロック底板に垂設され、電極端子に接続されるスパ
イラル状配列の陽極ピンに前記底板で電気的に接続さ
れ、前記底板に立設された格子状配列の陽極ピンの周囲
に耐火物を施工した直流式電気炉の陽極ブロックであっ
て、前記底板から所定厚みは不定形耐火物層であり、不
定形耐火物層より炉内側で前記格子状配列の陽極ピン周
囲に施工される耐火物は、枠体に隣接した周辺部分以外
は多数の同形状の定形耐火物からなるとともに、各定形
耐火物のコーナー、コーナー及び面、もしくは複数の面
に形成された溝同士が対向するように配置され、対向し
た溝同士により格子状配列の陽極ピンの挿通孔が形成さ
れていることを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明はカーボン含有の定形耐火物の周囲に溝
を設けた成形品とし、これを施工することにより各煉瓦
の溝によって陽極ピンの挿通孔を形成して陽極ピンの配
列をスパイラル状配置から格子状配置とする。そのた
め、スラグ浸潤が抑制されるとともに損傷が軽減化さ
れ、また定形耐火物煉瓦は陽極ピンに密着した形状で成
形可能なため、陽極ピン周囲への不定形耐火物の充填材
が不要になるので炉の長寿命化を図ることが可能とな
り、また定形耐火物としては加工なしの成形品で施工す
ることができるので生産性を向上させることができる。
【0010】
【実施例】図1は本発明の一実施例である陽極ブロック
を示す図で、図1(a)はその上面図、図1(b)は定
形耐火物横断面図、図1(c)は定形耐火物縦断面図で
ある。図中1は陽極ピン、8は鋼製枠体、20は定形耐
火物、21〜24は溝、25は定形耐火物である。
【0011】本発明の陽極ブロックの構造は基本的には
図5に示したものと同じであるが、本発明では図1
(a)の上面図に示すように陽極ピン1の配列は格子状
配置とする。この場合、陽極ピン1と、図5で示した陽
極ピン取付け板の下側へ突出して電極端子と接続される
ピン端子とは切離し、両者は電気的には基板で接続し、
陽極ブロック内の陽極ピンは格子状配列、基板の下側へ
突出するピン端子はスパイラル状配列として冷却効果を
良好に維持できるようにすることが望ましい。もちろ
ん、陽極ピン1と、基板の下側へ突出するピン端子とを
一体のものにしてピン端子も格子状配列にすることも可
能である。
【0012】本実施例においては、図1(b)、(c)
に示すような断面正方形のカーボン含有定形耐火物煉瓦
20を陽極ブロックの充填材として使用し、煉瓦20の
コーナーにほぼ1/4円状の溝21〜24を形成したも
のである。なお、煉瓦の長さは500mm以上のものが
望ましい。このような形状の定形耐火物を陽極ピンに密
着施工することにより各煉瓦のコーナーの溝同士でピン
挿通用の孔を形成し、図1(a)に示すように陽極ピン
を格子状配列とすることができる。なお、周辺の煉瓦で
は4隅に溝を形成せず、1〜3隅に溝を形成したものも
使用される。こうして、格子状に陽極ピンを配列したと
きに、円形状の鋼製枠体8との間には異形の隙間ができ
るが、ここには枠体8と同じ曲率(R)をもった形状に
加工した定形耐火物煉瓦25を使用する。この加工は枠
体8のRが大きいので容易である。さらに、枠体8の外
側は不定形耐火物が充填される。
【0013】このように、陽極ピンの配列をスパイラル
状配置から格子状配置とし、コーナーに溝を設けたカー
ボン含有の定形耐火物煉瓦を施工して各煉瓦の溝によっ
て陽極ピンの挿通孔を構成するため、陽極ピンに密着し
た形状で成形可能なため、陽極ピン周囲への不定形耐火
物の充填材が不要となり、スラグ浸潤が抑制されるとと
もに損傷が軽減化されて長寿命化が図れ、また定形耐火
物としては加工なしの成形品で施工することができる。
【0014】図2は本発明の他の実施例を示す図であ
る。本実施例は、図2(b)に示すように、2枚を対向
させたときに断面が正方形になるような断面長方形の煉
瓦30の片面中央部に半円状の溝31を形成し、各煉瓦
の溝31が対向するように煉瓦を施工することにより、
図2(a)に示すように陽極ピンを格子状配列としたも
のであり、他の構成は図1の場合と同様である。
【0015】図3は本発明の他の実施例を示す図であ
る。本実施例は、図3(b)に示すように断面正方形の
定形耐火物煉瓦40の対向する面に溝41,42を形成
したものであり、図2の場合と同様に溝が形成された面
同士が対向するように施工することにより、図3(a)
に示すように陽極ピンを格子状配列としたものであり、
他の構成は図1の場合と同様である。
【0016】図4は本発明の他の実施例を示す図であ
る。本実施例は、図4(b)に示すように、2枚を対向
させたときに断面が正方形になるような断面長方形の煉
瓦50の一方の面のコーナーに溝51,52を形成し、
他の面の中央部に溝53を形成し、溝53が形成された
面同士が対向するように施工することにより、図4
(a)に示すように陽極ピンを格子状配列としたもので
あり、他の構成は図1の場合と同様である。
【0017】なお、上記実施例では陽極ブロック全体に
定形耐火物を施工する例について説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、定形耐火物煉瓦(Mg
OーC煉瓦)よりもMgOスタンプ材の方が熱伝導率が
低いので、電気炉底部の温度上昇を抑制するために炉底
板から200〜250mm程度は不定形耐火物を使用
し、それよりも上方に定形耐火物を使用するようにして
もよい。また、ピンは丸棒でなく、例えば四角形状でも
よく、その場合にはピン形状に合致するような溝を設け
てピン挿通孔を適宜形成するようにすればよい。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、孔開け等
の加工を不要にしてカーボン含有の定形耐火物煉瓦を用
いることができるのでスラグ浸潤が抑制されるとともに
損傷が軽減化されて長寿命化が図れ、従来の不定形耐火
物主体の炉寿命は400〜500chであったが、図1
に示した形状のMgOーC煉瓦を使用して大型直流電気
炉(60t及び130t)に実施したところ900〜1
000chと大幅な耐用向上を図ることが可能となっ
た。また、同一形状かつ小型形状の成形品での施工が可
能であるため生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】定形耐火物のコーナーに溝形成した陽極ブロッ
クの一実施例を示す図である。
【図2】定形耐火物の片面に溝形成した陽極ブロックの
一実施例を示す図である。
【図3】定形耐火物の両面に溝形成した陽極ブロックの
一実施例を示す図である。
【図4】定形耐火物のコーナー及び片面に溝形成した陽
極ブロックの一実施例を示す図である。
【図5】直流式電気炉の陽極ブロックの断面図である。
【符号の説明】
1…陽極ピン、8…鋼製粋体、20,25、30,4
0,50…定形耐火物、21〜24,31,41,4
2,51〜53…溝。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極ブロック底板に垂設され、電極端子
    に接続されるスパイラル状配列の陽極ピンに前記底板で
    電気的に接続され、前記底板に立設された格子状配列の
    陽極ピンの周囲に耐火物を施工した直流式電気炉の陽極
    ブロックであって、前記底板から所定厚みは不定形耐火
    物層であり、不定形耐火物層より炉内側で前記格子状配
    列の陽極ピン周囲に施工される耐火物は、枠体に隣接し
    た周辺部分以外は多数の同形状の定形耐火物からなると
    ともに、各定形耐火物のコーナー、コーナー及び面、も
    しくは複数の面に形成された溝同士が対向するように配
    置され、対向した溝同士により格子状配列の陽極ピンの
    挿通孔が形成されていることを特徴とする直流式電気炉
    陽極ブロックの耐火物構造。
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